JP2001032885A - ダンパー機構及びダンパーディスク組立体 - Google Patents

ダンパー機構及びダンパーディスク組立体

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JP2001032885A
JP2001032885A JP11207453A JP20745399A JP2001032885A JP 2001032885 A JP2001032885 A JP 2001032885A JP 11207453 A JP11207453 A JP 11207453A JP 20745399 A JP20745399 A JP 20745399A JP 2001032885 A JP2001032885 A JP 2001032885A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分離ハブ型クラッチディスク組立体の低剛性
ダンパーにおいて、安定したヒステリシストルクを得る
ことにある。 【解決手段】 このダンパー機構は、環状のプレート部
材であるハブフランジ3と、3の内周側に配置され、3
の内周部に相対回転可能に係合する係合部が外周部に形
成された出力ハブ4と、3の側方に配置され、3と4と
を回転方向に弾性的に連結するための8とを備えてい
る。そして、8は、内周部が4に一体回転可能にかつ軸
方向に移動可能に係合する第1環状プレート30と、3
0の両側方に配置され、互いに固定されるとともに3に
一体回転可能に係合する第1及び第2サイドプレート
9,31と、30と9,31とを回転方向に弾性的に連
結する7とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダンパーディスク
組立体及びダンパー機構、特に、分離ハブ型ダンパーデ
ィスク組立体及びダンパーディスク組立体に用いられる
ダンパー機構に関する。
【0002】
【従来の技術】車輌のクラッチに用いられるダンパーデ
ィスク組立体(クラッチディスク組立体)は、フライホ
イールに連結及び連結解除するためのクラッチ機能と、
フライホイールから伝達された捩り振動を減衰するため
のダンパー機能とを有している。
【0003】クラッチディスク組立体は、クラッチディ
スクと、クラッチディスクが固定された1対の入力プレ
ートと、この入力プレート対の内周側に配置された出力
側のハブと、入力プレート対とハブのフランジとを回転
方向に弾性的に連結する弾性部材と、入力プレート対と
ハブとが相対回転するときに摩擦を発生する摩擦機構と
を備えている。
【0004】このようなクラッチディスク組立体では、
クラッチディスクがフライホイールに押圧されてクラッ
チが連結されると、このクラッチディスクを介してフラ
イホイールからクラッチディスク組立体の入力プレート
対にトルクが入力される。そしてトルクは、弾性部材を
介してハブに伝達され、さらにトランスミッションから
延びるシャフトに出力される。
【0005】クラッチディスク組立体には、2段階の剛
性(低剛性・高剛性)を得るために、ハブのフランジを
ボスから分離した分離ハブ型クラッチディスク組立体と
呼ばれるものがある。以下、分離ハブのフランジをハブ
フランジ、ボスを出力ハブと記す。この種のクラッチデ
ィスク組立体は、トルクの小さい範囲での捩り振動を減
衰するための低剛性のダンパーを備えている。
【0006】低剛性ダンパーとしては、ハブフランジと
出力ハブとが係合する部分の側方に配置されたものがあ
る。この種の低剛性ダンパーは、ハブフランジに一体回
転可能に係合する入力側プレートと、出力ハブの外周面
に固定された出力側プレートと、入力側プレート及び出
力側プレートを回転方向に弾性的に連結する弾性部材と
を備えている。入力側プレートは一体回転可能に互いに
固定された2枚の環状プレートから構成され、2枚の環
状プレートは、軸方向に間隔をあけて配置されており、
それらの間に出力側プレート及び弾性部材が配置されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このようなダンパーデ
