JP3569716B2 - 高周波グロー放電発光分光分析方法およびその装置 - Google Patents

高周波グロー放電発光分光分析方法およびその装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、試料をスパッタリングしながら、発生した光を分析するグロー放電発光分光分析方法およびその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
気体圧力が500〜1300Pa程度のアルゴン(Ar)雰囲気中で、二つの電極間に高電圧を印加すると、グロー放電が起こり、Arイオンが生成される。生成したArイオンは高電界で加速され、陰極の試料表面に衝突し、そこに存在する物質をたたき出す。この現象をスパッタリングと呼ぶが、スパッタされた粒子(原子、分子、イオン)はプラズマ中で励起され、基底状態に戻る際にその元素に固有の波長の光を放出する。この発光を分光器で分光して元素を同定する分析法が、グロー放電発光分光分析方法と呼ばれている。
【0003】
このグロー放電発光分光分析方法を具現化した従来の分析装置では、グロー放電管として、例えば、図4に示すような中空陽極型のグリムグロー放電管31が用いられている。このグロー放電管31は、試料6が押し当てられる支持ブロック32と陽極ブロック3とが、Oリングのようなシール部材11を介して接合されている。陽極ブロック3には、中空陽極管3dが一体形成されており、この陽極管3dは、支持ブロック32に設けられた貫通孔に挿入され、試料6の分析面(表面)6aに近接している。試料6は、その分析面6aにおける分析すべき部位を囲む環状形状となったOリングのようなシール部材11を介して、主に陰極ブロック4により支持ブロック32に気密状態で押し付けられる。
【0004】
こうして、試料6により陽極管3dを収納する支持ブロック32の内方空間(グロー放電空間)Vの開口部を密閉し、この内方空間Vを、図示しない真空排気装置(減圧手段)により、第1および第2真空排気孔3b,3cから真空引きするようになっている。さらに、陽極ブロック3は、アルゴンガス供給孔3aを有しており、管内Vがアルゴンの希ガス雰囲気(500〜1300Pa)とされている。
【0005】
このグロー放電管31は、陽極ブロック3および陰極ブロック4が、マッチング回路14の負荷側端子b1,b2にそれぞれ接続されている。マッチング回路14の電源側端子a1,a2には、交流電源12が接続され、この電源12からの高周波の高電圧を、マッチング回路14を介して陽極管3dと試料6との間の放電部に印加する。高電圧が放電部に印加されると、グロー放電が起こり、これによって生成されるアルゴンの陽イオンを試料の分析面6aに衝突させて、試料6をスパッタリングする。スパッタリングにより元素に固有の波長の光が発生し、グロー放電管31から放出され、その窓板13を透過した光Sが図示しない分光器で検出され、発光強度が測定される。
【0006】
陽極管3dと試料6との間の放電部の負荷は、図5に示すように、コンデンサC0および抵抗R0からなる負荷Z0として等価的に表わすことができる。この負荷Z0のインピーダンスは、試料6(図4)の形状および材質などに依存する。したがって、負荷Z0のインピーダンスに応じて電源12からの高周波電力を負荷Z0に効率よく供給するために、マッチング用可変コンデンサC1、チューニング用可変コンデンサC2およびコイルLがマッチング回路14に設けられており、マッチング条件、つまり負荷Z0に供給される電力が最大となる条件を満たすように、マッチング用可変コンデンサC1およびチューニング用可変コンデンサC2が調整される。
【0007】
しかし、高周波グロー放電発光分光分析において、高周波電力を陽極管3dと試料6との間の放電部の負荷に供給するとグロー放電が起こるが、可変コンデンサC1,C2が調整されるまでに時間がかかり、その間は負荷に供給される電力が一定とならない。図6は単一の元素が均一な濃度で分布する基板の表面に、基板とは異なる単一の元素が均一な濃度で分布する組成の薄膜を有する試料の分析結果を示したもので、Aが薄膜の特性曲線、Bが基板の特性曲線である。
図6に示すように、グロー放電発光分光分析の開始直後のマッチング追従時間、つまりこの供給電力が一定とならない時間T2の間は発光強度Aは変動してしまう。このように、グロー放電発光分光分析の開始直後に発光強度が一定とならなくても、物質の密度がほぼ均一なバルク試料を分析する場合には、試料表面の物質の量を特定する必要はなく、発光強度が安定する時刻t2以降の発光強度から物質の量を特定すれば済む。
