JP2001040831A - 外部床の出入隅における防水構造 - Google Patents

外部床の出入隅における防水構造

Info

Publication number
JP2001040831A
JP2001040831A JP11220944A JP22094499A JP2001040831A JP 2001040831 A JP2001040831 A JP 2001040831A JP 11220944 A JP11220944 A JP 11220944A JP 22094499 A JP22094499 A JP 22094499A JP 2001040831 A JP2001040831 A JP 2001040831A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
corner
entrance
exit
waterproof
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11220944A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3848500B2 (ja
Inventor
Mitsuo Fujiie
充朗 藤家
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui House Ltd
Original Assignee
Sekisui House Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui House Ltd filed Critical Sekisui House Ltd
Priority to JP22094499A priority Critical patent/JP3848500B2/ja
Publication of JP2001040831A publication Critical patent/JP2001040831A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3848500B2 publication Critical patent/JP3848500B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Roof Covering Using Slabs Or Stiff Sheets (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】外部床の防水作業を容易に行うことができ、特
に、外部床の出入隅においても精度よく施工しうる、施
工性及び水密性に優れた防水構造を提供する。 【解決手段】この防水構造は、平坦部21とその二辺に
立ち上がり部22を有する耐水鋼板2が、断熱材1を介
して出入隅に配置され、各立ち上がり部22が出入隅を
形成する二面の腰壁Q(Q1,Q2)に固定されて補強
部材7により連結され、軟質樹脂製の防水シート3が耐
水鋼板2の各立ち上がり部22に沿って各腰壁Qの上縁
部まで取り付けられ、出入隅に沿うように一体的かつ水
密的に形成された軟質樹脂製の出入隅カバー81が、そ
の背面に貼着された取付部材82を介して出入隅に固定
され、出入隅カバー81の外側の縁部が各防水シート3
の出入隅側の縁部に被さるように貼着されることにより
構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バルコニー、屋上
床、屋外廊下など、建物の外部に設けられて風雨に曝さ
れる外部床の防水構造に関し、特に、外部床の出入隅に
おける防水構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、バルコニーや屋上床などの外部床
の防水には、外部床の構造材上に板材を配置して外部床
下地を形成し、この外部床下地の上にならしモルタル層
を設けて排水勾配を形成し、このモルタル層の上に防水
シートを敷設して貼着する、という施工方法が採用され
ていた。
【0003】この場合、外部床の周囲には、通常、建物
外壁やバルコニーの手摺壁等が立設され、これら建物外
壁や手摺壁には外装材や開口部枠等が取り付けられる。
そのため、これら建物外壁や手摺壁の下部には、外装材