ィスク組立体においては、ハブフランジの両側方に高剛
性ダンパーの摩擦機構を有している。また、この摩擦機
構は、低剛性ダンパーの入力側プレートを構成する一方
の環状プレートを利用している場合がある。ここで、ハ
ブフランジの一方側に配置された摩擦機構におけるフリ
クションワッシャーが摩耗すると、ハブフランジがこの
フリクションワッシャーの摩耗分だけ軸方向に移動す
る。すると、低剛性ダンパーの一方の環状プレートがハ
ブフランジとともに軸方向に移動することになる。この
とき、低剛性ダンパーの出力側プレートは出力ハブに対
して軸方向に移動不能に固定されているので、一方の環
状プレートがハブフランジとともに移動すると、他方の
環状プレートが同様に軸方向に移動して出力側プレート
に干渉するおそれがある。このように環状プレートと出
力プレートとが干渉すると、低剛性ダンパーにおいて安
定したヒステリシストルクを得ることができない。
【0008】本発明の目的は、分離ハブ型クラッチディ
スク組立体の低剛性ダンパーにおいて、安定したヒステ
リシストルクを得ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に係るダンパー
機構は、ハブフランジ、出力ハブ及びダンパーを備えて
いる。ハブフランジは環状のプレート部材である。出力
ハブは、ハブフランジの内周側に配置され、ハブフラン
ジの内周部に相対回転可能に係合する係合部が外周部に
形成されている。ダンパーは、ハブフランジの側方に配
置され、ハブフランジと出力ハブとを回転方向に弾性的
に連結するためのものである。そして、ダンパーは、第
1環状プレート、第1及び第2サイドプレート及び第1
弾性部材を有している。第1環状プレートは内周部が出
力ハブに一体回転可能にかつ軸方向に移動可能に係合し
ている。第1及び第2サイドプレートは、第1環状プレ
ートの両側方に配置され、互いに固定されるとともにハ
ブフランジに一体回転可能に係合している。第1弾性部
材は第1環状プレートと第1及び第2サイドプレートと
を回転方向に弾性的に連結している。
【0010】このダンパー機構では、ハブフランジにト
ルクが入力されると、トルクは第1及び第2サイドプレ
ート及び第1弾性部材を介して第1環状プレートに伝達
される。このとき、第1弾性部材が回転方向に圧縮さ
れ、第1環状プレートと第1及び第2サイドプレートと
が相対回転する。ここで、部材の摩耗等によりハブフラ
ンジが出力ハブに対し軸方向に相対移動し、第1及び第
2サイドプレートがハブフランジに追従して軸方向に移
動した場合でも、第1環状プレートは、出力ハブに対し
て軸方向に移動するため、第1環状プレートと第1及び
第2サイドプレートとが過度に押圧されることがない。
したがって、このダンパー機構を低剛性ダンパーとして
用いた場合に、1段目領域において安定したヒステリシ
ストルクを得ることができる。
【0011】請求項2に係るダンパー機構は、請求項1
のダンパー機構において、ダンパーは第1摩擦部材及び
第1付勢部材を有している。第1摩擦部材は、第1サイ
ドプレートとハブフランジとの間に配置され、出力ハブ
に一体回転可能にかつ軸方向に移動可能に係合してい
る。第1付勢部材は、第1摩擦部材とハブフランジとの
間に配置され、第1摩擦部材を第1サイドプレートに圧
接させるための部材である。
【0012】このダンパー機構では、第1摩擦部材は出
力ハブとともに回転し、入力側のハブフランジとともに
回転する第1サイドプレートに第1付勢部材により圧接
している。このため、第1弾性部材が圧縮して第1サイ
ドプレートが出力ハブに対して相対回転すると、第1摩
擦部材と第1サイドプレートとの間でヒステリシストル
クが発生する。
【0013】請求項3に係るダンパーディスク組立体
は、ダンパー機構、入力プレート対、第2弾性部材、第
1摩擦発生機構及び第2摩擦発生機構を備えている。ダ
ンパー機構は請求項1又は2に記載のものである。入力
プレート対は、ダンパー機構を構成するハブフランジの
一方側に配置された第1入力プレートと、ハブフランジ
の他方側に配置され第1入力プレートに固定された第2
入力プレートとからなる。第2弾性部材は入力プレート
