JP3709993B2 - グロー放電発光分光分析方法及びグロー放電発光分光分析装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はグロー放電発光分光分析方法及び装置に係り、特に炭素等の200nm以下の発光線(原子線)を有する元素を微量含有する試料のグロー放電発光分光分析方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
製鋼精錬工程の迅速化と操業管理の高度化に伴い、たとえば転炉精練の過程において鉄鋼中の成分を迅速かつ精度よく分析する必要性がますます高まっている。かかる要求に応える高精度迅速分析法として、従来は、スパーク放電発光分光分析法が用いられてきたが、自己吸収が大きい上に検量線が曲線であり、さらに共存成分や組織の影響が大きいために鋼種ごとに検量線を作成する必要があった。これに対し、グロー放電発光分光分析法はこのような問題がなく、製鋼製錬工程、特に転炉製錬工程の操業管理のために有効な手段として広く用いられている。
【0003】
このグロー放電発光分光分析法は、気体圧力500〜1300Pa程度のアルゴン等の不活性ガス雰囲気中でグロー放電を発生させ、生じたイオンを陰極である試料表面に衝突させることによつて生ずるスパッタリング現象によって試料表面の原子をたたき出し、それをプラズマ中で励起させ、基底状態に戻る際に放出する元素固有の光波長を分光器で分光して元素を分析する方法で、発光時間が試料探さに対応することから、深さ方向分析にも用いられ、たとえば特許文献1に記載の手法を利用して試料のデプスプロファイルを作成することにも利用されている。
【0004】
しかし、グロー放電発光分光分析法において鋼中炭素等波長200nm以下の発光線を有する元素の定量分析を行おうとすると、炭素等の軽元素の発光強度が安定するのに時間が掛かり、製鋼工程の要求する迅速分析に支障が生ずる場合がある。この原因は試料及び陽極管の炭素含有物質による表面汚染によるものと推定されている。このような汚染のため、たとえば、炭素濃度が10mass ppm程度の極低炭素鋼の場合、発光強度が安定するまで相当の時間、たとえば2分以上かかり、製鋼の工程管理に支障を生じている。
【0005】
このような問題に対応するために、特許文献2には、放電ガスに酸素を混合し、炭素の発光強度の安定化時間を短縮する方法が開示されている。また、特許文献3には、汚染源である大気中炭化水素(CmHn)、炭酸ガス(CO2)等の吸着が少ないタングステンを陽極管に使用し、発光強度の安定化時間の短縮を図る方法が報告されている。
【0006】
【特許文献1】
特開平11-326218号公報
【特許文献2】
特開2001-4547号公報
【特許文献3】
特開2001-4548号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献2に記載の手段では、放電ガス中に酸素に導入する酸素ガスが残留するため、試料中の酸素の定量が不可能になるという問題がある。また、特許文献3に記載の手段では、陽極管が大気曝露されたときに生ずる炭化水素や炭酸ガスの吸着の影響は除去できるものの、放電初期に試料表面から剥離される汚染物質の陽極管への吸着の影響は防ぐことはできず、分析時間の十分な短縮にはつながっていない。
【0008】
本発明は、グロー放電発光分光分析に係る上記問題を解決することを目的とし、グロー放電発光分光分析における炭素等の軽元素の発光強度安定化時間を画期的に、たとえば60秒程度に短縮して、上記元素の分析時間を大幅に短縮し得るグロー放電発光分光分析方法及びその装置を提案することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、グロー放電発光分光分析の際に炭素の発光強度が安定するのに長時間を要する原因が陽極管汚染の影響によるものであることを解明し、かかる汚染が特許文献1に記載の高周波グロー放電発光分光分析装置において、自己バイアス電流を制御して自己バイアス電圧を適正にしたとき効果的に除去されることを見出して本発明を完成した。
【0010】
