JP2001037828A - 椅子式エアーマッサージ機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の椅子式エアーマッサージ機では、使用
者の下腿部において、上から下、下から上というように
順序をかえてマッサージをしていくことができなかった
ので、十分なマッサージ効果を得ることができない。 【解決手段】 座部３の後部に背もたれ部２を取り付け
たマッサージ椅子１と、断面を略Ｕ字とした一対の足載
せ部４３、４３を有し、前記座部２の前方において上下
動自在として取り付けた足載せ台４とを備え、前記足載
せ部４３、４３のそれぞれの壁面４１ａ、４２ａ、４２
ｂ、４１ａにそれぞれ順序をかえて膨張、収縮する複数
個の空気袋４４ａ…、４５ａ…、４６ａ…、４７ａを取
り付けたものとしている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、足載せ台に載せ
た足を特に効果的にマッサージすることができる椅子式
エアーマッサージ機に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の椅子式エアーマッサージ
機は、マッサージ椅子の座部および背もたれ部に配設し
た数個の空気袋に圧縮空気を給排気して、これら空気袋
を膨張、収縮させることにより、使用者の背部や腰部の
マッサージを行うようにしたものが存在する。また、前
記マッサージ椅子の座部の前方に足載せ台を備えた椅子
式エアーマッサージ機においては、この足載せ台にも空
気袋を配設し、この空気袋に圧縮空気を給排気して、空
気袋を膨張、収縮させることにより、使用者の下腿部の
マッサージを行うようにしたものも存在している。

【０００３】上記従来の椅子式エアーマッサージ機は、
合成樹脂やゴム等の弾性体よりなる揉み玉を使用した椅
子式揉みマッサージ機や椅子式叩きマッサージ機に比し
て、比較的皮膚に対する摩擦度が少なく、適度なマッサ
ージ効果も得られるため重宝されていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の椅子
式エアーマッサージ機では、使用者の背部や腰部におい
ては、マッサージ個所が比較的広い範囲であるため全体
に渡ってマッサージができればよく、適当な間隔で配置
した空気袋を単に膨張、収縮させれば、目的とする十分
なマッサージ効果を得ることができる。しかしながら、
使用者の下腿部においては、全体に渡って一度にマッサ
ージするのではなく、下腿部である膝の近辺部、ふくら
はぎ部、踝の近辺部を上から下、下から上というように
順序をかえてマッサージをしていくのが、十分なマッサ
ージ効果を得るのに好ましい。

【０００５】しかしながら、上記従来の椅子式エアーマ
ッサージ機では、使用者の下腿部において、上から下、
下から上というように順序をかえてマッサージをしてい
くことができなかったので、十分なマッサージ効果を得
ることができないという課題を有していた。

【０００６】そこで、この発明は、上記従来の椅子式エ
アーマッサージ機が有する課題を解決するものであり、
使用者の下腿部である膝の近辺部、ふくらはぎ部、踝の
近辺部を上から下、下から上というように順序をかえて
マッサージをしていくことができる椅子式エアーマッサ
ージ機を提供することを目的としてなされたものであ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】そのため、この発明の椅
子式エアーマッサージ機は、座部の後部に背もたれ部を
取り付けたマッサージ椅子と、断面を略Ｕ字とした一対
の足載せ部を有し、前記座部の前方において上下動自在
として取り付けた足載せ台とを備え、前記足載せ部のそ
れぞれの壁面にそれぞれ順序をかえて膨張、収縮する複
数個の空気袋を取り付けたものとしている。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を、
図面に基づいて詳細に説明する。

【０００９】図に示すように、この発明の椅子式エアー
マッサージ機のマッサージ椅子１は、背もたれ部２と座
部３を備えたものとしている。背もたれ部２は、座部３
の後部に傾斜角度調整自在に取り付けられている。さら
に、座部３の前端部には上下動自在として取り付けた足
載せ台４を備え、座部３の左右には肘掛け部５を備えた
ものとしている。なお、前記背もたれ部２は、場合によ
っては、傾斜角度調整自在ではなく固定式のものにして
もよい。

