JPH11270578A - トルク伝達装置 - Google Patents

トルク伝達装置

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JPH11270578A
JPH11270578A JP10088309A JP8830998A JPH11270578A JP H11270578 A JPH11270578 A JP H11270578A JP 10088309 A JP10088309 A JP 10088309A JP 8830998 A JP8830998 A JP 8830998A JP H11270578 A JPH11270578 A JP H11270578A
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JP
Japan
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inertial body
friction clutch
clutch device
inertial
friction
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Pending
Application number
JP10088309A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirobumi Ara
博文 荒
Toshio Harima
俊男 播磨
Shoichi Tsuchiya
章一 土屋
Onori Shibata
大典 柴田
Masahito Ichinose
雅人 一之瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第1慣性体と第2慣性体との間に設けられる
軸受けの隙間の大きさに影響されることなく、安定した
クラッチ操作が可能なトルク伝達装置を提供する。 【解決手段】 第1慣性体2とこの第1慣性体2に対し
て軸受け17を介して相対回動可能に支持された第2慣
性体5との間を、捩じりダンパ6で連繋する。前記第2
慣性体5には摩擦クラッチ装置55を取付けると共に、
この摩擦クラッチ装置55のためのクラッチ摺動面21
を形成する。前記第2慣性体5に、摩擦クラッチ装置5
5の接続解除操作のためにこの摩擦クラッチ装置55に
与えられる操作力の方向と略同一方向に第2慣性体5を
付勢するばね部材67を付属させた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に対して
設けられるトルク伝達装置に関し、とりわけ、2つの慣
性体を有し、これらの間が捩じりダンパを介して連繋さ
れてなる形式のトルク伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のトルク伝達装置として、例えば
特公平8−16501号公報には、駆動軸に連結された
第1慣性体とこの第1慣性体に対して軸受けを介して相
対回動可能に支持された第2慣性体との間が捩じりダン
パを介して連繋されてなり、前記第2慣性体には摩擦ク
ラッチ装置が取付けられると共に、この摩擦クラッチ装
置のためのクラッチ摺動面が形成されてなるトルク伝達
装置が示されている。
【0003】前記トルク伝達装置にあっては、駆動軸に
入力されるトルクが、第1慣性体から捩じりダンパを介
して第2慣性体に伝達される。また、前記第2慣性体に
取付けられる摩擦クラッチ装置は、この摩擦クラッチ装
置に与えられる操作力によって接続解除操作される。
【0004】前記トルク伝達装置の第2慣性体に取付け
られた摩擦クラッチ装置の接続及び接続解除は、この摩
擦クラッチ装置に与えられる操作力によって、次のよう
にして行われる。即ち、前記摩擦クラッチ装置の接続状
態ではこの摩擦クラッチ装置に与えられる操作力は零
で、摩擦クラッチ装置はトルク伝達可能な状態にあり、
この接続状態から、摩擦クラッチ装置に所定の操作力を
