JP2001040165A - 高減衰ゴム組成物及びこれを用いた免震構造体 - Google Patents

高減衰ゴム組成物及びこれを用いた免震構造体

Info

Publication number
JP2001040165A
JP2001040165A JP21112899A JP21112899A JP2001040165A JP 2001040165 A JP2001040165 A JP 2001040165A JP 21112899 A JP21112899 A JP 21112899A JP 21112899 A JP21112899 A JP 21112899A JP 2001040165 A JP2001040165 A JP 2001040165A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
acrylate
fine particles
alkyl
rubber composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21112899A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Azuma
賢一 東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP21112899A priority Critical patent/JP2001040165A/ja
Publication of JP2001040165A publication Critical patent/JP2001040165A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた高減衰性能を有する高減衰ゴム組成物
及びこれを用いた免震構造体を提供すること。 【解決手段】 炭素数2〜20のアルキル基を有するア
ルキル(メタ)アクリレート系重合体と、平均粒子径が
0.5μm〜1mmである微粒子とを含有する高減衰ゴ
ム組成物であって、該微粒子の含有量が、前記アルキル
(メタ)アクリレート系重合体100重量部に対して、
2〜100重量部であることを特徴とする高減衰ゴム組
成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビル、住宅等の建
築構造物の免震構造部材として用いられる高減衰ゴム組
成物及びこれを用いた免震構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】各種の振動エネルギーの伝達緩和、吸収
装置には、通常、高減衰特性を有するゴムが用いられて
いる。
【0003】従来、このような用途に用いるゴム組成物
には、高減衰特性を持たせるためにカーボンを多量に配
合するとともに、加工性を改善し、加硫後の伸びを改善
するため軟化剤を添加して用いている。しかしながら、
軟化材を添加したゴム組成物は、クリープ特性が低下
し、経年後において本来の性能を発現できない場合があ
る。
【0004】また、特許第2762407号において
は、天然ゴムを主成分とするゴムに、特定の樹脂とカー
ボンブラックとを混合した高減衰ゴム組成物が提案され
ているが、天然ゴムは酸化による劣化を受けやすく、耐
候性に問題が残る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一方、免震性能に対す
る高性能化の要望が一段と強くなってきている近年、さ
らに優れた高減衰ゴム組成物の開発が必要とされてい
る。
【0006】本発明者は、上述の観点に鑑み、さらに優
れた高減衰ゴム組成物を開発すべく鋭意研究した結果、
炭素数2〜20のアルキル基を有するアルキル(メタ)
アクリレート系重合体と、特定の平均粒子径を有する微
粒子とを一定の割合で含有させると、さらに優れた高減
衰性を有する高減衰ゴム組成物が提供できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0007】本発明は、極めて優れた高減衰性能を有す
る高減衰ゴム組成物及びこれを用いた免震構造体を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、炭
素数2〜20のアルキル基を有するアルキル(メタ)ア
クリレート系重合体と、平均粒子径が0.5μm〜1m
mである微粒子とを含有する高減衰ゴム組成物であっ
て、該微粒子の含有量が、前記アルキル(メタ)アクリ
レート系重合体100重量部に対して2〜100重量部
であることを特徴とする高減衰ゴム組成物を提供するも
のである。
【0009】また、本発明は、前記アルキル(メタ)ア
クリレート系重合体が、モノマー組成物100重量部に
対して、0.01〜5重量部の光重合開始剤を用いて光
重合することにより得られる重合体であることを特徴と
する前記の高減衰ゴム組成物を提供するものである。
【0010】さらに、本発明は、剛性を有する硬質板