【００１０】背もたれ部２には、上部に首部マッサージ
用の空気袋２１が取り付けられており、この空気袋２１
は左右の空気袋２１ａ、２１ｂを並べて枕カバー２２で
覆ったものとしている。左右の空気袋２１ａ、２１ｂの
各々には硬い発泡ウレタンなどからなる指圧球（図示せ
ず）を併装し、左右の空気袋２１ａ、２１ｂの膨張に伴
い指圧球が首の両側に対し圧迫作用を効果的に与えられ
るようにしている。さらに、左右の空気袋２１ａ、２１
ｂは、内外二層から成り、内層の材料には空気漏れ防止
に有効なポリウレタンを用いており、外層の材料には膨
らみ過ぎ防止に有効な６−ナイロンを用いている。

【００１１】また、背もたれ部２には、首部マッサージ
用の空気袋２１の下方位置に、背部マッサージ用の空気
袋２３と腰部マッサージ用の空気袋２４を上下に配列し
て取り付けている。各々の空気袋２３、２４は、背骨の
両側の筋肉に圧迫、圧迫解放を与える左の空気袋２３
ａ、２４ａと右の空気袋２３ｂ、２４ｂに分離してい
る。各々の空気袋２３、２４は、背もたれ部２の全体に
張られる塩化ビニルレザーや布など可撓性を有し、肌触
りの良い材料からなる外装カバー２５で被われている
が、この場合、空気袋２３、２４の存在する個所におい
ては、各々の空気袋２３、２４の膨張に追従して膨らむ
ようにゆるみ状態に張設している。

【００１２】座部３には、使用者の臀部に圧迫、圧迫解
放を与える臀部マッサージ用の空気袋３１を取り付けて
おり、さらにこの臀部マッサージ用の空気袋３１の前方
には股部マッサージ用の空気袋３２を取り付けている。
これらの空気袋３１、３２は、前記首部マッサージ用の
空気袋２１の断面構造と同様に内外二層から成るものと
している。また、これらの空気袋３１、３２は、座部３
の上面全体に張られ、前記外装カバー２５と同じ材料か
らなる外装カバーで覆われているが、この場合も空気袋
３１、３２の膨張に追従して膨らむように、ゆるみ状態
に張設する。

【００１３】足載せ台４には、両側壁４１、４１の間に
分離壁４２を設けたものとして、それぞれの断面を略Ｕ
字状とした一対の足載せ部４３、４３が形成されてい
る。そして、足載せ部４３、４３には、下腿部マッサー
ジ用の空気袋４４、４５、４６、４７を取り付けてい
る。すなわち、足載せ部４３、４３の側壁４１の壁面４
１ａ、分離壁４２の壁面４２ａ、４２ｂ、側壁４１の壁
面４１ｂには、それぞれ空気袋４４ａ、４４ｂ、４４
ｃ、４５ａ、４５ｂ、４５ｃ、４６ａ、４６ｂ、４６
ｃ、４７ａ、４７ｂ、４７ｃに分離して一列に配列して
取り付けている。空気袋４４ａ、４５ａ、４６ａ、４７
ａは、膝の近辺部に圧迫、圧迫解放を与え、空気袋４４
ｂ、４５ｂ、４６ｂ、４７ｂは、ふくらはぎ部に圧迫、
圧迫解放を与え、空気袋４４ｃ、４５ｃ、４６ｃ、４７
ｃは、踝の近辺部に、圧迫、圧迫解放を与えるようにし
ている。なお、前記壁面４１ａ、４２ａ、４２ｂ、４１
ｂには、場合によっては、下腿部の二個所、すなわち膝
の近辺部およびふくらはぎ部に圧迫、圧迫解放を与える
空気袋４４ａ、４４ｂ、４５ａ、４５ｂ、４６ａ、４６
ｂ、４７ａ、４７ｂに分離したり、膝の近辺部および踝
の近辺部に圧迫、圧迫解放を与える空気袋４４ａ、４４
ｃ、４５ａ、４５ｃ、４６ａ、４６ｃ、４７ａ、４７ｃ
に分離したり、またはふくらはぎ部および踝の近辺部に
圧迫、圧迫解放を与える空気袋４４ｂ、４４ｃ、４５
ｂ、４５ｃ、４６ｂ、４６ｃ、４７ｂ、４７ｃに分離し
て取り付けたものとしてもよい。また、前記空気袋４４
ｂ、４５ｂ、４６ｂ、４７ｂは、ふくらはぎ部の左右か
ら圧迫、圧迫解放を与えるが、これら空気袋にかえて、
ふくらはぎ部の下方から圧迫、圧迫解放を与える空気袋
（図示せず）を足載せ部４３、４３の底面４８ａ、４８
ｂに取り付けたものとしてもよい。さらに、前記空気袋
４５ａと４６ａ、４５ｂと４６ｂ、４５ｃと４６ｃは、
図５、６に示したようにそれぞれ一つの空気袋４９ａ、
４９ｂ、４９ｃで構成してもよい。

