JPH11173381A - ダンパー - Google Patents

ダンパー

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JPH11173381A
JPH11173381A JP34335897A JP34335897A JPH11173381A JP H11173381 A JPH11173381 A JP H11173381A JP 34335897 A JP34335897 A JP 34335897A JP 34335897 A JP34335897 A JP 34335897A JP H11173381 A JPH11173381 A JP H11173381A
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JP
Japan
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pair
damper
axial direction
plate
elastic members
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JP34335897A
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Shiro Takahashi
史朗 高橋
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Exedy Corp
Original Assignee
Exedy Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構造で、ダンパー機構の捩じり特性の
1段目と2段目との間に中剛性の特性を設ける。 【解決手段】 ダンパー8は中間体3と出力回転体4と
の間に装着可能な機構である。ダンパー8は、1対のシ
ート46と1対の第2ばね10とプレート9とを備えて
いる。1対のシート46は軸方向に延び中間体3にトル
ク伝達可能に係合する。1対の第2ばね10は1対のシ
ート46間に軸方向に並んで配置されている。プレート
9は、ハブ4にトルク伝達可能に係合する環状部34
と、環状部34から延び1対のシート46及び1対の第
2ばね10を収容する収容部35とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダンパー、特に、
互いに所定角度内で相対回転可能な第1部材と第2部材
との間に装着可能なダンパーに関する。
【0002】
【従来の技術】車輌のクラッチに用いられるクラッチデ
ィスク組立体は、フライホイールに連結及び連結解除さ
れるクラッチ機能と、捩じり振動を減衰するためのダン
パー機能とを有している。クラッチディスク組立体は、
クラッチ連結部と、クラッチ連結部に固定された入力側
プレートと、入力側プレートの内周側に配置されたハブ
と、ハブのフランジと入力側プレートとを円周方向に弾
性的に連結する弾性部材とを備えている。クラッチ連結
部がフライホイールに付勢されると、フライホイールか
らトルクが入力される。トルクは弾性部材を介してハブ
に伝達され、さらにトランスミッションから延びるシャ
フトに出力される。エンジンからのトルク変動がクラッ
チディスク組立体に入力されると、入力側プレートとハ
ブとの間に相対回転が生じ、弾性部材が円周方向に圧縮
される。クラッチディスク組立体は、入力側プレートと
ハブとの間に両部材が相対回転するときに摩擦抵抗を発
生するための摩擦機構をさらに備えている。摩擦機構
は、複数のワッシャや付勢部材等から構成されている。
【0003】分離ハブ型クラッチディスク組立体は、フ
ランジをハブから分離して中間部材にするとともに、ハ
ブと中間部材を低剛性弾性部材により円周方向に連結し
たものである。このクラッチディスク組立体では、入力
側プレートとハブとの捩じり角度が広くなり、さらに2
段階の特性(低剛性・高剛性)が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ジャンピング現象を防
止するためには、1段目の低剛性の特性と2段目の高剛
性の特性との間に中剛性の特性を設けることが考えられ
る。そのために、たとえば従来の1段目の終わりの部分
で作用する新たなトーションスプリングを設ける。しか
し、このようなトーションスプリングを設けるためには
複雑な構造が必要になることがある。
【0005】本発明の目的は、簡単な構造で、ダンパー
