JP2001009366A - 成形加工性に優れた1コートプレコート鋼板及びその製造方法 - Google Patents

成形加工性に優れた1コートプレコート鋼板及びその製造方法

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JP2001009366A JP11183072A JP18307299A JP2001009366A JP 2001009366 A JP2001009366 A JP 2001009366A JP 11183072 A JP11183072 A JP 11183072A JP 18307299 A JP18307299 A JP 18307299A JP 2001009366 A JP2001009366 A JP 2001009366A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 厳しい成形加工に対しても塗膜に割れなどを
生じにくく、且つ製造する際の高速操業が可能な1コー
トプレコート鋼板を得る。 【解決手段】 化成処理が施された亜鉛系めっき鋼板の
表面に、数平均分子量が5000〜25000、ガラス転移温度
が20〜80℃、水酸基価が3〜30KOHmg/g、酸価が0
〜10KOHmg/gのポリエステル樹脂(A)100重量
部(固形分割合)と、ブロック化ポリイソシアネート化
合物(C)とメラミン樹脂(D)との固形分での混合重
量比(C)/(D)が100/0〜15/85からなる硬化剤3
〜20重量部(固形分割合)と、さらに好ましくはエポキ
シ当量が180〜1000のエポキシ樹脂(B)5〜25重量部
(固形分割合)とを主成分とし、ポリエステル樹脂
(A)の多価アルコール成分のうち20〜70モル%がシク
ロヘキサンジメタノールである溶剤型塗料組成物を塗
装、焼付することにより形成された乾燥膜厚が10μm以
下の塗膜を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、成形加工性及び製
造の際の高速操業性に優れた1コートプレコート鋼板及
びその製造方法に関するものである。本発明のプレコー
ト鋼板は、例えば冷蔵庫やファンヒータなどの家電製
品、建材、自動車部品などの素材として使用することが
できる。
【0002】
【従来の技術】通常、プレコート鋼板は2コート塗装さ
れたものが使用されている。この種のプレコート鋼板で
は、外面下塗り塗料に主として変性ポリエステル樹脂や
エポキシ樹脂を使用することで下地鋼板との密着性、耐
食性などを確保し、また、外面上塗り塗料にポリエステ
ル系、アクリル系塗料などを使用することで、主として
耐汚染性、意匠性、耐傷付き性、バリア性などを付与し
ている。一方で、2コートプレコート鋼板は塗装や焼付
の際の工程数が多く、そのための時間も多くかかるた
め、塗装作業の合理化や省資源化の観点からは、塗膜の
1コート化、薄膜化が望まれている。
【0003】しかし、溶剤型塗料において従来のプレコ
ート鋼板用塗料をそのまま1コートとして用いた場合、
下塗り塗料のみでは耐汚染性、意匠性などが不十分であ
り、また、上塗り塗料のみでは下地鋼板との密着性、耐
食性などが不十分となる。また、粉体塗料では既に1コ
ート塗装鋼板が製造されているが、粉体塗料は膜厚が厚
く、硬化に時間がかかる難点がある。したがって、塗装
作業の合理化、省資源化などを考慮した溶剤型塗料によ
る1コートプレコート鋼板を採用するためには、2コー
トプレコート鋼板の下塗り層と上塗り層の両方の機能を
併せ持ち、且つ短時間で硬化可能な薄膜塗膜の設計が必
要となる。
【0004】ところで、プレコート鋼板には高硬度、高
加工性、耐汚染性、耐薬品性、耐水性、耐食性など多く
の性能が要求される。なかでも塗装・焼付を行った後に
成形加工が施されるプレコート鋼板にとって、成形加工
性は非常に重要な性能である。ここでいう成形加工性と
は、平らな金属板から種々の形状に加工していく際の折
曲げ、絞り、切断などの工程において塗膜の損傷が少な
いことを指し、比較的穏和な曲げ加工などの成形加工に
おいては、塗膜自身の伸びや柔軟性の程度が大きいほど
加工性は良好となるが、絞り加工のような厳しい成形加
工では、塗膜の伸びや柔軟性のみならず、変形や加工時
の応力に耐え得る強度と耐傷付き性も重要となってく
る。
【0005】このようなプレコート鋼板の要求特性に対
して、例えば、特開平8−100150号では、硬度、
耐汚染性、耐候性に優れた塗膜を得ることを目的とし
て、特定のポリエステル樹脂、メラミン樹脂(硬化剤)
などを配合した塗料組成物及びこれを用いた塗装鋼板が
提案されている。また、特開平9−111183号で
は、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂(硬化剤)、防錆
