JPWO2011001862A1 - 皮膜を有するステンレス鋼部材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本願は皮膜硬度、耐衝撃性、密着性及び仕上り性に優れる皮膜を有するステンレス鋼部材の製造方法を提供することを目的とする。皮膜を有するステンレス鋼部材の製造方法であって、上記ステンレス鋼部材を、アミノ基含有シランカップリング剤(A)の水溶液の浴に浸漬し、そして上記ステンレス鋼部材に通電することにより、上記ステンレス鋼部材上に第1の皮膜を形成するステップ、第1の皮膜上に、カルボキシル基含有樹脂(b1)、アミノ樹脂(b2)、水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)、及び着色成分(b4)を含む電着塗料(B)を電着塗装することにより、第2の皮膜を形成するステップ、そして少なくとも第2の皮膜を焼き付けるステップを含むことを特徴とする方法。

Description

本発明は、皮膜硬度、耐衝撃性、密着性及び仕上り性に優れる皮膜を有するステンレス鋼部材の製造方法に関する。
従来から、ステンレス鋼は、組成中におけるクロム(Cr)が空気中の酸素と結合して表面に不動態皮膜を形成することを利用し、高耐食性素材として、屋外及び湿気のある場所、化学薬品を扱う機械器具、厨房設備等で用いられている。
最近では、携帯電話機等の電子機器部品においても、軽量化及び高意匠化の要請からステンレス鋼部材に電着塗膜を施した外装部品が用いられるようになってきている。しかし、当該部品は、衣服と擦れたり、落とされたり、そして踏まれたりされた際に、電着塗膜に傷がつく、剥がれる等の現象が生ずる場合があった。
ステンレス鋼部材上にアニオン電着塗装がされた外装部品では、皮膜硬度を上げることにより耐擦り傷性が向上するが、皮膜硬度を上げると耐衝撃性及び密着性が低下することが知られており、耐擦り傷性、耐衝撃性及び密着性を満たす電着塗膜を形成することが難しかった。さらに、上記電子機器部品では、意匠性、特に仕上がり性に優れることも要求される。
上記課題を解決するために、例えば、特許文献1及び特許文献2には、下層としての化成処理塗膜と、上層としてのクリヤ塗膜を有するステンレス鋼板において、化成処理塗膜がアミノシラン系化成処理塗膜から成り、ガラス転移点が30〜90℃、数平均分子量3000〜50000のアクリル樹脂とブロックイソシアネート化合物とを含むクリヤ塗膜であることを特徴とするクロメートフリーのクリヤ塗装ステンレス鋼板が開示されている。
特開2005−313630号公報 特開2007−98883号公報
しかし、特許文献1及び特許文献2に記載の発明では、皮膜硬度、耐衝撃性及び密着性、並びに仕上り性を満足する皮膜を有するステンレス鋼部材は得られていない。
従って、本発明は、皮膜硬度、耐衝撃性、密着性及び仕上り性に優れる皮膜を有するステンレス鋼部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、皮膜を有するステンレス鋼部材の製造方法であって、上記ステンレス鋼部材を、アミノ基含有シランカップリング剤(A)の水溶液の浴に浸漬し、そして上記ステンレス鋼部材に通電することにより、上記ステンレス鋼部材上に第1の皮膜を形成するステップ、第1の皮膜上に、カルボキシル基含有樹脂(b1)、アミノ樹脂(b2)、水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)、及び着色成分(b4)を含む電着塗料(B)であって、水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)の量が、カルボキシル基含有樹脂(b1)とアミノ樹脂(b2)との固形分合計100質量部に基づいて0.1〜10.0質量部の範囲にあるものを電着塗装することにより、第2の皮膜を形成するステップ、そして少なくとも第2の皮膜を焼き付けるステップを含むことを特徴とする方法によって、上記課題を解決できることを見出し、発明を完成するに至った。
具体的には、本発明は以下の態様に関する。
[態様1]
皮膜を有するステンレス鋼部材の製造方法であって、
上記ステンレス鋼部材を、アミノ基含有シランカップリング剤(A)の水溶液の浴に浸漬し、そして上記ステンレス鋼部材に通電することにより、上記ステンレス鋼部材上に第1の皮膜を形成するステップ、
第1の皮膜上に、カルボキシル基含有樹脂(b1)、アミノ樹脂(b2)、水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)、及び着色成分(b4)を含む電着塗料(B)であって、水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)の量が、カルボキシル基含有樹脂(b1)とアミノ樹脂(b2)との固形分合計100質量部に基づいて0.1〜10.0質量部の範囲にあるものを電着塗装することにより、第2の皮膜を形成するステップ、そして
少なくとも第2の皮膜を焼き付けるステップ、
を含むことを特徴とする方法。
[態様2]
アミノ基含有シランカップリング剤(A)が、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン及びその部分加水分解物、3−トリメトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン及びその部分加水分解物、並びにN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランから成る群から選択される、態様1に記載の方法。
[態様3]
ステンレス鋼部材の上の第1の皮膜と、当該第1の皮膜上の第2の皮膜とを有する、皮膜を有するステンレス鋼部材であって、
第1の皮膜が、アミノ基含有シランカップリング剤(A)の水溶液内でステンレス鋼部材に通電することにより形成された皮膜であり、そして
第2の皮膜が、第1の皮膜を有するステンレス鋼部材を、カルボキシル基含有樹脂(b1)、アミノ樹脂(b2)、水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)、及び着色成分(b4)を含む電着塗料(B)であって、水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)の量が、カルボキシル基含有樹脂(b1)とアミノ樹脂(b2)との固形分合計100質量部に基づいて0.1〜10.0質量部の範囲にあるものの中で電着塗装することにより形成された皮膜であることを特徴とする、
