JP2013181638A - 動力伝達装置 - Google Patents

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Mitsuaki Tsunoda
光昭 角田
Tomiaki Ochiai
富明 落合
Noboru Higano
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Abstract

【課題】ケーシングのコストを低減することができる動力伝達装置を提供する。
【解決手段】ケーシング3と、このケーシング3に回転可能に収容されリングギヤ5と噛み合うギヤ部7が端部に設けられたギヤ軸9と、このギヤ軸9をケーシング3に回転可能に支持する一対のベアリング11,13が一体化されたユニットベアリング15とを備えた動力伝達装置1において、ケーシング3に、ギヤ軸9とユニットベアリング15とを内部に挿入させる分割部17を設け、ケーシング3のユニットベアリング15の支持部19を、連続する一部材で形成した。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両に適用される動力伝達装置に関する。
従来、動力伝達装置としては、ケーシングと、このケーシングに回転可能に収容されリングギヤと噛み合うギヤ部としてのドライブピニオンが端部に設けられたギヤ軸と、このギヤ軸をケーシングに回転可能に支持する一対のベアリングが一体化されたユニットベアリングとを備えたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この動力伝達装置では、ケーシングがギヤ軸の軸心を含む平面である分割部で2つの部材に分割され、この分割部からケーシングの内部にギヤ軸やユニットベアリングなどの収容部材を挿入させている。なお、ユニットベアリングは、ケーシングに一対のベアリングが別々に配置されるような予圧の調整が必要がなく、2つのベアリングが一体化されているのでその部品管理も容易となっている。
特開2004−218750号公報
ところで、ギヤ軸を支持するユニットベアリングを有する動力伝達装置では、ユニットベアリングをケーシングに挿入させる前の状態で、ケーシングにユニットベアリングを支持するための支持部の加工を施さなければならない。
しかしながら、上記特許文献1のような動力伝達装置では、ケーシングの分割部がギヤ軸の軸心を含む平面に設けられているので、ケーシングにユニットベアリングの支持部の加工を施す際に、分割部材同士を仮止めして加工(共加工)を施さなければならず、仮止め部材や加工工数の増加などによって、ケーシングがコスト高となっていた。
加えて、上記特許文献1のような動力伝達装置では、ケーシングの分割面が非常に大きく、平面度などの幾何公差を満足させることが難しく、オイル漏れなどが発生する恐れがあった。このような公差を満たすためには、高度な加工技術が必要となり、ケーシングがコスト高となっていた。
そこで、この発明は、ケーシングのコストを低減することができる動力伝達装置の提供を目的としている。
本発明は、ケーシングと、このケーシングに回転可能に収容されリングギヤと噛み合うギヤ部が端部に設けられたギヤ軸と、このギヤ軸を前記ケーシングに回転可能に支持する一対のベアリングが一体化されたユニットベアリングとを備えた動力伝達装置であって、前記ケーシングには、前記ギヤ軸と前記ユニットベアリングとを内部に挿入させる分割部が設けられ、前記ケーシングの前記ユニットベアリングの支持部は、連続する一部材で形成されていることを特徴とする。
この動力伝達装置では、ケーシングのユニットベアリングの支持部が連続する一部材で形成されているので、分割部材同士を仮止めしてユニットベアリングの支持部の共加工を施す必要がなく、ユニットベアリングの支持部の加工によるコストを低減することができる。
また、ケーシングの分割部は、ギヤ軸とユニットベアリングとを内部に挿入させることができればよいので、ケーシングの分割面の幾何公差を満足させ易い部分に分割部を設けることができ、分割部の加工によるコストを低減することができる。
従って、このような動力伝達装置では、ユニットベアリングの支持部の加工によるコストと分割部の加工によるコストを低減することができるので、ケーシングのコストを低減することができる。
本発明によれば、ケーシングのコストを低減することができる動力伝達装置を提供することができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態及び参考例に係る動力伝達装置が適用された車両の動力系を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る動力伝達装置の断面図である。 本発明の実施の形態に係る動力伝達装置の断面図である。 本発明の実施の形態に係る動力伝達装置の固定部の他例を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る動力伝達装置の断面図である。 本発明の参考例1に係る動力伝達装置の差動機構の断面図である。 本発明の参考例1に係る動力伝達装置の差動機構の側面図である。 本発明の参考例2に係る動力伝達装置の差動機構の第1変更部にリングギヤが固定されたときの断面図である。 本発明の参考例2に係る動力伝達装置の差動機構の第2変更部にリングギヤが固定されたときの断面図である。 本発明の参考例2に係る動力伝達装置の差動機構の第3変更部にリングギヤが固定されたときの断面図である。 本発明の参考例3に係る動力伝達装置の断面図である。 本発明の参考例3に係る動力伝達装置の軸方向穴の他例を示す断面図である。 本発明の参考例4に係る動力伝達装置の差動機構の断面図である。
