JP2013203208A - 無人航空機及び無人航空機の回収方法 - Google Patents

無人航空機及び無人航空機の回収方法 Download PDF

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Abstract

【課題】重量を軽減しつつ、狭い範囲で軟着陸することが可能な無人航空機及び無人航空機の回収方法を提供することを目的とする。
【解決手段】小型無人航空機1は、平面形状が左右対称の円形、楕円形、長円形又は多角形の機体と、機体に設けられたダクテッドファン3,4と、機体の進行方向左側及び右側に設けられ、ダクテッドファン3,4からの空気を排出する左側排気口及び右側排気口と、左側排気口からの空気の排出による推力と右側排気口からの空気の排出による推力に差を設けて、機体を機体上下軸周りに回転するようにダクテッドファン3,4の駆動を調整する推力コントローラ12とを備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、無人航空機及び無人航空機の回収方法に関するものである。
従来、小型無人航空機として、機体前後軸に長い胴体、機体左右軸に延設された主翼及び尾翼などを備えており、一般的な有人航空機と同形状を有するものが採用される場合がある。
特許文献1では、航空機の発明であって、居住地域などにおいて安全に飛行できるように、航空機の外形がほぼ円形状に形成され、プロペラを中央開口部に配置させる技術が開示されている。
特開2005−280412号公報
小型無人航空機の用途としては、自衛隊等の進出先での偵察活動、僻地での警備活動(例えばPKO)、又は、テロ攻撃や大規模災害によって、重要施設等の警備システム機能が喪失したときの代替となるバックアップなどが挙げられる。これらの活動において、小型無人航空機を容易に利用できるようにするには、小型無人機が持ち運びしやすい形状、重さ等を有することが望ましい。
しかし、従来の胴体、主翼及び尾翼を備える航空機の形状では、破損しやすいなど、上記用途では扱いにくいという問題がある。また、着陸時に破損がないようにするには、脚又はそりを用いる必要があり、機体重量が重くなる。さらに、脚又はそりを用いる場合、着陸の際、ある程度長い着陸距離が必要である。脚を使用しない場合は、ネットを張るなどして、無人航空機を回収することが考えられるが、依然として破損のおそれが残る。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、重量を軽減しつつ、狭い範囲で軟着陸することが可能な無人航空機及び無人航空機の回収方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の無人航空機及び無人航空機の回収方法は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明に係る無人航空機は、平面形状が左右対称の円形、楕円形、長円形又は多角形の機体と、前記機体に設けられた推力発生部と、前記機体の進行方向左側及び右側に設けられ、前記推力発生部からの空気を排出する左側排気口及び右側排気口と、前記左側排気口からの空気の排出による推力と前記右側排気口からの空気の排出による推力に差を設けて、前記機体を機体上下軸周りに回転するように前記推力発生部の駆動を調整する駆動制御部とを備える。
この発明によれば、左右の推力発生部の出力差によって、推力が非対称になり、機体が機体上下軸を中心にして回転する。したがって、低速飛行中に、推力発生部の駆動を調整して、機体を機体上下軸周りに回転させることによって、安定して機体を降下させることができる。その結果、機体を破損させることなく回収できる。
上記発明において、前記機体の左右側面から伸長するローター翼と、前記機体が機体上下軸回りに回転するとき、前記ローター翼を前記機体から伸長させるローター翼制御部とを更に備えてもよい。
この発明によれば、機体が機体上下軸回りに回転するとき、ローター翼が機体の左右側面から伸長する。その結果、より安定して機体を降下させることができる。
上記発明において、前記ローター翼は、前記機体の左右側面から機体左右軸方向に伸長してもよい。
この発明によれば、機体が機体上下軸回りに回転するとき、ローター翼が機体の左右側面から機体左右軸方向に伸長する。その結果、ローター翼によって機体は揚力が得られ、オートローテーション効果によって、降下速度を緩めることができる。
