JPH11270629A - 捩じりダンパ - Google Patents

捩じりダンパ

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JPH11270629A
JPH11270629A JP9261298A JP9261298A JPH11270629A JP H11270629 A JPH11270629 A JP H11270629A JP 9261298 A JP9261298 A JP 9261298A JP 9261298 A JP9261298 A JP 9261298A JP H11270629 A JPH11270629 A JP H11270629A
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JP
Japan
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friction
damper
plate
drive plate
drive
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Withdrawn
Application number
JP9261298A
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English (en)
Inventor
Hirobumi Ara
博文 荒
Toshio Harima
俊男 播磨
Shoichi Tsuchiya
章一 土屋
Onori Shibata
大典 柴田
Masahito Ichinose
雅人 一之瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 窓内に収容したばね部材の着座位置が変化す
ることなく、円滑な作動をすることが可能な捩じりダン
パを提供する。 【解決手段】 捩じりダンパ6は、ダンパハブ26とド
ライブプレート27とを有し、これらダンパハブ26と
ドライブプレート27とのそれぞれ対応する位置に複数
の窓28、29を形成して、これら複数の窓28、29
内に収容した圧縮ばね30によって、ダンパハブ26と
ドライブプレート27とを弾性的に相対回動可能に連繋
する。前記一対のドライブプレート27の間に、このド
ライブプレート27に接して一対の摩擦部材41を設け
る。前記一対の摩擦部材41の間にばね部材42を設け
て、摩擦部材41をドライブプレートに押圧し、この摩
擦部材41によって、ダンパハブ26とドライブプレー
ト27との相対回動に摩擦減衰力を得るようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に対して
設けられるトルク伝達装置等に施用して良好な捩じりダ
ンパに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の捩じりダンパとして、例えば特
公平8−16501号公報には、駆動軸に連結された第
1慣性体とこの第1慣性体に対して相対回動可能に支持
された第2慣性体とのを連繋する捩じりダンパが示され
ている。
【0003】前記トルク伝達装置の捩じりダンパは、ダ
ンパハブの両側にライブプレートが対峙配設されてな
り、これらダンパハブとドライブプレートとのそれぞれ
対応する位置に複数の窓を形成して、これら複数の窓内
に収容したばね部材によって、ダンパハブとドライブプ
レートとが弾性的に相対回動可能に連繋されている。ま
た、前記捩じりダンパのダンパハブが第1慣性体に連繋
され、ドライブプレートが第2慣性体に連繋されてい
る。
【0004】また、前記ダンパハブと一方のドライブプ
レートとの間に、摩擦部材とこの摩擦部材をダンパハブ
に押圧する皿ばねが設けられており、この摩擦部材によ
って、ダンパハブとドライブプレートとの相対回動に摩
擦減衰力を得るようにしてある。
【0005】前記トルク伝達装置の捩じりダンパは、入
力軸から第1慣性体に入力されたトルクを第2慣性体に
伝達し、このとき、入力トルクに重畳する振動の吸振及
び減衰作用を発揮する。即ち、前記捩じりダンパは、ダ
ンパハブとドライブプレートとの窓内に収容したばね部
材が、これら窓内で圧縮されると共に、摩擦部材がダン