与えることによって接続状態を解除するようになってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、前記摩擦クラ
ッチ装置は第2慣性体に取付けられているから、摩擦ク
ラッチ装置に操作力が与えられるとき、この操作力は第
2慣性体にも作用することになり、第2慣性体を押圧す
ることになる。
【0006】また、前記第2慣性体は軸受けを介して第
1慣性体に支持されているから、第2慣性体を押圧する
操作力は、軸受けを介して第1慣性体に伝達されること
になり、この第1慣性体で反力支持される。
【0007】ところで、一般に軸受けにはその円滑な作
動のために所定の隙間が設けられているところ、前記従
来例にあっては、前記第2慣性体は軸受けを介して第1
慣性体に支持されているのみであるから、摩擦クラッチ
装置に操作力を与えることによって第2慣性体が押圧さ
れると、第2慣性体は軸受けに設定された隙間の分だけ
移動することになる。つまり、前記軸受けの隙間の分だ
けクラッチ装置に操作力を与えるための操作ストローク
が増加することになる。
【0008】その結果、前記軸受けの隙間が大きい場合
に、摩擦クラッチ装置の接続解除操作に所期する操作ス
トローク以上の大きなストロークを要することになり、
接続解除操作が不安定となる虞がある。
【0009】本発明は前記従来の実情に鑑みて案出され
たもので、第1慣性体と第2慣性体との間に設けられる
軸受けの隙間の大きさに影響されることなく、安定した
クラッチ操作が可能なトルク伝達装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1記載の
発明は、駆動軸に連結された第1慣性体とこの第1慣性
体に対して軸受けを介して相対回動可能に支持された第
2慣性体との間が、捩じりダンパを介して連繋されてな
り、前記第2慣性体には摩擦クラッチ装置が取付けられ
ると共に、この摩擦クラッチ装置のためのクラッチ摺動
面が形成されてなるトルク伝達装置において、前記第2
慣性体には、摩擦クラッチ装置の接続解除操作のために
この摩擦クラッチ装置に与えられる操作力の方向と略同
一方向に第2慣性体を付勢するばね部材を付属させてな
る構成にしてある。
【0011】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成のうち、前記ばね部材が、第1慣性体に
形成された係合段部と第2慣性体に形成された係合段部
との間に配置されてなり、前記第2慣性体の係合段部は
クラッチ摺動面から離れた位置に形成され、前記第1慣
性体の係合段部は、第2慣性体の係合段部とクラッチ摺
動面との間に臨む位置に形成されてなる構成にしてあ
る。
【0012】また、請求項3記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成のうち、前記第1慣性体の係合段部と第
2慣性体の係合段部との間には、前記ばね部材によって
押圧され、第1慣性体と第2慣性体との相対回動に摩擦
抵抗を与える摩擦板が設けられてなる構成にしてある。
【0013】また、請求項4記載の発明は、請求項1乃
至請求項3記載の発明の構成のうち、前記ばね部材は皿
ばねである構成にしてある。
【0014】斯かる構成において、前記駆動軸に与えら
れるトルクは、この駆動軸に連結された第1慣性体に入
力され、この第1慣性体から捩じりダンパを介して第2
慣性体に伝達される。このとき、前記捩じりダンパは、
吸振作用を発揮する。
【0015】また、前記第2慣性体に取付けられる摩擦
クラッチ装置は、この摩擦クラッチ装置に与えられる操
作力によって接続解除操作され、第2慣性体よりも下流
側に設けられる駆動装置への動力伝達を制御する。
【0016】前記トルク伝達装置の第2慣性体に取付け
られた摩擦クラッチ装置の接続及び接続解除は、この摩
擦クラッチ装置に与えられる操作力によって、次のよう
にして行われる。即ち、前記摩擦クラッチ装置の接続状
態では摩擦クラッチ装置に与えられる操作力は零で、摩
擦クラッチ装置はトルク伝達可能な状態にあり、この接
