JP2001014664A - 磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体およびその製造方法

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JP2001014664A
JP2001014664A JP11186984A JP18698499A JP2001014664A JP 2001014664 A JP2001014664 A JP 2001014664A JP 11186984 A JP11186984 A JP 11186984A JP 18698499 A JP18698499 A JP 18698499A JP 2001014664 A JP2001014664 A JP 2001014664A
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circular substrate
substrate
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circular
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JP11186984A
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English (en)
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Futoshi Nakamura
太 中村
Kazuyuki Hikosaka
和志 彦坂
Hideo Ogiwara
英夫 荻原
Soichi Oikawa
壮一 及川
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 成膜速度が速く、膜厚分布が均一で、面内に
一様な円周方向の異方性を持つ、磁気特性の良好な強磁
性層を有する磁気記録媒体を得る。 【解決手段】 スパッタ法を用いて、被着すべき位置に
おいて基板の半径に垂直な方向から飛来する磁性材料粒
子を選択的に被着させるか、あるいは基板の外周方向か
ら中心方向へ飛来する磁性材料粒子を選択的に被着させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気記録装置に用
いられる磁気記録媒体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、磁気記録媒体の記録密度向上
のために、磁気記録媒体の成膜の際、被着する粒子飛来
の方向を制御することにより、磁気記録媒体の磁化容易
軸方向を円周方向に備える方法が試みられている。
【0003】このような方法として、例えば非磁性基板
とターゲットとの間に、非磁性基板の仮想中心線を越え
て飛来する粒子のみを被着させることにより、磁性層の
結晶配向に円周方向への異方性をつけることが提案され
ている。
【0004】図16に、従来の磁気記録媒体の製造方法
を説明するための図を示す。
【0005】図示するように、この方法では、互いに対
向して設けられたターゲット3と基板1との間に、中央
に貫通孔4を有するマスク2が配置された構成を有する
装置を用いる。この装置を用いてスパッタリングを行う
と、図中、矢印で示すように、ターゲット3から貫通孔
4を通過して基板1の仮想中心線5を越えて飛来する粒
子のみを基板1上に被着させることができる。
【0006】しかしながら、上述の方法では、仮想中心
線を越えて飛来する磁性材料粒子のみを使用するので、
スパッタの効率が著しく悪く、面内でスパッタレートが
均一になるように成膜を制御することは困難であった。
また、それと関連して、実際に、一定入射角度に粒子を
飛来させ、面内に十分に一様な磁気的異方性をつけるこ
とは困難であった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記事情に
鑑みてなされたもので、その成膜速度が速く、膜厚分布
が均一で、面内に一様な円周方向の異方性を持つ、磁気
特性の良好な強磁性層を有する磁気記録媒体を製造する
方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、第1に、非磁
性円形基板に、下地層、磁性層を環状スパッタ法を用い
て形成するようにした磁気記録媒体の製造方法におい
て、少なくとも1層の形成工程は、ターゲットより飛来
する粒子の被着が行われる前記基板上の各基準領域にお
いて、該円形基板の半径に垂直な方向から飛来する粒子
を選択的に被着させることを特徴とする磁気記録媒体の
製造方法を提供する。
【0009】本発明は、第2に、非磁性円形基板に、下
地層、磁性層を環状スパッタ法を用いて形成するように
した磁気記録媒体の製造方法において、少なくとも1層
の形成工程は、ターゲットより飛来する粒子の被着が行
われる前記基板上の各基準領域において、該円形基板の
