JP2001031345A - ガバナロープ用ジャッキ装置 - Google Patents

ガバナロープ用ジャッキ装置

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JP2001031345A
JP2001031345A JP11206522A JP20652299A JP2001031345A JP 2001031345 A JP2001031345 A JP 2001031345A JP 11206522 A JP11206522 A JP 11206522A JP 20652299 A JP20652299 A JP 20652299A JP 2001031345 A JP2001031345 A JP 2001031345A
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groove
governor rope
governor
fitting
jack device
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JP11206522A
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Atsuo Hase
充生 長谷
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Toshiba Elevator and Building Systems Corp
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Toshiba Elevator Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガバナロープを固定する際に、過大な力で締
付けるのを防止する。 【解決手段】 昇降作用を果たす一対の脚部32に掛け
渡された被昇降部33に、着脱可能に取り付けられたV
溝部34aを有する第1のV溝付金具34と、この第1
のV溝付金具に対峙するように被昇降部に着脱可能に締
結スペーサ35bを介して取り付けられるとともに、第
1のV溝付金具のV溝部に対向するようにV溝部35a
の形成された第2のV溝付金具35とを具備し、第1の
V溝付金具のV溝部と第2のV溝付金具のV溝部との間
に、ガバナロープ5を把持するようにしたもの。これに
より、ガバナロープに必要以上の把持力を加えることな
く確実に把持し、ガバナロープを損傷させる危険を回避
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレベータの安全
装置であるエレベータ用調速機を点検する際に、ガバナ
シーブに掛けられているガバナロ一プを、ガバナシーブ
から浮き上らせるために使用されるガバナロープ用ジャ
ッキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常エレベータには、安全装置として調
速機が備えられている。図7に示すようにこの調速機1
は、機械室の床2に設置された台座3に載置されてお
り、ガバナシーブ4を有している。そして、ガバナシー
ブ4には、無端状のガバナロープ5が掛けられており、
ガバナロープ5はガバナシーブ4を頂点としてエレベー
タの昇降路内に吊り下げられ、下部にはプーリ6を介し
てガバナテンショナ7が設けられている。また、ガバナ
ロープ5の一部は、乗りかご8の側面に設けられた取付
具9に固定されている。
【0003】ところで、乗りかご8は、図示しない巻上
機によって巻上げ、巻下げられるメインロープ10によ
って吊り下げられているので、乗りかご8が昇降路内を
昇降すると、それに応じてガバナロープ5も一緒に移動
し、従ってガバナシーブ4が回転する。すなわち、乗り
かご8の昇降に同期して調速機1が回転駆動されるの
で、乗りかご8の速度が調速機1で検出され、乗りかご
8の速度が異常に増大したことが検出されると、調速機
1は非常止め装置を作動させることになる。
【0004】このように調速機1は、エレベータにとっ
て重要な安全装置であり、日頃の保守点検と定期的な点
検作業は欠かすことのできないものである。そして、調
速機1が所定の速度を正しく検出するかどうかを検査す
る際は、ガバナシーブ4に掛けられているガバナロープ
5を、ガバナシーブ4から浮き上がらせた状態にする必
要がある。そのため、ガバナシーブ4からガバナロープ
5を浮き上がらせるためのガバナロープ用ジャッキ装置
として、実開昭63−123569号公報に記載された