続状態から、摩擦クラッチ装置に所定の操作力を与える
ことによって摩擦クラッチ装置の接続状態を解除するよ
うになっている。
【0017】ここで、前記摩擦クラッチ装置は第2慣性
体に取付けられているから、摩擦クラッチ装置に操作力
が与えられるとき、この操作力は第2慣性体にも作用す
ることになり、第2慣性体を押圧することになる。
【0018】また、前記第2慣性体は軸受けを介して第
1慣性体に支持されているから、第2慣性体を押圧する
操作力は、軸受けを介して第1慣性体に伝達されること
になり、この第1慣性体で反力支持される。
【0019】ところで、一般に軸受けにはその円滑な作
動のために所定の隙間が設けられており、前記摩擦クラ
ッチ装置に操作力を与えることによって第2慣性体が押
圧されると、第2慣性体は軸受けに設定された隙間の分
だけ移動することになる。このため、前記軸受けの隙間
の分だけクラッチ装置に操作力を与えるための操作スト
ロークが増加することになるところ、本発明にあっては
操作ストロークの増加が未然に防止される。
【0020】即ち、前記第2慣性体には、摩擦クラッチ
装置の接続解除操作のためにこの摩擦クラッチ装置に与
えられる操作力の方向と略同一方向に第2慣性体を付勢
するばね部材を付属させてあるから、第2慣性体は常時
ばね部材によって付勢されていることになる。このた
め、前記第2慣性体は、ばね部材によって付勢されて、
軸受けに設定された隙間の分だけ既に移動した状態にあ
る。つまり、前記第2慣性体はばね部材によって付勢さ
れ、摩擦クラッチ装置に与えられる操作力の方向と略同
一方向に偏倚した状態にあることになる。
【0021】このため、前記摩擦クラッチ装置の接続解
除操作のためにこの摩擦クラッチ装置に操作力が与えら
れた場合に、第2慣性体は操作力によって移動すること
がなく、摩擦クラッチ装置は、所定の操作ストロークで
接続解除操作される。
【0022】したがって、前記第1慣性体と第2慣性体
との間に設けられる軸受けの隙間の大きさに影響される
ことなく、安定したクラッチ操作が可能な、トルク伝達
装置が得られる。
【0023】また、請求項2記載の発明にあっては、前
記ばね部材が、第1慣性体に形成された係合段部と第2
慣性体に形成された係合段部との間に配置されてなり、
前記第2慣性体の係合段部はクラッチ摺動面から離れた
位置に形成され、前記第1慣性体の係合段部は、第2慣
性体の係合段部とクラッチ摺動面との間に臨む位置に形
成されてなる構成にしてあるから、トルク伝達装置の組
立てが容易に可能となる。
【0024】また、請求項3記載の発明にあっては、前
記第1慣性体の係合段部と第2慣性体の係合段部との間
には、前記ばね部材によって押圧され、第1慣性体と第
2慣性体との相対回動に摩擦抵抗を与える摩擦板が設け
られてなる構成にしてあるから、この摩擦板の摩擦力に
によって、第1慣性体と第2慣性体との相対回動時に摩
擦減衰力をることができる。
【0025】また、請求項4記載の発明にあっては、前
記ばね部材は皿ばねである構成にしてあるから、狭隘な
スペースに皿ばねを配置可能であると共に、安定した所
定のばね力を発揮することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面に基づいて詳述する。
【0027】図1は本発明の実施の形態を示すトルク伝
達装置の断面図、図2は図1に示すトルク伝達装置の一
部を切除して示す部分的な平面図で、上半分は第2慣性
体及び環状慣性体を除いた図面、下半分は更に一方のド
ライブプレートを除いた図面、図3は図1の要部を拡大
して示す断面図である。
【0028】図において1は駆動軸、即ち内燃機関のク
ランクシャフト、2は第1慣性体で、この第1慣性体2
は軸受けホルダ3と共にボルト4によって駆動軸1に連
結されている。5は前記第1慣性体2に回動可能に支持
された第2慣性体で、この第2慣性体5には後述する摩
擦クラッチ装置が取付けられる。6は前記第1慣性体2
と第2慣性体3との間を連繋する捩じりダンパである。
【0029】前記第1慣性体2には貫通孔7が形成して
