JP2001012507A - カップリング - Google Patents

カップリング

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JP2001012507A
JP2001012507A JP11186864A JP18686499A JP2001012507A JP 2001012507 A JP2001012507 A JP 2001012507A JP 11186864 A JP11186864 A JP 11186864A JP 18686499 A JP18686499 A JP 18686499A JP 2001012507 A JP2001012507 A JP 2001012507A
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JP
Japan
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coupling
case
clutch
oil
electromagnet
Prior art date
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JP11186864A
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English (en)
Inventor
Miyaro Takai
宮郎 高井
Takao Akagi
孝雄 赤木
Akihiro Masuyama
昭浩 増山
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GKN Driveline Japan Ltd
Original Assignee
Tochigi Fuji Sangyo KK
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷却性を向上すると共に、安定したクラッチ
締結制御を行うことが可能なカップリングの提供を目的
とする。 【解決手段】 リヤデフキャリア3内でリヤデフ221
側に隣接して収容された回転ケース5と、回転ケース5
の軸心部に配置されたシャフト7と、両部材5,7の間
に配置されたメインクラッチ9およびパイロットクラッ
チ11と、両クラッチ9,11の間に挟まれて配置さ
れ、パイロットクラッチ11が締結されると、その締結
トルクをスラスト力に変換し拡大するボールカム13
と、スラスト力を受けてメインクラッチ9を押圧し締結
させるプレッャプレート69とを備え内部を密封された
カップリング1であって、リヤデフ221を収容する室
と回転ケース5を収容する室の上部とを連通する貫通孔
3eを備えると共に、貫通孔3eの面積を絞るバッフル
プレート4を備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動力伝達経路に配
置され伝達トルクを電磁制御するカップリングに関す
る。
【0002】
【従来の技術】「ガイア新型車解説書(1998年5月
29日、トヨタ自動車株式会社サービス部発行)の0−
22頁に図7のようなカップリング401が記載されて
いる。このカップリング401は、四輪駆動車のリヤデ
フ(動力伝達機構)を収容するデフキャリヤ403の入
力部内に回転可能に支持され、後輪側の連結と切り離し
とを行う。
【0003】図示のように、デフキャリヤ403はキャ
リヤ本体403aとフロントカバー403bとが結合さ
れて構成されている。デフキャリヤ403とカップリン
グ401との間にはすきま状の空気室406が形成され
ている。エンジンの駆動力は、トランスミッション、ト
ランスファ、プロペラシャフトを介してカップリング4
01に入力され、さらにリヤデフに伝達される。
【0004】カップリング401は、ハウジング40
5、シャフト407、多板式のメインクラッチ409及
びコントロールクラッチ411、アーマチャ413、電
磁石415、カムリング417、ボールカム419、押
圧部材421、コントローラなどから構成され、カップ
リング401の内部にオイルが充填されている。
【0005】カップリング401のハウジング405
は、その左端部がシールベアリング423を介してデフ
キャリヤ403内に支承され、フランジ部材425がハ
ウジング405にボルト結合されてエンジンの駆動力が
ハウジング405に入力される。
【0006】一方、ハウジング405の右端部では、そ
の内周にロータ427がねじ結合および接合されて一体
化され、これにより内部がシールされている。そして、
一体化されたロータ427がベアリング429を介して
後述する電磁石415のコア431(デフキャリヤ40
3)に支承されている。
【0007】カップリング401の出力側のシャフト4
07は、ハウジング405の軸心部にラジアルベアリン
グ433およびブッシュ435を介して同軸に支承され
ている。シャフト407の出力端にはドライブピニオン
シャフト437が連結されており、その出力端に形成さ
れたドライブピニオンギヤ437aはリヤデフ側のリン
グギヤと噛み合っている。
【0008】そして、シャフト407の出力側端部外周
とロータ427の内周との間にはシール部材439が設
けられ、カップリング401内から隣接するリヤデフ側
へのオイルの漏れ出し防止し、内部を密封している。
【0009】また、シャフト407の出力側端部外周と
キャリヤ本体403a(デフキャリヤ403)との間に
オイルシール441が配設され、リヤデフ側のオイルが
カップリング401側へ漏れ込まないようにシールして
いる。
【0010】メインクラッチ409は、ハウジング40