【００１４】そして、これらの空気袋４４ａ、４４ｂ、
４４ｃ、４５ａ、４５ｂ、４５ｃ、４６ａ、４６ｂ、４
６ｃ、４７ａ、４７ｂ、４７ｃ、４９ａ、４９ｂ、４９
ｃは、前記首部マッサージ用の空気袋２１の断面構造と
同様に内外二層から成るものとしている。また、これら
の空気袋は、足載せ部４３、４３の全体に張られ、前記
外装カバー２５と同じ材料からなる外装カバーで覆わ
れ、この場合もこれら空気袋の膨張に追従して膨らむよ
うに、ゆるみ状態に張設している。

【００１５】さらに、この発明の椅子式エアーマッサー
ジ機は、座部３の下方に前記各空気袋に圧縮空気を供
給、排出する給排気制御手段を内蔵している。この給排
気制御手段は、図１に示すように、肘掛け部５などに電
源スイッチ５１およびマッサージに選択スイッチ５２を
それぞれ備える一方、座部３の下方に図４に示すよう
に、エアーコンプレッサあるいはエアーポンプなどの空
気供給源１１と、空気供給源１１から圧縮空気を各空気
袋に分配する弁（図示せず）を備えた分配器１２とを備
え、分配器１２と各空気袋の給排気口とはホース１３で
連通接続している。選択スイッチ５２としては、首部、
背部、腰部、臀部、股部、および下腿部の全体マッサー
ジを順次可能にする全体マッサージボタンや各部位の個
別マッサージを選択的に可能にする複数個の個別マッサ
ージボタンなどが配列される。

【００１６】このように構成したこの発明の椅子式エア
ーマッサージ機では、電源スイッチ５１を入れ、選択ス
イッチ５２のうち、例えば全体マッサージボタンを押す
と、首部マッサージ用の空気袋２１、背部マッサージ用
の空気袋２３、腰部マッサージ用の空気袋２４、臀部マ
ッサージ用の空気袋３１、股部マッサージ用の空気袋３
２、および下腿部マッサージ用の空気袋４４、４５、４
６の一つ一つが順次膨張、収縮を繰り返し、かかる空気
圧の変化によって首から背部、腰部、臀部および下腿部
にかけた一帯を順にエアーマッサージする。また、空気
袋の何れかを個別に選択するボタンを押すと、特定の空
気袋に対してのみ分配器１２を介して圧縮空気を供給、
排出し、例えば首部または下腿部を集中的にエアーマッ
サージすることができる。

