JP2001039436A - 梱包材 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 クッション材の位置決め固定が容易に行え、
被梱包物を容易に取り出すことができ、廃棄するときに
容易に材料別に分離して廃棄することのできる梱包材を
提供する。 【解決手段】カートンケースと、カートンケースの底面
の四隅に載置され被梱包物の角部を保護し被梱包物とと
もにカートンケースに収納されるクッション材と、クッ
ション材を底面の四隅に固定するための切り欠き部を有
し被梱包物の前後面又は両側面と底面を囲み込むように
したコ字状の梱包補助シートとを備え、梱包補助シート
の端部は被梱包物の上面より上に出て手を差し込むこと
のできる取っ手孔を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、クッション材の位
置決め固定を容易に行い、廃棄するときに容易に材料別
に分離して廃棄することのできる梱包材に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、例えばオーディオ装置等の被梱包
物は、落下や振動による衝撃から保護するために、適度
な弾力性を備えた発泡スチロール等によるクッション材
を被梱包物の角部や端部に嵌め込んでカートンケース３
に収納している。

【０００３】このクッション材を被梱包物に嵌め込んで
カートンケース３に収納する梱包作業を容易にするため
に、図４に示すように、被梱包物１の左右又は前後を１
対のクッション材２で挟み込んでカートンケース３に収
納するサイドパック方式が多く利用されている。サイド
パック方式の利点は、被梱包物１を１対のクッション材
２で挟み込み、クッション材２を両手で持って梱包箱３
に収納することができるので、作業性が良好となる。

【０００４】しかしながら、被梱包物の落下や振動によ
る衝撃から保護するためにクッション材の必要な部分は
被梱包物の各角部であり、サイドパック方式のクッショ
ン材では、角部を連結するための連結部分の不要なクッ
ション材の部分が多くなり、クッション材の体積が大き
くなる問題があった。

【０００５】近年、発泡スチロール等のクッション材の
ゴミ処理対策が問題となっており、環境問題の改善のた
めにも、できる限り発泡スチロール等のクッション材の
使用量を少なくする必要がある。

【０００６】そのために、被梱包物の各角部だけにクッ
ション材を使用するコーナーパッド方式が有効である
が、コーナーパッド方式は、各角部にクッション材が分
割されるため、分割された各角部のクッション材は台紙
の上に固着されたり、カートンケースの各角部に両面テ
ープや接着剤等で固定したりして位置決めする必要があ
り、これらのクッション材の位置決め固定作業を行う時
間分だけ、梱包作業時の工数が増えてしまう問題があっ
た。

【０００７】さらに、各角部のクッション材はダンボー
ル等の他の素材に接着剤等で固着しているので、廃棄す
るときに材料別に分離するのに、手間のかかる問題があ
った。

【０００８】また、被梱包物とクッション材を含めた高
さが人の前腕の長さと同程度以上であり重量が２０キロ
グラム程度ともなると、腕の肘を曲げて被梱包物をカー
トンケースから引き上げることが難しくなり、被梱包物
の外郭部を持って取り出すため、複数の作業者が必要と
なった。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】本発明では、できる限
り発泡スチロール等のクッション材の使用量を少なくす
るとともに、作業工数を増やさずにクッション材の位置
決め固定を行い、さらに、クッション材と梱包材を簡単
に分離することができ、被梱包物をカートンケースから
容易に出しやすくした梱包材を提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】そのため、本発明の請求
項１記載の梱包材によれば、カートンケースと、該カー
トンケースの底面の四隅に載置され被梱包物の角部を保
護し被梱包物とともに前記カートンケースに収納される
クッション材と、前記クッション材を底面の四隅に固定
するための切り欠き部を有し前記被梱包物の前後面又は
両側面と底面を囲み込むようにしたコ字状の梱包補助シ
ートとを備え、前記梱包補助シートの端部は前記被梱包
物の上面より上に出て手を差し込むことのできる取っ手
孔を有することを特徴としている。

【００１１】

【発明の実施の形態】本発明に係る梱包材の実施例につ
いて、図１に基づいて説明する。図１において、カート
ンケース３の底面にコ字状に折り曲げた梱包補助シート
４を敷き、梱包補助シート４の四隅の切り欠き部４ａに
クッション材であるコーナーパッド２１を嵌め込み、嵌
め込んだコーナーパッド２１に、破線で示す例えばオー
ディオアンプ等の被梱包物１を載置する。

【００１２】そして、カートンケース３に載置した被梱
包物１の上面角部に底面に嵌め込んだコーナーパッド２
１と同じ形状をしたコーナーパッド２１をカートンケー
ス３と被梱包物１の間に嵌め込み、フラップを閉めて梱
包が完成する。

【００１３】カートンケース３は、被梱包物１や梱包補
助シート４、コーナーパッド２１を収納し、衝撃吸収力
の高い段ボールから成るものであるが、他の硬質紙を用
いても良い。

【００１４】コーナーパッド２１は、被梱包物１の角部
を保護するように直交する三面が被梱包物１やカートン
ケース３に接し、断面がＬ字状をした低発泡の発泡スチ
ロール等からなる。

