JP2001038798A - 熱成形装置、熱成形方法および熱成形品 - Google Patents

熱成形装置、熱成形方法および熱成形品

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JP2001038798A
JP2001038798A JP11218744A JP21874499A JP2001038798A JP 2001038798 A JP2001038798 A JP 2001038798A JP 11218744 A JP11218744 A JP 11218744A JP 21874499 A JP21874499 A JP 21874499A JP 2001038798 A JP2001038798 A JP 2001038798A
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昭雄 吉越
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俊広 高井
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秀樹 宇佐美
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 表面板の当接面が粗面であると当該粗面状の
細かい凹凸がシート樹脂に転写されてしまい、透明のシ
ート状樹脂成形を行う場合に透明性を低下させてしま
う。 【解決手段】 表面板の一面を鏡面に形成し、同鏡面状
でシート状樹脂を加熱する。従って、シート状樹脂に傷
等が転写されることがない。また、シート状樹脂を表面
板に搬送する前に予備加熱を行い、さらに、成形時に加
熱した圧縮空気をシート状樹脂に噴射することにより、
シート状樹脂をより確実に表面板に当接させつつ、ムラ
のない成形を行うことができる。この結果、レインドロ
ップ発生を防ぎつつも高品位な透明樹脂成形が可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱成形装置、熱成
形方法および熱成形品に関し、特に、接触加熱成形を行
う熱成形装置、熱成形方法および熱成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】接触加熱式の熱成形においては、シート
状に形成された軟化熱可塑性樹脂を表面板に搬送して同
表面板上でシート状樹脂を接触させて加熱し、加熱後に
表面板と対面する雌型内壁にシート状樹脂を当接させ成
形する。このとき、シート状樹脂に加熱ムラがあると成
形品の肉厚ムラなどの原因になることから、均一に熱伝
導を行わせるために表面板と雌型内壁とに小穴を設けて
同表面板の小穴を介してシート状樹脂を吸引し雌型表面
の小穴を介して圧縮空気等で押圧しつつ接触加熱を行っ
ていた。
【0003】ここで、吸引時の吸引漏れなどによってシ
ート状樹脂と表面板との当接面にエア溜まりが発生する
と、成形品にレインドロップと呼ばれる雨滴状の模様が
生じてしまう。そこで、従来の熱成形においては、表面
板の当接面を所定の粗面に形成して吸引気体流路を確保
し、エア溜まりの発生を防いでいた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の熱成形
装置においては、次のような課題があった。すなわち、
表面板の当接面を粗面にすると、吸引気体流路を確保す
ることによってエア溜まり発生を防いでレインドロップ
が生じないようにすることができる。しかし、表面板の
当接面が粗面であるために当該粗面状の細かい凹凸がシ
ート樹脂に転写されてしまい、透明のシート状樹脂成形
を行う場合に透明性を低下させてしまう。本発明は、上
記課題にかんがみてなされたもので、レインドロップ発
生を防ぎつつも高品位な透明樹脂成形が可能である熱成
形装置、熱成形方法および熱成形品を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1にかかる発明は、一面が鏡面に形成される
とともに複数の通気穴を有する表面板と、同表面板を加
熱する表面板加熱手段と、シート状樹脂を上記表面板鏡
面に搬送するシート状樹脂搬送手段と、上記表面板の通
気穴と連通して同通気穴近傍に吸引力と押圧力とを生成
する圧力調整機構と、上記表面板に対して進退しつつ間
に上記シート状樹脂を気密的に挟持可能であって同シー
ト状樹脂を所定形状に成形する成形型を有する成形手段
とを具備する構成としてある。
【0006】上記のように構成した請求項1にかかる発
明においては、表面板は一面が鏡面に形成されるととも
に複数の通気穴を有しており、表面板加熱手段はこの表
面板を加熱するようになっている。シート状樹脂搬送手
段はシート状樹脂を上記表面板鏡面に搬送し、表面板が
表面板加熱手段で加熱されることにより同表面板に搬送
されるシート状樹脂が加熱されるようになっている。ま
た、圧力調整機構は表面板の通気穴と連通して同通気穴
近傍に吸引力と押圧力とを生成するようになっており、
加熱されるシート状樹脂を当接面吸着方向および離間方
向に付勢させることができる。
【0007】成形手段は上記表面板に対して進退しつつ
間に上記シート状樹脂を挟持可能であって同シート状樹
脂を所定形状に成形する成形型を有している。そして、
成形時には上記圧力調整機構にて表面板鏡面に吸着され
ることによって加熱し、気密的に挟持されているシート
状樹脂に対して同圧力調整機構が表面板からの離間方向
に付勢する押圧力を発生させて成形型にてシート状樹脂
を成形する。すなわち、シート状に形成された軟化熱可
塑性樹脂を鏡面に当接させることによって、樹脂シート
に傷等の模様を転写することなく成形を行うことが可能
となって透明樹脂シートの成形品の透明性を損なわな
い。
【0008】ここで、上記シート状樹脂搬送手段は、シ
ート状樹脂を上記表面板に搬送することができればよ
く、搬送ローラによって表面板に導くようにしてもよい
し、シート状樹脂の両端を把持しながら搬送してもよ
く、様々な構成が考えられる。上記成形手段は、シート
状樹脂搬送時にはその妨げにならないように当該搬送経
路から退避しておき、成形時に樹脂シートに成形型を当
接させることができればよく、そのための構成は様々で
ある。
