JP2000111299A - 誘導飛しょう体 - Google Patents

誘導飛しょう体

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JP2000111299A
JP2000111299A JP28498898A JP28498898A JP2000111299A JP 2000111299 A JP2000111299 A JP 2000111299A JP 28498898 A JP28498898 A JP 28498898A JP 28498898 A JP28498898 A JP 28498898A JP 2000111299 A JP2000111299 A JP 2000111299A
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Japan
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wing
fuselage
aircraft
airflow
flying object
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JP28498898A
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Fumiya Hiroshima
文哉 広嶋
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Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 飛行中の航空機から分離され、この航空機の
後方に向けて飛しょうする誘導飛しょう体において、そ
の飛しょう速度が機体後方から前方に変化する間、空力
的作用だけで常に安定な飛しょうを実現する。 【解決手段】 前記飛しょう体において、この胴体の後
部に設けられた安定翼と、この安定翼の内部に格納さ
れ、飛しょう体の重心より後方の揚力面を増大するよう
に展開する展開翼と、展開翼を展開させる回転軸と、展
開翼の先端に設けられ、飛しょう体の飛しょう速度が後
方のときには胴体の前方に揚力を発生させて展開翼を格
納させ、飛しょう体の飛しょう速度が前方のときには胴
体の後方に揚力を発生して展開翼を展開させる補助翼と
を備えたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ヘリコプター、
飛行機などの航空機に搭載され、この航空機の後方に位
置する所定の目標体に向けて発射もしくは投下されて、
後方へ向けて飛しょう可能な誘導飛しょう体に関するも
のであり、さらに詳しく述べると、前記誘導飛しょう体
が気流を後方から受ける誘導の初期段階と気流を前方か
ら受ける誘導の中期および後期段階において、機体の姿
勢を安定に保つ誘導飛しょう体を提案するものである。
【0002】
【従来の技術】航空機(以下母機とする)に搭載され、
後方発射可能な誘導飛しょう体に関する従来の技術を図
を用いて説明する。図10は母機から母機後方にある所
定の目標体に向けて発射される従来の誘導飛しょう体の
挙動を示す図である。図において、1は誘導飛しょう
体、2は速度Voで飛行し前記誘導飛しょう体1を発射
する母機、3は前記母機2の後方にある目標体、4は誘
導飛しょう体1に推進力を発生する推進装置、22は誘
導飛しょう体1が母機2に搭載されている段階、23は
誘導飛しょう体1が飛行中の母機2から後方に向けて発
射され、機体後方に向かう速度Vbで飛しょうしている
段階、24は推進装置4が点火された後、機体後方に向
かう速度が減速され誘導飛しょう体1が速度0となる段
階、25は誘導飛しょう体1が加速され機体前方に向か
う速度Vaで飛しょうしている段階を示す。
【0003】段階22では誘導飛しょう体1は母機2の
後方に向けて搭載されている。母機2の後方で脅威とな
る航空機、誘導弾などの目標体3の存在が確認された
後、母機2から発射された誘導飛しょう体1は、推進装
置4が点火される前の段階23のように、母機とほぼ同
じ機体後方に向かう飛しょう速度Vbで飛しょうする。
その後、推進装置4が点火されると、機体後方に向かう
飛しょう速度が減速され飛しょう速度0となる段階24
の状態を経過して、最終的に機体前方に向かう飛しょう
速度Vaをもつ段階25に至って目標体3まで誘導され
る。つまり、誘導飛しょう体1の飛しょう速度の向きが
機体後方である時は気流に対する相対速度は負であり、
また飛しょう速度の向きが機体前方である時は気流に対
する相対速度は正である。したがって誘導飛しょう体1
はこのような飛しょう過程において、気流に対する相対
速度が負から正に変化する。
【0004】図11は従来の誘導飛しょう体1に作用す
る空力的なモーメントを示す図であり、図11aは機体
前方へ飛しょうする場合、図11bは機体後方へ飛しょ
うする場合をそれぞれ示す。図において、5は誘導飛し
ょう体1の胴体、6は誘導飛しょう体1の操舵翼、7は
誘導飛しょう体1の安定翼、Gは誘導飛しょう体1の重
心、N1は操舵翼6の垂直力、X1は重心Gから操舵翼
6の空力中心までの距離、N2は安定翼7の垂直力、X
2は重心Gから安定翼7の空力中心までの距離、αは機
体周囲の気流に対する迎角、Vairは気流の速度ベク
トル、Vaは機体前方へ飛しょうする段階25の誘導飛
しょう体1の速度ベクトル、Maは機体前方へ飛しょう
する段階25における重心G周りの回転モーメント、V
bは機体後方へ飛しょうする段階23の誘導飛しょう体
1の速度ベクトル、Mbは機体後方へ飛しょうする段階
23における重心G周りの回転モーメントである。
【0005】誘導飛しょう体1が機体前方へ飛しょうす
る段階25において、誘導飛しょう体1の重心G周りの
回転モーメントMaは数1のごとく表せる。
【0006】
【数1】
【0007】誘導飛しょう体1の重心G周りの回転モー
メントMaを数1のごとく表すと、誘導飛しょう体1の
進路を変更したり、機体周囲の流れの乱れなどの外乱に
よって迎角αが増大しても、回転モーメントMaは正と
なり、迎角αの増大を打ち消す方向に作用する。したが
って誘導飛しょう体1は空力的に静安定となる。
【0008】一方、誘導飛しょう体1が機体後方へ飛し
ょうする段階23において、誘導飛しょう体1の重心G