あると共に、第2慣性体5に面する側に、窪み8及びこ
の窪み8に連続する環状溝9が形成してある。前記窪み
8の内周縁には、この窪み8に開口する切欠き溝10が
円周方向等間隔に複数個、この実施の形態では4個形成
してある。前記切欠き溝10の第2慣性体5側の開口
は、第1慣性体2の第2慣性体5側に固定される環状慣
性体11によって閉塞可能となっている。したがって、
前記切欠き溝10は環状慣性体11が固定された状態に
おいて、半径方向内方側に向かってのみ開口しているこ
とになる。また、前記環状溝9は軸心寄りに形成されて
おり、この環状溝9の外側の内周縁には切欠き溝12が
形成してある。なお、前記第1慣性体2の外周側にはリ
ングギヤ13が焼嵌めによって固定してある。
【0030】前記第2慣性体5は内周側のボス部15と
このボス部15から半径方向外方に延びるプレート部1
6とからなり、ボス部15の内周側が軸受けホルダ3に
取付けられた軸受け17によって支持され、軸受けホル
ダ3に対して回動可能である。前記軸受けホルダ3はボ
ルト4によって第1慣性体2と一体になって駆動軸1に
連結されているから、結局、第2慣性体5は第1慣性体
2に対して回動可能に支持されていることになる。
【0031】前記第2慣性体5のボス部15の軸方向端
部は第1慣性体2に形成した環状溝9内に延びており、
この軸方向端部には軸方向の突起18が円周方向等間隔
に複数個形成してあり、これら隣合う突起18によって
係合溝19が形成してある。また、前記第2慣性体5の
ボス部15の外周には外歯20が形成してある。
【0032】前記第2慣性体5のプレート部16には後
述する摩擦クラッチ装置のクラッチディスクの摩擦板が
接するクラッチ摺動面21が形成してある。また、前記
第2慣性体5のボス部15とプレート部16との間に
は、冷却のための空気が流通可能な貫通孔22が複数個
形成してある。
【0033】前記第1慣性体2と第2慣性体5との間を
連繋する捩じりダンパ6は、第1慣性体2の窪み8に臨
んで設けられており、ダンパハブ26と、このダンパハ
ブ26の両側に対峙配設された一対のドライブプレート
27と、これらダンパハブ26とドライブプレート27
とのそれぞれ対応する位置に形成した複数の窓28、2
9内に収容され、ダンパハブ26とドライブプレート2
7とを弾性的に相対回動可能に連繋する一対の圧縮ばね
(ばね部材)30と、この一対の圧縮ばね30を直列に
作用させる遊動子31とを主要素として構成してある。
【0034】前記ダンパハブ26は環状の板部材からな
り、内周側に、第2慣性体5に形成した外歯20に嵌り
合って軸方向移動可能に連結される内歯32が形成して
あるとと共に、外周側に、外周側が開放した窓28が複
数個、この実施の形態においては4個形成してある。
【0035】前記一対のドライブプレート27には、ダ
ンパハブ26に形成した窓28に対応して、窓29がそ
れぞれ形成されると共に、外周側に、第1慣性体2の切
欠き溝10に嵌り合う突起35が半径方向外方に突出し
て形成されている。また、前記窓29の内外周側端部に
は切り起こした舌片29a、29bが形成されており、
これら舌片29a、29bで圧縮ばね30を包むように
して、この圧縮ばね30の抜脱を防止するようにしてあ
る。
【0036】前記一対のドライブプレート27は、ダウ
エルピン36及びリベットピン37を介して相互に一体
化されると共に、リベットピン37を第1慣性体2の貫
通孔7内に挿通固定することにより、この第1慣性体2
に連結されている。ここに、前記ドライブプレート27
は、第1慣性体2の切欠き溝10に嵌り合う突起35及
びリベットピン37の2箇所で第1慣性体2に連結され
ていることになる。つまり、前記ドライブプレート27
は、内周側がリベットピン37によって、外周側が突起
35によって第1慣性体2に連結されている。
【0037】前記圧縮ばね30は図2に最もよく示され
るように、窓28、29内に一対ずつ収容配置してあ
る。また、前記圧縮ばね30の両端にはリテーナ38が
設けられている。
