JP2544974B2 - 塗料密着性に優れたステンレス鋼の表面処理方法 - Google Patents
塗料密着性に優れたステンレス鋼の表面処理方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、塗料密着性に優れたステンレス鋼の表面処
理方法であって、ステンレス鋼を塗装するに当たり、塗
料の密着性を向上させるステンレス鋼の表面処理方法に
関するものである。
理方法であって、ステンレス鋼を塗装するに当たり、塗
料の密着性を向上させるステンレス鋼の表面処理方法に
関するものである。
尚、本発明で密着性とは、塗装したステンレス鋼を温
水中で一定時間浸漬後の塗料とステンレス鋼の密着性の
ことであり、耐水密着性をいう。
水中で一定時間浸漬後の塗料とステンレス鋼の密着性の
ことであり、耐水密着性をいう。
[従来の技術] 近年、ステンレス鋼は多様化の観点から表面をカラー
化したり或は耐食性を向上するために塗装して使用する
場合が多くなっている。
化したり或は耐食性を向上するために塗装して使用する
場合が多くなっている。
ステンレス鋼は、本来耐食性が優れていることから屋
外で使用される場合が多い。そこで、ステンレス鋼に塗
装した製品は降雨等で塗料とステンレス鋼界面の水によ
るアタックのためふくれ(ブリスター)や塗料の剥離が
問題となり、密着性評価試験条件が従来の40℃×240Hr
よりも厳しい60℃×480Hrを満足するような耐水性密着
性が求められている。
外で使用される場合が多い。そこで、ステンレス鋼に塗
装した製品は降雨等で塗料とステンレス鋼界面の水によ
るアタックのためふくれ(ブリスター)や塗料の剥離が
問題となり、密着性評価試験条件が従来の40℃×240Hr
よりも厳しい60℃×480Hrを満足するような耐水性密着
性が求められている。
一般にステンレス鋼は塗装の前処理として脱脂−酸洗
活性化後にリン酸処理やクロム酸処理を行なうのが常で
あるが、特殊な場合として表面にシランカップリング剤
の皮膜を形成させる方法が知られている(特開昭63−78
77号公報)。
活性化後にリン酸処理やクロム酸処理を行なうのが常で
あるが、特殊な場合として表面にシランカップリング剤
の皮膜を形成させる方法が知られている(特開昭63−78
77号公報)。
[発明が解決しようとする課題] 前記公報に記載されているものは、素材表面にアルコ
ールで希釈したアルキルシリケートを塗布乾燥後、シラ
ンカップリング剤のアルコール溶液を塗布乾燥するもの
で、2段階の処理が必要であることと、均一な皮膜を形
成するためにアルコールを溶剤として使用することから
有機溶剤による作業環境上の問題が生じたり、また塗料
密着性についても必ずしも十分ではない。
ールで希釈したアルキルシリケートを塗布乾燥後、シラ
ンカップリング剤のアルコール溶液を塗布乾燥するもの
で、2段階の処理が必要であることと、均一な皮膜を形
成するためにアルコールを溶剤として使用することから
有機溶剤による作業環境上の問題が生じたり、また塗料
密着性についても必ずしも十分ではない。
本発明はステンレス鋼をシランカップリング剤で表面
処理する場合比較的に簡単に塗料の密着性を改善する方
法を提供するものである。
処理する場合比較的に簡単に塗料の密着性を改善する方
法を提供するものである。
[課題を解決するための手段] 本発明はステンレス鋼表面に塗料を塗布するための前
処理において、ステンレス鋼素材を0.1〜5%のシラン
カップリング剤水溶液中で、0.05〜5mA/cm2、電解時間
0.1〜60秒間の陽極電解を少なくとも1回行った後、純
水で水洗するという構成からなるものである。
処理において、ステンレス鋼素材を0.1〜5%のシラン
カップリング剤水溶液中で、0.05〜5mA/cm2、電解時間
0.1〜60秒間の陽極電解を少なくとも1回行った後、純
水で水洗するという構成からなるものである。
茲にシランカップリング剤は周知の如く無機質材料と
して化学結合する反応基(メトキシ基、エトキシ基、シ
ラノール基等)と、有機質材料と化学結合する反応基
(ビニル基、エポキシ基、メタアクリル基、アミノ基
等)の2種類の異なる反応基をもつ有機ケイ素単量体で
あって、具体的にはビニルトリエトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタ
アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン等が市販されており
何れも従来から接着性向上のための処理剤として広く利
用されている。
して化学結合する反応基(メトキシ基、エトキシ基、シ
ラノール基等)と、有機質材料と化学結合する反応基
(ビニル基、エポキシ基、メタアクリル基、アミノ基
等)の2種類の異なる反応基をもつ有機ケイ素単量体で