と、前記の高減衰ゴム組成物からなる軟質板とを交互に
複数個積層した複合積層体からなることを特徴とする免
震構造体を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の態様】以下、本発明の構成について詳述
する。
【0012】本発明に用いる炭素数2〜20のアルキル
基を有するアルキル(メタ)アクリレートとしては、例
えば、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア
クリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、イソオクチル(メタ)アクリレート、n−オクチル
(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレー
ト、ラウリル(メタ)アクリレート、イソミリスチル
(メタ)アクリレート、n−ステアリル(メタ)アクリ
レート、イソステアリル(メタ)アクリレート、セチル
(メタ)アクリレート、n−ヘプタデシル(メタ)アク
リレート、n−ヘキサデシル(メタ)アクリレート、n
−ペンタデシル(メタ)アクリレート、n−オクタデシ
ル(メタ)アクリレート、n−ノナデシル(メタ)アク
リレート、n−エイコシル(メタ)アクリレート等が挙
げられる。
【0013】本発明において、アルキル(メタ)アクリ
レート系重合体とは、上記アルキル(メタ)アクリレー
トモノマーの単独重合体及び2種以上のアルキル(メ
タ)アクリレートモノマーによる共重合体を意味し、ま
た、上記モノマーと共重合可能な極性基を有するモノマ
ー及びその他のモノマーがさらに共重合されていてもよ
い。
【0014】上記モノマーと共重合可能な極性基を有す
るモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸等のカルボキシル基含
有モノマー、これらの無水物;(メタ)アクリロニトリ
ル、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタ
ム、アクリロイルモルホリン、(メタ)アクリルアミ
ド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミ
ノプロピルアクリルアミド等の含窒素モノマー、2−ヒ
ドロキシ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピ
ルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレー
ト、カプロラクトン変成(メタ)アクリレート、ポリオ
キシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピ
レン(メタ)アクリレート等の水酸基を有するモノマ
ー;等が挙げられる。
【0015】上記の極性基を有するモノマーは、本発明
の高減衰ゴム組成物を用いる免震構造体において、上記
硬質板との接着力向上や、免震性能に関わる剪断弾性係
数Gの調整に用いられるが、極性基を有するモノマーの
共重合比率が少なくなると、極性が低下し金属に対する
接着性が低下し、多くなると凝集力が高くなり接着性が
低下するので、両者の重量比としては、上記炭素数2〜
20のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレー
ト95〜99.8重量%と極性基を有するモノマー0.
2〜5重量%が共重合されるのが好ましく、より好まし
くは、それぞれ96〜99.5重量%と0.5〜4重量
%である。
【0016】上記アルキル(メタ)アクリレートモノマ
ーと共重合可能なその他のモノマーとしては、例えば、
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、スチレン、イソボロ
ニル(メタ)アクリレート等が挙げられ、アルキル(メ
タ)アクリレート系重合体の製造においては、これらの
モノマーを添加して共重合してもよい。これらのモノマ
ーは、主として、免震構造体の免震性能に関わる剪断弾
性係数Gの調整のために添加される。
【0017】本発明に用いるアルキル(メタ)アクリレ
ート系重合体の製造方法としては、特に限定されず、例
えば、溶液重合法、乳化重合法、塊状重合法等が挙げら
れる。
【0018】しかしながら、得られる重合体を高減衰ゴ
ム組成物として免震構造体の軟質板に用いる場合、軟質
板の厚みが0.5〜5mmといった高厚みが必要な場合
があり、このような高厚みを得るためには、塊状重合法
の1つである光重合法が好ましい。他の重合法では、有
機溶剤や水にアルキル(メタ)アクリレートのモノマー
を数十%の割合で希釈して重合するため、板状に成形す
るためには、後に有機溶剤や水を揮発させる必要があ
り、そのため、高厚みで板状にして揮発させると、製造
された板状品に、揮発時の発泡によって形成された気泡
が残るといった問題がある。一方、気泡をなくすために
は、長時間かけて低温でゆっくり揮発させなければなら