仮想中心線を越えずに該円形基板の外側より中心を向く
方向へ飛来する粒子を選択的に被着させることを特徴と
する磁気記録媒体の製造方法を提供する。
【0010】本発明は、第3に、円形基板と、該円形基
板上に設けられ、スパッタ法により、被着が行われる前
記基板上の各基準領域において、該円形基板の半径に垂
直な方向から飛来する粒子を選択的に被着させた層とを
具備する磁気記録媒体を提供する。
【0011】本発明は、第4に、円形基板と、該円形基
板上に設けられ、スパッタ法により、被着が行われる前
記基板上の各基準領域において、少なくとも該円形基板
の仮想中心線を越えずに該基板の外側より中心を向く方
向へ飛来する粒子を選択的に被着させた磁性層とを具備
することを特徴とする磁気記録媒体を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】第1の発明は、スパッタ法を用い
て、円形基板上にターゲットから飛来する粒子を被着さ
せて成膜を行い、成膜する工程を含む磁気記録媒体の製
造方法であって、被着が行われる基板上の部分を各々基
準領域と考えた場合に、円形基板とターゲットとの間
に、円形基板の半径に垂直な方向から飛来する粒子を選
択的に被着させる遮蔽手段を設けることにより、円周方
向に異方性を有する磁性層を形成する。
【0013】また、第2の発明では、同様のスパッタ法
を使用し、遮蔽手段として、少なくとも円形基板の外周
方向から中心方向へ飛来する粒子を選択的に被着させる
遮蔽手段を用いる。
【0014】本発明の磁気記録媒体の製造方法によれ
ば、従来のようなターゲットから仮想中心線を越えて飛
来する粒子のみを使用する方法と異なり、効率良くスパ
ッタを行うことが可能であり、膜厚分布が均一で、面内
に一様な円周方向の異方性を持つ磁性層を容易に形成す
ることができる。
【0015】第3の発明は、第1の発明に係る方法によ
って形成される磁気記録媒体を提供するもので、円形基
板と、該円形基板上に設けられ、スパッタ法により、被
着が行われる前記基板上の各基準領域において、該円形
基板の半径に垂直な方向から飛来する粒子を選択的に被
着させた磁性層とを具備する。
【0016】第4の発明は、第2の発明に係る方法によ
って形成される磁気記録媒体を提供するものであって、
円形基板と、該円形基板上に設けられ、スパッタ法によ
り、被着が行われる前記基板上の各基準領域において、
少なくとも該円形基板の円周方向から中心方向へ飛来す
る粒子を選択的に被着させた磁性層とを具備する。
【0017】このような磁性層を有する磁気記録媒体
は、静磁気特性、及びR/W特性が良好である。
【0018】また、該飛来する粒子を被着させて層を形
成する際に、粒子の基板面に対する入射角度が20〜7
0度で一定であることが好ましい。
【0019】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を具体的に説明
する。
【0020】まず、第1の発明に係る磁気記録媒体の製
造方法について例を挙げて説明する。
【0021】実施例1 図1は、第1の発明に用いられる装置の構成の一例を説
明するための図を示す。図2は、図1に示すマスクの正
面図、及び図3は、図2の斜視図を各々示す。
【0022】この装置では、1×10-5(Pa)の真空度
に引いた真空チャンバー内に、図1に示すように、円板
状Crターゲット11と、円板状Crターゲット11の
中心軸と、その中心軸が重なるように並列してガラス基
板12を設置した。ターゲット11とガラス基板12と
の間には、同様にその中心線が重なり、ターゲット11
及びガラス基板12に平行になる様な位置に固定して、
マスク13を設けた。
【0023】マスク13は、図2及び図3に示すような
プロペラ型をしており、図2に示すように、各羽根は、
正面から見ると隙間のない配置をしており、図3に示す
ように、すべて一様に、中心軸に垂直な面に対してマス
ク面より45度傾けて取り付けられている。さらに、別
のCrターゲット及びマスクを、ガラス基板12のもう
一方の面に、前述のCrターゲット11、スリット13
と対称な位置になるよう、もう1枚ずつ設けた。
【0024】上述のような構成を有する製造装置を用い
て、以下の条件で磁気記録媒体を作成した。
【0025】真空チャンバー内にArガスを10(scc
m)の流量で流し、用意した2枚のCrターゲット11
をDC600(W)で放電し、60(nm)の厚さにCr下地
層を成膜した。さらに、真空を保ったまま、次なる同様
な真空度の真空チャンバーに移動し、Ar流量 30
(sccm)、Ar+O2流量 2(sccm)でガスを流した
雰囲気下において、CoPtCrターゲットをDC500(W)で
放電し、Cr下地層の上に20(nm)の厚さにCoPtCrO
磁性層を成膜した。
【0026】次に、同様な真空度のチャンバーで、Ar
ガスを20(sccm)の流量で流した雰囲気下で、Cター
ゲットをDC800(W)で放電させ、C保護層を3(nm)
の厚さに成膜した。