パハブとの間で摩擦接触すことによって、振動の吸振及
び減衰作用をすることになる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記ダンパ
ハブとドライブプレートとのそれぞれ対応する位置に形
成された窓内に収容されたばね部材は、ドライブプレー
トがダンパハブの両側に一対設けられているから、捩じ
りダンパが組立てられた初期状態において、ばね部材は
ダンパハブに形成した窓に対してはばね部材の軸芯位置
で着座しており、また、一対のドライブプレートに形成
した窓に対してはばね部材の軸芯に対して対称な位置の
2か所で着座していることになる。
【0007】一方、前記捩じりダンパは、摩擦部材がダ
ンパハブに摩擦接触することによって摩擦減衰力を得る
のであるが、このとき、摩擦部材は僅かずつ摩耗するこ
とになる。
【0008】ここで、前記従来例にあっては、摩擦部材
が皿ばねによってダンパハブに押圧されているから、摩
擦部材が摩耗することによって、ダンパハブとドライブ
プレートとの間の間隔が大きくなる。即ち、前記ダンパ
ハブとドライブプレートとの軸方向の相対位置が変化す
ることになる。
【0009】前記ダンパハブとドライブプレートとの軸
方向に相対位置が変化すると、これらダンパハブとドラ
イブプレートの窓内に収容したばね部材の着座位置が所
期する状態から変化することになる。
【0010】前記窓内に収容したばね部材の着座位置が
変化して、ばね部材の着座位置がばね部材の軸芯位置や
軸芯に対して対称な位置からずれると、ばね部材は圧縮
時に座屈を生じやすくなり、捩じりダンパの作動が円滑
でなくなる虞がある。
【0011】本発明は前記従来の実情に鑑みて案出され
たもので、窓内に収容したばね部材の着座位置が変化す
ることなく、円滑な作動をすることが可能な捩じりダン
パを提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1記載の
発明は、トルク伝達を司る捩じりダンパであって、ダン
パハブの両側に一対のドライブプレートが対峙配設され
てなり、これらダンパハブとドライブプレートとのそれ
ぞれ対応する位置に複数の窓を形成して、これら複数の
窓内に収容したばね部材によって、ダンパハブとドライ
ブプレートとが弾性的に相対回動可能に連繋されてなる
捩じりダンパにおいて、前記一対のドライブプレートの
間に、このドライブプレートに接して一対の摩擦部材を
設けると共に、これら一対の摩擦部材の間にばね部材を
設けて、摩擦部材をドライブプレートに押圧し、前記摩
擦部材によって、ダンパハブとドライブプレートとの相
対回動に摩擦減衰力を得るようにした構成にしてある。
【0013】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成のうち、前記一対の摩擦部材及びこの摩
擦部材をドライブプレートに押圧するばね部材が、ダン
パハブに形成した貫通孔内に収容されている構成にして
ある。
【0014】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成のうち、前記ダンパハブが複数の板部材
を重ね合わせて構成されてなり、これら板部材の間に摩
擦部材をドライブプレートに押圧するばね部材が設けら
れている構成にしてある。
【0015】斯かる構成において、前記捩じりダンパ
は、ダンパハブとドライブプレートの何れか一方が入力
側に連結され、何れか他方が出力側に連結されて、駆動
トルクを入力側から出力側に伝達する。
【0016】このとき、前記捩じりダンパは、駆動トル
クに重畳する振動の吸振及び減衰作用を発揮する。詳し
くは、前記捩じりダンパのダンパハブとドライブプレー
トが相対回動して、これらダンパハブとドライブプレー
トのそれぞれ対応する位置に形成した複数の窓内に収容
されたばね部材が、これらの窓内で圧縮され、振動の吸
振作用を発揮する。また、前記摩擦部材がばね部材によ
ってドライブプレートに押圧され、このドライブプレー
トに摩擦接触することによって減衰作用を発揮する。
【0017】ところで、前記ダンパハブとドライブプレ
ートとのそれぞれ対応する位置に形成された窓内に収容
されたばね部材は、ドライブプレートがダンパハブの両
側に一対設けられているから、捩じりダンパが組立てら