5とシャフト407との間に配置された湿式多板クラッ
チである。メインクラッチ409に隣接して配置された
コントロールクラッチ411はハウジング405とカム
リング417との間に配置されている。そして、メイン
クラッチ409とコントロールクラッチ411との間に
カム機構419が配置されている。
【0011】電磁石415はハウジング405の外部に
配置され、そのコア431がデフキャリヤ403に嵌合
されて径方向の位置決めがなされると共に回り止め部材
443により回り止めされている。そして、コントロー
ラは、電磁石415の励磁、励磁電流の制御、励磁停止
などを行い、後輪側への伝達トルクを制御している。
【0012】電磁石415が励磁されると、アーマチャ
413が吸引され、コントロールクラッチ411が締結
し、その締結トルクがカム機構419によりスラスト力
に変換・拡大される。そして、そのスラスト力を受けて
押圧部材421がメインクラッチ409を押圧し、締結
させる。こうして、カップリング401が連結される
と、エンジンの駆動力はシャフト407を経てドライブ
ピニオンシャフト437に出力され、駆動力が後輪に送
られて車両は四輪駆動状態になり、悪路の走破性や、車
体の安定性が向上する。
【0013】又、電磁石415の励磁電流を制御する
と、コントロールクラッチ411の滑りによってカム機
構419のスラスト力が変化し、更に、メインクラッチ
409の締結力が変化して後輪の駆動力が調整される。
このようにして、前後輪間の駆動力配分比が制御され
る。
【0014】又、電磁石415の励磁を停止すると、コ
ントロールクラッチ411が開放され、カム機構419
のスラスト力が消失し、メインクラッチ409が開放さ
れてカップリング401の連結が解除され、車両は二輪
駆動状態になる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このカップ
リング401では、カップリング401のハウジング4
05の周囲に空気室406がすきま状に設けられてお
り、空気容量が少ないためカップリング401内部が高
温になり易く、内部のオイルの劣化が早まるという問題
がある。
【0016】そのうえ、カップリング401内部および
電磁石415が高温になると、クラッチの十分に安定し
た締結制御特性が得られないという問題があった。
【0017】そこで、本発明は、冷却性を向上すると共
に安定したクラッチ締結制御を行うことが可能なカップ
リングの提供を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明は、固定のケース内でオイル
潤滑される動力伝達機構に隣接して収容されたケース状
トルク伝達部材と、前記ケース状トルク伝達部材の軸心
部に配置された軸状トルク伝達部材と、前記両トルク伝
達部材の間に配置されたクラッチと、前記ケース状トル
ク伝達部材の外側からアーマチャを移動させてクラッチ
を締結させる電磁石とを備え内部をシール手段により密
封されたカップリングであって、前記動力伝達機構を収
容する室とケース状トルク伝達部材を収容する室とを連
通する連通路を備えることを特徴とする。
【0019】したがって、連通により容量が増加した固
定のケース内空気またはオイルによりケース状トルク伝
達部材および電磁石が直接冷却されるため、カップリン
グ内部の温度上昇が抑えられ、カップリングの耐久性が
向上する。
【0020】また、ケース状トルク伝達部材を収容する
室に専用のエアブリーザを設ける必要もなく、例えば動
力伝達機構側の固定のケースに設けたエアブリーザを共
用することも可能となる。
【0021】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
のカップリングであって、前記連通路が、固定のケース
の前記ケース状トルク伝達部材を収容する室の上部に開
口することを特徴とする。
【0022】したがって、請求項1に記載の発明と同等
の作用・効果が得られると共に、連通路が室の上部に開
口しているので、動力伝達機構側を潤滑するオイルが、
ケース状トルク伝達部材を収容する室に流入するのを抑
制でき、ケース状トルク伝達部材と電磁石との間のギャ
ップの磁束通過特性が安定し、クラッチの締結特性が安
定する。
【0023】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載のカップリングであって、前記連通路に設けら
れ該連通路面積を調整する調整部材を備えることを特徴
とする。
【0024】したがって、請求項1または2に記載の発
明と同等の作用・効果が得られると共に、調整部材によ
る連通路面積の調整によりケース状トルク伝達部材を収
容する室に流入するオイル量を適切に調整可能となる。
【0025】また、請求項2の連通路に調整部材を用い
れば、動力伝達機構側を潤滑するオイルが連通路を通過
し、カップリング側に流入するのを防止することも可能
となる。
【0026】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
のカップリングであって、前記連通路が、固定のケース
の前記ケース状トルク伝達部材を収容する室の下部に開
口することを特徴とする。
【0027】したがって、請求項1に記載の発明と同等
の作用・効果が得られると共に、ケース状トルク伝達部
材を収容する室への導入オイル量を適度に設定すること
により、カップリングの冷却性を向上できる。
【0028】請求項5に記載の発明は、請求項4に記載
のカップリングであって、前記電磁石が前記動力伝達機
構と離間した側の端部に配置され、前記カップリングの