上記皮膜を有するステンレス鋼部材。
[態様4]
態様1又は2に記載の方法により製造された皮膜を有するステンレス鋼部材を含む電子機器部品。
本発明の皮膜を有するステンレス鋼部材の製造方法は、ステンレス鋼部材に、皮膜硬度、耐衝撃性、密着性及び仕上り性に優れる皮膜を形成することができる。
以下、本発明の皮膜を有するステンレス鋼部材の製造方法について説明する。
はじめに、ステンレス鋼部材を、アミノ基含有シランカップリング剤(A)の水溶液の浴に浸漬し、そしてステンレス鋼部材に通電することにより、ステンレス鋼部材上に第1の皮膜を形成するステップ(以下、「第1の皮膜を形成するステップ」と称する場合がある)について説明する。
[ステンレス鋼部材]
本発明に用いられるステンレス鋼部材としては、フェライト(α)系、マルテンサイト(M)、オーステナイト(γ)系、オーステナイト・フェライト二相(γ+α)系等の従来から公知のステンレス鋼から形成される部材を挙げることができる。
上記ステンレス鋼として、具体的には、例えば、SUS304、SUS305、SUS310、SUS316及びSUSMX7等のオーステナイト系ステンレス;SUS430等のフィライト系ステンレス、SUS403、SUS410、SUS416及びSUS420等のマルテンサイト系ステンレス;SUS631等の析出硬化系ステンレス;等を用いることができる。
なお、上記ステンレス鋼は、必要に応じて適宜、脱脂処理なされたものを用いることができる。
さらに、上記ステンレス鋼は、表面に化成処理がなされていても、又はなされていなくともよく、そして化成処理がなされていないことが好ましい。
[アミノ基含有シランカップリング剤(A)]
第1の皮膜を形成するステップでは、上記ステンレス鋼部材を陽極として、アミノ基含有シランカップリング剤(A)の水溶液(以下、アミノ基含有シランカップリング剤(A)の水溶液を「水溶液(A)」と略することがある)の浴に浸漬して、少なくとも1回通電することにより、第1の皮膜が形成される。
また、第1の皮膜を形成するステップにおいて、複数種のアミノ基含有シランカップリング剤(A)を併用することができる。具体的には、例えば、シランカップリング剤(A)及びシランカップリング剤(A)を併用する場合には、シランカップリング剤(A)の水溶液の浴及びシランカップリング剤(A)の水溶液の浴をそれぞれ準備し、ステンレス鋼部材をシランカップリング剤(A)の浴に浸漬し、通電し、次いでステンレス鋼部材をシランカップリング剤(A)の浴に浸漬し、通電することにより、第1の皮膜を形成することができる。
アミノ基含有シランカップリング剤(A)の具体例として、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン及びその部分加水分解物、3−トリメトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン及びその部分加水分解物、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
なお、本明細書において、アミノ基含有シランカップリング剤(A)の「部分加水分解物」とは、ケイ素原子と結合するアルコキシ基の少なくとも1つがOH基に加水分解されているものを意味する。
市販のアミノ基含有シランカップリング剤としては、例えば、KBM−602、KBM−603、KBE−603、KBM−903、KBE−903、KBM−9103、KBM−573、KBM−575及びKBM−6123(以上、信越シリコーン社製、商品名)が挙げられる。
アミノ基含有シランカップリング剤(A)の中でも、特に、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、及び3−アミノプロピルトリエトキシシランが、後述のアニオン電着塗料(B)を電着塗装することにより形成される第2の皮膜との付着性の面から好ましい。
一例として、ステンレス鋼部材を「3−アミノプロピルトリエトキシシラン」の水溶液に浸漬し、通電すると、ステンレス鋼部材上に「シリカゲル」の第1の皮膜が形成される。当該シリカゲルの第1の皮膜が、ステンレス鋼部材と、アニオン電着塗料(B)を電着塗装することにより形成される第2の皮膜との密着性向上に寄与すると考えられる。
なお、第1の皮膜を形成するステップにおいて、アミノ基含有シランカップリング剤(A)の水溶液の濃度は、特に制限されないが、浴安定性、形成された耐衝撃性、密着性の面から、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.5〜5質量%、さらに好ましくは1〜3質量%である。
また、第1の皮膜を形成するために、ステンレス鋼部材を、アミノ基含有シランカップリング剤(A)の水溶液の浴中に浸漬し、液温度を10〜40℃に調整し、ステンレス鋼部材を陽極として、通常の電着塗装法に準じて通電することが好ましい。通電の際の電流密度は、特に制限されないが、好ましくは0.001A/cm〜0.1A/cm、より好ましくは0.005A/dm〜0.05A/cmであり、そして通電時間は、好ましくは10秒間〜300秒間、より好ましくは30秒間〜200秒間である。
第1の皮膜を形成するステップにおいて、上記通電は、複数回繰り返されてもよい。
ステンレス鋼部材を、複数の水溶液(A)の浴に浸漬し、そして通電することにより第1の皮膜を形成するケースにおいて、複数の水溶液(A)の浴が同種の水溶液(A)の浴である場合には、ある浴内にステンレス鋼部材を浸漬しそして通電した後、水洗せず、引き続いて別の浴内にステンレス鋼部材を浸漬しそして通電処理を行うことができる。一方、複数の水溶液(A)の浴が異種の水溶液(A)の浴である場合には、ある浴内にステンレス鋼部材を浸漬しそして通電した後に、水洗して、表面に付着している未析出の金属塩を除去した後、別の浴中に浸漬しそして通電することができる。
本発明の方法は、第1の皮膜を形成するステップの後、所望により、常温乾燥するか、又は40〜80℃で1分間〜60分間加熱乾燥するステップをさらに含むことができる。第1の皮膜は、耐衝撃性、密着性及び仕上り性を考慮すると、好ましくは0.01〜3μm、より好ましくは0.1〜1.0μmの乾燥膜厚を有する。
次に、第1の皮膜上に、アニオン電着塗料(B)を電着塗装することにより、第2の皮膜を形成するステップ(以下、「第2の皮膜を形成するステップ」と称する場合がある)について説明する。