や開口部枠の下端まで立ち上がる腰壁が形成され、外部
床の周縁はそれら腰壁に連続することとなる。したがっ
て、前記防水シートは、外部床の周縁から上方に延出さ
せて腰壁の上縁部まで水密的に貼着される必要があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の施工方法では、モルタル層の上に防水シートを敷設
する際に専門職人が必要であり、その専門職人が外装等
の取り付け作業を主とする外装工事現場に入らなければ
ならないので、工程管理面での不便や制約が大きかっ
た。
【0005】また、モルタル層に排水勾配を形成するの
に正確な左官作業を要するとともに、防水シートを外部
床全体に平坦にかつ隙間なく敷設する必要があるため、
作業自体に相当の手間と時間がかかっていた。
【0006】さらに、外部床の四隅や建物外壁の突出部
など、外部床を囲む腰壁が出隅や入隅を形成する箇所に
おいては、平面的な防水シートをそのまま延出させて腰
壁に水密的に貼着するのが無理なので、防水シートを適
当にカットするなどして出隅や入隅に密着しうるコーナ
ー役物を作成しているが、このような作業にも手間や時
間がかかり、また、施工精度によっては十分な水密性が
確保できないおそれもあった。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、外部床の防水作業を容易に行うことができ、特
に、外部床の周囲に設けられた二面の腰壁が前後方向へ
の段差面を挟んで連続する箇所において、この段差面の
両側に形成される出隅と入隅(本明細書において、これ
らを一体にして「出入隅」という。)に対しても精度よ
く施工することのできる、施工性及び水密性に優れた外
部床の出入隅における防水構造を提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、外部床の周囲
に設けられた二面の腰壁が出入隅を挟んで連続する箇所
における防水構造であって、隣接する三辺が出入隅の平
面形状に沿うように形成された平坦部と、前記三辺のう
ちの外側の二辺からそれぞれ立ち上げられた一対の立ち
上がり部とを有してなる耐水鋼板が、断熱材を介して外
部床下地上に配置されるとともに、各立ち上がり部が前
記二面の腰壁にそれぞれ固定され、出入隅に沿うように
折曲形成された三面の直立部を有してなる補強部材が前
記耐水鋼板の両立ち上がり部にわたって固着され、軟質
樹脂製の防水シートが前記耐水鋼板の平坦部の腰壁側の
各縁部近傍から前記二面の腰壁の上縁部までを被覆する
ように取り付けられ、出入隅に沿うように一体的かつ水
密的に形成された三面の立面部及び一面の底面部を有し
てなる軟質樹脂製の出入隅カバーが、この出入隅カバー
の背面に貼着された取付部材を介して出入隅に固定され
るとともに、前記出入隅カバーの外側の縁部が前記各防
水シートの出入隅側の各縁部に被さるように貼着される
ことにより、出入隅周辺が水密的に被覆されたことを特
徴とする。
【0009】すなわち、本発明は、耐熱鋼板及びその表
面に貼着された防水シートが出入隅を挟んで不連続とな
る箇所に、一体的かつ水密的に形成された出入隅カバー
が貼着されることによって、出入隅周辺が被覆されるも
のである。この出入隅カバーは、その背面に貼着された
取付部材と背面に塗布された接着剤とを介して、出入隅
を挟む二面の腰壁及び防水シートの上に固定される。
【0010】これにより、耐水鋼板及び防水シートの出
入隅側の縁部を出入隅の形状に合わせて現場で加工する
ような面倒な作業が不要になる。したがって、耐水鋼板
や防水シートを予め所定の形状に加工・貼合しておき、
外部床の一般部と同様にして、簡単に設置することがで
きる。こうして、外部床の出入隅における防水作業の効
率化を図ることができるとともに、安定した施工精度を
確保することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しつつ説明する。
【0012】まず、外部床を囲む腰壁が出隅や入隅を形
成する箇所以外の一般部における防水構造と、その施工
方法について説明する 外部床の一般部における防水構造は、図1に示すよう
に、ALC床板等からなる外部床下地Pの上に貼着され
た断熱材1と、この断熱材1の表面に貼着された耐水鋼
板2と、この耐水鋼板2の上に貼設された防水シート3
と、防水シート3の上縁部に沿って取り付けられる水切