回転軸心が電磁石側から動力伝達機構側に向けて下方に
傾斜していることを特徴とする。
【0029】したがって、請求項4に記載の発明と同等
の作用・効果が得られると共に、電磁石は動力伝達機構
から離間しており、そのうえ、回転軸心の傾斜方向によ
り電磁石側へ到達するオイル量を調整または抑制するこ
とが可能となるので、パイロットクラッチの締結特性へ
の影響は少ない。
【0030】請求項6に記載の発明は、請求項4または
5に記載のカップリングであって、前記開口部の近傍に
摩耗粉回収用のマグネットが取り付けられていることを
特徴とする。
【0031】したがって、請求項4または5に記載の発
明と同等の作用・効果が得られると共に、マグネットに
より動力伝達機構側の金属摩耗粉がカップリング側に流
入する以前に回収されるので、耐久性が向上する。
【0032】請求項7に記載の発明は、固定のケース内
で動力伝達機構に隣接して収容されたケース状トルク伝
達部材と、前記ケース状トルク伝達部材の軸心部に配置
された軸状トルク伝達部材と、前記両トルク伝達部材の
間に配置されたクラッチと、前記ケース状トルク伝達部
材の外側からアーマチャを移動させてクラッチを締結さ
せる電磁石とを備えるカップリングであって、前記ケー
ス状トルク伝達部材の内外部が油路を介して連通すると
共に前記動力伝達機構を収容する空間と前記カップリン
グを収容する空間とに前記固定のケース内を区画する区
画手段を有することを特徴とする。
【0033】したがって、ケース状トルク伝達部材の内
部と外部とが連通しているので、十分なオイル量および
空間によりカップリングの冷却性が向上する。
【0034】そのうえ、区画手段によりカップリング側
の空間が動力伝達機構側の空間と区画されるので、カッ
プリング内のクラッチや摺動部材間または電磁石の磁束
特性に合わせた十分な容量のオイルの使用が可能とな
る。
【0035】
【発明の実施の形態】[第1実施形態]本発明の第1実
施形態を図1〜図4により説明する。図1は本実施形態
のカップリング1の断面図であり、図2は要部の拡大図
である。また、図3、図4はそれぞれこのカップリング
1を用いた四輪駆動車の動力伝達系を示すスケルトン図
である。
【0036】図3に示すように、カップリング1は四輪
駆動車の動力伝達系におけるリヤデフキャリア(固定の
ケース)3内に配置されている。そして、図1に示すよ
うに、リヤデフキャリア3はキャリア本体3aにフロン
トカバー3bがボルト243(図3参照)により結合さ
れてなり、車体側に固定されている。キャリア3内に
は、カップリング1に隣接して終減速装置(動力伝達機
構)241およびリヤデフ(動力伝達機構)221が収
容され、これらを潤滑するオイルが充填されている。こ
のオイルはカップリング1内部のオイルとは異なる。
【0037】キャリア本体3aの最上部には、内圧の上
昇を防止するブリーザ3dが設けられている。また、キ
ャリア本体3aの円筒状壁部の上部には、フロントカバ
ー3b内に連通する貫通孔3eが設けられると共に、貫
通孔3eのリヤデフ221側の端部にバッフルプレート
(調整部材)4がスクリュー6により取り付けられてい
る。図2に示すように、バッフルプレート4の円弧状先
端部4aと貫通孔3eとの間に所定量のすきまSが確保
されている。こうして、貫通孔3eが絞られることによ
り、リヤデフ221側のオイルがかくはんにより飛散し
て、貫通孔3eを通ってカップリング1側の後述する空
間8へ流入するのを調整している。空間8の空気圧はリ
ヤデフ221側のブリーザ3dにより圧力上昇が避けら
れる。
【0038】なお、貫通孔3eの形成部位およびバッフ
ルプレート4の配置部位、形状によっては、リヤデフ2
21側のオイルが空間8側へ流入するのを防止すること
ができる。また、すきまSは重力方向下方に配置されて
いてもよい。
【0039】カップリング1は、回転ケース5(ケース
状トルク伝達部材)、シャフト7(軸状トルク伝達部
材)、多板式のメインクラッチ9及びパイロットクラッ
チ11、ボールカム13、リング状の電磁石15、アー
マチャ17、コントロ−ラなどから構成されている。
【0040】上記回転ケース5は、非磁性材の円筒部5
aと左端の壁部5bとを有し、円筒部5aは左端に開口
部5cを有する。左端の壁部5bの外側端面には入力部
19がボルト21により結合されている。壁部5bと入
力部19との間はそのセンタリング部に配置されたOリ
ング(シール手段)23によりシールされている。回転
ケース5の入力側は入力部19が両シールの小径のベア
リング25を介してフロントカバー3b(リヤデフキャ
リア3)に支持されている。
【0041】回転ケース5とリヤデフキャリア3との間
にはすきま状の空間8が形成され,空間8は上記キャリ
ア本体3aに設けられた貫通孔3eと上部で連通してい
る。
【0042】入力部19の先端部にはコンパニオンフラ
ンジ27がスプライン嵌合され、ナット29により固定
されている。後述するように、エンジン203(図3)
からの駆動力はコンパニオンフランジ27に入力され
る。コンパニオンフランジ27の軸部27aとフロント
カバー3bとの間にはオイルシール31が配置され、内
部のオイルの漏れ止めをしている。また、オイルシール
31の外側にはコンパニオンフランジ27にダストカバ
ー27bが固定され、ダストなどの浸入を防止してい
る。また、入力部19には、回転ケース5内(カップリ
ング1内)にオイルを充填するオイル充填口20が設け
られ、オイルを充填した後、充填口20は密封される。
【0043】回転ケース5の円筒部5aの内周にはスプ
ライン部が形成され、右端の開口部5cの内周には後述
するロータ33をセンタリングする心出し部5d、スト