周りの回転モーメントMbは数2のごとく表せる。
【0009】
【数2】
【0010】誘導飛しょう体1の重心G周りの回転モー
メントMbを数2のごとく表すと、誘導飛しょう体1の
進路を変更したり、機体周囲の流れの乱れなどの外乱に
よって迎角αが増大すると、回転モーメントMbは負と
なり、迎角αをさらに増大させる方向に作用する。した
がって、誘導飛しょう体1は空力的に静安定ではなくな
るため安定した飛しょうが困難になり、絶えず操舵翼6
を用いて迎角αの増大を打ち消す回転モーメントを常に
発生させる必要がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】後方発射可能な誘導飛
しょう体が母機から後方に向けて発射された場合、その
飛しょう過程において飛しょう速度が機体後方から前方
に変化する。このとき従来の誘導飛しょう体1において
は、操舵翼6と安定翼7にそれぞれ作用する垂直力の大
きさにより、機体前方に飛しょうしている間は安定した
姿勢で飛しょうするが、後方に飛しょうしている間は迎
角αを増大させる頭上げのモーメントが発生し空力的に
不安定な状態が生じて、機体の姿勢安定の確保が困難に
なるという問題があった。こういった場合、誘導飛しょ
う体1が目標体3に到達できないばかりか、どこに到達
するか分からない危険な状態になる。すなわちこの発明
は、後方発射可能な誘導飛しょう体において、その飛し
ょう速度が機体後方から前方に変化する間、センサーな
ど複雑な制御装置を必要とせず空力的作用だけで空力特
性を自動的に変更し、空力的な静安定な状態にすること
で常に安定な飛しょうを実現することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】第1の発明による誘導飛
しょう体は、飛行中の航空機から分離され、この航空機
の後方に向けて飛しょうする誘導飛しょう体において、
この誘導飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進装置
と、前記胴体の前部に設けられた操舵翼と、前記胴体の
後部に設けられた安定翼と、この安定翼の内部に格納さ
れ、前記誘導飛しょう体の重心より後方の揚力面を増大
するように展開する展開翼と、この展開翼と前記安定翼
の間に設けられ、展開翼を展開させる回転軸と、前記展
開翼の先端に設けられ、前記誘導飛しょう体の気流に対
する相対速度が負のときには前記胴体の前方に揚力を発
生させて展開翼を格納させ、前記誘導飛しょう体の気流
に対する相対速度が正のときには前記胴体の後方に揚力
を発生して展開翼を展開させる補助翼とを備えたもので
ある。
【0013】また、第2の発明による誘導飛しょう体
は、飛行中の航空機から分離され、この航空機の後方に
向けて飛しょうする誘導飛しょう体において、この誘導
飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進装置と、前記
胴体の前部に設けられた操舵翼と、前記胴体の後部に設
けられた安定翼と、この安定翼の内部に格納され、前記
誘導飛しょう体の重心より後方の揚力面を増大するよう
に展開する展開翼と、この展開翼と前記安定翼との間に
設けられ、展開翼を展開させる回転軸と、前記安定翼の
翼端に設けられ、前記誘導飛しょう体の周りの気流によ
って回転する風車と、この風車と前記回転軸との間に設
けられ、前記誘導飛しょう体の気流に対する相対速度が
負のときには前記展開翼を格納させる方向に風車の回転
トルクを前記展開翼に伝達し、前記誘導飛しょう体の気
流に対する相対速度が正のときには前記展開翼を展開さ
せる方向に風車の回転トルクを前記展開翼に伝達する伝
達装置とを備えたものである。
【0014】また、第3の発明による誘導飛しょう体
は、飛行中の航空機から分離され、この航空機の後方に
向けて飛しょうする誘導飛しょう体において、この誘導
飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進装置と、前記
胴体の前部に設けられた操舵翼と、前記胴体の後部に設
けられた安定翼と、この安定翼の先端に設けられ、前記
誘導飛しょう体の重心より後方の揚力面を増大するよう
に展開する展開翼と、この展開翼と前記安定翼との間に
設けられ、前記機体の気流に対する相対速度が負のとき
に展開翼が前記胴体の中心軸に近づく方向に揚力を発生
して展開翼を折り畳ませ、前記機体の気流に対する相対
速度が正のときに展開翼が前記胴体の中心軸から離れる
方向に揚力を発生して展開翼を展開させるように機体の
前方に向かって前記胴体の中心軸から離れるように角度
をつけて取り付けられた展開軸とを備えたものである。
【0015】また、第4の発明による誘導飛しょう体
は、飛行中の航空機から分離され、この航空機の後方に
向けて飛しょうする誘導飛しょう体において、この誘導
飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進装置と、前記
胴体の前部に設けられた操舵翼と、前記胴体の後部に設
けられた安定翼と、この安定翼の翼端に設けられ、前記
誘導飛しょう体の周りの気流によって回転する風車と、
前記安定翼の中央に設けられたスリットと、前記安定翼
の中央に設けられ、前記誘導飛しょう体の重心より後方
の揚力面を増大するように前記スリットを塞ぐスライド
板と、このスライド板と前記風車との間に設けられ、前
記誘導飛しょう体の気流に対する相対速度が負のときに
は前記風車の回転をスライド板に伝達せず、前記誘導飛
しょう体の気流に対する相対速度が正のときには前記風
車の回転をスライド板に伝達してスライド板をスライド
させて前記スリットを塞ぐ伝達装置とを備えたものであ
る。
【0016】また、第5の発明による誘導飛しょう体
は、飛行中の航空機から分離され、この航空機の後方に
向けて飛しょうする誘導飛しょう体において、この誘導
飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進装置と、前記
胴体の前部に設けられた操舵翼と、前記胴体の後部に設
けられた安定翼と、この安定翼の翼端に設けられ、前記
誘導飛しょう体の周りの気流によって回転する風車と、
前記安定翼の中央に設けられ、高速で回転することによ
って安定翼を垂直に通過する空気の流れを遮断して前記
