JP2000213598A - トルク伝達装置 - Google Patents

トルク伝達装置

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JP2000213598A
JP2000213598A JP11015444A JP1544499A JP2000213598A JP 2000213598 A JP2000213598 A JP 2000213598A JP 11015444 A JP11015444 A JP 11015444A JP 1544499 A JP1544499 A JP 1544499A JP 2000213598 A JP2000213598 A JP 2000213598A
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JP
Japan
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compression spring
projection
spring member
annular
annular member
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JP11015444A
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English (en)
Inventor
Satoshi Kono
訓 河野
Onori Shibata
大典 柴田
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Unisia Jecs Corp
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F15/00Suppression of vibrations in systems; Means or arrangements for avoiding or reducing out-of-balance forces, e.g. due to motion
    • F16F15/10Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system
    • F16F15/12Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon
    • F16F15/131Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon the rotating system comprising two or more gyratory masses
    • F16F15/133Suppression of vibrations in rotating systems by making use of members moving with the system using elastic members or friction-damping members, e.g. between a rotating shaft and a gyratory mass mounted thereon the rotating system comprising two or more gyratory masses using springs as elastic members, e.g. metallic springs
    • F16F15/134Wound springs
    • F16F15/1343Wound springs characterised by the spring mounting

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した捩じり特性を得ることが可能なトル
ク伝達装置の提供。 【解決手段】 入力部材(第1慣性体)2またはこの入
力部材2に対して相対回動可能な出力部材(第2慣性
体)5の何れか一方に連繋され、放射方向に延びる複数
のハブアーム33を備えたダンパハブ26を設ける。前
記入力部材2または出力部材5の何れか他方とハブアー
ム33との間に、ダンパハブ26を介して入力部材2と
出力部材5とを相対回動可能に連繋する複数の圧縮ばね
部材30を設ける。前記圧縮ばね部材30を取巻くよう
に、圧縮ばね部材30よりも外周側に環状部材40を設
けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トルク伝達装置に
関し、とりわけ、内燃機関に対して施用して良好なトル
ク伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のトルク伝達装置として、例えば
特公平1−46746号公報には、駆動部材を有する入
力部材としてのハウジングと、このハウジング内に支持
