JP2001019897A - フッ素樹脂含有カチオン電着塗料および製造方法 - Google Patents
フッ素樹脂含有カチオン電着塗料および製造方法Info
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Abstract
油性、耐磨耗性、防汚性に優れ、かつ低磨耗係数の塗膜
を形成するフッ素含有カチオン、電着塗料およびその製
造方法を提供する。 【解決手段】 アクリル酸またはメタクリル酸重合体7
2〜28重量部とブロック化イソシアネート18〜42
重量部とポリシロキサン樹脂10〜30重量部とフッ素
樹脂微粉末10〜30重量部とを含み、アクリル酸また
はメタクリル酸重合体中には、フッ化アルキルエステル
10〜80%とアミノ誘導体5〜30%とを含有する。
またアミノ誘導体のアルカリ性は有機酸で中和される。
またアクリル酸またはメタクリル酸重合体にフッ素樹脂
微粉末が分散された後、有機酸で中和され、他の薬剤が
加えられ、フッ素樹脂微粉末の機能が充分に高められ
る。
Description
チオン電着塗料およびその製造方法に関し、さらに詳し
くは、低摩擦性、低磨耗性、撥水撥油性であって金属素
材に短時間で均一に形成できるフッ素樹脂含有カチオン
電着塗料およびその製造方法に関する。
系、アルキド−メラミン系、エポキシ−メラミン系、ア
クリル−ウレタン系、エポキシ−ウレタン系、不飽和ポ
リエステル等の熱硬化性樹脂が用いられている。ポリブ
タジエン、エポキシ−ウレタン等は、自動車の下塗用と
して多用され、今や必須の工程となっている。特にアク
リル−メラミン系は、外観および塗膜性能が優れる点か
ら、上塗り、ワンコート電着塗料としてすでに各種分野
で実用化されている。
は、耐食性の点でワンコート電着塗料は不利である。そ
の原因は、下地塗装工程における複数回の塗装による防
錆処理ができない点が大きい。しかし亜鉛めっき、ニッ
ケルめっき、クロムめっき等の電気めっき、リン酸亜鉛
処理等の化成皮膜などによって、耐食性は近年屋外等に
おいても問題のないレベルまで向上されている。
の表面機能特性を有する塗装として、四フッ化エチレン
樹脂などを用いるフッ素樹脂塗装がある。しかし従来か
ら用いられているフッ素樹脂含有塗料は硬化のため30
0〜400℃の高温が必要なため、アルミニウムなどの
熱変形しやすい素材に適用できず、また高温を得るため
にエネルギコストが高くなる。またフッ素の非粘着性の
ため、素材との密着性が悪く、素材の下地処理が必要と
なる。またフッ素樹脂は、電着塗料に変成できないた
め、フッ素樹脂微粉末をアニオン系フッ素アクリルバイ
ンダ樹脂で共析させ電着する方法が提案されている(特
開昭63−291966)。しかしアニオン系電着塗料
は、被塗物(素材)が陽極となるため、鉄、銅系素材に
は、耐食性の低下、変色等によって適用できないという
問題がある。
との密着性がよく、耐水性、撥水撥油性、低磨耗性、防
汚性に優れ低摩擦係数を有する塗膜を形成するフッ素樹
脂含有カチオン電着塗料およびその製造方法を提供する
ことである。
有することを特徴とするフッ素樹脂含有カチオン電着塗
料。 (A)次のアクリル酸またはメタクリル酸共重合体72
〜28重量部 (A−1)化2で示すアクリル酸またはメタクリル酸の
フッ化アルキルエステル10〜80%
CH2(CF2)nCF2H(n=1,3),−CH(CF
3)2,−CH2CH2(CF2)7CF3 (A−2)アクリル酸またはメタクリル酸のアミノ誘導
体5〜30% (A−3)アクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシ
誘導体5〜30% (A−4)スチレンまたはアクリル酸もしくはメタクリ
ル酸のエステル10〜30% (B)次の(B−1)で示すイソシアネート類を(B−
2)で示すブロック剤でブロック化したイソシアネート
の1種または2種以上18〜42重量部 (B−1)トリレンジイソシアネート(以下TDI)、
4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(以下MD
I)、キシリレンジイソシアネート(以下XDI)、メ
タキシリレンジイソシアネート(以下MXDI)、ヘキ
サメチレンジイソシアネート(以下HDI)、イソホロ