まず、図1を用いて本発明の実施の形態及び参考例に係る動力伝達装置が適用される車両の動力系の一例について説明する。なお、ここでは、第1実施形態に係る動力伝達装置1が適用されているが、他の実施の形態及び参考例に係る動力伝達装置も第1実施形態に係る動力伝達装置1と同様に適用可能である。
図1に示すように、車両の動力系は、エンジンや電動モータなどの駆動源601と、変速機構としてのトランスミッション603と、前輪側の左右輪の差動を許容するフロントデフ605と、前車軸607,609と、前輪611,613と、トランスファ615と、プロペラシャフト617と、前輪側から後輪側へ伝達される駆動力を制御可能に断続する断続機構31を有する動力伝達装置1と、動力伝達装置1に搭載され後輪側の左右輪の差動を許容するリヤデフとしての分配機構である差動機構29と、後車軸619,621と、後輪623,625などから構成されている。
このように構成された車両の動力系では、駆動源601の駆動力がトランスミッション603を介してフロントデフ605に伝達される。このフロントデフ605に伝達された駆動力は、前車軸607,609を介して前輪611,613に配分されると共に、フロントデフ605に連結された中空軸627を介してトランスファ615に伝達される。
このトランスファ615に伝達された駆動力は、中空軸627と一体回転可能に設けられたリングギヤ629と出力軸631と一体回転可能に設けられたピニオン633とからなる方向変換ギヤ組635で方向変換されてプロペラシャフト617を介して動力伝達装置1の断続機構31に伝達される。
この動力伝達装置1に伝達された駆動力は、断続機構31が接続されるとギヤ軸9からピニオンからなるギヤ部7とリングギヤ5とを介して差動機構29に伝達されて後車軸619,621から後輪623,625に配分され、車両は前後輪駆動の四輪駆動状態になる。また、断続機構31の接続が解除されると、車両は前輪駆動の二輪駆動状態になる。
なお、本発明の実施の形態及び参考例に係る動力伝達装置は、後輪側に配置されているが、これに限らず、例えば、図1に示すように、前輪側に配置されたリングギヤ629と噛み合うピニオン633が設けられた出力軸631を有するトランスファ615にも本発明の実施の形態及び参考例に係る動力伝達装置を適用することができる。以下、図2〜図13を用いて本発明の実施の形態及び参考例に係る動力伝達装置について説明する。
(実施の形態)
図2〜図5を用いて実施の形態について説明する。
本実施の形態に係る動力伝達装置1は、ケーシング3と、このケーシング3に回転可能に収容されリングギヤ5と噛み合うギヤ部7が端部に設けられたギヤ軸9と、このギヤ軸9をケーシング3に回転可能に支持する一対のベアリング11,13が一体化されたユニットベアリング15とを備えている。
そして、ケーシング3には、ギヤ軸9とユニットベアリング15とを内部に挿入させる分割部17が設けられ、ケーシング3のユニットベアリング15の支持部19は、連続する一部材で形成されている。
また、ケーシング3の分割部17は、ギヤ軸9のギヤ部7側の収容空間に向けて開口されている。
さらに、ユニットベアリング15は、ケーシング3に固定された固定部21によって軸方向位置が位置決めされている。
また、ギヤ軸9には、ギヤ部7の軸方向反対側に中空部23が設けられ、23中空部には、回転部材としての内側回転部材25と一体回転可能に連結する連結部27が設けられている。
図2〜図5に示すように、動力伝達装置1は、ケーシング3と、分配機構としての差動機構29と、断続機構31とを備えている。
ケーシング3は、ギヤ軸9と差動機構29の前側半分を収容する第1ケーシング33と、差動機構29の後側半分を収容する第2ケーシング35と、断続機構31を収容する第3ケーシング37とからなる。これら第1ケーシング33と第2ケーシング35と第3ケーシング37とは、複数のボルト39などによって一体結合され、車体フレームなどの静止系部材(不図示)に固定される。
このようなケーシング3において、第1ケーシング33と第2ケーシング35とは、差動機構29の回転軸心を含む分割面で分割された分割部17が設けられ、複数のボルト(不図示)によって一体結合されている。この分割部17は、ギヤ軸9のギヤ部7側の収容空間に向けて開口され、この開口からギヤ軸9と、ユニットベアリング15と、差動機構29とがケーシング3内に収容される。
ギヤ軸9は、中空状に形成され、軸心が差動機構29の回転軸心と直交する方向に配置され、外周でインナレースが別々に設けられアウタレースが共通化された一対のベアリング11,13が一体化されたユニットベアリング15を介してケーシング3の第1ケーシング33に回転可能に支持されている。