され、放射状ハブアームを有するハブ組立体と、ハウジ
ング内に収容され、かつハブアームと駆動部材との間に
配置された圧縮ばねと、この圧縮ばねを分割するよう
に、コイル間に挿入される楔形のディバイダとを備えた
トルク伝達装置が開示してある。
【0003】前記ディバイダは、圧縮ばねに対応して複
数個設けられており、長い圧縮ばねの半径方向内方側に
挿入されて圧縮ばねを複数のばねセットに分割し、大き
い撓み振幅を得るようにしてある。
【0004】また、前記ディバイダは、ハウジング内で
案内されるように、外側の弧状支持面でハウジング内に
係合している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来例にあっては、ディバイダが弧状支持面でハウジング
に係合しているから、トルク伝達装置の回転数が増加す
るに連れて、ディバイダがそれ自身の遠心力及び圧縮ば
ねの遠心力を受けてハウジングに押圧されることにな
る。
【0006】このため、前記ディバイダがハウジング内
で案内されて摺動するとき、大きなヒステリシスを生じ
ることになり、安定した捩じり特性が得られなくなる虞
がある。
【0007】本発明は前記従来の実情に鑑みて案出され
たもので、安定した捩じり特性を得ることが可能なトル
ク伝達装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、請求項1記載の
発明は、入力部材またはこの入力部材に対して相対回動
可能な出力部材の何れか一方に連繋され、放射方向に延
びる複数のハブアームを備えたダンパハブと、入力部材
または出力部材の何れか他方とハブアームとの間に配設
され、ダンパハブを介して入力部材と出力部材とを相対
回動可能に連繋する複数の圧縮ばね部材と、この圧縮ば
ね部材を取巻くように、圧縮ばね部材よりも外周側に設
けられ、内周側が圧縮ばね部材の外周に接することが可
能な環状部材と、を備えてなる構成にしてある。
【0009】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明の構成において、前記環状部材の内周側の所定
位置には、圧縮ばね部材の外周に接することが可能な突
起が設けられている構成にしてある。
【0010】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載の発明の構成において、前記環状部材の内周側の所定
位置には、圧縮ばね部材の外周に接することが可能な突
起が設けられている構成にしてある。
【0011】また、請求項4記載の発明は、請求項2記
載の発明の構成において、前記突起は、環状部材と一体
に形成され、環状部材の内周側所定位置に形成された突
起部である構成にしてある。
【0012】また、請求項5記載の発明は、請求項2ま
たは請求項3記載の発明の構成において、前記突起に
は、圧縮ばね部材の所定位置を係合支持する係合部が形
成されている構成にしてある。
【0013】また、請求項6記載の発明は、請求項2乃
至請求項5記載の発明の構成において、前記環状部材の
内径は、突起が圧縮ばね部材に接した状態で、この圧縮
ばね部材に接しない寸法に形成されている構成にしてあ
る。
【0014】ここで、前記環状部材は、その内周側が常
態において圧縮ばね部材の外周に接するように構成され
るか、或いは圧縮ばね部材に遠心力が作用して圧縮ばね
部材が放射方向に湾曲したときに接する構成とされる。
【0015】斯かる構成において、前記トルク伝達装置
の入力部材に入力されるトルクは、ダンパハブ及び圧縮
ばね部材を介して出力部材に伝達される。このとき、前
記トルク伝達装置は、圧縮ばね部材が吸振作用を発揮
し、入力トルクに重畳する振動を吸振する。
【0016】前記トルク伝達装置が作動するとき、圧縮
ばね部材の外周は環状部材の内周に接することが可能で
ある。即ち、前記圧縮ばね部材が圧縮された場合及び/
または圧縮ばね部材に遠心力が作用した場合に、この圧
縮ばね部材はトルク伝達装置の放射方向に向かって凸状
となるように湾曲することになる。この場合に、前記圧
縮ばね部材はその外周が環状部材の内周側に接して作動
し、吸振作用を発揮することになる。
【0017】このとき、前記環状部材にはそれ自身の遠
心力及び圧縮ばね部材の遠心力が作用するけれども、環
状部材はもとより環状であって変形が拘束されているか
ら、遠心力が作用してもこの環状部材がほかの構成部材
に対して押圧されることがない。
【0018】このため、前記トルク伝達装置の作動時
に、圧縮ばね部材に遠心力が作用しても、圧縮ばね部材
の外周に接することが可能な環状部材は大きなヒステリ
シスを生じさせることがない。
【0019】したがって、安定した捩じり特性を得るこ
とが可能なトルク伝達装置が得られる。
【0020】また、請求項2記載の発明においては、前
記環状部材の内周側には、圧縮ばね部材の外周に接する
ことが可能な突起が設けられているから、圧縮ばね部材
の外周が接する位置が安定し、捩じり特性の安定化を図
ることができる。