ンジイソシアネート(以下IPDI),4,4’−メチ
レンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(以下水素
化MDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト(以下TMDI)、1,3−(イソシアネートメチ
ル)シクロヘキサン(以下水素化XDI)の三量体、ア
ダクト体もしくはプレポリマ (B−2)フェノール、クレゾール、メチルエチレンケ
トオキシム、アセトオキシム、ε−カプロラクタム、ア
セチルアセトン (C)次のポリシロキサン樹脂10〜30重量部 (C−1)トリアルコキシシランモノマの縮合物80〜
50% (C−2)ジアルコキシシランモノマの縮合物20〜5
0% (D)次のフッ素樹脂微粉末10〜50重量部 四フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレン−パーフルオ
ロビニルエーテル共重合体、四フッ化エチレン−六フッ
化プロピレン共重合体、四フッ化エチレン−エチレン共
重合体、3フッ化塩化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン
樹脂、両末端パーフロロ化四フッ化エチレン樹脂の粒径
0.1〜10μの微粉末 (F)前記(A)を中和する有機酸である。
塗料は、(A)アクリル酸またはメタクリル酸共重合体
72〜28重量部と、(B)ブロック化イソシアネート
18〜42重量部と、(C)ポリシロキサン樹脂10〜
30重量部と、(D)フッ素樹脂微粉末10〜50重量
部と、(F)これらを中和する有機酸とを含有する。
(A)は、フッ素樹脂微粉末(D)を分散させるための
分散液である。アクリル酸またはメタクリル酸重合体
(A)は、次に示す(A−1)〜(A−4)から構成さ
れる。 (A−1)アクリル酸またはメタクリル酸のフッ化アル
キルエステル10〜80% (A−2)アクリル酸またはメタクリル酸のアミノ誘導
体5〜30% (A−3)アクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシ
誘導体5〜30% (A−4)スチレンまたはアクリル酸もしくはメタクリ
ル酸のエステル10〜30%
ルキルエステルは、前記化2に示すものであり、フッ素
基を含有するので、撥水性、撥油性および低摩擦性を付
与する。これが10%未満では、撥水性、撥油性および
低摩擦性が充分に付与されず、またこれが80%を超え
ると重合性が悪化し、水分散性が悪くなる。
導体は、共重合体にカチオン性を付与する。これが5%
未満では、カチオン性が充分に発揮できず塗料が電着し
難くなる。これが30%を超えると溶解性が高くなり過
ぎ、他の成分との相溶性が悪く、共析し難くなる。
導体としては、アクリル酸ジメチルアミノエチル、メタ
クリル酸ジメチルアミノエチル、アクリル酸ジエチルア
ミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、アク
リロイロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライ
ド、メタクロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム
クロライド、メタクリル酸N−ターシャリブチルアミノ
エチル、アクリル酸モルホリノエチル、メタクリル酸モ
ルホリノエチルが例示される。
シ誘導体は、硬化剤(ブロック化イソシアネート)との
架橋と、素材との密着性を付与する。これが5%未満で
は架橋密度が低く、硬化性能がよくない。これが30%
を超えると耐水性、耐薬品性が低下する。
シ誘導体としては、アクリル酸2−ヒドロキシメチル、
メタクリル酸2−ヒドロキシメチル、アクリル酸2−ヒ
ドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、
アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−
ヒドロキシプロピル、アクリル酸2−ヒドロキシブチ
ル、メタクリル酸2−ヒドロキシブチル、アクリル酸2
−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル、2−アクリロ