【0038】前記遊動子31は、ダンパハブ26の外周
に位置する環状連結部39と、この環状連結部39から
半径方向内方に延びるアーム部40とを有し、このアー
ム部40が窓28、29内に収容した一対の圧縮ばね3
0の間に延びており、この一対の圧縮ばね30を窓2
8、29内で直列に作用させる。したがって、この実施
の形態においては、前記ダンパハブ26とドライブプレ
ート27が相対回動するとき、窓28、29内で直列に
作用する4つのばね群が並列に作用して弾性を得ること
になる。
【0039】45は前記第1慣性体2と第2慣性体5と
の相対回動に減衰抵抗を与える摩擦減衰装置である。前
記摩擦減衰装置45は、第1慣性体2と第2慣性体5と
の相対回動時に摩擦力を得る摩擦板46と、この摩擦板
を押圧するばね部材(皿ばね)47とを備えている。
【0040】前記摩擦板46は環状のハブ48の両側に
摩擦材49を貼着して構成され、第1慣性体2に形成し
た環状溝9内に収容配置されている。前記摩擦板46の
ハブ48は板部材から環状に形成されてなり、このハブ
48の内周には、第2慣性体5の係合溝19に対応する
突起50が半径方向内方に向かって形成されており、こ
の突起50が、第2慣性体5の係合溝19内に、所定の
回動方向隙間をもってそれぞれ係合している。したがっ
て、前記摩擦板46は第2慣性体5に対して、回転方向
には一体化可能で、軸方向には相対移動可能に連繋され
ている。
【0041】前記ばね部材(皿ばね)47は截頭円錐状
に形成され、第2慣性体5に形成した環状溝9の底部に
配置されており、摩擦板46を押圧板52と共にねじり
ダンパ6のドライブプレート27に押圧している。
【0042】また、前記押圧板52は板部材から環状に
形成されてなり、この押圧板52の外周には突起53が
半径方向外方に突出して形成され、この突起53が第1
慣性体2の切欠き溝12に係合している。したがって、
前記押圧板52は第1慣性体2に対して、回動方向には
一体的となり、軸方向には相対移動可能に連繋されてい
る。
【0043】ここで、前記摩擦減衰装置45の摩擦板4
6は、ドライブプレート27に押圧されているけれど
も、このドライブプレート27は第1慣性体2の切欠き
溝10に嵌り合う突起35及びリベットピン37の2箇
所でこの第1慣性体2に連結されているから、結局、摩
擦減衰装置45は第1慣性体2と第2慣性体5との相対
回動に対して摩擦減衰抵抗を与えることになるのであ
る。
【0044】55は前記第2慣性体5に取付けられる摩
擦クラッチ装置である。56は前記摩擦クラッチ装置5
5のクラッチディスクで、このクラッチディスク56
は、摩擦板57と、この摩擦板57が外周側に取付けら
れたドライブプレート58と、このドライブプレート5
8の内周側に取付けられたハブ59とを備えており、こ
のハブ59には出力軸60が連繋されるようになってい
る。61はプレッシャプレート、62はクラッチカバー
で、このクラッチカバー62には、皿ばね63が支点リ
ング64を介してリベット65で枢支されており、更
に、この皿ばね63は図外のクリップによってその外周
辺でプレッシャプレート61に係止されている。
【0045】図1は前記摩擦クラッチ装置55の接続状
態を示しており、皿ばね63のばね力はプレッシャプレ
ート61に作用し、プレッシャプレート61はクラッチ
ディスク56の摩擦板57を第2慣性体5のクラッチ摺
動面21に押圧している。この状態から摩擦クラッチ装
置55の接続を解除するには、よく知られているよう
に、クラッチペタルを踏込み、図外のレリーグベアリン
グを介して皿ばね63の内周端近傍を押す(軸方向に操
作力を与える)ことによって達せられる。また、前記皿
ばね63の内周端近傍に与える操作力を除すことで摩擦
クラッチ装置55は再び接続状態とされる。
【0046】67は前記第2慣性体5に付属するばね部
材で、このばね部材67は皿ばねからなり、第1慣性体
2に形成した係合段部68と第2慣性体5に形成した係
合段部69との間に配置され、摩擦クラッチ装置55の
接続解除操作のためにこの摩擦クラッチ装置55に与え