顔料、有機高分子微粒子などを配合した塗料組成物を塗
装することにより、1コートで加工性、耐食性、密着
性、耐衝撃性、耐スクラッチ性、意匠性を満足させる塗
装鋼板が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの従来
技術のうち特開平8−100150号の技術では、ポリ
エステル樹脂が、1コートで絞り加工のような厳しい成
形加工時の応力に耐え得る強度の塗膜が得られるように
は設計されておらず、このため十分な成形加工性が得ら
れない。また、特開平9−111183号の技術も、ポ
リエステル樹脂が、1コートで絞り加工のような厳しい
成形加工時の応力に耐え得る強度の塗膜が得られるよう
には設計されておらず、このため十分な成形加工性が得
られない。
【0007】したがって本発明の目的は、上記のような
従来技術の課題を解決し、絞り加工性などの厳しい成形
加工に対しても塗膜に割れなどを生じにくく、しかも製
造する際の高速操業が可能な1コートプレコート鋼板及
びその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決して優れた性能の1コートプレコート鋼板を得
るために検討を重ねた結果、化成処理が施された亜鉛系
めっき鋼板表面に、特定の特性を有するポリエステル樹
脂と、必要に応じて配合される下地鋼板との密着性を向
上させるための特定のエポキシ樹脂と、ブロック化ポリ
イソシアネート化合物(C)とメラミン樹脂(D)との
固形分での混合重量比(C)/(D)が100/0〜1
5/85からなる硬化剤とを主成分とする溶剤型塗料組
成物を直接塗装した塗膜を形成することにより、成形加
工性及び高速操業性に優れた1コートプレコート鋼板が
得られることを見い出した。
【0009】本発明はこのような知見に基づきなされた
もので、その特徴とする構成は以下の通りである。 [1] 化成処理が施された亜鉛系めっき鋼板の表面に、数
平均分子量が5000〜25000、ガラス転移温度が
20〜80℃、水酸基価が3〜30KOHmg/g、酸
価が0〜10KOHmg/gのポリエステル樹脂(A)
100重量部(固形分割合)と、ブロック化ポリイソシ
アネート化合物(C)とメラミン樹脂(D)との固形分
での混合重量比(C)/(D)が100/0〜15/8
5からなる硬化剤3〜20重量部(固形分割合)を主成
分とし、ポリエステル樹脂(A)の多価アルコール成分
のうち20〜70モル%がシクロヘキサンジメタノール
である溶剤型塗料組成物を塗装、焼付することにより形
成された乾燥膜厚が10μm以下の塗膜を有することを
特徴とする成形加工性に優れた1コートプレコート鋼
板。
【0010】[2] 化成処理が施された亜鉛系めっき鋼板
の表面に、数平均分子量が5000〜25000、ガラ
ス転移温度が20〜80℃、水酸基価が3〜30KOH
mg/g、酸価が0〜10KOHmg/gのポリエステ
ル樹脂(A)100重量部(固形分割合)と、エポキシ
当量が180〜1000のエポキシ樹脂(B)5〜25
重量部(固形分割合)と、ブロック化ポリイソシアネー
ト化合物(C)とメラミン樹脂(D)との固形分での混
合重量比(C)/(D)が100/0〜15/85から
なる硬化剤3〜20重量部(固形分割合)を主成分と
し、ポリエステル樹脂(A)の多価アルコール成分のう
ち20〜70モル%がシクロヘキサンジメタノールであ
る溶剤型塗料組成物を塗装、焼付することにより形成さ
れた乾燥膜厚が10μm以下の塗膜を有することを特徴
とする成形加工性に優れた1コートプレコート鋼板。
【0011】[3] 上記[1]又は[2]の1コートプレコート
鋼板において、溶剤型塗料組成物中のポリエステル樹脂
(A)が、多塩基酸と多価アルコールとの縮重合後、水
酸基の一部をカルボン酸で修飾した酸価が3〜10KO
Hmg/gのポリエステル樹脂であることを特徴とする
成形加工性に優れた1コートプレコート鋼板。
【0012】[4] 上記[1]〜[3]のいずれかの1コートプ
レコート鋼板の製造方法であって、化成処理が施された
亜鉛系めっき鋼板表面に溶剤型塗料組成物を塗装した
後、到達板温200〜250℃、焼付時間20〜90秒
の短時間焼付を実施することで硬化塗膜を形成すること
を特徴とする成形加工性に優れた1コートプレコート鋼
板の製造方法。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の詳細と限定理由を
説明する。本発明の1コートプレコート鋼板では、化成
処理が施された亜鉛系めっき鋼板表面に、特定の特性を
有するポリエステル樹脂(A)と、必要に応じて配合さ
れる下地鋼板との密着性を向上させるためのエポキシ樹
脂(B)と、ブロック化ポリイソシアネート化合物
(C)とメラミン樹脂(D)との固形分での混合重量比