ユニットベアリング15は、アウタレースがケーシング3の第1ケーシング33に設けられた支持部19に支持され、第1ケーシング33に固定されたC型ワッシャなどからなる固定部21によってケーシング3に対する軸方向位置が位置決めされている。このようにユニットベアリング15の支持部19をケーシング3の分割部17が設けられていない、連続する一部材である第1ケーシング33に設けることにより、ユニットベアリング15の支持部19の加工を施す際に、仮止めして共加工を行う必要がなく、支持部19の加工精度を向上することができる。なお、図4に示すように、ユニットベアリング15の軸方向位置を位置決めする固定部21は、ケーシング3の第1ケーシング33にねじ締結されるナットなどのような固定部21aであってもよい。
このユニットベアリング15のインナレースは、ギヤ軸9の外周を回転可能に支持し、ギヤ部7との軸方向間にインナレースを挟んでギヤ軸9の端部外周にねじ締結されるナット41によって軸方向位置が位置決めされる。このようなユニットベアリング15によってケーシング3に対して回転可能に支持されるギヤ軸9の軸方向一端側には、ギヤ部7が連続する一部材で形成されている。
ギヤ部7は、ケーシング3の第1ケーシング33内に収容され、リングギヤ5と噛み合っている。このギヤ部7は、小径のピニオンからなり、大径のリングギヤ5とでギヤ軸9に伝達された駆動力を方向変換しつつ、変速駆動させるベベルギヤ組からなるギヤ組43を構成している。このギヤ組43を構成するリングギヤ5は、差動機構29のデフケース45と一体回転可能に設けられ、ギヤ軸9から入力された駆動力を方向変換して差動機構29に伝達する。
なお、ギヤ部7とリングギヤ5との噛み合い部のギヤ比は、参考例2で示すように、2〜3に設定されており、図2には、各ギヤ比におけるギヤ部7とリングギヤ5とが仮想線で示されている。
本実施の形態における分配機構としての差動機構29は、デフケース45と、ピニオンシャフト47と、ピニオン49と、一対のサイドギヤ51,53とを備えている。
デフケース45は、軸方向両側に形成されたボス部でそれぞれベアリング55,57を介してケーシング3の第1ケーシング33及び第2ケーシング35に回転可能に支持されている。このデフケース45には、リングギヤ5が圧入と溶接などによって固定されたフランジ状の固定部59が形成され、ギヤ軸9からギヤ組43を介して入力された駆動力によって回転駆動される。このようなデフケース45には、ピニオンシャフト47と、ピニオン49と、一対のサイドギヤ51,53とが収容されている。
ピニオンシャフト47は、長尺のシャフトからなり、端部をデフケース45に係合してピンで抜け止め及び回り止めされ、デフケース45と一体に回転駆動される。このピニオンシャフト47には、ピニオン49が支承されている。
ピニオン49は、デフケース45の周方向等間隔に2つ配置され、長尺のピニオンシャフト47の両端側に支承されてデフケース45の回転によって公転する。また、ピニオン49の背面側とデフケース45との径方向間には、ピニオン49の公転時に発生する径方向への移動を受ける球面ワッシャ61が配置されている。このピニオン49は、一対のサイドギヤ51,53に駆動力を伝達すると共に、噛み合っている一対のサイドギヤ51,53に差回転が生じると回転駆動されるようにピニオンシャフト47に自転可能に支持されている。
一対のサイドギヤ51,53は、それぞれのボス部でデフケース45に相対回転可能に支持され、ピニオン49と噛み合っている。また、サイドギヤ51,53の背面側とデフケース45との軸方向間には、ピニオン49との噛み合い反力によるサイドギヤ51,53の軸方向への移動を受けるスラストワッシャ63,65が配置されている。
この一対のサイドギヤ51,53は、内周側にスプライン形状の連結部67,69が形成され、それぞれ後車軸619,621(図1参照)側に連結された一対の出力軸がサイドギヤ51,53と一体回転可能に連結され、デフケース45に入力された駆動力を後車軸619,621を介して後輪623,625(図1参照)へ出力する。なお、一対の出力軸とケーシング3との径方向間には、ケーシング3の内部と外部とを区画するシール部材71,73が配置されている。
この差動機構29に伝達される駆動力は、プロペラシャフト617(図1参照)とギヤ軸9との間に設けられた断続機構31によって断続される。断続機構31は、外側回転部材75と、内側回転部材25と、断続部77と、パイロットクラッチ79と、アーマチャ81と、電磁石83と、カム機構85などから構成されている。
図5に示すように、外側回転部材75は、ベアリング87を介してケーシング3の第3ケーシング37に回転可能に支持され、ロータ89と、ハウジング91とから構成されている。
ロータ89は、磁性材料からなり、軸方向の電磁石83側に内外径に延設された延設部93,95と径方向の壁部97とが電磁石83の周囲を覆うように配置され、径方向の壁部97が電磁石83とパイロットクラッチ79との軸方向間に配置されている。また、径方向の壁部97には、磁束ループを形成させるための非磁性材料からなる磁路形成部材99が溶接などの固定手段によってロータ89と一体的に設けられている。また、ロータ89は、電磁石83のコア137との径方向間に微小隙間を持って対向するエアギャップが設けられており、電磁石83のコア137からロータ89への磁束の受け渡しが可能となっている。また、ロータ89の延設部93と第1ケーシング33との径方向間には、ケーシング3の内部を差動機構29側と断続機構31側とに区画するシール部材101が配置されている。