り部材4とから構成される。
【0013】断熱材1は、発泡ポリスチレン樹脂等から
なる板状体で、接着剤を介して外部床下地P上に貼着さ
れる。
【0014】耐水鋼板2は、鋼製薄板の表面又は表裏両
面に塩化ビニル等による耐水性被膜を形成したもので、
断熱材1上に重ねて貼着される平坦部21と、平坦部2
1の一方の縁部を上方に折曲して形成された立ち上がり
部22とを備え、この立ち上がり部22が腰壁Qに沿っ
てあてがわれ、腰壁Qにビス止めされる。
【0015】防水シート3は、軟質塩化ビニル等の樹脂
からなり、耐水鋼板2の平坦部21の腰壁Q側の縁部近
傍から立ち上がり部22に沿って貼着され、さらに上方
に延出されて、腰壁Qの上縁部までを被覆する。
【0016】さらに、腰壁Qの上縁部には、外装材や開
口部枠R等の下端に沿って長尺の水切り部材4が取り付
けられ、防水シート3を押さえるようにして腰壁Qにビ
ス止めされる。こうして、外装材や開口部枠Rと腰壁Q
との境界部分が止水される。
【0017】このように、外部床の表面の防水層の大部
分を耐水鋼板2によって形成することにより、防水シー
ト3の貼着に伴う作業を大幅に軽減することができる。
【0018】この防水構造については、断熱材1、耐水
鋼板2及び防水シート3を予め工場等で所定の形状に加
工・貼合して防水パネルを形成し、この防水パネルを施
工現場に搬入して敷設するという手段により、施工現場
での作業をさらに効率化することができる。図2及び図
3に、防水パネルの実施の形態を示す。
【0019】防水パネルとしては、外部床を囲む腰壁Q
の直線状部分に沿って配置される一般部用床パネル5A
(図2)と、一般部用床パネル5Aの表面上を流下する
雨水を集めて排水するために外部床の水下側に配置され
る樋パネル5B(図3)とが用意される。
【0020】一般部用床パネル5Aは、平面視矩形の断
熱材1に耐水鋼板2の平坦部21を貼着し、平坦部21
の一辺に上方に立ち上がる立ち上がり部22を形成した
もので、立ち上がり部22の上縁近傍には、この立ち上
がり部22を腰壁Qにビス止めするためのビス孔221
が複数個、水平方向に間隔をあけて設けられている。ま
た、断熱材1は、その厚さが立ち上がり部22側から対
辺側に向けて次第に薄くなるように形成され、これによ
り耐水鋼板2の表面に排水勾配が付与されている。耐水
鋼板2の平坦部21には、立ち上がり部22側の縁部近
傍から立ち上がり部22にかけて防水シート3が貼着さ
れ、この防水シート3が立ち上がり部22よりもさらに
上方に延出されている。ただし、この防水シート3は、
立ち上がり部22の上縁近傍のビス孔221付近には接
着されておらず、防水シート3の延出部分を下方にめく
ると立ち上がり部22に設けられたビス孔221が露出
して、そのままビス止め作業ができるようになってい
る。
【0021】樋パネル5Bは、平面形状が一般部用床パ
ネル5Aよりも細長く形成され、その長手方向に沿っ
て、耐水鋼板2の平坦部21を折曲して形成された排水
溝23が設けられている。平坦部21及び排水溝23の
下面には断熱材1が貼着されている。耐水鋼板2の長辺
側の縁部の一方には立ち上がり部22が形成され、立ち
上がり部22の上縁近傍にはビス孔221が複数個、水
平方向に間隔をあけて設けられている。そして、防水シ
ート3が、その下縁部を立ち上がり部22の下部に接着
して取り付けられ、立ち上がり部22の上方まで延出さ
れている。また、耐水鋼板2の長辺側の縁部の他方に
は、垂下片部241と水平片部242とからなる断面略
L字型の接合部24が形成されている。接合部24の水
平片部242には、これを外部床下地Pにビス止めする
ためのビス孔243が複数個、間隔をあけて設けられて
いる。
【0022】これら一般部用床パネル5A及び樋パネル
5Bを使用して外部床の一般部の防水作業を行う際の施
工方法について、図4を参照して説明する。
【0023】まず、樋パネル5Bを、外部床下地Pと溝
受け部材Sとの間に形成された凹部Tに排水溝23を落
とし込むようにして配置し、立ち上がり部22を腰壁Q
に、接合部24の水平片部242を外部床下地Pに、そ
れぞれビス止めする。樋パネル5Bの縁端部について
は、図示しないエンド部材によって止水する。
【0024】次いで、一般部用床パネル5Aを、その水
下側の縁部で樋パネル5Bの水平片部242を押さえる
ようにして外部床下地P上に載置し、接着剤を介して外
