JP2001091465A - グロー放電発光分光分析方法 - Google Patents

グロー放電発光分光分析方法

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JP2001091465A
JP2001091465A JP26959499A JP26959499A JP2001091465A JP 2001091465 A JP2001091465 A JP 2001091465A JP 26959499 A JP26959499 A JP 26959499A JP 26959499 A JP26959499 A JP 26959499A JP 2001091465 A JP2001091465 A JP 2001091465A
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discharge
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glow discharge
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discharge electrode
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Hideto Furumi
秀人 古味
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Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放電電極に汚れが有っても安定した放電を行
い、バックグラウンドを低減させることのできるグロー
放電発光分光分析方法を提供する。 【解決手段】 グロー放電は、Oリング5および集光レ
ンズ7でシールされた放電管中空部を排気し、陽極台6
に設置された放電電極1と試料4との間で放電させるも
のであるが、分析放電に先立ち、試料4の位置に金板3
をセットして放電を行う。これによって外周を絶縁プレ
ート2で遮蔽された放電電極1の内面および端面に金コ
ーティング処理が行われることになる。したがって、放
電電極1の表面は金皮膜で覆われるから分析放電時に放
電が安定し、かつ、軽元素測定時のバックグラウンドの
低減が得られる。標準試料14は定性・定量測定時の基
準として用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、元素の定性および
定量測定を行う発光分光分析、特にグロー放電管を光源
として発光分光分析を行うグロー放電発光分光分析方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】発光分光分析は試料の原子や分子に熱的
に、または電気的にエネルギを与えて励起させ、励起さ
れた原子や分子がそのエネルギを失うときに発する光の
放射(発光)を波長選別ならびに強度測定を行うことに
よって試料元素の定性ならびに定量分析を行うものであ
る。従来から熱的な励起法にはガス炎中に試料を噴霧す
るフレーム法、放電の持続時間を長く行うアーク法があ
り、電気的な励起法にはパルス状で放電を行うスパーク
法や負圧ガス中で放電を行う放電管法が使用されてい
る。最近、この放電管法による発光光源の一つとしてグ
ロー放電管が試料の蒸発ならびに気化をスパッタリング
で行うため、半導体製造プロセスにおいてウエハ上の薄
膜を深さ方向に分析が可能な方法であるとして注目され
ている。
【0003】ここで、グロー放電発光分光分析装置の一
般的な構成および分析方法を図2によって説明する。装
置は発光源としてのグロー放電管13と分光を行う分光
器10とから構成される。グロー放電管13は、円筒形
状をなし陽極となる放電電極1が陽極台6の中心に設置
され、陽極台6の上部は、その内部に低圧の放電ガス雰
囲気を得るための空室が設けられ排気口およびアルゴン
ガス導入口がそれぞれ配設されていて光取り出し口には
集光レンズ7が嵌着されている。陽極台6の下部には絶
縁プレート2が取り付けられ、その先端には陰極となる
試料4との間をシールするためのOリング5が嵌着さ
れ、また放電電極1との間隙を排気するための排気口が
設けられている。一方、分光を行う分光器10にはグロ
ー放電管13からの光を受ける入口スリット8と光波長
に応じて入射光を分散ならびに結像させる回折格子9、
そして各波長の光を個別に集束させるポリクロメータ分
光器の場合、出口スリット11と受光器である光電子増
倍管12のセットが測定波長に応じて複数個配設されて
いる。
【0004】試料4を用いてグロー放電を行わせるには
集光レンズ7および試料4とOリング5でシールされる