【0008】
しかし、膜厚が数ナノメートル程度の薄膜試料の場合、薄膜試料の薄膜、つまり最表層の特性Aは発光強度が変動してしまい、発光強度が安定する時刻t2では、すでに薄膜はほとんどスパッタリングされてしまっており、発光強度から薄膜の物質の量を正確に特定することができない。
【0009】
この問題を解決してグロー放電発光分光分析の開始直後の発光強度を正確に測定するために、測定対象となる試料とほぼ同一形状および材質の試料を用いて、予め図5に示す負荷Z0に供給される電力が最大となるように可変コンデンサC1,C2を調整しておき、その後に発光強度を測定する方法がある。しかし、この方法では、測定対象以外の試料が必要であり、また、可変コンデンサC1,C2の調整のためだけに測定を行わなければならない。
【0010】
また、グロー放電発光分光分析は、予め測定時間を設定し、その測定時間の間に発光強度を測定するが、図4のスイッチ16を閉じて電源12から電圧を印加して陽極管3dと試料6との間の放電部に電圧を印加してもすぐにはグロー放電が起こらず、測定時間のブランク、つまり図6に示すように実際にグロー放電が起こるまでの時間T1のずれがある。このため、例えば測定時間をT3として予め設定したとしても、電圧の印加と同時に発光強度の測定を開始すると、実質的に測定が行われる時間は、T3−T1となる。この測定時間のブランクである時間T1のずれは、試料に依存しており予測できないものであるため、予め時間T1だけ測定時間を大きく設定しておくことはできない。また、電圧の印加後に電流が流れていることを確認することによりグロー放電が起こっていると判断する方法がある。しかし、この方法では、図5のマッチング回路14の可変コンデンサC1,C2が調整されておらず、マッチング条件が満たされていない場合、たとえ所定値以上の電流を測定することができても、実際に放電部に供給されるエネルギ(電力)が少ないためにグロー放電が起こっていない場合がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、マッチング追従時間を短縮し、かつ測定時間のブランクをなくして試料表面近傍の分析を正確に行うことができるグロー放電発光分光分析方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の高周波グロー放電発光分光分析方法および装置は、放電部を真空引きにしたのち、高周波電力をマッチング回路を介して陽極管と試料との間の放電部に印加し、このマッチング回路がマッチング条件を満たして前記放電部に供給される高周波電力が最大となるように回路定数を設定したのち、高周波電力の供給を停止し、ついで分析ガスを放電部に供給したのち高周波電力を前記マッチング回路を介して陽極と試料間に印加してグロー放電を発生させ、試料をスパッタリングしながら発生した光を分析する。
【0013】
この構成によれば、分析ガスを放電部に供給する前にマッチング条件を満たすように回路定数を設定しておくため、その後にグロー放電を発生させた時にはマッチング追従の時間がほとんどなく、グロー放電の発生とほぼ同時に最大の供給電力が試料に印加され、正確に発光強度を測定することができる。したがって、試料の表面近傍の分析を正確に行うことができる。
【0014】
本発明の高周波グロー放電発光分光分析方法および装置の好ましい実施形態では、グロー放電による発光の強度を測定し、この強度が所定値を越えた時点で分析対象元素の発光スペクトルの測定を開始する。この構成によれば、発光の強度が所定値を越えた時点で測定を開始するので、測定時間のブランクがなく、予め設定された測定時間だけ測定が行われる。したがって、試料の表面近傍の分析を正確に行うことができる。
【0015】