【００１５】梱包補助シート４は、図２に示すように、
カートンケース３の底面の大きさに合わせた大きさを有
し四隅にコーナーパッド２１を嵌め込みができる切り欠
き部４ａをする底面部４ｂと、底面部４ｂの両側に被梱
包物１の側面に対向する側面部４ｃを有し、両方の側面
部４ｃから端部までの間に、人の手が差し込める取っ手
孔４ｄが設けてある。

【００１６】この梱包補助シート４をコ字状に折り曲げ
ることにより被梱包物１を囲むようにカートンケース３
内に収納することができる。

【００１７】梱包補助シート４の端部は被梱包物１の上
面から上に出ていて、取っ手孔４ｄは人の手が差し込め
る位置に設けられている。

【００１８】次に、梱包の作業手順について図３を用い
て説明する。 （梱包手順１）カートンケース３を組み立て、梱包補助
シート４をカートンケース３内に入れる。 （梱包手順２）梱包補助シート４の四隅の切り欠き部４
ａにコーナーパッド２１を嵌め込む。 （梱包手順３）梱包補助シート４の四隅に嵌め込んだコ
ーナーパッド２１に被梱包物１を載せる。 （梱包手順４）カートンケース３と被梱包物１の上面と
間の四隅にコーナーパッド２１を嵌め込む。 （梱包手順５）梱包補助シート４の上端部を折り曲げフ
ラップを閉じる。

【００１９】次に、開梱の作業手順について説明する。 （開梱手順１）フラップを開き、上面の四隅に嵌め込ん
だコーナーパッド２１を外す。 （開梱手順２）折り曲げた梱包補助シート４の上端部を
起こし、取っ手孔４ｄに手を差し込んで、被梱包物１を
取り出す。 （開梱手順３）被梱包物１の下になっている梱包補助シ
ート４を外す。 （開梱手順４）カートンケース３の底面に嵌め込んだコ
ーナーパッド２１を外す。 （開梱手順５）カートンケース３をたたむ。

【００２０】コーナーパッド２１は梱包補助シート４の
四隅の切り欠き部に嵌め込んで簡単に固定できるので、
コーナーパッド２１の位置決め固定するための工数を少
なくすることができる。また、コーナーパッド２１が梱
包補助シート４によって固定されているので、被梱包物
１をコーナーパッド２１に正しく載置することができ
る。

【００２１】また、梱包補助シート４の上端部の取っ手
孔４ｄに手を差し込んで、被梱包物１をカートンケース
３から楽に取り出すことができるので、被梱包物１の重
量が大きくても、多くの作業者を必要とせず、作業要員
を少なくすることができる。

【００２２】また、クッション材の量をサイドパック方
式に比べて少なくすることができるので、廃棄物の量を
減らし、環境問題の改善につなげることができる。ま
た、クッション材を接着剤等で固着していないので、素
材毎に簡単に分離することができ、手間をかけずに分別
して廃棄することができる。

【００２３】

【発明の効果】本発明によれば、梱包補助シートの底面
部に設けた切り欠き部によって、クッション材をカート
ンケース内の四隅に固定できるので、クッション材の位
置決め固定するための工数を少なくすることができる。
また、梱包補助シートで被梱包物を囲んでいるので、上
端部の取っ手孔に手を差し込んで、被梱包物をカートン
ケースから楽に取り出すことができる。また、サイドパ
ック方式に比べてクッション材の量を少なくすることが
できるので、廃棄物の量を減らし、環境問題の改善につ
なげることができる。また、クッション材を接着剤等で
固着していないので、素材毎に簡単に分離することがで
き、廃棄するとき簡単に分別処理ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す梱包材の断面斜視図で
ある。

【図２】本発明の一実施例を示す梱包補助シートの平面
図である。

【図３】本発明の一実施例を示す梱包材の組み立て斜視
図である。

【図４】従来例を示す梱包材の斜視図である。

【符号の説明】

１ 被梱包物 ２ クッション材 ３ カートンケース ４ 梱包補助シー
ト ４ａ 切り欠き部 ４ｂ 底面部 ４ｃ 側面部 ４ｄ 取っ手 ２１ コーナーパッド

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 3E060 AB05 CC12 CC18 CC19 CC43 CC62 DA17 3E066 AA06 AA21 CA01 DA01 FA05 FA13 GA01 HA01 JA03 KA02 KA08 MA09 NA08 NA09 3E067 AA11 AB62 BA06A BB02A BC06A ED03 ED04 ED07 EE12 EE59 GD03

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 カートンケースと、 該カートンケースの底面の四隅に載置され被梱包物の角
   部を保護し被梱包物とともに前記カートンケースに収納
   されるクッション材と、 前記クッション材を底面の四隅に固定するための切り欠
   き部を有し前記被梱包物の前後面又は両側面と底面を囲
   み込むようにしたコ字状の梱包補助シートとを備え、 前記梱包補助シートの端部は前記被梱包物の上面より上
   に出て手を差し込むことのできる取っ手孔を有すること
   を特徴とする梱包材。