(C)/(D)が100/0〜15/85からなる硬化
剤とを主成分とする溶剤型塗料組成物を直接塗装した塗
膜を形成する。
【0014】本発明のプレコート鋼板の下地鋼板となる
亜鉛系めっき鋼板としては、例えば、溶融亜鉛めっき鋼
板、電気亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼板、
アルミニウム−亜鉛合金めっき鋼板(例えば、溶融亜鉛
−55%アルミニウム合金めっき鋼板、溶融亜鉛−5%
アルミニウム合金めっき鋼板)、鉄−亜鉛合金めっき鋼
板、ニッケル−亜鉛合金めっき鋼板などの各種亜鉛系め
っき鋼板を用いることができる。
【0015】前記亜鉛系めっき鋼板の表面には塗膜密着
性、耐食性を向上させるために、塗装の前処理として化
成処理を施す必要がある。化成処理剤としては、例え
ば、リン酸塩系、クロム酸塩系などが挙げられ、これら
によりめっき皮膜の表面に化成処理皮膜を形成する。本
発明のプレコート鋼板では、前記化成処理が施された亜
鉛系めっき鋼板の表面に特定の溶剤型塗料組成物を塗装
し、焼き付けることにより1コートの塗膜を形成する。
【0016】以下、この塗膜を形成するための溶剤型塗
料組成物の主成分であるポリエステル樹脂(A)、エポ
キシ樹脂(B)、ブロック化ポリイソシアネート化合物
(C)及びメラミン樹脂(D)について説明する。 ポリエステル樹脂(A):溶剤型塗料組成物に配合され
るポリエステル樹脂(A)は、数平均分子量が5000
〜25000、好ましくは10000〜22000、ガ
ラス転移温度Tgが20〜80℃、好ましくは30〜7
0℃、水酸基価が3〜30KOHmg/g、好ましくは
4〜20KOHmg/g、酸価が0〜10KOHmg/
g、好ましくは3〜9KOHmg/gという特性を有す
る必要がある。
【0017】ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量が
5000未満では塗膜の伸びが不十分となり、加工性が
低下する。また、加工密着性や成形加工後耐食性などの
特性も低下する。一方、数平均分子量が25000を超
えると塗料組成物が高粘度になるため過剰な希釈溶剤が
必要となり、塗料中に占める樹脂の割合が減少するため
適切な塗膜を得ることができない。さらに、他の配合成
分との相溶性も著しく低下する。
【0018】ポリエステル樹脂(A)のガラス転移温度
Tgが20℃未満では塗膜の強靭性が低下し、例えばプ
レス成形などにおける1コート塗膜での十分な成形加工
性が得られない。また、塗膜硬度、加工密着性、成形加
工後耐食性などの特性も低下する。一方、ガラス転移温
度Tgが80℃を超えると加工性が低下する。ポリエス
テル樹脂(A)の水酸基価が3KOHmg/g未満では
架橋反応が不十分となるために塗膜硬度が低下し、一
方、水酸基価が30KOHmg/gを超えると加工性が
低下する。ポリエステル樹脂(A)の酸価が10KOH
mg/gを超えると他の配合成分との相溶性が低下す
る。
【0019】前記ポリエステル樹脂(A)は多塩基酸と
多価アルコールとを常法により縮重合させることで得ら
れるが、生成したポリエステル樹脂(A)の遊離カルボ
キシル基が極く僅かで酸価が低い場合、該ポリエステル
樹脂(A)の水酸基の一部をカルボン酸で修飾し、酸価
を3KOHmg/g以上に増やす(但し、10KOHm
g/g以内)ことにより、下地に対する密着性をさらに
向上させ、また、硬化速度をさらに高めることが可能で
ある。前記多塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、フタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、
マロン酸、シュウ酸、トリメリット酸など、若しくはこ
れらの低級アルキルエステルまたは酸無水物などが代表
的なものとして挙げられる。
【0020】また、前記ポリエステル樹脂(A)の多価
アルコール成分のうちの20〜70モル%をシクロヘキ
サンジメタノールとすることで、より強靭で高弾性の塗
膜が得られ、成形加工性及び耐溶剤性をさらに向上させ
ることができる。また、脂環族であるシクロヘキサンジ
メタノールは特に光に対する耐久性が高く、耐候性もさ
らに向上させることができる。なお、シクロヘキサンジ
メタノールには、1,2、1,3、1,4の異性体があ
るが、本発明においては、特に良好な成形加工性が得ら
れる1,4−シクロヘキサンジメタノールが最も好まし
い。
【0021】多価アルコール成分のうちシクロヘキサン
ジメタノールが20モル%未満では強靭な塗膜が得られ
ず、耐溶剤性及び成形加工後耐食性が低下する。一方、
シクロヘキサンジメタノールが70モル%を超えると塗
膜が硬くなり、加工性が低下する。前記以外の多価アル