ものが知られていた。この従来のガバナロープ用ジャッ
キ装置を、図8ないし図10に示してある。
【0005】すなわち、図8は従来のガバナロープ用ジ
ャッキ装置11の使用状態を示した斜視図であり、図9
は平面図、図10は正面図である。これらの図に示すよ
うに、従来のガバナロープ用ジャッキ装置11は、ガバ
ナロープ5を挟圧固定する平金具12、溝金具13とこ
れらを止着するボルト14、および平金具12の両端に
設けられたジャッキ金具15とから構成されている。そ
して、平金具12には長穴16が穿設され、溝金具13
にはガバナロープ5を挿入するための台形状の溝17が
形成されている。なお、溝金具13の溝17に挿入され
たガバナロープ5は、ボルト14の締め付け加減によっ
て、平金具12と溝金具13とによって挟圧固定され
る。また、ジャッキ金具15は、平金具12の両端に固
着されたナット18に螺合されたボルト19と、このボ
ルト19を回転させるためのつまみ20と、ボルト19
の下部に設けた台21およびルーフナット22とから構
成されている。
【0006】さて、調速機1の検査時には、このような
従来のガバナロープ用ジャッキ装置11は、図8に示す
ように、調速機1の台座3の両側に1台づつ載置され、
それぞれにガバナロープ5を挟圧固定する。すなわち、
1台のガバナロープ用ジャッキ装置11は、乗りかご8
に連結されている側のガバナロープ5を挟圧固定し、他
の1台のガバナロープ用ジャッキ装置11は、乗りかご
8に連結されていない側のガバナロープ5を挟圧固定す
る。そして、この乗りかご8に連結されていない側のガ
バナロープ5を挟圧固定しているガバナロープ用ジャッ
キ装置11のつまみ20を回転させることにより、平金
具12を上方へ移動させ、その結果、平金具12と溝金
具13によって挟圧固定されているガバナロープ5を、
ガバナシーブ4から浮き上らせるものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来のガバナロープ用ジャッキ装置11は、ガバナロ
ープ5を挟圧固定する際に、必要以上にボルト14を締
め付けてしまいガバナロープ5をつぶしてしまうという
危険があった。また、長期間の使用によりガバナロープ
5の径が細くなっているような場合には、十分な挟圧固
定力を作用させることができなくなるおそれがあった。
また、つまみ20を手で回さなければならないので、作
業員の負担が大きく調速機1の検査作業に大きな労力と
長時間を要するという問題があった。さらに、作業員の
手の力だけでつまみ20を回さなければならないので、
高速エレベータで使用される大重量のガバナテンショナ
7を引上げるのは極めて困難だという問題もあった。
【0008】本発明は、このような問題を解決するため
になされたものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、ガバナシーブに掛けら
れるとともに一部が乗りかごに係止されている無端状の
ガバナロープを、エレベータ用調速機の点検時などに前
記ガバナシーブから浮き上らせるためのガバナロープ用
ジャッキ装置において、昇降作用を果たす一対の脚部
と、この一対の脚部に掛け渡された被昇降部と、この被
昇降部に着脱可能に取り付けられたV溝部を有する第1
のV溝付金具と、この第1のV溝付金具に対峙するよう
に前記被昇降部に着脱可能に締結スペーサを介して取り
付けられるとともに、前記第1のV溝付金具のV溝部に
対向するようにV溝部の形成された第2のV溝付金具と
を具備し、この第2のV溝付金具のV溝部と前記第1の
V溝付金具のV溝部との間で前記ガバナロープを挟持す
ることを特徴とするものである。
【0010】これにより、ガバナロープを対峙する二つ
のV溝付金具のV溝部に挟持するとともに、第2のV溝
付金具を締結スペーサを介して取り付けているので、ガ
バナロープに必要以上の締結力を加えることがなく、ガ
バナロープを損傷させる危険を回避することができる。
【0011】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のガバナロープ用ジャッキ装置において、前記被
昇降部には、前記第1のV溝付金具と前記第2のV溝付
金具とを載置する受け部が形成されていることを特徴と
するものである。
【0012】これにより、ガバナロープ用ジャッキ装置
をガバナロープに取付ける作業中に、第1、第2のV溝
付金具を昇降路内へ落下させるような危険を防止するこ
とができる。
【0013】また、請求項3に記載の発明は、請求項1
に記載のガバナロープ用ジャッキ装置において、前記第