誘導飛しょう体の重心より後方の揚力面を増大するよう
な数個の穴を持つ円盤と、この円盤と前記風車との間に
設けられ、前記誘導飛しょう体の気流に対する相対速度
が負のときには前記風車の回転を円盤に伝達せず、前記
誘導飛しょう体の気流に対する相対速度が正のときには
前記風車の回転を円盤に伝達して円盤を高速回転する伝
達装置とを備えたものである。
【0017】また、第6の発明による誘導飛しょう体
は、飛行中の航空機から分離され、この航空機の後方に
向けて飛しょうする誘導飛しょう体において、この誘導
飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進装置と、前記
胴体の前部に設けられた操舵翼と、前記胴体の後部に設
けられた安定翼と、この安定翼の翼端に設けられた円筒
と、この円筒の内部に設けられ、前記誘導飛しょう体の
周りの気流によって回転するプロペラと、前記安定翼の
中央に設けられたスリットと、前記安定翼の中央に設け
られ、前記誘導飛しょう体の重心より後方の揚力面を増
大するように前記スリットを塞ぐスライド板と、このス
ライド板と前記プロペラとの間に設けられ、前記誘導飛
しょう体の気流に対する相対速度が負のときには前記プ
ロペラの回転をスライド板に伝達せず、前記誘導飛しょ
う体の気流に対する相対速度が正のときには前記プロペ
ラの回転をスライド板に伝達してスライド板をスライド
させて前記スリットを塞ぐ伝達装置とを備えたものであ
る。
【0018】また、第7の発明による誘導飛しょう体
は、飛行中の航空機から分離され、この航空機の後方に
向けて飛しょうする誘導飛しょう体において、この誘導
飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進装置と、前記
胴体の前部に設けられた操舵翼と、前記胴体の後部に設
けられた安定翼と、この安定翼の翼端に設けられた円筒
と、この円筒の内部に設けられ、前記誘導飛しょう体の
周りの気流によって回転するプロペラと、前記安定翼の
中央に設けられ、高速で回転することによって安定翼を
垂直に通過する空気の流れを遮断して前記誘導飛しょう
体の重心より後方の揚力面を増大するような数個の穴を
持つ円盤と、この円盤と前記プロペラとの間に設けら
れ、前記誘導飛しょう体の気流に対する相対速度が負の
ときには前記プロペラの回転を円盤に伝達せず、前記誘
導飛しょう体の気流に対する相対速度が正のときには前
記プロペラの回転を円盤に伝達して円盤を高速回転する
伝達装置とを備えたものである。
【0019】また、第8の発明による誘導飛しょう体
は、飛行中の航空機から分離され、この航空機の後方に
向けて飛しょうする誘導飛しょう体において、この誘導
飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進装置と、前記
胴体の前部に設けられた操舵翼と、前記胴体の後部に設
けられた安定翼と、前記胴体の前部先端部に設けられ、
前記誘導飛しょう体の重心の前方に垂直上向きに揚力を
発生させるように展開するエアブレーキと、このエアブ
レーキと前記胴体との間に設けられ、エアブレーキを展
開させる展開軸と、前記エアブレーキの先端に設けら
れ、前記誘導飛しょう体の気流に対する相対速度が負の
ときには前記胴体の前方に揚力を発生してエアブレーキ
を展開させ、前記誘導飛しょう体の気流に対する相対速
度が正のときには前記胴体の後方に揚力を発生してエア
ブレーキを格納させるフィンとを備えた。ものである。
【0020】また、第9の発明による誘導飛しょう体
は、飛行中の航空機から分離され、この航空機の後方に
向けて飛しょうする誘導飛しょう体において、この誘導
飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進装置と、前記
胴体の後部に設けられた操舵翼と、前記胴体の前方先端
部に設けられ、前記誘導飛しょう体の重心の前方に垂直
上向きに揚力を発生させるように展開するエアブレーキ
と、このエアブレーキと前記胴体との間に設けられ、エ
アブレーキを展開させる展開軸と、前記エアブレーキの
先端に設けられ、前記誘導飛しょう体の気流に対する相
対速度が負のときには前記胴体の前方に揚力を発生して
エアブレーキを展開させ、前記誘導飛しょう体の気流に
対する相対速度が正のときには前記胴体の後方に揚力を
発生してエアブレーキを格納させるフィンとを備えた。
【0021】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1はこの発明の
実施の形態1を示す構成図であり、図1aは誘導飛しょ
う体1が機体前方へ飛しょうする場合、図1bは機体後
方に飛しょうする場合をそれぞれ示す。図において8は
安定翼7に格納可能な展開翼、9は展開翼8を展開する
ための回転軸、10は展開翼8の先端に取付けられた補
助翼、N3は展開翼8の垂直力、X3は重心Gから展開
翼8の空力中心までの距離、F1aは機体前方に飛しょ
うする場合に補助翼10に作用する揚力、F1bは機体
後方に飛しょうする場合の補助翼10に作用する揚力で
ある。
【0022】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
された直後の段階23の状態、すなわち機体後方に速度
Vbで飛しょうする状態を示す図1bにおいて、機体後
方より流れている気流Vairによって補助翼10に作
用する揚力F1bは胴体5の前方に向いているため、補
助翼10を翼端に備えた展開翼8は安定翼7の内部に格
納された状態を保持する。このとき誘導飛しょう体1の
重心G周りの回転モーメントMb1は数3のごとく表さ
れ、迎角αの増大を打ち消す方向に作用し、空力的に静
安定を確保できる。
【0023】
【数3】
【0024】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
され、推進装置4点火後しばらく経過した段階25の状
態、すなわち機体前方に速度Va飛しょうする状態を示
す図1aにおいて、機体前方より流れている気流Vai
rによって補助翼10に作用する揚力F1aは胴体5の
後方に向いているため、展開翼8は安定翼7の内部から
回転軸9を中心に展開し、その状態を保持する。このと
き展開翼8の垂直力N3が発生することにより、誘導飛