ッパ部5e、係合溝5fなどが形成されている。
【0044】ロータ33は中空に形成され、その外周が
回転ケース5の円筒部5aの心出し部5dに嵌合してセ
ンタリングされ、外周左端部がそのストッパ部5eに当
接して軸方向に位置決めされると共に、止め輪35によ
り抜け止めされている。円筒部5aの内周とロータ33
の外周との間のOリング(シール手段)37が回転ケー
ス5内を密封している。また、ロータ33外周の凸部3
3aが係合溝5fに係合し、ロータ33は円筒部5a
(回転ケース5)と一体に回転する。39はリング状の
非磁性材である。
【0045】そして、ロータ33はキャリア本体3a
(リヤデフキャリア3)に固定された後述の電磁石15
のコア41の外端部にベアリング53を介して支持され
ている。これによりエアギャップ40が所定値に維持さ
れる。また、ロータ33のこの支持部よりもさらにリヤ
デフ221側(右方)へ張り出した外端部とキャリア本
体3a(リヤデフキャリア3)との間にオイルシール4
3が配置され、オイルシール43はリヤデフ221側の
潤滑オイルのこの部からの漏れ出しを防止し、後述する
ベアリング58,77,79の潤滑を保証している。
【0046】上記電磁石15は、図1示のように、ロー
タ33に設けられた凹部内に配置され、電磁石15のコ
ア41の外端部がリヤデフ221側へ張り出し、その外
周がキャリア本体3a(リヤデフキャリア3)に嵌合し
てセンタリングされると共に、半径方向に張り出した回
り止め部材41aがキャリア本体3aに係合して回転方
向に固定されている。そして、上述のように、ベアリン
グ53を介してロータ33を支持し、それによりコア4
1とロータ33とは互いに軸方向および径方向に位置決
めされている。
【0047】また、電磁石15のリード線45がリヤデ
フキャリア3のキャリア本体3aとフロントカバー3b
との結合面部に設けられたグロメット47を通って外部
に取り出され、配線される。グロメット47の位置は、
リヤデフキャリア3の車体装着時の真上の位置から僅か
にずれた回転方向(角度)位置に配置されており、この
部がオイルに浸ることはない。
【0048】上記シャフト7は、回転ケース5の軸心部
に配置され、その左端部がベアリング51を介して回転
ケース5に支持されると共に、軸方向に位置決めされて
いる。シャフト7は、その軸方向の左半部を占める大径
部7aと右半部を占める小径部7bとを有し、その小径
部7bの右端部にてベアリング58を介してロータ33
(回転ケース5)に支持されている。小径部7bとロー
タ33の内周との間にXリング(シール手段)57が設
けられ、Xリング57はカップリング1内を密封してい
る。
【0049】シャフト7の大径部7aの軸心部には左端
に開口する底付きのオイル溜り59が設けられている。
また、中空に形成された小径部7bの内周には終減速装
置241のドライブピニオンシャフト(動力伝達機構)
61がスプライン連結されている。
【0050】ドライブピニオンシャフト61は、ベアリ
ング77,79を介してキャリア本体3a(リヤデフキ
ャリア3)に支持されると共に、スペーサ81およびナ
ット83により一体化されている。そして、その右端部
にピニオンギヤ61aが形成され、噛み合い相手のリン
グギヤ85(図3)と噛み合っている。
【0051】上記多板式のメインクラッチ9は、回転ケ
ース5の円筒部5a内周のスプライン部とシャフト7の
大径部7a外周のスプライン部7cとの間に配置されて
いる。シャフト7のスプライン部7cのこの部には放射
状に油路63が設けられている。また、メインクラッチ
9の各内側クラッチ板に油路65が設けられている。
【0052】上記多板式のパイロットクラッチ11は、
回転ケース5内周のスプライン部と後述のカムリング6
7外周のスプライン部67aとの間に配置されている。
また、パイロットクラッチ11の各クラッチ板には切り
欠き11aが形成され、磁気漏れを防止している。
【0053】上記アーマチャ17は、電磁石15からパ
イロットクラッチ11のクラッチ板を隔てて配置され、
軸方向に移動可能である。そして、アーマチャ17が電
磁石15により吸引されると、パイロットクラッチ11
は締結される。
【0054】上記ボールカム13は、シャフト7の小径
部7b上で、両クラッチ9,11の間に配置され、カム
リング67、プレッシャプレ−ト69、ボ−ル71から
構成されている。プレッシャプレ−ト69はシャフト7
の大径部7a外周のスプライン部7cに軸方向移動自在
に連結されている。また、プレッシャプレ−ト69には
軸方向に油路73が設けられている。
【0055】ボ−ル71を軸方向に挟み込んで配置され
たプレッシャプレ−ト69とカムリング67との対向面
にはカム面が形成され、両者69,67の相対回転時に
カム作用によりトルクがスラスト力に方向変換されると
共に拡大される。カムリング67とロータ33の対向面
間にスラストベアリング75が配置され、上記スラスト
力の反力を受けている。
【0056】上記コントロ−ラは、電磁石15の励磁、
励磁電流の制御、励磁停止などを行う。
【0057】つぎに、このカップリング1の作用を説明
する。
【0058】電磁石15が励磁されると、アーマチャ1
7が吸引され、パイロットクラッチ11を押圧して締結
させる。パイロットクラッチ11が締結されると、締結
トルクがボ−ルカム13に掛かり、スラスト力に方向変
換・拡大される。このスラスト力を受けてプレッシャプ
レ−ト69がメインクラッチ9を押圧し、締結させる。
こうして、カップリング1が連結される。
【0059】電磁石15の励磁電流を制御すると、パイ
ロットクラッチ11の滑りによってボ−ルカム13のス
ラスト力が変化し、メインクラッチ9の締結力が変化
