JP2001015254A - テープ状ヒーターおよびその製造方法 - Google Patents

テープ状ヒーターおよびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被加熱体への密着性が良く、熱効率が良好
で、温度の制御を正確に行うことができ、しかも安全上
の問題がなく、かつ一対の発熱体の端子をヒーターの一
端部のみから取り出し可能なテープ状ヒーターを提供す
ること。 【解決手段】 積層体の一方の表面層を形成する耐熱性
樹脂製テープA、中間層を形成する接着剤層、および積
層体の他方の表面層を形成する耐熱性樹脂製テープBの
構成を有する積層体の上記耐熱性樹脂製テープAと上記
耐熱性樹脂製テープBとの間に、上記積層体の長手方向
に複数の線状またはテープ状の発熱体が相互に絶縁され
て配設されているテープ状ヒーター。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被加熱体との密着
性が良好で、熱効率の良好なヒーターなどの用途に好適
で、特にパイプやホースの加熱、保温などの目的に使用
できるテープ状ヒーターおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、液体クロマトグラフ装置あるいは
質量分析装置などの分析機器におけるパイプや半導体製
造装置における薬液などの搬送路を構成するパイプへの
搬送対象物質の凝固や付着を防止するためにパイプを加
熱して保温することが必要であり、また内面に付着した
物質を蒸発させて真空度を確保するめにパイプを加熱す
る場合がある。さらには、水道管の凍結防止のために水
道管を保温・加熱する場合がある。このような場合、従
来は、リボンヒーターのような可撓性の面状発熱体を帯
状にしてパイプなどの被加熱体に巻きつけることが一般
的に行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、一般的に使用
されるリボンヒーターは、ガラスクロスでニクロム線を
絶縁しており、かなり嵩張るものであるので、パイプな
どの被加熱体との密着性が悪い。そのため、熱効率が低
く、温度の制御も正確に行うことができない。しかも、
ニクロム線が裸であり、水滴が直接ニクロム線に接触
し、安全上問題がある。また、発熱体を複数配設し、一
対の発熱体の端子をヒーターの一端部のみから取り出せ
るようにすることが困難である。
【0004】従って、本発明の目的は、被加熱体への密
着性が良く、熱効率が良好で、温度の制御を正確に行う
ことができ、しかも安全上の問題がなく、かつ一対の発
熱体の端子をヒーターの一端部のみから取り出し可能な
テープ状ヒーターおよびその製造方法を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を、
下記のテープ状ヒーターおよびその製造方法を提供する
ことにより達成したものである。
【0006】積層体の一方の表面層を形成する耐熱性樹
脂製テープA、中間層を形成する接着剤層、および積層
体の他方の表面層を形成する耐熱性樹脂製テープBの構
成を有する積層体の上記耐熱性樹脂製テープAと上記耐
熱性樹脂製テープBとの間に、上記積層体の長手方向に
複数の線状またはテープ状の発熱体が相互に絶縁されて
配設されているテープ状ヒーター。
【0007】積層体の一方の表面層を形成する耐熱性樹
脂製テープA、中間層を形成する接着剤層、および積層
体の他方の表面層を形成する耐熱性樹脂製テープBの構
成を有する積層体の上記耐熱性樹脂製テープAと上記耐
熱性樹脂製テープBとの間に、上記積層体の長手方向に
複数の線状またはテープ状の発熱体を相互に間隔をあけ
て配置し、該発熱体が配置されていない部分を加圧ロー
ルで加熱圧着して上記耐熱性樹脂製テープAと上記耐熱
性樹脂製テープBとを上記接着剤層を介して積層一体化
することにより、上記の本発明のテープ状ヒーターを製
造する方法。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明のテープ状ヒーター
およびその製造方法を図面を参照しながら詳しく説明す
る。先ず、本発明のテープ状ヒーターを図1〜3に示す
実施形態について説明する。図1は、線状の発熱体を使
用した本発明のテープ状ヒーターの断面図である。図2
は、図1に示す本発明のテープ状ヒーターの平面図であ
る。図3は、テープ状の発熱体を使用した本発明のテー
プ状ヒーターの断面図である。
【0009】図1及び図2に示す実施形態のテープ状ヒ
ーター1は、耐熱性樹脂製テープAからなる表面層2