しょう体1の重心G周りの回転モーメントMa1は数4
のごとく表され、迎角αの増大を打ち消す方向に作用
し、空力的に静安定を確保できる。
【0025】
【数4】
【0026】実施の形態2.図2はこの発明の実施の形
態2を示す構成図であり、図2aは誘導飛しょう体1が
機体前方へ飛しょうする場合、図2bは機体後方に飛し
ょうする場合をそれぞれ示す。図において11は安定翼
7の翼端に取付けられた風車、12は風車11の回転力
を展開翼8の回転軸9に常に伝達する伝達装置、T1a
は機体前方に飛しょうする場合に風車11に作用する回
転力、T2aは機体前方に飛しょうする場合に回転軸に
作用する回転力、T1bは機体後方に飛しょうする場合
に風車11に作用する回転力、T2bは機体後方に飛し
ょうする場合に回転軸9に作用する回転力である。
【0027】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
された直後の段階23の状態、すなわち機体後方に速度
Vbで飛しょうする状態を示す図2bにおいて、機体後
方より流れている気流Vairによって風車11に作用
する回転力T1bは、伝達装置12を介して展開翼8の
回転軸9に伝達して回転力T2bを発生する。回転力T
2bは展開翼8を安定翼7の内部に格納する方向に作用
するため、展開翼8は格納された状態を保持する。この
とき誘導飛しょう体1の重心G周りの回転モーメントM
b2は数5のごとく表され、迎角αの増大を打ち消す方
向に作用し、空力的に静安定を確保できる。
【0028】
【数5】
【0029】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
され、推進装置4点火後しばらく経過した段階25の状
態、すなわち機体前方に速度Va飛しょうする状態を示
す図2aにおいて、機体前方より流れている気流Vai
rによって風車11に作用する回転力T1aは、伝達装
置12を介して展開翼8の回転軸9を伝達して回転力T
2aを発生する。回転力T2aは展開翼8を展開する方
向に作用するため、展開翼8は展開し、その状態を保持
する。このとき展開翼8の垂直力N3が発生することに
より、誘導飛しょう体1の重心G周りの回転モーメント
Ma2は数6のごとく表され、迎角αの増大を打ち消す
方向に作用し、空力的に静安定を確保できる。
【0030】
【数6】
【0031】実施の形態3.図3はこの発明の実施の形
態3を示す構成図であり、図3aは誘導飛しょう体1が
機体前方へ飛しょうする場合、図3bは機体後方に飛し
ょうする場合をそれぞれ示す。図において13は安定翼
7と展開翼8の間を可動させ、機体前方に向かって胴体
5の中心軸から離れるように角度をつけて取付けられた
展開軸、F2aは機体前方に飛しょうする場合に展開翼
8に作用する揚力、F2bは機体後方に飛しょうする場
合に展開翼8に作用する揚力である。
【0032】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
された直後の段階23の状態、すなわち機体後方に速度
Vbで飛しょうする状態を示す図3bにおいて、機体後
方より流れている気流Vairによって回転翼8に作用
する揚力F2bは胴体5の中心軸に近づく方向に向いて
いるため、展開翼8は胴体5の中心軸に近づく方向に折
り畳まれた状態を保持する。このとき誘導飛しょう体1
の重心G周りの回転モーメントMb3は数7のごとく表
され、迎角αの増大を打ち消す方向に作用し、空力的に
静安定を確保できる。
【0033】
【数7】
【0034】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
され、推進装置4点火後しばらく経過した段階25の状
態、すなわち機体前方に速度Va飛しょうする状態を示
す図3aにおいて、機体前方より流れている気流Vai
rによって回転翼8に作用する揚力F2aは胴体5の中
心軸から離れる方向に向いているため、展開翼8は胴体
5の中心軸から離れる方向に展開し、この状態を保持す
る。このとき誘導飛しょう体1の重心G周りの回転モー
メントMa3は数8のごとく表され、迎角αの増大を打
ち消す方向に作用し、空力的に静安定を確保できる。
【0035】
【数8】
【0036】実施の形態4.図4はこの発明の実施の形
態4を示す構成図であり、図4aは誘導飛しょう体1が
機体前方へ飛しょうする場合、図4bは機体後方に飛し
ょうする場合をそれぞれ示す。図において14は安定翼
7の中央に開けられたスリット、15はスリット14を
塞ぐようにスライドするスライド板、16は風車11の
回転力を決まった回転方向のみスライド板15に伝達す
る伝達装置、N4はスライド板15がスリット14を塞
いだときに発生する垂直力、X4は重心Gから垂直力N
4の着力点までの距離、F3aは機体前方に飛しょうす
る場合にスライド板15をスライドさせる力である。
【0037】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
された直後の段階23の状態、すなわち機体後方に速度
Vbで飛しょうする状態を示す図4bにおいて、機体後
方より流れている気流Vairによって風車11に作用
する回転力T1bは、あらかじめ決まった方向のみ回転
力を伝達する伝達装置16により、スライド板15には
伝達しない。したがってスライド板15はスライドせ
ず、スリット14を塞ぐことはない。このとき誘導飛し
ょう体1の重心G周りの回転モーメントMb4は数9の
ごとく表され、迎角αの増大を打ち消す方向に作用し、
空力的に静安定を確保できる。
【0038】
【数9】
【0039】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
され、推進装置4点火後しばらく経過した段階25の状
態、すなわち機体前方に速度Va飛しょうする状態を示
す図4aにおいて、機体前方より流れている気流Vai
rによって風車11に作用する回転力T1aは、伝達装
置16を介してスライド板15に伝達し力F3aを発生
する。力F3aによってスライド板15はスライドし、
スリット14を塞いで垂直力N4を発生することによ
り、誘導飛しょう体1の重心G周りの回転モーメントM
a4は数10のごとく表され、迎角αの増大を打ち消す
方向に作用し、空力的に静安定を確保できる。
【0040】
【数10】