し、出力側に伝達される駆動力が調整される。
【0060】このとき、オイル溜り59のオイルが、油
路63およびメインクラッチ9の各内側クラッチ板およ
びプレッシャプレ−ト69に設けられた油路65,73
などを通って両クラッチ9,11の各摺動部、ベアリン
グ51,53,58,75およびXリング57など各部
を潤滑・冷却する。
【0061】一方、回転ケース5は、その周囲の空間8
と、これに連通しているリヤデフ221側の空間との大
容量の空気により外側から冷却される。
【0062】電磁石15の励磁を停止すると、パイロッ
トクラッチ11が開放されてボ−ルカム13のスラスト
力が消失し、メインクラッチ9が開放され、カップリン
グ1の連結が切り離される。
【0063】図3に示すように、カップリング1をリヤ
デフ221の入力部に配置した場合についてみれば、横
置きエンジン203の駆動力はトランスミッション20
5、トランスファ207、フロントデフ209、前車軸
211,213、左右の前輪215,217、後輪側の
プロペラシャフト219、カップリング1、リヤデフ2
21、後車軸223,225を経て左右の後輪227,
229へ伝達される。
【0064】すなわち、カップリング1が連結される
と、エンジン203の駆動力は、リヤデフ221から後
車軸223,225を介して左右の後輪227,229
に配分され、車両は四輪駆動状態になる。また、カップ
リング1の連結が解除されると、リヤデフ221以下の
後輪側が切り離されて車両は前二輪駆動状態になる。
【0065】また、図4に示すように、カップリング1
をトランスファ207’と後輪側プロペラシャフト21
9’との間に配置してもよく、その場合にも図3の配置
の場合と同様の作用が得られる。ただし、カップリング
1の連結が切り離されて、車両が前二輪駆動状態になっ
たときは、プロペラシャフト219’が後輪側により空
転させられるので、空転部材が増える分だけ図3の場合
よりも不利となる。
【0066】こうして、本実施形態によれば、キャリア
本体3aの上部に設けられた貫通孔3eによりリヤデフ
221側の空気がカップリング1の周囲を取り巻く空間
8に連通しているので、カップリング1を周囲から冷却
する空気容量が大きく、冷却性が向上する。
【0067】またバッフルプレート4により、貫通孔3
eの連通度合いが調整されているので、電磁石15のエ
アギャップ40に異物が浸入する恐れが少なく、電磁石
15と回転ケース5との間のギャップの磁束通過特性が
安定する。
【0068】また、回転ケース5(入力部19)がリヤ
デフキャリア3(フロントカバー3b)に支持されるベ
アリング25は小径のものを用いているのでカップリン
グ1の小型化が可能である。
【0069】また、電磁石15のコア41の回り止め部
材41aが小径の部位に配置されているので、これによ
りカップリング1を小径に構成することができる。
【0070】また、カップリング1周囲の空間8の圧力
調整を単独に行う必要はなく、リヤデフ221側のブリ
ーザ3dを共用して、圧力調整ができるので、コスト上
有利である。
【0071】なお、カップリング1の配置部位は、本実
施形態に限定されずに、例えば図4のトランスファ20
7’とプロペラシャフト219’との間に配置してもよ
い。この場合、本実施形態と同様にして後輪227、2
29の連結と切り離しとを行うことができる。
【0072】また、カップリング1を左右の前車軸21
1,213および左右の後車軸223,225の各内側
端部に配置してもよい。
【0073】[第2実施形態]本発明の第2実施形態を
図5により説明する。図5は本実施形態のカップリング
101の断面図であり、このカップリング101は上記
第1実施形態のカップリング1と同じく、四輪駆動車の
リヤデフキャリア(固定のケース)103内に配置され
ている。上記第1実施形態と同様の構成の部分について
は重複する説明を省いて説明する。
【0074】図5に示すように、カップリング101は
リヤデフキャリア103のフロントカバー103b部に
収容されている。カップリング101の出力側部材であ
る回転ケース105には中間部材106を介してリヤデ
フ221側のドライブピニオンシャフト161が連結さ
れている。ドライブピニオンシャフト161はベアリン
グ77,79を介してキャリア本体103aの円筒壁部
に支持されている。そして、ドライブピニオンシャフト
(動力伝達部材)161の右端部にはギヤ(動力伝達部
材)161aが形成され、リヤデフ221側のリングギ
ヤ85(図3)と噛み合っている。
【0075】キャリア本体103aの円筒壁部の下部に
は、前方(図5では左方)のフロントカバー103bの
底部に連通する貫通孔103eが設けられている。これ
により、リヤデフ221側のオイルは貫通孔103eを
通ってフロントカバー103b側のカップリング101
外周部との間で常時流出入する。また、貫通孔103e
の連通部近傍のフロントカバー103b底部にはマグネ
ット104が取り付けられ、貫通孔103eを通るオイ
ル中の金属摩耗粉を吸着する。
【0076】図5に示すように、カップリング101
は、回転ケース105(ケース状トルク伝達部材)、シ
ャフト107(軸状トルク伝達部材)、多板式のメイン
クラッチ109及びパイロットクラッチ111、ボール
カム13、リング状の電磁石15、アーマチャ17、コ
ントロ−ラなどから構成されている。
【0077】上記回転ケース105は、非磁性材の円筒
部105aと右端(一側端部)の壁部105bとを有
し、円筒部105aは左端に開口部105cを有する。
一方、右端の壁部105bは円筒部105aの底部を構
成し、円筒部105a(回転ケース105)の右端部を
閉鎖している。