イルオキシエチル2−ヒドロキシプロピルフタレートが
例示される。
リル酸のエステルは、共重合性樹脂を使用目的に適した
堅さに保持し、素材との密着性および耐水性を付与す
る。これが10%未満では、剛性が低く、塗膜性能がよ
くない。これが30%を超えるとフッ素樹脂とのバラン
スが悪くなり、電着性が低下する。
としては、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、ア
クリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸2−エチル
ヘキシル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸イソブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリル、アク
リル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジル、アクリル酸シ
クロヘキシル、メタクリル酸シクロヘキシル、アクリル
酸イソボニルが例示され、スチレンも含まれる。これら
と併せてエーテル、カルボン酸エステルも用いられる。
であり、アクリル酸またはメタクリル酸共重合体と相容
し、素材上に電着塗膜として共析する。120〜180
℃の比較的低温で硬化反応が起こる。ブロック剤(B−
2)は、この温度で解離し、活性なイソシアネート基
(−N=C=0)が生成して、アクリル酸またはメタク
リル酸のヒドロキシ誘導体(A−3)中のヒドロキシ基
(−OH)と反応してウレタン結合を形成する。この硬
化反応中にフッ素基は、塗膜表面に移行し、固定化され
るので、樹脂成分と素材との接着性がよくなる。
は、前記ポリシアネート(B−1)が使用できるが、外
製品として装飾性が要求される場合は、骨格に不飽和結
合のない無黄変性のポリカーボネイトが用いられる。無
黄変性のポリカーボネイトとしてHDI,IPDI,T
MDI,水素化MDI、TMDI、水素化XDIなどが
ある。
を同当量とすることが基本であるが、実用上OH/NC
O=0.6〜1.4の範囲で使用でき、これはアクリル
酸またはメタクリル酸共重合体(A):ブロック化イソ
シアネート(B)=80〜40:20〜60に相当す
る。
の撥水撥油性を補足し、汚れをつき難くしたり、汚れが
容易に除去できる防汚性を付与する。高分子化を促進す
る(C−1)トリアルコキシシランモノマの縮合物80
〜50%と、高分子化を抑制するジアルコキシシランモ
ノマの縮合物20〜50%とから成る。(C−1)/
(C−2)が80/20を超えると高分子化が進みす
ぎ、沈殿が生じる。(C−1)/(C−2)が50/5
0未満になると、高分子化が疎外され共析し難くなる。
は、分子中に3個のアルコキシ基を有し、次の一般式で
示される。 R3−Si(OR4)3 ここにR3は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘ
キシル、フェニル、オクタデシル基であり、R4はメチ
ル、エチル基である。この化合物としては、メチルトリ
メトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、オ
クタデシルトリメトキシシランが例示される。これらの
うち1種類または2種類以上の混合物が縮合される。
分子中に2個のアルコキシ基を分布し、次の一般式で示
される。 (R5)2−Si(OR6)2 ここにR5は、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ヘ
キシル、フェニン、オクタデシル基であり、R6は水
素、メチル、エチル基である。この化合物としては、ジ
メチルジメトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、
ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシ
ラン、プロピルメチルジメトキシシラン、オクタデシル
メチルジメトキシシランが例示され、これらのうち1種
類または2種類以上の混合物が縮合される。
樹脂の粒径0.1〜10μmの微粉末が単独でまたは2
種以上混合して用いられる。
ル酸またはメタクリル酸のフッ化アルキルエステル(A