2のV溝付金具には取手が形成されていることを特徴と
するものである。
【0014】これにより、第2のV溝付金具の取付け作
業が容易となり、作業効率を向上させることができると
ともに、第2のV溝付金具の取付け作業中に、第2のV
溝付金具を昇降路内へ落下させる危険を防止することが
できる。
【0015】また、請求項4に記載の発明によれば、請
求項1に記載のガバナロープ用ジャッキ装置において、
前記被昇降部と前記第1のV溝付金具との間に、挿脱可
能に補償スペーサを取り付けたことを特徴とするもので
ある。
【0016】これにより、ガバナロープの径や摩耗の状
況に応じて、ガバナロープの保持力を容易に調節するこ
とができる。
【0017】また、請求項5に記載の発明によれば、請
求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のガバナロ
ープ用ジャッキ装置において、前記第1のV溝付金具と
前記第2のV溝付金具とは、不銹鋼および/または鋼鉄
を材料として形成されたものであることを特徴とするも
のである。
【0018】これにより、ガバナロープ用ジャッキ装置
として常に良好な強度を保ち、安全性、信頼性を確保す
ることができる。
【0019】また、請求項6に記載の発明によれば、請
求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載のガバナロ
ープ用ジャッキ装置において、前記第1のV溝付金具と
前記第2のV溝付金具とのV溝部の間に前記ガバナロー
プを挟持させた際に、前記一対の脚部のそれぞれの芯の
方向が前記ガバナロープの芯の方向に対して直交する方
向に一直線上に配置されることを特徴とするものであ
る。
【0020】これにより、ガバナロープの自重をはじめ
として、ガバナロープに吊り下げられているガバナテン
ショナなどの重量を、安定した状態で支えることができ
る。
【0021】さらに、請求項7に記載の発明によれば、
請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のガバナ
ロープ用ジャッキ装置において、前記一対の脚部は前記
被昇降部に螺合された回転自在のねじ部を有し、このね
じ部の頂部に螺合させたダブルナットが固定されている
ことを特徴とするものである。
【0022】これにより、ソケットレンチなどの工具を
用いてねじ部を回すことができるので、ガバナロープを
引き上げる作業が容易となり、高速エレベータのよう
に、大重量のガバナテンショナを有するような場合に
も、容易に作業を実施することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るガバナロープ
用ジャッキ装置の実施の形態について、図1ないし図6
を参照して詳細に説明する。なお、これらの図におい
て、図7と同一部分には同一符号を付して示してある。
【0024】図1は、本発明に係るガバナロープ用ジャ
ッキ装置31を設置した調速機1の正面図であり、図2
は、本発明に係るガバナロープ用ジャッキ装置31の一
実施の形態の平面図、図3は、その正面図である。
【0025】ガバナロープ5は、ガバナシーブ4を頂点
としてエレベータの昇降路内に吊り下げられて、下部に
はプーリ6を介してガバナテンショナ7が設けられてお
り、ガバナロープ5の一部は、乗りかご8の側面に設け
られた取付具9に固定されていることは、図7に示して
説明したとおりであるが、図1には便宜的に、乗りかご
8に連結された側のガバナロープに符号5aを付し、こ
の乗りかご8に連結されていない側のガバナロープに符
号5bを付して示すものとする。従って、本発明に係る
ガバナロープ用ジャッキ装置31は、機械室の床2上に
設置され、乗りかご8に連結されていない側のガバナロ
ープ5bに取り付けられる。なお、図7に示したように
調速機1の台座3の幅が広く、ガバナロープ5が台座3
の内側を通っているような場合は、ガバナロープ用ジャ
ッキ装置31は台座3の上に設置されてもよい。
【0026】さて、本発明に係るガバナロープ用ジャッ
キ装置31は、一対の脚部32と、両端部がこの一対の
脚部32に掛け渡された被昇降部33と、被昇降部33
に着脱可能に取り付けられた第1のV溝付金具34と、
第1のV溝付金具34に対峙するように、被昇降部33
に着脱可能に取り付けられた第2のV溝付金具35とか
ら構成されている。そして、被昇降部33は、両端部が
一対の脚部32に螺合された基台33aによって掛け渡
されており、基台33aに垂直に立設されてねじ33b
によって固定された垂直板33cとから形成されてい
