JPH0593691A - 鋼のグロー放電分光分析法 - Google Patents

鋼のグロー放電分光分析法

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JPH0593691A
JPH0593691A JP28206591A JP28206591A JPH0593691A JP H0593691 A JPH0593691 A JP H0593691A JP 28206591 A JP28206591 A JP 28206591A JP 28206591 A JP28206591 A JP 28206591A JP H0593691 A JPH0593691 A JP H0593691A
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JP
Japan
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sample
glow discharge
anode
steel
analysis
Prior art date
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Pending
Application number
JP28206591A
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English (en)
Inventor
Yasuko Koshiyu
泰子 古主
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JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Filing date
Publication date
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Publication of JPH0593691A publication Critical patent/JPH0593691A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 サンプリングを行えない試料であっても、一
部平坦な部分を有すれば確実に分析を行うことができる
分析方法を提供する。 【要旨】 放電電圧又は放電電流が制御される陽極と試
料である陰極を備えた発光部を有するグロー放電分光分
析装置を用いて、試料の表面分析を行うに際し、陰極部
及び非試料側陽極部を接地し、試料側陽極部に電圧を印
加することにより、試料を接地状態に保ちながら直接分
析するようにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鋼のグロー放電分光分
析法に係り、特に、通常のグロー放電分光分析装置で分
析可能な平行平板試料のみならず、一部平坦な部分を有
する鋼から構成される物体をもサンプリングなしで直接
元素分析をするのに好適なグロー放電分光分析法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】通常、鋼板は、その製造過程において受
ける熱や雰囲気の影響等によって、その表面や結晶粒界
等に微量の添加元素が濃化したり、偏析したりし、その
結果、鋼材の諸特性が左右されている。
【0003】一方、鋼を製造した構造物等の表面も時間
と共に腐食等によって変化する。
【0004】このような材料の諸特性を明らかにするに
は、元素やその分布を直接測定する表面分析手法が不可
欠な評価手段となる。
【0005】又、鋼板の表面分析手法の1つとして、従
来から、グルムグロー放電分光分析法(以下、「GD
S」と略称する)が、簡易且つ迅速な分析手法として広
く利用されている。
【0006】このGDSは、放電管内にアルゴン等の希
ガスを数Torr.程度導入し、試料を陰極としてグロー放
電させ、生じたAr + イオンでスパッタリングされた成
分の発光スペクトルを分光分析して、定性・定量的に元
素分析を行うものである。
【0007】このような分析法は、試料を真空シールと
して用いるため、通常の表面分析手法のように試料全体
を超高真空系内に入れる必要がなく、迅速な測定と試料
交換ができる利点がある。
【0008】又、このようなグロー放電分光分析を行う
際に使用されるグロー放電管として、例えば特公昭49
−21680号に開示されているようなグリムタイムの
グロー放電管が従来から知られている。
【0009】このグロー放電管は、図6に示す如く、中
空のアノード体1と、中空のカソード体3から構成され
ている。又、アノード1の一方の側にはアノードパイプ
1aが設けられ、このアノードパイプ1a の周囲にたと
えばテフロンシート等である絶縁シート2によって絶縁
され、且つ、シールドされた状態でカソード体3が取り
付けられている。更に、カソード体3の開口端にはOリ
ング4を介して試料5が密着し真空にシールされてい
る。又、試料5と反対側のアノード体1の開口端は、O
リング6を介して窓体7によってシールされている。
【0010】このような構成からなる従来のグロー放電
管において、アノード体1の中空部8内にはAr ガスが
流入されると共に、第1排気管10を介して第1真空ポ
ンプ11で排気され、アノード体1の内部圧力がグロー
放電に最適な圧力となるように調整されている。又、ア
ノードパイプ1a とカソード体3の間に存在する気体
が、第2排気管12を介して第2真空ポンプ13で排気
されている。このようにして、アノードパイプ1a の内
側部分と外側部分に圧力差が生じる状態とにされ、グロ
ー放電が行われる。
【0011】このグロー放電によって発生した光を図示
しない分光器等で分光分析することにより、試料5の元
素分析が可能となる。
【0012】なお、アノードパイプ1a の先端と試料5
との距離を0.1〜0.3mmとすることにより、アノー
ドパイプ1a の先端と試料5との間の放電を抑制し、ア
ノードパイプ1a の内径と向き合う位置に設けられた試
料5の表面だけで放電させることができる。このこと
は、上記グロー放電管の特徴の1つとなっている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ようなグロー放電管においては、通常、窓体7を介して
分光器に直接、放電管を接続して分光分析を行うように
なっている。このため、アノード体1は接地され、カソ
ード体3と試料側の部分はマイナス数百ボルトの電圧が
印加されて放電が行われる。