−1)をバインダとして塗料中に分散させる。この他に
ノニオン系界面活性剤やフッ素系界面活性剤を分散助剤
として用いてもよい。
(A)は、カチオン性を付与するため、アミノ誘導体
(A−2)が用いられるので、弱アルカリ性であるが、
これをギ酸、酢酸、乳酸、酪酸などの有機酸(F)で中
和する。
はメタクリル酸共重合体(A)72〜28重量部に、前
記フッ素樹脂微粉末(D)10〜50重量部を混合しデ
ィスパーサでアクリル酸またはメタクリル酸誘導体
(A)中にフッ素樹脂微粉末(D)を分散させる工程
と、前記分散液を撹拌しながら有機酸(F)で中和する
工程と、前記中和された分散液に、ブロック化したイソ
シアネート(B)18〜42重量部とポロシロキ酸樹脂
(C)10〜30重量部とを混合し、充分に混練する工
程と、前記混練物にイオン交換水を撹拌しながら除々に
加え、全体を約1000重量部のエマルジョンとする工
程と、前記エマルジョンを40〜70μのフィルタで濾
過する工程とを有することを特徴とするフッ素樹脂含有
カチオン電着塗料製造方法である。
塗料は、前記工程で製造されるので、水中に最適の分子
量の樹脂成分が分散される。
ル酸重合体 ジムロート環流管を備えた300mlの4つ口フラスコ
に溶剤としてのイソプロピルアルコール70gを入れ、
加熱環流を行う。次いで表1に示すアクリル酸またはメ
タクリル酸のフッ化アルキルエステル(A−1)、アク
リル酸またはメタクリル酸のアミノ誘導体(A−2)、
アクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシ誘導体(A
−3)およびスチレンまたはアクリル酸もしくはメタク
リル酸のエステルを加え、さらに重合開示剤としてベン
ゾインパーオキサイドを1g添加しよく混合して滴下ロ
ートに移す。この滴下ロートを前記4つ口フラスコに付
し、撹拌とイソプロピルアルコールの環流下で滴下ロー
トの内容物を8分割し、10分間隔で滴下する。滴下完
了後、70〜80℃で5〜6時間反応させ、その後、ベ
ンゾインパーオキサイドを0.1g添加し、さらに同温
度でモノマ臭がなくなるまで反応を続ける。製造された
共重合体の平均分子量は8,000〜30,000であ
った。
サイドの他にt−ブチルパーオキサイド等の有機過酸化
物やアゾビスイソブチルニトリル、アゾイソ酪酸ニトリ
ル等のアゾ化合物を用いてもよい。
他に、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エ
タノール、n−ブタノール、メチルセルソルブ、イソプ
ロピルセロソルブ等の水溶性溶剤を用いてもよい。
例である。
ソホロンジイソシアネート500g、酢酸カリウム0.
2gを加え80℃で3時間撹拌下、加熱する。その後、
硫酸マグネシウム2gを加え、0.1μのメンブランフ
ィルタで触媒を除去し、次いで過剰の未反応イソシアネ
ートを除去しポリイソシアネートを得た。ポリイソシア
ネート230g、次いで酢酸亜鉛0.2g、アセト酢酸
メチルエステル84gを加え、80℃に昇温し、3時間
で、ブロック化を実施。IRスペクトルによりNCOピ
ークの消失を確認した。
ラクタムを30モル付加したトリオール356g、イソ
ホロンジイソシアネート66.7gを反応させた。キシ
レン中、ジブチル錫ジラウリレート0.2gを加え窒素
下で加熱し、60℃でアセトオキシム35gを加え、ブ
ロック化を実施。IRスペクトルによりNCOピークの
消失を確認した。
ンおよび純水をアルコール、グリコール、セロソルブな
どの水溶性溶剤中で加水分解および縮合反応を行う。こ
のとき、純水の量は成分(a),(b)に含まれるアル
コキシ基に対して0.8当量以上、好ましくは0.9当
量以上が選ばれる。0.8当量以下では縮合反応におけ
る樹脂化が低下し電着時に共析しにくくなる。加水分解
および縮合反応は80〜100℃にて10〜15時間行
う。10時間未満では高分子化が不充分となり、電着時
に共析しない。15時間を超えると高分子化が過剰とな
り、塗料にした場合沈殿を生ずる。
管を備えた1リットルの4ツ口フラスコに、メチルトリ
メトキシシラン0.3モル、フェニトリメトキシシラン
0.3モル、ジメチルジメトキシシラン0.2モル、ジ
フェニルジメトキシシラン0.2モル、純水2.6モル