れた初期状態において、ばね部材はダンパハブに形成し
た窓に対してはばね部材の軸芯位置で着座しており、ま
た、一対のドライブプレートに形成した窓に対してはば
ね部材の軸芯に対して対称な位置の2か所で着座してい
るものでる。
【0018】一方、前記捩じりダンパは、摩擦部材がド
ライブプレートに摩擦接触することによって摩擦減衰力
を得るのであるが、このとき、この摩擦部材は僅かずつ
摩耗することになる。
【0019】ここで、本発明にあっては、前記摩擦部材
は、一対のドライブプレートの間に、これらドライブプ
レートに接して一対設けられており、これら一対の摩擦
部材の間に設けられたばね部材によってドライブプレー
トに押圧されている。このため、前記一対の摩擦部材が
摩耗することによって、これら摩擦部材相互間の軸方向
の間隔は僅かずつ変化するけれども、ダンパハブとドラ
イブプレートとの間の軸方向の相対位置は変化すること
がない。
【0020】このため、前記ダンパハブとドライブプレ
ートとの窓内に収容したばね部材の着座位置は初期状態
から変化することがなく、ばね部材は所期する着座状態
を保つことになる。
【0021】これによって、前記窓内に収容したばね部
材の着座位置が変化することがないから、このばね部材
が圧縮時に座屈を生じやすくなることが未然に防止さ
れ、捩じりダンパの円滑な作動が成就される。
【0022】したがって、ばね部材の着座位置が変化す
ることなく、円滑な作動をすることが可能な捩じりダン
パが得られる。
【0023】また、請求項2記載の発明にあっては、前
記一対の摩擦部材及びこの摩擦部材をドライブプレート
に押圧するばね部材が、ダンパハブに形成した貫通孔内
に収容されているから、これら摩擦部材及びばね部材の
配置にあたって、捩じりダンパ6軸方向寸法を長大化す
ることがない。
【0024】また、請求項3記載の発明にあっては、前
記ダンパハブが複数の板部材を重ね合わせて構成されて
なり、これら板部材の間に摩擦部材をドライブプレート
に押圧するばね部材が設けられているから、このばね部
材の配置スペースを比較的に大きく確保でき、ばね部材
の設計の自由度が大きくなる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、ト
ルク伝達装置の捩じりダンパに適用した態様として、図
面に基づいて詳述する。
【0026】図1は本発明の捩じりダンパを適用したト
ルク伝達装置の断面図、図2は図1に示すトルク伝達装
置の一部を切除して示す部分的な平面図で、上半分は第
2慣性体及び環状慣性体を除いた図面、下半分は更に一
方のドライブプレートを除いた図面、図3は図1の要部
を拡大して示す断面図、図4は図2の一部を示す断面
図、図5及び図6はトルク(T)と捩じり角度(θ)と
の関係を示す線図である。
【0027】図において1は駆動軸、即ち内燃機関のク
ランクシャフト、2は第1慣性体で、この第1慣性体2
は軸受けホルダ3と共にボルト4によって駆動軸1に連
結されている。5は前記第1慣性体2に回動可能に支持
された第2慣性体で、この第2慣性体5は図外のクラッ
チ装置に連結可能である。6は前記第1慣性体2と第2
慣性体5との間を連繋する捩じりダンパである。
【0028】前記第1慣性体2には貫通孔7が形成して
あると共に、第2慣性体5に面する側に、窪み8及びこ
の窪み8に連続する環状溝9が形成してある。前記窪み
8の内周縁には、この窪み8に開口する切欠き溝10が
円周方向等間隔に複数個、この実施の形態では4個形成
してある。前記切欠き溝10の第2慣性体5側の開口
は、第1慣性体2の第2慣性体5側に固定される環状慣
性体11によって閉塞可能となっている。したがって、
前記切欠き溝10は環状慣性体11が固定された状態に
おいて、半径方向内方側に向かってのみ開口しているこ
とになる。また、前記環状溝9は軸心寄りに形成されて
おり、この環状溝9の外側の内周縁には切欠き溝12が
形成してある。なお、前記第1慣性体2の外周側にはリ
ングギヤ13が焼嵌めによって固定してある。
【0029】前記第2慣性体5は内周側のボス部15と
このボス部15から半径方向外方に延びるプレート部1
6とからなり、ボス部15の内周側が軸受けホルダ3に
取付けられた軸受け17によって支持され、軸受けホル
ダ3に対して回動可能である。ここに、前記軸受けホル