ず、経済的に不利である。
【0019】光重合法においては、上記炭素数2〜20
のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートの
単独重合又は共重合に関与するすべてのモノマー組成物
100重量部に対して、光重合開始剤を0.01〜5重
量部、好ましくは0.05〜3重量部添加して光重合さ
せることが好ましい。なお、モノマー組成物100重量
部には後述する架橋剤及び架橋性モノマーは含まない。
【0020】光重合開始剤の添加量が0.01重量部未
満であると、重合転化率が低下し、モノマー臭のきつい
成形物しか得られず、5重量部を超えると、ラジカル発
生量が多くなり、分子量が低下してしまい、必要な剪断
弾性係数Gが得られなくなるおそれがある。上記光重合
開始剤の量により、重量平均分子量を上記した値に調整
することができる。
【0021】光重合開始剤としては、一般に光重合で使
用されている開始剤が使用でき、例えば、4−(2−ヒ
ドロキシエトキシ)フェニル(2−ヒドロキシ−2−プ
ロピル)ケトン(ダロキュア−2959:メルク社
製);α−ヒドロキシ−α,α′−ジメチル−アセトフ
ェノン(ダロキュア1173:メルク社製);メトキシ
アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルア
セトフェノン(イルガキュア651:チバガイギー社
製)、2−ヒドロキシ−2−シクロヘキシルアセトフェ
ノン(イルガキュア184:チバガイギー社製)等のア
セトフェノン系;ベンジルジメチルケタール等のケター
ル系;ハロゲン化ケトン、アシルホスフィノキシド、ア
シルホスフォナート等が挙げられる。
【0022】光重合において、光照射に用いられるラン
プ類も、一般に光重合で使用されているランプが使用で
きるが、光波長450nm以下に発光分布を有するもの
が好ましく、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水
銀灯、超高圧水銀灯、ケミカルランプ、ブラックライト
ランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライド
ランプ等が挙げられる。なかでも、ケミカルランプが、
重合開始剤の活性波長領域の光を効率よく発光すると共
に、重合開始剤以外の組成物の光吸収が少ないため、内
部まで、光が透過し、高厚膜の重合体を製造することが
できるので好ましい。
【0023】上記ランプによる光重合性組成物への光照
射強度は、得られる重合体の重合度を左右する因子であ
り、目的とする重合体の性能毎に適宜制御されるもので
あるが、通常のアセトフェノン基を有する開裂型の重合
開始剤を配合した場合、0.1〜100mW/cm2
好ましい。上記光重合開始剤の光分解に有効な波長領域
は、重合開始剤の種類により異なるが、通常、365〜
420nmである。
【0024】光重合反応は、空気中の酸素及び光重合性
組成物に溶解する酸素によって反応が阻害されるので、
光照射は、酸素の阻害を消去しうるような方法をとる必
要がある。上記方法としては、例えば、光重合性組成物
を表面離型処理したPETやテフロン(登録商標)等の
フィルムによって覆い、このフィルムを介して光重合性
組成物へ光を照射する方法、窒素ガス、炭酸ガス等の不
活性ガスにより酸素を置換した光透過性の窓を有するイ
ナートゾーン中で光重合性組成物へ光を照射する方法等
が挙げられる。後者の方法において、光重合性組成物の
重合転化率が99.7%以上になる程度まで充分に重合
反応を完結させるためには、雰囲気中の酸素濃度は50
00ppm以下である必要がある。好ましくは、300
ppm以下である。
【0025】上記によって得られる重合体は、クリープ
特性を向上させるために、架橋剤又は架橋性モノマーに
よって架橋処理が施されているものが好ましい。
【0026】架橋剤としては、例えば、イソシアネート
系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、メ
ラミン系架橋剤等が挙げられる。
【0027】架橋性モノマーとしては、例えば、ヘキサ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)プロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグ
リコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトー
ルジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリメ
タクリレート、(メタ)アクリル酸アリル、(メタ)ア
クリル酸ビニル、ジビニルベンゼン、エポキシアクリレ
ート、ポリエステルアクリレート、ウレタンアクリレー
ト等が挙げられる。
【0028】架橋性モノマー又は架橋剤の添加量は、重
合に関与するモノマー組成物100重量部に対し、0.