(アルコキシ基に対し1.0等量)およびイソプロピル
アルコール1モルの3/4量を仕込み、85〜100℃
の環流温度で6時間反応後、残り1/4を仕込み、さら
に5時間反応を行った。反応後、固形分は74%であっ
た。
用いた。 d1 平均粒径2μmの4フッ化エチレン樹脂 d2 平均粒径5μmの両末端にトリフルオロ基を有す
る4フッ化エチレン樹脂 d3 平均粒径5μmのフッ化ビニリデン電着塗料 前記(A)で製造したアクリル酸またはメタクリル酸重
合体に前記(D)のフッ素樹脂微粉末を混ぜ、ディスパ
ーサによって1〜2時間かけて(A)中に(D)を分散
させる第1工程と、分散液を乳酸(F)で中和する第2
工程と、これに(B)で製造したブロックイソシアネー
トと(C)で製造したポリシロキサン樹脂を混ぜ、撹拌
機で1〜2時間混練りする第3工程と、これにイオン交
換水を10分割して1時間かけて撹拌しながら加え、さ
らに1〜2時間撹拌しエマルジョン化する第4工程と、
これを50μmのフィルタを使って濾過する第5工程と
で電着塗料を準備した。
る。実施例1〜6は本発明の範囲内のものであり、比較
例1はアクリル酸またはメタクリル酸のフッ化アルキル
エステル(A−1)を含まず、また比較例2はポリシロ
キサン樹脂(C)を含まず本発明の範囲外である。
これを次の工程で処理し、実施例および比較例の電着塗
料を電着塗装し、塗膜を完成した。塗膜のテスト結果を
表3に示す。 (1)弱アルカリ脱脂 50℃ 5分 (2)水洗 (3)中和 1% 硝酸 室温 1分 (4)水洗 (5)イオン交換水による水洗 (6)電着塗装 50〜100V 1分 (7)水洗 (8)乾燥 100℃ 15分 (9)焼付 180℃ 30分
性および外観 目視による判定 鉛筆硬さ 三菱鉛筆ユニで塗膜の破れを判定 密着性 1mm×1mmの升目100個をカッタナイフ
で入れ、セロハンテープを貼り付けた後、剥がして残っ
た数で判定 耐食性 塩水噴霧72時間後の腐食を判定 耐水性 沸騰水中に24時間浸漬し、外観と密着性で判
定 耐酸性 5%H2SO4水溶液中に25℃で24時間浸漬
後の状態で判定 耐アルカリ性 5℃NaOH水溶液中に25℃で24時
間浸漬後の状態で判定 耐溶剤性 アセトン中に25℃で24時間浸漬後の状態
で判定 摩擦係数 新東科学(株)社製型式HEIDON−14
D・ANL 表面測定機で判定 非粘着性 テープ1cm2を貼り、折返して引張ったと
きの剥離荷重をアクリル/メラミン樹脂との対比で求め
た 撥水性 水の接触角 撥油性 パラフィンの接触角 防汚性 マジックインキで描画後、キムワイプで拭き取
り残った状態で判定
食性、耐薬性、密着性、撥水性、撥油性、防汚性に優
れ、摩擦係数が小さいことが判る。樹脂中にフッ素基を
含まない比較例1のものは、すべての項目で本発明のも
のに劣り、ポリシロキサン樹脂を含まない比較例2のも
のは、耐水性、防汚性など一部の項目で本発明のものに
劣ることが判る。
酸またはメタクリル酸共重合体は、フッ素基を含み、ま
たフッ素微粉粒子を含むのでフッ素樹脂の機能が高めら
れ、硬化反応中にフッ素基が塗膜表面移行する。これに
よって素材に対する塗膜の密着性が高くなり、耐食性、
撥水性、撥油性、磨耗性、防汚性に優れ、低摩擦係数の
塗膜が得られる。
ン部品、エアモータコア、各種メタルシャッタ、シャフ
ト類に、また撥水性、撥油性、耐水性が要求されるイン
クジュットプリンタノズル、電極、水道部品に、非粘着
性が要求されるモールト用金型、フライパン、パン焼き
器に、防汚性が要求される換気扇、魔法瓶、衛生器材に
好適に用いられる。
Claims (2)
- 【請求項1】 次の成分を含有することを特徴とするフ
ッ素樹脂含有カチオン電着塗料。 (A)次のアクリル酸またはメタクリル酸共重合体72
〜28重量部 (A−1)化1で示すアクリル酸またはメタクリル酸の
フッ化アルキルエステル10〜80% 【化1】 但しR1は−Hまたは−CH3R2は−CH2CF3,−
CH2(CF2)nCF2H(n=1,3),−CH(CF
3)2,−CH2CH2(CF2)7CF3 (A−2)アクリル酸またはメタクリル酸のアミノ誘導
体5〜30% (A−3)アクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシ
誘導体5〜30% (A−4)スチレンまたはアクリル酸もしくはメタクリ