【0078】そして、壁部105bの外側端面(右端
面)には中間部材106がボルト121により結合され
ている。中間部材106は右方(リヤデフ221側、図
3参照)に張り出した中空軸部106aを有し、中空軸
部106aの内周に後述のドライブピニオンシャフト1
61がスプライン連結され、ナット83によりドライブ
ピニオンシャフト161と一体化されている。
【0079】そして、回転ケース105の右端部は中間
部材106、ドライブピニオンシャフト161およびベ
アリング77,79を介してキャリア本体103a(リ
ヤデフキャリア103)に支持されると共に軸方向に位
置決めされている。
【0080】また、中空軸部106aとキャリア本体1
03aとの間にはオイルシール143が設けられ両ベア
リング77,79の潤滑を保証している。しかしなが
ら、ベアリング77,79が位置するドライブピニオン
シャフト161の軸方向両端において潤滑性が良好であ
れば、オイルシール143は設けなくてもよい。
【0081】回転ケース105の円筒部105a左端の
開口部105cには、ロータ133がねじ結合され、ロ
ックナット135により緩み止めされている。こうし
て、ロータ133は円筒部105a(回転ケース10
5)と一体に回転する。そして、ロータ133の内周が
ベアリング158を介して後述の入力側シャフト107
を支持している。
【0082】上記電磁石15のコア141は、図5示の
ように、その外端部が左方側(入力側)へ張り出し、そ
の外周がフロントカバー103b(リヤデフキャリア1
03)に嵌合してセンタリングされると共に、その内周
がベアリング151を介してロータ133を支持してい
る。そして、コア141は、これに一体化した回り止め
部材141aがフロントカバー103bの長手方向に延
びて形成された溝103cに係合してリヤデフキャリア
3に回転方向に固定されている。
【0083】また、電磁石15のリード線145がフロ
ントカバー103bに設けられた取り出し孔147を通
って外部に取り出され、配線される。
【0084】上記シャフト107は、回転ケース105
の軸心部に配置され、その長手方向のほぼ中央部にて上
述のベアリング158を介してロータ133(回転ケー
ス105)に支持されると共に、右端部にてベアリング
153を介して回転ケース105の壁部105bに支持
されている。シャフト107の軸心部にはオイル溜り1
59が設けられている。
【0085】また、シャフト107の左端部にコンパニ
オンフランジ127がスプライン連結され、エンジン2
03(図3)からの駆動力はコンパニオンフランジ12
7を介してシャフト107に入力される。
【0086】回転ケース105、シャフト107および
ドライブピニオンシャフト161の回転軸心は、電磁石
15からギヤ161aに向かって下方に傾斜している。
図5に符号162で示す2点鎖線が略水平線を示してい
る。
【0087】上記多板式のメインクラッチ109は、回
転ケース105内周のスプライン部105dとシャフト
107外周のスプライン部107cとの間に配置されて
いる。
【0088】上記多板式のパイロットクラッチ111
は、回転ケース105内周のスプライン部105dと後
述のカムリング167外周のスプライン部167aとの
間に配置されている。
【0089】上記アーマチャ17は、回転ケース105
内周のスプライン部105dに連結され、軸方向に移動
可能である。
【0090】上記ボールカム13は、シャフト107上
で、両クラッチ109,111の間に配置され、カムリ
ング167、プレッシャプレ−ト169、ボ−ル71か
ら構成されている。プレッシャプレ−ト169はシャフ
ト107外周のスプライン部107cに軸方向移動自在
に連結されている。
【0091】ボ−ル71を軸方向に挟み込んで配置され
たプレッシャプレ−ト169とカムリング167との対
向面にはそれぞれカム面が形成され、電磁石15により
アーマチャ17が吸引されると、両者169,167の
相対回転に伴いカム作用によりトルクがスラスト力に方
向変換されると共に拡大される。
【0092】このような構成により、シャフト107に
入力された駆動力は,パイロットクラッチ111の締結
トルクがメインクラッチ109の締結により拡大される
と共に、メインクラッチ109の締結力が無段階に調整
され、回転ケース105、ドライブピニオンシャフト1
61を経てリヤデフ221(図3参照)に伝達される。
【0093】なお、Xリング57、Oリング37はカッ
プリング101内を密封するシール手段である。
【0094】こうして、本実施形態によれば、キャリア
本体103aの下部に設けられた貫通孔103eによ
り、カップリング101側へ導入されるオイル量を適度
に設定することにより、カップリング101を周囲から
冷却する冷却性が向上する。
【0095】また、電磁石15は貫通孔103eから離
れた入力側に配置され、カップリング101の回転軸心
がライブピニオンシャフト161に向かって下方に傾斜
しているので、リヤデフ221側のオイルがこの部へ浸
入するのが抑制され、パイロットクラッチ111の安定
した締結特性が得られる。
【0096】また、カップリング101の出力側の支持
を、出力側に連結されるドライブピニオンシャフト16
1の支持ベアリング77,79を利用する構成にし、ま
たオイルシール143も小径化されているので、周速は
小さく抑えられ、耐久性が向上する。
【0097】また、回転ケース105をリヤデフキャリ
ア103に回転可能に支持するベアリングを、前記従来
例と異なり、小サイズのベアリング151,158,7
7,79を用いる構成にしているので、支持部の耐久性
が向上する。
