JP2001006938A - インダクター用コア - Google Patents

インダクター用コア

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JP2001006938A
JP2001006938A JP11171599A JP17159999A JP2001006938A JP 2001006938 A JP2001006938 A JP 2001006938A JP 11171599 A JP11171599 A JP 11171599A JP 17159999 A JP17159999 A JP 17159999A JP 2001006938 A JP2001006938 A JP 2001006938A
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JP
Japan
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core
inductor
value
bending strength
weight
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Pending
Application number
JP11171599A
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English (en)
Inventor
Naoki Kawai
直樹 河合
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】RF領域でのフィルター用途に使用されるイン
ダクター用コアにおいて高いQ値と高い曲げ強度を得
る。 【解決手段】Al2 3 90〜98重量%、SiO
2 0.5〜8重量%、MgO0.5〜5重量%、CaO
0.5〜5重量%で、かつ平均粒子径を1〜5μmとし
たセラミックスでインダクター用コアを形成する。この
コアの特性としては、測定周波数1MHzにおける誘電
率が6〜10、誘電正接が1×10−4〜30×10
−4、曲げ強度(JISR1601)が250MPa以
上であり、かつ体積固有抵抗が100MΩ・cm以上で
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は移動体通信(携帯電
話、簡易型携帯電話、ポケットベル(登録商標))に使
用されるフィルター用インダクターなどに使用されるコ
アに関する技術である。
【0002】
【従来の技術】図1に示すように巻き線型インダクター
に使用されるコアの形状は丸形または角形のツバ部1と
芯部2を有するボビン(糸巻き)形状である。その芯部
分に銅線等を巻くことによってインダクタンスを得る事
ができ、そこで得られるインダクタンス値は形状と材料
によって決定される。
【0003】近年移動体通信のRF領域(1GHz〜2
GHz)でのフィルター用途としてインダクターの使用
が増加してきている。巻き線型インダクター、薄膜イン
ダクター、積層インダクターの他に、近年表面にメッキ
処理を施した新しいタイプのインダクターも提案されて
いる。いずれも高周波での信号のS/N比をあげるため
に高いQ値が代表要求特性となっている。
【0004】各種インダクターの中でも、巻き線型イン
ダクターは他種のインダクターに比べて高いQ値をなし
得ると言われている。従来この周波数帯域でのインダク
ターのコアには初透磁率が約1.3のフェライト材が使
用されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところでRF領域(1
GHz〜2GHz)でのフィルター用途として必要とさ
れるQ値は60(測定周波数1.9GHz)以上である
が、従来のフェライト材では40前後でありこの要求特
性を達成できなかった。
【0006】即ち、従来のフェライト材料は200MH
z域までは誘電損失、磁気損失も少なく有効であるが、
本発明が対象とする1GHz〜2GHzにおいては大き
な誘電損失と磁気損失を発生させてしまう。これはフェ
ライト材料の体積固有抵抗が100MΩ・cm以下であ
り、また誘電率が10以上であることにより与えた磁化
が熱に変換される事が原因とされている。
【0007】また、フェライトは組成変動による初透磁
率の変動が大きく安定した初透磁率の材料を供給する事
が困難であり、また、その曲げ強度が100MPaと著
