JP2001031771A - 難燃性付与用マスターバッチ及び難燃性樹脂組成物 - Google Patents

難燃性付与用マスターバッチ及び難燃性樹脂組成物

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 (A)熱可塑性有機樹脂
100重量部、 (B)フェニル基含有シリコーン樹脂
20〜200重量部を主成分としてなることを特徴と
する難燃性付与用マスターバッチ。 【効果】 本発明のマスターバッチは、各樹脂への混練
が容易で均一分散しやすく、微量の定量添加ができ、優
れた難燃性を付与させることができるといった利点を有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に熱可塑性有機
樹脂に難燃性を付与するために配合するマスターバッチ
及び難燃性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
電気・電子機器部品、建材、自動車部品、日用品等の樹
脂成形品に難燃性を付与すべく、熱可塑性有機樹脂に有
機ハロゲン化合物、或いは三酸化アンチモン化合物等が
添加されている。しかしながら、これらの化合物は有害
であったり、燃焼時有害なガスを発生する等の欠点があ
り、その解決が求められていた。
【0003】これに対して、有害ガスを発生しないシリ
コーン樹脂を添加して難燃性を向上させる方法が開発さ
れ、注目されている(特開昭54−36365号、特開
平4−226159号、特開平9−169914号、特
開昭54−102352号、特開平6−306265号
公報)。
【0004】このシリコーン樹脂は、液状から固体まで
種々の形状のものが適用可能であるが、固形状シリコー
ン樹脂の場合、粉体化する工程が必要となり、粉体のた
めに混練時の取り扱いが容易でなく、微量の定量添加が
難しく、均一分散が難しいといった欠点がある。また、
液状シリコーン樹脂の場合、シェアーが掛かりにくく、
少量の成分を熱可塑性樹脂中に均一分散することが難し
い等の問題点がある。
【0005】本発明は、上記問題点を解消するためにな
されたもので、特に各種熱可塑性有機樹脂に少量でも容
易に均一分散することができ、この熱可塑性有機樹脂に
優れた難燃性を付与することができる難燃性付与用マス
ターバッチ及びこれを配合した難燃性樹脂組成物を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を行った
結果、フェニル基含有シリコーン樹脂、特に下記平均組
成式(1) (C65mnSiXp(4-m-n-p)/2 (1) 〔但し、Rは水素原子又はフェニル基を除く一価の有機
基であり、XはOH基又は加水分解性基であり、m,n
は0.3≦m≦1.8、0≦n≦1.5、1.0≦m+
n<2.0、0.2≦m/(m+n)≦1.0の範囲を
満たす数であり、pは0≦p≦1.5、1.0≦m+n
+p≦3.0を満たす数である。〕で示されるフェニル
基含有シリコーン樹脂を熱可塑性有機樹脂と混合乃至は
混練した組成物を難燃性付与用マスターバッチとして、
特に各種熱可塑性有機樹脂に配合した場合、このマスタ
ーバッチが難燃性を付与されるべき熱可塑性有機樹脂に
容易に均一分散されて、この熱可塑性有機樹脂に優れた
難燃性が付与されること、この場合、上記マスターバッ
チの使用量が極く少量でも熱可塑性有機樹脂に対する均
一分散性に優れ、良好な作業性を与えることを知見し、
本発明をなすに至ったものである。
【0007】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の難燃性付与用マスターバッチは、(A)熱可塑
性有機樹脂100部(重量部、以下同じ)と、(B)フ
ェニル基含有シリコーン樹脂20〜200部を主成分と
するものである。
【0008】ここで、上記(A)成分の熱可塑性有機樹
脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチ
レン、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポ
リビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリア
ミドイミド、ポリ酢酸ビニル、ポリエステル、アクリロ
ニトリル−スチレン共重合樹脂等、スチレン系、オレフ
ィン系、エステル系、ウレタン系、フッ素系等の熱可塑
性エラストマーが例示され、熱可塑性有機樹脂であれば
特に限定されない。なお、上記の例示からも明らかなよ
うに、本発明において熱可塑性有機樹脂は熱可塑性エラ
ストマーを含む意味で用いる。本成分としては、これら
の樹脂を単独で使用しても良く、また2種類以上の混合
物を使用しても良い。
【0009】次に、本発明に使用される(B)成分のフ
ェニル基含有シリコーン樹脂としては、下記平均組成式
(1) (C65mnSiXp(4-m-n-p)/2 (1) で表されるシリコーン樹脂が好適に用いられる。ここ
で、Rは水素原子又はフェニル基を除く一価の有機基で
ある。Rの有機基としては、炭素数1〜12のアルキル
基、シクロアルキル基、アルケニル基等の脂肪族又は脂
環式の一価炭化水素基、例えばメチル、エチル、ビニ
ル、プロピル、アリル、iso−プロピル、ヘキシル、
シクロヘキシル、デシル基等の他、難燃性の損なわない
範囲で上記非置換の一価炭化水素基の水素原子の一部を
エポキシ基、(メタ)アクリル基、アミノ基、メルカプ
ト基等の有機反応性基で置換した置換一価炭化水素基を
挙げることができる。なお、フッ素原子以外のハロゲン
置換炭化水素基、特に臭素原子置換炭化水素基は好まし
くない。これらの中では、特に耐熱性、耐候性を考慮す
れば、メチル基が好ましい。XはOH基又は加水分解性
基を表し、加水分解性基としては炭素数1〜6のオルガ
ノオキシ基が好ましい。具体的には、OH、メトキシ、
エトキシ、プロポキシ、iso−プロポキシ、ブトキ
シ、t−ブトキシ、ヘキシルオキシ、シクロヘキシルオ
キシ、フェノキシ基等を例示できる。なお、メトキシ、
エトキシ基は加水分解して経時変化し易いため、オルガ
ノオキシ基としては炭素数3〜6のもの、特に炭素数3
〜6のアルコキシ基が好ましく、Xとしては、特にOH
基、プロポキシ基、ブトキシ基がより好ましい。
【0010】m、n、pは各々以下の条件を満たすこと
が難燃性や加工性の点で好ましい。mは0.3≦m≦
1.8、nは0≦n≦1.5、pは0≦p≦1.5、更
に1.0≦m+n<2.0、0.2≦m/(m+n)≦
1.0、1.0≦m+n+p≦3.0の各範囲を満たす
ことが好ましい。
【0011】ここで、上記式(1)のフェニル基含有シ
リコーン樹脂において、フェニル基は、熱可塑性有機樹
脂への分散を促進すると共に、難燃性を付与する役割を
果たす。その含有率mが0.3未満では、分散性並びに
難燃性を付与するに必要なフェニル基の絶対量が不足す
ることがあり、1.8を超過するとフェニル基により引
き起こされる立体障害のため合成が難しくなることがあ
る。更に好ましくは、0.3≦m≦1.5の範囲を満た
すのが良い。水素原子又はフェニル基以外の有機基であ
るRは含有されなくても良いが、その含有率nが1.5
を超過すると潤滑性が発現し、混練性が不良となること
がある。更に好ましくは0≦n≦1.2の範囲を満たす
のが良い。OH基又は加水分解性基は含有されなくても
良いが、その含有率pが1.5を超過すると、分子末端
の比率が高く、結果的に分子サイズが小さくなり、難燃
性が低下することがある。更に好ましくは、0.01≦
p≦1.2の範囲を満たすのが良い。また、フェニル基
とRの含有率(m+n)が1.0未満では、2官能単位
(D単位)を含まなくなるため、フェニル基含有シリコ
ーン樹脂は固くなり、分散性が不良となり、更に空間的
広がりが小さくなることにより難燃性が低下することが
ある。含有率(m+n)が2.0以上では、フェニル基
含有シリコーン樹脂が液状になり、滑り性が発現するた
め配合・混練が困難となったり、成型品にベタツキが発
生することがある。フェニル基及びR中のフェニル基の
含有率(m/(m+n))が0.2未満では、分子全体
のフェニル基含有率が低くなり、十分な難燃性を発現し
なくなることがある。更に好ましくは、0.5≦m/
(m+n)≦1.0の範囲を満たすのが良い。また、
(m+n+p)は1.0〜3.0、更に好ましくは1.