[アニオン電着塗料(B)]
第2の皮膜を形成するステップに用いられるアニオン電着塗料(B)は、カルボキシル基含有樹脂(b1)、アミノ樹脂(b2)、水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)、及び着色成分(b4)を含む電着塗料(B)であって、水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)の量が、カルボキシル基含有樹脂(b1)とアミノ樹脂(b2)との固形分合計100質量部に基づいて0.1〜10.0質量部の範囲にある。
[カルボキシル基含有樹脂(b1)]
カルボキシル基含有樹脂(b1)は、1分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有する樹脂である。カルボキシル基含有樹脂(b1)は、少なくとも1個の水酸基をさらに有する樹脂であることが好ましい。カルボキシル基含有樹脂(b1)としては、具体的には、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ウレタン樹脂等の樹脂が挙げられ、皮膜硬度及び仕上り性の面からアクリル樹脂が好適である。
上記アクリル樹脂は、カルボキシル基含有ラジカル重合性不飽和単量体、所望による水酸基含有ラジカル重合性不飽和単量体、及びその他のラジカル重合性不飽和単量体を共重合することによって製造されることができる。
上記カルボキシル基含有ラジカル重合性不飽和単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等の単量体が挙げられる。上記水酸基含有ラジカル重合性不飽和単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、及びこれ以外に、プラクセルFM1、プラクセルFM2、プラクセルFM3、プラクセルFA1、プラクセルFA2、プラクセルFA3(以上、ダイセル化学社製、商品名、カプロラクトン変性(メタ)アクリル酸ヒドロキシエステル類)等が挙げられる。
上記その他のラジカル重合性不飽和単量体としては、例えば、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のアルコキシシリル基含有不飽和単量体;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレートのC1〜C18のアルキル又はシクロアルキルエステル類、スチレン等の芳香族ビニルモノマー類;(メタ)アクリル酸アミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチロール(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−n−ヘキソキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジn−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル−N−メチロール(メタ)アクリルアミド等の(メタ)アクリルアミド系単量体を挙げることができる。
上記アクリル樹脂は、一般的には、上記カルボキシル基含有ラジカル重合性不飽和単量体、所望による水酸基含有ラジカル重合性不飽和単量体、及びその他のラジカル重合性不飽和単量体を含む重合溶液を、溶媒中で、重合開始剤を用いてラジカル重合させることにより得られる。上記ラジカル重合において、上記重合溶液は、単量体の総量を基準として、カルボキシル基含有重合性不飽和単量体を1〜20質量%、好ましくは4〜10質量%、水酸基含有ラジカル重合性不飽和単量体を0〜40質量%、好ましくは5〜30質量%、そしてその他のラジカル重合性不飽和単量体を40〜99質量%、好ましくは60〜91質量%の範囲で含むことが好ましい。
特に、皮膜硬度向上の点から、上記重合溶液が、単量体の総量を基準にとして、その他のラジカル重合性不飽和単量体としての(メタ)アクリルアミド系単量体を0.1〜30質量%の範囲で含むことが好ましい。
上記溶媒としては、例えば、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール類、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−イソプロパノキシエタノール、2−ブトキシエタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングルコールモノエチルエーテル、ジエチレングルコールモノブチルエーテル、トリエチレングルコールモノメチルエーテル、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル類等が好適に使用できる。
上記溶媒は、例えば、キシレン、トルエン等の芳香族類;アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ペンチル、3−メトキシブチルアセテート、2−エチルヘキシルアセテート、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等のエステル類をさらに含むことができる。
ラジカル重合に用いられるラジカル重合開始剤としては、例えば、過酸化ベンゾイル、ジ−t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クミルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ラウリルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート等の過酸化物、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメチルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等のアゾ化合物が挙げられる。
上記アクリル樹脂の重量平均分子量は、好ましくは5,000〜150,000、より好ましくは20,000〜100,000の範囲にある。
なお、本明細書において、重量平均分子量は、JIS K 0124−83に準じ、分離カラムに、TSK gel2000HXL、TSK gel2500HXL、TSK gel3000HXL、TSK gel4000HXLの4本(以上、東ソー社製)を用いて40℃で流速1.0ml/分、溶離液にGPC用テトラヒドロフランを用いて、RI屈折計で得られたクロマトグラフとポリスチレンの検量線から求めた値を意味する。