しく低く、巻き線行程や搬送行程中等での破損が多いと
いう問題もあった。
【0008】そこで、アルミナセラミックスをインダク
ター用コアに用いる事も提案されている(特昭59−1
03316)が、この場合は絶縁体としてのアルミナセ
ラミックスに注目しており、Q値等に関する適切な組成
検討がなされていなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、Al2 3
0〜98重量%、SiO2 0.5〜8重量%、MgO
0.5〜5重量%、CaO0.5〜5重量%で、かつ平
均粒子径が1〜5μmのセラミックスからなり、初透磁
率(μi)を1.2以下としてインダクター用コアを構
成したことを特徴とする。
【0010】また高いQ値を得るために誘電率を6〜1
0、誘電正接を1×10-4〜30×10-4、かつ体積固
有抵抗を100MΩcm以上とし、破損防止のために曲
げ強度を250MPa以上としたことを特徴とする。
【0011】即ち上述したようなアルミナセラミックス
を用いる事によって1〜2GHzの周波数帯域において
も優れたQ値特性を得られるようにした。
【0012】
【発明の実施の形態】図1に示すように、本発明のイン
ダクター用コアは丸形または角形のツバ部1と芯部2を
有するボビン(糸巻き)形状のコアである。その芯部分
に銅線等を巻くことによってインダクタンスを得る事が
でき、そこで得られるインダクタンス値は形状や材料に
よって通常決定される。
【0013】RF領域(1GHz〜2GHz)でのフィ
ルター用途とするコア材料には下記の特性が要求されて
いる。
【0014】 (1)測定周波数1MHzにおける透磁率が1〜1.2 (2)測定周波数1MHzにおける誘電率が6〜10 (3)測定周波数1MHzにおける誘電正接が1×10
-4〜30×10-4 (4)曲げ強度試験(JISR1601)にて250M
Pa以上 (5)体積固有抵抗測定にて100MΩ・cm以上 要求されるRF領域で安定し良好なQ値を得るためには
透磁率は1〜1.2の間で管理される必要がある。これ
は透磁率の上昇に伴ってインダクターがもっとも高いQ
値を示す周波数(ピーク周波数)が低下していく事によ
る。そのため透磁率1.2を超えるフェライトでは適用
可能周波数帯の低下が著しい。
【0015】誘電率、誘電正接についての要求特性値は
RF領域(1GHz〜2GHz)でのインダクターにお
ける高いQ値を達成し、また、製造工程での特性劣化を
誘発する破損を防止するために必須なコア材料に求めら
れる特性値である。体積固有抵抗についてはウズ電流損
を防止するために必須なコア材料に求められる特性値で
ある。また、機械的な曲げ強度についてはコア芯部分の
破損防止のために必須なコア材料特性値である。
【0016】そこで本発明はAl2 3 90〜98重量
%、SiO2 0.5〜8重量%、MgO0.5〜5重量
%、CaO0.5〜5重量%で、かつ1〜5μmの範囲
の平均粒子径で構成されたアルミナセラミックスでコア
を形成した。
【0017】組成を上記の様に限定した理由はAl2
3 90重量%未満では誘電正接の上昇を招き、98重量
%を超えると誘電率の上昇を招いてしまい、要求される
RF領域での高いQ値をともに達成する事ができない。
また、SiO2 、MgO、CaOが各々8%、5%、5
%を超えた場合も誘電正接の上昇と曲げ強度の低下を招
き、要求される曲げ強度とRF領域での高いQ値を達成
する事ができない。また、SiO2 、MgO、CaOが
各々0.5%、0.5%、0.5%未満の場合はセラミ
ックスが焼結にいたらず、適切な誘電率と誘電正接が得
られない。
【0018】更に上記以外の成分としてMnO、Cr2
3 等の金属酸化物を含んでいても良いが合計で1%以
下とする事が好ましい。
【0019】また平均粒子径を1〜5μmとしたのは、
平均粒子径が1μm以下の場合や、また5μm以上の場
合は著しい強度低下を招き、コアの芯部分の破損が発生
してしまうためである。
【0020】そして上記のような範囲とすることで、前
述した要求特性(1)〜(5)を満たすことが出来る。
【0021】このようなアルミナセラミックス製コアの
製造方法は原料を正確に調合し、粉砕工程にてその粒度
を管理する事が必要である。またプレス機器による成形
工程ではその密度管理を十分に実施し、切削工程では寸
法を焼成工程では温度を厳密にコントロールすることに
よって製作される。
【0022】
【実施例】以下、本発明実施例を説明する。外径φ1.