る。また、被昇降部33の基台33aには、図4に示す
ように、水平方向へ突出する受け部33dが形成されて
いる。なお図4は、第2のV溝付金具35を除いた場合
の、図2と同様な平面図である。
【0027】また、第1のV溝付金具34には、一方の
面にV字型に形成されたV溝部34aを有するととも
に、V溝部34aの形成されていない他方の面が被昇降
部33の垂直板33cに、取付けねじ34bによって着
脱可能に取り付けられている。なおこのとき、第1のV
溝付金具34の下面は、基台33aから突出したいくつ
かの受け部33dに載置された状態となっている。さら
に、第2のV溝付金具35には、一方の面にV字型をし
たV溝部35aが形成されており、第2のV溝付金具3
5は第1のV溝付金具34に対峙し、かつV溝部35a
とV溝部34aとが対向するように、第2のV溝付金具
35が、被昇降部33の垂直板33cに、締結スペーサ
35bを介してボルト35cによって着脱可能に取り付
けられている。なお、第2のV溝付金具35の下面も、
基台33aの受け部33dに載置された状態で取り付け
られており、上部には、取っ手部35dが形成されてい
る。また、第1のV溝付金具34と第2のV溝付金具3
5とは、それぞれ不銹鋼および/または鋼鉄を材料とし
て形成されているので、常に良好な強度を保ち、安全
性、信頼性を確保することができる。
【0028】そして、一対の脚部32は昇降作用を果た
すものであって、基台33aの両端部に螺合された回転
自在のボルト32aから成り、ボルト32aの下部に台
32bおよびルーフナット32cが設けられ、ボルト3
2aの上部にはダブルナット32dが固定されている。
よって、ダブルナット32dに図示しないソケットレン
チなどを当てて、一対の脚部32のボルト32aを交互
に回転させることにより、ボルト32aに螺合されてい
る基台33a、すなわち被昇降部33を容易に上昇ある
いは下降させることができる。従って、高速エレベータ
のように、大重量のガバナテンショナ7を有するような
場合にも、被昇降部33を昇降させる作業が極めて容易
となる。なお、第1のV溝付金具34と第2のV溝付金
具35とのV溝部34a、35aの間に、ガバナロープ
5を挟持させるので、一対の脚部32のそれぞれの芯の
方向がガバナロープ5の芯の方向を間にして横一列に並
ぶように、換言すれば、一対の脚部32のそれぞれの芯
の方向が、ガバナロープ5の芯の方向に対して直交する
方向に一直線上に配置されるように、一対の脚部32に
被昇降部33が掛け渡され、被昇降部33に第1のV溝
付金具34と、第2のV溝付金具35が対峙するように
取り付けられている。よって、ガバナロープ5の自重を
はじめとして、ガバナロープ5に吊り下げられているガ
バナテンショナ7などの重量を安定した状態に支えるこ
とができる。
【0029】次に、このように構成された本発明に係る
ガバナロープ用ジャッキ装置31の作用について説明す
る。
【0030】調速機1の点検時には、乗りかごを最上階
に止めエレベータの運転を停止した後、先ず図5に示す
ようなハンドバイス41を、調速機1の台座3上で乗り
かご8に連結された側のガバナロープ5aに把持させ
る。このハンドバイス41は、鰐口のように形成されて
開閉される先端部42と、この先端部42を開閉操作す
るための握り部43とを有する治具であり、先端部42
にガバナロープ5の太さに適合するような径の異なる幾
つかの孔44が形成されている。なお、このハンドバイ
ス41は、握り部43を閉じることにより、先端部42
を閉じた状態に維持することができるものである。そこ
で、先端部42を開いた状態でガバナロープ5aの径よ
りも若干小さい孔44にガバナロープ5aを嵌め合わ
せ、握り部43を閉じて、ガバナロープ5aを把持固定
しておく。
【0031】次に、ガバナロープ用ジャッキ装置31
を、図1に示して既に述べたように、機械室の床2上に
設置し、乗りかご8に連結されていない側のガバナロー
プ5bを、第1のV溝付金具34のV溝部34aと第2
のV溝付金具35のV溝部35aとの間に挟持させる。
すなわち、被昇降部33の垂直板33cに第1のV溝付
金具34を、2本の取付けねじ34bで取付けた状態
で、被昇降部33の垂直板33cが調速機1に対して反
対側に位置するように、一対の脚部32を機械室の床2
上に置き、第1のV溝付金具34のV溝部34aにガバ
ナロープ5bを当接させる。さらに、第2のV溝付金具
35の取っ手部35dを持って、そのV溝部35aがガ
バナロープ5bを挟んで第1のV溝付金具34のV溝部
34aに対峙するように位置させ、締結スペーサ35b