本発明の高周波グロー放電発光分光分析方法および装置のさらに好ましい実施形態では、グロー放電を発生させるために陽極管と試料との間の放電部に高周波電圧を印加したのち一定時間内にグロー放電による発光強度が所定値に達しなかったとき、高周波電力の供給を停止する。この構成によれば、高周波電圧を印加したのち一定時間内に発光強度が所定値に達しなかったときは、異常があると判断できるので、自動的に高周波電力の供給を停止する。したがって、異常があるにもかかわらず無駄に電力供給が行われることを防止する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態を図面にしたがって説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかるグロー放電発光分光分析装置(以下、単に「分析装置」ということがある。)の一部縦断面図で示すブロック図である。分析装置1は、従来例と同様に、中空陽極型のグリムグロー放電管31が用いられたものであり、従来例と同一の部品については同一の符号を付し、説明を省略する。分析装置1は図示しない減圧手段である真空排気装置を備えており、陽極管3dが収納される内方空間Vは密閉され、この真空排気装置によって第1および第2真空排気孔3b,3cから真空引きするようになっている。
【0017】
分析装置1は、陽極管3dと試料6との間の放電部に高周波電圧を印加してグロー放電を発生させる交流電源12と、この放電部に電源12からの電力を供給するマッチング回路14と反射波測定センサ15とを備える。電源12およびマッチング回路14は図4の従来例と同様の構成であり、電源12は、例えば50Ωの内部インピーダンスを有する13.56MHz高周波電源であり、この電源12に接続されたスイッチ16によって電圧の印加が制御される。反射波測定センサ15はマッチング回路14に接続されており、マッチング回路14における反射波を測定する。反射波とは、負荷側端子b1,b2(図5)から電源側端子a1,a2(図5)の方向に進む電圧の波であって、電源側端子a1,a2(図5)における電圧の位相を測定することにより反射波は測定される。反射波が存在しない場合は、マッチング条件が満足されており、放電部に供給される電力が最大となる。
【0018】
分析装置1は分析ガス供給通路41およびフラッシュガス供給通路42を有し、アルゴンガス供給手段43からのアルゴンガスの供給を分析ガス用バルブ44およびフラッシュガス用バルブ45で制御する。分析ガス供給通路41および分析ガス用バルブ44の間にはマスフローコントローラ46が接続され、このマスフローコントローラ46は、放電部に供給されるアルゴンガスの流量を制御する。
【0019】
分析装置1はグロー放電による発光の強度を測定する検出手段50を備え、検出手段50は分光器51と複数の光電子増倍管(チャンネル)52とからなる。分光器51は、図示しない入射スリット、この入射スリットから入射した光Sを波長に応じて異なった回折角度で回折する回折格子、回折光を通過させる出射スリットを備え、試料6から発生する光Sを分光する。光電子増倍管52は分光器51の出射スリットを通過した回折光の強度を測定するもので、それぞれの光電子増倍管52は異なる波長の発光の強度を測定し、この光電子増倍管52のうち、試料6の最表層の元素の発光強度を測定するチャンネルが、後述する放電開始をモニターするためのモニターチャンネルである。分析装置1は、また、測定回路53を備えており、各光電子増倍管52が測定する発光強度を所定の測定時間だけ測定する。
【0020】
分析装置1は制御装置60を備えており、この制御装置60は、マッチング調整手段61、起動手段62、測定開始時点判別手段63および異常判別手段64を有し、分析装置1の自動制御を行う。
【0021】
次に、本発明の一実施形態にかかるグロー放電発光分光分析方法について説明する。
まず、試料6がグロー放電管31に装着された状態で、測定が開始される。測定手順は図2に示すとおりで、図1の制御装置60で全て自動的に制御する。
最初に、図示しない真空排気装置に接続された真空バルブを開き、放電部を真空引きする(S1)。真空計(図示せず)で測定する真空度が予め制御装置60の記憶手段(図示せず)に設定されている設定真空度に到達すると(S2)、スイッチ16を閉じてマッチング回路14を介して放電部に電源12の高周波電圧を印加する(S3)。電圧が印加されても、分析ガスはまだ供給されていないため、グロー放電は発生しない。
【0022】
次に、マッチング回路14を動作させ(S4)、マッチング回路14のマッチング条件を満たして放電部に供給される電力が最大となるようにマッチング回路14の回路定数を設定する(S5)。具体的には、反射波測定センサ14がマッチング回路14の反射波を測定し、制御装置60のマッチング調整手段61が、この反射波の測定値が所定値以下であるか否かを判別し、所定値以下でなければマッチング回路14の可変コンデンサC1,C2(図5)を調整する。マッチング調整手段61はこの反射波の測定値の判別と可変コンデンサC1,C2の調整とを繰り返し、反射波の測定値が所定値以下、つまりほぼ0に等しいと判断した時点で、可変コンデンサを調整された状態のままにし、制御装置60の起動手段62がスイッチ16を開いて電源12からの電圧の印加を解除する(S6)。