0〜2.6の範囲である。
【0012】上記(B)成分のフェニル基含有シリコー
ン樹脂は、従来公知の種々の方法で製造することができ
る。即ち、対応する原料のクロルシラン又はアルコキシ
シランを溶剤中で加水分解・縮合する方法、クロルシラ
ンを脱水反応でシロキサン結合を形成する方法、アルコ
キシシランをアルカリ性触媒を用いて加水分解・縮合す
る方法等を例示することができる。これらの製造方法に
限定される必要はなく、上記構造を形成できる方法であ
ればどのような方法でも適用できる。
【0013】出発原料としては、テトラクロルシラン、
トリクロルシラン、メチルトリクロルシラン、エチルト
リクロルシラン、ビニルトリクロルシラン、プロピルト
リクロルシラン、アリルトリクロルシラン、iso−プ
ロピルトリクロルシラン、ヘキシルトリクロルシラン、
シクロヘキシルトリクロルシラン、デシルトリクロルシ
ラン、フェニルトリクロルシラン、メチルハイドロジェ
ンジクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、エチルメ
チルジクロルシラン、ビニルメチルジクロルシラン、プ
ロピルメチルジクロルシラン、アリルメチルジクロルシ
ラン、iso−プロピルジクロルシラン、ヘキシルメチ
ルジクロルシラン、シクロヘキシルメチルジクロルシラ
ン、デシルメチルジクロルシラン、フェニルメチルジク
ロルシラン、ジフェニルジクロルシラン、ジメチルハイ
ドロジェンクロルシラン、トリメチルクロルシラン、ジ
メチルヘキシルクロルシラン、ジメチルフェニルクロル
シラン、ジフェニルメチルクロルシラン等のクロルシラ
ン類、及びこれらクロルシランに対応するメトキシシラ
ン、エトキシシラン、イソプロポキシシラン等のアルコ
キシシラン、並びにこれらアルコキシシランの部分加水
分解・縮合物を使用することができる。場合により、γ
−(メタクリロキシプロピル)トリメトキシシラン、γ
−(メタクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラ
ン、γ−(アクリロキシプロピル)トリメトキシシラン
等のアクリル官能性シラン類、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
エトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエ
トキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン、β−(3,4エポキシシク
ロヘキシル)エチルメチルジメトキシシラン等のエポキ
シ官能性シラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ
−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ官能性シラン
類、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−
メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等のメルカ
プト官能性シラン類等の有機官能性シランを使用するこ
ともできる。
【0014】上記(B)成分のフェニル基含有シリコー
ン樹脂は、25℃(室温)において固体であるものが好
ましく、また、その数平均分子量は、500〜100,
000、特に2,000〜50,000とすることが好
ましい。
【0015】また、前記(A)成分の熱可塑性有機樹脂
100部に対して、(B)成分のフェニル基含有シリコ
ーン樹脂の配合割合は、20〜200部の範囲であり、
好ましくは20〜150部の範囲である。(B)成分の
フェニル基含有シリコーン樹脂が20部未満であると、
マスターバッチとしての付加価値が低くなり、200部
を超えると、得られたマスターバッチの粘性が高くなり
ペレット化が困難となる。
【0016】本発明のマスターバッチは、上記(A)、
(B)成分を混合乃至は混練することにより得ることが
でき、またペレットとして成形、使用することが好まし
い。
【0017】混合温度は、(A)成分の熱可塑性有機樹
脂の溶融温度以上の温度条件下で(A)成分の熱可塑性
有機樹脂を溶融し、(B)成分のフェニル基含有シリコ
ーン樹脂と混練するが、(A)成分の熱可塑性有機樹脂
の溶融温度より高い温度、特に5℃以上高い温度条件下
で行うことが好ましい。混合装置としては、ヘンシェル