[アミノ樹脂(b2)]
アミノ樹脂(b2)は、従来から公知の化合物を使用することができ、例えば、メラミン樹脂、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ステログアナミン、スピログアナミン、ジシアンジアミド等のアミノ成分とアルデヒドとの反応によって得られるメチロール化アミノ樹脂、上記メチロール化アミノ樹脂のアルキルエーテル化物が挙げられる。
上記メチロール化アミノ樹脂としては、メチロール化メラミン樹脂が好適であり、そしてメチロール化メラミン樹脂のメチロール基の一部又は全部が、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、オクチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール等の1種又は2種以上の1価アルコールで変性されたメラミン樹脂を挙げることができる。
上記メラミン樹脂の市販品としては、例えば、ユーバン20SE−60、ユーバン225(以上、いずれも三井化学社製、商品名)、スーパーベッカミンG840、スーパーベッカミンG821(以上、いずれも大日本インキ化学工業社製、商品名)等のブチルエーテル化メラミン樹脂;スミマールM−100、スミマールM−40S、スミマールM−55(以上、いずれも住友化学社製、商品名)、サイメル232、サイメル303、サイメル325、サイメル327、サイメル350、サイメル370(以上、いずれも日本サイテックインダストリーズ社製、商品名)、ニカラックMS17、ニカラックMX15、ニカラックMX430、ニカラックMX600、(以上、いずれも三和ケミカル社製、商品名)、レジミン741(モンサント社製、商品名)等のメチルエーテル化メラミン樹脂;サイメル235、サイメル202、サイメル232S、サイメル238、サイメル254、サイメル272、サイメル1130(以上、いずれも日本サイテックインダストリーズ社製、商品名)、スマミールM66B(住友化学社製、商品名)等のメチル化とイソブチル化との混合エーテル化メラミン樹脂;サイメルXV805(三井サイテック社製、商品名)、ニカラックMS95(三和ケミカル社製、商品名)等のメチル化とn−ブチル化との混合エーテル化メラミン樹脂等を挙げることができる。
カルボキシル基含有樹脂(b1)、及びアミノ樹脂(b2)の配合割合は、カルボキシル基含有樹脂(b1)とアミノ樹脂(b2)との固形分合計100質量部を基準にして、カルボキシル基含有樹脂(b1)50〜75質量部、好ましくは50〜65質量部、アミノ樹脂(b2)25〜50質量部、好ましくは35〜50質量部となる範囲が、皮膜硬度、耐衝撃性、密着性及び仕上り性の面から好ましい。
第2の皮膜を形成するステップにおいて用いられるアニオン電着塗料(B)は、アミノ樹脂(b2)に加えて、ブロック化ポリイソシアネート化合物をさらに含むことができる。
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、(o−,m−,p−)トリレンジイソシアネート、(o−,m−,p−)キシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,2’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、クルードMDI[ポリメチレンポリフェニルイソシアネート]、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の芳香族、脂肪族又は脂環族ポリイソシアネート化合物;これらのポリイソシアネート化合物の環化重合体又はビゥレット体;又はこれらの組合せを挙げることができる。
一方、ポリイソシアネート化合物をブロックするブロック剤としては、メチルエチルケトオキシム、メチルアミルケトオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム系化合物;フェノール、パラ−t−ブチルフェノール、クレゾール等のフェノール系化合物;n−ブタノール、2−エチルヘキサノール等の脂肪族アルコール類;フェニルカルビノール、メチルフェニルカルビノール等の芳香族アルキルアルコール類;エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等のエーテルアルコール系化合物;ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクタム等のラクタム系化合物等が挙げられる。
ブロックポリイソシアネート化合物の市販品としては、例えば、バーノックD−750、バーノックD−800、バーノックDN−950、バーノックDN−970もしくはバーノックDN−15−455、(以上、大日本インキ化学工業社製、商品名)、デスモジュールL、デスモジュールN、デスモジュールHL、デスモジュールILもしくはデスモジュールN3390(以上、バイエル社製品社製)、タケネートD−102、タケネートD−202、タケネートD−110NもしくはタケネートD−123N(武田薬品工業社製、商品名)、コロネートL、コロネートHL、コロネートEHもしくはコロネート203(日本ポリウレタン工業社製、商品名)又はデュラネート24A−90CX(旭化成工業社製、商品名)等が挙げられる。
[水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)]
水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)は、エポキシ樹脂にリン酸化合物を付加することにより得られる化合物であり、水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)中の水酸基とリン酸残基とが、第1の皮膜及びステンレス鋼部材との密着性を向上させると共に、仕上り性及び安定性に寄与する。
上記エポキシ樹脂は、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、これらのエポキシ樹脂中のエポキシ基又は水酸基に変性剤を反応させた変性エポキシ樹脂等を挙げることができる。上記ビスフェノール型エポキシ樹脂は、例えば、エピクロルヒドリンとビスフェノールとを、所望によりアルカリ触媒等の触媒の存在下で、高分子量まで縮合させることにより製造した樹脂、エピクロルヒドリンとビスフェノールとを、所望によりアルカリ触媒等の触媒の存在下で縮合させて低分子量エポキシ樹脂と合成し、次いで当該低分子量エポキシ樹脂とビスフェノールとを重付加反応することにより得られた樹脂であることができる。上記エポキシ樹脂のエポキシ当量は、好ましくは172〜4,000、より好ましくは175〜1,000である。