あって、具体的にはビニルトリエトキシシラン、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−メタ
アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン等が市販されており
何れも従来から接着性向上のための処理剤として広く利
用されている。
本発明は前記シランカップリング剤を予め水に溶解し
た水溶液とするものである。シランカップリング剤は、
アルコール類には溶解しやすいが、水に対してはアミノ
基を有する所謂アミノシラン系は溶解しやすく、その他
は比較的に溶解しにくいものであるが、水に溶解しにく
いものは酢酸を0.01〜1%添加した水溶液とすれば簡単
に溶解することができる。
た水溶液とするものである。シランカップリング剤は、
アルコール類には溶解しやすいが、水に対してはアミノ
基を有する所謂アミノシラン系は溶解しやすく、その他
は比較的に溶解しにくいものであるが、水に溶解しにく
いものは酢酸を0.01〜1%添加した水溶液とすれば簡単
に溶解することができる。
[作用] 本発明者等はシランカップリング剤水溶液で表面処理
する場合について検討するため、次の如き実験を行なっ
た。
する場合について検討するため、次の如き実験を行なっ
た。
尚、この場合供試材として0.4mm厚X70mm幅X150mmの長
のSUS430ステンレス冷延鋼板の光輝焼鈍仕上材を用いた
外、塗料は表−1に示す市販品(関西ペイント株式会社
製)、塗装条件で行なった。
のSUS430ステンレス冷延鋼板の光輝焼鈍仕上材を用いた
外、塗料は表−1に示す市販品(関西ペイント株式会社
製)、塗装条件で行なった。
実験1. 供試材をシランカップリング剤としてN−β(アミノ
エチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン1%水
溶液中で、供試剤の極性を+、−に切り替えたものにつ
いて電流0.01A、0.1A、1Aの3種類、時間0.1秒、1秒、
6秒、60秒の4種類の組み合わせで電解処理を行ない純
水で水洗し、ゴムロールで絞った後130℃X5分で乾燥し
た。尚、電圧は1%水溶液、1Aの場合140V、0.1Aの場合
14V程度である。また、比較として前記と同一のシラン
カップリング剤水溶液に単に浸漬したままのもの及び何
も処理しない未処理のものについての結果を併記した 前記供試材を黒ウレタンPG80で20μの厚さに塗装、焼
付した試料について密着性を評価した。結果を表−2に
示す。
エチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン1%水
溶液中で、供試剤の極性を+、−に切り替えたものにつ
いて電流0.01A、0.1A、1Aの3種類、時間0.1秒、1秒、
6秒、60秒の4種類の組み合わせで電解処理を行ない純
水で水洗し、ゴムロールで絞った後130℃X5分で乾燥し
た。尚、電圧は1%水溶液、1Aの場合140V、0.1Aの場合
14V程度である。また、比較として前記と同一のシラン
カップリング剤水溶液に単に浸漬したままのもの及び何
も処理しない未処理のものについての結果を併記した 前記供試材を黒ウレタンPG80で20μの厚さに塗装、焼
付した試料について密着性を評価した。結果を表−2に
示す。
尚、密着性は60℃の温水に480Hr浸漬後、テープテス
ト(1mm角碁盤目剥離法10mmX10mm=100ます)を行ない
塗料の剥離状態により評価した。
ト(1mm角碁盤目剥離法10mmX10mm=100ます)を行ない
塗料の剥離状態により評価した。
評価基準: ○;全く剥離なし △;ます目のふちがかけている X;ます目が剥離 表−2の結果から陽極電解であれば、電流、時間には
影響されず何れも密着性は良好であることが解った。
影響されず何れも密着性は良好であることが解った。
実験2 供試材をシランカップリング剤水溶液としてN−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン0.001%、0.01%、0.1%、1%、5%の純水水溶液中
にて0.1A、6秒間の陽極電解を行ない、そのままゴムロ
ールで絞ったものと、純水で水洗してからゴムロールで
絞ったものを130℃X5分で乾燥した。これらの供試剤を
黒ウレタンPG80で20μの厚さに塗装、焼付けした試料に
ついて密着性を評価した。結果を表−3に示す。
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン0.001%、0.01%、0.1%、1%、5%の純水水溶液中
にて0.1A、6秒間の陽極電解を行ない、そのままゴムロ
ールで絞ったものと、純水で水洗してからゴムロールで
絞ったものを130℃X5分で乾燥した。これらの供試剤を