と、耐熱性樹脂製テープBからなる表面層3と、中間層
を形成する接着剤層4と、該接着剤層4中に、積層体の
長手方向に間隔をあけて配設された二つの線状の発熱体
5,5とから構成されている。そして、上記線状の発熱
体5,5は、図1及び図2に示すように、それぞれ、4
本の金属線を一束として構成されている。また、上記線
状の発熱体5,5は、両者間に存在する接着剤層4の接
着剤により相互に絶縁されている。
【0010】また、図3に示す実施形態のテープ状ヒー
ター10は、接着剤層4中に配設される発熱体として、
テープ状の発熱体6を使用したもので、該テープ状の発
熱体6以外は、図1及び図2に示す実施形態のテープ状
ヒーター1と同様に構成されている。
【0011】而して、本発明における耐熱性樹脂製テー
プAおよびBの形成材料としては、ガラス転移温度ある
いは融点が180℃以上である芳香族ポリイミドあるい
は芳香族ポリアミドからなり、好適には厚みが15〜2
00μm、より好ましくは15〜100μm、特に好ま
しくは25〜100μm、幅が3〜50mmのテープ状
フィルムが使用される。特に、50〜300℃での線膨
張係数(CTE)が60×10-5cm/cm/℃(pp
mで表示することもある)以下、その中でも特に3〜5
0×10-6cm/cm/℃であって、引張弾性率が20
0〜1400kg/mm2 である芳香族ポリイミドフィル
ムあるいは芳香族ポリアミドフィルムが好適に使用され
る。その中でも、吸水率が4%以下、特に3%以下であ
る芳香族ポリイミドフィルムが好適に使用される。ま
た、シリコンラバーのような耐熱性ゴムも上記耐熱性樹
脂製テープAおよびBの形成材料として好適に使用され
る。上記耐熱性樹脂製テープAおよびBは、同一の形成
材料から形成された同一のテープでも、異なる形成材料
から形成されたテープでもよく、また何方が被加熱体に
接触する側の表面層(テープ状ヒーターの内側層)であ
ってもよいが、被加熱体に接触する側の表面層を形成す
る方の耐熱性樹脂製テープは、芳香族ポリイミドからな
るものであることが好ましい。
【0012】上記の芳香族ポリイミドは、例えば3,
3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水
物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベ
ンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物などの芳香族テ
トラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミン、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどの芳香族ジ
アミンとを重合、イミド化して得られる。特に、芳香族
ポリイミドとして3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物を芳香族テトラカルボン酸成分中
15モル%以上使用して得られるものが耐熱性、低線膨
張係数、低吸水率であることから好ましい。また、上記
の芳香族ポリアミドは、例えば2−クロロテレフタル酸
クロリド、2,5−ジクロロテレフタル酸クロリドなど
の芳香族酸クロリドと2−クロロ−p−フェニレンジア
ミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどの芳
香族ジアミンとの反応で得られる。
【0013】また、本発明における中間層の接着剤層
は、耐熱性の熱可塑性接着剤や熱硬化性接着剤からな
り、好適には積層した接着剤層の乾燥状態での厚みが2
〜100μm、幅が3〜50mmである。この接着剤層
は、上記耐熱性樹脂製テープAおよび/またはBを接着
剤付きのテープ状フィルムとすることにより設けてもよ
く、あるいは上記耐熱性樹脂製テープAおよび/または
Bに接着剤を塗布あるいは接着剤シートを張り合わせる
ことにより設けてもよい。
【0014】上記接着剤層を形成する上記熱硬化性接着
剤としては、エポキシ樹脂、NBR−フェノール系樹
脂、フェノール−ブチラール系樹脂、エポキシ−NBR
系樹脂、エポキシ−フェノール系樹脂、エポキシ−ナイ
ロン系樹脂、エポキシ−ポリエステル系樹脂、エポキシ
−アクリル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド−エポ
キシ−フェノール系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリイミ
ドシロキサン−エポキシ樹脂などが挙げられる。また、
上記熱可塑性接着剤としては、ポリイミド系樹脂、ポリ
イミドシロキサン系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポ
リアミドイミドエーテル系樹脂、ポリイミドエステル系
樹脂などが挙げられる。
【0015】また、本発明における線状の発熱体として
は、1本以上(通常1〜10本程度)の金属線からなる
ものが挙げられる。この金属線としては、直径が10〜
500μm、特に20〜200μmのものが好ましい。
また、本発明におけるテープ状の発熱体としては、金属
箔や帯状の金属が挙げられ、厚みが5〜100μm、幅
が0.4〜40mm程度のものが好ましい。また、上記
の金属線、金属箔および帯状の金属を形成する金属とし
ては、ニクロム、カンタル、インコネル、鋳鉄などの電
気抵抗を有するものが挙げられ、特に抵抗率が30×1
-6Ωcm以上のものが好ましい。上記の線状またはテ
ープ状の発熱体は、相互に間隔をあけて複数配設され、
該間隔は、ヒーターの幅や線状またはテープ状の発熱体
の配設数などにより異なるが、通常、1〜20mm程度
となるようにするのが好ましい。
【0016】上記の耐熱性樹脂製テープAおよびBの形
成材料として用いられる上記芳香族ポリイミドフィルム
および上記芳香族ポリアミドフィルムの好ましい製造方
法について以下にさらに詳しく説明する。上記芳香族ポ
リイミドフィルムは、例えば以下のようにして製造する
ことができる。先ず芳香族テトラカルボン酸二無水物と
芳香族ジアミンとをN,N−ジメチルアセトアミドやN
−メチル−2−ピロリドンなどの有機極性溶媒中で重合
して、ポリマーの対数粘度(測定温度:30℃、濃度:
0.5g/100ml溶媒、溶媒:N−メチル−2−ピ
ロリドン)が1〜5、ポリマー濃度が15〜25重量%
であり、回転粘度(30℃)が500〜4500ポイズ
であるポリアミック酸(イミド化率:5%以下)溶液を
得る。次いで、好適にはこのポリアミック酸100重量
部に対して0.01〜1重量%のリン化合物、例えば
(ポリ)リン酸エステルおよび/またはリン酸エステル
のアミン塩などの有機系リン化合物あるいは無機リン化
合物および、好適にはさらにポリアミック酸100重量
部に対して0.02〜6重量部のコロイダルシリカ、窒
化珪素、タルク、酸化チタン、燐酸カルシウムなどの無
機フィラー(好適には平均粒径0.005〜5μm、特
に0.005〜2μm)を添加してポリアミック酸溶液
組成物を調製する。このポリアミック酸溶液組成物をそ
のままあるいは化学イミド化剤を加えて、平滑な表面を
有する支持体表面に流延し、乾燥して固化フィルムを形
成し、上記固化フィルムを支持体表面から剥離する。次
いで、固化フィルムの片面または両面にアミノシラン
系、エポキシシラン系あるいはチタネート系の表面処理
剤を含有する表面処理液を塗布した後、さらに乾燥する
こともできる。上記のようにして得られた固化フィルム
を、必要であれば両方向に延伸した後乾燥フィルムの幅
方向の両端縁を把持した状態で、最高加熱温度:350
〜500℃の範囲内の温度で加熱して乾燥およびイミド
化して芳香族ポリイミドフィルムとして好適に製造する
ことができる。上記のようにして得られた芳香族ポリイ
ミドフィルムを、好適には低張力下あるいは無張力下に
200〜400℃程度の温度で加熱して応力緩和処理
し、巻き取る。この芳香族ポリイミドフィルムは、その
ままあるいはコロナ放電処理、プラズマ処理、紫外線照
射、グロー放電処理、火炎処理で表面処理を施した後、
接着性を改良した芳香族ポリイミドフィルムとして使用
することができる。
【0017】上記芳香族ポリアミドフィルムは、例えば
以下のようにして製造することができる。芳香族酸クロ
リドと芳香族ジアミンとを有機極性溶媒中で溶液重合、
あるいは水系媒体を使用する界面重合などで合成され
る。ポリマー溶液は単量体として酸クロリドとジアミン
とを使用すると塩化水素が副生するためこれを中和する
ために水酸化カルシウムなどの無機の中和剤、またはエ
チレンオキサイドなどの有機の中和剤を添加する。ま
た、イソシアネートとカルボン酸との反応は非プロトン
性有機極性溶媒中、触媒の存在下で行われる。これらの
ポリマー溶液はそのままフィルムを形成する製膜原液に
してもよく、またポリマーを一度単離してから上記の溶
媒に再溶解して製膜原液を調製してもよい。製膜原液に
は溶解助剤として無機塩例えば塩化カルシウム、塩化マ
グネシウムなどを添加してもよい。製膜原液中のポリマ
ー濃度は2〜35重量%が好ましい。