上記ビスフェノールとしては、例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン[ビスフェノールF]、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノールA]、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン[ビスフェノールB]、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−tert−ブチル−フェニル)−2,2−プロパン、p−(4−ヒドロキシフェニル)フェノール、オキシビス(4−ヒドロキシフェニル)、スルホニルビス(4−ヒドロキシフェニル)、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタンを挙げることができる。上記ビスフェノール類は、単独又は2種以上の混合物として用いられうる。
上記ノボラック型エポキシ樹脂としては、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、分子内に複数のエポキシ基を有するフェノールグリオキザール型エポキシ樹脂等を挙げることができる。
上記リン酸化合物としては、例えば、オルトリン酸及びピロリン酸を挙げることができる。水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)は、エポキシ樹脂にリン酸化合物を加え、例えば、イミダゾール類、ホスホニウム塩類等の触媒の存在下で、反応温度70〜150℃、好ましくは110〜130℃で、反応時間1〜8時間、好ましくは3〜6時間反応させることにより得られうる。なお、水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)は、エポキシ樹脂のオキシラン基1モルに対して、リン酸化合物のH+が、H+/オキシラン基=0.5〜3、好ましくは1〜3の範囲となるような量で反応させたものであることが好ましい。水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)の酸価は、密着性向上の観点から、好ましくは5〜70mgKOH/g、より好ましくは28〜60mgKOH/g、さらに好ましくは35〜57mgKOH/gの範囲である。
なお、水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)の市販品としては、例えば、XU−8096.07、XU−71899.00、XQ−82908.00、XQ−82919.00、DER620−PP50、DER621−EB50、DER621−PP50(以上、ダウケミカル日本社製商品名)、エポトートZX1300、ZX1300−1(以上、東都化成社製商品名)等が挙げられる。
水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)は、カルボキシル基含有樹脂(b1)とアミノ樹脂(b2)との固形分合計100質量部に基づいて、0.1〜10.0質量部、好ましくは0.5〜8.0質量部、より好ましくは1.0〜6.0質量部の範囲の量で、アニオン電着塗料(B)に含まれる。水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)の量が0.1質量部未満の場合には、第2の皮膜が、第1の皮膜及びステンレス鋼部材と十分に密着しない傾向があり、そして、水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)の量が10.0質量部を超えると、塗料安定性及び耐候性が低下する傾向がある。
[着色成分(b4)]
アニオン電着塗料(B)は、意匠性向上を目的として、着色成分(b4)を含むことができる。
着色成分(b4)としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、鉄黒、アニリンブラック、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、タートラジンレーキ、パーマネントイエロートナー、カドミウムイエロー、ベンジジンオレンジ、クロムバーミリオン、カドミウムオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ファーストオレンジレーキ、レーキレッドC、弁柄、ワッチングレッド、ブリリアントカーミン6B、パーマネントレッドF5R、パーマネントレッド2B、パーマネントレッドFRLL、カーマインレーキ、キナクリドンレッド、メチルバイオレットレーキ、ファーストバイオレットB、キナクリドンバイオレット、インダスレンバイオレット、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、紺青、群青、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニングリーン、マーカライトグリーンレーキ、ピグメントグリーンB、ビリジアン、シェンナー、アンバー、アルミニウム粉末、ブロンズ粉末等、有機顔料、無機顔料及び金属粉顔料、染料、顔料等を樹脂粉体と組み合わせた着色加工粉体、及び蛍光顔料、天然マイカの表面を金属酸化物で被覆したもの、合成マイカの表面を金属酸化物で被覆したパール顔料等を挙げることができる。
着色成分(b4)としては、塗料安定性及び意匠性の観点から、顔料を分散剤で分散させた加工顔料が好ましく、そしてユニスパースイエロー10GN−S、ユニスパースDPPオレンジRA−S、ユニスパースレッド2G−S、ユニスパースバイオレットB−S、ユニスパースブルーB−S、ユニスパースグリーンG−S、ユニスパースブラックC−S(以上チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製)、コラニールイエロー10G130、コラニールレッドFGRG130、コラニールカーミンFB130、コラニールバイオレットRL130、コラニールブルーA2R200、コラニールブルーA2R130、コラニールブルーB2G130、コラニールグリーンGG131、コラニールブラックPR130、コラニールオキサイドブルーCD100、コラニールオキサイドグリーンG131、ホストファインブルーB2G、コラニールイエローHR、コラニールブラックT、(以上、クラリアント製)、EMFカラーイエロー3G、EMFオレンジO、EMFレッドHFB、EMFレッドHR、EMFブルーHG、EMFバイオレットHB(以上、東洋インキ製造(株)製)、NKW2103、NKW2104、NKW2105、NKW2117、NKW2167、NKW2108(以上、日本蛍光(株)製)を例示することができる。