機構の捩じり特性の1段目と2段目との間に中剛性の特
性を設けることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のダンパ
ーは互いに所定角度内で相対回転可能な第1部材と第2
部材との間に装着可能であり、1対のシートと1対の弾
性部材とプレートとを備えている。1対のシートは軸方
向に延び第1部材にトルク伝達可能に係合する。1対の
弾性部材は1対のシート間に軸方向に並んで配置されて
いる。プレートは、第2部材にトルク伝達可能に係合す
る環状部と、環状部から延び1対のシート及び1対の弾
性部材を収容する収容部とを有する。
【0007】このダンパーでは、1対のシート、1対の
弾性部材及びプレートとからなる簡単な構造である。特
に、このダンパーは1対の弾性部材が軸方向に並んで配
置されており、その円周方向両側に1対のシートが配置
されている。このため、比較的高い剛性を得ることがで
きる。請求項2に記載のダンパーでは、請求項1におい
て、収容部は1対のシートの円周方向両側に当接する1
対の当接部を有する。
【0008】このダンパーでは、プレートは1対の当接
部により1対のシート及び1対の弾性部材にトルクを伝
達する。請求項3に記載のダンパーは、請求項2におい
て、収容部は、突出部と前記1対の当接部とを有する。
突出部は環状部から半径方向外方に延び1対のシート及
び1対の弾性部材の第1軸方向側を支持する。1対の当
接部は突出部の円周方向両端から軸方向に延びる。
【0009】このダンパーでは、環状部からは突出部が
延び、さらに突出部から1対の当接部が延びている。た
とえば1対の当接部は突出部から折り曲げることにより
形成された簡単な構造である。請求項4に記載のダンパ
ーは、請求項3において、収容部は、突出部の半径方向
両端から軸方向に延び1対の弾性部材及び1対のシート
の半径方向外側を支持する押さえ部をさらに有してい
る。
【0010】このダンパーでは、突出部から押さえ部が
延びており、1対の弾性部材及び1対のシートの半径方
向外側を支持している。この押さえ部は突出部から折り
曲げられた簡単な構造である。請求項5に記載のダンパ
ーは、請求項3又は4において、第1部材に対して第2
軸方向側に移動不能に係合し、1対の弾性部材及び1対
のシートの第2軸方向側を支持するキャップをさらに備
えている。
【0011】このダンパーでは、キャップを設けること
により1対の弾性部材及び1対のシート部材の第2軸方
向側への移動を制限している。請求項6に記載のダンパ
ーは、請求項2〜4のいずれかにおいて、1対の当接部
は前記1対のシートの軸方向全体にわたって延びてい
る。プレートは1対の当接部の軸方向端部から円周方向
に延び1対の弾性部材及び1対のシートの第2軸方向側
に配置された規制部をさらに有している。
【0012】このダンパーでは、規制部により1対の弾
性部材及び1対のシートの第2軸方向側への移動を規制
している。ここでは、規制部は当接部から折り曲げられ
た形状であり、構造が簡単である。さらに、ダンパー
は、1対のシート、1対の弾性部材、プレートが1つの
プレートアッセンブリーとしてカセット化され、他の装
置への取り付けが簡単である。
【0013】請求項7に記載のダンパーでは、請求項5
又は6において、1対の弾性部材はコイルスプリングで
ある。1対のシートの各々は、軸方向に延びる本体と、
本体から延び1対の弾性部材内に挿入される挿入部とを
有している。このダンパーでは、コイルスプリングはそ
の中に挿入された1対のシートの挿入部に係合して軸方
向に位置決めされ、コイルスプリング同士は互いに干渉
しにくい。
【0014】
【発明の実施の形態】第1実施形態 図1及び図2に、本発明の一実施形態としてのクラッチ
ディスク組立体1を示す。クラッチディスク組立体1は
車輌のクラッチに用いられる。図1のクラッチディスク
組立体1の左側には図示しないフライホイールが配置さ
れ、図1の右側には図示しないトランスミッションが配
置されている。以後、図1の左側を第1軸方向側と呼
び、図1の右側を第2軸方向側と呼ぶ。図1のO−Oは
クラッチディスク組立体1の回転軸線である。図2に示
す回転方向R1はフライホイール及びクラッチディスク
組立体1の回転方向であり、回転方向R2はその反対方
向である。
【0015】クラッチディスク組立体1は、主に、入力
回転体2と、中間体3と、出力回転体4と、第3ばね5
と、第4ばね6と、第2ばね10と、ダンパー8とから
主に構成されている。入力回転体2は、図示しないフラ