ル酸のエステル10〜30% (B)次の(B−1)で示すイソシアネート類を(B−
2)で示すブロック剤でブロック化したイソシアネート
の1種または2種以上18〜42重量部 (B−1)トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフ
ェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、メタキシリレンジイソシアネート、ヘキサメチ
レンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート,
4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、
1,3−(イソシアネートメチル)シクロヘキサンの三
量体、アダクト体もしくはプレポリマ (B−2)フェノール、クレゾール、メチルエチレンケ
トオキシム、アセトオキシム、ε−カプロラクタム、ア
セチルアセトン (C)次のポリシロキサン樹脂10〜30重量部 (C−1)トリアルコキシシランモノマの縮合物80〜
50% (C−2)ジアルコキシシランモノマの縮合物20〜5
0% (D)次のフッ素樹脂微粉末10〜50重量部 四フッ化エチレン樹脂、四フッ化エチレン−パーフルオ
ロビニルエーテル共重合体、四フッ化エチレン−六フッ
化プロピレン共重合体、四フッ化エチレン−エチレン共
重合体、3フッ化塩化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン
樹脂、両末端パーフロロ化四フッ化エチレン樹脂の粒径
0.1〜10μの微粉末 (F)前記(A)を中和する有機酸 - 【請求項2】 前記組成のアクリル酸またはメタクリル
酸共重合体(A)72〜28重量部に、前記フッ素樹脂
微粉末(D)、10〜50重量部を混合しディスパーサ
でアクリル酸またはメタクリル酸誘導体(A)中にフッ
素樹脂微粉末(D)を分散させる工程と、 前記分散液を撹拌しながら有機酸(F)で中和する工程
と、 前記中和された分散液に、ブロック化したイソシアネー
ト(B)18〜42重量部とポロシロキ酸樹脂(C)1
0〜30重量部とを混合し、充分に混練する工程と、 前記混練物にイオン交換水を撹拌しながら除々に加え、
全体を約1000重量部のエマルジョンとする工程と、 前記エマルジョンを40〜70μのフィルタで濾過する
工程とを有することを特徴とするフッ素樹脂含有カチオ
ン電着塗料製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19343799A JP4533476B2 (ja) | 1999-07-07 | 1999-07-07 | フッ素樹脂含有カチオン電着塗料および製造方法 |
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---|---|---|---|
JP19343799A JP4533476B2 (ja) | 1999-07-07 | 1999-07-07 | フッ素樹脂含有カチオン電着塗料および製造方法 |
Publications (2)
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JP2001019897A true JP2001019897A (ja) | 2001-01-23 |
JP4533476B2 JP4533476B2 (ja) | 2010-09-01 |
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ID=16307985
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JP19343799A Expired - Lifetime JP4533476B2 (ja) | 1999-07-07 | 1999-07-07 | フッ素樹脂含有カチオン電着塗料および製造方法 |
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JP (1) | JP4533476B2 (ja) |
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