このロータ89の軸方向の延設部93の外周には、ねじ形状の連結部103が設けられている。この連結部103には、ハウジング91が一体回転可能に連結されると共に端部にナット105がねじ締結されるダブルナット機能によってロータ89とハウジング91との軸方向位置が位置決めされる。
ハウジング91は、アルミ材などの非磁性材料からなり、鍛造によって有底の筒状に形成されている。また、ハウジング91と第3ケーシング37との径方向間には、ケーシング3の内部と外部とを区画するシール部材107が配置されると共に、ハウジング91の外周にはシール部材107を飛び石や粉塵などから保護するダストカバー109が配置されている。また、ハウジング91とロータ89との径方向間には、外側回転部材75の内部を外部から区画するシールリング111が設けられている。また、ハウジング91の底壁部113には、外側回転部材75内に潤滑油を流入させる注入孔115が設けられ、潤滑油を注入させた後、蓋部材117によって閉塞される。また、ハウジング91の筒状部119の内周には、スプライン形状の係合部121が形成され、断続部77の外側クラッチ板、アーマチャ81及びパイロットクラッチ79の外側プレートが係合されている。
このハウジング91の底壁部113には、スタッドボルトなどの連結部材123が固定され、この連結部材123を介してプロペラシャフト617(図1参照)に一体回転可能に連結された回転部材(不図示)が外側回転部材75と一体回転可能に連結される。このような外側回転部材75の回転軸心部には、内側回転部材25が外側回転部材75と相対回転可能に配置されている。
内側回転部材25は、中空状に形成され、外周でXリング125、ニードルベアリング127、ベアリング129を介して外側回転部材75に回転可能に支持されている。なお、Xリング125は、外側回転部材75の内部に潤滑油を封入した後、外部に対して区画するシール手段となっている。また、内側回転部材25の外周には、スプライン形状の係合部131が形成され、断続部77の内側クラッチ板と、プレッシャリング141とが係合されている。また、内側回転部材25の軸方向の差動機構29側は、中実状に形成され、外側回転部材75の内部と外部とを区画している。
この内側回転部材25のギヤ軸9側の外周には、スプライン形状の連結部27が形成され、ギヤ軸9が内側回転部材25と一体回転可能に連結されている。この連結部27は、ギヤ軸9のギヤ部7の軸方向反対側に設けられた中空部23の内周に設けられている。
ここで、従来、ギヤ軸9は、ギヤ部7が設けられた中空状部材と、この中空状部材内に一体回転可能に配置され外周に内側回転部材25などの回転部材と一体回転可能に連結される連結部27が設けられた軸状部材と、この軸状部材の中空状部材に対する軸方向位置を位置決めするナットなどの固定部材とに分割された構造がある。このような複数の部材に分割されたギヤ軸では、部品点数が多く、組付性が低下していた。
そこで、ギヤ軸9のように中空部23の内周に連結部27を設け、この連結部27に回転部材としての内側回転部材25をギヤ軸9と一体回転可能に連結することにより、部品点数を削減することができ、組付性を向上することができる。このようなギヤ軸9と一体回転可能に連結された内側回転部材25と外側回転部材75との間に伝達される駆動トルクは、断続部77によって断続される。
断続部77は、複数の外側クラッチ板と、複数の内側クラッチ板とを備えている。複数の外側クラッチ板は、ハウジング91の内周に形成された係合部121に軸方向移動可能で外側回転部材75と一体回転可能に係合されている。複数の内側クラッチ板は、複数の外側クラッチ板に対して軸方向に交互に配置され、内側回転部材25の外周に形成された係合部131に軸方向移動可能で内側回転部材25と一体回転可能に係合されている。
この断続部77は、複数の外側クラッチ板と複数の内側クラッチ板とで構成された多板クラッチであり、滑り摩擦を伴い伝達トルクを中間制御可能な制御型の摩擦クラッチとなっている。この断続部77は、パイロットクラッチ79の断続によって作動され、外側回転部材75と内側回転部材25との間に伝達される駆動トルクを断続する。
パイロットクラッチ79は、外側回転部材75内でロータ89とアーマチャ81との軸方向間に配置されている。このパイロットクラッチ79は、ハウジング91の係合部121に軸方向移動可能で外側回転部材75と一体回転可能に連結する複数の外側プレートと、カムリング143の外周に複数の外側プレートに対して軸方向間に交互に配置され軸方向移動可能でカムリング143と一体回転可能に連結する複数の内側プレートとで構成されている。このパイロットクラッチ79は、アーマチャ81が電磁石83の励磁によって吸引移動されることにより接続される。
