JPH06102180A - グロー放電分光分析装置 - Google Patents

グロー放電分光分析装置

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JPH06102180A
JPH06102180A JP25114192A JP25114192A JPH06102180A JP H06102180 A JPH06102180 A JP H06102180A JP 25114192 A JP25114192 A JP 25114192A JP 25114192 A JP25114192 A JP 25114192A JP H06102180 A JPH06102180 A JP H06102180A
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JP
Japan
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glow discharge
light
open end
Prior art date
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Application number
JP25114192A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuko Koshiyu
泰子 古主
Akira Yamamoto
山本  公
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
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Publication of JPH06102180A publication Critical patent/JPH06102180A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 試料が、分析時に発生する光と干渉を起こす
厚さの薄膜からなる場合であっても、その深さ方向の分
析を正確に行うことを可能とする。 【構成】 一方の開口端が窓体14によってシールさ
れ、他方の開口端が試料10と対峙された中空状のアノ
ード体12と、開口端が前記試料10によってシールさ
れ、且つ前記アノード体12に絶縁された状態で取付け
られた中空状のカソード体16と、前記窓体14、試料
10、アノード体12、及びカソード体16とで形成さ
れた中空部18を、所定圧力分布のガス雰囲気に調整す
る第1、第2真空ポンプ24、28とを備えたグロー放
電分光分析装置において、前記試料10が取付けられて
いる開口端近傍に、該試料の表面に略平行な方向に分光
器へ光を取込むための窓12B、貫通空間36、筒体4
0及び窓体42からなる光取出部44を設け、且つ第3
真空ポンプ48で圧力調整可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グロー放電分光分析装
置、特に鏡面を有する金属上の薄膜試料を分光分析する
際に適用して好適な、グロー放電分光分析装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】通常、鋼板を製造する場合、その過程に
おいて受ける熱や雰囲気の影響などによって、鋼板の表
面や結晶粒界などに微量添加元素が濃化偏析することが
起こり、この濃化偏析によって鋼材の諸特性が左右され
る。このような諸特性を明らかにするには、元素あるい
はその形態の分析が不可欠となる。このような鋼板の表
面分析手法の1つとして、従来から、グリムタイプのグ
ロー放電分光分析法(以下GDSと略記する)が簡易・
迅速な分析手法として広く利用されている。
【0003】このGDSは放電管内にアルゴン等の希ガ
スを導入し、該放電管内を数Torr程度にした状態で試
料を陰極としてグロー放電させ、生じたAr + イオンで
試料をスパッタリングすることにより、そのときに発生
する光の発光スペクトルを分光分析することにより、試
料成分の元素分析を定性・定量的に行うものである。
【0004】従来、上記のようなグロー放電分光分析を
行う際に用いられるグロー放電管には、例えば図5に示
すような、グリムタイプのグロー放電管が特公昭49−
21680に開示されている。
【0005】この放電管においては、試料10の反対側
のアノード12の開口端が窓体14によってシールさ
れ、且つ、前記アノード体12に絶縁状態でシールされ
た中空形状のカソード体16が取付けられており、該カ
ソード体16が有する上記窓体14に対向する他方の開
口端には、前記試料10が密着して真空にシールされて
いる。
【0006】又、前記グロー放電管では、その中空部1
8内にガス導入管20からアルゴン(Ar )ガスが矢印
A方向に流入されると共に、該中空部18の内部圧力が
グロー放電に最適な圧力となるように、第1排気管22
を介して第1真空ポンプ24で排気することにより調圧
され、且つ、第2排気管26を介して、第2真空ポンプ
28でアノードパイプ12Aとカソード体16の間を排