対とハブフランジとを回転方向に弾性的に連結する。第
1摩擦発生機構は、第1入力プレートとハブフランジと
の軸方向間に配置され、入力プレート対とハブフランジ
とが相対回転するときに摩擦を発生するための機構であ
る。第2摩擦発生機構は、第2入力プレートと第1サイ
ドプレートとの軸方向間に配置され、入力プレート対と
ハブフランジとが相対回転するときに摩擦を発生するた
めの機構である。
【0014】このダンパーディスク組立体では、入力プ
レート対に入力されたトルクは、第2弾性部材、ハブフ
ランジ及びダンパーを順次経由して出力ハブに伝達され
る。このとき、トルクの小さい範囲では、第1弾性部材
が圧縮され、第1環状プレートと第1及び第2サイドプ
レートが相対回転する。トルクの大きい範囲では、第2
弾性部材が圧縮され、入力プレート対及びハブフランジ
が相対回転する。また、入力プレート対及びハブフラン
ジが相対回転すると、第1摩擦発生機構及び第2摩擦発
生機構により摩擦が発生する。
【0015】このダンパーディスク組立体では、請求項
1から3のいずれかのダンパー機構を備えているため、
低剛性ダンパーの作動時に安定したヒステリシストルク
を得ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】図1及び2に、本発明の一実施形
態としてのクラッチディスク組立体1を示す。クラッチ
ディスク組立体1は車輌のクラッチに用いられるもので
あり、図1のクラッチディスク組立体1の左側(入力
側)には図示しないフライホイールが配置され、図1の
右側(出力側)には図示しないトランスミッションが配
置されている。図1のO−Oはクラッチディスク組立体
1の回転軸線であり、図2のR1はフライホイール及び
クラッチディスク組立体1の回転方向、R2はその反対
方向である。また、図1に示すクラッチディスク組立体
1は、上半部が図2のO−I線による断面図、下半部が
O−II線による断面図である。
【0017】クラッチディスク組立体1は、クラッチデ
ィスク10、クラッチプレート(第1入力プレート)1
2及びリテーニングプレート(第2入力プレート)13
を含む入力側回転体2と、ハブフランジ3及び出力ハブ
4を含む出力側回転体18と、入力側回転体2とハブフ
ランジ3とを回転方向に弾性的に連結する高剛性ダンパ
ー28と、ハブフランジ3と出力ハブ4とを回転方向に
弾性的に連結する低剛性ダンパー8とを備えている。
【0018】クラッチディスク10は、フライホールの
摩擦面に押圧されてエンジン側のトルクを伝達するため
のものであり、クッショニングプレート11とクッショ
ニングプレート11の両側に装着されたフェーシング部
材29とを有している。クラッチプレート12は環状に
形成された鋼製のプレート部材である。クラッチプレー
ト12の外周部には、クッショニングプレート11が複
数のリベット14で固定されることにより、クラッチデ
ィスク10が装着されている。クラッチプレート12の
内周部は、出力ハブ4の入力側端部の外周と隙間をあけ
て位置し、かつ入力側に膨らんで絞り加工されてハブフ
ランジ3の入力側の側面との間に所定の空間が設けられ
ている。また、クラッチプレート12の半径方向中間部
には、高剛性ダンパー28を構成するトーションスプリ
ング5,6の支持部19,21が形成されている。クラ
ッチプレート12の内周部には環状のブッシュ16が係
合している。ブッシュ16は、出力ハブ4の入力側端部
の外周に回転自在に支持されている。これにより、入力
回転体2と出力ハブ4とは、同軸となるように半径方向
に位置決めされる。
【0019】リテーニングプレート13は、クラッチプ
レート12と同様に、環状に形成された鋼製のプレート
であり、クラッチプレート12に対向して配置されてい
る。リテーニングプレート13は円周方向に所定間隔ご
とに配置された複数のストップピン15(図2参照)に
よりクラッチプレート12に固定されている。これによ
り、クラッチプレート12とリテーニングプレート13
との軸方向距離が定められ、両プレート12,13は一
体回転可能となっている。リテーニングプレート13の