グロー放電管中空部を排気ポンプにて所定の圧に真空排
気する。このとき、絶縁プレート2と放電電極1との間
隙部は放電電極1の円筒外形と試料4との間で放電が起
こらないよう、さらに高真空に別の排気口より排気され
る。そして、前記放電管中空部にアルゴンガス等の不活
性ガスを導入し、放電電極(陽極)1と試料(陰極)4
との間に直流電源や高周波電源から電圧を印加させて放
電電極1の内径部で電流密度の高い異常グロー放電を起
こさせる。グロー放電により生じたプラズマ陽イオンに
より陰極物質即ち試料表面の原子がスパッタリングされ
てプラズマ中へ叩き出される。こうして蒸発・気化され
た原子はプラズマ電子との非弾性衝突等により励起され
発光する。放電電極1の円筒内径に相当した発光部で放
射された光は集光レンズ7で分光器10の入口スリット
8に集光される。入口スリット8に入射した光は回折格
子9によって各元素毎のスペクトルに分散されて各々出
口スリット11に集光され、出口スリット11の後方に
配置された光電子増倍管12で光強度が測定される。こ
のような測定を含有量既知の標準試料14についても行
い、試料元素の同定および定量が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のグロー放電発光
分光分析方法によるグロー放電管は以上のように構成さ
れているが、そもそもグロー放電発光分析の特徴は試料
表面をスパッタリングすることによって試料物質を蒸発
・気化させるところにあるが、このことによって測定時
にスパッタされた試料物質が放電電極(陽極)側に付着
して放電が不安定になったり、次の試料測定の妨害とな
る等の問題点が生じる。すなわち、放電電極には一般的
に銅が用いられるが、銅は残留酸素によって表面が酸化
され易く電極表面に酸化膜が形成されると、それが障壁
となって放電が不安定となる。さらに、放電電極に付着
した残留有機物も発光時に分析スペクトルのバックグラ
ウンドを増大させることになり、グロー放電がスパーク
放電やアーク放電に比べて格段に発光輝度が弱く、微量
分析や軽元素分析では感度ならびに精度を維持させるた
めにはバックグラウンドを低減させることが重要な課題
となっている。
【0006】従来から、これらの問題に対処するため、
放電電極の内面および端面をリーマやブラシを用いて機
械的にクリーニングすることが行われている。また軽元
素のバックグラウンドの低減に対しては長時間排気を続
けたり、ダミー試料による放電を行う等の処置がとられ
ていた。しかし、機械的クリーニングでは完全に汚れを
取り除くことができず、完全性を期するために切削量を
大きくすると放電電極の交換頻度が大となる。さらに、
上述したように放電電極に用いられる銅が残留酸素によ
つて電極表面を短時間に酸化されるという問題は解決さ
れていない。また、バックグラウンドの低減処置では処
理時間が不要に掛かり過ぎる、分析試料に合ったダミー
試料を用意しなければならない等の問題点があった。本
発明は、このような事情に鑑みてなされたものであっ
て、分析に際して放電電極の汚れを完全に除去し、安定
な放電とバックグラウンドの低減を計ることのできるグ
ロー放電発光分光分析方法を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のグロー放電発光
分光分析方法は、前記の目的を達成するため、分析放電
に先立ち、前記放電電極に金をスパッタコーティングす
るようにしたものである。これにより放電電極の内壁お
よび端面は新しく金コーティングされ、不安定な放電や
バックグラウンドの増加が起こらなくなる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明のグロー放電発光分
光分析方法を実施するグロー放電管部の一実施例を図1
により説明する。1は放電電極で中空円筒の形状をなし
陽極となる。6は陽極台で下部に放電電極1を保持し、
上部にはシールを兼ねる集光レンズ7が嵌着されてお
り、内部は放電電極1の中空部と共にグロー放電管ガス
室を形成し、真空排気口およびアルゴンガス導入口がそ
れぞれ配設されている。さらに、陽極台6の下端面には
絶縁プレート2が装着され、絶縁プレート2の試料4と
接する面にはOリング5が嵌着されている。なお、絶縁
プレート2と放電電極1との間隙を排気するための排気
口が別に設けられている。試料4の表面は上述のOリン
グ5に接し、シールされるとともに放電電極1の端面と
は所定の間隙を保つようセットされる。そして該試料4
と同じ位置に移動してセットできるよう金板3および標
準試料14が用意される。
【0009】次に、図1に示す実施例のグロー放電管部
の動作を説明する。集光レンズ7および試料4とOリン
グ5でシールされるグロー放電管中空部を排気ポンプに