部床下地P上に固定するとともに、立ち上がり部22を
腰壁Qにビス止めする。
【0025】こうして、一般部用床パネル5A及び樋パ
ネル5Bが所定の位置に配置されたならば、それぞれに
貼着された防水シート3を腰壁Qに沿って立ち上げ、接
着剤や釘等を用いてその上縁部を腰壁Qに仮止めする。
これによって、立ち上がり部22を腰壁Qに固定するビ
スの頭部も被覆される。腰壁Qの高さは建物の種類や外
壁の仕様等によって変化するが、防水シート3の延出部
分を予め多少長めにしておけば、腰壁Qの高さに合わせ
て防水シート3を適宜カットすることで、確実に腰壁Q
の上縁部までを被覆することができる。
【0026】隣り合う各一般部用床パネル5A及び樋パ
ネル5Bの間には、それぞれ若干の隙間を有する目地U
が形成されるので、これらの目地Uを粘着テープ61及
びパッチベルト62を用いて封止する。
【0027】粘着テープ61は、クラフトテープ等に代
表される耐水性を備えた合成紙又は布製のテープであ
る。目地Uの幅の2倍程度の幅のクラフトテープを、隣
り合う一般部用床パネル5A・樋パネル5Bにまたがる
ようにして目地Uの上に貼着する。
【0028】パッチベルト62は、軟質塩化ビニル等の
樹脂からなる帯状部材で、その幅は前記粘着テープ61
よりもさらに幅広に形成されている。パッチベルト62
の裏面は、粘着テープ61の幅に相当する中央部分を除
いて両側縁部に粘着面が形成されている。このパッチベ
ルト62を、中央部分の非粘着面が前記粘着テープ61
に重なるようにして、両側縁部の粘着面を隣り合う一般
部用床パネル5A・樋パネル5Bの表面に貼着する。
【0029】粘着テープ61及びパッチベルト62は、
耐水鋼板2の表面から、腰壁Qに沿って仮止めされた防
水シート3の上部まで連続するように貼着する。これに
より、各一般部用床パネル5A・樋パネル5Bの間の目
地Uが水密的に封止されるとともに、各一般部用床パネ
ル5A・樋パネル5Bが相互に水平移動した場合でも、
目地Uの間隔の変位を吸収できることとなる。
【0030】外部床の表面から腰壁Qの上縁部までが、
耐水鋼板2、防水シート3及びパッチベルト62によっ
て水密的に被覆されたならば、腰壁Qの上縁部に沿って
図1に示した水切り部材4を取り付け、防水シート3の
上縁部を押さえるようにして腰壁Qにビス止めする。最
後に、水切り部材4の上縁部と外装材や開口部枠Rの下
端との間にシーリング41を施す。こうして、外装材や
開口部枠Rと腰壁Qとの境界部分も止水される。
【0031】このように、断熱材1、耐水鋼板2及び防
水シート3を予め所定の形状に加工・貼合して形成した
防水パネル(一般部用床パネル5A、樋パネル5B)を
外部床に載置・固定することにより、施工現場における
面倒な左官作業や防水シート3の貼着作業が不要にな
り、外部床の防水作業を効率的に、かつ精度よく行なう
ことができる。防水シート3は湾曲容易な軟質樹脂から
なるので、これを予め耐水鋼板2に貼着しておいたとし
ても、運搬や保管等の面での支障は小さい。
【0032】本発明は、図5に示すように、外部床を囲
む二面の腰壁Q(Q1,Q2)が段差面qを挟んで連続
する箇所において、この段差面によって形成された出入
隅に前記防水構造を実施するにあたり、出入隅周辺を確
実に止水するためのものである。以下、その防水構造及
び施工方法について、図5乃至図8を参照して説明す
る。
【0033】外部床の出入隅における防水構造は、出入
隅の形状に合わせて用意された防水パネルである出入隅
用床パネル5C(図7)と、この出入隅用床パネル5C
を補強するための補強部材7と、この補強部材7に重ね
て貼着される出入隅用防水役物8と、を使用して構成さ
れている。
【0034】出入隅用床パネル5Cは、一般部に配置さ
れる前記一般部用床パネル5Aと同様に、断熱材1と、
断熱材1の表面に貼着された耐水鋼板2と、耐水鋼板2
の表面に貼着された防水シート3とからなり、出入隅に
沿うようにして外部床下地P上に固定されている。断熱
材1、耐水鋼板2及び防水シート3の素材については前
記と同様である。
【0035】断熱材1は、その三辺が出入隅の段差面q
とその両側に連続する二面の腰壁Q1,Q2とに合致す
るような平面形状を有し、出入隅側から対角方向或いは
いずれかの対辺方向に向けて適当な排水勾配が付与され
ている。この断熱材1は、接着剤を介して外部床下地P
上に接着されている。