ダ3はボルト4によって第1慣性体2と一体になって駆
動軸1に連結されているから、結局、第2慣性体5は第
1慣性体2に対して回動可能に支持されていることにな
る。
【0030】前記第2慣性体5のボス部15の軸方向端
部は第1慣性体2に形成した環状溝9内に延びており、
この軸方向端部には軸方向の突起18が円周方向等間隔
に複数個形成してあり、これら隣合う突起18によって
係合溝19が形成してある。また、前記第2慣性体5の
ボス部15の外周には外歯20が形成してある。
【0031】前記第2慣性体5のプレート部16には図
外のクラッチ装置のクラッチディスクが接する摩擦面2
1が形成してある。また、前記第2慣性体5のボス部1
5とプレート部16との間には、冷却のための空気が流
通可能な貫通孔22が複数個形成してある。
【0032】前記第1慣性体2と第2慣性体5との間を
連繋する捩じりダンパ6は、第1慣性体2の窪み8に臨
んで設けられており、ダンパハブ26と、このダンパハ
ブ26の両側に対峙配設された一対のドライブプレート
27と、これらダンパハブ26とドライブプレート27
とのそれぞれ対応する位置に形成した複数の窓28、2
9内に収容され、ダンパハブ26とドライブプレート2
7とを弾性的に相対回動可能に連繋する一対の圧縮ばね
(ばね部材)30と、この一対の圧縮ばね30を直列に
作用させる遊動子31とを主要素として構成してある。
【0033】前記ダンパハブ26には、内周側に、第2
慣性体5に形成した外歯20に嵌り合って軸方向移動可
能に連結される内歯32が形成してあるとと共に、外周
側に、外周側が開放した窓28が複数個、この実施の形
態においては4個形成してある。
【0034】前記一対のドライブプレート27には、ダ
ンパハブ26に形成した窓28に対応して、窓29がそ
れぞれ形成されると共に、外周側に、第1慣性体2の切
欠き溝10に嵌り合う突起35が半径方向外方に突出し
て形成されている。また、前記窓29の内外周側端部に
は切り起こした舌片29a、29bが形成されており、
これら舌片29a、29bで圧縮ばね30を包むように
して、この圧縮ばね30の抜脱を防止するようにしてあ
る。
【0035】前記一対のドライブプレート27は、ダウ
エルピン36及びリベットピン37を介して相互に一体
化されると共に、リベットピン37を第1慣性体2の貫
通孔7内に挿通固定することにより、この第1慣性体2
に連結されている。ここに、前記ドライブプレート27
は、第1慣性体2の切欠き溝10に嵌り合う突起35及
びリベットピン37の2箇所で第1慣性体2に連結され
ていることになる。つまり、前記ドライブプレート27
は、内周側がリベットピン37によって、外周側が突起
35によって第1慣性体2に連結されている。
【0036】前記圧縮ばね30は図2に最もよく示され
るように、窓28、29内に一対ずつ収容配置してあ
る。また、前記圧縮ばね30の両端にはリテーナ38が
設けられている。
【0037】また、前記ばね部材30は、ドライブプレ
ート27がダンパハブ26の両側に一対設けられている
から、捩じりダンパ6が組立てられた初期状態におい
て、ばね部材30はダンパハブ26に形成した窓28に
対してはばね部材30の軸芯位置で着座しており、ま
た、一対のドライブプレート27に形成した窓29に対
してはばね部材30の軸芯に対して対称な位置の2か所
で着座している。
【0038】前記遊動子31は、ダンパハブ26の外周
に位置する環状連結部39と、この環状連結部39から
半径方向内方に延びるアーム部40とを有し、このアー
ム部40が窓28、29内に収容した一対の圧縮ばね3
0の間に延びており、この一対の圧縮ばね30を窓2
8、29内で直列に作用させる。したがって、この実施
の形態においては、前記ダンパハブ26とドライブプレ
ート27が相対回動するとき、窓28、29内で直列に
作用する4つのばね群が並列に作用して弾性を得ること
になる。
【0039】前記一対のドライブプレート27の間に
は、このドライブプレート27に接して一対の摩擦部材
41が設けらると共に、これら一対の摩擦部材41の間
にばね部材42を設けて、摩擦部材41をドライブプレ
ート27に押圧しており、この摩擦部材41によってダ
ンパハブ26とドライブプレート27との相対回動に摩