て所定の圧に真空排気する。このとき、絶縁プレート2
と放電電極1との間隙部は放電電極1の円筒外形と試料
4との間で放電が起こらないよう、さらに高真空に別の
排気口より排気される。そして、前記放電管中空部にア
ルゴンガス等の不活性ガスを導入し、放電電極(陽極)
1と試料(陰極)4との間に直流電源や高周波電源から
電圧を印加させて放電電極1の内径部で電流密度の高い
異常グロー放電を起こさせる。
【0010】最初の測定放電分析が終わると次に放電電
極1の内壁および端面を用意されたリーマやブラシ(図
示されていない)を用いて機械的なクリーニングを行
う。次に金板3を試料4の位置にセットし、金板3を用
いた放電をおこなう。この後次の測定試料が試料位置に
セットされ分析放電を行う。この際、機械的クリーニン
グ器具(図示されていない)や金板3、そのほか分析に
必要な標準試料14は自動分析の場合自動搬送系を用意
し、測定試料、標準試料、金板を一連の試料としてセッ
トしておき、例えば機械的クリーニング→金コーティン
グ→標準試料(複数点)の測定→金コーティング→測定
試料(複数点)の測定→金コーティング→測定試料(複
数点)の測定という一連の作業を自動的に行うようにす
る。
【0011】このとき、実際に金コーティングを行うか
どうかの判断を以下のように定めておくことができる。 1)自動分析の作業順の中に、あらかじめ金コーティン
グ処理作業を固定して決めておく。 2)軽元素のバックグラウンドが、所定のしきい値を越
えたときに、次の試料の測定に移る前に金コーティング
を行う。このときの軽元素のバックグラウンドの測定
は、試料に含有しない元素を選んでおいて、その元素も
同時に測定してその強度を用いるか、または測定元素を
使うときは、測定スペクトルのプロファイルの終わりの
部分(裾の部分)の強度を用いる等の方法をとる。 3)放電が開始しなかったことを検出して、金コーティ
ングを行う。放電が開始しなかったことの検出は、直流
放電の場合は電流が流れていないことを検出し、また高
周波放電の場合は反射電力が所定のしきい値より高くな
ったことを検出することで行う。
【0012】
【発明の効果】本発明のグロー放電発光分光分析方法は
前記のように構成されており、分析に先立ち、放電電極
に金コーティング処理を行うようにすることで次の分析
に際して放電電極の表面は常に新しい金皮膜に覆われて
いる状態になるので放電が安定し、軽元素のバックグラ
ウンドを低減することができる。また、放電そのものの
不放電がなくなり、多数点の試料の連続測定において確
実に繰り返して安定な放電を開始することができるため
測定作業の信頼性が向上する。さらに機械的なクリーニ
ングの回数ならびにその程度を減少させ得るので放電電
極の寿命を延ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のグロー放電発光分光分析方法を実施
するグロー放電管部の一実施例を示す図である。
【図2】 従来のグロー放電発光分光分析装置を示す図
である。
【符号の説明】
1…放電電極 6…陽極台 2…絶縁プレート 7…集光レンズ 3…金板 10…分光器 4…試料 13…グロー放電管 5…Oリング 14…標準試料

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放電電極を陽極とし、試料を陰極として
    両電極間に電圧を印加してグロー放電を起こさせ、前記
    試料の発光分光分析を行うグロー放電発光分光分析にお
    いて、分析放電に先立ち、前記放電電極に金をスパッタ
    コーティングすることを特徴とするグロー放電発光分光
    分析方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102829732A (zh) * 2011-06-15 2012-12-19 钢铁研究总院 一种用于辉光放电溅射深度测量的双激光器在线实时测量装置及方法
CN109270049A (zh) * 2018-09-18 2019-01-25 四川大学 基于中空电极尖端放电的原子发射光谱分析检测装置
WO2020031770A1 (ja) * 2018-08-10 2020-02-13 株式会社堀場製作所 グロー放電発光分析方法及びグロー放電発光分析装置

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JPWO2020031770A1 (ja) * 2018-08-10 2021-09-02 株式会社堀場製作所 グロー放電発光分析方法及びグロー放電発光分析装置
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