アーマチャ81は、磁性材料からなり、軸方向にパイロットクラッチ79を挟んでロータ89と対向配置され、ハウジング91の係合部121に軸方向移動可能で外側回転部材75と一体回転可能に係合されている。このアーマチャ81は、電磁石83が励磁されたときに形成される磁束ループによって電磁石83側に吸引移動され、パイロットクラッチ79を接続させる。
電磁石83は、ロータ89内でベアリング133を介してケーシング3の第3ケーシング37内で外側回転部材75の外部に配置されると共に、第3ケーシング37に対して回り止めされ、電磁コイル135とコア137とを備えている。電磁コイル135は、合成樹脂などの絶縁部材によってモールド成形され、コア137の内部に配置されている。
コア137は、磁性材料からなり、電磁コイル135とロータ89との径方向間に配置されてロータ89と共に磁束を透過して磁束ループを形成させる。このコア137には、電磁コイル135に接続されるリード線139が挿通されている。このリード線139は、ケーシング3の外部に配置された通電を制御するコントローラ(不図示)に接続されており、コントローラによる制御によって断続部77で必要な摩擦トルクを生じさせるように電磁コイル135に通電される。この電磁コイル135の通電により、パイロットクラッチ79が接続され、カム機構85でスラスト力が発生される。
カム機構85は、プレッシャリング141と、カムリング143と、カムボール145とからなる。プレッシャリング141は、内側回転部材25の係合部131に軸方向移動可能で内側回転部材25と一体回転可能に配置され、断続部77の複数のクラッチ板に対して軸方向に隣接配置されている。このプレッシャリング141は、カム機構85で生じるスラスト力によって断続部77の接続方向に軸方向移動され、断続部77に押圧力を付与して接続させる。
カムリング143は、内側回転部材25の外周に軸方向移動可能に配置され、外径側にパイロットクラッチ79の複数の内側プレートが一体回転可能に連結されている。また、カムリング143とロータ89との軸方向間には、カム機構85で生じるスラスト反力を受けるスラストベアリング147が配置されている。
カムボール145は、カムリング143とプレッシャリング141とに周方向に形成された複数のカム面を対向させ、これらのカム面間に介在されている。このカムボール145は、パイロットクラッチ79の接続によってカムリング143とプレッシャリング141との間に差回転が生じることにより、パイロットクラッチ79に生じる摩擦トルクに応じた強さでプレッシャリング141を断続部77側へ軸方向押圧移動させるカムスラスト力を発生させる。
このように構成された動力伝達装置1では、電磁石83への通電により、コア137、ロータ89、パイロットクラッチ79、アーマチャ81を介した磁力線が循環されて磁束ループが形成され、アーマチャ81が電磁石83側に吸引移動されてパイロットクラッチ79が締結される。このパイロットクラッチ79の締結トルクは、カム機構85を介して軸方向推力に変換され、プレッシャリング141が断続部77を押圧して断続部77が接続される。
この断続部77の接続により、外側回転部材75と内側回転部材25とが接続されてプロペラシャフト617(図1参照)側からギヤ軸9に駆動力が伝達され、ギヤ組43を介して差動機構29側へ駆動力が伝達される。
このような動力伝達装置1では、ケーシング3のユニットベアリング15の支持部19が連続する一部材で形成されているので、分割部材同士を仮止めしてユニットベアリング15の支持部19の共加工を施す必要がなく、ユニットベアリング15の支持部19の加工によるコストを低減することができる。
また、ケーシング3の分割部17は、ギヤ軸9とユニットベアリング15とを内部に挿入させることができればよいので、ケーシング3の分割面の幾何公差を満足させ易い部分に分割部17を設けることができ、分割部17の加工によるコストを低減することができる。
従って、このような動力伝達装置1では、ユニットベアリング15の支持部19の加工によるコストと分割部17の加工によるコストを低減することができるので、ケーシング3のコストを低減することができる。
また、ケーシング3の分割部17は、ギヤ軸9のギヤ部7側の収容空間に向けて開口されているので、リングギヤ5とギヤ部7との噛み合いを行い易く、組付性が向上すると共に、リングギヤ5とギヤ部7との設計変更を行い易く、噛み合い部の設計の自由度を向上することができる。
さらに、ユニットベアリング15は、ケーシング3に固定された固定部21によって軸方向位置が位置決めされているので、ケーシング3に対するユニットベアリング15の軸方向位置を容易に位置決めすることができ、ギヤ軸9の支持安定性を向上することができる。
また、ギヤ軸9には、ギヤ部7の軸方向反対側に中空部23が設けられ、中空部23には、内側回転部材25と一体回転可能に連結する連結部27が設けられているので、ギヤ軸9の部品点数を削減でき、組付性を向上することができる。
(参考例1)
図6,図7を用いて参考例1について説明する。
本参考例に係る動力伝達装置201は、デフケース203は、ケース本体205とカバー体207とからなり、カバー体207には、リングギヤ5が連続する一部材で設けられている。