【0036】耐水鋼板2は、断熱材1上に貼着された平
坦部21と、平坦部21の腰壁Q1,Q2側の二辺から
それぞれ上方に立ち上げられた一対の立ち上がり部22
とを備えている。これら各立ち上がり部22は、出入隅
の稜角部及び隅角部に面する縁部を斜めに切り込んだ平
板状の耐水鋼板2を折曲して形成されるため、段差面q
に面する部分が不連続となる。各立ち上がり部22の上
縁近傍には、ビス孔221が複数個、水平方向に間隔を
あけて設けられ、このビス孔221を利用して、各立ち
上がり部22が腰壁Q1,Q2にそれぞれビス止めされ
ている。
【0037】防水シート3は、耐水鋼板2の平坦部21
の腰壁Q1,Q2側の縁部近傍から各立ち上がり部22
に沿ってそれぞれ貼着され、各立ち上がり部22の上縁
よりも上方まで延出している。したがって、これら各防
水シート3も、出入隅に面する部分が不連続となる。各
防水シート3は、その下縁部が予め耐水鋼板2の平坦部
21と各立ち上がり部22の下部にのみ接着されてお
り、上部をめくって立ち上がり部22を腰壁Q1,Q2
にビス止めすることができるようになっている。各防水
シート3は、腰壁Q1,Q2の高さに合わせてカットさ
れ、上方に伸展されて、立ち上がり部22及びこれを腰
壁Q1,Q2にビス止めしているビスの頭部を被覆して
いる。
【0038】補強部材7は、耐水鋼板2と同様の樹脂被
膜鋼板を折曲して形成された部材で、出入隅に沿うよう
に折曲されて連続する三面の直立部71と、各直立部7
1の下縁から水平に張り出す水平部72とを備えてい
る。この補強部材7は、外側二面の直立部71が出入隅
用床パネル5Cの耐水鋼板2の両立ち上がり部22にわ
たるようにして溶接されている。これによって、互いに
不連続に形成された左右の立ち上がり部22が出入隅に
沿って構造的に連結され、各立ち上がり部22の直立状
態が安定的に保持されるとともに、出入隅周辺に応力が
集中した場合に耐水鋼板2が変形・損傷するのを防止す
ることができる。
【0039】なお、この補強部材7は、少なくとも出入
隅に沿って左右の立ち上がり部22を連結しうる三面の
直立部71を有するものであればよく、水平部72の有
無やその形状は特に問わない。
【0040】出入隅用防水役物8は、軟質塩化ビニル等
の樹脂を射出成型するなどして予め一体的かつ立体的に
形成された出入隅カバー81と、その背面に取り付けら
れた樹脂被膜鋼板製の取付部材82とからなる。
【0041】出入隅カバー81は、出入隅に沿うように
形成された三面の立面部811と、それらの下縁に一体
的に連続する底面部812とを備え、各立面部811と
底面部812とは互いに隙間なく水密的に形成されてい
る。これら立面部811及び底面部812は、前記補強
部材7を被覆し、かつ、外側の両縁部の幅が出入隅用床
パネル5Cの左右の防水シート3にまたがる大きさに形
成されている。また、立面部811の高さは、出入隅用
床パネル5Cの防水シート3の延出高さと同程度に形成
されている。
【0042】取付部材82は、出入隅に沿うように折曲
されて連続する三面の直立部821を有し、外側二面の
直立部821の外側の縁部近傍にはビス孔822がそれ
ぞれ設けられている。この取付部材82は、中央の直立
部811と、外側二面の直立部821の中央寄りの縁部
近傍が、出入隅カバー81の立面部811の背面に予め
接着されており、出入隅カバー81の外側二面の立面部
811の縁部を手前にめくって取付部材82を腰壁Q
1,Q2にビス止めすることができるようになってい
る。この取付部材82を、出入隅を挟む二面の腰壁Q
1,Q2にビス止することにより、出入隅カバー81が
出入隅に引き付けられる。そして、出入隅カバー81の
外側二面の立面部811が伸展されると、取付部材82
は出入隅カバー81の背後に被覆される。外側二面の立
面部811の外側の縁部は、出入隅の両側にそれぞれ伸
展された各防水シート3の出入隅側の縁部にそれぞれ被
せられ、接着剤を介して各防水シート3及び耐水鋼板2
に接着されている。
【0043】かかる構成によって、出入隅における耐水
鋼板2の不連続部分とその表面に重ねて溶接された補強
部材7とが、出入隅用防水役物8によって被覆されると
ともに、二面の腰壁Q1,Q2に沿ってそれぞれ伸展さ
れた防水シート3の出入隅側の縁部も出入隅用防水役物
8によって被覆され、隙間のない防水面が一体に形成さ
れることとなる。