8mm×高さ2.0mmのコアを表1に示す材料にて作
成し、その比較を行った。巻き線の条件は直径φ0.0
6mmの銅線を10回巻きとした。
【0023】本形状としたRF領域インダクターの場
合、その素子に要求される特性は、1.9GHzにおけ
るQ値は60以上必要であり、コアの芯折れ強度は1.
5kgf以上必要である。
【0024】結果を表2に示すように、比較例であるス
テアタイトやフェライトの場合(No.9,10)は誘
電率、誘電正接で、またフェライトの場合は曲げ強度で
要求を満たす事ができず、そのため表3に示すようにイ
ンダクター素子のQ値が47〜44、芯折れ強度は0.
8〜1.3と上記要求特性を満足できなかった。
【0025】一方Al2 3 含有率を99.7%とした
場合(No.1)は、焼結体の密度が上がらず、未焼結
となり、測定が不可能であった。従って本組成は誘電
率、誘電正接、体積固有抵抗、平均粒子径、曲げ強度を
満たす事ができず、またインダクター素子としてのQ値
また芯折れ強度全てを満たす事ができない。
【0026】更にAl2 3 含有率を89%とした場合
(No.8)、材料としては誘電正接及び曲げ強度で要
求を満たす事が不可能であった。インダクター素子とし
ては誘電正接の関係から低い46というQ値にとどま
り、60という要求を満たす事が不可能であった。ま
た、平均粒子径も請求範囲外の5.5μmとなり曲げ強
度の低下を招いている。
【0027】また、Al2 3 含有率91%について、
その添加物(SiO2 ,MgO,CaO)を変化させ、
その特性を評価した。その値が本発明の範囲外である場
合(No.5,6,7)は材料としては誘電正接及び曲
げ強度で要求を満たす事が不可能であり、そのためイン
ダクター素子としてはQ値が43〜54と要求を満たせ
ない低い値となった。
【0028】これらに対し、Al2 3 含有率91%で
その他の添加物を本発明の範囲内とした場合はインダク
ター素子としてのQ値は64と良好な値を示し、芯折れ
強度も1.5kgf以上であった。
【0029】従って本発明範囲内の組成としたアルミナ
セラミックスは、1MHzで60というQ値また芯折れ
強度1.5kgfという十分な特性を持つことがわかっ
た。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、Al2 3 90〜98
重量%、SiO2 0.5〜8重量%、MgO0.5〜5
重量%、CaO0.5〜5重量%で、かつ平均粒子径が
1〜5μmのセラミックスからなり、初透磁率(μi)
を1.2以下とした材料をインダクターコアに使用する
事で、Q特性また強度に優れる高周波用インダクターが
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的なボビン(巻き線)型のインダクター用
コアを示す斜視図である。
【符号の説明】
1:ツバ部 2:芯部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01F 17/04 C04B 35/10 D 27/255 H01F 27/24 D

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Al2 3 90〜98重量%、SiO
    2 0.5〜8重量%、MgO0.5〜5重量%、CaO
    0.5〜5重量%で、かつ平均粒子径が1〜5μmのセ
    ラミックスからなり、初透磁率(μi)が1.2以下で
    あることを特徴とするインダクター用コア。
  2. 【請求項2】測定周波数1MHzにおける誘電率が6〜
    10、誘電正接が1×10-4〜30×10-4、曲げ強度
    (JISR1601)が250MPa以上であり、かつ
    体積固有抵抗が100MΩ・cm以上であることを特徴
    とする請求項1記載のインダクター用コア。
JP11171599A 1999-06-17 1999-06-17 インダクター用コア Pending JP2001006938A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020161617A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 株式会社村田製作所 インダクタ部品
JP2021072336A (ja) * 2019-10-30 2021-05-06 セイコーエプソン株式会社 絶縁体被覆磁性合金粉末粒子、圧粉磁心、およびコイル部品

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JP2020161617A (ja) * 2019-03-26 2020-10-01 株式会社村田製作所 インダクタ部品
JP7159939B2 (ja) 2019-03-26 2022-10-25 株式会社村田製作所 インダクタ部品
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