アニオン電着塗料(B)は、2種以上の着色成分(b4)を含むことができ、着色成分(b4)の量は、使用目的によっても異なるが、耐候性、耐衝撃性及び意匠性の観点からは、カルボキシル基含有樹脂(b1)とアミノ樹脂(b2)との固形分合計100質量部に基づいて、好ましくは0.01〜40質量部、より好ましくは0.01〜25質量部、そしてさらに好ましくは0.01〜10質量部の範囲にある。
なお、カルボキシル基含有樹脂(b1)の水分散体は、カルボキシル基含有樹脂(b1)に、アミノ樹脂(b2)及び水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)、所望によるブロック化ポリイソシアネート化合物を加えて、酸触媒、塩基性化合物及び脱イオン水をさらに加えてディスパー等で攪拌することにより得られる。
上記酸触媒としては、例えば、n−ブチルベンゼンスルホン酸、n−アミノベンゼンスルホン酸、n−オクチルスルホン酸、n−オクチルベンゼンスルホン酸、n−ドデシルベンゼンスルホン酸、n−オクタデシベルベンゼンスルホン酸、n−ジブチルベンゼンスルホン酸、イソプロピルナフタリンスルホン酸、ドデシルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、ペンタデシルベンゼンスルホン酸、キュメンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリクロロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、及びトリクロロ酢酸、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
上記酸触媒としては、ジノニルナフタレンスルホン酸が、良好な皮膜硬度を得る面からも好ましい。上記酸触媒の量は、硬化性及び仕上り性の観点から、カルボキシル基含有樹脂(b1)とアミノ樹脂(b2)との固形分合計100質量部に基づいて、好ましくは0.01〜5質量部、より好ましくは0.02〜1.0質量部、そしてさらに好ましくは0.03〜0.2質量部の範囲内にある。
上記塩基性化合物としては、エチルアミン、プロピルアミン、ブチルアミン、ベンジルアミン、モノエタノールアミン、ネオペンタノールアミン、2−アミノプロパノール、3−アミノプロパノール等の第1級モノアミン;ジエチルアミジエタノールアミン、ジ−n−又はジイソプロパノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン等の第2級モノアミン;ジメチルエタノールアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリイソプロピルアミン、メチルジエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール等の第3級モノアミン;ジエチレントリアミン、ヒドロキシエチルアミノエチルアミン、エチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミン等のポリアミンを挙げることができる。上記塩基性化合物の量は、中和当量として0.1〜1.2当量となるような量であることが好ましい。
[皮膜を有するステンレス鋼部材の製造方法]
本発明の皮膜を有するステンレス鋼部材の製造方法は、ステンレス鋼部材を、水溶液(A)中に浸漬して、好ましくは0.01〜3.0μm、そしてより好ましくは0.1〜1.0μmの膜厚を有する第1の皮膜が形成するように通電し、次いで、アニオン電着塗料(B)を、好ましくは30μm以下、より好ましくは5〜20μm、そしてさらに好ましくは8〜17μmの乾燥膜厚を有する第2の皮膜が形成するように電着塗装することにより実施される。
次いで、第2の皮膜を有するステンレス鋼部材を、水洗せず、又は水洗し、室温でセッティングし、そして加熱乾燥することができる。加熱乾燥は、通常、130〜200℃、好ましくは150〜190℃の温度で、20〜50分間、好ましくは25〜40分間実施される。
以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。なお、「部」及び「%」は、特に記載がない限り、「質量部」及び「質量%」を示す。
[製造例1]第1の皮膜を有するステンレス鋼部材No.1の作成
SUS304(150mm×70mm×0.5mm、オーステナイト系ステンレス鋼板)を、25℃、100g/Lの硫酸水溶液に5分間浸漬することにより脱脂し、2質量%のKBE−903(注1)水溶液中にSUS304を浸漬し、SUS304を陽極として0.01A/cmの定電流密度で60秒間通電し、水洗し、そして膜厚0.3μmの第1の皮膜を有するステンレス鋼部材No.1を作成した。
(注1)KBE−903:信越シリコーン株式会社製、商品名、3−アミノプロピルトリエトキシシラン
[製造例2]第1の皮膜を有するステンレス鋼部材No.2の作成
SUS430(150mm×70mm×0.5mm、フェライト系ステンレス鋼板)を、25℃で100g/Lの硫酸水溶液に5分間浸漬することにより脱脂し、2質量%のKBM−903(注2)水溶液にSUS430を浸漬し、SUS430を陽極として0.01A/cmの定電流密度で40秒間通電し、水洗し、そして膜厚0.5μmの第1の皮膜を有するステンレス鋼部材No.2を作成した。
(注2)KBM−903:信越シリコーン株式会社製、商品名、3−アミノプロピルトリメトキシシラン
[製造例3]第1の皮膜を有するステンレス鋼部材No.3の作成
SUS430(150mm×70mm×0.5mm、フェライト系ステンレス鋼板)を、25℃で100g/Lの硫酸水溶液に5分間浸漬することにより脱脂し、2質量%のKBM−603(注3)水溶液中にSUS430を浸漬し、SUS430を陽極として0.01A/cmの定電流密度で40秒間通電し、水洗し、そして膜厚0.6μmの第1の皮膜を有するステンレス鋼部材No.3を作成した。