【0027】最後に、ディップ法により、PFPE(パ
ーフルオロポリエーテル)よりなる潤滑層を1(nm)の
厚さに塗布成膜し、磁気記録媒体を得た。
【0028】得られた磁気記録媒体の構成を表す断面図
を図4に示す。
【0029】図示するように、この磁気記録媒体30
は、ガラス基板12上に、Cr下地層21、CoPtC
r磁性層22、C保護層23、及びPFPE潤滑層24
を順に積層した構成を有する。
【0030】得られた磁気記録媒体30について、その
一部を切り取り、この磁気記録媒体30の半径方向と円
周方向、それぞれについて、円周方向保磁力Hc、半径
方向磁力Hc、Mrt等の静磁気特性、及びR/W特性
を測定した。その結果を表1に示す。
【0031】比較例1 図16に示す装置を用い、実施例1と同様な真空チャン
バー内に、Crターゲット3とその中心線が一致する位
置にガラス基板1を置き、Crターゲットの中心線を超
えて飛来する粒子のみを被着させるように、Crターゲ
ット3のエロージョン位置から、ガラス基板の中心位置
を結ぶ線よりも外殻の線分をすべて遮断するマスク2を
設けた。
【0032】以上のような構成を有する装置を用いて、
実施例1と同様の条件で、ガラス基板上にCr下地層を
60(nm)の厚さに成膜した。
【0033】さらに、実施例1と同様にして、CoPtCrO
磁性層を20(nm)の厚さに、C保護層を3(nm)の厚
さに、さらにディップ法により、PFPE(パーフルオ
ロポリエーテル)よりなる潤滑層を1(nm)の厚さに塗
布成膜し、磁気記録媒体を得た。
【0034】得られた磁気記録媒体について実施例1と
同様にして磁気特性を測定した。その結果を表1に示
す。
【0035】比較例2 さらに、マスクを用いないこと以外は、実施例1と同様
にして磁気記録媒体を得た。得られた磁気記録媒体につ
いて、実施例1と同様にして磁気特性を測定した。その
結果を表1に示す。
【0036】実施例2 図5は、第1の発明に用いられる装置の構成の他の一例
を説明するための図を示す。図6は、図5に示すマスク
の正面図である。
【0037】1×10-5(Pa)の真空度に引いた真空チ
ャンバー内に、図5に示すように、円板状のVターゲッ
ト11、及び円板状のVターゲット11の中心軸とその
中心軸が重ならない、且つ平行な位置に、ガラス基板1
2を回転可能に設置した。ガラス基板12の前面には、
図6に示すように、その一半径近傍にスリットを有する
円形の遮蔽板からなるマスク33を、隙間がVターゲッ
ト11の中心からガラス基板12の中心を結ぶ線分に垂
直な方向となる様な位置に固定した。ガラス基板12の
位置は、中心線がターゲットのエロージョンのリングと
直に対向する位置よりも外殻よりであることが望まし
い。また、別のVターゲットを、ガラス基板に対して前
述のVターゲット11と対称な位置で、双方のVターゲ
ットの中心線が重なる位置にもう1枚配置した。同様
に、別のマスクを双方のマスクの中心線が重なる位置に
もう1枚配置した。
【0038】上述のような構成を有する製造装置を用い
て、Crターゲットの代わりにVターゲットを用いる以
外は実施例1と同様の条件で、磁気記録媒体を作成し
た。
【0039】得られた磁気記録媒体について、静磁気特
性、及びR/W特性を測定した。その結果を下記表1に
示す。
【0040】
【表1】
【0041】上記表1に示す通り、マスクを設けた実施
例1の媒体と比較例1の媒体は、半径の方向と円周の方
向で保磁力Hcが異なり、すなわち円周方向に容易軸を
持つように異方性がついたことが分かった。しかしなが
ら、比較例1の媒体に比べて実施例1の媒体では、その
差がよりはっきりと現れ、また、円周方向の保磁力がよ
り大きかった。残留磁化の値Mrtについては、実施例
の媒体と比較例の媒体で差は無かった。
【0042】また、これら3つの媒体については、媒体
自身の持つ規格化信号とノイズの比であるSO/Nm
は、実施例1の媒体が際立って大きな値を示し、記録分
解能も優れていることが分かった。
【0043】このようにして実施例1では、磁化を損な
うことなく、より円周方向に高い異方性を持ち、その結
果、記録分解能が優れた磁気記録媒体を得ることができ
た。
【0044】また、実施例2についても、表1に示す通
り、実施例1と同様な効果が得られた。これより、本発
明により、図6のようなマスクを用いた場合でも、磁化
を損なうことなく、より円周方向に高い異方性を持ち、
その結果、記録分解能が優れた磁気記録媒体が得られる
ことがわかった。
【0045】次に、第2及び第3の発明に係る磁気記録
媒体の製造方法について例をあげて説明する。
【0046】実施例3 図7は、第2の発明に用いられる装置の第1の例の構成
を説明するための図を示す。図8は、図7に示すマスク
の正面図である。
【0047】図8に示すように、この装置に使用される
マスク43は、ガラス基板12の一直径周辺の領域に相
当するスリットを有する遮蔽板からなる。図7に示すよ
うに、この製造方法では、マスクの構成が異なる以外