【0021】また、請求項3記載の発明においては、前
記突起は、環状部材とは別体に形成されているから、突
起を例えば摩擦係数の小さい材料から形成して、圧縮ば
ね部材との摩擦を可及的に減じることが可能となる。
【0022】また、請求項4記載の発明においては、前
記突起は、環状部材と一体に形成されているから、突起
を容易に形成できる。また、部品点数を増加させること
がない。
【0023】また、請求項5記載の発明においては、前
記突起には圧縮ばね部材の所定位置を係合支持する係合
部が形成されているから、圧縮ばね部材の支持位置が安
定すると共に、圧縮ばね部材を安定して支持することが
できる。
【0024】また、請求項6記載の発明においては、前
記環状部材の内径は、突起が圧縮ばね部材に接した状態
で、この圧縮ばね部材に接しない寸法に形成されている
から、突起以外が圧縮ばね部材に接することがなく、無
用な摩擦が生じることを防止することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、内
燃機関のフライホイールを構成するトルク伝達装置に適
用した態様として、図面に基づいて詳述する。
【0026】図1は本発明の実施の形態を示すトルク伝
達装置の一部を切除して示す部分的な平面図、図2は図
1のA−O−A線断面図、図3は図1に示す突起片を、
平面図(a)、平面図(a)のA−A線断面図(b)で
示す図面である。
【0027】図において1は内燃機関のクランクシャフ
ト、2は入力部材としての第1慣性体で、この第1慣性
体2は軸受けホルダ3と共にボルト4によって駆動軸1
に連結されている。5は出力部材としての第2慣性体
で、この第2慣性体5は第1慣性体2に対して回動可能
に支持されており、また、図外のクラッチ装置に連結可
能である。6は前記第1慣性体2と第2慣性体5との間
を連繋するねじりダンパである。
【0028】前記第1慣性体2には貫通孔7が形成して
あると共に、第2慣性体5に面する側に、窪み8及びこ
の窪み8に連続する環状溝9が形成してある。前記窪み
8の内周縁には、この窪み8に開口する切欠き溝10が
円周方向等間隔に複数個、この実施の形態では4個形成
してある。
【0029】前記切欠き溝10の第2慣性体5側の開口
は、第1慣性体2の第2慣性体5側に固定される環状慣
性体11によって閉塞可能となっている。したがって、
前記切欠き溝10は環状慣性体11が固定された状態に
おいて、半径方向内方側に向かってのみ開口しているこ
とになる。また、前記環状溝9は軸心寄りに形成されて
おり、この環状溝9の外側の内周縁には切欠き溝12が
形成してある。なお、前記第1慣性体2の外周側にはリ
ングギヤ13が固定してある。
【0030】前記第2慣性体5は、内周側のボス部15
とこのボス部15から半径方向外方に延びるプレート部
16とからなり、ボス部15の内周側が軸受けホルダ3
に取付けられた軸受け17によって支持され、軸受けホ
ルダ3に対して回動可能である。ここに、前記軸受けホ
ルダ3はボルト4によって第1慣性体2と一体になって
駆動軸1に連結されているから、結局、第2慣性体5は
第1慣性体2に対して回動可能に支持されていることに
なる。
【0031】前記第2慣性体5のボス部15の軸方向端
部は、第1慣性体2に形成した環状溝9内に延びてお
り、この軸方向端部には軸方向の突起18が円周方向等
間隔に複数個形成してあり、これら突起18の隣合う突
起18によって係合溝19が形成してある。また、前記
第2慣性体5のボス部15の外周には外歯20が形成し
てある。
【0032】また、前記第2慣性体5のプレート部16
には、図外のクラッチ装置のクラッチディスクが接する
クラッチ摺動面21が形成してある。
【0033】前記第1慣性体2と第2慣性体5との間を
連繋するねじりダンパ6は、第1慣性体2の窪み8に臨
んで設けられており、ダンパハブ26と、このダンパハ
ブ26の両側に対峙配設された一対のドライブプレート
27と、これらダンパハブ26とドライブプレート27
とのそれぞれ対応する位置に形成した複数の窓28,2
9内に収容され、ダンパハブ26とドライブプレート2
7とを弾性的に相対回動可能に連繋する圧縮ばね部材3
0とを主要素として構成してある。
【0034】前記ダンパハブ26は環状の板部材からな
り、このダンパハブ26は、内周側に、第2慣性体5に
形成した外歯20に嵌り合う内歯32が形成してあり、
これによって第2慣性体5に対して相対回動不能で、軸
方向に移動可能に連結してある。また、前記ダンパハブ
26の外周側には放射方向に延びる複数のハブアーム3
3が形成してあり、これら複数のハブアーム33によっ
て、隣合うハブアーム33間に窓28が形成してある。
【0035】また、前記ハブアーム33の放射方向の先
端には円周方向の舌片33aが形成され、圧縮ばね部材
30の抜脱を防止するようにしてある。
【0036】前記一対のドライブプレート27には、ダ
ンパハブ26に形成した窓28に対応して、窓29がそ
れぞれ形成してあると共に、外周側に、第1慣性体2の