擦減衰力を得るようにしてある。
【0040】前記摩擦部材41及びばね部材42は、図
1に示す実施の形態において、ダンパハブ26に形成し
た貫通孔43内に収容されている。前記摩擦部材41は
円板状に形成され、ばね部材42は椀形状に形成されて
いる。
【0041】45は前記第1慣性体2と第2慣性体5と
の相対回動に減衰抵抗を与える摩擦減衰装置である。前
記摩擦減衰装置45は、第1慣性体2と第2慣性体5と
の相対回動時に摩擦力を得る摩擦板46と、この摩擦板
46を押圧するばね部材(皿ばね)47とを備えてい
る。
【0042】前記摩擦板46は環状のハブ48の両側に
摩擦材49を貼着して構成され、第1慣性体2に形成し
た環状溝9内に収容配置されている。前記摩擦板46の
ハブ48は板部材から環状に形成されてなり、このハブ
48の内周には、第2慣性体5の係合溝19に対応する
突起50が半径方向内方に向かって形成されており、こ
の突起50が、第2慣性体5の係合溝19内に、所定の
回動方向隙間をもってそれぞれ係合している。したがっ
て、前記摩擦板46は第2慣性体5に対して、回転方向
には一体化可能で、軸方向には相対移動可能に連繋され
ている。
【0043】前記係合溝19の少なくとも1つ、この実
施の形態においては選択された4個には、摩擦板46の
突起50または第2慣性体5の突起18に所定の回動方
向隙間をもって接触し、摩擦板46と第2慣性体5との
相対回動にばね反力を与える緩衝部材51が設けられて
いる。前記緩衝部材51は、この実施の形態において、
摩擦板46の突起50に冠着されている。なお、前記緩
衝部材51は、係合溝19内における突起18の円周方
向側面または突起50の円周方向側面に貼着する構成と
してもよいものである。
【0044】前記緩衝部材51を設けた係合溝19にお
けるこの係合溝19と緩衝部材51との間の回動方向隙
間θ1は、緩衝部材51を設けない係合溝19における
この係合溝19と摩擦板46の突起50との間の回動方
向隙間θ2よりも小さく形成されている(図4参照)。
【0045】これによって、前記摩擦板46は、回動隙
間θ1だけ回動することによって緩衝部材51によるば
ね反力を受けながら第2慣性体5に対して相対回動し、
その後、回動隙間θ2だけ回動することによって、第2
慣性体5と一体になって回動することになり、図5に示
すような特性が得られる。また、前記緩衝部材51を設
けた係合溝19におけるこの係合溝19と緩衝部材51
との間の回動方向隙間θ1が、2種類以上の大きさをも
って形成してあることにより、図6に示すように、トル
クが多段階に変化する特性を得ることが可能となる。ま
た、この場合に、前記緩衝部材51のうち選択された一
部の緩衝部材51の剛性を、残余の緩衝部材51に対し
て異なる剛性とすることにより、トルクが更に多段階に
変化する特性を得ることができる。
【0046】また、前記緩衝部材51を設けた係合溝1
9におけるこの係合溝19と摩擦板46の突起50との
間の回動方向隙間θ3は、緩衝部材51を設けない係合
溝19におけるこの係合溝19と摩擦板46の突起50
との回動方向隙間θ2よりも大きく形成されている(図
4参照)。
【0047】これによって、前記緩衝部材51を設けた
係合溝19内において摩擦板46の突起50が係合溝1
9に直接接することがなく、即ち緩衝部材51が所定値
以上に圧縮されることがなく、緩衝部材51の耐久性を
向上させることができることになる。
【0048】前記ばね部材(皿ばね)47は截頭円錐状
に形成され、第2慣性体5に形成した環状溝9の底部に
配置されており、摩擦板46を押圧板52と共にねじり
ダンパ6のドライブプレート27に押圧している。
【0049】また、前記押圧板52は板部材から環状に
形成されてなり、この押圧板52の外周には突起53が
半径方向外方に突出して形成され、この突起53が第1
慣性体2の切欠き溝12に係合している。したがって、
前記押圧板52は第1慣性体2に対して、回動方向には
一体的となり、軸方向には相対移動可能に連繋されてい
る。
【0050】ここで、前記摩擦減衰装置45の摩擦板4
6は、ドライブプレート27に押圧されているけれど
も、このドライブプレート27は第1慣性体2の切欠き
溝10に嵌り合う突起35及びリベットピン37の2箇
所でこの第1慣性体2に連結されているから、結局、摩