【0041】実施の形態5.図5はこの発明の実施の形
態5を示す構成図であり、図5aは誘導飛しょう体1が
機体前方へ飛しょうする場合、図5bは機体後方に飛し
ょうする場合をそれぞれ示す。図において17は安定翼
7の中央に設けられた穴の空いた円盤、N5は円盤17
が高速回転して穴を通過する空気の流れを遮断したとき
に発生する垂直力、X5は重心Gから垂直力N5の着力
点までの距離、T3aは機体前方に飛しょうする場合に
円盤17に作用する回転力である。
【0042】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
された直後の段階23の状態、すなわち機体後方に速度
Vbで飛しょうする状態を示す図5bにおいて、機体後
方より流れている気流Vairによって風車11に作用
する回転力T1bは、あらかじめ決まった方向のみ回転
力を伝達する伝達装置16により、円盤17には伝達し
ない。したがって円盤17は回転せず、円盤17の穴を
空気が通過し、垂直力は発生しない。このとき誘導飛し
ょう体1の重心G周りの回転モーメントMb5は数11
のごとく表され、迎角αの増大を打ち消す方向に作用
し、空力的に静安定を確保できる。
【0043】
【数11】
【0044】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
され、推進装置4点火後しばらく経過した段階25の状
態、すなわち機体前方に速度Va飛しょうする状態を示
す図5aにおいて、機体前方より流れている気流Vai
rによって風車11に作用する回転力T1aは、伝達装
置16を介して円盤17に伝達し、回転力T3aを発生
する。回転力T3aによって円盤17は高速回転し、円
盤17の穴を通過する気流を遮断することによって垂直
力N5を発生する。このとき誘導飛しょう体1の重心G
周りの回転モーメントMa5は数12のごとく表され、
迎角αの増大を打ち消す方向に作用し、空力的に静安定
を確保できる。
【0045】
【数12】
【0046】実施の形態6.図6はこの発明の実施の形
態6を示す構成図であり、図6aは誘導飛しょう体1が
機体前方へ飛しょうする場合、図6bは機体後方に飛し
ょうする場合をそれぞれ示す。図において18は安定翼
7の翼端に取付けられた円筒、19は円筒18の内部に
取付けられたプロペラ、20はプロペラ19の回転力を
決まった回転方向のみスライド板15に伝達する伝達装
置、T4aは機体前方に飛しょうする場合にプロペラ1
6に作用する回転力、T4bは機体後方に飛しょうする
場合にプロペラ16に作用する回転力である。
【0047】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
された直後の段階23の状態、すなわち機体後方に速度
Vbで飛しょうする状態を示す図6bにおいて、機体後
方より流れている気流Vairによってプロペラ16に
作用する回転力T4bは、あらかじめ決まった方向のみ
回転力を伝達する伝達装置20により、スライド板15
には伝達しない。したがってスライド板15はスライド
せず、スリット14を塞ぐことはない。このとき誘導飛
しょう体1の重心G周りの回転モーメントMb6は数1
3のごとく表され、迎角αの増大を打ち消す方向に作用
し、空力的に静安定を確保できる。
【0048】
【数13】
【0049】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
され、推進装置4点火後しばらく経過した段階25の状
態、すなわち機体前方に速度Va飛しょうする状態を示
す図6aにおいて、機体前方より流れている気流Vai
rによってプロペラ16に作用する回転力T4aは、伝
達装置20を介してスライド板15に伝達し力F3aを
発生する。力F3aによってスライド板15はスライド
し、スリット14を塞いで垂直力N4を発生することに
より、誘導飛しょう体1の重心G周りの回転モーメント
Ma6は数14のごとく表され、迎角αの増大を打ち消
す方向に作用し、空力的に静安定を確保できる。
【0050】
【数14】
【0051】実施の形態7.図7はこの発明の実施の形
態7を示す構成図であり、図7aは誘導飛しょう体1が
機体前方へ飛しょうする場合、図7bは機体後方に飛し
ょうする場合をそれぞれ示す。
【0052】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
された直後の段階23の状態、すなわち機体後方に速度
Vbで飛しょうする状態を示す図7bにおいて、機体後
方より流れている気流Vairによってプロペラ19に
作用する回転力T4bは、あらかじめ決まった方向のみ
回転力を伝達する伝達装置20により、円盤17には伝
達しない。したがって円盤17は回転せず、円盤17の
穴を空気が通過し、垂直力は発生しない。このとき誘導
飛しょう体1の重心G周りの回転モーメントMb7は数
15のごとく表され、迎角αの増大を打ち消す方向に作
用し、空力的に静安定を確保できる。
【0053】
【数15】
【0054】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
され、推進装置4点火後しばらく経過した段階25の状
態、すなわち機体前方に速度Va飛しょうする状態を示
す図7aにおいて、機体前方より流れている気流Vai
rによってプロペラ19に作用する回転力T4aは、伝
達装置20を介して円盤17に伝達し、回転力T3aを
発生する。回転力T3aによって円盤17は高速回転
し、円盤17の穴を通過する気流を遮断することによっ
て垂直力N5を発生する。このとき誘導飛しょう体1の
重心G周りの回転モーメントMa7は数16のごとく表
され、迎角αの増大を打ち消す方向に作用し、空力的に
静安定を確保できる。
【0055】
【数16】
【0056】実施の形態8.図8はこの発明の実施の形
態8を示す構成図であり、図8aは誘導飛しょう体1が
機体前方へ飛しょうする場合、図8bは機体後方に飛し
ょうする場合をそれぞれ示す。図において21は胴体5
の前方に取付けられた胴体5に格納可能なエアブレー
キ、22はエアブレーキ21を展開するための展開軸、
23はエアブレーキ21の先端に取付けられたフィン、
N6はエアブレーキ21の垂直力、X6は重心Gからエ
アブレーキ21の空力中心までの距離、F4aは機体前