は、実施例2と同様の構成を有する装置を使用できる。
【0048】上述のような構成を有する製造装置を用い
て、実施例1と同様の条件で、磁気記録媒体を作成し
た。
【0049】得られた磁気記録媒体について、静磁気特
性、及びR/W特性を測定した。その結果を下記表2に
示す。
【0050】
【表2】
【0051】表2に示す通り、比較例1に比べて、少な
くとも基板の円周方向から中心方向へ飛来する粒子を被
着させた実施例3の媒体でも、半径の方向と円周の方向
で保磁力Hcが異なり、すなわち円周方向に容易軸を持
つように異方性がついたことが分かった。残留磁化の値
Mrtについては、本発明の媒体と従来の媒体で差は無
かった。
【0052】また、実施例3の媒体についてR/W特性
を測定したが、表2に示すとおり、媒体自身の持つ規格
化信号とノイズの比であるS0/kmは、実施例1,2
と同様、記録分解能も優れていることが分かった。
【0053】これより、本発明により、磁化を損なうこ
となく、より効率的に、より円周方向に高い異方性を持
ち、その結果記録分解能が優れた磁気記録媒体を得るこ
とができた。
【0054】実施例4 図9は、第2の発明に用いられる装置の第2の例の構成
を説明するための図を示す。
【0055】この装置では、図示するように、ガラス基
板12を、Vターゲット31面に対し、その表面が傾斜
した位置に設置した。ガラス基板12とVターゲット3
1との間には図8に示すマスク43を、Vターゲット3
1面に対向して配置した。ガラス基板12は、Vターゲ
ット31の中心軸と重なる回転軸を有する駆動体により
回転可能に設置されている。なお、Vターゲット31
は、ガラス基板12と平行に設けることも可能である。
【0056】上述のような構成を有する製造装置を用い
て、下地層がVターゲット、磁性層がCoPtターゲッ
トである以外は、実施例3と同様の条件で、磁気記録媒
体を作成した。なお、この成膜に要した時間は、実施例
3の媒体よりもさらに短い10秒であった。
【0057】同様にして静磁気特性、R/W特性を測定
したところ、実施例1の本発明の媒体と同等な値が得ら
れた。
【0058】実施例5 図10は、第2の発明に用いられる装置の第3の例の構
成を説明するための図を示す。
【0059】図示するように、この装置では、ガラス基
板より明らかに直径の大きなCrターゲット41と中心
線が一致する位置にガラス基板12を設置し、Crター
ゲット41とガラス基板12との間に、ガラス基板12
の中央領域を遮蔽し得る大きさの円形の遮蔽板からなる
マスク53を、Crターゲット41を放電させた際にタ
ーゲットの中心線を越えて飛来する粒子を遮断するよう
に設けた。
【0060】上述のような構成を有する製造装置を用い
て、実施例1と同様の条件で、磁気記録媒体を作成し
た。
【0061】得られた磁気記録媒体について、静磁気特
性、及びR/W特性を測定した。その結果を表4に示
す。
【0062】
【表3】
【0063】表4から明らかなように、この媒体は、円
周方向の異方性が実施例4の媒体よりも改善され、R/
W特性も改善された。
【0064】実施例6 図11は、第2の発明に用いられる装置の第4の例を説
明するための図である。
【0065】この装置に使用されるマスク73は、その
中心領域の方向に傾斜して板厚方向に貫通された複数の
孔74を有する遮蔽板からなる。この穴は、ターゲット
31および基板の中心線に対して対称になっていること
が望ましい。図11に示す構成を有する装置は、このよ
うなマスク73を用いる以外は実施例1に用いられる装
置と同様の構成を有する。
【0066】上述のような構成を有する製造装置を用い
て、下地層がVターゲットである以外は、実施例1と同
様の条件で、磁気記録媒体を作成した。
【0067】その結果、得られた媒体は、実施例5と同
等な効果を示した。
【0068】実施例7 図12及び図13は、各々第2の発明の第5の例に使用
されるマスクを表す正面図である。
【0069】図示するように、このマスク63,65
は、各々、第1の配列の複数の貫通孔を有する第1のパ
ンチングメタルと、第1のパンチングメタルを縮小した
相似形の第2のパンチングメタルとからなる。第5の例
に使用される装置は、ターゲット11とガラス基板12
との間には、同様にその中心線が重なり、ターゲット1
1及びガラス基板12に平行になる様な位置に固定し
て、一組のマスク63,65を所定の間隔をおいて設け
る以外は、実施例1と同様の構成を有する。なお、一組
のマスク63,65として、同じ大きさ、形のパンチン
グメタルを、中心線は一致するが穴の位置が完全に重な
らないように設置することもできる。
【0070】以上のような構成を有する装置を用いて、
実施例1と同様の条件で磁気記録媒体を作成した。得ら
れた磁気記録媒体は、実施例3と同等な効果を示した。
【0071】実施例8 図14は、第2の発明の第6の例に用いられる装置の構
成を説明するための図である。図示するように、使用さ
れるマスク73は、基板より小さい大きさを有し、中央
