JP2001004548A - グロー放電分析装置 - Google Patents

グロー放電分析装置

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JP2001004548A
JP2001004548A JP11174626A JP17462699A JP2001004548A JP 2001004548 A JP2001004548 A JP 2001004548A JP 11174626 A JP11174626 A JP 11174626A JP 17462699 A JP17462699 A JP 17462699A JP 2001004548 A JP2001004548 A JP 2001004548A
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JP
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anode
glow discharge
sample
discharge
hole
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JP11174626A
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Takeshi Uemura
健 植村
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Horiba Ltd
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Horiba Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大気中のCO2 やHCなどが付着し難い材料
の陽極を用いて、鉄鋼など試料中に含まれるCの分析を
極めて短い時間で測定することができるグロー放電分析
装置を提供すること。 【解決手段】 グロー放電管1の陽極6の筒部15と対
向して試料29を配置し、低圧下において前記試料29
表面に不活性ガスIGを供給し、試料29と前記陽極6
との間に高周波電圧または直流電圧を印加してグロー放
電を発光させ、放電発光を分析するグロー放電分析装置
において、前記陽極6をタングステン製にしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、グロー放電分析
装置に関し、特に、グロー放電管の陽極の中空筒状先端
部と対向して試料を配置し、低圧下において前記試料表
面に不活性ガスを供給し、試料と陽極との間に高周波電
圧または直流電圧を印加してグロー放電を発光させ、放
電発光を分析するグロー放電分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、鉄鋼等材料の迅速分析には、
スパーク放電発光分光分析法がよく使われている。しか
し、このスパーク放電発光分光分析法は、自己吸収が激
しく、検量線が曲線となり、スペクトル線が複雑で多
く、焦点距離が1m程度の高分解能の分光器を必要とす
る。
【0003】そこで、自己吸収がなく、検量線が直線で
あり、スペクトル線も単純で分解能もそれほど高くする
必要がないところから焦点距離も0.5m程度の分解能
で済むグロー放電発光分光分析法が鉄鋼等の材料の迅速
分析に適用されることが望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記グロー
放電発光分光分析法に則って動作するグロー放電発光分
光分析装置(GDS)では、グロー放電管の陽極の円筒
部と対向して試料を配置し、低圧下において試料表面に
不活性ガスを供給し、試料と陽極との間に13MHz程
度の高周波電圧または400〜1200Vの直流電圧を
印加してグロー放電で発光させ、発光スペクトルで分析
するが、このグロー発光では、例えば鉄鋼試料に含まれ
る重要成分であるC(炭素)を分析する場合、Cの発光
が強く現れる。
【0005】すなわち、Cのスペクトル強度は、図3に
おいて実線Aで示すように、時間の進行とともに減衰す
るが、鉄鋼試料中のCに相当する発光強度に到達するの
に、20分以上60分も要し、迅速な分析は行えない。
なお、図3において、仮想線BはN(窒素)の発光強度
の時間的変化を示しており、Cの発光強度に比べてきわ
めて短時間で収束する。
【0006】上述のように、Nに比べてCのスペクトル
強度が長い時間を要して減衰していく現象は、鉄鋼試料
をセットするまでの間はグロー放電管が大気に曝される
ことにより陽極、特に陽極円筒部の内面に大気中のCO
2 (炭酸ガス)やHC(炭化水素)などが付着し、この
付着炭素がアルゴンガス流の減圧の下で徐々に脱離して
グロー放電中に入り発光するためであると考えられる。
そして、大気中のCO 2 やHCなどが陽極に付着するの
は、これらを吸収し易い銅あるいは黄銅を陽極として用
いていたからである。
【0007】上述の現象は、グロー放電発光分析装置
(GDS)のみならず、この装置と同様にグロー放電を
用いるグロー放電質量分析装置(GDMS)においても
生じているところである。
【0008】この発明は、上述の事柄に留意してなされ
たもので、その目的は、大気中のCO2 やHCなどが付