方に飛しょうする場合にフィン23に作用する揚力、F
4bは機体後方に飛しょうする場合にフィン23に作用
する揚力である。
【0057】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
された直後の段階23の状態、すなわち機体後方に速度
Vbで飛しょうする状態を示す図8bにおいて、機体後
方より流れている気流Vairによってフィン23に作
用する揚力F4bは胴体5の前方に向いているため、フ
ィン23を先端に備えたエアブレーキ21は胴体5の内
部より展開軸22を中心に機体後方に展開され、その状
態を保持する。このときエアブレーキ21は気流Vai
rの方向に広がる円錐状に展開するため、迎角αをとる
と垂直力N6が発生する。したがって、誘導飛しょう体
1の重心G周りの回転モーメントMb8は数17のごと
く表され、迎角αの増大を打ち消す方向に作用し、空力
的に静安定を確保できる。
【0058】
【数17】
【0059】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
され、推進装置4点火後しばらく経過した段階25の状
態、すなわち機体前方に速度Va飛しょうする状態を示
す図8aにおいて、機体前方より流れている気流Vai
rによってフィン23に作用する揚力F4aは胴体5の
後方に向いているためフィン23を翼端に備えたエアブ
レーキ21は胴体5の内部に格納され、その状態を保持
する。このとき誘導飛しょう体1の重心G周りの回転モ
ーメントMa8は数18のごとく表され、迎角αの増大
を打ち消す方向に作用し、空力的に静安定を確保でき
る。
【0060】
【数18】
【0061】実施の形態9.図9はこの発明の実施の形
態9を示す構成図であり、図9aは誘導飛しょう体1が
機体前方へ飛しょうする場合、図9bは機体後方に飛し
ょうする場合をそれぞれ示す。図において、6は誘導飛
しょう体1の胴体5の後方に設けられた操舵翼である。
【0062】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
された直後の段階23の状態、すなわち機体後方に速度
Vbで飛しょうする状態を示す図9bにおいて、機体後
方より流れている気流Vairによってフィン23に作
用する揚力F4bは胴体5の前方に向いているため、フ
ィン23を先端に備えたエアブレーキ21は胴体5の内
部より展開軸22を中心に機体後方に展開され、その状
態を保持する。このときエアブレーキ21は気流Vai
rの方向に広がる円錐状に展開するため、迎角αをとる
と垂直力N6が発生する。したがって、誘導飛しょう体
1の重心G周りの回転モーメントMb9は数19のごと
く表され、迎角αの増大を打ち消す方向に作用し、空力
的に静安定を確保できる。
【0063】
【数19】
【0064】誘導飛しょう体1が母機2から後方に発射
され、推進装置4点火後しばらく経過した段階25の状
態、すなわち機体前方に速度Va飛しょうする状態を示
す図9aにおいて、機体前方より流れている気流Vai
rによってフィン23に作用する揚力F4aは胴体5の
後方に向いているためフィン23を翼端に備えたエアブ
レーキ21は胴体5の内部に格納され、その状態を保持
する。このとき誘導飛しょう体1の重心G周りの回転モ
ーメントMa9は数20のごとく表され、迎角αの増大
を打ち消す方向に作用し、空力的に静安定を確保でき
る。
【0065】
【数20】
【0066】なお、誘導飛しょう体1の備えられる翼
は、操舵翼6のみであるため、空力抵抗の低減、機体構
造の単純化および軽量化がはかれる。
【0067】
【発明の効果】この発明は以上説明したように構成され
ているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0068】第1の発明によれば、飛行中の航空機から
分離され、この航空機の後方に向けて飛しょうする誘導
飛しょう体において、その飛しょう速度が機体後方から
前方に変化する間、センサーなど複雑な制御装置を必要
とせず空力的作用だけで空力特性を自動的に変更し、空
力的に静安定な状態にすることで常に安定な飛しょうを
実現することができる。
【0069】また、第2の発明によれば、飛行中の航空
機から分離され、この航空機の後方に向けて飛しょうす
る誘導飛しょう体において、その飛しょう速度が機体後
方から前方に変化する間、センサーなど複雑な制御装置
を必要とせず空力的作用だけで空力特性を自動的に変更
し、空力的に静安定な状態にすることで常に安定な飛し
ょうを実現することができる。
【0070】また、第3の発明によれば、飛行中の航空
機から分離され、この航空機の後方に向けて飛しょうす
る誘導飛しょう体において、その飛しょう速度が機体後
方から前方に変化する間、センサーなど複雑な制御装置
を必要とせず空力的作用だけで空力特性を自動的に変更
し、空力的に静安定な状態にすることで常に安定な飛し
ょうを実現することができる。
【0071】また、第4の発明によれば、飛行中の航空
機から分離され、この航空機の後方に向けて飛しょうす
る誘導飛しょう体において、その飛しょう速度が機体後
方から前方に変化する間、センサーなど複雑な制御装置
を必要とせず空力的作用だけで空力特性を自動的に変更
し、空力的に静安定な状態にすることで常に安定な飛し
ょうを実現することができる。
【0072】また、第5の発明によれば、飛行中の航空
機から分離され、この航空機の後方に向けて飛しょうす
る誘導飛しょう体において、その飛しょう速度が機体後
方から前方に変化する間、センサーなど複雑な制御装置
を必要とせず空力的作用だけで空力特性を自動的に変更
し、空力的に静安定な状態にすることで常に安定な飛し
ょうを実現することができる。
【0073】また、第6の発明によれば、飛行中の航空
機から分離され、この航空機の後方に向けて飛しょうす
る誘導飛しょう体において、その飛しょう速度が機体後
方から前方に変化する間、センサーなど複雑な制御装置
を必要とせず空力的作用だけで空力特性を自動的に変更
し、空力的に静安定な状態にすることで常に安定な飛し
ょうを実現することができる。
【0074】また、第7の発明によれば、飛行中の航空
機から分離され、この航空機の後方に向けて飛しょうす
る誘導飛しょう体において、その飛しょう速度が機体後