擦減衰装置45は第1慣性体2と第2慣性体5との相対
回動に対して摩擦減衰抵抗を与えることになるのであ
る。
【0051】斯かる構成において、前記駆動軸1に与え
られるトルクは、この駆動軸1に連結された第1慣性体
2に入力され、この第1慣性体2から捩じりダンパ6及
び摩擦減衰装置45を介して第2慣性体5に伝達され
る。詳しくは、前記捩じりダンパ6のドライブプレート
27が突起35及びリベットピン37を介して第1慣性
体2に連結され、ダンパハブ26が内歯32を介して第
2慣性体5に連結されているから、第1慣性体2に入力
されたトルクは、捩じりダンパ6のドライブプレート2
7、圧縮ばね30及びダンパハブ26を介して第2慣性
体5に伝達されることになる。
【0052】このとき、前記捩じりダンパ6はダンパハ
ブ26とドライブプレート27が相対回動して、吸振及
び減衰作用を発揮する。前記ダンパハブ26とドライブ
プレート27が相対回動するとき、これらダンパハブ2
6及びドライブプレート27の窓28、29内に収容し
た一対の圧縮ばね30は直列に作用するから、ばね定数
が小さく、長い撓み振幅をもって吸振作用をすると共
に、この直列に作用する4つのばね群が並列に作用して
適正な捩じり弾性を得る。また、前記摩擦部材41がば
ね部材42によってドライブプレート27押圧され、こ
のドライブプレート27に摩擦接触することによって摩
擦減衰作用を発揮することになる。
【0053】また、前記摩擦減衰装置45は、摩擦板4
6が第2慣性体5に連繋され、押圧板52が第1慣性体
2に連繋されているから、摩擦板46が捩じりダンパ6
のドライブプレート27と押圧板52との間で摩擦摺動
して、第1慣性体2と第2慣性体5との相対回動に減衰
作用を発揮する。
【0054】ここで、前記摩擦減衰装置45の摩擦板4
6が、第2慣性体5に連繋され、第1慣性体2と第2慣
性体5との相対回動に摩擦減衰作用を発揮するとき、摩
擦板46に形成した突起50は、第2慣性体5に複数個
形成した突起18に、緩衝部材51を介して接触係合
し、これによって、摩擦板46と第2慣性体5とが連繋
することになる。
【0055】詳しくは、前記緩衝部材51が、複数の係
合溝19のうち選択された一部の係合溝19内に設けら
れ、係合溝19と緩衝部材51との間の回動方向隙間θ
1が、緩衝部材51を設けない残余の係合溝19と摩擦
板46の突起50との間の回動方向隙間θ2よりも小さ
く形成されているから、摩擦減衰装置45は、緩衝部材
51の緩衝作用の後に、緩衝部材51を設けない係合溝
19に摩擦板46の突起50が係合して摩擦減衰作用を
発揮することになる。これによって、前記摩擦減衰装置
45の摩擦板46と第2慣性体5とは、図5または図6
に示すように、トルクが段階的に変化する特性をもって
連繋されることになる。
【0056】このため、前記摩擦板46は第2慣性体5
に対して緩衝部材51を介して緩やかに接触係合するこ
とになり、急激な接触係合による係合音が生じることを
防止できると共に、急激なトルク変化がなく、衝撃音が
生じることを防止できる。
【0057】また、前記係合溝19と緩衝部材51との
間の回動方向隙間θ1が、緩衝部材51を設けない残余
の係合溝19と摩擦板46の突起50との間の回動方向
隙間θ2よりも小さく形成されているから、緩衝部材5
1の緩衝作用の後に、緩衝部材51を設けない係合溝1
9に摩擦板46の突起50が係合して摩擦減衰作用を発
揮することになり、トルクが段階的に変化する特性が得
られる。
【0058】また、前記緩衝部材51を設けた係合溝1
9におけるこの係合溝19と摩擦板46の突起50との
間の回動方向隙間θ3は、緩衝部材51を設けない係合
溝19におけるこの係合溝19と摩擦板46の突起50
との回動方向隙間θ2よりも大きく形成されていること
により、緩衝部材51を設けた係合溝19内において摩
擦板46の突起50が係合溝19に直接接することがな
く、即ち緩衝部材51が所定値以上に圧縮されることが
なく、緩衝部材51の耐久性を向上させることができる
ことになる。
【0059】ところで、前述したように、前記ダンパハ
ブ26とドライブプレート27とのそれぞれ対応する位
置に形成された窓28、29内に収容された圧縮ばね3
0は、ドライブプレート27がダンパハブ26の両側に