切欠き溝10に嵌り合う突起35が半径方向外方に突出
して形成してある。また、前記窓29の内周及び外周側
端部には切り起こした舌片29a,29bが形成してあ
り、これら舌片29a,29bで圧縮ばね部材30を包
むようにして、この圧縮ばね部材30の抜脱を防止する
ようにしてある。
【0037】前記一対のドライブプレート27は、ダウ
エルピン36及びリベットピン37を介して相互に一体
化されていると共に、リベットピン37を第1慣性体2
の貫通孔7内に挿通固定することにより、この第1慣性
体2に連結されている。ここに、前記ドライブプレート
27は、第1慣性体2の切欠き溝10に嵌り合う突起3
5及びリベットピン37の2箇所で第1慣性体2に連結
されていることになる。つまり、前記ドライブプレート
27は、内周側がリベットピン37によって、外周側が
突起35によって、第1慣性体2に連結されている。
【0038】前記圧縮ばね部材30は図1に最もよく示
されるように、軸芯線がアーク状に湾曲しており、ダン
パハブ26の窓28及び対応するドライブプレート27
の窓29内に収容配置してある。
【0039】ここに、前記ダンパハブ26の窓28はハ
ブアーム33によって形成され、窓29はドライブプレ
ート27に形成してあるから、圧縮ばね部材30はダン
パハブ26とドライブプレート27とを相対回動可能に
連繋していることになる。また、前記ダンパハブ26は
第2慣性体5(出力部材)に連結され、ドライブプレー
ト27は第1慣性体2(入力部材)に連結されているか
ら、圧縮ばね部材30は第1慣性体(入力部材)と第2
慣性体5(出力部材)とを相対回動可能に連繋している
ことになる。
【0040】40は環状部材で、この環状部材40は板
状部材から環状に形成されており、圧縮ばね部材30を
取巻くように、圧縮ばね部材30よりも外周側に設けら
れている。
【0041】前記環状部材40は、その内周側が圧縮ば
ね部材30の外周に接することが可能なように形成され
る。前記環状部材40の内周側と圧縮ばね部材30の外
周との接触は、環状部材40の内周側が直接または間接
的に圧縮ばね部材30に接触するように選択される。ま
た、前記環状部材40の内周側が圧縮ばね部材30の外
周に常時接しているかまたは圧縮ばね部材30に遠心力
が作用したときに接するように選択される。
【0042】この実施の形態においては、前記環状部材
40は、この環状部材40の内周側に設けた突起41を
介して間接的に圧縮ばね部材30の外周に接するように
してある。
【0043】即ち、前記環状部材40の内周側の所定位
置には、圧縮ばね部材30の外周に接することが可能な
突起41が設けられている。
【0044】前記突起41は、この実施の形態におい
て、環状部材40とは別体に形成され、環状部材40の
内周側所定位置に取付けられた突起片41によって形成
されている。前記突起片41は、環状部材40よりも小
さい摩擦係数をもつ材料からなり、図3に示すように全
体としてやや湾曲した略矩形状に形成され、外周側に開
放する溝42が形成してあり、この溝42を環状部材4
0に嵌め合わせることによって環状部材40の内周側所
定位置に取付けられている。
【0045】また、前記突起片41の環状部材40への
取付けは、好ましくは、突起片41が環状部材40に対
して円周方向に相対移動しないように取付けられる。具
体的には、前記突起片41の環状部材40への取付け
は、接着するか或いは連結ピンが用いられる。
【0046】前記突起片41は、図1に示す実施の形態
においては常態において圧縮ばね部材30の外周に接し
ているけれども、常態においては圧縮ばね部材30に接
することなく、圧縮ばね部材30に遠心力が作用して圧
縮ばね部材30が放射方向に湾曲したときに接する構成
としてもよいものである。
【0047】45は前記第1慣性体2と第2慣性体5と
の相対回動に減衰抵抗を与える摩擦減衰装置である。前
記摩擦減衰装置45は、第1慣性体2と第2慣性体5と
の相対回動時に摩擦力をる摩擦板46と、この摩擦板4
6を押圧するばね部材(皿ばね)47とを備えている。
【0048】前記摩擦板46は環状のハブ48の両側に
摩擦材49を貼着して構成され、第1慣性体2に形成し
た環状溝9内に収容配置されている。前記摩擦板46の
ハブ48は板部材から環状に形成されてなり、このハブ
48の内周には、第2慣性体5の係合溝19に対応する
突起50が半径方向内方に向かって形成されており、こ
の突起50が第2慣性体5の係合溝19内に係合してい
る。したがって、前記摩擦板46は第2慣性体5に対し
て、回転方向には一体化可能で、軸方向には相対移動可
能に連繋されている。
【0049】前記摩擦板46の突起突起50には緩衝部
材51が冠着されており、この緩衝部材51は第2慣性
体5の突起18に接触し、摩擦板46と第2慣性体5と
の相対回動にばね反力を与えるようになっている。な
お、前記緩衝部材51は、係合溝19内における突起1
8の円周方向側面または突起50の円周方向側面に貼着
する構成としてもよいものである。