【0018】次に本発明のテープ状ヒーターの製造方法
を図1及び図2に示す上記実施形態のテープ状ヒーター
を製造する場合を例にとり説明する。図1及び図2に示
す実施形態のテープ状ヒーターは、例えば、耐熱性樹脂
製テープAからなる表面層2と耐熱性樹脂製テープBか
らなる表面層3との間の接着剤層4中に、積層体の長手
方向に4本の金属線を一束とした二つの線状の発熱体
5,5を間隔をあけて配置し、該発熱体が配置されてい
ない部分(二つの発熱体の両外側部分と二つの発熱体の
間の部分)を加圧ロールで加熱圧着して耐熱性樹脂製テ
ープAからなる表面層2と耐熱性樹脂製テープBからな
る表面層3とを接着剤層4を介して積層一体化すること
により得られる。
【0019】上記の方法は、好適には、例えば次のよう
にして実施できる。先ず、耐熱性樹脂製テープAおよび
Bの形成材料となる耐熱性樹脂フィルムの片面に接着剤
を塗布し、該接着剤の乾燥厚みが2〜100μmである
接着剤付きのフィルムを得る。このフィルムをスリット
して同じ幅(5〜60mm)の2本の接着剤付きのテー
プを製造し、一つを接着剤付きの耐熱性樹脂製テープA
とし、他の一つを接着剤付きの耐熱性樹脂製テープBと
する。この接着剤付きの耐熱性樹脂製テープAの接着剤
側を上にし、該テープA上の長手方向に4本の金属線を
一束とした二つの線状の発熱体を所定の間隔(1〜20
mm)をあけて配置し、さらにその上に、上記接着剤付
きの耐熱性樹脂製テープBをその接着剤側を下にして重
ねる。次いで、図5及び図6に示すように、二つの発熱
体の両外側部分と二つの発熱体の間の部分に各々1個ず
つ配置した計3個のロール(幅1〜20mm)11とこ
れら3個のロール11を受ける1個の受けロール12と
を1組とする加圧ロールを、積層体の長手方向に1〜1
0組(図では2組)配置し、加熱炉(150〜400
℃)の中で積層体を上記加圧ロールで加熱圧着し、接着
剤を軟化、硬化させて耐熱性樹脂製テープAと耐熱性樹
脂製テープBとを接着剤を介して積層一体化することに
より、連続的に図1及び図2に示す実施形態のテープ状
ヒーターを得ることができる。
【0020】本発明のテープ状ヒーターは、適当な長さ
に切断して、例えば図4に示すように、一方の端部を接
続し、他方の端部を加工し端子出しをした形態で使用す
るのが好ましい。図4において、テープ状ヒーターは、
一方の端部で二つの線状の発熱体5、5が導電性板7に
接合され、他方の端部では二つの線状の発熱体5、5が
各々導電性板8、8に接合され、さらに該導電性板8、
8それぞれにリード線9が接合されている。これらの接
合方法としては、導電性が確保されるかぎり任意の方法
が適用でき、例えば、はんだ付け、ろう付け、溶接、金
型打ち抜きなどが挙げられる。
【0021】本発明のテープ状ヒーターは、パイプ状被
加熱体に適用する場合、該被加熱体の周囲にスパイラル
状に巻き付けて使用するのが好ましい。この場合、熱を
より均一に被加熱体に伝導させるために、本発明のテー
プ状ヒーターの外側に熱伝導性の良い材料(例えば銅
線)を編組することができる。ガラスクロスでニクロム
線を絶縁した従来のリボンヒーターでは、絶縁性の問題
があり、銅線を編組することは難しいが、本発明のテー
プ状ヒーターは、芳香族ポリイミドなどから形成された
耐熱性樹脂製テープで絶縁されているので、その上に銅
線を編組しても問題がない。また、被加熱体の周囲にス
パイラル状に巻き付けた本発明のテープ状ヒーターの外
側を、例えばシリコーン樹脂の発泡体、ガラス繊維、フ
ッ素系樹脂の発泡体などから形成された耐熱性発泡シー
トや耐熱性多孔シートなどの保温材で覆うことが好まし
い。
【0022】
【実施例】以下に本発明の実施例を示すが、本発明は下
記の実施例に制限されるものではない。
【0023】〔実施例1〕25μmの厚みを有する宇部
興産(株)製ポリイミドフィルム(ユーピレックスR)
にポリイミドシロキサン系の熱硬化性接着剤(ポリイミ
ドシロキサン、エポキシ樹脂およびBTレジンからなる
接着剤)のテトラヒドロフラン溶液(固形分濃度:25
重量%)を乾燥後の厚みが25μmになるように塗布
し、100℃で乾燥して接着剤付きポリイミドフィルム
を得た。このフィルムを10mm幅にスリットして2本
の接着剤付きテープAおよびBを作成した。この接着剤
付きテープAの接着剤層側の長手方向に外径50μmの
ニクロム線4本を一束とした二つの線状の発熱体を約2
mmの間隔をあけて配置し、さらにその上に、上記接着
剤付きテープBをその接着剤層側を下にして重ねた。次
いで、図5及び図6に示すように、二つの発熱体の両外