【0009】例えば、成形型を構成したユニットに対し
てボールネジを構成し、いわゆるメカフィード機構で当
該ユニットを進退させてもよいし、その他物体を進退さ
せる様々な機構が採用可能である。また、成形型は所望
の成形品形状の外面と同様な形状の内壁を有する雌型で
構成することもできるし、成型品形状の内面と同様な形
状の外壁を有する雄型で構成することもであって、種々
の形状とすることが可能である。さらに、複数の雌型を
同時に進退可能に構成して一度に複数の成形品を作成す
るように構成することも可能である。
【0010】表面板においては、複数の通気穴を有しつ
つも一面が鏡面に形成できればよく、その製法や素材等
は様々である。その構成の一例として、請求項2にかか
る発明は、請求項1に記載の熱成形装置において、上記
表面板に形成される鏡面は硬質クロムメッキにて形成さ
れる構成としてある。
【0011】上記のように構成された請求項2にかかる
発明において、表面板と樹脂シートとが当接する面であ
る表面板上の鏡面は、硬質クロムメッキにて形成されて
いる。すなわち、種々の材料を鏡面に形成するために
は、ある程度の硬度や耐磨耗性等の性質が要求される。
そこで、表面板に対して、簡単に形成することが可能で
あり、空気中で安定,光沢の変化が少ない,硬い,耐磨
耗性が良い等の好適な性質を有する硬質クロムメッキを
使用することとした。
【0012】硬質クロムメッキを使用して鏡面を形成す
る際の、より具体的な製法の一例としては、例えば所定
の素材を板状に形成し、鏡面を形成したい面を平面研削
するなどしてある程度平らにし、ラッピングを施した
後、電気メッキにより硬質クロムメッキ面を形成する。
その後、さらに平面研削してラッピングを施した後にバ
フ研磨等を行って平滑な鏡面を形成することが考えられ
る。むろん、鏡面を得るためには必ずしも上記のような
手法を採用する必要があるわけではなく、焼き入れを行
った表面板に平面研削,ラッピングを施してバフ研磨に
よって鏡面仕上げを行うこと等も可能である。
【0013】本発明においては、シート状樹脂を鏡面に
当接させており、レインドロップの発生を防ぐためには
表面板とシート状樹脂との間にエア溜まりを発生させな
いようにする。そこで、より確実に両者を当接させるた
めの一例として、請求項3にかかる発明は、請求項1ま
たは請求項2のいずれかに記載の熱成形装置において、
上記シート状樹脂搬送手段にてシート状樹脂を表面板に
搬送する前に、同シート状樹脂を加熱するプレヒート手
段を具備する構成としてある。
【0014】上記のように構成した請求項3にかかる発
明においては、シート状樹脂搬送手段にてシート状樹脂
を表面板に搬送する前に、プレヒート手段にて同シート
状樹脂を加熱する。すなわち、本発明においては表面板
を加熱して当接するシート状樹脂を加熱するが、この表
面板にて接触加熱がなされるシート状樹脂は上記プレヒ
ート手段によってまえもって加熱されている。このた
め、表面板とシート状樹脂との当接面においてエア溜ま
りが発生しにくい。また、シート状樹脂において当該当
接面とその反対の面とでは温度勾配が生じるが、予備加
熱をしておくと当該当接面をある温度にまで加熱する時
間が短く、温度勾配も小さい。従って、より効果的に成
形後のレインドロップや肉厚ムラの発生を防止すること
ができる。
【0015】また、上記プレヒート手段は、シート状樹
脂を表面板と当接させる前に予備加熱を行うことが可能
であればよくその構成は様々であって、シート状樹脂に
対して接触加熱を行っても良いし輻射加熱を行ってもよ
い。かかる構成の一例として請求項4にかかる発明は、
請求項3に記載の熱成形装置において、上記プレヒート
手段は、外周面に当接するシート状樹脂を加熱するメイ
ンローラと、シート状樹脂の搬送経路において同メイン
ローラの前後に軸平行に配設されるガイドローラとを具
備し、同ガイドローラにてシート状樹脂を上記メインロ
ーラの外周面に導いて、シート状樹脂を搬送しつつ接触
加熱する構成としてある。
【0016】上記のように構成した請求項4にかかる発
明においては、上記プレヒート手段は、メインローラと
ガイドローラから構成されている。ここで、メインロー
ラは外周面に当接するシート状樹脂を加熱可能であり、
ガイドローラはシート状樹脂の搬送経路において同メイ
ンローラの前後に軸平行に配設される。そして、搬送経
路の前部でガイドローラにてシート状樹脂を上記メイン
ローラの外周面に導き、搬送経路後部でガイドローラに
てシート状樹脂を引っ張る。この結果、シート状樹脂が
搬送されつつ接触加熱される。むろん当該接触加熱がな
された後に、シート状樹脂は上記シート状樹脂搬送手段
にて上記表面板に搬送される。
【0017】ここで、メインローラは当接するシート状
樹脂を加熱することが可能であればよく、例えば、メイ
ンローラを良熱伝導体にて構成し、その内部のヒータ等
の発熱体の熱を表面に伝導させるなど様々な構成が考え
られる。このメインローラにおいて予備的に加熱するの
はシート状樹脂と表面板との間におけるエア溜まりの発
生を防ぐためであり、シート状樹脂を適度に柔らかくす
るように加熱を行うためにはメインローラの発熱体の発
生熱を調整したり、メインローラの径の大小を調整する
ことにより加熱されている時間を調整するなど様々な手
法が考えられる。
【0018】さらに、シート状樹脂と表面板とを当接さ
せる際にこれらの間にエア溜まりを発生させないように
予備加熱を行うための他の構成の一例として、請求項5
にかかる発明は、請求項3に記載の熱成形装置におい
て、上記プレヒート手段は、外周面に当接するシート状
樹脂を加熱する複数の送りローラを具備し、同送りロー
ラにてシート状樹脂を搬送しつつ接触加熱する構成とし
てある。
【0019】上記のように構成した請求項5にかかる発
明においては、上記プレヒート手段は、シート状樹脂を
外周面に当接させつつ加熱する複数の送りローラからな
り、同送りローラにてシート状樹脂を搬送しつつ接触加
熱する。ここにおいても、送りローラは当接するシート
状樹脂を加熱することが可能であればよく、内部ヒータ
を有する良熱伝導体などで構成すればよい。さらに、上
記ガイドローラのようなもので引っ張る構成としてもよ
く、また、所望の予備加熱を行うために送りローラの発
熱体の発生熱を調整したり、送りローラの径の大小を調