コール成分としては、エチレングリコール、1,4−ブ
タンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレン
グリコール、ネオペンチルグリコールなどが代表的なも
のとして挙げられる。
【0022】エポキシ樹脂(B):溶剤型塗料組成物に
配合されるエポキシ樹脂(B)は、下地との密着性を向
上させるために配合するものであり、エポキシ当量が1
80〜1000、好ましくは200〜900のものが用
いられる。エポキシ樹脂(B)のエポキシ当量が180
未満では塗膜硬度が低下し、一方、エポキシ当量が10
00を超えるとポリエステル樹脂との相溶性が低下す
る。前記エポキシ樹脂(B)としては、ビスフェノール
A系エポキシ樹脂、ビスフェノールF系エポキシ樹脂、
フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾー
ルノボラック型エポキシ樹脂などのような塗料用に通常
使用されているエポキシ樹脂が使用可能である。
【0023】ブロック化ポリイソシアネート化合物
(C):溶剤型塗料組成物に硬化剤として配合されるブ
ロック化ポリイソシアネート化合物(C)は、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジ
イソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4−
ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソ
シアネート、イソホロンジイソシアネート、ナフチレン
ー1,5ージイソシアネート、水添トリレンジイソシア
ネート、水添4,4−ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、水添キシリレンジイソシアネート、4,4−メチレ
ンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、2,4,6
ートリイソシアナトトルエンなどに代表されるポリイソ
シアネート及びその誘導体の中から選ばれた1種以上の
ポリイソシアネート化合物をフェノール、クレゾール、
芳香族第二アミン、第三級アルコール、ラクタム、オキ
シムなどのブロック剤でブロック化した化合物である。
このブロック化ポリイソシアネート化合物を用いること
により1液での保存が可能となり、プレコート鋼板用塗
料としての使用が容易となる。
【0024】メラミン樹脂(D):溶剤型塗料組成物に
硬化剤として必要に応じて配合されるメラミン樹脂
(D)は、メラミンとホルムアルデヒドとを縮合して得
られる生成物のメチロール基の一部または総てをメタノ
ール、エタノール、ブタノールなどの低級アルコールで
エーテル化した樹脂である。
【0025】本発明において、硬化剤として配合される
上記ブロック化ポリイソシアネート化合物(C)と上記
メラミン樹脂(D)との混合重量比(C)/(D)は固
形分割合で100/0〜15/85、好ましくは100
/0〜50/50とする。ブロック化ポリイソシアネー
ト化合物(C)とメラミン樹脂(D)の混合重量比
(C)/(D)が15/85未満では、低温での180
°曲げといった厳しい加工条件下における加工性が低下
するので好ましくない。
【0026】塗料組成物中におけるポリエステル樹脂
(A)、エポキシ樹脂(B)、及びブロック化ポリイソ
シアネート化合物(C)とメラミン樹脂(D)との固形
分での混合重量比(C)/(D)が100/0〜15/
85からなる硬化剤の配合割合は、固形分の割合でポリ
エステル樹脂100重量部に対し、エポキシ樹脂を好ま
しくは5〜25重量部、より好ましくは5〜20重量
部、ブロック化ポリイソシアネート化合物(C)とメラ
ミン樹脂(D)との固形分での混合重量比(C)/
(D)が100/0〜15/85からなる硬化剤を3〜
20重量部、好ましくは5〜18重量部とする。エポキ
シ樹脂が配合されていない場合或いは配合されていても
主成分としてではなく少量(ポリエステル樹脂100重
量部に対して5重量部未満)の場合においても、良好な
加工性、耐溶剤性及び成形加工後耐食性などの特性は得
られるが、ポリエステル樹脂100重量部に対してエポ
キシ樹脂を5重量部以上配合することにより、それらの
性能に加えて、さらに塗膜硬度、加工密着性も向上させ
ることができる。一方、ポリエステル樹脂100重量部
に対してエポキシ樹脂の配合量が25重量部を超えると
加工性、加工密着性、耐候性及び成形加工後耐食性など
の特性が低下する。また、ポリエステル樹脂100重量
部に対してブロック化ポリイソシアネート化合物(C)
とメラミン樹脂(D)との固形分での混合重量比(C)
/(D)が100/0〜15/85からなる硬化剤の配