また、ケース本体205とカバー体207とは、それぞれに設けられた凹凸形状の複数の係合部209を介して一体回転可能に連結され、係合部209は、互いの回転方向に対向する対向面211,213が係合される回転方向対向部215と、互いの径方向に対向する対向面217,219が溶接される径方向対向部221とを有する。
なお、実施の形態と同一の構成には、同一の記号を記して構成及び機能説明は実施の形態を参照するものとし省略するが、実施の形態と同一の構成であるので、得られる効果は同一である。
図6,図7に示すように、リングギヤ5が設けられた差動機構29のデフケース203は、それぞれ鋳物からなり、内部にピニオンシャフト47とピニオン49と一対のサイドギヤ51,53などを収容するケース本体205と、リングギヤ5が連続する一部材で設けられサイドギヤ51を支持してケース本体205を閉塞するカバー体207とからなる。このケース本体205とカバー体207とは、周方向等間隔に設けられた複数(ここでは4つ)の係合部209によって一体回転可能に連結されている。
複数の係合部209は、ケース本体205とカバー体207との内径側に設けられ、ケース本体205の端面に軸方向に延設された凸部223と、カバー体207を軸方向に貫通して設けられた凹部225とからなる。この凸部223と凹部225とは、回転方向対向部215と径方向対向部221とを備えている。
回転方向対向部215は、凸部223と凹部225との互いの回転方向に対向する対向面211,213に設けられ、この対向面211,213は回転方向に係合されている。径方向対向部221は、凸部223の外周と凹部225の内周との互いの径方向に対向する対向面217,219に設けられ、この対向面217,219は溶接部227によって一体に固定される。このように凸部223と凹部225とを、回転方向対向部215で回転方向に係合させ、径方向対向部221で溶接部227によって一体に固定することにより、溶接部227にかかる回転力が回転方向対向部215によって軽減され、溶接部227の溶接強度に余裕を持たせることができる。
このような動力伝達装置201では、デフケース203がケース本体205とカバー体207とからなり、カバー体207には、リングギヤ5が連続する一部材で設けられているので、部品点数を削減でき、組付性を向上することができる。
また、ケース本体205とカバー体207との係合部209は、互いの回転方向に対向する対向面211,213が係合される回転方向対向部215と、互いの径方向に対向する対向面217,219が溶接される径方向対向部221とを有するので、回転方向対向部215における回転方向の係合によって径方向対向部221における溶接部227のデフケース203の回転による負担を軽減することができ、溶接部227の信頼性を向上することができる。
(参考例2)
図8〜図10を用いて参考例2について説明する。
本参考例に係る動力伝達装置301は、デフケース303のリングギヤ5の固定部305には、ギヤ軸9のギヤ部7とリングギヤ5とのギヤ比を変更可能な変更部307が設けられている。
なお、実施の形態と同一の構成には、同一の記号を記して構成及び機能説明は実施の形態を参照するものとし省略するが、実施の形態と同一の構成であるので、得られる効果は同一である。
図8〜図10に示すように、デフケース303のリングギヤ5を固定する固定部305には、ギヤ軸9のギヤ部7とリングギヤ5とのギヤ比を変更可能な変更部307が設けられている。変更部307は、3段の段差状に形成された第1変更部307aと、第2変更部307bと、第3変更部307cとからなる。この変更部307は、1つのデフケース303で、2〜3のリングギヤ5とギヤ部7とのギヤ比に対応可能となっている。なお、各変更部に固定されるリングギヤ5は、溶接によってデフケース303と一体回転可能に結合されている。
例えば、図8に示すような第1変更部307aに固定されるリングギヤ5aとギヤ部7aとは、ギヤ比が2.6〜3に設定されている。図9に示すような第2変更部307bに固定されるリングギヤ5bとギヤ部7bとは、ギヤ比が2.3〜2.6に設定されている。図10に示すような第3変更部307cに固定されるリングギヤ5cとギヤ部7cとは、ギヤ比が2〜2.3に設定されている。
このようなギヤ比の異なるギヤ部7のギヤ軸9の回転軸心309は、いずれの変更部307にリングギヤ5が固定されている場合であっても、デフケース303の回転軸心311に対する軸方向位置が同一となっている。このため、リングギヤ5とギヤ部7とのギヤ比の変更に対して1つのデフケース303で対応可能となっており、部品点数や加工工数を大幅に削減することができる。
なお、変更部307の段差は、3つに限らず、それ以上、或いはそれ以下であってもよい。また、変更部307は、リングギヤ5を固定するための加工を施す前のデフケース303の粗材に設けてもよい。
このような動力伝達装置301では、デフケース303のリングギヤ5の固定部305に、ギヤ軸9のギヤ部7とリングギヤ5とのギヤ比を変更可能な変更部307が設けられているので、リングギヤ5とギヤ部7とのギヤ比の変更に対して1つのデフケース303で対応でき、ギヤ比の変更に対するコストを低減することができる。
(参考例3)
図11,図12を用いて参考例3について説明する。