黒ウレタンPG80で20μの厚さに塗装、焼付けした試料に
ついて密着性を評価した。結果を表−3に示す。
表−3の結果から、電解処理後に水洗を行なった場
合、シランカップリング剤の濃度は0.01〜5%が良く、
水洗を行なわない場合は、0.01〜1%未満が良いことが
解る。
合、シランカップリング剤の濃度は0.01〜5%が良く、
水洗を行なわない場合は、0.01〜1%未満が良いことが
解る。
ここで電極のままゴムロールで絞ったものは、1%、
5%と高濃度になるにつれて密着性が劣ってくることか
ら、シランカップリング剤が厚く付着していると、耐水
密着性が低下することがわかる。即ち、電解後に水洗す
ることにより0.01〜5%の範囲ではシランカップリング
剤の膜厚が薄く均一に付着していると考えられる。尚、
浸漬のままでは密着性に対する効果は認められない。
5%と高濃度になるにつれて密着性が劣ってくることか
ら、シランカップリング剤が厚く付着していると、耐水
密着性が低下することがわかる。即ち、電解後に水洗す
ることにより0.01〜5%の範囲ではシランカップリング
剤の膜厚が薄く均一に付着していると考えられる。尚、
浸漬のままでは密着性に対する効果は認められない。
実験3 供試材をシランカップリング剤水溶液としてN−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン1%水溶液で0.1A、6秒間の電解を行なった。供試材
の極性と電解時間は、+6秒、−6秒、+1.5秒−3秒
+1.5秒,−2秒+2秒−2秒、−1.5秒+3秒−1.5
秒、−2秒+2秒−2秒の6種類の条件で行ない、純水
水洗してからゴムロールで絞り、130℃X5分で乾燥し
た。
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン1%水溶液で0.1A、6秒間の電解を行なった。供試材
の極性と電解時間は、+6秒、−6秒、+1.5秒−3秒
+1.5秒,−2秒+2秒−2秒、−1.5秒+3秒−1.5
秒、−2秒+2秒−2秒の6種類の条件で行ない、純水
水洗してからゴムロールで絞り、130℃X5分で乾燥し
た。
前記各供試材を黒ウレタンPG80で20μの厚さに塗装焼
付した試料について密着性を評価した。結果を表−4に
示す。
付した試料について密着性を評価した。結果を表−4に
示す。
表−4の結果から陽極電解は勿論、交番電解処理であ
っても、陽極電解と同様に密着性は良好である。即ち、
電解条件としては、少なくとも陽極電解を1回含む電解
であれば良いことが解る。
っても、陽極電解と同様に密着性は良好である。即ち、
電解条件としては、少なくとも陽極電解を1回含む電解
であれば良いことが解る。
実験4 0.05%酢酸水溶液に、γ−グリシドキシプロピルトリ
メトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリ
メトキシシランを夫々0.1%溶解したものに供試材を浸
漬し、0.1A、6秒間陽極電解した後ゴムロールで絞り、
130℃X5分乾燥した後、黒ウレタン、アミラック、マジ
クロン、KPカラーを20μの厚さに塗装焼付した試料につ
いて密着性を評価した。結果を表−5に示す。
メトキシシラン、γ−メタアクリロキシプロピルトリメ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリ
メトキシシランを夫々0.1%溶解したものに供試材を浸
漬し、0.1A、6秒間陽極電解した後ゴムロールで絞り、
130℃X5分乾燥した後、黒ウレタン、アミラック、マジ
クロン、KPカラーを20μの厚さに塗装焼付した試料につ
いて密着性を評価した。結果を表−5に示す。
表−5の結果からシランカップリング剤はその種類に
よって塗料との相性が異なるため塗料の種類によってシ
ランカップリング剤を適宜選択して使用すれば良いこと
が解る。
よって塗料との相性が異なるため塗料の種類によってシ
ランカップリング剤を適宜選択して使用すれば良いこと
が解る。
前記実験1〜4で使用した供試材は、SUS430ステンレ
ス冷延鋼板であるが、材質としてはこれに限定されずス
テンレス鋼であれば何でもよく、ステンレス鋼の特徴で
あるCrをメッキしたものにも適用できる。特にステンレ
スのようにCrを含む素材では、処理液がはじかれてしま
い均一な処理は困難であるが、本発明はかかる現象は全
く生ぜず均一処理が達成できる。
ス冷延鋼板であるが、材質としてはこれに限定されずス
テンレス鋼であれば何でもよく、ステンレス鋼の特徴で
あるCrをメッキしたものにも適用できる。特にステンレ
スのようにCrを含む素材では、処理液がはじかれてしま
い均一な処理は困難であるが、本発明はかかる現象は全
く生ぜず均一処理が達成できる。
また、シランカップリング剤水溶液は導電性が悪いた