【0098】なお、カップリングの配置部位は、本実施
形態に限定されずに、例えば図4のトランスファ207
とプロペラシャフト219との間に配置してもよい。こ
の場合、本実施形態と同様にして後輪27、29の連結
と切り離しとを行うことができる。
【0099】なお、本実施形態のように、電磁石15が
リヤデフ221から離れた構成の場合に、上記第1実施
形態の上部の貫通孔3eを設けてもよく、その場合は、
電磁石15部へのオイルの浸入が抑制され、パイロット
クラッチ111の締結特性が安定する。
【0100】[第3実施形態]本発明の第3実施形態を
図6により説明する。図6は本実施形態のカップリング
301の断面図である。このカップリング301は上記
第2実施形態のカップリング101と一部の構成が異な
るが、配置部位は第2実施形態と同じで、四輪駆動車の
リヤデフキャリア(固定のケース)内に配置されてい
る。上記第2実施形態と同様の構成の部分については重
複する説明を省いて説明する。
【0101】図6に示すように、リヤデフキャリア(固
定のケース)303を構成するフロントカバー303b
の上方部にはオイル充填口303cが設けられると共
に、下部にはオイル排出口303dが設けられている。
そして、フロントカバー303bとキャリア本体303
aとの間はシールリング304によりシールされ、キャ
リア本体303aと中間部材306との間にはオイルシ
ール(区画手段)344が設けられ、リアデフ(動力伝
達機構)221(図3)側のオイルはフロントカバー3
03b側には浸入しない。
【0102】フロントカバー303b内には充填口30
3cから所定量のオイルが充填される。カップリング3
01との間には空間308が形成され、キャリア本体3
03aのドライブピニオンシャフト161およびギヤ1
61a側には空間309が形成されている。回転ケース
305の円筒部305aには複数の油路310が放射状
に設けられている。また、回転ケース305の右端部に
固定された中間部材306には切欠き306bが設けら
れ、回転ケース305の右端の壁部305bには開口3
05cが形成され、これら305c,306bを介して
カップリング301の内部が空間308に連通してい
る。
【0103】電磁石15のコア141外周には凹溝14
1bが設けられ、空間308をオイルシール31側に導
通させている。
【0104】このような構成により、本実施形態によれ
ば、オイルシール344によりキュリアケース本体30
3aとフロントカバー303bとが区分され、オイルの
流出入がないので、それぞれに適した異なったオイルの
使用が可能である。
【0105】また、カップリング305の内部と外部空
間308とが連通しているので、十分なオイル量および
空間308の増加によりカップリング305の冷却性が
向上する。
【0106】また、フロントカバー303bの上下部に
それぞれ設けられたオイル充填口303c、排出口30
3d(ボルト)により、容易にオイル交換が可能で、保
守が容易になるので、耐久性を向上することができる。
【0107】なお、フロントカバー303b内にオイル
循環用の例えばトロコイドポンプを設けたり、例えば切
欠き306bの回転方向壁面を傾斜フィン状に形成する
など回転ケース305内へオイルを導入するファンを設
ける構成を採ってもよい。
【0108】また、排出口303dなどにマグネットを
配置することによりオイル中の異物を回収することも可
能である。
【0109】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に記載の発明によれば、動力伝達機構を収容する室と
ケース状トルク伝達部材を収容する室との連通により容
量が増加した固定のケース内空気またはオイルによりケ
ース状トルク伝達部材および電磁石が直接冷却されるた
め、カップリング内部の温度上昇が抑えられ、カップリ
ングの耐久性が向上する。
【0110】また、ケース状トルク伝達部材を収容する
室に専用のエアブリーザを設ける必要もなく、例えば動
力伝達機構側の固定のケースに設けたエアブリーザを共
用することも可能となる。
【0111】請求項2に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明と同等の効果が得られると共に、連通路が
室の上部に開口しているので、動力伝達機構側を潤滑す
るオイルが、ケース状トルク伝達部材を収容する室に流
入するのを抑制でき、ケース状トルク伝達部材と電磁石
との間のギャップの磁束通過特性が安定し、クラッチの
締結特性が安定する。
【0112】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
または2に記載の発明と同等の効果が得られると共に、
調整部材による連通路面積の調整によりケース状トルク
伝達部材を収容する室に流入するオイル量を適切に調整
可能となる。
【0113】また、請求項2の連通路に調整部材を用い
れば、動力伝達機構側を潤滑するオイルが連通路を通過
し、カップリング側に流入するのを防止することも可能
となる。
【0114】請求項4に記載の発明によれば、請求項1
に記載の発明と同等の効果が得られると共に、ケース状
トルク伝達部材を収容する室への導入オイル量を適度に
設定することにより、カップリングの冷却性を向上でき
る。
【0115】請求項5に記載の発明によれば、請求項4
に記載の発明と同等の効果が得られると共に、電磁石は
動力伝達機構から離間しており、そのうえ、回転軸心の
傾斜方向により電磁石側へ到達するオイル量を調整また
は抑制することが可能となるので、パイロットクラッチ
の締結特性への影響は少ない。
【0116】請求項6に記載の発明によれば、請求項4