イホイールからトルクが入力される部材である。出力回
転体4は、この実施形態においてはハブであり、図示し
ないトランスミッションから延びるシャフト(図示せ
ず)に相対回転不能に軸方向移動可能に係合している。
中間体3は、入力回転体2と出力回転体4との間に配置
された部材である。第3ばね5と第4ばね6とは、入力
回転体2と中間回転体とを円周方向に弾性的に連結する
ための部材である。第1ばね7は、中間体3と出力回転
体4とを円周方向に弾性的に連結するための部材であ
る。ダンパー8は、出力回転体4と中間体3との間で第
1ばね7と並列に配置された機構である。
【0016】次に、クラッチディスク組立体1の各構造
について詳細に説明する。入力回転体2は、摩擦部11
(クラッチディスク)と第1プレート12と第2プレー
ト13とから主に構成されている。摩擦部11はフライ
ホイールの摩擦面近傍に配置された環状の部材である。
摩擦部11は、主に1対のフェーシングとクッショニン
グプレートとから構成されている。
【0017】第1プレート12と第2プレート13は円
板状又は環状のプレート部材であり、互いに対して軸方
向所定距離だけ離れている。第1プレート12と第2プ
レート13との外周部は円周方向に配置された複数のピ
ン15により互いに固定されている。これにより、第1
プレート12と第2プレート13との軸方向距離が定め
られ、両プレート12,13は一体回転する。第1プレ
ート12の外周部には、クッショニングプレートが複数
のリベット14により固定されている。
【0018】第1プレート12には、円周方向に等間隔
で複数の第1収容部19が形成されている。第1収容部
19は軸方向にわずかに膨らんだ部分であり、円周方向
両側に第1当接部20を有している。第1当接部20は
円周方向に互いに対向している。また、第1プレート1
2には、円周方向に並んだ複数の第2収容部21が形成
されている。第2収容部21は第1軸方向側にわずかに
膨らんだ形状であり、円周方向両側に第2当接部22を
有している。第2当接部22は円周方向に互いに対向し
ている。
【0019】第2プレート13には、円周方向に等間隔
で複数の第1収容部23が形成されている。第1収容部
23は、第1収容部19に対応して形成されており、円
周方向両側に第1当接部24を有している。第2プレー
ト13には、さらに円周方向に並んだ複数の第2収容部
25が形成されている。第2収容部25は、第2収容部
21に対応しており、円周方向両側に第2当接部26を
有している。第1収容部19,23は第2収容部21,
25に比べて円周方向及び半径方向の長さが長い。
【0020】第1プレート12の内周縁には環状のブッ
シュ16が配置されている。ブッシュ16は出力回転体
4のハブ56の外周面に回転自在に支持されている。こ
れにより、入力回転体2と出力回転体4の半径方向位置
決めがされている。ブッシュ16は後述のフランジ57
及び外周歯58の第1軸方向側面に当接している。中間
体3は第1プレート12と第2プレート13との軸方向
間に配置された円板状又は環状の部材である。中間体3
は、第1及び第2プレート12,13に比べて軸方向の
厚みが大きい。中間体3には、図2に示すように、円周
方向に長く延びる第1窓孔29が形成されている。第1
窓孔29は、プレート12,13の第1収容部19,2
3に対応している。さらに、中間体3には、円周方向に
並んだ複数の第2窓孔30が形成されている。第2窓孔
30は第2収容部21,25に対応している。
【0021】第1窓孔29内には第3ばね5が収容され
ている。第3ばね5は、図2から明らかなように、大小
のコイルスプリング5a,5bが組み合わされてなるコ
イルスプリングである。第3ばね5の円周方向両端は第
1窓孔29の円周方向両端及びプレート12,13の第
1当接部20,24に当接している。第3ばね5は、収
容部19,23により半径方向外方及び軸方向外方への
移動が規制されている。
【0022】第2窓孔30内には第4ばね6が配置され
ている。第4ばね6は、図2から明らかなようにコイル
スプリングである。第4ばね6の円周方向両端は、第2
窓孔30の円周方向両端に当接している。第4ばね6の
円周方向両端と当接部22,26との間には、捩じり角
度θ3 −θ2 だけの隙間が確保されている。中間体3の
外周縁には円周方向に複数の切り欠き69が形成されて
いる。切り欠き69は円周方向に長く延びており、その
間を前述のピン15が延びている。ピン15と切り欠き
69の円周方向両端との間には、第4捩じり角度θ4
θ2だけの隙間が円周方向両側にそれぞれ確保されてい