(注3)KBM−603:信越シリコーン株式会社製、商品名、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン
[製造例4]ステンレス鋼部材No.4の作成
SUS430(150mm×70mm×0.5mm、フェライト系ステンレス鋼板)を、25℃で100g/Lの硫酸水溶液に5分間浸漬することにより脱脂し、ステンレス鋼部材No.4を得た。
[製造例5]アクリル樹脂溶液No.1の製造例
反応容器中に混合溶剤(注4)21部を仕込み、85℃に保持した中に、下記「混合物(A)」を3時間かけて滴下し、次いでアゾビスジメチルバレロニトリル3部を添加し、85℃で4時間保持して反応を行った後、混合溶剤にて固形分を調整し、固形分70質量%のアクリル樹脂溶液No.1を製造した。アクリル樹脂溶液No.1は、酸価33.9mgKOH/g、水酸基価52.0mgKOH/g、及び重量平均分子量35,000を有していた。
混合物(A)
スチレン 5.0部
メチルメタクリレート 36.0部
エチルアクリレート 37.5部
2−エチルヘキシルメタクリレート 4.0部
アクリル酸 5.5部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 12.0部
アゾビスジメチルバレロニトリル 2.1部
(注4)混合溶剤:プロピレングリコールモノメチルエーテル/イソプロピルアルコール/n−ブチルアルコール/エチレングリコールモノブチルエーテル=42部/42部/42部/84部
[製造例6]アクリル樹脂溶液No.2の製造例
反応容器中に混合溶剤(注4)21部を仕込み、85℃に保持した中に、下記「混合物(B)」を3時間かけて滴下し、次いでアゾビスジメチルバレロニトリル3部を添加し、85℃で4時間保持して反応を行った後、混合溶剤(注4)にて固形分を調整し、固形分70質量%のアクリル樹脂溶液No.2を製造した。アクリル樹脂溶液No.2は、酸価63mgKOH/g、水酸基価28mgKOH/g、及び重量平均分子量35,000を有していた。
混合物(B)
スチレン 13.0部
メチルメタクリレート 48.5部
エチルアクリレート 5.0部
アクリル酸 5.5部
n−ブチルアクリレート 11.0部
2−ヒドロキシエチルメタクリレート 12.0部
N−n−ブトキシメチルアクリルアミド 5.0部
アゾビスジメチルバレロニトリル 2.1部
[製造例7]エマルションNo.1の製造
製造例5で得た70%のアクリル樹脂溶液No.1 92.9部(固形分65部)、サイメル232S(注6)35.0部(固形分35部)、DER621−PP50(注7)1.0部(固形分0.5部)、ジノニルナフタレンスルホン酸0.05部、トリエチルアミン1.9部、及び脱イオン水120.4部を混合した後、当該混合物に、攪拌しながら脱イオン水を徐々に滴下することにより、当該混合物を分散させ、固形分を調整して40%のエマルションNo.1を得た。
[製造例8〜14]エマルションNo.2〜No.8の製造
表1に示される組成に変更した以外は、製造例7と同様にして、固形分40%のエマルションNo.2〜No.8を得た。
Figure 2011001862
[比較製造例1〜7]エマルションNo.9〜No.15の製造
表2に示される組成に変更した以外は、製造例7と同様にして、固形分40%のエマルションNo.9〜No.15を得た。
Figure 2011001862
(注6)サイメル232S:三井サイテック社製、商品名、メチル・ブチル混合エーテル化メラミン樹脂、固形分100%
(注7)DER621−PP50:ダウケミカル社製、商品名、エポキシリン酸エステル化合物、酸価45mgKOH/g、固形分50.0%
(注8)DER621−EB50:ダウケミカル社製、商品名、エポキシリン酸エステル化合物、酸価35mgKOH/g、固形分50.0%
(注9)XU−7189.00:ダウケミカル社製、商品名、エポキシリン酸エステル化合物、酸価9.8mgKOH/g、固形分50.0%。
[製造例15]顔料分散ペーストNo.1の製造例
60%アミン中和アクリル樹脂系顔料分散樹脂(重量平均分子量36,000、水酸基価70mgKOH/g、酸価56mgKOH/g)9.6部(固形分5.8部)、CR−97(注10)10.0部、トリエチルアミン0.5部、及び脱イオン水11.5部を混合し、次いでボールミルで20時間分散して固形分40%の顔料分散ペーストNo.1を得た。
[製造例16〜20]顔料分散ペーストNo.2〜No.6の製造例
表3に示される組成に変更した以外は、製造例15と同様にして、固形分40%の顔料分散ペーストNo.2〜No.6を得た。
Figure 2011001862
(注10)CR−97:石原産業社製、商品名、チタン白
(注11)カーボンブラックMA−100:三菱化学社製、商品名、カーボンブラック
(注12)メタシーンKM1000:東洋アルミニウム社製、商品名、リーフィング性を付与した蒸着アルミニウム顔料、平均粒子径11.1μm、粒子厚み0.025μm
(注13)SF640:東洋インキ製造社製、商品名、キナクリドン系の着色顔料、固形分36%、顔料分30%
(注14)EMF BLUE 2R:東洋インキ製造社製、商品名、フタロシアニンブルー系の着色顔料、固形分40%、顔料分28%
(注15)EMF YELLOW H2RN−2:東洋インキ製造社製、商品名、ジアゾイエロー系の着色顔料、固形分40%、顔料分32%
[製造例21]アニオン電着塗料No.1の製造
固形分40%のエマルションNo.1 251.2部(固形分100.5部)と、固形分40%の顔料分散ペーストNo.1 39.5部(固形分15.8部)とを、脱イオン水1163.1部と混合して、固形分8%のアニオン電着塗料No.1を得た。
[製造例22〜33]アニオン電着塗料No.2〜No.13の製造
表4及び表5に示される組成に変更した以外は、製造例21と同様にして、アニオン電着塗料No.2〜No.13を得た。
Figure 2011001862
Figure 2011001862
[比較製造例8〜14]アニオン電着塗料No.14〜No.20の製造
表6に示される組成に変更した以外は、製造例21と同様にして、アニオン電着塗料No.14〜No.20を得た。
Figure 2011001862
[実施例1]皮膜を有するステンレス鋼部材No.1