整することもできる。
【0020】上記圧力調整機構は、表面板に設けられる
複数の通気穴近傍に吸引力と押圧力とを発生させること
ができればよく、吸引としては例えば、弁を介して真空
ポンプを接続し、吸引動作時のみに開弁するように構成
すればよい。むろん、真空ポンプとしては様々な種類の
ものを採用することが可能であり、例えばロータリーポ
ンプやディフュージョンポンプなど様々な構成が考えら
れる。さらに、押圧としては小穴から圧縮空気等を噴出
可能に構成することなどが可能であり、例えば弁を介し
てエアコンプレッサを接続し、押圧動作時のみに開弁し
て圧縮した空気を送るようにするなど様々な構成が考え
られる。
【0021】さらに、この圧縮空気をシート状樹脂に噴
出させる際に好適な一例として、請求項6にかかる発明
においては、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の熱
成形装置において、上記圧力調整機構は押圧力生成時に
上記通気穴から加熱された圧空を噴出させる構成として
ある。
【0022】上記のように構成した請求項6にかかる発
明においては、圧力調整機構は押圧力生成時に上記通気
穴から加熱された圧空を噴出させる。すなわち、圧縮空
気をシート状樹脂に対して噴出して押圧力を発生させる
際に、通常はシート状樹脂においては表面板と離れると
同時に冷却が始まるが、このとき、温度低下が急激であ
ると肉厚ムラ等の原因になり、圧縮空気の温度が低いと
よけいにその温度低下を助長させる。そこで、圧縮空気
を加熱しておき、シート状樹脂に押圧力が作用している
状態でも温度低下を抑えるようにした。従って、肉厚ム
ラ等の発生が防がれてより高品位の熱成形が可能とな
る。ここで、圧縮空気を加熱するには様々な手法が考え
られ、例えば、コンプレッサを介して圧縮空気を供給す
る場合にはその圧縮空気の通路にヒータを構成し、圧縮
空気が送られるとともに加熱されるように構成するな
ど、様々な手法が採用可能である。
【0023】上述のように、上記圧力調整機構によって
シート状樹脂に当接する表面板側からシート状樹脂に対
して吸引力と押圧力とを作用させることができるが、シ
ート状樹脂は平面であり、当該当接面と反対側の面にて
吸引力と押圧力とを作用させることもできる。かかる場
合の構成の一例として、請求項7にかかる発明は、請求
項1〜請求項6のいずれかに記載の熱成形装置におい
て、上記成形手段は成形型壁面に通気穴を有するととも
に同通気穴近傍に吸引力と押圧力とを生成する成形型圧
力調整機構を具備する構成としてある。
【0024】上記のように構成した請求項7にかかる発
明においては、上記成形手段は成形型圧力調整機構を具
備しており、成形型壁面に通気穴を有するとともに同通
気穴近傍に吸引力と押圧力とを生成するようになってい
る。すなわち、成形型は表面板に対してシート状樹脂を
挟んで対向しており、この成形型側からシート状樹脂を
吸引し、押圧する。より具体的には、成形時にはシート
状樹脂は成形型と表面板との間に挟持されるので、上記
成形型の通気穴にて吸引力を発生させるとシート状樹脂
が成形型壁面に当接して成形がなされる。
【0025】また、成形直前に成形型側からシート状樹
脂に対して押圧力を発生させると、シート状樹脂と表面
板とがより確実に当接して、レインドロップの原因とな
るエア溜まりの発生等を防ぐことが可能となる。ここ
で、押圧力を圧縮空気を噴射することによって発生させ
る場合には同圧縮空気を加熱しておくことにより、成形
型側のシート状樹脂を加熱することができ、成形品の品
質を低下させる肉厚ムラの原因となるシート状樹脂内の
温度勾配を低減することができる。
【0026】このように、成形型圧力調整機構にて圧縮
空気によって押圧力を生成すると、表面板とシート状樹
脂との当接面におけるエア溜まりの発生を防ぐことがで
きるが、その生成圧力の一例として、請求項8にかかる
発明は、請求項7に記載の熱成形装置において、上記成
形型圧力調整機構にて生成する押圧力は1平方センチメ
ートル当たり3kg以上である構成としてある。
【0027】上記のように構成した請求項8にかかる発
明においては、成形型圧力調整機構によって上記シート
状樹脂に押圧力を発生させるが、その押圧力は1平方セ
ンチメートル当たり3kg以上である。すなわち、従来
のように表面板を粗面で構成しておくと、大きな圧力で
シート状樹脂を押しつけるほど同シート状樹脂に粗面が
転写されて透明度が低下していたが、本発明においては
表面板が鏡面であるので、このような高い圧力でシート
状樹脂を押圧するとシート状樹脂に鏡面が転写されて好
適である。また、高い圧力で押圧することによりエア溜
まりの発生を防ぎ、レインドロップを防止することがで
きる。
【0028】さらに、本発明においては上記プレヒート
手段によってシート状樹脂を予備加熱し、成形型圧力調
整機構によって鏡面を有する表面板に対してシート状樹
脂を押圧する。ここで、上記押圧力の発生と表面板によ
る加熱のタイミングを制御することによってレインドロ
ップの発生を防止することも考えられる。かかる場合に
好適な構成の一例として、請求項9にかかる発明は、請
求項3〜請求項8のいずれかに記載の熱成形装置におい
て、上記シート状樹脂は上記プレヒート手段にて予備加
熱されることにより表面板上に搬送された時点ですでに
十分な膨張がなされている構成としてある。
【0029】上記のように構成した請求項9にかかる発
明においては、上記シート状樹脂は上記プレヒート手段
にて予備加熱されることにより表面板上ではすでに十分
な膨張がなされており、すでに十分な膨張をしている同
シート樹脂に対して熱成形を行うこととなる。すなわ
ち、膨張していないシート状樹脂が表面板上で膨張する
と、同シート状樹脂は表面板と反対方向に膨張すること
が考えられ、表面板の加熱とともにこの膨張部分の周辺
が表面板に接着すると、この膨張部分はエア溜まりとな
ることが考えられる。しかし、すでに十分に膨張してい
る場合には表面板の加熱によってシート状樹脂が表面板
と反対方向に膨張することはない。従って、シート状樹
脂は成形型圧力調整機構による押圧と圧力調整機構によ
る吸引によって表面板に対して当接する方向にのみ力が
作用し、この状態で加熱されることによってエア溜まり
の発生を防ぐことができる。