【0050】前記摩擦板46を押圧するばね部材(皿ば
ね)47は截頭円錐状に形成され、第2慣性体5に形成
した環状溝9の底部に配置されており、摩擦板46を押
圧板52と共にドライブプレート27に押圧している。
【0051】また、前記押圧板52は板部材から環状に
形成されてなり、この板部材52の外周には突起53が
半径方向外方に突出して形成され、この突起53が第1
慣性体2の切欠き溝12に係合している。したがって、
前記押圧板52は第1慣性体2に対して、回転方向には
一体的となり、軸方向には相対移動可能に連携されてい
る。
【0052】ここで、前記摩擦減衰装置45の摩擦板4
6は、ドライブプレート27に押圧されているけれど
も、このドライブプレート27は第1慣性体2の切欠き
溝10に嵌り合う突起35及びリベットピン37の2箇
所でこの第1慣性体2に連結されているから、結局、摩
擦減衰装置45は第1慣性体2と第2慣性体5との相対
回動に対して摩擦減衰抵抗を与えることになるのであ
る。
【0053】斯かる構成において、前記入力軸1に与え
られるトルクは、この駆動軸1に連結された第1慣性体
2に入力され、この第1慣性体2から捩じりダンパ6及
び摩擦減衰装置45を介して第2慣性体5に伝達され
る。
【0054】詳しくは、前記捩じりダンパ6のドライブ
プレート27が突起36及びリベットピン37を介して
第1慣性体2に連結され、ダンパハブ26が内歯32を
介して第2慣性体5に連結されているから、第1慣性体
2に入力されたトルクは、ドライブプレート27、圧縮
ばね部材30及びダンパハブ26を介して第2慣性体5
に伝達される。
【0055】このとき、前記窓28,29内に収容した
圧縮ばね部材30は、長い撓み振幅をもって吸振作用を
する。また、前記摩擦減衰装置45は、摩擦板46が第
2慣性体5に連繋され、押圧板52が第1慣性体2に連
繋されているから、摩擦板46がドライブプレート27
と押圧板52との間で摩擦摺動して、減衰作用を発揮す
る。
【0056】前記トルク伝達装置が作動するとき、圧縮
ばね部材30の外周は環状部材40の内周側、詳しくは
環状部材40の内周側に設けた突起41に接することが
可能である。即ち、前記圧縮ばね部材30が圧縮された
場合及び/または圧縮ばね部材30に遠心力が作用した
場合に、この圧縮ばね部材30はトルク伝達装置の放射
方向に向かって凸状となるように湾曲することになる。
この場合に、前記圧縮ばね部材30はその外周が環状部
材40の内周側に(設けた突起41に)接して作動し、
吸振作用を発揮することになる。
【0057】このとき、前記環状部材40にはそれ自身
の遠心力及び圧縮ばね部材30の遠心力が作用するけれ
ども、環状部材40はもとより環状であって変形が拘束
されているから、遠心力が作用してもこの環状部材40
がほかの構成部材に対して押圧されることがない。
【0058】このため、前記トルク伝達装置の作動時
に、圧縮ばね部材30に遠心力が作用しても、圧縮ばね
部材30の外周に接することが可能な環状部材40は大
きなヒステリシスを生じさせることがない。
【0059】したがって、安定した捩じり特性を得るこ
とが可能なトルク伝達装置が得られる。
【0060】また、前記環状部材40の内周側には、圧
縮ばね部材30の外周に接することが可能な突起41が
設けられているから、圧縮ばね部材30の外周が接する
位置が安定し、捩じり特性の安定化を図ることができ
る。
【0061】また、前記突起41は、環状部材40とは
別体の突起片41によって形成され、環状部材40より
も摩擦係数の小さい材料から形成されているから、圧縮
ばね部材30との摩擦を可及的に減じることが可能とな
る。
【0062】また、前記環状部材40の内径は、突起
(突起片)41が圧縮ばね部材30に接した状態で、こ
の圧縮ばね部材30に接しない寸法に形成されているか
ら、突起(突起片)41以外が圧縮ばね部材30に接す
ることがなく、無用な摩擦が生じることを防止すること
ができる。
【0063】図4乃至図6は本発明の別の実施の形態を
示す図面で、これらの実施の形態が前記実施の形態と変
わるところは突起41の形態である。以下、これらの実
施の形態について説明する。なお、説明に際して、前記
実施の形態と同一構成部分には同一符号を付し、その重
複する説明を省略する。
【0064】図4乃至図6に示す実施の形態において
は、前記環状部材40の内周側に形成する突起41が、
環状部材40と一体に形成してある。即ち、前記突起4
1は、環状部材40の内周側に半径方向内方に向かって
形成された突起部41によって形成してある。
【0065】前記突起部41は、図4及び図5に示す実
施の形態においては、圧縮ばね部材30を長手方向に分
割するように、この圧縮ばね部材30内に延びる突出部
42と、この突出部42の両側に形成され、圧縮ばね部
材30の所定位置を係合支持する係合部43とからなっ
ている。
【0066】また、図6に示す実施の形態においては、
前記圧縮ばね部材30内に延びる突出部42を3個設