【００１７】この下腿部のマッサージに際しては、足載
せ台４を座部３の前方において上昇動させた状態または
下降動させた状態で、足載せ部４３、４３に使用者の下
腿部を入れ、空気袋４４ａ、４５ａ、４６ａおよび４７
ａと、空気袋４４ｂ、４５ｂ、４６ｂおよび４７ｂと、
空気袋４４ｃ、４５ｃ、４６ｃおよび４７ｃとを同時
に、または順序をかえて圧縮空気を給排気して、左右の
膝の近辺部、ふくらはぎ部、および踝の近辺部に同時
に、または順序をかえて圧迫、圧迫解放を与えることに
より、これらの部分をエアーマッサージすることができ
る。

【００１８】さらに、下腿部のマッサージに際しては、
足載せ部４３、４３の上方にそれぞれ脛覆い部材１４を
着脱自在に取り付けたものとし、この脛覆い部材１４で
使用者の下腿部を足載せ部４３、４３内に拘束してエア
ーマッサージすることができる。このようにすれば、空
気袋を膨張、収縮させた場合に、足が足載せ部４３、４
３から押し出されることなく固定でき、下腿部全体を効
率よくエアーマッサージすることができる。なお、脛覆
い部材１４は、空気袋から成るものとすることができ、
この脛覆い部材１４を着脱自在に取り付ける手段として
は、ベルベット式ファスナーあるいはホックボタンなど
を用いることができる。

【００１９】なお、以上の実施の形態に示したこの発明
の椅子式エアーマッサージ機は、下腿部のエアーマッサ
ージを首部や背部などのエアーマッサージと併用して行
えるようにしているが、下腿部マッサージ用の空気袋以
外の空気袋は省略して、この下腿部マッサージ用の空気
袋のみを取り付けたものとしてもよい。

【００２０】

【発明の効果】この発明の椅子式エアーマッサージ機
は、以上に述べたように構成されているので、足載せ台
を座部の前方において上昇動させた状態では、使用者の
下腿部を水平状態にし、また足載せ台を座部の前端部に
おいて下降動させた状態では、使用者の下腿部を垂直状
態にして、上から下、下から上というように順序をかえ
てマッサージしていくことができるものとなり、十分な
マッサージ効果を得ることができるものとなった。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の椅子式エアーマッサージ機の一実施
形態を示す斜視図である。

【図２】この発明の椅子式エアーマッサージ機の一実施
形態を示す説明図である。

【図３】この発明の椅子式エアーマッサージ機の一実施
形態を示す説明図である。

【図４】この発明の椅子式エアーマッサージ機における
各部マッサージ用の空気袋の配列状態を示す説明図であ
る。

【図５】この発明の椅子式エアーマッサージ機における
足載せ台の他の実施形態を示す説明図である。

【図６】図５に示す足載せ台を正面方向から見た説明図
である。

【図７】この発明の椅子式エアーマッサージ機における
足載せ台のさらに他の実施形態を示す説明図である。

【符号の説明】

１ マッサージ椅子 ２ 背もたれ部 ３ 座部 ４ 足載せ台 ４１ａ 壁面 ４１ｂ 壁面 ４２ａ 壁面 ４２ｂ 壁面 ４３ 足載せ部 ４４ａ 空気袋 ４４ｂ 空気袋 ４４ｃ 空気袋 ４５ａ 空気袋 ４５ｂ 空気袋 ４５ｃ 空気袋 ４６ａ 空気袋 ４６ｂ 空気袋 ４６ｃ 空気袋 ４７ａ 空気袋 ４７ｂ 空気袋 ４７ｃ 空気袋 ４９ａ 空気袋 ４９ｂ 空気袋 ４９ｃ 空気袋

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 座部の後部に背もたれ部を取り付けたマ
   ッサージ椅子と、断面を略Ｕ字とした一対の足載せ部を
   有し、前記座部の前方において上下動自在として取り付
   けた足載せ台とを備え、前記足載せ部のそれぞれの壁面
   にそれぞれ順序をかえて膨張、収縮する複数個の空気袋
   を取り付けたことを特徴とする椅子式エアーマッサージ
   機。