また、本発明に係る無人航空機の回収方法は、平面形状が左右対称の円形、楕円形、長円形又は多角形の機体と、前記機体に設けられた推力発生部とを有する無人航空機の回収方法であって、前記推力発生部からの空気を排出する左側排気口からの空気の排出による推力と、前記推力発生部からの空気を排出する右側排気口からの空気の排出による推力に差を設けて、前記機体を機体上下軸周りに回転するように前記推力発生部の駆動を調整するステップを備える。
上記発明において、前記機体が機体上下軸回りに回転するとき、前記機体の左右側面から機体左右軸方向にローター翼を伸長させるステップを更に備えてもよい。
本発明によれば、無人航空機の重量を軽減しつつ、無人航空機を狭い範囲で軟着陸させることができる。
本発明の一実施形態に係る小型無人航空機を示す平面図であり、機体のカバーを外した状態を示す。 本発明の一実施形態に係る小型無人航空機を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る小型無人航空機を示す側面図である。 本発明の一実施形態に係る小型無人航空機を示す縦断面図であり、図3の側面視方向に対して垂直方向に切断した図である。 本発明の一実施形態に係る小型無人航空機を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る小型無人航空機を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係る小型無人航空機の運用方法を示す概略説明図である。 本発明の一実施形態に係る小型無人航空機の他の実施例を示す平面図である。 図8に示した他の実施例を示す側面図である。
以下に、本発明に係る実施形態について、図面を参照して説明する。
小型無人航空機1は、図1に示すように、機体2と、ダクテッドファン3,4と、ダクト5,6と、給気口7,8と、排気口9,10と、レートジャイロ11などを備える。なお、図1に示す例は、機体2の上側に配置されるカバーが外された状態であり、飛行時はダクト5,6が外部に露出していないことが望ましい。
また、小型無人航空機1は、図2に示すように、推力コントローラ12と、アンプ13,14を備える。更に、小型無人航空機1は、帯状部材19と、帯状部材取付部20と、速度検出部21と、帯状部材制御部22を備える。また更に、小型無人航空機1は、引張り力検出部23を備える。また、小型無人航空機1は、ローター翼24を備え、ローター翼駆動部25と、回収信号通信部26と、ローター翼制御部27などを備える。
小型無人航空機1は、電池(図示せず。)を搭載して電力を駆動源とし、ダクテッドファン3,4を駆動力として飛行する。
機体2は、機体前後軸方向を中心にして左右対称形状である。
機体2は、無尾翼機又は全翼機の翼幅を切り詰めた形状であり、平面視した形状が例えば円形である。機体2は、図3に示すように、機体2の中心を通過し機体2の前後軸方向に切断した断面が翼型である。機体2が翼型断面を有することによって、機体2は、小型無人航空機1の進行方向とほぼ直角の方向に、抗力に比べて大きな揚力が発生する。このように、機体2が、従来の胴体、主翼及び尾翼を備える航空機の形状ではなく、部分的に突出したり窪んだりした形状を持たないことで、運搬時や着陸時等において破損しにくい。
機体2は、例えばプラスチック製、又は繊維強化プラスチック製などであり、ペイロードを含めて1kgから5kgほどの重量である。機体2は、半径60cm又は1辺60cmほどの大きさである。
機体2は、例えば図4に示すように、機体前後軸上及びその近傍の厚さが他の部分よりも厚く、左右端側が薄くなるように、底面に斜面2Aが形成される。これにより、小型無人航空機1は、飛行時に上反角効果が得られ、機体2の機体前後軸周りのロール運動を安定化させることができる。
ダクテッドファン3,4は、ダクト5,6の内部に設けられ、機体2の進行方向である機体前後軸を中心にして左右に1台ずつ設置される。ダクテッドファン3,4は、ローター(図示せず。)に設けられたプロペラ(図示せず。)が軸心周りに回転することによって、推力を発生させる。なお、ダクテッドファン3,4の位置は、上述の例に限定されず、例えば機体2の中心よりも前方に設けられてもよいし、ダクテッドファン3,4が交差する機体前後軸上に設けられてもよい。
ダクト5,6は、機体2の前方から後方にかけて設置される。ダクト5とダクト6は、図1に示すように、機体2の機体前後軸上で交差している。