上記知見に基づき、本発明では、グロー放電管の給電装置に陽極管と分析試料との間に誘起される自己バイアス電圧を受けて自己バイアス電流を発生させる負荷回路を備えてなるグロー放電発光分光分析装置を用いてグロー放電発光分光分析を行うに当たり、あらかじめ前記負荷回路を操作して前記陽極管と分析試料との間に最大高周波電圧が-150V以上となるように高周波電圧を印加する予備放電を行う。
【0011】
また、陽極管と分析試料との間に設けた高周波電圧印加手段、前記高周波電圧印加手段の作動に基づき前記陽極管と分析試料との間に誘起される自己バイアス電圧を受けて自己バイアス電流を発生させる負荷回路、及び前記負荷回路を操作する自己バイアス電圧制御手段とからなる予備放電装置を具備する直流電源のグロー放電発光分光分析装置を用いてグロー放電発光分光分析を行うに当たり、あらかじめ前記負荷回路を操作して前記陽極管と分析試料との間に最大高周波電圧が-150V以上となるように高周波電圧を印加する予備放電を行う。
【0012】
上記各発明において分析試料は波長200nm以下の発光線を有する元素を含有するものとすることができる。また、上記予備放電の過程中に、波長200nm以上の発光線を有する元素を定量分析し、引き続き試料を離脱することなく波長200nm以下の発光線を有する元素を定量分析することができる。
【0013】
上記各発明を実施するためには、陽極管を有するグロー放電管と、該陽極管と分析試料との間に設けた高周波電圧印加手段によってグロー放電を発生させて分析試料をスパッタリングする給電装置と、スパッタリングされた分析試料から発生する光の強度を測定する検出手段とを備えたグロー放電発光分光分析装置において、前記給電装置には、前記高周波電圧印加手段の作動に基づき前記陽極管と分析試料との間にインダクタンス抵抗と直流可変抵抗からなり、誘起される自己バイアス電圧を受けて自己バイアス電流を発生させる負荷回路と、該負荷回路の直流可変抵抗を操作する自己バイアス電圧制御手段とからなる予備放電装置を具備せしめてなるグロー放電発光分光分析装置を用いることができる。
【0014】
また、陽極管を有するグロー放電管と、該陽極管と分析試料との間に直流電圧に設けた直流電圧印加手段によってグロー放電を発生させて分析試料をスパッタリングする給電装置と、スパッタリングされた分析試料から発生する光の強度を測定する検出手段とを備えたグロー放電発光分光分析装置において、前記給電装置には、前記陽極管と分析試料との間に設けた高周波電圧印加手段と、前記高周波電圧印加手段の作動に基づき前記陽極管と分析試料との間に誘起される自己バイアス電圧を受けて自己バイアスを電流を発生させる負荷回路と、前記負荷回路を操作する自己バイアス電圧制御手段とからなる予備放電装置を具備せしめてなるグロー放電発光分光分析装置を用いることもできる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明が適用されるグロー放電発光分析装置は、図1又は図2に示されるように、グロー放電管として中空陽極型のグリムグロー放電管10を用いている。このグリムグロー放電管10は、支持ブロック(分析試料42が当接される支持部であって、本実施形態では同時に絶縁体である)11と陽極ブロック12とが、Oリング43などのシール部材を介して接合されている。陽極ブロック12には、中空陽極管13が一体形成されており、この陽極管13は、支持ブロック11に挿通され、分析試料42の分析面(表面)42aに近接している。試料42は、その分析面42aにおける分析すべき部位を囲む環状形状をなすOリング43などのシール部材を介して、主に陰極ブロック41により支持ブロック11に気密状態で押し付けられている。上記グリムグロー放電管には、排気部17及び不活性ガス導入部18が設けられており、陽極管13を収納する支持ブロック11の内方に形成されるグロー放電空間を放電ガス(典型的には圧力500〜1300Paのアルゴンの希ガス雰囲気)で充満できるようになっている。なお、陽極ブロック12は絶縁体14を介して支持ブロック11と一体化されており、この陽極ブロック12の後方には窓板16を設けた光源支持部15が配設されている。
【0016】
このグリムグロー放電管には、給電装置20、光検知装置50及び演算制御装置60が付設されており、スパッタリングされた分析試料42から発生する光Lの強度を光検知装置50で測定し、演算制御装置60によって鋼中炭素等の含有量として算出できるようになっている。なお、光検知装置50は分光器51と分光された光の強度を測定する光電子増倍管52からなる。