ミキサー、バンバリーミキサー、プラベンダー、プラス
チーコーダー、加圧ニーダー、一軸混練押出機、二軸混
練押出機等が挙げられる。なお、マスターバッチをペレ
ット状に成形する場合には通常ペレタイザーが使用され
る。
【0018】本発明のマスターバッチは、各種樹脂製品
に難燃性を付与するために使用される。この場合、樹脂
としては、熱硬化性のものでも良いが、特に熱可塑性有
機樹脂であることが好ましい。このマスターバッチが配
合される熱可塑性有機樹脂としては、先に(A)成分の
熱可塑性有機樹脂で例示したものを挙げる事ができる。
この場合、マスターバッチが配合される熱可塑性有機樹
脂とマスターバッチの製造に用いた熱可塑性有機樹脂と
は互いに同一でも異なっていても良いが、両者が同系又
は同一の樹脂であることが好ましい。上記マスターバッ
チの配合量は樹脂、特に熱可塑性有機樹脂100部に対
して0.2〜10部であることが好ましく、上記(B)
成分のフェニル基含有シリコーン樹脂がマスターバッチ
中の(A)成分の熱可塑性有機樹脂を含む樹脂成分全体
の0.1〜5重量%、特に0.2〜3重量%であること
が好ましい。
【0019】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を更に
具体的に説明する。なお、「部」及び「%」は、特に断
らない限り「重量部」及び「重量%」を示す。また、難
燃性の評価は、アンダーライターズ・ラボラトリーズ・
Incの定めている規格(UL94:機器部品用プラス
チック材料の燃焼性試験の規格)に準拠し、1/16イ
ンチ厚の板を成型して使用した。
【0020】[実施例1]原料ホッパーを取り付けた二
軸セグメント混練押出機((株)東洋精機製作所製:型
式2D50F)の第一バレル部を280℃にし、この第
一バレル部にホッパーからペレット状のポリカーボネー
ト樹脂を20kg/hrの速度で定量供給した。また、
第二バレル部に平均組成式(C650.9(CH30.6
Si(OH)0.041.23で表され、数平均分子量が3,
000のフェニル基含有シリコーン樹脂(i)(室温で
固体)を20kg/hrの速度で定量供給した。このよ
うにしてポリカーボネート樹脂とフェニル基含有シリコ
ーン樹脂を溶融混練してフェニル基含有シリコーン樹脂
を50%含有するマスターバッチとし、更にペレット化
した。次に、前記二軸セグメント混練押出機の第一バレ
ル部を280℃にし、この第一バレル部にホッパーから
ペレット状のポリカーボネート94部と、上記マスター
バッチ6部とを混合したものを供給して溶融混練してフ
ェニル基含有シリコーン樹脂を3%含有する樹脂組成物
を得た。得られた樹脂組成物を射出成形機にて1/16
インチ厚の板を作製し、その難燃性(n=3)を測定し
た。なお、分散性も電子顕微鏡を用いて測定した。これ
らの結果を表1に示した。
【0021】[実施例2]フェニル基含有シリコーン樹
脂として平均組成式(C651.0(CH30.4Si
(OC250.161.22で表され、数平均分子量が1,
100のフェニル基含有シリコーン樹脂(ii)(室温
で固体)を使用し、実施例1と同様にしてフェニル基含
有シリコーン樹脂を50%含有するマスターバッチを得
た。次にポリカーボネート樹脂98部とフェニル基含有
シリコーン樹脂を50%含有するマスターバッチ2部と
ジフェニルスルホン酸ナトリウム0.5部を溶融混練
し、フェニル基含有シリコーン樹脂を1%含有する樹脂
組成物を得て実施例1と同様にして成型板を評価した。
結果を表1に示した。
【0022】[実施例3]実施例1において、ポリカー
ボネート樹脂の代わりに芳香族系エポキシ樹脂を使用
し、同様に評価を行った。結果を表1に示した。
【0023】[実施例4]実施例1において、フェニル
基含有シリコーン樹脂(i)の代わりに、平均組成式
(C650.84(CH30.56Si(OC490.28
1.16で表され、数平均分子量が1,050のフェニル基
含有シリコーン樹脂(iii)(室温で液状)を使用
し、実施例1と同様にして得た成型板を評価した。結果
を表1に示した。
【0024】[比較例1]原料ホッパーを取り付けた二
軸セグメント混練押出機((株)東洋精機製作所製:型
式2D50F)の第一バレル部を280℃にし、この第
一バレル部にホッパーからペレット状のポリカーボネー
ト樹脂を19.4kg/hrの速度で定量供給した。ま
た、第二バレル部に平均組成式(C650.9(CH3
0.6Si(OH)0.041.23で表され、数平均分子量が
3,000のフェニル基含有シリコーン樹脂(i)を