られる操作力の方向と略同一方向に第2慣性体5を付勢
している。
【0047】詳しくは、前記第1慣性体2の係合段部6
8は、第1慣性体2と軸受けホルダ3との間に、外周が
環状溝9内に突出する係合板70を挟み込むことによっ
て形成されており、第2慣性体5の係合段部69はボス
部15の内周側に一体に形成してある。また、前記第2
慣性体5の係合段部69はクラッチ摺動面21から軸方
向に離れた位置に形成され、第1慣性体2の係合段部6
8は、第2慣性体5の係合段部69とクラッチ摺動面2
1との間に臨む位置に形成されている。
【0048】また、前記第1慣性体2の係合段部68と
第2慣性体5の係合段部69との間には、前記ばね部材
(皿ばね)67によって押圧され、第1慣性体2と第2
慣性体5との相対回動に摩擦抵抗を与える摩擦板71が
設けてある。具体的には、前記摩擦板71は第2慣性体
5の係合段部69側に配置され、リテーナプレート72
を介してばね部材67のばね力によって第2慣性体5の
係合段部69に押圧されており、リテーナプレート72
はその内周側が第1慣性体2に形成した周溝73に、軸
方向移動可能で相対回動不能に係合している。これによ
って、前記摩擦板71は第1慣性体2と第2慣性体5と
の相対回動に摩擦抵抗を与えるようになっている。
【0049】斯かる構成において、前記駆動軸1に与え
られるトルクは、この駆動軸1に連結された第1慣性体
2に入力され、この第1慣性体2から捩じりダンパ6を
及び摩擦減衰装置45を介して第2慣性体5に伝達され
る。詳しくは、前記捩じりダンパ6のドライブプレート
27が突起35及びリベットピン37を介して第1慣性
体2に連結され、ダンパハブ26が内歯32を介して第
2慣性体5に連結されているから、第1慣性体2に入力
されたトルクは、捩じりダンパ6のドライブプレート2
7、圧縮ばね30及びダンパハブ26を介して第2慣性
体5に伝達される。
【0050】このとき、前記窓28、29内に収容した
一対の圧縮ばね30は直列に作用するから、ばね定数が
小さく、長い撓み振幅をもって吸振作用をすると共に、
この直列に作用する4つのばね群が並列に作用して適正
な捩じり弾性を得る。また、前記摩擦減衰装置45は、
摩擦板46が第2慣性体5に連繋され、押圧板52が第
1慣性体2に連繋されているから、摩擦板46が捩じり
ダンパ6のドライブプレート27と押圧板52との間で
摩擦摺動して、減衰作用を発揮する。
【0051】また、前記第2慣性体5に取付けられる摩
擦クラッチ装置55は、この摩擦クラッチ装置55に与
えられる操作力よって接続解除操作され、第2慣性体よ
りも下流側に設けられる駆動装置への動力伝達を制御す
る。詳しくは、前記摩擦クラッチ装置55は、この摩擦
クラッチ装置55の皿ばね63の内周端近傍に与えられ
る操作力によって接続状態が解除され、クラッチディス
ク56のハブ59に連繋された出力軸60への動力伝達
を制御して、この出力軸60に連繋される図外の駆動装
置への動力伝達を制御するのである。
【0052】つまり、前記第2慣性体5に取付けられた
摩擦クラッチ装置55の接続及び接続解除は、この摩擦
クラッチ装置55に与えられる操作力によって、次のよ
うにして行われる。即ち、前記摩擦クラッチ装置55の
接続状態ではこの摩擦クラッチ装置55に与えられる操
作力は零で、摩擦クラッチ装置55はトルク伝達可能な
状態にあり、この接続状態から、摩擦クラッチ装置55
に所定の操作力を与えることによって接続状態を解除す
るようになっている。
【0053】ここで、前記摩擦クラッチ装置55は第2
慣性体5に取付けられているから、摩擦クラッチ装置5
5に操作力が与えられるとき、この操作力は第2慣性体
5にも作用することになり、第2慣性体5を押圧するこ
とになる。
【0054】また、前記第2慣性体5は軸受けを17介
して第1慣性体2に支持されているから、第2慣性体5
を押圧する操作力は、軸受け17を介して第1慣性体2
に伝達されることになり、この第1慣性体2で反力支持
される。
【0055】ところで、一般に軸受けにはその円滑な作