本参考例に係る動力伝達装置401は、ギヤ軸9側と断続機構31側とは、同一の潤滑油によって潤滑され、断続機構31の内側回転部材403には、回転軸心側に潤滑油が流通する軸方向穴405と、この軸方向穴405に連通され断続部77に向けて開口された径方向穴407とが設けられている。
なお、実施の形態と同一の構成には、同一の記号を記して構成及び機能説明は実施の形態を参照するものとし省略するが、実施の形態と同一の構成であるので、得られる効果は同一である。
ここで、図11,図12に示すように、断続機構31において、外側回転部材75は、ハウジング91の係合部121に一体回転可能に係合された係合部材409と、この係合部材409にスプライン形状の連結部411を介して一体回転可能に連結されプロペラシャフト617(図1参照)側に一体回転可能に連結される連結部材413とを有する。また、ハウジング91とロータ89とは、溶接などの固定手段によって一体回転可能に結合されている。また、プレッシャリング141と内側回転部材403との軸方向間には、プレッシャリング141を断続部77の接続解除方向に付勢する付勢部材415が設けられている。この付勢部材415により、断続部77の接続解除状態で、プレッシャリング141が断続部77を押圧することがなく、断続部77における引きずりトルクの発生を抑制することができる。
このような断続機構31を収容するケーシング3内には、潤滑油が収容され、この潤滑油は、ギヤ軸9や差動機構29側と断続機構31側とを共通して潤滑・冷却する。このため、断続機構31の内側回転部材403には、断続機構31側に潤滑油を導きやすくするために、軸方向穴405と径方向穴407とが設けられている。
軸方向穴405は、内側回転部材403の回転軸心に設けられ、ギヤ軸9の内部で差動機構29側に向けて開口されている。この軸方向穴405には、差動機構29の回転やギヤ部7とリングギヤ5との噛み合い部から潤滑油が流入され、径方向穴407に潤滑油を供給する。なお、図12に示すように、内側回転部材403の回転軸心側を貫通する軸方向穴405aを設け、内側回転部材403の連結部材413側の開口をプラグ417によって閉塞してもよい。
径方向穴407は、内側回転部材403の軸方向に複数形成され、軸方向穴405に連通されて断続部77に向けて開口されている。この径方向穴407は、軸方向穴405から供給された潤滑油を内側回転部材403の回転による遠心ポンプ機能によって断続部77側に供給させる。このように径方向穴407を設けることにより、断続機構31の断続部77に潤滑油を十分に供給することができ、断続部77の断続特性を安定化させることができる。
このような動力伝達装置401では、断続機構31の内側回転部材403に、回転軸心側に潤滑油が流通する軸方向穴405と、この軸方向穴405に連通され断続部77に向けて開口された径方向穴407とが設けられているので、断続機構31側に潤滑油を確実に供給することができる。
また、断続部77に向けて開口された径方向穴407が設けられているので、内側回転部材403の回転による遠心ポンプ機能によって断続部77に潤滑油を確実に供給することができ、断続部77の断続特性を安定化させることができる。
(参考例4)
図13を用いて参考例4について説明する。
本参考例に係る動力伝達装置501は、デフケース45のリングギヤ5の固定部503は、大径部505と、この大径部505に軸方向に隣接配置された小径部507とを有し、大径部505の外周には、リングギヤ5が圧入されて軸方向の端面側が溶接部509によって一体に固定され、小径部507とリングギヤ5との径方向間には、隙間511が形成されている。
また、大径部505の外周の軸方向両側には、それぞれ面取り部513,515が設けられ、溶接部509と反対側の面取り部515は、リングギヤ5との間に貫通空間517を形成する。
さらに、大径部505と小径部507とは、リングギヤ5と径方向にオーバーラップして配置されている。
なお、実施の形態と同一の構成には、同一の記号を記して構成及び機能説明は実施の形態を参照するものとし省略するが、実施の形態と同一の構成であるので、得られる効果は同一である。
図13に示すように、リングギヤ5は、大径部519と、この大径部519に軸方向に隣接配置された小径部521とを有している。大径部519の内周の軸方向両側には、それぞれR加工された面取り部523,525が設けられている。このリングギヤ5は、デフケース45の固定部503に固定される。
デフケース45のリングギヤ5を固定する固定部503は、大径部505と、小径部507とを有している。大径部505は、デフケース45の外周にフランジ状に設けられている。また、大径部505の外周の軸方向両側には、それぞれR加工された面取り部513,515が設けられている。この大径部505の外周には、リングギヤ5の大径部519が圧入される。このとき、大径部505とリングギヤ5の大径部519には、面取り部515,523が設けられているので、リングギヤ5の圧入が容易となっている。この圧入されたリングギヤ5の大径部519とデフケース45の大径部505との軸方向端面には、ビーム溶接などによって溶接される溶接部509が設けられている。この溶接部509と反対側の面取り部515は、リングギヤ5との間に貫通空間517を形成している。