内周部は、出力ハブ4の出力側端部の外周と隙間をあけ
て位置し、かつ出力側に膨らんで形成されてハブフラン
ジ3の出力側の側面との間に所定の空間が設けらてい
る。また、リテーニングプレート13の半径方向中間部
にはクラッチプレート12の支持部19,21と対向す
る位置にトーションスプリング5,6の支持部23,2
5が形成されている。リテーニングプレート13の内周
側で、ハブフランジ3の側方には低剛性ダンパー8が配
置されている。
【0020】ハブフランジ3は、環状に形成された鋼製
のプレート部材であり、クラッチプレート12とリテー
ニングプレート13との軸方向間に配置されている。ハ
ブフランジ3は、図2に示すように、外周部に外側に開
いた複数の切欠き69が形成されており、その切欠き6
9内をストップピン15が通過している。ハブフランジ
3の内周部には、複数の内周歯37が形成されている。
また、ハブフランジ3の半径方向中間部にはクラッチプ
レート12の支持部19,21及びリテーニングプレー
ト13の支持部23,25に対応する位置に窓孔91,
92が形成され、この窓孔91,92内にはトーション
スプリング5,6が配置されている。さらに、各切欠き
69の内周側の位置には、後述する固定プレート9の係
合部9aが係合可能な係合孔93が形成されている。
【0021】出力ハブ4は、筒状に形成された鋼製の部
材であり、クラッチ及びリテーニングプレート12,1
3及びハブフランジ3の中心孔内にこれらの中心軸と同
軸に配置されている。出力ハブ4は外周部にハブフラン
ジ3の内周歯37と噛み合う複数の外周歯57が形成さ
れている。外周歯57と内周歯37とは、図2に示すよ
うに、円周方向に所定の隙間を介して係合している。こ
れにより、出力ハブ4及びハブフランジ3は、内周歯3
7と外周歯57との円周方向隙間の角度だけ相対回転可
能となっている。出力ハブ4の内周部には軸方向に延び
る複数のスプライン孔44が形成されている。このスプ
ライン孔44にトランスミッションから延びるシャフト
のスプラインが係合することで、出力ハブ4からトラン
スミッションにトルクが伝達可能となっている。また、
リテーニングプレート13の内周側における出力ハブ4
の外周面には、軸方向に伸びる複数の係合溝41が全周
にわたり形成されている。この係合溝41には、低剛性
ダンパー8の作動プレート30及びブッシュ34が軸方
向に移動可能に係合している。
【0022】高剛性ダンパー28は、トルクの大きい範
囲(2段目)でクラッチ及びリテーニングプレート1
2,13とハブフランジ3との間でに捩り方向の振動を
減衰するためのものである。高剛性ダンパー28は、ト
ーションスプリング5,6、第1ヒステリシストルク発
生機構67及び第2ヒステリシストルク発生機構77を
有している。
【0023】トーションスプリング5,6は、クラッチ
プレート12及びリテーニングプレート13とハブフラ
ンジ3とを回転方向に弾性的に連結するための部材であ
る。トーションスプリング5は、大小のコイルスプリン
グが組み合わされてなるコイルスプリングである。トー
ションスプリング6は、1個のコイルスプリングであ
り、トーションスプリング5よりばね定数が大きい。
【0024】第1ヒステリシストルク発生機構67は、
クラッチプレート12とハブフランジ3とが相対回転す
るときにヒステリシストルクを発生するための機構であ
る。第1ヒステリシストルク発生機構67は、ハブフラ
ンジ3内周部とクラッチプレート12内周部との軸方向
間に配置されており、クラッチプレート12に一体回転
可能に係合するフリクションプレート51と、ハブフラ
ンジ3に摺動可能に当接するフリクションワッシャー5
3とを有している。フリクションプレート51及びフリ
クションワッシャー53はともに環状に形成された樹脂
製のプレート部材であり、互いに固着されている。
【0025】第2ヒステリシストルク発生機構77は、
リテーニングプレート13と後述する固定プレート9と
が相対回転するときにヒステリシストルクを発生するた
めの機構である。第2ヒステリシストルク発生機構77
は、図1及び3に示すように、リテーニングプレート1
3とハブフランジ3との軸方向間の空間に配置されてい