着し難い材料の陽極を用いて、鉄鋼など試料中に含まれ
るCの分析を極めて短い時間で測定することができるグ
ロー放電分析装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】多くの経験から銅(C
u)は特に大気中のCO2 やHCを吸収し易いことが分
かっている。すなわち、本発明者は、グロー放電発光分
光分析法以外の元素分析法の一つとして、試料中の元素
を燃焼して抽出する燃焼−赤外線吸収法においては、例
えば高周波誘導加熱方式を用いて行う場合にるつぼ内に
試料とともに収容される助燃剤として、通常、銅(C
u)、タングステン(W)等が採用されていることに注
目した。そして、この高周波誘導加熱方式で鉄鋼試料中
の極微量炭素を分析するにあたり、助燃剤としてCuを
使う時は、事前に表面に付着したCO 2 やHCを酸素中
で加熱除去する必要がある。一方、助燃剤としてWを使
う時は、Cuを用いた場合のような付着CO2 やHCの
除去処理は不要であることに着目した。
【0010】而して、この発明は、グロー放電管の陽極
の筒部と対向して試料を配置し、低圧下において前記試
料表面に不活性ガスを供給し、試料と前記陽極との間に
高周波電圧または直流電圧を印加してグロー放電を発光
させ、放電発光を分析するグロー放電分析装置におい
て、前記陽極をタングステン製にしている。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好ましい実施例
を、図を参照しながら説明する。
【0012】図1、図2は、この発明の一つの実施形態
を示す。この実施形態におけるグロー放電発光分析装置
(GDS)が従来のものと大きく異なる点は、陽極の材
料を、大気中のCO2 やHCなどが付着し難いタングス
テン(W)製とした点である。
【0013】図1は、グロー放電発光分光分析法に則っ
て動作するグロー放電発光分光分析装置の要部の構成を
示し、図2は、グロー放電管に連接される分光器を示
す。
【0014】図1、図2において、まず、1はグロー放
電管で、次のように構成されている。すなわち、2は適
宜の金属材料よりなるランプボディで、その内部には、
例えば断面視円形の貫通孔3が形成されている。この貫
通孔3は後述する放電発光部31と連なるもので、その
一方の開放口は、例えばフッ化マグネシウムなどの光学
レンズを兼ねた窓4によって封止され、前記放電発光部
31において生ずる光Lをグロー放電管1に連接される
分光器39の方向に導出する。
【0015】すなわち、放電発光部31において発光し
た光Lは、前記光学レンズ4によって入射スリット41
で焦点を結ぶ。入射スリット41を通った光は回折格子
42によって、波長に応じた回折を行い、元素特有のス
ペクトルに分けられたスペクトル光は出射スリット4
3、光電子増倍管(フォトマル)44を経て電気的に計
測される。
【0016】そして、前記ランプボディ2の窓4を設け
た側とは反対側の端面5には、大気中のCO2 やHCな
どを吸収し難いタングステン(W)製の陽極6と真鍮製
の陰極7とが絶縁体8を介して押圧ブロック9によって
押圧された状態で設けられている。すなわち、前記端面
5には貫通孔3と同心円状にザグリ部10が形成してあ
る。そして、前記陽極6は、中央に孔11を有するとと
もにこの孔11から互いに等距離の位置に形成された孔
12,13を備えた円盤部14と、孔11と同心円状に
なるように円盤部14の一方に連接された円筒部15と
からなり、円盤部14の一部をザグリ部10に嵌入し、
かつ、陽極円筒部15の開放端部16が陰極7の端面1
7より凹んだ状態で設けられている。なお、陽極6はラ
ンプボディ2を介してアース電位となるよように構成さ
れている。
【0017】そして、前記陰極7は、前記陽極円盤部1
4よりやや小径の大径部19とこれより小径の小径部2
0とからなり、中央に陽極円筒部15よりやや大径の貫
通孔21が形成されており、貫通孔21内に陽極円筒部
15を同心円状に位置させ、陽極円筒部15との間にわ
ずかな隙間22を形成し、陽極6とは電気的に絶縁され
るようにして設けられている。また、前記陽極円盤部1
4と陰極大径部19との間に介装される絶縁体8は、陽
極円盤部14と同径であり、その中央に前記貫通孔21
と同径の孔23が形成されており、例えば耐熱性のフッ
素樹脂よりなる。
【0018】前記押圧ブロック9は、前記陽極円盤部1
4と同径の孔25と陰極小径部20よりやや大径の孔2
6とを互いに連通し、同心円状となるように形成してな
るもので、絶縁体8と同様の素材よりなる環状の絶縁体
27を介して陰極大径部19をその外方から押圧するよ
うに、ボルト28によってランプボディ2の端面5に固
定されている。
【0019】上述の説明から理解されるように、陰極7
の貫通孔21の陽極円筒部15側が開放されているた
め、グロー放電管1の内部空間は大気開放状態である。
【0020】29は前記大気開放された陽極円筒部15
側を封止するように設けられる分析対象の例えば鉄鋼試
料で、電圧印加電極を兼ねた試料押圧部材30によっ
て、貫通孔21の開放端を封止するように陰極7に押圧
される。このようにして試料29がセットされることに
より、陽極円筒部15と鉄鋼試料29との間に放電発光
部として隙間31が形成される。なお、押圧部材30