る。
【0023】中間体3には、隣接する第1窓孔29の間
で第2窓孔30の内周側に第3窓孔31が形成されてい
る。第3窓孔31は、円周方向に長く延びるほぼ長方形
の形状である。中間体3の内周部には、第1軸方向側に
延びる筒状部17が形成されている。筒状部17には半
径方向内側に延びる複数の第2内周歯70が形成されて
いる。第2内周歯70の回転方向R1側にはR1側面7
1が形成され、そのR2側にはR2側面72が形成され
ている。
【0024】出力回転体4は、軸方向に延びる筒状のボ
ス56から主に構成されている。ボス56はプレート1
2,13の中心孔内に延びている。ボス56の内周孔に
は複数のスプライン溝64が形成されている。ボス56
には半径方向外方に延びるフランジ57が形成されてい
る。フランジ57は中間体3の筒状部17に対応してい
る。フランジ57には半径方向外方に延びる複数の外周
歯58が形成されている。外周歯58は第2内周歯70
の円周方向間に延びており、円周方向両側にそれぞれ所
定の角度だけ隙間を有している。外周歯58の回転方向
R1側にはR1側面59が形成されており、R2側には
R2側面60が形成されている。外周歯58の外周縁に
は半径方向に対応する2カ所に切り欠き62が形成され
ている。切り欠き62の両側には当接部63が形成され
ている。
【0025】次に、ダンパー8について詳細に説明す
る。ダンパー8は主にプレート9と第2ばね10とから
構成されている。プレート9は、図3に示すような環状
の部材であり、第1プレート12と中間体3との間に配
置されている。プレート9は主に環状部34と係合部3
5とから構成されている。環状部34の内周縁には半径
方向内側に延びる複数の第1内周歯39が形成されてい
る。第1内周歯39は複数の第2内周歯70に対応して
おり、軸方向に重なっている。第1内周歯39は第2内
周歯70に比べて円周方向幅が広く、第2内周歯70よ
り円周方向両側に延びている。また、第1内周歯39
は、外周歯58の間に挿入され、外周歯58に対して円
周方向に当接可能となっている。第1内周歯39の回転
方向R1側にはR1側面40が形成され、R2側にはR
2側面41が形成されている。
【0026】外周歯58と円周方向両側の第1内周歯3
9との間にはそれぞれ第1捩じり角度θ1 の隙間が確保
されている。具体的には、外周歯58のR1側面59と
第1内周歯39のR2側面41との間には、また外周歯
58のR2側面60と第1内周歯39のR1側面40と
の間には、第1捩じり角度θ1 だけの隙間が確保されて
いる。
【0027】外周歯58と円周方向両側の第2内周歯7
0との間には第2捩じり角度θ2 の隙間が形成されてい
る。すなわち、外周歯58のR1側面59と第2内周歯
70のR2側面72との間、及び外周歯58のR2側面
60と第2内周歯70のR1側面71との間にそれぞれ
第2捩じり角度θ2 の隙間が形成されている。外周歯5
8の円周方向両側それぞれにおいて、第2捩じり角度θ
2 は第1捩じり角度θ1 より大きい。第1捩じり角度θ
1 外周歯58から見てR2側がR1側より大きい。第2
捩じり角度θ2 は外周歯58から見てR2側がR1側よ
り大きい。
【0028】また、前述の第4捩じり角度θ4 は第3捩
じり角度θ3 より大きく、第3捩じり角度θ3 及び第4
捩じり角度θ4 は各々が第2捩じり角度θ2 より大き
い。なお、プレート9の内周部はブッシュ16と筒状部
17との軸方向間に挟まれている。プレート9の環状部
34と筒状部17のエンジン側端面との間には、摩擦ワ
ッシャ92が配置されている。プレート9と中間回転体
3とが相対回転するときに両者間で摩擦抵抗を発生する
ための部材である。摩擦ワッシャ92は後述する第2摩
擦部材76と同様に高摩擦係数を有しており、後述する
付勢部材77によってプレート9と筒状部17との間に
挟み付けられている。
【0029】係合部35は、第2ばね10を支持するた
めの部分であり、主に突出部36,当接部37及び押さ
え部38から構成されている。突出部36は、複数形成
されており、環状部34から半径方向外方に突出してい
る。当接部37は突出部36の円周方向両端から軸方向
に延びている。押さえ部38は突出部36の半径方向外
方縁から軸方向に延びている。当接部37及び押さえ部
38は突出部36から折り曲げられ、中間体3の近傍ま
で延びている。このようにして、係合部35において
は、突出部36、当接部37及び押さえ部38により所
定の空間が形成されている。この空間は中間体3の第3