る。第2ヒステリシストルク発生機構77は、固定プレ
−ト9に摺動可能に当接する摩擦部材71と、摩擦部材
71とリテーニングプレート13との間に配置され摩擦
部材71を入力側に付勢するコーンスプリング33とを
有している。摩擦部材71は、リテーニングプレート1
3に係合しリテーニングプレート13と一体回転可能な
フリクションプレート73と、フリクションプレート7
3に固着されたフリクションワッシャー75とからな
る。
【0026】次に、図3及び4に基づいて、低剛性ダン
パー8について説明する。低剛性ダンパー8は、トルク
の小さい範囲(1段目)でハブフランジ3と出力ハブ4
との間で捩り方向の振動を減衰するものである。低剛性
ダンパー8は、出力ハブ4の外周歯57の出力側近傍に
配置されており、固定プレート(第1サイドプレート)
9及び補助プレート(第2サイドプレート)31、作動
プレート(第1環状プレート)30、トーションスプリ
ング7及び第3ヒステリシストルク発生機構61を有し
ている。
【0027】固定プレート9及び補助プレート31は低
剛性ダンパー8において入力側の部材として機能する。
固定プレート9は、環状に形成された鋼製のプレート部
材であり、係合部9a、第1環状部9b及び第2環状部
9cを有している。係合部9aは、固定プレート9外周
部の一部に形成された入力側に延びる部分であり、ハブ
フランジ3の係合孔93に軸方向に移動可能にかつハブ
フランジ3と一体回転可能に係合している。第1環状部
9bは、固定プレ−ト9外周部の平坦部分であり、出力
側の側面に第2ヒステリシストルク発生機構77の摩擦
部材71が当接している。第2環状部9cは、固定プレ
ート9内周部の出力側に突出した平坦部分であり、円周
方向の所定間隔ごとに後述するトーションスプリング7
の支持部119が形成されている。
【0028】補助プレート31は、固定プレート9と軸
方向に所定間隔をあけて出力側に配置され、円周方向の
所定間隔ごとにスタッドピン111により固定プレート
9の第2環状部9cに固定されている。これにより、固
定プレート9及び補助プレート31は一体回転可能とな
っている。また、補助プレート31には、固定プレート
9の支持部119に対応する位置に支持部123が形成
されている。補助プレート31の入力側の側面と後述す
る作動プレート30の出力側の側面との間には複数のス
ペーサ39が配置されており、スペーサ39の両面は作
動プレート30及び補助プレート31に当接可能となっ
ている。これにより、補助プレート31と作動プレート
30との軸方向間の距離が保たれている。
【0029】作動プレート30は低剛性ダンパー8にお
いて出力側の部材として機能する。作動プレート30
は、環状に形成された鋼製のプレート部材であり、固定
プレート9の第2環状部9cと補助プレート31との軸
方向間に配置されている。作動プレート30には、前述
の支持部119,123に対応する位置にトーションス
プリング7が配置される窓孔101が形成されている。
また、円周方向に隣接する窓孔101,101の間に
は、円周方向に所定長さだけ切り欠かれた複数の切欠き
孔113が形成されている。そしてこの切欠き向13を
スタッドピン111が軸方向に貫通している。また、こ
の作動プレート30は、内周部の円周方向所定間隔ごと
に係合部30aが形成されており、出力ハブ4の係合溝
41に軸方向に移動可能にかつ出力ハブ4と一体回転可
能に係合している。
【0030】トーションスプリング7は固定プレート9
と作動プレート30とを回転方向に弾性的に連結するも
のである。トーションスプリング7は、作動プレート3
0の窓孔101内に配置され、円周方向及び軸方向の両
端を支持部119及び支持部123に支持さている。ト
ーションスプリング7は、高剛性ダンパー28のトーシ
ョンスプリング5,6より剛性の低いコイルスプリング
であり、各トーションスプリング5,6,7の中で最も
ばね定数が小さい。
【0031】第3ヒステリシストルク発生機構61は、
固定プレート9と出力ハブ4とが相対回転するときにヒ
ステリシストルクを発生するための機構である。第3ヒ
ステリシストルク発生機構61は、固定プレート9及び