01〜5.0重量部が好ましい。0.01重量部末満で
あると、架橋度合が不足し、必要な凝集力が得られない
ため、クリープ特性が低下し、5重量部を超えると、架
橋密度が高くなりすぎ、得られた重合体がもろくなる。
より好ましくは、0.02〜3重量部である。なお、モ
ノマー組成物100重量部には、重合開始剤は含まな
い。
【0029】上記で得られるアルキル(メタ)アクリレ
ート系重合体は、少なくとも1種類以上の微粒子を添加
して、本発明の高減衰ゴム組成物となるが、微粒子の添
加は、通常、重合時にモノマー組成物に添加される。微
粒子の平均粒子径は0.5μm〜1mmの範囲である
が、好ましくは平均粒子径2μm〜500μmのもので
ある。
【0030】微粒子は、内密充填型の微粒子であっても
中空型の微粒子であってもよく、また、その形状は特に
制限はなく、球状、扁平状、針状、繊維状などの形状が
用いられる。樹脂を粉砕した粉砕品のような不特定形状
であってもよい。
【0031】微粒子の具体例を挙げると、内密充填型微
粒子としては、例えば、ガラスビーズ、シリカビーズ、
アルミナ、合成雲母等の無機微粒子;ポリアクリル酸エ
チル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリプロピレン等
の有機微粒子等が挙げられる。中空型微粒子としては、
例えば、ガラスバルーン、シラスバルーン、フライアッ
シュバルーン等の無機中空微粒子;ポリメタクリル酸メ
チル、アクリロニトリル−塩化ビニリデン共重合体、ポ
リスチレン、フェノール樹脂等の有機中空微粒子等が挙
げられる。
【0032】微粒子の含有量は、高減衰ゴム組成物中の
アルキル(メタ)アクリレート系重合体100重量部に
対し、2〜100重量部である。含有量が2重量部未満
であると減衰性効果の増大に乏しく、100重量部を越
えると成形性が低下する。
【0033】上記によって得られる本発明の高減衰ゴム
組成物は免震構造体として利用される。本発明の免震構
造体は、剛性を有する硬質板と粘弾性的性質を有する軟
質板とを交互に複数個積層した複合積層体からなる免震
構造体であって、前記軟質板が本発明の高減衰ゴム組成
物によって構成されるものである。
【0034】前記剛性を有する硬質板としては特に限定
されず、例えば、金属、セラミックス、プラスチック
ス、FRP(繊維強化プラスチック)、ポリウレタン、
木材、紙板、スレート板、コンクリート板、化粧板等が
挙げられる。硬質板の剛性は、ヤング率で1×107
a以上が好ましい。
【0035】本発明の免震構造体は、剛性を有する硬質
板及び粘弾性的性質を有する軟質板とを、それぞれ複数
個、交互に積層した複合積層体からなるため、鉛直方向
に掛かる荷重に耐え、大きな変形を起こすことがない。
硬質板及び軟質板の一層の厚みは、掛かる荷重によって
異なるが、0.05〜50mmが好ましく、さらに好ま
しくは、0.5〜10mmである。0.05mm未満で
あると、積層枚数が飛躍的に増加し、製造コストがかか
り、100mmを超えると、鉛直方向の荷重に対して大
きな変形が生じ易くなる。各層の厚みは、それぞれ異な
っていてもよい。
【0036】複合積層体の積層枚数は、硬質板及び軟質
板の合計で、3〜50000枚が好ましく、用途や掛か
る荷重により適宜設定される。本発明の免震構造体に
は、その上下に貫通する孔が1カ所以上形成されていて
もよく、その孔の中に、例えば、鉛、錫、その他各種の
材料等が封入されていても良い。
【0037】
【実施例】次ぎに本発明を実施例を掲げて更に具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。実施例に基づき高減衰ゴム組成物を製造し、
「図1」に示す免震構造体を作成して、剪断変形履歴特
性を測定し評価した。「図1」に示す免震構造体の構成
及び寸法は、「表1」の通りである。尚、以下「部」と
あるのは「重量部」を意味する。
【0038】
【表1】
【0039】「実施例1」2−エチルヘキシルアクリレ
ート98部、アクリル酸2部、2,2−ジメチル−2−
フェニルアセトフェノン(イルガキュア651:チバガ
イギー社製、商品名)0.1部、超高分子量高密度ポリ
エチレン微粒子(三井石油化学社製、商品名:ミペロン
XM220、平均粒子系25μm、比重1.0)40部
を均一に分散するまでセパラブルフラスコ中で攪拌混合
した後、窒素ガスをパージすることにより溶存酸素を除
去した。そしてブラックライトランプでこの組成物に紫
外線を照射したところ組成物の温度が上昇すると同時に
粘度が高くなった。組成物の温度が5℃上昇したところ
で、光照射を止めた。その結果、得られた部分光重合増
粘組成物の転化率は3.7%、粘度は2200cpsで
あった。更にヘキサンジオールジアクリレート0.1部
配合した後離型処理した38μ厚みのPETフィルム上
に、重合終了時の厚みが1.0±0.1mmとなるように
塗工し、さらにその塗工面を同じPETフィルムの離型
処理面が該塗工面に接するようにカバーした。ケミカル
ランプを用いて該カバーPETフィルム上の照射強度が
2mw/cm2となるようにランプ高さを調整し8分間照射
した。得られたシートの剪断弾性係数Gは0.4Hzで
8.2kgf/cm2であった。このようにして得られたシー
トを外径60mmの円形に断裁して軟質板とした。ま
た、硬質板としては、「表1」に示した大きさの円形に断
裁された、亜鉛メッキ鋼板を用いた。上記軟質板と硬質