動のために所定の隙間が設けられており、このため、前
記摩擦クラッチ装置55に操作力を与えることによって
第2慣性体5が押圧されると、第2慣性体5は軸受け1
7に設定された隙間の分だけ移動することになる。つま
り、前記軸受け17の隙間の分だけクラッチ装置55に
操作力を与えるための操作ストロークが増加することに
なるところ、本発明にあっては操作ストロークの増加が
未然に防止される。
【0056】即ち、前記第2慣性体5には、摩擦クラッ
チ装置55の接続解除操作のためにこの摩擦クラッチ装
置55に与えられる操作力の方向と略同一方向に第2慣
性体5を付勢するばね部材67を付属させてあるから、
第2慣性体5は常時ばね部材67によって付勢されてい
ることになる。このため、前記第2慣性体5は、ばね部
材67によって付勢されて、軸受け17に設定された隙
間の分だけ既に移動した状態にある。つまり、前記第2
慣性体5はばね部材67によって付勢され、摩擦クラッ
チ装置55に与えられる操作力の方向と略同一方向に偏
倚していることになる。
【0057】このため、前記摩擦クラッチ装置55の接
続解除操作のためにこの摩擦クラッチ装置55に操作力
が与えられた場合に、第2慣性体5は操作力によって移
動することがなく、摩擦クラッチ装置55は、所定の操
作ストロークで接続解除操作される。
【0058】したがって、前記第1慣性体2と第2慣性
体5との間に設けられる軸受け17の隙間の大きさに影
響されることなく、安定したクラッチ操作が可能な、ト
ルク伝達装置が得られる。
【0059】また、前記ばね部材67が、第1慣性体2
に形成された係合段部68と第2慣性体5に形成された
係合段部69との間に配置されてなり、第2慣性体5の
係合段部69はクラッチ摺動面21から軸方向に離れた
位置に形成され、第1慣性体2の係合段部68は、第2
慣性体5の係合段部69とクラッチ摺動面21との間に
臨む位置に形成されてなる構成にしてあるから、トルク
伝達装置の組立てが容易に可能となる。
【0060】また、前記第1慣性体2の係合段部68と
第2慣性体5の係合段部69との間には、ばね部材67
によって押圧され、第1慣性体2と第2慣性体5との相
対回動に摩擦抵抗を与える摩擦板71が設けられてなる
構成にしてあるから、この摩擦板71の摩擦力にによっ
て、第1慣性体2と第2慣性体5との相対回動時に摩擦
減衰力をることができる。
【0061】また、前記ばね部材67は皿ばねである構
成にしてあるから、狭隘なスペースに皿ばね67を配置
可能であると共に、安定した所定のばね力を発揮するこ
とができる。
【0062】図4は本発明の別の実施の形態を示す図面
で、この実施の形態が前記実施の形態と変わるところ
は、前記ばね部材(皿ばね)67によって押圧され、第
1慣性体2と第2慣性体5との相対回動に摩擦抵抗を与
える摩擦板71を、第1慣性体の係合段部68側に配置
した点である。
【0063】即ち、前記摩擦板71は第1慣性体2の係
合段部68側に配置され、リテーナプレート72を介し
てばね部材67のばね力によって第1慣性体2の係合段
部68に押圧されており、リテーナプレート72はその
外周側が第2慣性体5に形成した周溝73Aに、軸方向
移動可能で相対回動不能に係合している。
【0064】なお、その他の構成は前記実施の形態と同
様であるから、同一構成部分には同一符号を付し、その
重複する説明を省略する。
【0065】斯かる構成にあっても、前記ばね部材67
が、摩擦クラッチ装置55の接続解除操作のためにこの
摩擦クラッチ装置55に与えられる操作力の方向と略同
一方向に第2慣性体5を付勢している。また、前記摩擦
板71は第1慣性体2と第2慣性体5との相対回動に摩
擦抵抗を与えることになり、前記実施の形態と同様の作
用、効果が得られる。
【0066】したがって、この実施の形態にあっても、
前記第1慣性体2と第2慣性体5との間に設けられる軸
受け17の隙間の大きさに影響されることなく、安定し
たクラッチ操作が可能な、トルク伝達装置が得られる。
【0067】以上、実施の形態を図面に基づいて説明し