領域に開口を有する環状の遮蔽板からなり、ターゲット
11に対し同じ中心軸を有するように対向して設けられ
たガラス基板12との間に、同中心軸を有するように平
行して、ガラス基板12の仮想中心線を越えて飛来する
粒子と、ガラス基板の円周方向から中心方向へ飛来する
粒子との両方を被着させるように配置した。この装置
は、このようなマスクを用いること以外は、実施例1に
用いられる装置と同様の構成を有する。
【0072】上述のような構成を有する製造装置を用い
て、実施例1と同様の条件で、磁気記録媒体を作成し、
同様の測定を行った。
【0073】その結果、円周方向保磁力Hcは、400
0Oe、半径方向Hc2500Oe、Mrt0.45m
emu/cm2となり、また、そのS0/Nmは45d
Bであった。このことから、この媒体は、面内で一様に
良好な静磁気特性、R/W特性を示すことがわかった。
【0074】また、マスク53用いて成膜を行った場合
と、図16に示すマスクを用いる以外は同条件で成膜を
行った場合とについて、その膜厚分布を、図15に、グ
ラフ101及びグラフ102として示す。図示するよう
に、グラフ102では、基板の仮想中心線を越えて飛来
した粒子のみを被着したため、その膜厚分布に偏りがあ
るが、基板の仮想中心線を越えて飛来した粒子と、基板
の円周方向から中心方向へ飛来する粒子との両方を被着
した場合には、膜厚が均一な膜が得られることがわかっ
た。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、従来のディスクの仮想
中心線を越えて飛来する粒子のみを被着させる場合に比
べ、その成膜速度が速く、膜厚分布が均一で、面内に一
様な円周方向の異方性を持ち、静磁気特性、及びR/W
特性が良好な磁気記録媒体が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の発明に係る製造方法の一例を説明するた
めの図
【図2】図1に示すマスクの正面図
【図3】図2の斜視図
【図4】第1の発明に係る磁気記録媒体の構成を表す断
面図
【図5】第1の発明に係る製造方法の他の一例を説明す
るための図
【図6】図5に示すマスクの正面図
【図7】第2の発明に用いられる装置の第1の例の構成
を説明するための図
【図8】図7に示すマスクの正面図
【図9】第2の発明に用いられる装置の第2の例の構成
を説明するための図
【図10】第2の発明に用いられる装置の第3の例の構
成を説明するための図
【図11】第2の発明に用いられる装置の第4の例を説
明するための図
【図12】第2の発明の第5の例に使用されるマスクを
表す正面図
【図13】第2の発明の第5の例に使用されるマスクを
表す正面図
【図14】第2の発明の第6の例に用いられる装置の構
成を説明するための図
【図15】第2の発明の第6の例に係る磁気記録媒体の
膜厚分布を表すグラフ図
【図16】従来のマスクを用いた磁気記録媒体の製造装
置の構成を説明するための図
【符号の説明】 11,31,41…ターゲット 12…ガラス基板 13,33,43,53,63,65,73…マスク 21…下地層 22…磁性層 23…保護層 24…潤滑層 30…磁気記録媒体 74…スリット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荻原 英夫 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 (72)発明者 及川 壮一 神奈川県川崎市幸区柳町70番地 株式会社 東芝柳町工場内 Fターム(参考) 5D112 AA03 AA05 FA04 FB24

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非磁性円形基板に、下地層、磁性層を環
    状スパッタ法を用いて形成するようにした磁気記録媒体
    の製造方法において、少なくとも1層の形成工程は、タ
    ーゲットより飛来する粒子の被着が行われる前記基板上
    の各基準領域において、該円形基板の半径に垂直な方向
    から飛来する粒子を選択的に被着させることを特徴とす
    る磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 非磁性円形基板に、下地層、磁性層を環
    状スパッタ法を用いて形成するようにした磁気記録媒体
    の製造方法において、少なくとも1層の形成工程は、タ
    ーゲットより飛来する粒子の被着が行われる前記基板上
    の各基準領域において、該円形基板の仮想中心線を越え
    ずに該円形基板の外側より中心を向く方向へ飛来する粒
    子を選択的に被着させることを特徴とする磁気記録媒体
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記粒子の選択的な被着は、遮蔽手段を
    用いて行われることを特徴とする請求項1または2に記
    載の方法。