ダクト5,6において、機体2の機体前後軸前方には、給気口7,8が形成される。給気口7,8は、ダクテッドファン3,4の駆動によって、ダクト5,6内に空気を取り込む。また、ダクト5,6において、機体2の機体前後軸後方には、排気口9,10が形成される。排気口7,8は、ダクテッドファン3,4によって取り込まれた空気を後方に排出する。
レートジャイロ11は、角速度検出部の一例であり、例えば、機体2の機体前後軸上に機体2の中心よりも前方に設置される。レートジャイロ11は、機体2の角速度を検出し、検出した角速度を推力コントローラ12へ送る。
推力コントローラ12は、飛行時におけるダクテッドファン3,4の出力を調整し、ダクテッドファン3,4によって生じる推力によって、小型無人航空機1を飛行させる。また、推力コントローラ12は、レートジャイロ11で検出された角速度に基づいて、ダクテッドファン3,4の出力を調整し、姿勢制御を行う。
アンプ13,14は、推力コントローラ12が送った推力指令に基づいて、ダクテッドファン3,4の回転速度を検出しながら、ダクテッドファン3,4の回転速度を調整する。
ダクテッドファン3,4の気流下流側には、ベーン15,16が設けられてもよい。ベーン15,16は、角度が調整可能であり、推力偏向を行う。
サーボ機構17,18は、推力コントローラ12が送った推力指令に基づいて、ベーン15,16の角度を検出しながら、ベーン15,16の角度を調整する。
帯状部材19は、例えば図3に示すように、一方向に長く、厚さが薄い部材である。帯状部材19は、機体2の機体前後軸方向の後端側に取り付けられる。帯状部材19は、機体2の後端において1点又は2点で接続される。帯状部材19は、機体2から取り外し可能でもよいし、巻き取り可能でもよい。帯状部材19は、小型無人航空機1が飛行しているとき、特に低速飛行しているときに機体2のバランスをとる。
帯状部材19の先端には、発航時に人がハンマー投げの要領で投げ上げやすいように取っ手19Aが設けられる。
帯状部材取付部20は、機体2に設けられ、発航時及び低速飛行時に帯状部材19を機体2の進行方向の後端側に取り付けておく。帯状部材取付部20は、帯状部材19を切り離すことができる。または、帯状部材取付部20は、帯状部材19を機体2内部に収容できるようにしてもよい。
速度検出部21は、機体2に設けられ小型無人航空機1の進行方向の速度を検出し、検出した速度を帯状部材制御部22へ送る。
帯状部材制御部22は、速度検出部21で検出された速度に基づいて、帯状部材取付部20の駆動を制御する。帯状部材制御部22は、例えば、小型無人航空機1が予め定められた速度を超えたとき、帯状部材取付部20が帯状部材19を切り離す、又は帯状部材取付部20が帯状部材19を機体2内部に収容するように帯状部材取付部20を制御する。
引張り力検出部23は、帯状部材19が機体2に取り付けられているとき、機体2が帯状部材19から受ける引張り力を検出する。そして、引張り力検出部23は、検出した引張り力を推力コントローラ12へ送る。
推力コントローラ12は、引張り力検出部23で検出された引張り力が予め定められた閾値以下となったとき、ダクテッドファン3,4の駆動を開始させる。
ローター翼24は、図6に示すように、機体2の左右側面に設けられており、図5に示すように、機体2の内部に収容可能である。また、ローター翼24は、機体2の左右側面から機体左右軸方向に伸長する。ローター翼24は、機体2が機体上下軸周りに回転しているとき、機体2に揚力を発生させる。なお、ローター翼24は、機体2の左右側面の両方ではなく、左右側面のいずれか一方のみに設けられてもよい。
ローター翼駆動部25は、機体2に設けられ、小型無人航空機1の回収時に、機体2に収容されたローター翼24を機体2内部から外側に伸長させる。
回収信号通信部26は、外部、例えば地上等の操縦者が操作する制御・通信装置から信号を受ける。小型無人航空機1が回収地点に近づいたとき、回収信号通信部26は、小型無人航空機1の回収の際の回収動作に関する回収信号を受信する。回収信号通信部26は、受信した回収信号に基づいて、駆動信号を推力コントローラ12やローター翼制御部27へ送る。なお、推力コントローラ12やローター翼制御部27への駆動信号の送信は、予めインプットされたプログラムと、GPSによる位置情報に基づいて、自動的に行われるようにしてもよい。