一対設けられているから、捩じりダンパ6が組立てられ
た初期状態において、圧縮ばね30はダンパハブ26に
形成した窓28に対しては圧縮ばね30の軸芯位置で着
座しており、また、一対のドライブプレート27に形成
した窓29に対しては圧縮ばね30の軸芯に対して対称
な位置の2か所で着座しているものである。
【0060】一方、前記捩じりダンパ6は、摩擦部材4
1がドライブプレート27に摩擦接触することによって
摩擦減衰力を得るのであるが、このとき、この摩擦部材
41は僅かずつ摩耗することになる。
【0061】ここで、本発明にあっては、前記摩擦部材
41は、一対のドライブプレート27の間に、これらド
ライブプレート27に接して一対設けられており、これ
ら一対の摩擦部材41の間に設けられたばね部材42に
よってドライブプレート27に押圧されている。このた
め、前記一対の摩擦部材41が摩耗することによって、
これら摩擦部材41相互間の軸方向の間隔は僅かずつ変
化するけれども、ダンパハブ26とドライブプレート2
7との間の軸方向の相対位置は変化することがない。
【0062】このため、前記ダンパハブ26とドライブ
プレート27との窓28、29内に収容した圧縮ばね3
0の着座位置は初期状態から変化することがなく、圧縮
ばね30は所期する着座状態を保つことになる。
【0063】これによって、前記窓28、29内に収容
した圧縮ばね30の着座位置が変化することがないか
ら、この圧縮ばね30が圧縮時に座屈を生じやすくなる
ことが未然に防止され、捩じりダンパ6の円滑な作動が
成就される。
【0064】したがって、前記窓28、29内に収容し
た圧縮ばね(ばね部材)30の着座位置が変化すること
なく、円滑な作動をすることが可能な捩じりダンパ6が
得られる。
【0065】また、前記一対の摩擦部材41及びこの摩
擦部材41をドライブプレート27に押圧するばね部材
42が、ダンパハブ26に形成した貫通孔43内に収容
されているから、これら摩擦部材41及びばね部材42
の配置にあたって、捩じりダンパ6軸方向寸法を長大化
することがない。
【0066】図7は本発明の別の実施の形態を示す図面
で、この実施の形態が前記実施の形態と変わるところ
は、前記ダンパハブ26が複数の板部材26aを重ね合
わせて構成され、これら板部材26aの間に摩擦部材4
1をドライブプレート27に押圧するばね部材42が設
けられている点である。
【0067】即ち、前記摩擦部材41が一対のドライブ
プレート27の間、詳しくはダンパハブ26を挟んで一
対のドライブプレーと27の間に設けられ、ばね部材4
2がダンパハブ26を構成する板部材26aの間、この
実施の形態において2枚の板部材26aの間に配置され
ている。
【0068】前記摩擦部材41は環状に形成されてい
る。また、前記ばね部材42は全体として環状に形成さ
れており、その半径方向の断面形状が波状に形成され、
圧偏化変形によるばね力が得られるようになっている。
【0069】なお、その他の構成につては前記実施の形
態と略同様であるから、同一構成部分には同一符号を付
し、その重複する説明を省略する。
【0070】斯かる構成にあっては、前記ダンパハブ2
6を構成する板部材26aの間に、摩擦部材41をドラ
イブプレート27に押圧するばね部材42が設けられて
いるから、摩擦部材41が摩耗することによって、これ
ら摩擦部材41相互間の軸方向間隔及び板部材26a相
互間の軸方向間隔は僅かずつ変化するけれども、ダンパ
ハブ26とドライブプレート27との間の軸方向の相互
位置は変化することがない。
【0071】このため、前記ダンパハブ26とドライブ
プレート27との窓28、29内に収容した圧縮ばね3
0の着座位置は初期状態から変化することがなく、圧縮
ばね30は所期する着座状態を保つことになる。
【0072】したがって、この実施の形態においても、
前記実施の形態と同様に窓28、29内に収容した圧縮
ばね30の着座位置が変化することなく、円滑な作動を
することが可能な捩じりダンパ6が得られる。
【0073】加えて、前記摩擦材41をドライブプレー
ト27に押圧するばね部材41がダンパハブ26を構成
する板部材26aの間に設けられているから、このばね
部材42の配置スペースを比較的に大きく確保でき、ば
ね部材42の設計の自由度が大きくなる。