窓孔31に対応している。
【0030】第3窓孔31及び係合部35内には、それ
ぞれ1対のシート46と1対の第2ばね10とが配置さ
れている。第2ばね10は、図4から明らかなようにコ
イルスプリングであり、軸方向に並んで配置されてい
る。第2ばね10の一方は係合部35内に収容されてお
り、第2ばね10の他方は第3窓孔31内に配置されて
いる。
【0031】シート46は1対の第2ばね10の円周方
向両端を支持するとともに1対の第2ばね10の軸方向
を位置決めするための部材である。シート46は軸方向
に長く延びる長方形の本体48を有している。本体48
は、各第2ばね10の円周方向両端に当接している。さ
らに、各シート46の本体48の円周方向外側は、係合
部35及び第3窓孔31に支持されている。シート46
には、本体48から各第2ばね10内に延びる挿入部4
9が形成されている。挿入部49により、第2ばね10
はシート46から離脱不能及び軸方向に位置決めされて
いる。このため、1対の第2ばね10は軸方向に互いに
干渉しにくい。
【0032】キャップ51は、中間体3に係合し、1対
の第2ばね10及び1対のシート46の第2軸方向側を
支持するための部材である。キャップ51は、図から明
らかなようにプレートからなる部材である。キャップ5
1は、1対の第2ばね10及び1対のシート46の第2
軸方向側を支持する押さえ部52と、押さえ部52から
第1軸方向側に延び、第3窓孔31の円周方向両側すな
わち第3窓孔31の円周方向端部とシート46の円周方
向外側面との間に延びる係合部53と、係合部53から
円周方向両側に延び中間体3の第1軸方向側面に当接す
る係止部54とから構成されている。キャップ51は係
止部54により中間体3に対して第1軸方向側に離脱不
能となっている。この結果、キャップ51は押さえ部5
2により1対の第2ばね10及び1対のシート46の第
2軸方向側への移動を制限している。
【0033】第1摩擦部材74は、フランジ57の第2
軸方向側面に当接する環状の部材である。第1摩擦部材
74は、第1摩擦部材74と第2プレート13の内周部
との間に配置された第1付勢部材75によりフランジ5
7側に付勢されている。第2摩擦部材76は、中間体3
の第2軸方向側面内周部に当接する環状の部材である。
第2摩擦部材76は、第2摩擦部材76と第2プレート
13の内周部との間に配置された第2付勢部材77によ
り中間体3側に付勢されている。第2摩擦部材76は、
第2プレート13に相対回転不能に係合する係止アーム
78を有している。また、第1摩擦部材74と第2摩擦
部材76とは円周方向に相対回転不能にかつ軸方向に移
動自在に係合している。すなわち、第1摩擦部材74及
び第2摩擦部材76は入力回転体2であるプレート1
2,13と一体回転する。第1摩擦部材74とフランジ
57との間で発生する摩擦抵抗は、第2摩擦部材76と
中間体3との間で生じる摩擦抵抗より小さくなるように
設定されている。
【0034】各ばねをばね定数の小さいものから大きい
ものに並べると、第1ばね7、第2ばね10、第3ばね
5、第4ばね6の順番になる。ダンパー8は、中間体3
及び出力回転体4に対して第1軸方向側から装着可能で
ある。すなわち、あらかじめキャップ51、1対のシー
ト46及び1対の第2ばね10をプレート9に装着して
おき、その状態でキャップ51及びその他の部分を中間
体3の0第3窓孔31内に挿入する。
【0035】図6は、クラッチディスク組立体1のダン
パー機構の機械回路図である。この図は、ダンパーの一
方向への捩じり動作における各部材の関係を表してい
る。図から明らかなように、たとえダンパー8がクラッ
チディスク組立体1内に装着されていなくても、クラッ
チディスク組立体1は成立し、少なくとも従来と同様の
動作を行う。すなわち、このクラッチディスク組立体1
は、ダンパー8があるものとないものとを必要な特性に
応じて製造できる。
【0036】クラッチディスク組立体1のトルク伝達動
作について説明する。入力回転体2の摩擦部11が図示
しないフライホイールに押しつけられると、クラッチデ
ィスク組立体1にトルクが入力される。トルクは第1及
び第2プレート12,13から第3ばね5,中間回転体
3、1対の第2ばね10、出力回転体4の順番に伝達さ
れていく。出力回転体4からは、図示しないトランスミ
ッションから延びる図示しないシャフトにトルクが出力
される。
【0037】エンジンからのトルク変動がクラッチディ
スク組立体1に入力されると、入力回転体2と出力回転
体4との間で捩じり振動すなわち相対回転が生じ、第3