【0030】このように、すでにシート状樹脂の膨張が
なされていても、ある程度のエア溜まりがある状態でこ
のエア溜まりの周辺が表面板に接着すると、このエアは
逃げることができない。そこで、表面板による加熱によ
ってシート状樹脂が同表面板に接着する前にエアが逃げ
るように、加熱によるシート状樹脂の軟化速度とエアの
逃げ速度とを考慮して接着する前にエアを逃がすように
構成すると好適である。
【0031】上述のように、表面板に当接させつつ加熱
したシート状樹脂を成形型にて成形する接触加熱式の熱
成形を行うに際して、鏡面状に形成した表面板を使用す
る手法は、必ずしも装置に限られない。その一例とし
て、請求項10にかかる発明は、加熱軟化させたシート
状樹脂を所定の成形型にて成形する熱成形方法であっ
て、上記シート状樹脂を一面が鏡面に形成された表面板
に搬送するシート状樹脂搬送工程と、同表面板を加熱す
る表面板加熱工程と、この表面板に設けられる通気穴近
傍に吸引力と押圧力とを生成して表面板の鏡面にシート
状樹脂を当接させ、離間させる圧力調整工程と、表面板
の鏡面にて加熱されたシート状樹脂を成形型にて気密的
に挟持しつつ同シート状樹脂を所定形状に成形する成形
工程とを具備する構成としてある。すなわち、必ずしも
装置という形態に限らず、その方法としても有効であ
る。
【0032】さらに、上述の発明によって作成された成
形品は熱成形品としての価値が高く、その一例として、
請求項11にかかる発明は、加熱したシート状樹脂を所
定の成形型にて成形することにより作成される熱成形品
であって、鏡面状に形成された加熱熱板表面に載置して
加熱することにより良透明性が確保されている構成とし
てある。
【0033】上記のように構成した請求項11にかかる
発明においては、当該熱成形品は加熱したシート状樹脂
を所定の成形型にて成形することにより作成される熱成
形品であって、鏡面状に形成された加熱熱板表面に載置
して加熱することにより良透明性が確保されている。従
って、この熱成形品は高品位であり、装置,方法という
形態に限らず成形品としても有効である。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、シート状
樹脂を鏡面に当接させつつ加熱することによって成形品
の透明性低下を防ぐことができ、高品位な成形品を作成
可能な熱成形装置を提供することができる。また、請求
項2にかかる発明によれば、簡単に表面板の一面を鏡面
に形成することができる。
【0035】さらに、請求項3にかかる発明によれば、
より確実にシート状樹脂と表面板とを当接させることが
できる。さらに、請求項4にかかる発明によれば、簡易
な構成によりシート状樹脂を予備加熱することができ
る。さらに、請求項5にかかる発明によれば、簡易な構
成によりシート状樹脂を予備加熱することができる。
【0036】さらに、請求項6にかかる発明によれば、
より高品位な成形品を提供することができる。さらに、
請求項7にかかる発明によれば、より高品位な成形品を
提供することができる。さらに、請求項8にかかる発明
によれば、より高品位な成形品を提供することができ
る。
【0037】さらに、請求項9にかかる発明によれば、
より高品位な成形品を提供することができる。さらに、
請求項10にかかる発明によれば、シート状樹脂を鏡面
に当接させつつ加熱することによって成形品の透明性低
下を防ぐことができ、高品位な成形品を作成可能な熱成
形方法を提供することができる。さらに、請求項11に
かかる発明によれば、高品位な成形品を提供することが
できる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、図面にもとづいて本発明の
実施形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態にか
かる熱成形装置の概略斜視図であり、図2は熱成形装置
の要部断面図である。図において、熱成形時の台座とな
るテーブル10には上部に表面板11が配設されてお
り、同表面板11に対向するように雌型ユニット20が
配設されている。雌型ユニット20は駆動制御部61に
接続されており、同駆動制御部61の制御によって所定
ストロークの範囲で上下動可能になっている。シート状
樹脂は巻き取りロール70に巻き取られて表面板11上
に搬送されるようになっており、表面板11の前段には
プレヒートロール30が配設され、シート状樹脂はガイ
ドロールにて同プレヒートロール30外周面に導かれつ
つ、下方に引かれており、弛ませた後に表面板11上に
搬送される。
【0039】雌型ユニット20の下部には、成形品外周
面が型取られるとともに下方に開口する複数のキャビテ
ィ21が設けられており、それぞれのキャビティ21の
奥方には複数の通気穴22が空けられている。これらの
通気穴22はキャビティ21上部に形成される通気室2
3に連通されており、この通気室23はソレノイドバル
ブ51,56を介してロータリポンプ(RP)50およ
びコンプレッサ55に連結されている。
【0040】従って、ソレノイドバルブ51を開弁して
ソレノイドバルブ56を閉弁した状態では、上記キャビ
ティ21内の気体は通気穴22と通気室23とを通じて
ロータリポンプ50によって吸引され、キャビティ21
内においてキャビティ21奥方への吸引力を発生させ
る。また、ソレノイドバルブ51を閉弁してソレノイド
バルブ56を開弁した状態では、コンプレッサ55から
の圧縮空気が通気室23と通気穴22とを通じてキャビ
ティ21内に噴出され、キャビティ21内においてキャ
ビティ21開口方向への押圧力を発生させる。また、上
記ソレノイドバルブ51,56は圧力制御部63に接続
されており、同圧力制御部63の制御によって開弁と閉
弁が切り替えられるようになっている。
【0041】テーブル10内部かつ表面板11下部に
は、同表面板11に当接されるようにして加熱板12が
配設されている。同加熱板12の下部にはシート状樹脂
搬送方向に対して略直角方向に長い筒状体からなるヒー
タである複数のヒートパイプ13が埋設されており、同
ヒートパイプ13はヒータ制御部62の制御によって加
熱板12を加熱するようになっている。また、表面板1
1の上面は平面研削後にラッピング処理を行ってから硬