または5に記載の発明と同等の効果が得られると共に、
マグネットにより動力伝達機構側の金属摩耗粉がカップ
リング側に流入する以前に回収されるので、耐久性が向
上する。
【0117】請求項7に記載の発明によれば、ケース状
トルク伝達部材の内部と外部とが連通しているので、十
分なオイル量および空間によりカップリングの冷却性が
向上する。
【0118】そのうえ、区画手段によりカップリング側
の空間が動力伝達機構側の空間と区画されるので、カッ
プリング内のクラッチや摺動部材間または電磁石の磁束
特性に合わせた十分な容量のオイルの使用が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の断面図である。
【図2】第1実施形態の要部の拡大図である。
【図3】第1実施形態のカップリングを用いた四輪駆動
車の動力伝達系を示すスケルトン図である。
【図4】第1実施形態のカップリングを用いた四輪駆動
車の他の動力伝達系を示すスケルトン図である。
【図5】本発明の第2実施形態の断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態の断面図である。
【図7】従来例の断面図である。
【符号の説明】
3,103,303 リヤデフキャリア(固定のケー
ス) 3a キャリア本体 3b フロントカバー 3d ブリーザ 3e 貫通孔(連通路) 4 バッフルプレート(調整部材) 5,105,305 回転ケース5(ケース状トルク伝
達部材) 5a,105a,305a 円筒部 5b,105b,305b 壁部 7,107 シャフト7(軸状トルク伝達部材) 8 空間 9 メインクラッチ 11 パイロットクラッチ 13 ボールカム13 15 電磁石 17 アーマチャ 19 入力部 23,37 Oリング(シール手段) 25,51,53,58,77,79,151,15
3,158, ベアリング 33 ロータ 41 コア 43,143 オイルシール 57 Xリング(シール手段) 61,161 ドライブピニオンシャフト(動力伝達機
構) 67 カムリング 69 プレッシャプレ−ト 104 マグネット 106,306 中間部材 221 リヤデフ(動力伝達機構) 241 終減速装置(動力伝達機構) 344 オイルシール(区画手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 増山 昭浩 栃木県栃木市大宮町2388番地 栃木富士産 業株式会社内 Fターム(参考) 3D036 GA16 GB05 GC03 GD08 GH09 GH23 GJ17

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定のケース内でオイル潤滑される動力
    伝達機構に隣接して収容されたケース状トルク伝達部材
    と、 前記ケース状トルク伝達部材の軸心部に配置された軸状
    トルク伝達部材と、 前記両トルク伝達部材の間に配置されたクラッチと、 前記ケース状トルク伝達部材の外側からアーマチャを移
    動させてクラッチを締結させる電磁石とを備え内部をシ
    ール手段により密封されたカップリングであって、 前記動力伝達機構を収容する室とケース状トルク伝達部
    材を収容する室とを連通する連通路を備えることを特徴
    とするカップリング。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のカップリングであっ
    て、 前記連通路が、固定のケースの前記ケース状トルク伝達
    部材を収容する室の上部に開口することを特徴とするカ
    ップリング。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のカップリング
    であって、 前記連通路に設けられ該連通路面積を調整する調整部材
    を備えることを特徴とするカップリング。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のカップリングであっ
    て、 前記連通路が、固定のケースの前記ケース状トルク伝達
    部材を収容する室の下部に開口することを特徴とするカ
    ップリング。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のカップリングであっ
    て、 前記電磁石が前記動力伝達機構と離間した側の端部に配
    置され、 前記カップリングの回転軸心が電磁石側から動力伝達機
    構側に向けて下方に傾斜していることを特徴とするカッ
    プリング。
  6. 【請求項6】 請求項4または5に記載のカップリング
    であって、 前記開口部の近傍に摩耗粉回収用のマグネットが取り付
    けられていることを特徴とするカップリング。
  7. 【請求項7】 固定のケース内で動力伝達機構に隣接し
    て収容されたケース状トルク伝達部材と、 前記ケース状トルク伝達部材の軸心部に配置された軸状
    トルク伝達部材と、 前記両トルク伝達部材の間に配置されたクラッチと、 前記ケース状トルク伝達部材の外側からアーマチャを移
    動させてクラッチを締結させる電磁石とを備えるカップ
    リングであって、 前記ケース状トルク伝達部材の内外部が油路を介して連
    通すると共に前記動力伝達機構を収容する空間と前記カ
    ップリングを収容する空間とに前記固定のケース内を区
    画する区画手段を有することを特徴とするカップリン
    グ。
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