貫通空間517は、リングギヤ5が圧入された状態で、デフケース45の大径部505の面取り部515とリングギヤ5の大径部519の面取り部525とで形成されている。この貫通空間517は、溶接部509に対して軸方向に対向して設けられ、溶接部509での溶接によって発生する圧力や熱の上昇を抑制させる。なお、この貫通空間517の内径側に位置するリングギヤ5の小径部521とデフケース45の大径部505との軸方向に対向する対向面部527には、それぞれの加工によって生じる加工目を確保するほうが好ましい。このような加工目は、溶接部509での溶接によって発生する圧力や熱の上昇をさらに抑制させる。このような大径部505には、小径部507が軸方向に隣接配置されている。
小径部507は、リングギヤ5が大径部505に圧入された状態で、リングギヤ5の小径部521との径方向間に隙間511を有して対向配置されている。このように小径部507とリングギヤ5との径方向間に隙間511を形成させることにより、小径部507がリングギヤ5の支持固定に対してなんら関与することがなく、小径部507の加工精度を低減させることができ、デフケース45のコストを低減することができる。このような小径部507と大径部505とは、リングギヤ5と径方向にオーバーラップして配置されている。このため、デフケース45が軸方向に大型化することがない。
このような動力伝達装置501では、固定部503の大径部505の外周には、リングギヤ5が圧入されて軸方向の端面側が溶接部509によって一体に固定され、固定部503の小径部507とリングギヤ5との径方向間には、隙間511が形成されているので、小径部507の加工精度を低減させることができ、デフケース45のコストを低減することができる。
また、大径部505の外周の軸方向両側には、それぞれ面取り部513,515が設けられ、溶接部509と反対側の面取り部515は、リングギヤ5との間に貫通空間517を形成するので、リングギヤ5の大径部505への圧入を行い易いと共に、貫通空間517を形成させるための特別な加工を施す必要がない。
さらに、大径部505と小径部507とは、リングギヤ5と径方向にオーバーラップして配置されているので、固定部503とリングギヤ5とが軸方向に配置されることがなく、デフケース45の軸方向の大型化を抑制することができる。
なお、本発明の実施の形態及び参考例に係る動力伝達装置では、分配機構が左右輪間に配置された差動機構となっているが、これに限らず、前後輪間に配置された伝達機構、伝達機構に設けられた変速機構など、どのような形態であってもよい。
また、ギヤ軸における駆動力の入出力の関係は、連結部側から入力し、ギヤ部側から出力するようにされているが、ギヤ部側から入力し、連結部側から出力するなど、どのような関係であってもよい。
さらに、ケーシングの分割部は、差動機構の回転軸心を含む分割面に設けられているが、これに限らず、ユニットベアリングの支持部が連続する一部材で形成されていれば、分割部をケーシングのどの部分に設けてもよい。
また、断続機構の断続部は、摩擦クラッチとなっているが、これに限らず、噛み合いクラッチなど一対の回転部材間の動力伝達を断続できるものであれば、どのような形態であってもよい。
さらに、断続部を断続操作するアクチュエータは、電磁式アクチュエータとなっているが、これに限らず、油圧シリンダ・ピストン機構、モータ・ギヤ・カム機構、モータ・ギヤ・ネジ機構、モータ・シフトロッド機構、エアダイアフラムなど、断続部を断続操作できるものであれば種々のアクチュエータを利用可能である。
1…動力伝達装置
3…ケーシング
5…リングギヤ
7…ギヤ部
9…ギヤ軸
11,13…一対のベアリング
15…ユニットベアリング
17…分割部
19…支持部
21…固定部
23…中空部
25…内側回転部材(回転部材)
27…連結部

Claims (4)

  1. ケーシングと、このケーシングに回転可能に収容されリングギヤと噛み合うギヤ部が端部に設けられたギヤ軸と、このギヤ軸を前記ケーシングに回転可能に支持する一対のベアリングが一体化されたユニットベアリングとを備えた動力伝達装置であって、
    前記ケーシングには、前記ギヤ軸と前記ユニットベアリングとを内部に挿入させる分割部が設けられ、前記ケーシングの前記ユニットベアリングの支持部は、連続する一部材で形成されていることを特徴とする動力伝達装置。
  2. 請求項1記載の動力伝達装置であって、
    前記ケーシングの分割部は、前記ギヤ軸のギヤ部側の収容空間に向けて開口されていることを特徴とする動力伝達装置。
  3. 請求項1又は2記載の動力伝達装置であって、
    前記ユニットベアリングは、前記ケーシングに固定された固定部によって軸方向位置が位置決めされていることを特徴とする動力伝達装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の動力伝達装置であって、
    前記ギヤ軸には、前記ギヤ部の軸方向反対側に中空部が設けられ、前記中空部には、回転部材と一体回転可能に連結する連結部が設けられていることを特徴とする動力伝達装置。
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