方から前方に変化する間、センサーなど複雑な制御装置
を必要とせず空力的作用だけで空力特性を自動的に変更
し、空力的に静安定な状態にすることで常に安定な飛し
ょうを実現することができる。
【0075】また、第8の発明によれば、飛行中の航空
機から分離され、この航空機の後方に向けて飛しょうす
る誘導飛しょう体において、その飛しょう速度が機体後
方から前方に変化する間、センサーなど複雑な制御装置
を必要とせず空力的作用だけで空力特性を自動的に変更
し、空力的に静安定な状態にすることで常に安定な飛し
ょうを実現することができる。
【0076】また、第9の発明によれば、飛行中の航空
機から分離され、この航空機の後方に向けて飛しょうす
る誘導飛しょう体において、その飛しょう速度が機体後
方から前方に変化する間、センサーなど複雑な制御装置
を必要とせず空力的作用だけで空力特性を自動的に変更
し、空力的に静安定な状態にすることで常に安定な飛し
ょうを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による誘導飛しょう体の実施の形態
1を示す構成図である。
【図2】 この発明による誘導飛しょう体の実施の形態
2を示す構成図である。
【図3】 この発明による誘導飛しょう体の実施の形態
3を示す構成図である。
【図4】 この発明による誘導飛しょう体の実施の形態
4を示す構成図である。
【図5】 この発明による誘導飛しょう体の実施の形態
5を示す構成図である。
【図6】 この発明による誘導飛しょう体の実施の形態
6を示す構成図である。
【図7】 この発明による誘導飛しょう体の実施の形態
7を示す構成図である。
【図8】 この発明による誘導飛しょう体の実施の形態
8を示す構成図である。
【図9】 この発明による誘導飛しょう体の実施の形態
9を示す構成図である。
【図10】 従来の誘導飛しょう体の挙動を示す図であ
る。
【図11】 従来の誘導飛しょう体を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
1 誘導飛しょう体、2 母機、3 目標体、4 推進
装置、5 胴体、6操舵翼、7 安定翼、8 展開翼、
9 回転軸、10 補助翼、11 風車、12 伝達装
置、13 展開軸、14 スリット、15 スライド
板、16 伝達装置、17 円盤、18 円筒、19
プロペラ、20 伝達装置、21 エアブレーキ、22
展開軸、23 フィン。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 飛行中の航空機から分離され、この航空
    機の後方に向けて飛しょうする誘導飛しょう体におい
    て、この誘導飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進
    装置と、前記胴体の前部に設けられた操舵翼と、前記胴
    体の後部に設けられた安定翼と、この安定翼の内部に格
    納され、前記誘導飛しょう体の重心より後方の揚力面を
    増大するように展開する展開翼と、この展開翼と前記安
    定翼の間に設けられ、展開翼を展開させる回転軸と、前
    記展開翼の先端に設けられ、前記誘導飛しょう体の気流
    に対する相対速度が負のときには前記胴体の前方に揚力
    を発生させて展開翼を格納させ、前記誘導飛しょう体の
    気流に対する相対速度が正のときには前記胴体の後方に
    揚力を発生して展開翼を展開させる補助翼とを備えたこ
    とを特徴とする誘導飛しょう体。
  2. 【請求項2】 飛行中の航空機から分離され、この航空
    機の後方に向けて飛しょうする誘導飛しょう体におい
    て、この誘導飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進
    装置と、前記胴体の前部に設けられた操舵翼と、前記胴
    体の後部に設けられた安定翼と、この安定翼の内部に格
    納され、前記誘導飛しょう体の重心より後方の揚力面を
    増大するように展開する展開翼と、この展開翼と前記安
    定翼との間に設けられ、展開翼を展開させる回転軸と、
    前記安定翼の翼端に設けられ、前記誘導飛しょう体の周
    りの気流によって回転する風車と、この風車と前記回転
    軸との間に設けられ、前記誘導飛しょう体の気流に対す
    る相対速度が負のときには前記展開翼を格納させる方向
    に風車の回転トルクを前記展開翼に伝達し、前記誘導飛
    しょう体の気流に対する相対速度が正のときには前記展
    開翼を展開させる方向に風車の回転トルクを前記展開翼
    に伝達する伝達装置とを備えたことを特徴とする誘導飛
    しょう体。
  3. 【請求項3】 飛行中の航空機から分離され、この航空
    機の後方に向けて飛しょうする誘導飛しょう体におい
    て、この誘導飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進
    装置と、前記胴体の前部に設けられた操舵翼と、前記胴
    体の後部に設けられた安定翼と、この安定翼の先端に設
    けられ、前記誘導飛しょう体の重心より後方の揚力面を
    増大するように展開する展開翼と、この展開翼と前記安
    定翼との間に設けられ、前記機体の気流に対する相対速
    度が負のときに展開翼が前記胴体の中心軸に近づく方向
    に揚力を発生して展開翼を折り畳ませ、前記機体の気流
    に対する相対速度が正のときに展開翼が前記胴体の中心
    軸から離れる方向に揚力を発生して展開翼を展開させる
    ように機体の前方に向かって前記胴体の中心軸から離れ
    るように角度をつけて取り付けられた展開軸とを備えた
    ことを特徴とする誘導飛しょう体。
  4. 【請求項4】 飛行中の航空機から分離され、この航空
    機の後方に向けて飛しょうする誘導飛しょう体におい
    て、この誘導飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進
    装置と、前記胴体の前部に設けられた操舵翼と、前記胴
    体の後部に設けられた安定翼と、この安定翼の翼端に設
    けられ、前記誘導飛しょう体の周りの気流によって回転