合量が3重量部未満では塗膜硬度、耐汚染性などの特性
が低下し、一方、20重量部を超えると加工性、加工密
着性及び成形加工後耐食性などの特性が低下する。
【0027】本発明で使用する塗料組成物には、樹脂の
架橋反応を促進するために、必要に応じて硬化触媒を使
用することができる。使用可能な硬化触媒としては、p
−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、
ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジ
スルホン酸及びこれらのアミン中和物に代表される酸ま
たはその中和物、トリメチレンジアミン、オクトエ酸錫
ジラウリレート、ジブチル錫ラウレート、2−エチルヘ
キソエート鉛などが代表的なものとして挙げられる。こ
れらの硬化触媒を用いることにより、短時間架橋が可能
となり製造時の操業性が向上する。
【0028】硬化触媒の配合量は、有効成分の割合で前
記ポリエステル樹脂(A)とエポキシ樹脂(B)と硬化
剤(ブロック化ポリイソシアネート化合物(C)とメラ
ミン樹脂(D)との固形分での混合重量比(C)/
(D)が100/0〜15/85からなる硬化剤)の合
計100重量部に対して、0.05〜2重量部の範囲が
適当である。また、本発明で使用する塗料組成物には必
要に応じて、通常塗料分野で使用されている顔料、潤滑
剤、分散剤、酸化防止剤、レベリング剤、消泡剤などを
適宜配合することができる。
【0029】上記の塗料組成物を実際に使用するに当っ
ては、これを有機溶剤に溶解して使用する。使用する有
機溶剤としては、通常塗料用に使用されている各種溶剤
が使用可能であり、例えば、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエン、キ
シレン、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソ
ルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビ
トール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、酢
酸エチル、酢酸ブチル、石油エーテル、石油ナフサなど
が挙げられる。有機溶剤の配合量は、塗装作業性に合わ
せて、塗料粘度が40〜200秒(フォードカップN
o.4/室温)になるような量が適当である。
【0030】以上が本発明で使用する塗料組成物の構成
であるが、塗料組成物を調製するに当っては、サンドグ
ラインドミル、ボールミル、ブレンダーなどの通常の分
散機や混練機を適宜選択して使用し、各成分を配合する
ことができる。このようにして配合した塗料の顔料分散
度は、グラインドゲージA法25μm以下とするのが適
当である。
【0031】上記塗料組成物を塗装し、焼付けることに
より硬化塗膜が形成されるが、この塗膜の乾燥膜厚は1
0μm以下とする。本発明のプレコート鋼板の塗膜は1
コート薄膜用の塗膜設計がなされており、1コートで且
つ10μm以下の膜厚でも厳しい成形加工に対して十分
耐え得る塗膜性能を有している。また、このような塗膜
の薄膜化はコスト面で非常に有利である。塗膜の乾燥膜
厚の下限は特に限定しないが、一般には2μm以上が好
ましい。
【0032】次に、本発明の1コートプレコート鋼板の
製造方法について説明すると、本発明のプレコート鋼板
は、被塗装鋼板である亜鉛系めっき鋼板の表面に先に述
べた化成処理を施した後、前記溶剤型塗料組成物を塗
装、焼付することにより製造される。
【0033】溶剤型塗料組成物の塗装方法は特に限定し
ないが、好ましくはロールコーター塗装で塗布するのが
よい。溶剤型塗料組成物の塗装後、熱風乾燥、赤外線加
熱、誘導加熱などの加熱手段により塗膜を焼付け、樹脂
を架橋させて硬化塗膜を得る。焼付条件は焼付温度20
0〜250℃(到達板温)で、焼付時間20〜90秒の
短時間焼付を行うことが好ましく、これによって硬化塗
膜を形成し、1コートのプレコート鋼板を製造する。
【0034】ここで、焼付温度が200℃未満では架橋
反応が十分に進まないため、十分な塗膜性能が得られな
い。一方、焼付温度が250℃を超えると熱による塗膜
の劣化が起こり、塗膜性能が低下する。また、焼付時間
が20秒未満では架橋反応が十分に進まないため、十分
な塗膜性能が得られない。一方、焼付時間が90秒を超
えると製造コスト面で不利となる。本発明のプレコート
鋼板は1コート・1ベーク方式で製造されるが、さらに
プレコート鋼板の耐食性を高める目的で塗料組成物を鋼
板裏面にも同様の方法で塗装するのが好ましい。
【0035】
【実施例】・本発明例1〜11及び比較例1〜12 表1〜表6に示す組成配合に従ってポリエステル樹脂、
エポキシ樹脂、ブロック化ポリイソシアネート化合物、