は、図示していない高周波電源に接続されている。
【0021】32はランプボディ2に形成される不活性
ガスIGの導入路で、貫通孔3と連通している。不活性
ガスIGとしては例えばアルゴンガスやネオンガスが用
いられ、貫通孔3,11および陽極円筒部15内を介し
て前記放電発光部31を満たすように構成されている。
【0022】33,34はランプボディ2に形成される
真空排気流路で、一つの真空排気流路33は、貫通孔3
に連なり、他の真空排気流路34は、環状の流路35、
陽極円盤部14に形成された孔12,13、隙間24、
22を介して放電発光部31と連なっている。これらの
真空排気流路34,33は、図示していない排気系統に
接続され、放電発光部31およびこれに連なる陽極円筒
部15内部、貫通孔3などランプボディ2内の空間を所
望の真空状態にするように構成されている。
【0023】なお、36〜38は例えばOリングなどの
シール部材である。
【0024】上記構成のグロー放電管1を用いて例えば
鉄鋼中に含まれる元素(例えば炭素など)を分析するに
は、大気開放された陽極円筒部15側を封止するよう
に、試料として鉄鋼試料29をセットする。そして、排
気系統を動作させてランプボディ2内の空間を真空引き
する。その後、不活性ガス導入路32からアルゴンガス
をランプボディ2内の空間に満たし、アルゴンガス流の
減圧下で高周波電源からの13MHz程度の高周波電圧
を押圧部材30を介して鉄鋼試料29に印加する。これ
により、陽極6と鉄鋼試料29との間に予備放電が生
じ、これに基づいてアルゴンイオンが生成し、このアル
ゴンイオンが高電界で加速され、鉄鋼試料29の表面に
衝突して、所定のスパッタリングが行われ、スパッタさ
れた粒子(原子、分子、イオン)はプラズマ中で励起さ
れ、基底状態に戻る際に元素固有の発光が行われ、この
発光は図5において符号Lで示す光として、グロー放電
管1に連接された分光器39方向に導出され、所望の分
析が行われる。
【0025】而して、このようなグロー放電発光分光分
析法では、鉄鋼試料29を交換する毎に、グロー放電管
1が大気に曝されることになるが、この発明では、陽極
6をタングステン製にしたので、陽極6、特に陽極円筒
部15の内面にも大気中のCO2 やHCなどが付着する
ことはない。
【0026】このように、大気中のCO2 やHCなどの
陽極6への吸着がなくなったことにより、グロー放電開
始後、直ぐに分析のための測定(測光)に入ることがで
き、全所要時間が例えば60秒以内という迅速分析が可
能になった。
【0027】上述の実施の形態は、グロー放電発光分析
装置であったが、この発明は、このグロー放電発光分析
装置と同様にグロー放電を用いるグロー放電質量分析装
置に適用してもよいことはいうまでもない。また、試料
29と陽極6との間に例えば400〜1200Vの直流
電圧を印加するようにしてもよい。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のグロー
放電分析装置では、陽極をタングステン製にしたので、
陽極に吸着されるCO2 やHCなどの量を少なくでき、
鉄鋼など試料中に含まれるCの分析も極めて短い時間で
測定することができる。そのため、この発明のグロー放
電分析装置をCを含めた迅速分析装置として使用できる
利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一つの実施の形態を示す構成説明図
である。
【図2】同じく上記実施形態を示す構成説明図である。
【図3】従来技術の欠点を説明する図である。
【符号の説明】
1…グロー放電管、6…タングステン製陽極、15…陽
極円筒部、29…鉄鋼試料、IG…不活性ガス。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グロー放電管の陽極の筒部と対向して試
    料を配置し、低圧下において前記試料表面に不活性ガス
    を供給し、試料と前記陽極との間に高周波電圧または直
    流電圧を印加してグロー放電を発光させ、放電発光を分
    析するグロー放電分析装置において、前記陽極をタング
    ステン製にしたことを特徴とするグロー放電分析装置。
JP11174626A 1999-06-21 1999-06-21 グロー放電分析装置 Pending JP2001004548A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1715504A2 (en) * 2005-04-19 2006-10-25 Horiba, Ltd. Glow discharge drilling apparatus and glow discharge drilling method
US7242471B2 (en) 2004-09-13 2007-07-10 Horiba, Ltd. Glow discharge optical emission spectrometer and glow discharge optical emission spectrometry
JP2009111173A (ja) * 2007-10-30 2009-05-21 Horiba Ltd 分光分析装置

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