【0044】かかる防水構造の施工方法については以下
の通りである。まず、出入隅用床パネル5Cを、出入隅
に沿って外部床下地P上に載置する。接着剤を介して断
熱材1を外部床下地Pに接着するとともに、出入隅用床
パネル5Cに貼着された防水シート3を手前にめくっ
て、出入隅を形成する二面の腰壁Q1,Q2に耐水鋼板
2の各立ち上がり部22をそれぞれビス止めする。
【0045】次いで、出入隅用床パネル5Cの耐水鋼板
2の左右の立ち上がり部22にわたって補強部材7を溶
接し、左右の立ち上がり部22を連結する。
【0046】また、各防水シート3を各腰壁Q1,Q2
に沿って立ち上げ、腰壁Q1,Q2の高さに合わせて適
宜カットした後、接着剤や釘等を用いてその上縁部を各
腰壁Q1,Q2に仮止めする。
【0047】なお、防水シート3と補強部材7とが互い
に重なり合わない場合には、補強部材7を耐水鋼板2に
溶接する作業と、防水シート3を腰壁Q1,Q2に仮止
めする作業とは、特に手順の先後を問わない。ただし、
防水シート3と補強部材7とが重なり合う場合には、補
強部材7の溶接を先にして、その表面に防水シート3が
被さるようにするのが好ましい。
【0048】続いて、出入隅用防水役物8を出入隅にあ
てがい、出入隅カバー81の外側二面の立面部811の
両縁部を手前にめくって、取付部材82を腰壁Q1,Q
2にビス止めする。立面部811の高さが腰壁Q1,Q
2の高さよりも高い場合には、各立面部811を腰壁Q
1,Q2の高さに揃えてカットする。そして、出入隅カ
バー81の背面の周縁に接着剤を塗布し、耐水鋼板2の
平坦部21及び防水シート3の出入隅側の縁部に重ねて
接着する。
【0049】出入隅用床パネル5Cと前記一般部に配置
される一般部用床パネル5Aや樋パネル5Bとが隣接す
る部分については、その目地Uを、前述のように、粘着
テープ61及びパッチベルト62を用いて封止する。
【0050】最後に、腰壁Q1,Q2及び段差面qの上
縁部に沿って水切り部材4を取り付け、一般部と連続す
るようにして固定し、シーリング41を施す。この際、
出入隅の形状に合わせて屈曲させた出入隅用水切り部材
(図示せず)を別途用意して取り付けてもよい。
【0051】このように、耐熱鋼板2とその表面に貼着
した防水シート3とが出入隅を挟んで不連続となる箇所
に、一体的かつ水密的に形成された出入隅カバー81を
被せて貼着することにより、出入隅周辺が水密的に被覆
される。この出入隅カバー81は、その背面に貼着され
た取付部材82を介して腰壁Q1,Q2にビス止めされ
るとともに、背面の縁部に塗布された接着剤を介して防
水シート3の上に接着されるので、出入隅に沿って確実
に保持され、その取り付けも容易である。
【0052】また、耐水鋼板2の両立ち上がり部22を
連結する補強部材7や出入隅カバー81の背面に貼着さ
れた取付部材82によって、出入隅周辺の各部材の取り
付け状態も強化される。
【0053】また、かかる出入隅用防水役物8を利用す
ることにより、耐水鋼板2及び防水シート3の出入隅側
の縁部を出入隅の形状に合わせて現場で加工するような
面倒な作業は不要になる。したがって、これら耐水鋼板
2及び防水シート3を、断熱材1とともに予め所定の形
状に加工・貼合して出入隅用床パネル5Cを形成し、こ
の出入隅用床パネル5Cを、外部床の一般部と同様にし
て簡単に設置することができる。
【0054】さらに、出入隅用床パネル5Cに補強部材
7や出入隅用防水役物8を予め一体的に取り付けて出入
隅用防水パネルユニット50C(図8)を形成し、これ
を現場に搬入して設置する、という施工方法を採用する
ことにより、施工現場における各部材相互の取付・貼着
作業を軽減して、施工性をさらに高めることができる。
この場合でも、防水シート3や出入隅カバー81は軟質
樹脂製であるため、これらを適当に折り畳むことができ
る。したがって、立体的な形状を有する出入隅カバー8
1の背面に取付部材82が貼着されていても、運搬や保
管等の面での支障は小さい。
【0055】
【発明の効果】本発明によれば、出入隅を挟む耐熱鋼板
及び防水シートの不連続箇所に、出入隅に沿うように一
体的かつ水密的に形成された出入隅カバーが貼着され、
これによって出入隅周辺が水密的に被覆されるので、出
入隅周辺が確実に止水される。出入隅カバーは、その背
面に貼着された取付部材を介して腰壁にビス止めされる
とともに、背面の縁部に塗布された接着剤を介して防水