ばね5,第4ばね6、第2ばね10、第1ばね7が圧縮
される。次に、図7の捩じり特性線図にしたがってクラ
ッチディスク組立体1の捩じり動作について説明する。
ここでは、入力回転体2を他の装置に固定しておき、そ
れに対して出力回転体4を回転方向R2側に捩じってい
く動作として説明する。外周歯58と第1内周歯39と
が当接するまでの第1捩じり角度θ1 までの間は主に第
1ばね7が円周方向に圧縮され、低剛性の特性が得られ
る。ここでは、第1摩擦部材74と出力回転体4のフラ
ンジ57との間で小さな摩擦抵抗が生じる。続いて、第
1捩じり角度θ1 になると、外周歯58と第1内周歯3
9とが当接し、以後は捩じり角度θ1 からθ2 までの間
は出力回転体4と中間体3との間で第1ばね7と1対の
第2ばね10が並列に圧縮される。ここでは、それぞれ
軸方向に配置された1対の第2ばね10が圧縮されるた
めに、比較的剛性の高い特性が得られる。また、捩じり
角度θ11からθ2 までの間は,摩擦ワッシャ92がプレ
ート9と中間体3との間で滑り大きな摩擦抵抗を発生す
る。したがって、捩じり角度θ1 からθ2 までの間すな
わち中間の領域で中剛性・高ヒステリシストルクの領域
が得られる。第2捩じり角度θ2 になると、外周歯58
と第2内周歯70とが当接し、以後は第1及び第2ばね
7,10の圧縮が停止する。すなわち出力回転体4と中
間体3との相対回転が停止し、以後はそれらと入力回転
体2との間で相対回転が進む。したがって、第3ばね5
が圧縮され、中間体3と第2摩擦部材76との間で滑り
が生じる。この結果、捩じり角度θ2 〜θ3 までは高剛
性・大ヒステリシストルクの特性が得られる。第3捩じ
り角度θ3 となって第4ばね6の圧縮が始まると、以後
はさらに高い剛性が得られる。第4捩じり角度θ4とな
りピン15と切り欠き69とが当接すると、出力回転体
4と入力回転体2との間の相対回転が停止する。
【0038】以上に説明した捩じり特性において、第1
捩じり角度θ1 までの1段目の特性に低剛性・小ヒステ
リシストルクの特性を実現しているために、アイドリン
グ時の歯打ち音が生じにくくなっている。また、低剛性
と高剛性との間に中間の中剛性の特性(θ1 〜θ2 )の
特性を設けているため、ジャンピング現象が生じにく
い。特にこの領域では摩擦ワッシャ92により大摩擦す
なわち高ヒステリシストルクが発生しているため、ジャ
ンピング減少防止により効果的である。
【0039】この実施形態では、中剛性の特性を、プレ
ート9と1対の第2ばね10と1対のシート46とから
なる簡単なダンパー8で実現している。係止部54は、
図4に示すように中間体3に形成された凹部3a内に係
合している。但し、図5に示すように凹部を設けずに係
止部54を中間体3の第1軸方向側端面に当接させても
よい。第2実施形態 図8〜図11に示すクラッチディスク組立体1は、ダン
パー8を除いては前記実施形態とほぼ同様の形状をして
いるため、ここではダンパー8についてのみ説明する。
【0040】プレート9は、前記実施形態と同様に、環
状部84と、複数の係合部85とを備えている。また、
プレート9の内周部には、環状の補強プレート90がリ
ベット91により固定されている。補強プレート90は
第2軸方向側に固定され、中間体3の筒状部17及びフ
ランジ57の第1軸方向側面に当接している。補強プレ
ート90はプレート9の歯と同様の歯を有しており、プ
レート9とともにハブ側の外周歯に当接可能になってい
る。歯同士の接触面積が増えることにより、摩耗や破損
が生じにくい。特にプレート9は補強プレート90によ
り強度が向上している。
【0041】係合部85において、環状部84から半径
方向外側に延びる突出部86が形成されている。突出部
86の円周方向両側からは当接部87が軸方向に延びて
いる。当接部87は、中間体3の第3第3窓孔31内を
延び、さらにその軸方向先端から円周方向内側に向かっ
て互いに延びている。この軸方向押さえ部89は互いに
溶接により固定されている。1対の第2弾性部材及び1
対のシート46の構成は前記実施形態と同様である。
【0042】この実施形態では、前記実施形態のキャッ
プに代えてプレート9の軸方向押さえ部89が1対の第
2ばね10及び1対のシート46の第2軸方向側への移
動を規制している。なお、当接部87は、1対のシート
46に比べて半径方向に短い部材であり、第3第3窓孔
31は1対のシート46の軸方向中心で半径方向両側に
当接している。
【0043】環状部84における第1内周歯及び第1内