質クロムメッキが施されており、さらに同メッキ面を平
面研削後にラッピング処理が施され、さらにバフ研磨に
よって所定の鏡面に仕上げられている。
【0042】図3はテーブル10の拡大斜視図であり、
同図に示すように表面板11にはシート状樹脂搬送方向
と略平行方向および略直角方向に複数の通気穴14が並
べて空けられており、テーブル10の一面に設けられる
ドアの奥方には複数のバルブ15aが並設されている。
そして、上記複数の通気穴14は加熱板12上部に設け
られる通気機構15に連通されており、各バルブ15a
の開閉によって通気穴14においてシート状樹脂搬送方
向に略平行に並ぶ一列および略直角に並ぶ一列毎に通気
を確保することが可能になっている。すなわち、列単位
で通気穴14の通気・非通気状態を確保することによ
り、上記雌型ユニット20を変更して表面板11とキャ
ビティ21との当接面積が変わった場合でも必要な面積
の通気穴14のみを通気させて対応することができる。
【0043】通気機構15はヒータ16とソレノイドバ
ルブ52,57とを介して上記ロータリポンプ50,コ
ンプレッサ55と連結されている。ソレノイドバルブ5
2,57は上述のソレノイドバルブ51,56と同様に
圧力制御部63に接続され、同圧力制御部63の制御に
よって開弁と閉弁が切り替えられるようになっており、
ヒータ16はヒータ制御部62に接続され、同ヒータ制
御部62の制御によって所定のタイミングで加熱が開始
される。従って、ソレノイドバルブ52を開弁してソレ
ノイドバルブ57を閉弁した状態では、ロータリポンプ
50によって通気機構15を通じて通気穴14近傍の気
体が吸引され、表面板11上部に搬送されるシート状樹
脂に対して吸引力を発生させることができる。
【0044】また、ソレノイドバルブ52を閉弁してソ
レノイドバルブ57を開弁した状態ではコンプレッサ5
5からの圧縮空気が通気機構15と通気穴14とを通じ
て表面板11上部に噴出され、搬送されるシート状樹脂
に対して押圧力を発生させることができる。ヒータ16
は通気機構15とソレノイドバルブ52,57との間の
気体通路に介装されて、通過する気体を加熱することが
可能となっており、上記圧縮空気を噴出する際に上記ヒ
ータ制御部62がヒータ16を駆動することによって、
シート状樹脂に対して熱風を吹き付けるようになってい
る。
【0045】図4は上記プレヒートロール30のシート
状樹脂搬送方向に略直角な平面における断面図である。
同図において、プレヒートロール30はシート状樹脂搬
送方向に略直角に向いた軸を有する円筒状のロールであ
って、中心に鉄心33を備えており、同鉄心33の周り
には複数のコイル31が巻き付けられている。鉄心33
およびコイル31の周りには、鉄心33と同軸にしてロ
ール部材32が備えられており、同ロール部材32はギ
ヤ34に連結されている。このギヤ34は上記駆動制御
部61に接続されており、同駆動制御部61の制御によ
ってギヤ34を介してロール部材32が回転される。ま
た、コイル31は上記ヒータ制御部62に接続されてお
り、同ヒータ制御部62の制御によりコイル31に電力
が供給され、電磁誘導によって発熱させることが可能と
なっている。
【0046】また、シート状樹脂搬送経路には、同プレ
ヒートロール30より小さい径を有するガイドロール3
5a,b,cが、搬送経路に沿って35a,b,cの順
番でプレヒートロール30と軸平行に配設されている。
ガイドロール35aの外周面とプレヒートロール30の
外周面とは、搬送されるシート状樹脂厚と略同一距離だ
け離間され、この離間部分にシート状樹脂を挟み込んで
送るようになっている。すなわち、プレヒートロール3
0の下側でガイドロール35aによってガイドすること
によってシート状樹脂をプレヒートロール30の外周面
に当接させて熱的接触を確保しつつ送るようになってい
る。
【0047】ガイドロール35bはシート状樹脂の搬送
経路にてその外周面がシート状樹脂と略同一距離だけ離
間されており、プレヒートロール30に当接するシート
状樹脂を引っ張りつつ下方に導くようになっている。ま
た、ガイドロール35cはプレヒートロール30と上記
テーブル10との間に配設されており、下方に導かれた
シート状樹脂が弛ませられつつ表面板11方向に導かれ
る。すなわち、このようにシート状樹脂を一旦下方に弛
ませることによって同シート状樹脂が蛇行することを防
いでいる。
【0048】さらに、本熱成形装置は操作パネル40を
備えており、オペレータが所望の搬送速度,加熱温度等
をプログラマブルコントローラ60に設定しつつ各部の
動作を行わせることが可能となっている。図5は本熱成
形装置における制御系の構成を示すブロック図であり、
同図においてプログラマブルコントローラ60に上記駆
動制御部61,ヒータ制御部62,圧力制御部63,出
力部41,入力部42が接続されている。
【0049】ここで、出力部41は上記操作パネル40
に備えるディスプレイからなり、搬送速度や加熱温度等
のステータスを表示するようになっており、入力部42
は上記操作パネル40に備えるボタンからなり、搬送速
度や加熱温度等を所望の状態に設定可能になっている。
駆動制御部61は上述のように雌型ユニット20とプレ
ヒートロール30のギヤ34とに接続されており、また
上記巻き取りロール70にも接続されている。そして、
駆動制御部61は各部を制御して樹脂シートの搬送,雌
型ユニット20の下降・上昇,樹脂シートの搬送を繰り
返して熱成形を一連の流れで行うことを可能にしてい
る。
【0050】ヒータ制御部62はプレヒートロール30
のコイル31と加熱板12に埋設されるヒートパイプ1
3とヒータ16とに接続されており、シート状樹脂搬送
時の予備加熱と成形時の加熱および、圧空噴射時の加熱
を所定のタイミングで行うようになっている。また、圧
力制御部63はソレノイドバルブ51,52および5
6,57に接続されており、熱成形時にシート状樹脂に
発生させる吸引力と押圧力との発生タイミングを制御す
るようになっている。また、ロータリポンプ50とコン
プレッサ55とは接続されるソレノイドバルブによって
パスが切り替えられるので、これらを駆動し続けてもよ
いが、上記プログラマブルコントローラ60に接続し
て、駆動の開始・停止とを制御するようにしても良い。
【0051】このように、加熱板12とヒートパイプ1