次に、起動手段62が制御装置60に接続されたマスフローコントローラ46に分析ガス流量を設定し(S7)、アルゴンガス供給手段43に接続された分析ガス用バルブ44を開く(S8)。これによって、グロー放電管31には、マスフローコントローラ46に設定された流量の分析ガスが供給されることになる。
【0023】
次に、起動手段62はスイッチ16を閉じて再び放電部に電源12の高周波電圧を印加し(S9)、放電部に高周波電力を供給する。マッチング回路14の回路定数はマッチング条件を満たすように既に設定されているため、ここではマッチング回路14のコンデンサC1,C2(図5)を調整する必要はない。
高周波の高電圧の印加によって、グロー放電が生じ、アルゴンの陽イオンが生成される。このArイオンにより試料6がスパッタリングされ、発生した光Sは分光器51に入射する。
【0024】
分光器51で分光された光は複数の光電子増倍管52によって波長に応じて測定され、この光電子増倍管52のうち、モニターチャンネルが分析対象元素である試料6の最表層の元素の発光強度を測定する(S10)。制御装置60の測定開始時点判別手段63は、最表層の元素の発光強度を測定する光電子増倍管52の測定強度が所定値を越えたか、つまりグロー放電が発生しているか否かを判別し(S11)、所定値を越えていなければ、異常判別手段64が異常を判別するための時間を経過したか否かを判別する(S12)。異常を判別するための時間を経過していなければ、測定開始時点判別手段63が再度光電子増倍管52で測定された発光強度が所定値を越えたか否かを判別し(S11)、所定値を越えていれば、測定回路52に、予め設定された測定時間の間グロー放電による分析対象元素の発光スペクトルの強度の測定を開始させる(S13)。測定された発光スペクトルの強度は、制御装置60によって処理される。
【0025】
異常を判別するための時間を経過しても光電子増倍管52により測定された発光強度が所定値に達しなかった場合は、異常判別手段64はエラー処理を行い(S14)、スイッチ16を閉じて電圧12からの電圧の印加を解除して(S15)、その他の測定終了のための処理を行う。このように異常判別手段64によって異常を判別してスイッチ16を閉じて電圧の印加を解除して自動的に高周波電力の供給を停止するので、異常があるにもかかわらず無駄に電力供給が行われることを防止する。
【0026】
図3は従来例と同様の単一の元素が均一な濃度で分布する基板の表面に、基板とは異なる単一の元素が均一な濃度で分布する組成の薄膜を有する試料の分析結果を示したもので、Cが薄膜の特性曲線、Dが基板の特性曲線である。マッチング回路14の回路定数は、分析ガスを供給する前に予めマッチング条件を満たすように設定されているため、マッチング追従時間(図5の時間T2)はなく、放電部には分析ガス供給による放電開始と同時に一定の電力が供給され、試料の最表層である薄膜の特性曲線Cは変動せずにほぼ一定である。したがって、最表層の数ナノメートルの分析でも精度良く行うことができる。
【0027】
また、光電子増倍管52により測定された発光強度が所定値を越えたか否かを判別してから測定を開始しているため、測定時間のブランク(図5の時間T1)はない。したがって、予め設定された測定時間の間、例えばこの測定時間をT3とすると、時間T3の間、正確に発光強度の測定を行うことができる。
【0028】
測定時間が経過すると、スイッチ16を開いて電源12からの電圧の印加を解除し(S15)、真空バルブを閉じ(S16)、分析ガス用バルブを閉じる(S17)。
最後に、フラッシュガス用バルブを開けて放電部にアルゴンガスを流し込み、放電部のパージを行う(S18)。測定終了後は、試料を装置1から離脱する。
【0029】