  4. 【請求項4】 前記粒子の基板面に対する入射角度が2
    0〜70度で一定であることを特徴とする請求項1また
    は2に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記遮蔽手段は、前記ターゲットと前記
    ターゲットに対向して設けられた円形基板との間に配置
    され、基板面に対し所定の角度で傾斜した複数枚の羽根
    を有するプロペラ状の遮蔽部材からなることを特徴とす
    る請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記遮蔽手段は、前記ターゲットの仮想
    中心軸と、前記円形基板の仮想中心軸が平行かつ重なら
    ない位置に配置され、前記円形基板の一半径周辺の領域
    に相当するスリットを有する遮蔽板からなることを特徴
    とする請求項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記遮蔽手段は、前記ターゲットの仮想
    中心軸と、前記円形基板の仮想中心軸が平行かつ重なら
    ない位置に配置されるか、あるいは前記ターゲットと前
    記ターゲット表面に対し傾斜して設けられた前記円形基
    板との間に配置される前記円形基板の一直径周辺の領域
    に相当するスリットを有する遮蔽板からなることを特徴
    とする請求項2に記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記遮蔽手段は、前記ターゲットと前記
    ターゲットに対向して設けられた円形基板との間に配置
    され、前記円形基板の中央領域を遮蔽し得る大きさの円
    形の遮蔽板からなることを特徴とする請求項2に記載の
    方法。
  9. 【請求項9】 前記遮蔽基板は、前記ターゲットと前記
    ターゲットに対向して設けられた円形基板との間に配置
    され、その中心領域の方向に傾斜した複数の貫通孔を有
    する遮蔽板からなることを特徴とする請求項2に記載の
    方法。
  10. 【請求項10】 前記遮蔽手段は、前記ターゲットと前
    記ターゲットに対向して設けられた円形基板との間に並
    列して配置され、第1の配列の複数の貫通孔を有する第
    1の遮蔽板と、該第1の配列を縮小した第2の配列の複
    数の貫通孔を有する第2の遮蔽板とを具備することを特
    徴とする請求項2に記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記遮蔽手段は、前記ターゲットと前
    記ターゲットに対向して設けられた円形基板との間に配
    置され、前記円形基板より小さい大きさを有し、中央領
    域に開口を有する環状の遮蔽板からなることを特徴とす
    る請求項2に記載の方法。
  12. 【請求項12】 円形基板と、該円形基板上に設けら
    れ、スパッタ法により、被着が行われる前記基板上の各
    基準領域において、該円形基板の半径に垂直な方向から
    飛来する粒子を選択的に被着させた層とを具備する磁気
    記録媒体。
  13. 【請求項13】 円形基板と、該円形基板上に設けら
    れ、スパッタ法により、被着が行われる前記基板上の各
    基準領域において、少なくとも該円形基板の仮想中心線
    を越えずに該基板の外側より中心を向く方向へ飛来する
    粒子を選択的に被着させた磁性層とを具備することを特
    徴とする磁気記録媒体。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002109729A (ja) * 2000-09-27 2002-04-12 Anelva Corp 磁性膜作成方法及び磁性膜作成装置並びに磁気記録ディスク製造方法
JP2003073825A (ja) * 2001-08-30 2003-03-12 Anelva Corp 薄膜作成装置
US6894856B2 (en) 2002-11-28 2005-05-17 Hitachi, Ltd. Magnetic recording medium, magnetic recording apparatus using the same, and method and apparatus for manufacturing the magnetic recording medium
US7399387B2 (en) 2003-06-18 2008-07-15 Fuji Electric Device Technology Co., Ltd. Target for sputtering and a method for manufacturing a magnetic recording medium using the target

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