を介して第2のV溝付金具35を、4本のボルト35c
で被昇降部33の垂直板33cに取り付ける。このと
き、締結スペーサ35bが垂直板33cと第2のV溝付
金具35の間に介在しているので、ボルト35cをきつ
く締めても、ガバナロープ5bに損傷を与えることなく
把持固定することができる。
【0032】このようにして、ガバナロープ5bを把持
固定したガバナロープ用ジャッキ装置31は、脚部32
のダブルナット32dに、図示しないソケットレンチな
どを当てて、一対の脚部32のボルト32aを交互に右
回転させることにより、被昇降部33が上昇し、従って
ガバナロープ5bがガバナテンショナ7などとともに引
上げられ、ガバナロープ5を調速機1のガバナシーブ4
から浮き上がらせることができる。よって、このような
状態で調速機1の試験を実施し、試験が終了したとき
は、逆に、一対のボルト32aを交互に左回転させて、
被昇降部33を下降させることにより、ガバナロープ5
bを引き下ろして、元どおりガバナロープ5をガバナシ
ーブ4に掛け直させる。
【0033】なお、ガバナロープ5が長期間の使用によ
り摩耗して細くなっており、必要な把持力が得られない
場合は、図4に示したように、被昇降部33の垂直板3
3cと第1のV溝付金具34との間に、補償スペーサ3
6を介在させることにより、第1のV溝付金具34を第
2のV溝付金具35側へ押し出して、V溝部34aとV
溝部35aとの間隔を狭めることにより、対処すること
ができる。この補償スペーサ36は、図6(a)に平面
図を示すように、取付けねじ34bを逃げるための水平
方向の溝36aや、図6(b)に示すように斜め方向の
溝36bの形成された薄い板であればよい。そして、図
6(a)に示した補償スペーサ36は、取付けねじ34
bを若干緩めた状態で、第1のV溝付金具34に横方向
から溝36aに取付けねじ34bが係合するように挿入
し、さらに図6(b)に示した補償スペーサ36は、第
1のV溝付金具34に斜め方向から溝36bに取付けね
じ34bが係合するように挿入し、それぞれ挿入後取付
けねじ34bを締付けて、補償スペーサ36とともに第
1のV溝付金具34を、被昇降部33の垂直板33cに
固定する。
【0034】このように本発明のガバナロープ用ジャッ
キ装置31によれば、調速機1の保守、点検時などにお
いて、ガバナシーブ4からガバナロープ5を浮き上がら
せる場合に、ガバナロープ5をつぶしたり傷つけたりす
ることなく作業することが可能となり、また、短時間に
軽い力で作業が実施できるので、安全性および作業効率
を向上することができる。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に記載の
発明によれば、ガバナロープを対峙する二つのV溝付金
具のV溝部に把持するとともに、第2のV溝付金具を締
結スペーサを介して取り付けているので、ガバナロープ
に必要以上の把持力を加えることがなく、ガバナロープ
を損傷させる危険を回避することができ、また、ガバナ
ロープの締付けの程度を気にすることなく効率的に作業
することができる。
【0036】また、請求項2に記載の発明によれば、被
昇降部に受け部が形成されているので、ガバナロープ用
ジャッキ装置をガバナロープに取付ける作業中に、第
1、第2のV溝付金具を昇降路内へ落下させる危険を防
止することができる。
【0037】また、請求項3に記載の発明によれば、第
2のV溝付金具には取手が形成されているので、第2の
V溝付金具の取付け作業が容易となり、作業効率を向上
することができるとともに、第2のV溝付金具の取付け
作業中に、第2のV溝付金具を昇降路内へ落下させる危
険を防止することができる。
【0038】また、請求項4に記載の発明によれば、被
昇降部と第1のV溝付金具との間に、挿脱可能に補償ス
ペーサを取り付けることにより、ガバナロープの径や摩
耗の状況に応じて、ガバナロープの把持力を容易に調節
することができる。
【0039】また、請求項5に記載の発明によれば、第
1のV溝付金具と第2のV溝付金具とを、不銹鋼および
/または鋼鉄を材料として形成することにより、ガバナ
ロープ用ジャッキ装置として常に良好な強度を保ち、安
全性、信頼性を確保することができる。
【0040】また、請求項6に記載の発明によれば、第
1のV溝付金具と第2のV溝付金具とのV溝部の間にガ
バナロープを把持させた際に、一対の脚部のそれぞれの
芯の方向がガバナロープの芯の方向に対して直交する方
向に一直線上に配置されるようにしたので、ガバナロー
プの自重をはじめとして、ガバナロープに吊り下げられ