周歯と他の部材との関係は前記実施形態と同様であるの
でここでは省略する。この実施形態においても、前記実
施形態と同様の優れた効果が得られる。本発明は、クラ
ッチディスク組立体に限定されず、他の動力伝達装置に
採用可能である。
【0044】
【発明の効果】本発明に係るダンパーでは、1対のシー
ト、1対の弾性部材及びプレートとからなる簡単な構造
である。特に、このダンパーは1対の弾性部材が軸方向
に並んで配置されており、その円周方向両側に1対のシ
ートが配置されている。このため、比較的高い剛性を得
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としてのクラッチディスク
組立体の縦断面概略図。
【図2】プレートを取り去った状態でのクラッチディス
ク組立体の平面図。
【図3】プレート9の部分平面図。
【図4】第2ばねの断面図。
【図5】図4の変形例。
【図6】クラッチディスク組立体の機械回路図。
【図7】クラッチディスク組立体の捩じり特性線図。
【図8】第2実施形態におけるクラッチディスク組立体
の縦断面概略図。
【図9】プレートを取り去った状態におけるクラッチデ
ィスク組立体の平面図。
【図10】ダンパーの部分平面図。
【図11】図4に対応する図。
【符号の説明】
1 クラッチディスク組立体 2 入力回転体 3 中間体 4 出力回転体 5 第3ばね 6 第4ばね 7 第1ばね 8 ダンパー 9 中間部材 10 第2ばね 11 摩擦部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに所定角度内で相対回転可能な第1部
    材(3)と第2部材(4)との間に装着可能なダンパー
    (8)であって、 軸方向に延び前記第1部材(3)にトルク伝達可能に係
    合する1対のシート(46)と、 前記1対のシート(46)間に軸方向に並んで配置され
    た1対の弾性部材(10)と、 前記第2部材(4)にトルク伝達可能に係合する環状部
    (34)と、前記環状部(34)から延び前記1対のシ
    ート(46)及び前記1対の弾性部材(10)を収容す
    る収容部(35)とを有するプレート(9)と、を備え
    たダンパー(8)。
  2. 【請求項2】前記収容部(35)は前記1対のシート
    (46)の円周方向外側にそれぞれ当接する1対の当接
    部(37)を有する、請求項1に記載のダンパー
    (8)。
  3. 【請求項3】前記収容部(35)は、前記環状部(3
    4)から半径方向外方に延び前記1対のシート(46)
    及び前記1対の弾性部材(10)の第1軸方向側を支持
    する突出部(36)と、前記突出部(36)の円周方向
    両端から軸方向に延びる前記1対の当接部(37)とを
    有する、請求項2に記載のダンパー(8)。
  4. 【請求項4】前記収容部(35)は、前記突出部(3
    6)の半径方向外側から軸方向に延び前記1対の弾性部
    材(10)及び前記1対のシート(46)の半径方向外
    側を支持する押さえ部(38)をさらに有している、請
    求項3に記載のダンパー(8)。
  5. 【請求項5】前記第1部材(3)に対して第2軸方向側
    に移動不能に係合し、前記1対の弾性部材(10)及び
    前記1対のシート(46)の第2軸方向側を支持するキ
    ャップ(51)をさらに備えている、請求項3又は4に
    記載のダンパー(8)。
  6. 【請求項6】前記1対の当接部(37)は前記1対のシ
    ート(46)の軸方向全体にわたって延び、 前記プレート(9)は、前記1対の当接部(37)の軸
    方向端部から円周方向に延び前記1対の弾性部材(1
    0)及び前記1対のシート(46)の第2軸方向側に配
    置された規制部(89)をさらに有している、請求項2
    〜4のいずれかに記載のダンパー(8)。
  7. 【請求項7】前記1対の弾性部材(10)はコイルスプ
    リングであり、 各前記1対のシート(46)は、軸方向に延びる本体
    (48)と、前記本体(48)から延び前記1対の弾性
    部材(10)内に挿入される挿入部(49)とを有して
    いる、請求項5又は6に記載のダンパー(8)。
JP34335897A 1997-12-12 1997-12-12 ダンパー Pending JPH11173381A (ja)

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