3とこれらを制御するヒータ制御部62とが上記表面板
加熱手段を構成し、シート状樹脂を搬送させるための上
記駆動制御部61と巻き取りロール70とが上記シート
状樹脂搬送手段を構成する。また、表面板11の通気穴
14近傍に吸引力と押圧力とを発生させるための、上記
圧力制御部63とソレノイドバルブ52,57とロータ
リポンプ50とコンプレッサ55と通気機構15とが上
記圧力調整機構を構成し、熱成形品を成形するための上
記駆動制御部61と雌型ユニット20とが上記成形手段
を構成する。さらに、シート状樹脂を予備加熱するため
の上記ヒータ制御部62とプレヒートロール30とが上
記プレヒート手段を構成する。
【0052】以下、上記構成における本熱成形装置の動
作を図6に示す動作シーケンスのフローチャート,図7
に示す各部の動作タイミングチャートおよび図8に示す
各部の駆動状態を示す断面図に沿って説明する。本実施
形態においては、熱成形動作を開始するとステップS1
00にてヒータ制御部62の制御によりプレヒートロー
ル30内のコイル31にて時刻t1で電磁誘導がなされ
てプレヒートロール30が加熱される。さらに、ステッ
プS110にてヒータ制御部62の制御により加熱板1
2内のヒートパイプ13が加熱され、時刻t2で表面板
11が加熱される。
【0053】ステップS120では駆動制御部61が巻
き取りロール70とプレヒートロール30のギヤ34と
を駆動して、時刻t3でシート状樹脂の搬送を開始す
る。ここで、搬送前に加熱を開始するのは所望温度に達
する時間的余裕を確保するためであって、連続して熱成
形を行う場合にはプレヒートロール30と表面板11と
の温度を所定の状態になるように制御しておけばよく、
一回の成形毎に加熱を停止したりする必要はない。しか
し、熱成形装置の駆動開始時には、プレヒートロール3
0の加熱から開始することによりシート状樹脂に対して
十分な予備加熱を行い、シート状樹脂の搬送前に表面板
11の加熱を開始することによりシート状樹脂を迅速に
加熱可能にすると好適である。
【0054】ステップS130では、圧力制御部63が
時刻t4でソレノイドバルブ52を開弁する。このた
め、図8(a)に示すように表面板11上面で搬送され
るシート状樹脂に対して吸引力が発生する。ここで、表
面板11の上面は鏡面に形成されており、予備加熱が施
されたシート状樹脂が吸引されて表面板11の鏡面に当
接されながら加熱されることにより、シート状樹脂の当
接面には鏡面が転写される。従って、シート状樹脂とし
てOPSや透明PP等の透明性を有する素材を採用した
場合に、成形品の表面で透明性を低下させる原因となる
乱反射が発生せず、透明な成形品を提供することができ
る。
【0055】ここで、成形品の透明性を確保するにして
も、表面板が鏡面であることによってシート状樹脂内の
温度不均一による肉厚ムラ等を発生させたり、シート状
樹脂面と表面板との間にエア溜まりを発生させてレイン
ドロップを発生させると不都合である。そこで、本実施
形態においては表面板を鏡面にしつつもこれらの不都合
が発生しないように構成してある。
【0056】より具体的には、肉厚ムラ等を発生させな
いように以下の動作がなされる。図9はシート状樹脂と
表面板との当接面の拡大断面図およびシート状樹脂の温
度変化を示しており、同図(a)は表面板を粗面に形成
した上述の従来例の拡大断面図であり、同図(b),
(c)は表面板を鏡面に形成した場合の拡大断面図であ
る。また、シート状樹脂と表面板との当接面におけるシ
ート状樹脂面をそれぞれPa,Pb,Pcとして示して
おり、当該当接面に対向するシート状樹脂面をそれぞれ
PA,PB,PCとして示している。
【0057】さらに、シート状樹脂の温度変化としてシ
ート状樹脂面Pa〜PcおよびPA〜PCの温度を時間
に対してグラフに示しており、同図(b)は予備加熱を
行わない場合の温度変化であり、同図(c)は予備加熱
を行った場合の温度変化である。ここで、図(a),
(b),(c)の場合の初期温度はそれぞれT0a,T
0b,T0cであり、全ての場合においてシート状樹脂
面Pa〜Pcの目的温度はT1であり、シート状樹脂面
Pa〜Pcのそれぞれが目的温度に達した時点でのシー
ト状樹脂面PA〜PCのそれぞれの温度はT2a〜T2
cである。
【0058】同図(a)と(b)とを比較すると、シー
ト状樹脂の初期温度T0aとT0bとは同一であり、両
者とも目的温度はT1である。加熱によってシート状樹
脂面Pa,Pbの温度は上昇するが、シート状樹脂面P
bはシート状樹脂面Paと比較して表面板との接触面積
が大きいので、昇温速度が大きい。従って、同図(b)
のように表面板が鏡面である方が所望温度に達するまで
に要する時間が短くなっている。
【0059】しかし、シート状樹脂面PAとシート状樹
脂面PBとを比較すると、シート状樹脂面Pbに与えら
れる熱量が大きいためにシート状樹脂面PBの昇温速度
の方が多少大きいと考えられるものの、シート状樹脂面
PAの温度T2aはシート状樹脂面PBの温度T2bよ
り高い。従って、シート状樹脂面PA,Pa間の温度勾
配ΔTaはシート状樹脂面PB,Pb間の温度勾配ΔT
bより小さくなっている。従って、表面板を単に鏡面に
した場合にはシート状樹脂内での温度勾配が大きくて肉
厚ムラの原因になり、特に樹脂自身の成形可能温度範囲
が狭いシートで不良率が増加し、歩留まり悪化の原因に
なってしまうことが考えられる。
【0060】そこで、同図(b)と予備加熱を行う場合
の図(c)とを比較する。ここで、図(c)の場合は予
備加熱を行っているのでシート状樹脂の初期温度T0c
はT0bより高くなっている。従って、シート状樹脂面
Pcが目的温度T1に達するまでの時間はさらに短くな
っており、その時点のシート状樹脂面Pcの温度T2c
はT2a,T2bより高くなっている。この結果、シー
ト状樹脂面PC,Pc間の温度勾配ΔTcは上記温度勾
配ΔTa,ΔTbの双方より小さくなっている。
【0061】従って、予備加熱を行うことによってシー
ト状樹脂内の加熱時間を低減するとともに、シート状樹
脂内の温度勾配も低下させ、より高品位な成形品を成形
することができる。むろんシート状樹脂が予備加熱にて
適度に柔らかくなっていることによりエア溜まりを低減
する効果もある。また、表面板11が鏡面に形成される