推力コントローラ12は、回収信号通信部26からの駆動信号に基づいて、左右のダクテッドファン3,4に推力差を生じさせる。例えば、右側のダクテッドファン4の出力を左側のダクテッドファン3よりも大きくする。その結果、右側の排気口10による推進力が左側の排気口9よりも大きくなり、機体2は、図5及び図6に示すように、機体上下軸を中心にして左回りに回転する。小型無人航空機1の回収時に、このような動作をさせることによって、機体2を回転させて安定化し、進行方向の速度をほぼゼロにして軟着陸させることができる。
ローター翼制御部27は、回収信号に基づいて、ローター翼駆動部25の駆動を制御する。すなわち、小型無人航空機1が回収地点に近づいたことによって、回収信号を受信したとき、ローター翼24が機体2内部から外部へ伸長するように、ローター翼駆動部25を制御する。なお、ローター翼24は、ローター翼制御部27の制御によってローター翼駆動部25が駆動する場合に限られず、機体2の機体上下軸周りの回転による遠心力によって、機械的に機体2の内部から外部へ伸長してもよい。
次に、小型無人航空機1の飛行時の姿勢安定化動作について説明する。
小型無人航空機1のピッチ運動、すなわち機体左右軸周りの揺動は、例えば機体2の進行方向後端に設けられた後縁の角度が変化することによって、安定化する。または、ピッチ運動は、例えば、排気口7,8の出口に設けられたベーン15,16の角度を変化させ、推力偏向を生じさせることによって、安定化する。
小型無人航空機1のロール運動、すなわち機体前後軸周りの揺動は、機体2の底面において進行方向に対して左右に形成された斜面2Aによる上反角効果によって安定化する。
小型無人航空機1のヨー運動、すなわち機体上下軸周りの揺動は、左右の推力の差分によって、安定化する。機体2の右側と左側で個別に推力が調整されることによって、機体2の左右に推力差を生じさせる。具体的には、(1)機体2のダクト5,6の配置による方法と、(2)検出された角速度に基づいて、ダクテッドファン3,4の出力を調整する方法と、(3)検出された角速度に基づいて、ベーン15,16の角度を調整して推力偏向を生じさせる方法がある。
まず、(1)機体2のダクト5,6の配置による方法について説明する。
機体前後軸方向と機体2の進行方向がずれて、機体上下軸周りに角度差が生じている場合、左側給気口7からの空気の流入と、右側給気口8からの空気の流入に差が発生する。
左側給気口7からの空気の流入が大きくなると、右側排気口10からの流出が大きくなって、右側排気口10による推力は、左側排気口9による推力よりも大きくなる。その結果、機体2には、機体上下軸方向を中心として左回りのモーメントが発生する。
反対に、右側給気口8からの空気の流入が大きくなると、左側排気口9からの流出が大きくなって、左側排気口9による推力は、右側排気口10による推力よりも大きくなる。その結果、機体2には、機体上下軸方向を中心として右回りのモーメントが発生する。
左側給気口7と右側給気口8の空気の流入が等しくなると、右側排気口10と左側排気口9からの流出も等しくなり、右側排気口10による推力と左側排気口9による推力が釣り合い、機体上下軸方向を中心とするモーメントはゼロになる。
例えば、機体前後軸方向に対して機体2の左側前方が進行方向となって飛行し、機体2の左側前方から気流(相対風)を受けるとき、左側給気口7からの空気の流入が右側給気口8からの空気の流入よりも大きくなって、右側排気口10からの空気の流出が左側排気口9からの空気の流出よりも大きくなる。その結果、右側排気口10による推力が、左側排気口9による推力よりも大きくなり、機体2には、機体上下軸方向を中心として左回りのモーメントが発生する。そして、機体2は、機体上下軸方向を中心として左側に回転する。
また、反対に、機体前後軸方向に対して機体2の右側前方が進行方向となって飛行し、機体2の右側前方から気流(相対風)を受けるとき、機体2には、機体上下軸方向を中心として右回りのモーメントが発生し、機体2は、機体上下軸方向を中心として右側に回転する。そして、機体前後軸方向と飛行方向が一致したとき、右側排気口10による推力と左側排気口9による推力が釣り合い、機体上下軸方向を中心とするモーメントはゼロになる。
以上より、ダクテッドファン3,4を制御することなく、自然に復元力が働いて、機体前後軸方向と進行方向を一致させることができる。これにより、パッシブな安定化制御が行われる。
次に、(2)検出された角速度に基づいて、ダクテッドファン3,4の出力を調整する方法について説明する。
機体2の角速度が検出されることによって、機体2の回転方向や回転の速さを検知できる。そこで、機体前後軸方向と進行方向が一致するように、機体2の角速度に応じて左右のダクテッドファン3,4の推力を調整して、左右の推力に差を発生させる。その結果、迅速に機体前後軸方向と進行方向を一致させることができる。以上より、機体2の姿勢制御における復元力の減衰特性を良好化させることができる。すなわち、アクティブな安定化制御が行われる。