シートの上に接着されるので、出入隅に沿って確実に保
持され、その取り付けも容易である。
【0056】また、耐水鋼板及び防水シートの出入隅側
の縁部を出入隅の形状に合わせて現場で加工するような
面倒な作業が不要になるので、これら耐水鋼板及び防水
シートを、断熱材とともに予め所定の形状に加工・貼合
しておくことができる。こうして形成された出入隅用床
パネルに、さらに補強部材や出入隅用防水役物を予め一
体的に取り付けて、出入隅用防水パネルユニットを形成
することも可能である。これら出入隅用床パネル或いは
出入隅用防水パネルユニットを利用することによって、
外部床の出入隅を一般部と同様にして簡単に施工するこ
とができる。こうして、防水作業の施工性は格段に向上
し、また安定した施工精度が確保されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】外部床の一般部における防水構造の実施の形態
を示す縦断面図である。
【図2】前記一般部の防水構造に用いられる一般部用床
パネルの構成を示す斜視図である。
【図3】前記一般部の防水構造に用いられる樋パネルの
構成を示す斜視図である。
【図4】前記一般部用床パネル及び樋パネルを使用して
一般部の防水作業を行う際の施工状態を示す斜視図であ
る。
【図5】本発明にかかる外部床の出入隅における防水構
造の実施の形態を示す分解斜視図である。
【図6】図5の防水構造の、腰壁の稜角部近傍又は隅角
部近傍における縦断面図である。
【図7】図5の防水構造に用いられる出入隅用床パネル
の構成を示す斜視図である。
【図8】出入隅用防水パネルユニットの実施の形態を示
す斜視図である。
【符号の説明】
P 外部床下地 Q(Q1,Q2) 腰壁 1 断熱材 2 耐水鋼板 21 平坦部 22 立ち上がり部 3 防水シート 7 補強部材 71 直立部 81 出入隅カバー 811 立面部 812 底面部 82 取付部材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外部床の周囲に設けられた二面の腰壁が
    出入隅を挟んで連続する箇所における防水構造であっ
    て、 隣接する三辺が出入隅の平面形状に沿うように形成され
    た平坦部と、前記三辺のうちの外側の二辺からそれぞれ
    立ち上げられた一対の立ち上がり部とを有してなる耐水
    鋼板が、断熱材を介して外部床下地上に配置されるとと
    もに、各立ち上がり部が前記二面の腰壁にそれぞれ固定
    され、 出入隅に沿うように折曲形成された三面の直立部を有し
    てなる補強部材が前記耐水鋼板の両立ち上がり部にわた
    って固着され、 軟質樹脂製の防水シートが前記耐水鋼板の平坦部の腰壁
    側の各縁部近傍から前記二面の腰壁の上縁部までを被覆
    するように取り付けられ、 出入隅に沿うように一体的かつ水密的に形成された三面
    の立面部及び一面の底面部を有してなる軟質樹脂製の出
    入隅カバーが、この出入隅カバーの背面に貼着された取
    付部材を介して出入隅に固定されるとともに、前記出入
    隅カバーの外側の縁部が前記各防水シートの出入隅側の
    各縁部に被さるように貼着されることにより、 出入隅周辺が水密的に被覆されたことを特徴とする外部
    床の出入隅における防水構造。
JP22094499A 1999-08-04 1999-08-04 外部床の出入隅における防水構造 Expired - Lifetime JP3848500B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22094499A JP3848500B2 (ja) 1999-08-04 1999-08-04 外部床の出入隅における防水構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22094499A JP3848500B2 (ja) 1999-08-04 1999-08-04 外部床の出入隅における防水構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001040831A true JP2001040831A (ja) 2001-02-13
JP3848500B2 JP3848500B2 (ja) 2006-11-22