0.6kg/hrの速度で定量供給した。このようにし
てポリカーボネート樹脂とフェニル基含有シリコーン樹
脂を溶融混練してフェニル基含有シリコーン樹脂を3%
含有するマスターバッチとし、更にペレット化した。次
に、前記二軸セグメント混練押出機の第一バレル部を2
80℃にし、この第一バレル部にホッパーからペレット
状のポリカーボネート94部と、上記マスターバッチ6
部とを混合したものを供給して溶融混練して、フェニル
基含有シリコーン樹脂を0.18%含有する樹脂組成物
を得た。得られた樹脂組成物を射出成形機にて1/16
インチ厚の板を作製し、その難燃性(n=3)を測定し
た。なお、分散性も電子顕微鏡を用いて測定した。これ
らの結果を表1に示した。
【0025】[比較例2]フェニル基含有シリコーン樹
脂として平均組成式(C651.0(CH30.4Si
(OC250.161.22で表され、数平均分子量が1,
100のフェニル基含有シリコーン樹脂(ii)を使用
し、比較例1と同様にしてマスターバッチを得た。次に
ポリカーボネート樹脂98部とフェニル基含有シリコー
ン樹脂を50%含有するマスターバッチ2部とジフェニ
ルスルホン酸ナトリウム0.5部を溶融混練し、比較例
1と同様にして得た成型板を評価した。結果を表1に示
した。
【0026】[比較例3]比較例1において、ポリカー
ボネート樹脂の代わりに芳香族系エポキシ樹脂を使用
し、同様に評価を行った。結果を表1に示した。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】本発明のマスターバッチは、各樹脂への
混練が容易で均一分散しやすく、微量の定量添加がで
き、優れた難燃性を付与させることができるといった利
点を有する。
フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AB09 AC92 AE07 FA03 FA17 FB03 FC05 4J002 AA01W BB021 BB131 BC031 BC061 BD041 BD121 BE021 BF021 BG061 CB001 CF001 CF061 CG001 CK021 CL001 CM041 CP03X GT00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)熱可塑性有機樹脂 100重量部、 (B)フェニル基含有シリコーン樹脂 20〜200重量部 を主成分としてなることを特徴とする難燃性付与用マス
    ターバッチ。
  2. 【請求項2】 (B)成分のフェニル基含有シリコーン
    樹脂が、下記平均組成式(1) (C65mnSiXp(4-m-n-p)/2 (1) 〔但し、Rは水素原子又はフェニル基を除く一価の有機
    基であり、XはOH基又は加水分解性基であり、m,n
    は0.3≦m≦1.8、0≦n≦1.5、1.0≦m+
    n<2.0、0.2≦m/(m+n)≦1.0の範囲を
    満たす数であり、pは0≦p≦1.5、1.0≦m+n
    +p≦3.0を満たす数である。〕で示されるフェニル
    基含有シリコーン樹脂であることを特徴とする請求項1
    記載の難燃性付与用マスターバッチ。
  3. 【請求項3】 (B)成分のフェニル基含有シリコーン
    樹脂の加水分解性基が、炭素数3〜6のアルコキシ基で
    あることを特徴とする請求項1又は2記載の難燃性付与
    用マスターバッチ。
  4. 【請求項4】 (B)成分のフェニル基含有シリコーン
    樹脂が、25℃で固体であることを特徴とする請求項1
    乃至3のいずれか1項記載の難燃性付与用マスターバッ
    チ。
  5. 【請求項5】 (A)成分の溶融温度より高い温度で
    (A)成分の熱可塑性有機樹脂と(B)成分のフェニル
    基含有シリコーン樹脂を混練りすることにより得られる
    請求項1乃至4のいずれか1項記載の難燃性付与用マス
    ターバッチ。
  6. 【請求項6】 ペレット状である請求項1乃至5のいず
    れか1項記載の難燃性付与用マスターバッチ。
  7. 【請求項7】 熱可塑性有機樹脂100重量部に対して
    請求項1乃至6のいずれか1項記載の難燃性付与用マス
    ターバッチを0.2〜10重量部配合してなることを特
    徴とする難燃性樹脂組成物。
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