ことによってシート状樹脂と表面板11との接触面積が
増加することに伴って、表面板11からシート状樹脂へ
の熱伝導が増加して当接面での温度変動が増加すること
が考えられる。しかし、本実施形態のようにヒータ制御
部62によって複数のヒートパイプ13の加熱状態を制
御するなどして表面板11の良熱応答性を確保すると、
当接面全体の高精度な温度制御が可能になり、より確実
にシート状樹脂における温度勾配を低減することができ
る。
【0062】さらに、エア溜まりを低減するための動作
として、キャビティ21の通気穴22からシート状樹脂
に対して圧縮空気を吹き付けて押圧力を発生させる構成
となっている。すなわち、上記図6の動作シーケンスの
ステップS135で駆動制御部61の制御により加熱さ
れているシート状樹脂に対して時刻t5で雌型ユニット
20を所定の速度で下降させる。そして、ステップS1
40にて駆動制御部61の制御によって時刻t6〜t7
の間にて雌型ユニット20の下降速度を減少させるとと
もに、図8(b)に示すように圧力制御部63の制御に
よりソレノイドバルブ56を開弁して通気穴22から圧
縮空気を噴射させる。
【0063】この結果、雌型ユニット20がシート状樹
脂に近づきながら圧縮空気でシート状樹脂を押圧し、シ
ート状樹脂と表面板との当接面においてエア抜きを行う
ことができ、レインドロップ発生の大きな原因となるエ
ア溜まりを低減することができる。ここで、雌型ユニッ
ト20の通気穴22から噴射する圧縮空気も上記ヒータ
16と同様な構成をとることにより加熱することが可能
であり、加熱圧空を噴射することにより上記シート状樹
脂面PC側からも加熱を行って、シート状樹脂の温度勾
配をさらに低減することもできる。
【0064】時刻t7においては雌型ユニット20の底
面がシート状樹脂上面と当接すると、シート状樹脂は雌
型ユニット20と表面板11との間に気密的に挟持され
る。ここで、ステップS150にて圧力制御部63の制
御により時刻t8にてソレノイドバルブ52を閉弁する
とともにソレノイドバルブ57,51を開弁する。ま
た、このときヒータ16もオンする。従って、図8
(c)に示すようにシート状樹脂は下面から熱風によっ
て押圧され、上面から吸引されて、キャビティ21内壁
に当接する。
【0065】その後、ステップS160にて圧力制御部
63の制御により時刻t9でソレノイドバルブ57,5
1を閉弁するとともに雌型ユニット20を上昇させる。
この結果、シート状樹脂はキャビティ21内壁形状に成
形されている。そして、ステップS170にて駆動制御
部61の制御によって巻き取りロール70とプレヒート
ロール30とを回転させることによりシート状樹脂を搬
送すると、シート状樹脂は所定の形状に成形された状態
で搬送されるので、これらを適当にカットすることによ
って成形品が完成する。
【0066】このように、本発明においては、鏡面上で
シート状樹脂を加熱することにより表面板上の傷等がシ
ート状樹脂に転写することを防いでおり、上述の実施形
態では鏡面を形成するために硬質クロムメッキを採用し
ていた。しかし、鏡面を形成するためにはかかる構成に
限られることはなく、焼き入れ処理を行った表面板に対
してラッピング処理後にバフ研磨で仕上げるなど様々な
構成が採用可能である。ただし、硬質クロムメッキを使
用すると鏡面を簡単に形成することが可能であり、クロ
ムメッキの性質に基づいて、適度に硬く,空気中での安
定性,光沢の不変性,耐磨耗性等に優れた良質な鏡面を
形成することができる。
【0067】また、表面板を加熱するために上記実施形
態ではヒートパイプを採用していたが、表面板を加熱す
るための構成としてもヒートパイプに限るわけではなく
様々な構成を採用することができる。図10は表面板を
加熱するための他の実施形態を示す要部断面図である。
同図において、加熱板120の上側には上述の実施形態
と同様に上面が鏡面として形成される表面板11が配設
されており、同表面板11には通気穴14が空けられて
いる。また、通気機構15は図示しないソレノイドバル
ブやロータリポンプ等に接続されており、圧力調整機構
を構成している。
【0068】通気機構15の下部には当該加熱板120
を加熱するために鉄心130とコイル131とが設けら
れている。すなわち、通気機構15の下部には鉄心13
0とコイル131とのための所定の空間が設けられてお
り、同空間の略中央に鉄心130が挿入されている。さ
らに、この鉄心130と略同軸にコイル131が設けら
れており、このコイル131は図示しないヒータ制御部
62に接続されて、所定の交流電力が供給される。従っ
て、ヒータ制御部62の制御によって鉄心130とコイ
ル131とで電磁誘導がなされ、その結果発生した熱が
加熱板120を伝導して表面板11に伝達される。この
ように、表面板11を加熱するための構成は様々であ
り、むろん加熱板と表面板とを一体として構成すること
も考えられる。
【0069】また、シート状樹脂を表面板に搬送する前
に同シート状樹脂を加熱するための構成も様々であり、
所定の熱源で輻射加熱を行っておいて、この輻射領域中
を搬送してからシート状樹脂を表面板に搬送する構成に
して予備加熱するようなことも考えられる。また、上述
のようなプレヒートロールを使用する場合であっても同
プレヒートロールは様々な配置とすることができる。図
11は他の実施形態にかかるプレヒートロールを示す斜
視図であり、同図において、プレヒートロール300は
上述の実施形態におけるプレヒートロール30と同様の
構成であり、その上部にはプレヒートロール300と略
同一形状のロール301が互いの軸を略平行、かつ外周
面がシート状樹脂厚と略同一距離離間されつつ配設され
ている。
【0070】かかる構成においてプレヒートロール30
0とロール301との間にシート状樹脂を挟みつつ、プ
レヒートロール300を図11における半時計回りに、
ロール301を図11における時計回りに回転させる
と、シート状樹脂はプレヒートロール300とロール3
01との外周面に当接しつつ送られる。ここで、プレヒ
ートロール300は図示しないヒータ制御部62に制御
されて加熱するので、シート状樹脂の予備加熱がなされ
る。むろん、同図において上側のロールであるロール3
01側に加熱するための構成を設けてもよいし、上下の