    する風車と、前記安定翼の中央に設けられたスリット
    と、前記安定翼の中央に設けられ、前記誘導飛しょう体
    の重心より後方の揚力面を増大するように前記スリット
    を塞ぐスライド板と、このスライド板と前記風車との間
    に設けられ、前記誘導飛しょう体の気流に対する相対速
    度が負のときには前記風車の回転をスライド板に伝達せ
    ず、前記誘導飛しょう体の気流に対する相対速度が正の
    ときには前記風車の回転をスライド板に伝達してスライ
    ド板をスライドさせて前記スリットを塞ぐ伝達装置とを
    備えたことを特徴とする誘導飛しょう体。
  5. 【請求項5】 飛行中の航空機から分離され、この航空
    機の後方に向けて飛しょうする誘導飛しょう体におい
    て、この誘導飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進
    装置と、前記胴体の前部に設けられた操舵翼と、前記胴
    体の後部に設けられた安定翼と、この安定翼の翼端に設
    けられ、前記誘導飛しょう体の周りの気流によって回転
    する風車と、前記安定翼の中央に設けられ、高速で回転
    することによって安定翼を垂直に通過する空気の流れを
    遮断して前記誘導飛しょう体の重心より後方の揚力面を
    増大するような数個の穴を持つ円盤と、この円盤と前記
    風車との間に設けられ、前記誘導飛しょう体の気流に対
    する相対速度が負のときには前記風車の回転を円盤に伝
    達せず、前記誘導飛しょう体の気流に対する相対速度が
    正のときには前記風車の回転を円盤に伝達して円盤を高
    速回転する伝達装置とを備えたことを特徴とする誘導飛
    しょう体。
  6. 【請求項6】 飛行中の航空機から分離され、この航空
    機の後方に向けて飛しょうする誘導飛しょう体におい
    て、この誘導飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進
    装置と、前記胴体の前部に設けられた操舵翼と、前記胴
    体の後部に設けられた安定翼と、この安定翼の翼端に設
    けられた円筒と、この円筒の内部に設けられ、前記誘導
    飛しょう体の周りの気流によって回転するプロペラと、
    前記安定翼の中央に設けられたスリットと、前記安定翼
    の中央に設けられ、前記誘導飛しょう体の重心より後方
    の揚力面を増大するように前記スリットを塞ぐスライド
    板と、このスライド板と前記プロペラとの間に設けら
    れ、前記誘導飛しょう体の気流に対する相対速度が負の
    ときには前記プロペラの回転をスライド板に伝達せず、
    前記誘導飛しょう体の気流に対する相対速度が正のとき
    には前記プロペラの回転をスライド板に伝達してスライ
    ド板をスライドさせて前記スリットを塞ぐ伝達装置とを
    備えたことを特徴とする誘導飛しょう体。
  7. 【請求項7】 飛行中の航空機から分離され、この航空
    機の後方に向けて飛しょうする誘導飛しょう体におい
    て、この誘導飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進
    装置と、前記胴体の前部に設けられた操舵翼と、前記胴
    体の後部に設けられた安定翼と、この安定翼の翼端に設
    けられた円筒と、この円筒の内部に設けられ、前記誘導
    飛しょう体の周りの気流によって回転するプロペラと、
    前記安定翼の中央に設けられ、高速で回転することによ
    って安定翼を垂直に通過する空気の流れを遮断して前記
    誘導飛しょう体の重心より後方の揚力面を増大するよう
    な数個の穴を持つ円盤と、この円盤と前記プロペラとの
    間に設けられ、前記誘導飛しょう体の気流に対する相対
    速度が負のときには前記プロペラの回転を円盤に伝達せ
    ず、前記誘導飛しょう体の気流に対する相対速度が正の
    ときには前記プロペラの回転を円盤に伝達して円盤を高
    速回転する伝達装置とを備えたことを特徴とする誘導飛
    しょう体。
  8. 【請求項8】 飛行中の航空機から分離され、この航空
    機の後方に向けて飛しょうする誘導飛しょう体におい
    て、この誘導飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進
    装置と、前記胴体の前部に設けられた操舵翼と、前記胴
    体の後部に設けられた安定翼と、前記胴体の前部先端部
    に設けられ、前記誘導飛しょう体の重心の前方に垂直上
    向きに揚力を発生させるように展開するエアブレーキ
    と、このエアブレーキと前記胴体との間に設けられ、エ
    アブレーキを展開させる展開軸と、前記エアブレーキの
    先端に設けられ、前記誘導飛しょう体の気流に対する相
    対速度が負のときには前記胴体の前方に揚力を発生して
    エアブレーキを展開させ、前記誘導飛しょう体の気流に
    対する相対速度が正のときには前記胴体の後方に揚力を
    発生してエアブレーキを格納させるフィンとを備えたこ
    とを特徴とする誘導飛しょう体。
  9. 【請求項9】 飛行中の航空機から分離され、この航空
    機の後方に向けて飛しょうする誘導飛しょう体におい
    て、この誘導飛しょう体の胴体の後部に設けられた推進
    装置と、前記胴体の後部に設けられた操舵翼と、前記胴
    体の前方先端部に設けられ、前記誘導飛しょう体の重心
    の前方に垂直上向きに揚力を発生させるように展開する
    エアブレーキと、このエアブレーキと前記胴体との間に
    設けられ、エアブレーキを展開させる展開軸と、前記エ
    アブレーキの先端に設けられ、前記誘導飛しょう体の気
    流に対する相対速度が負のときには前記胴体の前方に揚
    力を発生してエアブレーキを展開させ、前記誘導飛しょ
    う体の気流に対する相対速度が正のときには前記胴体の
    後方に揚力を発生してエアブレーキを格納させるフィン
    とを備えたことを特徴とする誘導飛しょう体。
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