出力ハブ4の相対回転時にヒステリシストルクを発生す
る機能と、作動プレート30が固定プレート9に接触し
ないように作動プレート30の入力側の側面を支持する
機能と有している。
【0032】第3ヒステリシストルク発生機構61は、
出力ハブ4の外周歯57と固定プレート9の第2環状部
9cとの軸方向間に配置されており、ブッシュ34及び
コーンスプリング36を有している。ブッシュ34は、
樹脂製の環状プレートであり、外周部の出力側端面が固
定プレート9の第2環状部9cの入力側の側面に当接し
摺動可能となっている。ブッシュ34は、作動プレート
30と同様、内周部に出力ハブ4の係合溝41に係合す
る複数の係合部34aが形成されており、係合溝41に
軸方向に移動可能にかつ出力ハブ4と一体回転可能に係
合している。係合部34aは固定プレート9の内周側の
隙間から出力側に突出しており、その出力側端面は固定
プレート9との当接面より出力側に突出している。これ
により、ブッシュ34の係合部34aは、ブッシュ34
の摩耗量が少ないときは作動プレート30の係合部30
aと軸方向に隙間を介して係合溝41内に配置され、ブ
ッシュ34の摩耗量が大きくなると作動プレート30の
係合部30aに当接可能となっている。
【0033】コーンスプリング36は、ブッシュ34を
出力側に付勢して固定プレート9の第2環状部9cに当
接させるための付勢部材である。また、コーンスプリン
グ36はコーンスプリング33よりも弾性係数が小さい
ものが用いられている。これにより、コーンスプリング
36はコーンスプリング33の付勢力に抗して固定プレ
ート9を出力側に付勢することがないようになってい
る。したがって、固定プレート9とハブフランジ3との
間に隙間が空くことがない。
【0034】次に、動作について説明する。エンジンか
らのトルクがクラッチディスク組立体1に入力される
と、トルクが小さい範囲では1段目のトーションスプリ
ング7が圧縮され、トルクが大きい範囲では2段目のト
ーションスプリング5,6が圧縮されることにより、入
力回転体2から出力ハブ4にトルクが伝達される。
【0035】1段目のトーションスプリング7が圧縮さ
れる場合は、固定プレート9と作動プレ−ト30とが相
対回転する。このとき、トーションスプリング7及び第
3ヒステリシストルク発生機構61により振動が減衰さ
れる。トルクが大きくなると、固定プレート9及び作動
プレート30は一体回転するようになる。そして、さら
にトルクが大きくなると、トーションスプリング5,6
が圧縮され、入力側回転体2及びハブフランジ3が相対
回転する。このとき、トーションスプリング5,6、第
1ヒステリシストルク発生機構67及び第2ヒステリシ
ストルク発生機構71によって振動が減衰される。
【0036】このような動作によって入力側回転体2及
びハブフランジ3の相対回転が繰り返されると、第1ヒ
ステリシストルク発生機構67のフリクションワッシャ
ー53は徐々に摩耗する。すると、ハブフランジ3、固
定プレート9及び補助プレート31は、コーンスプリン
グ33により入力側に移動する。このとき、作動プレー
ト30はスペーサ39を介して補助プレート31により
入力側に押圧される。ここで、作動プレート30は、出
力ハブ4の係合溝41に軸方向に移動可能に係合してい
るため、入力側に移動することができる。したがって、
作動プレート30は、従来のダンパー機構のように補助
プレート31によって過度に押圧されることがない。こ
のため、低剛性ダンパー8では、作動プレート30と補
助プレート31による摩擦が抑えられ、1段目領域にお
いて安定したヒステリシストルクを得ることができる。
【0037】また、この低剛性ダンパー8では、ハブフ
ランジ3及び出力ハブ4の相対回転が繰り返されると、
第3ヒステリシストルク発生機構61のブッシュ34は
徐々に摩耗する。しかし、ブッシュ34は、コーンスプ
リング36により出力側に付勢されているため、固定プ
レート9に圧接された状態を維持することができる。こ
のとき、ブッシュ34の係合部34aは、固定プレート
9の内周側を出力側に移動する。そして、係合部34a