メラミン樹脂、硬化触媒、顔料、溶剤などを混練分散
し、顔料分散度がグラインドゲージA法25μm以下の
塗料組成物を調製した。塗布型クロメート系化成処理が
施された板厚0.4mmの溶融亜鉛めっき鋼板(めっき
目付量 表/裏=30/30g/m)の裏面側に前記
塗料組成物をバーコータにより表1〜表6に示す条件で
塗装・焼付した。次いで、鋼板表面側についても裏面側
と同様の条件で塗料組成物を塗装・焼付し、本発明例1
〜11及び比較例1〜12の1コートプレコート鋼板を
得た。
【0036】・従来例1 塗布型クロメート系化成処理が施された板厚0.4mm
の溶融亜鉛めっき鋼板(めっき目付量 表/裏=30/
30g/m)の裏面側に高加工型プレコート鋼板(2
コート)に用いられるポリエステル系プライマー(大日
本塗料(株)製“Vニット♯160プライマー”)をバ
ーコータにより表7に示す条件で塗装・焼付けした。鋼
板表面側についても裏面側と同様の条件でポリエステル
系プライマーを塗装・焼付した。次いで、裏面側のポリ
エステル系プライマーの上に高加工型プレコート鋼板
(2コート)に用いられる上塗り塗料を塗装・焼付し
た。さらに、鋼板表面側についても裏面側と同様の条件
で上塗り塗料を塗装・焼付し、従来例1の2コートプレ
コート鋼板を得た。
【0037】以上のようにして得られたプレコート鋼板
について各種試験を行った。本実施例で行った試験の評
価方法を以下に示す。 (1) 外観 焼付け後の塗膜表面性状の良否を目視により判定した。
その評価基準は以下の通りである。 ○:色ムラ、つやムラ、ゆず肌などが見られない △:色ムラ、つやムラ、ゆず肌などがわずかに見られる ×:色ムラ、つやムラ、ゆず肌などが全面に見られる
【0038】(2) 光沢度 正反射光沢度計を用いて、塗膜面の60度鏡面反射率
(60°グロス)を測定した。 (3) 鉛筆硬度 三菱鉛筆ユニを使用し、JIS K 5400の方法に従
って塗膜に生じた傷で評価を行った。
【0039】(4) 加工性 5℃において試験面を外側にして試験片を180°折曲
げ、折曲げ部分に割れが発生しなくなるT数で評価し
た。T数とは、折曲げ部分の内側に何も挾まずに180
°曲げを行った場合を0T、試験片と同じ厚さの板を1
枚挾んで行った場合を1T、2枚の場合を2T、3枚の
場合を3Tとした。 (5) 加工密着性 前記加工性試験の評価で用いた試験片の折り曲げ(1
T)部分に粘着テープを貼り付け、これを一気に引き剥
がした後の剥離状態を評価した。その評価基準は以下の
通りである。 ○:異常なし △:塗膜がわずかに剥離 ×:塗膜が多く剥離
【0040】(6) 耐溶剤性 20℃において、キシレンを浸したガーゼを塗膜面に1
kg/cmの荷重をかけて往復させた。下地金属面が
見えるまでの往復回数を測定し、50回を超えても下地
金属面が見えないものを>50とした。 (7) 耐候性 JIS K 5400に従ってサンシャインカーボンアー
ク灯式促進耐候性試験機で288時間の試験を行った
後、試験面の60度鏡面反射率(60°グロス)を測定
し、光沢保持率(%)により評価した。その評価基準は
以下の通りである。 ○:60%以上 ×:60%未満
【0041】(8) 成形加工後耐食性1 実プレス成形(円筒絞り)を行った後、JIS K 54
00に従って塩水噴霧試験を240時間行い、円筒側面
に粘着テープを貼り付け、これを一気に引き剥がした後
の剥離状態を評価した。その評価基準は以下の通りであ
る。 ○:異常なし △:塗膜がわずかに剥離 ×:塗膜が多く剥離
【0042】(9) 成形加工後耐食性2 変形と摺動を伴うドロービード試験を行った後、JIS
K 5400に従って塩水噴霧試験を240時間行い、
試験面に粘着テープを貼り付け、これを一気に引き剥が
した後の剥離状態を評価した。その評価基準は以下の通
りである。 ○:異常なし △:塗膜がわずかに剥離 ×:塗膜が多く剥離
【0043】上記各試験の評価結果を表8及び表9に示
す。これによれば、本発明例の1コートプレコート鋼板
は、いずれも優れた成形加工性、外観、鉛筆硬度、加工
密着性、耐溶剤性、耐候性、成形加工後耐食性を有して
いる。また、短時間で焼付を行っても十分な性能が得ら
れており、製造の際の高速操業に非常に適していること
が判る。また、本発明のプレコート鋼板は塗膜の乾燥膜
厚が10μm以下でありながら、プライマーと上塗りの
乾燥膜厚の合計が20μmである従来例1の従来型2コ
ートプレコート鋼板とほぼ同等の性能を示している。
【0044】これに対して、ポリエステル樹脂にシクロ
ヘキサンジメタノール(CHDM)を用いていない比較
例1は、鉛筆硬度、加工密着性、耐溶剤性及び成形加工
後耐食性が劣っている。また、シクロヘキサンジメタノ
ールの代わりにビスフェノールAのエチレンオキサイド
付加物をポリエステル樹脂骨格に導入した比較例2は耐