め、電圧を高くしないと電流は流れにくい。例えば、試
料寸法70mm×150mmの表裏両面210cm2にて5%水溶液の
場合、0.66A(電流密度3mA/cm2)で12Vであり、1.0Aで1
8Vである。電流密度は0.05mA/cm2(0.01A相当)〜5mA/c
m2(1.0A相当)で十分である。
め、電圧を高くしないと電流は流れにくい。例えば、試
料寸法70mm×150mmの表裏両面210cm2にて5%水溶液の
場合、0.66A(電流密度3mA/cm2)で12Vであり、1.0Aで1
8Vである。電流密度は0.05mA/cm2(0.01A相当)〜5mA/c
m2(1.0A相当)で十分である。
尚、電解、水洗後の乾燥は60℃以上で、かつ有機反応
基が分解しない温度、時間であれば良い。
基が分解しない温度、時間であれば良い。
[発明の効果] 以上の如く、本発明はステンレス鋼をシランカップリ
ング剤で処理することにより簡単に、かつ塗料密着性に
優れた表面処理が達成できるが、本発明の効果を要約す
れば次のようである。
ング剤で処理することにより簡単に、かつ塗料密着性に
優れた表面処理が達成できるが、本発明の効果を要約す
れば次のようである。
(1)ステンレス鋼の種類を問わず全てに適用できる。
(2)シランカップリグ剤は塗料の種類に応じて適宜選
択すれば良い。
択すれば良い。
(3)陽極電解(+)の密着性は良いが、陰極電解
(−)では悪い。しかし、陽極、陰極を交互に繰り返す
交番電解でも良好であることから、少なくとも陽極電解
を1回含む処理であれば良い。
(−)では悪い。しかし、陽極、陰極を交互に繰り返す
交番電解でも良好であることから、少なくとも陽極電解
を1回含む処理であれば良い。
(4)電解時間0.1秒以上60秒以下の短時間処理で良
く、電流密度は0.05mA/cm2(0.01A相当)〜5mA/cm2(1.
0A相当)で良いから、汎用の整流器を使用でき、従っ
て、コストが廉価であるから設備費、生産性において優
れている。
く、電流密度は0.05mA/cm2(0.01A相当)〜5mA/cm2(1.
0A相当)で良いから、汎用の整流器を使用でき、従っ
て、コストが廉価であるから設備費、生産性において優
れている。
(5)シランカップリング剤の濃度は、0.01〜5%が良
く、5%を越えると持出量が増加し、コスト的に不利と
なる。
く、5%を越えると持出量が増加し、コスト的に不利と
なる。
(6)電解処理後の水洗によって、薄く均一なシランカ
ップリング剤の膜ができ、密着性が安定して良好とな
る。
ップリング剤の膜ができ、密着性が安定して良好とな
る。
このように本発明によれば、低コストでステンレス鋼
の塗料密着性を改善することができる。また、本発明で
処理したものは、シランカップリング剤の膜が極めて薄
いため、処理の前後で色調の変化は殆ど認められず、ス
テンレス鋼の光沢を活かした用途(部分塗装、クリヤ塗
装)に利用することも可能である。
の塗料密着性を改善することができる。また、本発明で
処理したものは、シランカップリング剤の膜が極めて薄
いため、処理の前後で色調の変化は殆ど認められず、ス
テンレス鋼の光沢を活かした用途(部分塗装、クリヤ塗
装)に利用することも可能である。
さらに、本発明はステンレス鋼であればコイル又はそ
の他の加工品についても処理が可能であり、産業上非常
に有用である。
の他の加工品についても処理が可能であり、産業上非常
に有用である。
尚また、従来の如くアルコール使用による作業環境劣
化も改善することができる。
化も改善することができる。
[実 施 例] 次に実施例によって本発明を具体的に説明する。
供試材として、SUS301の圧延完材0.2mm厚X280mm幅の
コイルを用い、アルカリ電解脱脂、水洗した後、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン1%純水水溶液中で間接通電法による交番電解処理を
行なった。
コイルを用い、アルカリ電解脱脂、水洗した後、N−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン1%純水水溶液中で間接通電法による交番電解処理を
行なった。
間接通電法はコイルの上下両面に100mm幅の対極を用
い、電流0.5Aで陰極1秒間ついで陽極1秒間の交番電解
下でコイルの速度6m/分で水溶液中を通すものである。
い、電流0.5Aで陰極1秒間ついで陽極1秒間の交番電解
下でコイルの速度6m/分で水溶液中を通すものである。
前記処理後ゴムロールで絞った後、純水水洗し、さら
にゴムロールで絞り130℃X30秒で乾燥し、コイル処理品
を得た。これを黒ウレタンPG80で20μの厚さに塗装焼付
後、密着性を評価した。結果を表−6に示す。尚、比較
例として脱脂のままのものを併記する。