【0074】以上、実施の形態を図面に基づいて説明し
たが、具体的構成はこの実施の形態に限られるものでは
なく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、前記第1慣性体2と第2慣性体5とを連繋する
捩じりダンパ6に適用した実施の形態について述べた
が、これに限らず、クラッチ装置に付属する捩じりダン
パ装置等、各種の捩じりダンパとして適用可能である。
【0075】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、窓内に収容したばね部材の着座位置が変化する
ことなく、円滑な作動をすることが可能な捩じりダンパ
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の捩じりダンパを適用したトルク伝達装
置の断面図である。
【図2】図1に示すトルク伝達装置の一部を切除して示
す部分的な平面図で、上半分は第2慣性体及び環状慣性
体を除いた図面、下半分は更に一方のドライブプレート
を除いた図面である。
【図3】図1の要部を拡大して示す断面図である。
【図4】図2の一部を示す断面図である。
【図5】トルク(T)と捩じり角度(θ)との関係を示
す線図である。
【図6】トルク(T)と捩じり角度(θ)との関係を示
す線図である。
【図7】本発明の別の実施の形態を示す、図3と同様な
図面である。
【符号の説明】
6 捩じりダンパ 26 ダンパハブ 27 ドライブプレート 28 窓 29 窓 30 圧縮ばね(ばね部材) 41 摩擦部材 42 ばね部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 大典 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 一之瀬 雅人 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トルク伝達を司る捩じりダンパであっ
    て、ダンパハブの両側に一対のドライブプレートが対峙
    配設されてなり、これらダンパハブとドライブプレート
    とのそれぞれ対応する位置に複数の窓を形成して、これ
    ら複数の窓内に収容したばね部材によって、ダンパハブ
    とドライブプレートとが弾性的に相対回動可能に連繋さ
    れてなる捩じりダンパにおいて、前記一対のドライブプ
    レートの間に、このドライブプレートに接して一対の摩
    擦部材を設けると共に、これら一対の摩擦部材の間にば
    ね部材を設けて、摩擦部材をドライブプレートに押圧
    し、前記摩擦部材によって、ダンパハブとドライブプレ
    ートとの相対回動に摩擦減衰力を得るようにしたことを
    特徴とする、捩じりダンパ。
  2. 【請求項2】 前記一対の摩擦部材及びこの摩擦部材を
    ドライブプレートに押圧するばね部材は、ダンパハブに
    形成した貫通孔内に収容されていることを特徴とする、
    請求項1記載の捩じりダンパ。
  3. 【請求項3】 前記ダンパハブが複数の板部材を重ね合
    わせて構成されてなり、これら板部材の間に摩擦部材を
    ドライブプレートに押圧するばね部材が設けられている
    ことを特徴とする、請求項1記載の捩じりダンパ。
JP9261298A 1998-03-20 1998-03-20 捩じりダンパ Withdrawn JPH11270629A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012097831A (ja) * 2010-11-02 2012-05-24 Aisin Aw Industries Co Ltd ダンパ装置
CN111520436A (zh) * 2019-02-05 2020-08-11 株式会社艾科赛迪 减振装置

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JP2012097831A (ja) * 2010-11-02 2012-05-24 Aisin Aw Industries Co Ltd ダンパ装置
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