候性が劣っている。また、エポキシ樹脂配合量が25重
量部を超える比較例3は加工性、加工密着性、耐候性及
び成形加工後耐食性が、ブロック化ポリイソシアネート
化合物とメラミン樹脂の混合樹脂配合量が20重量部を
超える比較例4は加工性、加工密着性及び成形加工後耐
食性が、それぞれ劣っている。
【0045】また、数平均分子量が5000未満のポリ
エステル樹脂を用いた比較例5は加工性、加工密着性及
び成形加工後耐食性が、ガラス転移温度Tgが20℃未
満のポリエステル樹脂を用いた比較例6は鉛筆硬度、加
工密着性及び成形加工後耐食性が、それぞれ劣ってい
る。また、シクロヘキサンジメタノールが20モル%未
満のポリエステル樹脂を用いた比較例7は、耐溶剤性及
び成形加工後耐食性が劣っている。また、塗膜の乾燥膜
厚が10μmを超える比較例8は高速塗装性が低く、特
に外観が劣っている。
【0046】また、焼付温度が200℃未満の比較例9
は鉛筆硬度、加工密着性、耐溶剤性及び成形加工後耐食
性が、焼付温度が250℃を超える比較例10は外観、
加工性、加工密着性及び成形加工後耐食性が、焼付時間
が20秒未満の比較例11は鉛筆硬度、加工密着性、耐
溶剤性及び成形加工後耐食性が、それぞれ劣っている。
また、硬化剤中のブロック化ポリイソシアネート化合物
(C)とメラミン樹脂(D)の固形分での混合重量比
(C)/(D)が15/85未満である比較例12は加
工性が劣り、また加工密着性も劣っている。
【0047】なお、下記表1〜表6中の*1〜*14
は、以下の内容を示す。 *1 ポリエステル樹脂No.1〜No.8は、多塩基
酸としてテレフタル酸、イソフタル酸及びアジピン酸
を、多価アルコールとしてエチレングリコール及びCH
DMをそれぞれ用い、これらを縮重合した後、水酸基を
無水トリメリット酸で修飾した。ポリエステル樹脂N
o.9は、多塩基酸としてテレフタル酸、イソフタル酸
及びアジピン酸を、多価アルコールとしてエチレングリ
コール及びBPAをそれぞれ用い、これらを縮重合した
後、水酸基を無水トリメリット酸で修飾した。また、ポ
リエステル樹脂No.10は、多塩基酸としてテレフタ
ル酸、イソフタル酸及びセバシン酸を、多価アルコール
としてエチレングリコール及びネオペンチルグリコール
をそれぞれ用い、これらを縮重合した。 *2 Mn:数平均分子量(ASTM D−3536−
91に基づいて測定) *3 Tg:ガラス転移温度(JIS K 7121
4.2(2)[熱流束示差走査熱量測定]に基づいて測
定) *4 CHDM:1,4−シクロヘキサンジメタノール *5 BPA:ビスフェノールAのエチレンオキサイド
付加物 *6 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エポキシ当量
500) *7 ヘキサメチレンジイソシアネートのメチルエチル
ケトンオキシムブロック体 *8 メチルエーテル化 *9 ドデシルベンゼンスルホン酸のモルホリンブロッ
ク体 *10 ジブチル錫ラウレート *11 二酸化チタン *12 クロム酸ストロンチウム *13 ソルベッソ♯150とシクロヘキサノンとイソ
ホロンの50:40:10からなる混合溶液 *14 到達板温
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】
【表5】
【0053】
【表6】
【0054】
【表7】
【0055】
【表8】
【0056】
【表9】
【0057】
【発明の効果】以上述べたように本発明のプレコート鋼
板は、化成処理が施された亜鉛系めっき鋼板表面にプラ
イマーを介することなく塗料組成物を直接塗装した1コ
ートプレコート鋼板であって、しかも塗膜の厚さが10
μm以下であるにも拘わらず、優れた成形加工性、外
観、塗膜硬度、加工密着性、耐溶剤性、耐候性及び成形
加工後耐食性を有している。このため家電製品などの用
途において、成形加工性が求められる部位に用いられる
プレコート鋼板として極めて有用である。さらに、本発
明のプレコート鋼板は、1コートで塗膜厚さが10μm
以下であり、しかも短時間焼付が可能であることから、
従来よりも塗装工程の簡略化、高速操業、省資源化が可