の出力側端面が作動プレート30の係合部30aの入力
側端面に当接する。この当接により、作動プレート30
は入力側への移動が制限される。このため、作動プレー
ト30は、固定プレート9との接触を回避することがで
き、これにより1段目領域において安定したヒステリシ
ストルクを得ることができる。
【0038】なお、本発明のダンパーは、クラッチディ
スク組立体以外の動力伝達装置にも採用できる。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、ダンパーの出力側部材
は、出力ハブに軸方向に移動可能に係合しているため、
摩擦部材の摩耗によるハブフランジの移動に追従して軸
方向に移動することができる。したがって、出力側部材
が入力側部材から軸方向に過度の押圧力を受けることが
なく、1段目領域において安定したヒステリシストルク
を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのクラッチディスク
組立体の縦断面概略図。
【図2】前記クラッチディスク組立体の平面図。
【図3】図2のO−I図。
【図4】図2のO−II図。
【符号の説明】
1 ダンパーディスク組立体 3 ハブフランジ 4 出力ハブ 5,6,7 トーションスプリング 8 低剛性ダンパー 9 固定プレート 12 クラッチプレート 13 リテーニングプレート 30 作動プレート 31 補助プレート 33,36 コーンスプリング 34 ブッシュ 41 出力ハブの係合溝 67 第1ヒステリシストルク発生機構 71 摩擦部材 77 第2ヒステリシストルク発生機構

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状のプレート部材であるハブフランジ
    と、 前記ハブフランジの内周側に配置され、前記ハブフラン
    ジの内周部に相対回転可能に係合する係合部が外周部に
    形成された出力ハブと、 前記ハブフランジの側方に配置され、前記ハブフランジ
    と前記出力ハブとを回転方向に弾性的に連結するための
    ダンパーとを備え、 前記ダンパーは、 内周部が前記出力ハブに一体回転可能にかつ軸方向に移
    動可能に係合する第1環状プレートと、 前記第1環状プレートの両側方に配置され、互いに固定
    されるとともに前記ハブフランジに一体回転可能に係合
    する第1及び第2サイドプレートと、 前記第1環状プレートと前記第1及び第2サイドプレー
    トとを回転方向に弾性的に連結する第1弾性部材とを有
    している、ダンパー機構。
  2. 【請求項2】前記ダンパーは、 前記第1サイドプレートと前記ハブフランジとの間に配
    置され、前記出力ハブに一体回転可能にかつ軸方向に移
    動可能に係合する第1摩擦部材と、 前記第1摩擦部材と前記ハブフランジとの間に配置さ
    れ、前記第1摩擦部材を前記第1サイドプレートに圧接
    させるための第1付勢部材とをさらに有している、請求
    項1に記載のダンパー機構。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載の前記ダンパー機構
    と、 前記ダンパー機構を構成するハブフランジの一方側に配
    置された第1入力プレートと、前記ハブフランジの他方
    側に配置され前記第1入力プレートに固定された第2入
    力プレートとからなる入力プレート対と、 前記入力プレート対と前記ハブフランジとを回転方向に
    弾性的に連結する第2弾性部材と、 前記第1入力プレートと前記ハブフランジとの軸方向間
    に配置され、前記入力プレート対と前記ハブフランジと
    が相対回転するときに摩擦を発生するための第1摩擦発
    生機構と、 前記第2入力プレートと前記第1サイドプレートとの軸
    方向間に配置され、前記入力プレート対と前記ハブフラ
    ンジとが相対回転するときに摩擦を発生するための第2
    摩擦発生機構と、を備えたダンパーディスク組立体。
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