け、隣合う突出部42間に係合部43を形成した構成に
してある。前記係合部43の寸法は、圧縮ばね部材30
の線径よりもやや大きく形成してある。
【0067】また、図7に示す実施の形態においては、
前記圧縮ばね部材30内に延びる突出部42を2個設
け、これら突出部42間に係合部43を形成した構成に
してある。前記係合部43の寸法は、圧縮ばね部材30
の線径と略同じ大きさに形成してある。
【0068】斯かる構成にあっても、前記環状部材40
は遠心力等によって変形や移動することがなく、環状部
材40がほかの構成部材に対して押圧されることがない
から、環状部材40は大きなシステリシスを生じさせる
ことがない。
【0069】したがって、前記実施の形態と同様の作用
・効果が得られ、安定した捩じり特性を得ることが可能
なトルク伝達装置が得られる。
【0070】加えて、前記突起(突起部)41は、環状
部材40と一体に形成されているから、突起(突起部)
41を容易に形成できる。また、部品点数を増加させる
ことがない。
【0071】また、前記突起(突起部)41には圧縮ば
ね部材30の所定位置を係合支持する係合部42が形成
されているから、圧縮ばね部材30の支持位置が安定す
ると共に、圧縮ばね部材30を安定して支持することが
できる。
【0072】以上、実施の形態を図面に基づいて説明し
たが、具体的構成はこの実施の形態に限られるものでは
なく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、前記圧縮ばね部材30として、軸芯線がアーク
状に湾曲した圧縮ばね部材を適用した実施の形態につい
て述べたが、軸芯線が直線状の圧縮ばね部材を採用する
ことも可能である。
【0073】また、前記捩じりダンパ6のドライブプレ
ート27をダンパハブ26の両側に配置した実施の形態
について述べたが、片側のみに配置する構成としてもよ
いものである。
【0074】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、安定したねじり特性を得ることが可能なトルク
伝達装置が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すトルク伝達装置の一
部を切除して示す部分的な平面図である。
【図2】図1のA−O−A線断面図である。
【図3】図1に示す突起片を、平面図(a)、平面図
(a)のA−A線断面図(b)で示す図面である。
【図4】本発明の、別の実施の形態を示す、図1と同様
な図面である。
【図5】図4に示す環状部材を示す部分的な平面図であ
る。
【図6】本発明の、更に別の実施の形態における要部を
示す断面図である。
【図7】本発明の、更に別の実施の形態における要部を
示す断面図である。
【符号の説明】
2 第1慣性体(入力部材) 5 第2慣性体(出力部材) 6 捩じりダンパ 26 ダンパハブ 30 圧縮ばね部材 33 ハブアーム 40 環状部材 41 突起

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力部材またはこの入力部材に対して相
    対回動可能な出力部材の何れか一方に連繋され、放射方
    向に延びる複数のハブアームを備えたダンパハブと、入
    力部材または出力部材の何れか他方とハブアームとの間
    に配設され、ダンパハブを介して入力部材と出力部材と
    を相対回動可能に連繋する複数の圧縮ばね部材と、この
    圧縮ばね部材を取巻くように、圧縮ばね部材よりも外周
    側に設けられ、内周側が圧縮ばね部材の外周に接するこ
    とが可能な環状部材と、を備えてなることを特徴とす
    る、トルク伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記環状部材の内周側の所定位置には、
    圧縮ばね部材の外周に接することが可能な突起が設けら
    れていることを特徴とする、請求項1記載のトルク伝達
    装置。
  3. 【請求項3】 前記突起は、環状部材とは別体に形成さ
    れ、環状部材の内周側所定位置に取付けられた突起片で
    あることを特徴とする、請求項2記載のトルク伝達装
    置。
  4. 【請求項4】 前記突起は、環状部材と一体に形成さ
    れ、環状部材の内周側所定位置に形成された突起部であ
    ることを特徴とする、請求項2記載のトルク伝達装置。
  5. 【請求項5】 前記突起には、圧縮ばね部材の所定位置
    を係合支持する係合部が形成されていることを特徴とす
    る、請求項2または請求項3記載のトルク伝達装置。
  6. 【請求項6】 前記環状部材の内径は、突起が圧縮ばね
    部材に接した状態で、この圧縮ばね部材に接しない寸法
    に形成されていることを特徴とする、請求項2乃至請求
    項5記載のトルク伝達装置。
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