能となり、この点からも工業的に非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/36 B32B 27/36 C09D 161/28 C09D 161/28 163/02 163/02 163/04 163/04 167/02 167/02 175/04 175/04 175/06 175/06 (72)発明者 吉田 啓二 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 山下 正明 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 加藤 博之 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 梶田 保之 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 小川 進 栃木県大田原市美原3−3359−37 (72)発明者 加藤 伸佳 栃木県那須郡西那須野町一区町281−479 Fターム(参考) 4D075 BB29Z BB73X BB93Z BB95Z CA02 DA06 DB05 EA05 EB32 EB35 EB38 EB45 EB52 EB53 EB55 EC30 4F100 AA22 AB03A AB18A AK36B AK36C AK36H AK41B AK41C AK41J AK42 AK51B AK51C AK51H AK53B AK53C AL01B AL01C AL05B AL05C AL06B AL06C BA02 BA03 BA06 BA10B BA10C BA13 CA02B CA02C CA13 EH46B EH46C EH462 EH71A EJ082 EJ422 EJ68A EJ69 GB07 GB32 GB48 JA05B JA05C JA07B JA07C JA20B JA20C JB02 JB07 JK06 JL01 JL09 JN21 YY00B YY00C 4J038 DA162 DB061 DB071 DB081 DD051 DD061 DD071 DD081 DG111 DG161 DG301 GA02 KA03 MA09 MA13 MA14 NA00 NA01 NA03 NA04 NA11 NA12 PA08 PA10 PA19 PC02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化成処理が施された亜鉛系めっき鋼板の
    表面に、数平均分子量が5000〜25000、ガラス
    転移温度が20〜80℃、水酸基価が3〜30KOHm
    g/g、酸価が0〜10KOHmg/gのポリエステル
    樹脂(A)100重量部(固形分割合)と、ブロック化
    ポリイソシアネート化合物(C)とメラミン樹脂(D)
    との固形分での混合重量比(C)/(D)が100/0
    〜15/85からなる硬化剤3〜20重量部(固形分割
    合)を主成分とし、ポリエステル樹脂(A)の多価アル
    コール成分のうち20〜70モル%がシクロヘキサンジ
    メタノールである溶剤型塗料組成物を塗装、焼付するこ
    とにより形成された乾燥膜厚が10μm以下の塗膜を有
    することを特徴とする成形加工性に優れた1コートプレ
    コート鋼板。
  2. 【請求項2】 化成処理が施された亜鉛系めっき鋼板の
    表面に、数平均分子量が5000〜25000、ガラス
    転移温度が20〜80℃、水酸基価が3〜30KOHm
    g/g、酸価が0〜10KOHmg/gのポリエステル
    樹脂(A)100重量部(固形分割合)と、エポキシ当
    量が180〜1000のエポキシ樹脂(B)5〜25重
    量部(固形分割合)と、ブロック化ポリイソシアネート
    化合物(C)とメラミン樹脂(D)との固形分での混合
    重量比(C)/(D)が100/0〜15/85からな
    る硬化剤3〜20重量部(固形分割合)を主成分とし、
    ポリエステル樹脂(A)の多価アルコール成分のうち2
    0〜70モル%がシクロヘキサンジメタノールである溶
    剤型塗料組成物を塗装、焼付することにより形成された
    乾燥膜厚が10μm以下の塗膜を有することを特徴とす
    る成形加工性に優れた1コートプレコート鋼板。
  3. 【請求項3】 溶剤型塗料組成物中のポリエステル樹脂
    (A)が、多塩基酸と多価アルコールとの縮重合後、水
    酸基の一部をカルボン酸で修飾した酸価が3〜10KO
    Hmg/gのポリエステル樹脂であることを特徴とする
    請求項1又は2に記載の成形加工性に優れた1コートプ
    レコート鋼板。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3に記載の1コートプ
    レコート鋼板の製造方法であって、化成処理が施された
    亜鉛系めっき鋼板表面に溶剤型塗料組成物を塗装した
    後、到達板温200〜250℃、焼付時間20〜90秒
    の短時間焼付を実施することで硬化塗膜を形成すること
    を特徴とする成形加工性に優れた1コートプレコート鋼
    板の製造方法。
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