本実施形態においては、試料の最表層の元素の発光強度を測定する光電子増倍管52によってグロー放電の発生を検出しているが、グロー放電が発生していることを検出することができるものであればよく、分光器に入る前の光や分析ガスのスペクトル(例えばアルゴン)などを監視するものでもよい。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、本発明の高周波グロー放電発光分光分析方法によれば、分析ガスを放電部に供給する前にマッチング条件を満たすように回路定数を設定しておくため、その後にグロー放電を発生させた時にはマッチング追従の時間がほとんどなく、グロー放電の発生とほぼ同時に最大の供給電力が試料に印加され、正しく発光強度を測定することができる。また、発光の強度が所定値を越えた時点で測定を開始するので、測定時間のブランクがなく、予め設定された測定時間だけ測定が行われる。したがって、試料の表面近傍の分析を正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる高周波グロー放電発光分光分析装置を一部縦断面図で示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態にかかる高周波グロー放電発光分光分析方法の工程を示すフローチャート図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる高周波グロー放電発光分光分析装置の分析結果を示す特性図である。
【図4】従来の高周波グロー放電発光分光分析装置のグロー放電管を示す部分縦断面図である。
【図5】従来の高周波グロー放電発光分光分析装置の等価回路図である。
【図6】従来の高周波グロー放電発光分光分析装置の分析結果を示す特性図である。
【符号の説明】
1…高周波グロー放電発光分光分析装置、12…電源、14…マッチング回路、15…反射波測定センサ、50…検出手段、61…マッチング調整手段、62…起動手段、63…測定開始時点判別手段、64…異常判別手段。

Claims (6)

  1. グロー放電により試料をスパッタリングしながら発生した光を分析する高周波グロー放電発光分光分析方法であって、
    放電部を真空引きにしたのち、高周波電圧をマッチング回路を介して陽極管と試料との間の放電部に印加し、
    このマッチング回路がマッチング条件を満たして前記放電部に供給される高周波電力が最大となるように回路定数を設定したのち、高周波電力の供給を停止し、
    ついで分析ガスを放電部に供給したのち高周波電圧を前記マッチング回路を介して陽極と試料間に印加してグロー放電を発生させる高周波グロー放電発光分光分析方法。
  2. 請求項1において
    グロー放電による発光の強度を測定し、この強度が所定値を越えた時点で分析対象元素の発光スペクトルの測定を開始する高周波グロー放電発光分光分析方法。
  3. 請求項1または2において、
    グロー放電を発生させるために陽極管と試料との間の放電部に高周波電圧を印加したのち一定時間内にグロー放電による発光強度が所定値に達しなかったとき、高周波電力の供給を停止する高周波グロー放電発光分光分析方法。
  4. グロー放電により試料をスパッタリングしながら発生した光を分析する高周波グロー放電発光分光分析装置であって、
    陽極管および試料が収納される内方空間を真空引きする減圧手段と、
    前記陽極管と前記試料との間の放電部に高周波電圧を印加してグロー放電を発生させる電源と、
    前記放電部に電源からの高周波電力を供給するマッチング回路と、
    前記減圧手段による真空引き後前記内方空間に分析ガスが供給される前に前記放電部に供給される高周波電力が最大となるように前記マッチング回路のマッチング条件を設定するマッチング調整手段と、
    このマッチング条件を満たす回路定数が設定されたのち高周波電力の供給を停止させ、ついで分析ガスを前記放電部に供給したのち高周波電力の供給を開始させる起動手段とを備えた高周波グロー放電発光分光分析装置。
  5. 請求項4において
    グロー放電による発光の強度を測定する検出手段と、
    前記検出手段によって測定されたグロー放電による発光の強度が所定値を越えた時点を判別して分析対象元素の発光スペクトルの測定を開始させる測定開始時点判別手段とを備えた高周波グロー放電発光分光分析装置。
  6. 請求項4または5において、
    前記電源から高周波電圧を印加したのち一定時間内にグロー放電よる発光強度が所定値に達したか否かを判別して、グロー放電による発光強度が所定値に達しなかったとき高周波電力の供給を停止させる異常判別手段を備えた高周波グロー放電発光分光分析装置。
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