側部分と二つの発熱体の間の部分に各々1個ずつ配置し
た計3個の金属製ロール(幅2mm)とこれら3個のロ
ールを受ける1個の受けロールとを1組とする加圧ロー
ルを、積層体の長手方向に2組配置し、加熱炉(300
℃)の中で積層体を上記加圧ロールで加熱圧着し、本発
明のテープ状ヒーターを得た。得られた本発明のテープ
状ヒーターを長さ2mに切り、図4に示すように、一方
の端部で二つの発熱体をニッケル箔にスポット溶接して
接合し絶縁処理を施し、他方の端部では二つの発熱体を
各々ニッケル箔にスポット溶接し、さらにリード線と接
合し、端子を出した。このテープ状ヒーターを径20m
mのステンレス製のパイプにスパイラル状に巻き付け、
100Vの電圧を加えてパイプを加熱したところ、均一
にパイプを加熱することができた。
【0024】
【発明の効果】本発明のテープ状ヒーターは、被加熱体
への密着性が良く、熱効率が良好で、温度の制御を正確
に行うことができ、しかも安全上の問題がなく、かつ一
対の発熱体の端子をヒーターの一端部のみから取り出し
可能なものである。また、本発明のテープ状ヒーター
は、厚みを薄くすることができるため、パイプなどの被
加熱体に巻き付けて使用する場合に、ヒーター部の厚み
を薄くすることが可能で、保温材で覆った場合の最終的
なパイプの外径を小さくできる。また、本発明のテープ
状ヒーターの製造方法によれば、上記の本発明のテープ
状ヒーターを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、線状の発熱体を使用した本発明のテー
プ状ヒーターの断面図である。
【図2】図2は、図1に示す本発明のテープ状ヒーター
の平面図である。
【図3】図3は、テープ状の発熱体を使用した本発明の
テープ状ヒーターの断面図である。
【図4】図4は、端子加工した図1に示す本発明のテー
プ状ヒーターの平面図である。
【図5】図5は、加圧ロールによる積層体の加熱圧着の
一例を示す概略側面図である。
【図6】図6は、図5の平面相当図である。
【符号の説明】
1 テープ状ヒーター 2 耐熱性樹脂製テープA 3 耐熱性樹脂製テープB 4 接着剤層 5 線状の発熱体 6 テープ状の発熱体 7 導電性板 8 導電性板 9 リード線 10 テープ状ヒーター 11 ロール 12 受けロール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高林 誠一郎 山口県宇部市大字小串1978番地の10 宇部 興産株式会社宇部ケミカル工場内 (72)発明者 河原 幸弘 大阪府豊中市利倉2丁目20番18号 株式会 社豊中ホット研究所内 Fターム(参考) 3K034 AA02 AA06 AA12 AA15 AA20 BA08 BA13 BA18 BB08 BB13 BC03 BC16 BC25 CA02 CA18 CA25 CA26 JA01 JA09

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層体の一方の表面層を形成する耐熱性
    樹脂製テープA、中間層を形成する接着剤層、および積
    層体の他方の表面層を形成する耐熱性樹脂製テープBの
    構成を有する積層体の上記耐熱性樹脂製テープAと上記
    耐熱性樹脂製テープBとの間に、上記積層体の長手方向
    に複数の線状またはテープ状の発熱体が相互に絶縁され
    て配設されているテープ状ヒーター。
  2. 【請求項2】 線状の発熱体が、1本以上の金属線から
    なる請求項1記載のテープ状ヒーター。
  3. 【請求項3】 耐熱性樹脂製テープAおよび耐熱性樹脂
    製テープBが、それぞれテープ状芳香族ポリイミドフィ
    ルムである請求項1記載のテープ状ヒーター。
  4. 【請求項4】 積層体の一方の表面層を形成する耐熱性
    樹脂製テープA、中間層を形成する接着剤層、および積
    層体の他方の表面層を形成する耐熱性樹脂製テープBの
    構成を有する積層体の上記耐熱性樹脂製テープAと上記
    耐熱性樹脂製テープBとの間に、上記積層体の長手方向
    に複数の線状またはテープ状の発熱体を相互に間隔をあ
    けて配置し、該発熱体が配置されていない部分を加圧ロ
    ールで加熱圧着して上記耐熱性樹脂製テープAと上記耐
    熱性樹脂製テープBとを上記接着剤層を介して積層一体
    化することにより、請求項1記載のテープ状ヒーターを
    製造する方法。
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