たが、具体的構成はこの実施の形態に限られるものでは
なく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、前記捩じりダンパ6のドライブプレート27を
ダンパハブ26の両側に配置した実施の形態について述
べたが、片側のみに配置する構成としてもよい。
【0068】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、第1慣性体と第2慣性体との間に設けられる軸
受けの隙間の大きさに影響されることなく、安定したク
ラッチ操作が可能な、トルク伝達装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すトルク伝達装置の断
面図である。
【図2】図1に示すトルク伝達装置の一部を切除して示
す部分的な平面図で、上半分は第2慣性体及び環状慣性
体を除いた図面、下半分は更に一方のドライブプレート
を除いた図面である。
【図3】図1の要部を拡大して示す断面図である。
【図4】本発明の別の実施の形態を示す、図3と同様な
図面である。
【符号の説明】
1 駆動軸 2 第1慣性体 5 第2慣性体 6 捩じりダンパ 21 クラッチ摺動面 55 摩擦クラッチ装置 67 ばね部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16F 15/139 F16F 15/139 B D (72)発明者 柴田 大典 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 (72)発明者 一之瀬 雅人 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動軸に連結された第1慣性体とこの第
    1慣性体に対して軸受けを介して相対回動可能に支持さ
    れた第2慣性体との間が、捩じりダンパを介して連繋さ
    れてなり、前記第2慣性体には摩擦クラッチ装置が取付
    けられると共に、この摩擦クラッチ装置のためのクラッ
    チ摺動面が形成されてなるトルク伝達装置において、前
    記第2慣性体には、摩擦クラッチ装置の接続解除操作の
    ためにこの摩擦クラッチ装置に与えられる操作力の方向
    と略同一方向に第2慣性体を付勢するばね部材を付属さ
    せてなることを特徴とする、トルク伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記ばね部材が、第1慣性体に形成され
    た係合段部と第2慣性体に形成された係合段部との間に
    配置されてなり、前記第2慣性体の係合段部はクラッチ
    摺動面から離れた位置に形成され、前記第1慣性体の係
    合段部は、第2慣性体の係合段部とクラッチ摺動面との
    間に臨む位置に形成されてなることを特徴とする、請求
    項1記載のトルク伝達装置。
  3. 【請求項3】 前記第1慣性体の係合段部と第2慣性体
    の係合段部との間には、前記ばね部材によって押圧さ
    れ、第1慣性体と第2慣性体との相対回動に摩擦抵抗を
    与える摩擦板が設けられてなることを特徴とする、請求
    項2記載のトルク伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記ばね部材は皿ばねであることを特徴
    とする、請求項1乃至請求項3記載のトルク伝達装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011247425A (ja) * 2011-08-04 2011-12-08 Aisin Seiki Co Ltd トルク変動吸収装置
KR101867619B1 (ko) * 2010-12-22 2018-06-15 섀플러 테크놀로지스 아게 운트 코. 카게 일련 댐퍼에 대한 3단계 이력 현상

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