ているガバナテンショナなどの重量を、安定した状態に
支えることができる。
【0041】さらに、請求項7に記載の発明によれば、
一対の脚部は被昇降部に螺合された回転自在のねじ部を
有し、このねじ部の頂部に螺合させたダブルナットが固
定されているので、ソケットレンチなどの工具を用いて
ねじ部を回すことができる。よって、ガバナロープを引
き上げる作業が小さな力で行うことができ、高速エレベ
ータのように、大重量のガバナテンショナを有するよう
な場合にも、容易に作業を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガバナロープ用ジャッキ装置の使
用状態を説明するために示した調速機の正面図である。
【図2】本発明に係るガバナロープ用ジャッキ装置の一
実施の形態を示した平面図である。
【図3】図2に示したガバナロープ用ジャッキ装置の正
面図である。
【図4】図2に示した装置の要部拡大平面図である。
【図5】ハンドバイスの一例を示した平面図である。
【図6】図4に示した補償スペーサの平面図である。
【図7】調速機を備えたエレベータを説明するための構
成図である。
【図8】従来のガバナロープ用ジャッキ装置の使用状態
を示した斜視図である。
【図9】図8に示したガバナロープ用ジャッキ装置の平
面図である。
【図10】図8に示したガバナロープ用ジャッキ装置の
正面図である。
【符号の説明】
1 調速機 4 ガバナシーブ 5 ガバナロープ 8 乗りかご 31 ガバナロープ用ジャッキ装置 32 脚部 33 被昇降部 34 第1のV溝付金具 34a V溝部 35 第2のV溝付金具 35a V溝部 36 締結スペーサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガバナシーブに掛けられるとともに一部
    が乗りかごに係止されている無端状のガバナロープを、
    エレベータ用調速機の点検時などに前記ガバナシーブか
    ら浮き上らせるためのガバナロープ用ジャッキ装置にお
    いて、昇降作用を果たす一対の脚部と、この一対の脚部
    に掛け渡された被昇降部と、この被昇降部に着脱可能に
    取り付けられたV溝部を有する第1のV溝付金具と、こ
    の第1のV溝付金具に対峙するように前記被昇降部に着
    脱可能に締結スペーサを介して取り付けられるととも
    に、前記第1のV溝付金具のV溝部に対向するようにV
    溝部の形成された第2のV溝付金具とを具備し、この第
    2のV溝付金具のV溝部と前記第1のV溝付金具のV溝
    部との間で前記ガバナロープを挟持することを特徴とす
    るガバナロープ用ジャッキ装置。
  2. 【請求項2】 前記被昇降部には、前記第1のV溝付金
    具と前記第2のV溝付金具とを載置する受け部が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載のガバナロー
    プ用ジャッキ装置。
  3. 【請求項3】 前記第2のV溝付金具には取手が形成さ
    れていることを特徴とする請求項1に記載のガバナロー
    プ用ジャッキ装置。
  4. 【請求項4】 前記被昇降部と前記第1のV溝付金具と
    の間に、挿脱可能に補償スペーサを取り付けたことを特
    徴とする請求項1に記載のガバナロープ用ジャッキ装
    置。
  5. 【請求項5】 前記第1のV溝付金具と前記第2のV溝
    付金具とは、不銹鋼および/または鋼鉄を材料として形
    成されたものであることを特徴とする請求項1ないし請
    求項4のいずれか1項に記載のガバナロープ用ジャッキ
    装置。
  6. 【請求項6】 前記第1のV溝付金具と前記第2のV溝
    付金具とのV溝部の間に前記ガバナロープを挟持させた
    際に、前記一対の脚部のそれぞれの芯の方向が前記ガバ
    ナロープの芯の方向に対して直交する方向に一直線上に
    配置されることを特徴とする請求項1ないし請求項5の
    いずれか1項に記載のガバナロープ用ジャッキ装置。
  7. 【請求項7】 前記一対の脚部は前記被昇降部に螺合さ
    れた回転自在のねじ部を有し、このねじ部の頂部に螺合
    させたダブルナットが固定されていることを特徴とする
    請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載のガバナ
    ロープ用ジャッキ装置。
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