次に、(3)検出された角速度に基づいて、ベーンの角度を調整して推力偏向を生じさせる方法について説明する。
機体2の角速度を検出することによって、機体2の回転方向や回転の速さを検知できる。そこで、機体前後軸方向と進行方向が一致するように、機体2の角速度に応じて、左側排気口9及び右側排気口10からの空気の流出方向を変更させる。その結果、迅速に機体前後軸方向と進行方向を一致させることができる。
次に、小型無人航空機1の低速時における安定化飛行方法について説明する。
小型無人航空機1は、帯状部材19が機体2の機体前後軸方向の後端側に取り付けられる。帯状部材19は、機体2の速度が予め定められた閾値Vthに到達するまでの低速時に機体2に設置されている。帯状部材19は、凧の尾のような役割を果たし、機体2が小さな円を描いて旋回したり左右に小刻みに揺れたりするのを防止できる。したがって、小型無人航空機1は、尾翼を有していないが、帯状部材19によって機体2がバランスを保って、低速時に安定して飛行する。
一方、小型無人航空機1の速度が予め定められた閾値Vth以上となったとき、帯状部材19は、機体2から切り離されるか、機体2に収容される。これにより、小型無人航空機が高速で飛行している際に、帯状部材19が飛行の妨げとなることを防止できる。
次に、小型無人航空機1の発航方法について説明する。
小型無人航空機1の重量によるが、帯状部材19の先端、すなわち、機体2に取り付けられた帯状部材19の機体2側に対して反対側の端部を人が把持して、ハンマー投げの要領で小型無人航空機1を上空に投げ上げてもよい。
これにより、小型無人航空機1の発航の際に、カタパルト等の大規模な装置が不要になる。また、小型無人航空機1が機体2に備える電力を用いて発航する場合に比べて、エネルギーの消費を抑えることができる。
人の手を離れたときにダクテッドファン3,4の駆動を開始させるため、機体2は、帯状部材19から受ける引張り力を検出している。機体2が帯状部材19から受ける引張り力が予め定められた閾値Fthを超えているときは、ダクテッドファン3,4の駆動を停止しておく。そして、機体2が帯状部材19から受ける引張り力が予め定められた閾値Fth以下となったとき、ダクテッドファン3,4に駆動を開始させる。
したがって、帯状部材19を人が把持して、ハンマー投げの要領で機体2を回転させている間は、ダクテッドファン3,4の駆動を停止している。そして、帯状部材19が人の手を離れたとき、ダクテッドファン3,4の駆動が開始させる。これにより、機体2を振り回している間は、推力に影響されることなく、小型無人航空機1を安定化させることができる。
次に、小型無人航空機1の回収方法について説明する。
小型無人航空機1を回収する場合、機体2の機体上下軸を中心にして回転させて降下させることによって、安定した状態で小型無人航空機1を軟着陸させる。
小型無人航空機1が回収地点近傍に近づいたとき、回収信号に基づいて、左右のダクテッドファン3,4の出力を調整して、左右の推力に差を発生させる。そして、この推力差を維持させることによって、小型無人航空機1における推力が非対称になり、機体2が機体上下軸を中心にして回転する。したがって、低速飛行中に、ダクテッドファン3,4の駆動を調整して、機体2を機体上下軸周りに回転させることによって、安定して機体2を降下させることができる。その結果、機体2を破損させることなく回収できる。
また、小型無人航空機1を回転させて降下させる際に、ローター翼24を機体2内部から外部へ伸長させてもよい。ローター翼24は、機体2が機体上下軸周りに回転しているとき、機体2に揚力を発生させることから、オートローテーション効果によって、降下速度を緩めることができる。
次に、図7を参照して、小型無人航空機1の運用の一例について説明する。
まず、帯状部材19を機体2に取り付けた状態で、帯状部材19の先端を人が把持して、ハンマー投げの要領で遠心力を利用して、小型無人航空機1を上空に投げ上げる。人によって振り回されている間は、ダクテッドファン3,4の駆動は停止している。
そして、帯状部材19が人の手を離れたとき、ダクテッドファン3,4が駆動を開始して、小型無人航空機1は、投げ上げられたときの推力と、ダクテッドファン3,4による推力によって飛行する。低速時は、機体2の機体前後軸の後端に取り付けられた帯状部材19によって、バランスをとりながら飛行する。