ロールの両方において加熱するための構成を設けること
もできる。
【0071】このように、本発明においては、表面板の
一面を鏡面に形成し、同鏡面状でシート状樹脂を加熱す
る。従って、シート状樹脂に傷等が転写されることがな
い。また、シート状樹脂を表面板に搬送する前に予備加
熱を行い、さらに、成形時に加熱した圧縮空気をシート
状樹脂に噴射することにより、シート状樹脂をより確実
に表面板に当接させつつ、ムラのない成形を行うことが
できる。この結果、レインドロップ発生を防ぎつつも高
品位な透明樹脂成形が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる熱成形装置の概略
斜視図である。
【図2】熱成形装置の要部断面図である。
【図3】テーブルの拡大斜視図である。
【図4】プレヒートロールの断面図である。
【図5】本熱成形装置における制御系の構成を示すブロ
ック図である。
【図6】本熱成形装置の動作シーケンスのフローチャー
トである。
【図7】本熱成形装置の各部の動作タイミングチャート
である。
【図8】成形時の要部の駆動状態を示す断面図である。
【図9】シート状樹脂と表面板との当接面の拡大断面図
およびシート状樹脂の温度変化を示す図である。
【図10】表面板を加熱するための他の実施形態を示す
要部断面図である。
【図11】他の実施形態にかかるプレヒートロールを示
す斜視図である。
【符号の説明】
10…テーブル 11…表面板 20…雌型ユニット 30…プレヒートロール 40…操作パネル 50…ロータリポンプ 55…コンプレッサ 60…プログラマブルコントローラ 61…駆動制御部 62…ヒータ制御部 63…圧力制御部 70…巻き取りロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 溝口 憲一 愛知県愛知郡東郷町大字諸輪字北山158番 地の247 株式会社浅野研究所内 (72)発明者 宇佐美 秀樹 愛知県愛知郡東郷町大字諸輪字北山158番 地の247 株式会社浅野研究所内 Fターム(参考) 4F208 AC03 AJ02 AJ09 AM32 AR02 MA02 MB02 MC01 MH06 MK08 MK15

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一面が鏡面に形成されるとともに複数の
    通気穴を有する表面板と、 同表面板を加熱する表面板加熱手段と、 シート状樹脂を上記表面板鏡面に搬送するシート状樹脂
    搬送手段と、 上記表面板の通気穴と連通して同通気穴近傍に吸引力と
    押圧力とを生成する圧力調整機構と、 上記表面板に対して進退しつつ間に上記シート状樹脂を
    気密的に挟持可能であって同シート状樹脂を所定形状に
    成形する成形型を有する成形手段とを具備することを特
    徴とする熱成形装置。
  2. 【請求項2】 上記請求項1に記載の熱成形装置におい
    て、 上記表面板に形成される鏡面は硬質クロムメッキにて形
    成されることを特徴とする熱成形装置。
  3. 【請求項3】 上記請求項1または請求項2のいずれか
    に記載の熱成形装置において、 上記シート状樹脂搬送手段にてシート状樹脂を表面板に
    搬送する前に、同シート状樹脂を加熱するプレヒート手
    段を具備することを特徴とする熱成形装置。
  4. 【請求項4】 上記請求項3に記載の熱成形装置におい
    て、 上記プレヒート手段は、外周面に当接するシート状樹脂
    を加熱するメインローラと、シート状樹脂の搬送経路に
    おいて同メインローラの前後に軸平行に配設されるガイ
    ドローラとを具備し、同ガイドローラにてシート状樹脂
    を上記メインローラの外周面に導いて、シート状樹脂を
    搬送しつつ接触加熱することを特徴とする熱成形装置。
  5. 【請求項5】 上記請求項3に記載の熱成形装置におい
    て、 上記プレヒート手段は、外周面に当接するシート状樹脂
    を加熱する複数の送りローラを具備し、同送りローラに
    てシート状樹脂を搬送しつつ接触加熱することを特徴と
    する熱成形装置。
  6. 【請求項6】 上記請求項1〜請求項5のいずれかに記
    載の熱成形装置において、 上記圧力調整機構は押圧力生成時に上記通気穴から加熱
    された圧空を噴出させることを特徴とする熱成形装置。
  7. 【請求項7】 上記請求項1〜請求項6のいずれかに記
    載の熱成形装置において、 上記成形手段は成形型壁面に通気穴を有するとともに同
    通気穴近傍に吸引力と押圧力とを生成する成形型圧力調
    整機構を具備することを特徴とする熱成形装置。
  8. 【請求項8】 上記請求項7に記載の熱成形装置におい
    て、 上記成形型圧力調整機構にて生成する押圧力は1平方セ
    ンチメートル当たり3kg以上であることを特徴とする
    熱成形装置。
  9. 【請求項9】 上記請求項3〜請求項8のいずれかに記
    載の熱成形装置において、 上記シート状樹脂は上記プレヒート手段にて予備加熱さ
    れることにより表面板上に搬送された時点ですでに十分
    な膨張がなされていることを特徴とする熱成形装置。
  10. 【請求項10】 加熱軟化させたシート状樹脂を所定の
    成形型にて成形する熱成形方法であって、 上記シート状樹脂を一面が鏡面に形成された表面板に搬
    送するシート状樹脂搬送工程と、 同表面板を加熱する表面板加熱工程と、 この表面板に設けられる通気穴近傍に吸引力と押圧力と
    を生成して表面板の鏡面にシート状樹脂を当接させ、離
    間させる圧力調整工程と、 表面板の鏡面にて加熱されたシート状樹脂を成形型にて
    気密的に挟持しつつ同シート状樹脂を所定形状に成形す
    る成形工程とを具備することを特徴とする熱成形方法。
  11. 【請求項11】 加熱したシート状樹脂を所定の成形型
    にて成形することにより作成される熱成形品であって、 鏡面状に形成された加熱熱板表面に載置して加熱するこ
    とにより良透明性が確保されていることを特徴とする熱
    成形品。
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