にゴムロールで絞り130℃X30秒で乾燥し、コイル処理品
を得た。これを黒ウレタンPG80で20μの厚さに塗装焼付
後、密着性を評価した。結果を表−6に示す。尚、比較
例として脱脂のままのものを併記する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭58−52036(JP,B2) 特公 昭58−53817(JP,B2) 特公 昭54−33781(JP,B2)
Claims (2)
- 【請求項1】ステンレス鋼表面に塗料を塗布するための
前処理において、ステンレス鋼素材を0.1〜5%のシラ
ンカップリング剤水溶液中で、電流密度0.05〜5mA/c
m2、電解時間0.1〜60秒間の陽極電解を少なくとも1回
行った後、純水で水洗することを特徴とする塗料密着性
に優れたステンレス鋼の表面処理方法。 - 【請求項2】陽極電解処理を間接通電法で行うことを特
徴とする特許請求の範囲第1項記載の塗料密着性に優れ
たステンレス鋼の表面処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1123900A JP2544974B2 (ja) | 1989-05-17 | 1989-05-17 | 塗料密着性に優れたステンレス鋼の表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1123900A JP2544974B2 (ja) | 1989-05-17 | 1989-05-17 | 塗料密着性に優れたステンレス鋼の表面処理方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02305993A JPH02305993A (ja) | 1990-12-19 |
JP2544974B2 true JP2544974B2 (ja) | 1996-10-16 |
Family
ID=14872121
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1123900A Expired - Fee Related JP2544974B2 (ja) | 1989-05-17 | 1989-05-17 | 塗料密着性に優れたステンレス鋼の表面処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2544974B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011001862A1 (ja) * | 2009-06-30 | 2011-01-06 | 関西ペイント株式会社 | 皮膜を有するステンレス鋼部材の製造方法 |
CN102953105B (zh) * | 2012-11-16 | 2015-01-14 | 浙江大学 | 一种一步电沉积制备超疏水表面的方法 |
CN104451807B (zh) * | 2014-12-25 | 2017-08-04 | 哈尔滨工程大学 | 金属表面电沉积制备硅烷膜的方法 |
JP7272706B1 (ja) * | 2021-12-28 | 2023-05-12 | ドングァン ディーエスピー テクノロジー カンパニー リミテッド | ポリマーとステンレス鋼の接合体のためのステンレス鋼の表面処理方法 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5433781A (en) * | 1977-08-20 | 1979-03-12 | Shimadzu Corp | Mass spectrum system with ei and ci complex ion source |
US4364509A (en) * | 1981-06-25 | 1982-12-21 | The Mead Corporation | Article carrier with dispensing feature |
JPS5853718A (ja) * | 1981-09-25 | 1983-03-30 | Yamatake Honeywell Co Ltd | 電磁流量計の測定管 |
JPS637877A (ja) * | 1986-06-28 | 1988-01-13 | Takasago Tekko Kk | 塗料密着性にすぐれたステンレス鋼の表面処理方法 |
-
1989
- 1989-05-17 JP JP1123900A patent/JP2544974B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH02305993A (ja) | 1990-12-19 |
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