Family

ID=16759008

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22094499A Expired - Lifetime JP3848500B2 (ja) 1999-08-04 1999-08-04 外部床の出入隅における防水構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3848500B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003013565A (ja) * 2001-06-29 2003-01-15 Sekisui House Ltd 住宅の陸屋根
JP2016125240A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 トヨタホーム株式会社 建物の通気構造

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003013565A (ja) * 2001-06-29 2003-01-15 Sekisui House Ltd 住宅の陸屋根
JP2016125240A (ja) * 2014-12-26 2016-07-11 トヨタホーム株式会社 建物の通気構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP3848500B2 (ja) 2006-11-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3364383B2 (ja) 建物のオーバーハング部の排水・通気構造
US20060156638A1 (en) Rainscreen apparatus and method
JP3848500B2 (ja) 外部床の出入隅における防水構造
JP3848498B2 (ja) 外部床の入隅における防水構造
JP3848496B2 (ja) 外部床の出隅における防水構造
JP3848501B2 (ja) 出入隅用防水パネルユニット及び外部床の出入隅における防水施工方法
JP3848499B2 (ja) 入隅用防水パネルユニット及び外部床の入隅における防水施工方法
JP3848497B2 (ja) 出隅用防水パネルユニット及び外部床の出隅における防水施工方法
JP3605296B2 (ja) 建物と建物の施工方法
JP4897351B2 (ja) 建築物防水構造
JP2005264601A (ja) 屋根の防水構造
JP2912798B2 (ja) 建物の屋根並びにその施工方法
JP3501224B2 (ja) 外壁施工構造
JP2622343B2 (ja) 屋根パネル
JP3184278B2 (ja) 屋根構造
JP4185436B2 (ja) 屋根軒先部の排水構造
JP2023088744A (ja) 建物ユニットの上面雨仕舞構造
JP3738871B2 (ja) 外部床ユニットおよび外部床
CA2183376A1 (en) Multi-functional plastic double wall panel & drainage system
JP4708635B2 (ja) 水切りの取付構造および水切りの施工方法
JPH0623622Y2 (ja) ド−マの取付構造
JP2023088743A (ja) 建物ユニットの上面雨仕舞構造および上面雨仕舞方法
JPH0714517Y2 (ja) 屋根パネルの接続部の防水構造
JP2603650Y2 (ja) 棟 瓦
JP2619767B2 (ja) 屋根構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040409

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060220

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060822

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060825

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3848500

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090901

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120901

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150901

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term