気することにより該アノードパイプ12Aの内外部分に
圧力差が与えられ、その状態でグロー放電が行われる。
【0007】このグロー放電によって発生した光は、前
記窓体14を介して取り出され、取り出された光を分光
分析することにより、試料10の元素分析が行われる。
なお、図中30はカソード体16と試料10の間をシー
ルするためのOリング、32はアノード体12と窓体1
4の間をシールするためのOリングであり、又、34
は、前記アノード体12とカソード体16の間を絶縁状
態でシールするためのテフロンシートである。
【0008】前記放電管では、放電させるために、測定
試料に応じて、直流電源や高周波電源が用いられ、その
放電状態は定電流、定電圧、定電力のいずれかで制御さ
れる。なお、高周波で放電させて測定する場合は、アノ
ードパイプ12Aに近接するカソード体16の内側を絶
縁する必要がある。
【0009】以上詳述した構成のグロー放電管は、様々
な試料について深さ方向の成分分析に適用され、近年は
半導体上のパッシベーション膜などの分析にも需要が増
加しつつある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のグロー放電管には、測定試料が鏡面を有する金属上
の薄膜、特に紫外光や可視光で干渉を起こす厚さの薄膜
である場合には、該試料を高周波によるグロー放電で分
析すると、その際のスパッタリングによる薄膜の膜厚減
少に伴い、分析波長に依存する干渉光の強度が変化し、
あたかも成分濃度に変化があるかの如く測定光の強度変
動が起こるという問題があった。
【0011】本発明は、前記従来の問題点を解決すべく
なされたもので、試料が、分析時に発生する光が干渉を
起こす厚さの薄膜からなる場合であっても、その深さ方
向の分析を正確に行うことができる、グロー放電分光分
析装置を提供することを課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、試料を気密状
態で取付ける開口端を有する中空状のカソード体と、該
カソード体に気密且つ絶縁状態で取付けられた中空状の
アノード体と、少なくとも前記試料、カソード体及びア
ノード体で形成された中空部を、所定圧力分布のガス雰
囲気に調整可能な圧力調整手段とを備えたグロー放電分
光分析装置において、前記試料が取付けられている開口
端近傍に、該試料の表面に略平行な方向に光を分光器へ
取込むための光取込手段を設けたことにより、前記課題
を達成したものである。
【0013】本発明は、又、前記グロー放電分光分析装
置において、前記光取込手段が、アノード体からカソー
ド体の内側に沿って試料表面の近傍まで延びたアノード
パイプに形成された窓部と、該窓部に対向する位置のカ
ソード体に形成された貫通空間を有する光取出用空間
と、該空間の先端部に取付けられた窓体とを有している
ことにより、同様に前記課題を達成したものである。
【0014】
【作用】本発明においては、例えば、後述する図1に一
例を示すように、グロー放電管においてアノードパイプ
12Aにスリット状の窓12Bを設け、分析時に発生し
た光の取り出し方向を、従来の試料面と対向する方向の
窓体14からではなく、スリット状窓12Bを通して窓
体42に向かう横方向に設定することにより、試料面で
の反射に起因する干渉光の変化がもたらす発光強度の変
動を除去することが可能となる。
【0015】従って、本発明によれば、干渉色を呈する
薄膜試料を測定する際でも、分析波長に依存して発光強
度が変動することがなくなるので、深さ方向における成
分元素の真の濃度変化を測定することができる。
【0016】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。
【0017】図1は、本発明に係る一実施例のグロー放
電分光分析装置が備えているグロー放電管を示す、前記
図4に相当する断面図である。
【0018】上記グロー放電管は、アノードパイプ12
Aに穿設されたスリット状の窓12Bと、該窓12Bに
対向する位置のカソード体16に形成された貫通空間3
6と、該貫通空間36に絶縁性シール部材38を介して
連接された筒体40と、該筒体40の開口端に気密状態
で取付けられた窓体42とからなる光取出部(光取込手
段)44を備え、該光取出部44を介して横方向から分
光器(図示せず)に光を取り込むことができるようにし
た以外は、前記図5に示した従来のグロー放電管と実質
的に同一である。従って、図5に示したグロー放電管と
同一部分についての説明は省略する。
【0019】本実施例では、上記アノードパイプ12A
に形成されている窓12Bは、図1の矢印B方向から見
た状態を図2(A)に拡大して示すように縦方向のスリ
ット状である。
【0020】又、本実施例では、上記光取出部44を設
けたことによって生じる、放電を抑制する差動排気能力
の低下を補うため、上記筒体40に連結された第3排気
管46を介して第3真空ポンプ48で別途排気できるよ
うになっている。
【0021】本実施例のグロー放電分光分析装置によれ
ば、中空部18内で放電を生じさせ、試料10の分析を
行う際に発生する光を、上記光取出部44により、窓1
2B、貫通空間36、筒体40及び窓体42を通して、