板A及び硬質板Bを積層して免震構造体を得た。硬質板
と軟質板との接着は、軟質板の粘弾性特性のために、接
着剤等を用いずとも強固に接着された。
【0040】「実施例2」イソオクチルアクリレート1
00部、アクリル酸0部、ガラスバルン微粒子(PQコ
ーポレーション社製、商品名:520FPS、平均粒子
径25μm、比重0.2)8部としたこと以外は、実施
例1と同様に免震構造体を得た。軟質板の剪断性係数は
0.4Hzで4.5kgf/cm2であった。
【0041】「比較例1」超高分子量高密度ポリエチレ
ン微粒子を添加しなかったことを除いて、実施例1と同
様に免震構造体を得た。軟質板の剪断弾性係数は0.4
Hzで6.1kgf/cm2であった。
【0042】「比較例2」ブチルアクリレート95部、
アクリル酸5部、超高分子量高密度ポリエチレン微粒子
1部としたこと以外は、実施例1と同様にして免震構造
体を得た。軟質板の剪断弾性係数は0.4Hzで9.5
kgf/cm2であった。
【0043】「比較例3」SBR(スチレン・ブタジエ
ン)ゴム(日本ゼオン社製、商品名:Nipol NS-112)1
00部、カーボンブラック50部、プロセスオイル25
部、硫黄1.5部をブレンドし、1mm厚みに成形したも
のを加硫して軟質板として用いた。軟質板の剪断弾性係
数Gは5.0kgf/cm2であった。この軟質板を用いて実
施例1と同様にして免震構造体を得た。
【0044】実施例及び比較例で製造した免震構造体の
等価減衰定数を、歪み率100%、周波数0.4Hzの
条件で動的荷重変位測定装置で測定した結果を「表2」
に示した。実施例1及び2の免震構造体は優れた等価減
衰定数を有しており、免震性能が優れている。
【0045】
【表2】
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、減衰能力に極めて優れ
た高減衰ゴム組成物を提供でき、変形能力が高くかつ免
震能力に優れた免震構造体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の免震構造体の断面図である。
【符号の説明】
1:硬質板A 2:硬質板B 3:軟質板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 20/18 C08F 20/18 E04B 1/36 E04B 1/36 B E04H 9/02 331 E04H 9/02 331A F16F 15/04 F16F 15/04 A // C08J 5/00 CEY C08J 5/00 CEY Fターム(参考) 3J048 BA08 BB02 BD04 DA03 EA38 4F071 AA15 AA20 AA33 AA53 AB18 AB26 AB28 AB30 AD02 AD04 AH03 AH07 AH17 BA02 BB01 BC01 4F100 AB03B AB18B AK05A AK25A AR00B BA02 BA08 DE01A EH71B GB07 JA08A JA20A JK01B JK07A JK11A JK12B JK13A YY00A 4J002 BB032 BB122 BC032 BD102 BG041 BG042 BG051 BG062 BG102 CC022 CC032 CK022 DE146 DJ016 DJ056 DL006 DM006 FA086 FA102 FA106 GL00 GM00 4J011 AC04 PA07 PA13 PA15 PA64 PA69 PA95 PB06 PB07 PB22 PC08 QA03 SA01 SA04 SA06 SA14 SA51 SA52 SA61 SA84 UA01 WA07 WA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数2〜20のアルキル基を有するア
    ルキル(メタ)アクリレート系重合体と、平均粒子径が
    0.5μm〜1mmである微粒子とを含有する高減衰ゴ
    ム組成物であって、該微粒子の含有量が、前記アルキル
    (メタ)アクリレート系重合体100重量部に対して、
    2〜100重量部であることを特徴とする高減衰ゴム組
    成物。
  2. 【請求項2】 前記アルキル(メタ)アクリレート系重
    合体が、モノマー組成物100重量部に対して、0.0
    1〜5重量部の光重合開始剤を用いて光重合することに
    より得られる重合体であることを特徴とする請求項1記
    載の高減衰ゴム組成物。
  3. 【請求項3】 剛性を有する硬質板と、請求項1または
    2記載の高減衰ゴム組成物からなる軟質板とを交互に複
    数個積層した複合積層体からなることを特徴とする免震
    構造体。
JP21112899A 1999-07-26 1999-07-26 高減衰ゴム組成物及びこれを用いた免震構造体 Pending JP2001040165A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21112899A JP2001040165A (ja) 1999-07-26 1999-07-26 高減衰ゴム組成物及びこれを用いた免震構造体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21112899A JP2001040165A (ja) 1999-07-26 1999-07-26 高減衰ゴム組成物及びこれを用いた免震構造体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001040165A true JP2001040165A (ja) 2001-02-13