【0014】この場合、試料に接触すると感電する危険
性がある。従って、測定に供する試料は必ずサンプリン
グし、放電管の周囲をカバーする等して感電を予防した
状態で分析する必要があった。
【0015】本発明は、かかる状況に鑑み、必ずサンプ
リングを行わなければならない不都合を解消すべくなさ
れたものであり、サンプリングを行えない試料であって
も一部平坦な部分を有すれば確実に分析を行うことがで
きる分析方法を提供することを目的とする。
【0016】
【問題を解決するための手段】本発明は、鋼のグロー放
電分光分析法において、放電電圧又は放電電流が制御さ
れる陽極と試料である陰極を備えた発光部を有するグロ
ー放電分光分析装置を用いて試料の表面分析を行うに際
し、陰極部及び非試料側陽極部を接地し、試料側陽極部
に電圧を印加することにより、鋼の平行平板試料若しく
は一部平坦な部分を有する鋼からなる試料を接地状態に
保ちながら直接分析することによって、前記課題を解決
したものである。
【0017】
【作用】本発明によれば、試料を接地してグロー放電を
開始させることになるため、試料による感電の心配がな
い。又、試料をサンプリングすることなく、従来からの
平行平板試料と同様に、一部平坦部を有する鋼から構成
される物体であって、サンプリングが実施不可能な試料
の分析をも行うことができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明について図を用いて詳しく説明
する。
【0019】図1は本発明に係るグロー放電管の構成断
面図であり、図中、図6と同一記号は同一意味をもたせ
て使用し、ここでの重複説明は省略する。又、図1のグ
ロー放電管は、図6で示した従来のグロー放電管のアノ
ード体1の接地をカソード体3の接地に変更したもので
ある。
【0020】図1において、アノード体1はアノードパ
イプ1a を含むアノード部1Aとアノード部1Bに分離
されており、試料5側のアノード部1Aにはプラス数百
ボルトの印加電圧が加えられ、試料5と反対側(いわゆ
る非試料側)のアノード部1Bは図6の場合と同様に接
地される。
【0021】又、第2排気管12は、絶縁ジョイント1
4によって第2真空ポンプ13に連結される。更に、ア
ノード部1Aとアノード部1Bの間は絶縁シート2によ
って絶縁され、アノード部1Aはプラスに浮いた状態で
使用される。
【0022】以上詳述したようなグロー放電管を用いて
鋼等の分析が行われる。
【0023】図2は、本発明の使用例構成説明図であ
り、ラインで製造された圧延板を分析する場合のグロー
放電管の設置例を示すものである。
【0024】即ち、図1で詳述したグロー放電管15を
試料5の上に直接設置し、試料5から発せられたスペク
トルをオプティカルファイバー16で分光器17に搬送
して、分光分析するようになっている。
【0025】なお、グロー放電管15は図2のように分
光器17に直結するものに限定されるものでなく、分光
器17と直結しないものであってもよい。
【0026】図3は、図2の試料5としてSUS430
系のフェライト系ステンレスを用い、図4は、SUS4
30系の中に他品種の材料が誤って混入した混在試料を
用い、いずれもサンプリングなしで判別した場合のグラ
フである。これらの図において、横軸はスパッタリング
時間(秒)を示し、縦軸は任意目盛で強度を示してい
る。
【0027】図3と図4を比較すれば明らかなように、
SUS430等のフェライト系ステンレスには殆ど検出
されないNi が混在試料から検出されている。このこと
から、混在試料にはオーステナイト系のステンレスが混
入していたことが分る。
【0028】又、本実施例を用いてより詳しく材料を定
量分析することにより、品種の確定もできるようにな
る。
【0029】図5は、本発明の他の使用例説明図であっ
て、構造物の壁面を分析する実施例を示すものである。
この図において、グロー放電管15は分光器17と一緒
に、X、Y、Z、θ方向に移動させる移動機構をもった
電動台車18に搭載されている。
【0030】即ち、電動台車18の台座18′は図示し
ない移動機構により、図5の太線両矢印で示すX方向、
細線両矢印で示すY方向、図5の紙面に対して垂直方向
であるZ方向、及び角度のθ方向に移動できるようにな
っており、この台座18′に搭載されている分光器17
なども一緒に移動するようになっている。
【0031】このような実施例により、任意の場所に分
光器17と直結されたグロー放電管15を移動させ、元
素分析を行うことができる。
【0032】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、本発明によ
れば、試料を接地してグロー放電を行うことになるため
試料をサンプリングする必要もなくなる。従って、平坦
部を一部有する物体を簡易且つ迅速に元素分析すること
ができるようになり、その効果は甚大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係るグロー放電管の構成断面
図である。
【図2】図2は、本発明の使用例構成説明図である。
【図3】図3は、SUS430系試料を判別したグラフ
である。
【図4】図4は、混入試料を判別したグラフである。
【図5】図5は、本発明の他の使用例構成説明図であ
る。
【図6】図6は、従来のグロー放電管の構成断面図であ
る。
【符号の説明】
1…アノード体、 1a …アノードパイプ、 1A、1B…アノード部、 2…絶縁シート、 3…カソード体、 5…試料、 9…Ar ガス導入路、 10、12…排気管、 15…グロー放電管、 16…オプティカルファイバー、 17…分光器、 18…電動台車。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放電電圧又は放電電流が制御される陽極と
    試料である陰極を備えた発光部を有するグロー放電分光
    分析装置を用いて試料の表面分析を行うに際し、グロー
    放電管の陽極部を絶縁シートで試料側と非試料側に分離
    すると共に、陰極部及び非試料側陽極部を接地し、試料
    側陽極部に電圧を印加することにより、鋼の平行平板試
    料若しくは一部平坦な部分を有する鋼からなる試料を接
    地状態に保ちながら直接分析することを特徴とする鋼の
    グロー放電分光分析法。
JP28206591A 1991-10-02 1991-10-02 鋼のグロー放電分光分析法 Pending JPH0593691A (ja)

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