試料10の測定表面に平行な方向に取出すことができ
る。
【0022】従って、従来のように、試料10に対向す
る側の窓体14を通して測定する場合のように、試料1
0の表面からの反射光の影響を受けることなく、発生し
た光の分光スペクトルを測定することが可能となる。
【0023】その結果、試料10が、表面に鏡面を有
し、且つその上に分析光と干渉を起こす厚さの薄膜が1
層以上形成されているものであっても、干渉光に影響を
受けることなく分光分析を行うことができるため、該試
料10が有する薄膜についても、深さ方向の成分元素の
分析を正確に行うことが可能となる。
【0024】次に、本実施例の効果を明らかにするため
に行った実験結果について説明する。
【0025】図3は従来通り、試料面との対向方向の窓
体14から光を取り出して分光器に導入したときのPS
G(リンシリケートガラス)膜(薄膜)の測定結果であ
り、この図3では明らかに測定光の強度の変動が認めら
れる。一方、図4は、本発明により横方向より光を取り
込んで同様に測定した結果であり、この図4に示す通
り、薄膜をスパッタリングすることによる干渉光の強度
変化に起因する発光強度の変化を完全に除去することが
できた。
【0026】なお、本実施例では、アノードパイプ12
Aに形成した窓12Bが縦形スリットである場合を示し
たが、これに限られるものでなく、その形状は放電の安
定性を阻害しない限り任意に変更可能であり、例えば図
2(B)に示したような横型スリットを用いれば、測定
光の強度を増加できる効果も得られる。
【0027】以上説明したように、本実施例によれば、
鏡面上に形成された薄膜試料についても深さ方向におけ
る成分の真の濃度変化を簡易・迅速に分析できるという
優れた効果が得られる。
【0028】なお、本発明では、放電管は必ずしも試料
に対向する側の窓体14を有していなくてもよい。又、
放電管の具体的形状も前記実施例に示したものに限定さ
れない。
【0029】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、試
料が、分析時に発生する光と干渉を起こす厚さの薄膜か
らなる場合であっても、その深さ方向の分析を正確に行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例のグロー放電分光分析装
置が備えた放電管を示す断面図
【図2】アノードパイプの拡大部分図
【図3】従来のグロー放電管でパッシベーション膜を分
析した結果を示す線図
【図4】本発明によりパッシベーション膜を分析した結
果を示す線図
【図5】従来のグリムグロー放電分光分析装置の放電管
の構成を示す断面図
【符号の説明】
10…試料 12…アノード体 12A…アノードパイプ 12B…窓 14、42…窓体 16…カソード体 18…中空部 20…ガス導入管 22…第1排気管 24…第1真空ポンプ 26…第2排気管 28…第2真空ポンプ 30、32、50…O−リング 36…貫通空間 40…筒体 44…光取出部 46…第3排気管 48…第3真空ポンプ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料を気密状態で取付ける開口端を有する
    中空状のカソード体と、該カソード体に気密且つ絶縁状
    態で取付けられた中空状のアノード体と、少なくとも前
    記試料、カソード体及びアノード体で形成された中空部
    を、所定圧力分布のガス雰囲気に調整可能な圧力調整手
    段とを備えたグロー放電分光分析装置において、 前記試料が取付けられている開口端近傍に、該試料の表
    面に略平行な方向に光を分光器へ取込むための光取込手
    段を設けたことを特徴とするグロー放電分光分析装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記光取込手段が、アノード体からカソード体の内側に
    沿って試料表面の近傍まで延びたアノードパイプに形成
    された窓部と、該窓部に対向する位置のカソード体に形
    成された貫通空間を有する光取出用空間と、該空間の先
    端部に取付けられた窓体とを有していることを特徴とす
    るグロー放電分光分析装置。
JP25114192A 1992-09-21 1992-09-21 グロー放電分光分析装置 Pending JPH06102180A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100356064B1 (ko) * 1999-12-28 2002-10-12 학교법인 한마학원 원자방출분광계용 고효율의 관통형 속 빈 음극관 글로우방전 셀
JP2006145500A (ja) * 2004-11-24 2006-06-08 Horiba Ltd グロー放電発光分析方法、グロー放電発光分析装置、及び電力生成装置
JP2008267829A (ja) * 2007-04-16 2008-11-06 Horiba Ltd 測定方法、測定装置およびエピタキシャル基板

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