Family

ID=16600862

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21112899A Pending JP2001040165A (ja) 1999-07-26 1999-07-26 高減衰ゴム組成物及びこれを用いた免震構造体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001040165A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006241918A (ja) * 2005-03-07 2006-09-14 Goto Ikueikai 座屈安定性に優れた積層ゴム支承
WO2011114990A1 (ja) * 2010-03-17 2011-09-22 横浜ゴム株式会社 ゴム組成物、架橋ゴム組成物および高減衰積層体
JP5009431B1 (ja) * 2011-09-13 2012-08-22 株式会社ダイナミックデザイン 免震構造用水平復元ばね装置の構築方法
JP2012523482A (ja) * 2009-04-10 2012-10-04 サン−ゴバン パフォーマンス プラスティックス コーポレイション エラストマー粒子を含む音響減衰組成物

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006241918A (ja) * 2005-03-07 2006-09-14 Goto Ikueikai 座屈安定性に優れた積層ゴム支承
JP4738846B2 (ja) * 2005-03-07 2011-08-03 学校法人五島育英会 座屈安定性に優れた積層ゴム支承
JP2012523482A (ja) * 2009-04-10 2012-10-04 サン−ゴバン パフォーマンス プラスティックス コーポレイション エラストマー粒子を含む音響減衰組成物
US9637913B2 (en) 2009-04-10 2017-05-02 Saint-Gobain Performance Plastics Corporation Acoustic damping compositions having elastomeric particulate
WO2011114990A1 (ja) * 2010-03-17 2011-09-22 横浜ゴム株式会社 ゴム組成物、架橋ゴム組成物および高減衰積層体
JP5009431B1 (ja) * 2011-09-13 2012-08-22 株式会社ダイナミックデザイン 免震構造用水平復元ばね装置の構築方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105189677B (zh) 丙烯酸泡沫粘结带及适用其的平板显示器
WO2005044940A1 (en) Method of preparing a pressure-sensitive adhesive
WO2008056788A1 (fr) Bande ou feuille adhésive autocollante acrylique repositionnable thermoexpansible
JP2009063122A (ja) 制振シート
TW201348386A (zh) 耐火性黏著帶、耐火性構造材、及耐火處理方法
JP2001040165A (ja) 高減衰ゴム組成物及びこれを用いた免震構造体
JPH08209083A (ja) アクリル系粘着剤およびアクリル系粘着テープ
JPH0790229A (ja) 光重合性組成物、それを用いた接着性テープおよび粘着性テープ
JPH08134408A (ja) アクリル系粘着テープ
JPH08259908A (ja) 両面粘着テープ、両面粘着テープの積層体および両面粘着テープの製造方法
JP5412168B2 (ja) 異方性セル構造を有するアクリル系発泡シートおよびその製造方法
JP2017179329A (ja) 粗面用感圧性粘着剤層、及びこれを用いた粘着テープ及び構成物
JP2001040047A (ja) 高減衰ゴム組成物及びこれを用いた免震構造体
JP2000291709A (ja) 免震装置
DE102017006622A1 (de) Optimierung des Schneidens von Mutterrollen
JPH10140094A (ja) 粘着テープ
JP2001124124A (ja) 免震構造体
JP2001108000A (ja) 免震構造体
JP2004059893A (ja) アクリル系粘着剤組成物及び粘着テープ
JPH09221639A (ja) 難燃性粘着フィルムおよびテープ
JP2000120781A (ja) 免震構造体
JP2000002280A (ja) 免震構造体
JPH07118350A (ja) 光重合性組成物
KR20170105178A (ko) 양면 점착 테이프 및 이의 제조방법
JP2000297842A (ja) 積層ゴムアイソレーター