アニオン電着塗料No.1の浴に、第1の皮膜を有するステンレス鋼板No.1を浸漬し、第1の皮膜を有するステンレス鋼板No.1が陽極となるように150Vで2分間通電し、電着塗装した。次いで、180℃で20分間加熱乾燥して、第1の皮膜及び第2の皮膜(乾燥膜厚15μm)を有する、皮膜を有するステンレス鋼部材No.1を得た。
[実施例2〜16]皮膜を有するステンレス鋼部材No.2〜No.16
表7に示される第1の皮膜を有するステンレス鋼部材及び電着塗料を用いた以外は実施例1と同様にして、皮膜を有するステンレス鋼部材No.2〜No.16を得た。
皮膜を有するステンレス鋼部材No.1〜No.16を、下記項目に関して塗膜性能を評価した。結果を表7に示す。
Figure 2011001862
Figure 2011001862
[比較例1]皮膜を有するステンレス鋼部材No.17
アニオン電着塗料No.1の浴に、ステンレス鋼部材No.4を浸漬し、ステンレス鋼部材No.4が陽極となるように150Vで2分間通電し、電着塗装した。次いで、180℃で20分間焼付け乾燥して、乾燥膜厚15μmのアニオン電着塗料No.1に由来する皮膜を有する、皮膜を有するステンレス鋼部材No.17を得た。
[比較例2〜15]皮膜を有するステンレス鋼部材No.18〜No.31
表8に示されるステンレス鋼部材及び電着塗料を用いた以外は、比較例1と同様にして、塗装板No.18〜No.31を得た。
皮膜を有するステンレス鋼部材No.18〜No.31を、下記項目に関して皮膜性能を評価した。結果を表8に示す。
Figure 2011001862
Figure 2011001862
(注16)鉛筆硬度:JIS K 5600−5−4(1999)に規定される「ひっかき硬度(鉛筆法)」に従って、皮膜を有するステンレス鋼部材の皮膜の硬度を評価した。
(注17)耐衝撃性:JIS K 5600−5−3(1999)に規定される「耐おもり落下性」のデュポン式に準じて評価した。具体的には、皮膜を有するステンレス鋼部材を、温度20℃±1、湿度75±2%の恒温恒湿室に24時間置いた後、JIS K 5600−5−3に規定される撃ち型と受け台とを取り付け、皮膜を有するステンレス鋼部材の皮膜面を上向きにして、その間に挟み、次に500gのおもりを撃ち型の上に落とし、衝撃により皮膜(表面)にワレ又はハガレが発生する落下高さ(cm)を測定した。
(注18)密着性:JIS K 5600−5−6(1999)に規定される付着性(クロスカット法)に準じて評価した。具体的には、皮膜を有するステンレス鋼部材の皮膜面に、ナイフを用いて、素地まで達するように、約1mmの間隔で縦及び横のそれぞれに11本のクロスカットを入れて、碁盤目を形成する。次いで、当該碁盤目内の計100個(10×10)の格子の上にビニール粘着テープを貼着し、テープを急激に剥離した後の皮膜を下記基準で評価した。
VG(Very Good):碁盤目内の100個の格子に剥離がなかった
G(Good):碁盤目内の100個の格子のうち、一部の端部に、わずかに剥離があった
F(Fair):計100個の格子のうち、1〜20個が剥離した
P(Poor):計100個の格子のうち、21個以上が剥離した
(注19)仕上り性:皮膜を有するステンレス鋼部材の皮膜の表面を目視観察し、下記の基準で評価を行った。
VG(Very Good):皮膜に異常がなかった
G(Good):皮膜にラウンド感がややあるが、仕上がりに問題がなかった
F(Fair):ラウンド感又はツヤボケが観察された
P(Poor):著しいラウンド感又は著しいツヤボケが観察された
本発明の方法によって得られた皮膜を有するステンレス鋼部材は、衣服と擦れたり、落とされたり、そして踏まれる場合があることが想定される電子機器(例えば、デジタルカメラ、携帯電話用)の外装部品として非常に有用である。

Claims (4)

  1. 皮膜を有するステンレス鋼部材の製造方法であって、
    前記ステンレス鋼部材を、アミノ基含有シランカップリング剤(A)の水溶液の浴に浸漬し、そして前記ステンレス鋼部材に通電することにより、前記ステンレス鋼部材上に第1の皮膜を形成するステップ、
    第1の皮膜上に、カルボキシル基含有樹脂(b1)、アミノ樹脂(b2)、水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)、及び着色成分(b4)を含む電着塗料(B)であって、水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)の量が、カルボキシル基含有樹脂(b1)とアミノ樹脂(b2)との固形分合計100質量部に基づいて0.1〜10.0質量部の範囲にあるものを電着塗装することにより、第2の皮膜を形成するステップ、そして
    少なくとも第2の皮膜を焼き付けるステップ、
    を含むことを特徴とする方法。
  2. アミノ基含有シランカップリング剤(A)が、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン及びその部分加水分解物、3−トリメトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン及びその部分加水分解物、並びにN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランから成る群から選択される、請求項1に記載の方法。
  3. ステンレス鋼部材の上の第1の皮膜と、当該第1の皮膜上の第2の皮膜とを有する、皮膜を有するステンレス鋼部材であって、
    第1の皮膜が、アミノ基含有シランカップリング剤(A)の水溶液内でステンレス鋼部材に通電することにより形成された皮膜であり、そして
    第2の皮膜が、第1の皮膜を有するステンレス鋼部材を、カルボキシル基含有樹脂(b1)、アミノ樹脂(b2)、水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)、及び着色成分(b4)を含む電着塗料(B)であって、水酸基含有エポキシリン酸エステル化合物(b3)の量が、カルボキシル基含有樹脂(b1)とアミノ樹脂(b2)との固形分合計100質量部に基づいて0.1〜10.0質量部の範囲にあるものの中で電着塗装することにより形成された皮膜であることを特徴とする、
    前記皮膜を有するステンレス鋼部材。
  4. 請求項1又は2に記載の方法により製造された皮膜を有するステンレス鋼部材を含む電子機器部品。
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