その後、小型無人航空機1の速度が予め定められた閾値Vth以上となったとき、帯状部材19は、機体2から切り離されるか、機体2に収容される。小型無人航空機1は、姿勢安定化制御を行いながら、ダクテッドファン3,4による推力によって飛行を継続する。このとき、小型無人航空機1は、課せられたミッションを実行する。
小型無人航空機1のミッションとしては、自衛隊等の進出先での偵察活動、僻地での警備活動(例えばPKO)、又は、テロ攻撃や大規模災害によって、重要施設等の警備システム機能が喪失したときの代替となるバックアップなどが挙げられる。
小型無人航空機1が帰還するなどして回収地点に近づいたとき、機体2の機体上下軸を中心にして回転させて降下させる。これにより、安定した状態で小型無人航空機1を軟着陸させることができる。
以上、本実施形態によれば、小型無人航空機1は、持ち運びしやすい形状、重さ等を有しており、かつ、破損しにくい。そして、上述した形状における小型無人航空機1において、左右の推力差を利用することによって、飛行時の安定性を確保することができる。
また、カタパルトなどの大規模な装置を用いずに、人がハンマー投げの要領で投げ上げることで小型無人航空機1を発航させることができ、小型無人航空機1の取り扱いが容易である。さらに、帯状部材19を用いることによって、低速飛行時の安定性を確保することができる。
またさらに、回収の際、回転させながら降下させることによって、小型無人航空機1を安定して軟着陸させることができる。このとき、小型無人航空機1において脚やそりが不要となり、狭い領域で小型無人航空機1を回収でき、かつ、小型無人航空機1の重量を軽減できる。
なお、上記実施形態では、ダクト5,6が機体2の機体前後軸上で交差する場合について説明したが、本発明はこの例に限定されない。すなわち、小型無人航空機1の飛行時の姿勢安定化動作において、機体2のダクト5,6の配置による方法で、パッシブな安定化制御で行う場合は、ダクト5,6が機体2の機体前後軸上で交差する必要がある。一方、この方法による安定化制御を採用しない場合は、ダクテッドファンが内部に設けられるダクトは、機体上で交差せず、互いに平行に設けられてもよい。
また、上記実施形態では、機体2を平面視した形状が、円形である場合について説明したが、本発明はこの例に限定されず、楕円形、長円形又は三角形、四角形等の多角形形状でもよい。図8及び図9には、機体2を平面視した形状が四角形の場合の小型無人航空機を示す。このように、機体2が平面を組み合わせた立体形状を有することによって、小型無人航空機にステルス性を持たせることができる。
1 小型無人航空機(無人航空機)
2 機体
3,4 ダクテッドファン(推力発生部)
5,6 ダクト
7,8 給気口
9,10 排気口
12 推力コントローラ(駆動制御部)

Claims (5)

  1. 平面形状が左右対称の円形、楕円形、長円形又は多角形の機体と、
    前記機体に設けられた推力発生部と、
    前記機体の進行方向左側及び右側に設けられ、前記推力発生部からの空気を排出する左側排気口及び右側排気口と、
    前記左側排気口からの空気の排出による推力と前記右側排気口からの空気の排出による推力に差を設けて、前記機体を機体上下軸周りに回転するように前記推力発生部の駆動を調整する駆動制御部と、
    を備える無人航空機。
  2. 前記機体の左右側面から伸長するローター翼と、
    前記機体が機体上下軸回りに回転するとき、前記ローター翼を前記機体から伸長させるローター翼制御部と、
    を更に備える請求項1に記載の無人航空機。
  3. 前記ローター翼は、前記機体の左右側面から機体左右軸方向に伸長する請求項2に記載の無人航空機。
  4. 平面形状が左右対称の円形、楕円形、長円形又は多角形の機体と、前記機体に設けられた推力発生部とを有する無人航空機の回収方法であって、
    前記推力発生部からの空気を排出する左側排気口からの空気の排出による推力と、前記推力発生部からの空気を排出する右側排気口からの空気の排出による推力に差を設けて、前記機体を機体上下軸周りに回転するように前記推力発生部の駆動を調整するステップを備える無人航空機の回収方法。
  5. 前記機体が機体上下軸回りに回転するとき、前記機体の左右側面から機体左右軸方向にローター翼を伸長させるステップを更に備える請求項4に記載の無人航空機の回収方法。
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