【0017】
本発明にしたがいグロー放電発光分光分析を行うには、まず予備放電を行って陽極管の汚染を除去する。この予備放電は、高周波電源を用いてグロー放電発光分光分析を行う際に陽極管13と分析試料42との間に誘起される自己バイアス電圧を受けて自己バイアス電流を発生させる負荷回路を操作して最大高周波電圧が-150V以上となるようにして行う。この予備放電の時間は実験的に定めればよいが、一般的には20s(秒)程度で十分である。
【0018】
図3は、分析試料表面と陽極管の間に誘起される自己バイアス電圧の発生状態を、陽極管を基準(電位:0V)として表した概念図である。図1に示すような給電装置20として高周波電源21を有するグリムグロー放電管10によりグロー放電を起こさせると、プラズマ内の電子とアルゴンイオンの移動度の差から、分析試料42と陽極管13との間に自己バイアス電圧と称する直流成分をもつ電圧が誘起される。その値VDC1は、図3の実線部に示されるように、通常-400V程度であり、そのときの最大高周波電圧Vrf1は-250V程度となる。
【0019】
このとき、給電回路に高周波電源と並列に負荷回路22を接続すると、自己バイアス電圧に起因する直流成分をもった自己バイアス電流が流れる。これにより、プラズマ内に電子が供給され、自己バイアス電圧は上昇する。そのときの自己バイアス電圧は、図3の破線に示されるようにVDC2となり、高周波電圧も図3の破線に示されるように上昇し最大高周波電圧はVrf2となる。
【0020】
図4はこの負荷回路接続時の最大高周波電圧Vrf2と炭素の発光強度の安定化時間との関係を示すグラフである。ここに示すように負荷回路接続時の最大高周波電圧Vrf2が-150V以上となるとき炭素の発光強度の安定化が早まっている。このときの発光強度は試料中の炭素含有濃度に依存しない。したがって、この現象は、適当な大きさの自己バイアス電流により炭素の発光強度安定を阻害する陽極管の汚染が除去されたためと考えられる。本発明では、この現象を利用して放電初期に試料表面から剥離される汚染物質の陽極管への吸着の影響を除去し、それにより分析時間を短縮するものである。
【0021】
しかしながら、負荷回路接続時の最大高周波電圧Vrf2の値が陽極管を基準として正の値を取るようになると、いいかえれば0Vを超えると、アルゴンイオンが陽極管をスパッタリングして陽極管の損傷が大きくなる。そのため負荷回路接続時の最大高周波電圧Vrf2の値は陽極管を基準として常に負の値に維持することが望ましい。
【0022】
このような値の制御は、図1に示す給電装置20として高周波電源21を有するグリムグロー放電管10を用いる場合には、給電装置20において高周波電源21に並列に接続された負荷回路22をインダクタンス素子23、可変直流抵抗24が直列に接続されたものとして構成し、これをコンデンサー28、スィッチングボックス29を介して前記高周波電源21に並列に接続し、可変直流抵抗24を操作して直流電流の大きさを調整することによって行える。直流電流の大きさは電流計26によって検知できる。
【0023】
この場合において、上記負荷回路接続時の高周波電圧は、図3に示すように時系列的に変動するものであるから、その最大値である最大高周波電圧Vrf2を制御するためには、電圧計25に、たとえばオッシログラフ等を付設し、これを監視することによって最大高周波電圧Vrf2を検知しておくのがよい。その際に、演算制御装置(コンピュータ)60を用いて検出された負荷回路接続時の自己バイアス電圧VDC2を可変直流抵抗24の操作量にフィードバックする制御を行うこともできる。
【0024】
一方、給電装置20として直流電源27を有するグリムグロー放電管10を用いる場合には、図2に示すように、給電装置20において直流電源27と並列に、高周波電源31をもつ予備放電装置30を組み込み、直流電源側と予備放電側との間を切り換えスイッチ37により切り替えられるようにする。上記予備放電装置30は、コンデンサー28、高周波電源31、負荷回路32、インダクタンス素子33、可変直流抵抗34をもち、また、電圧計35、電流計36等の計測手段、さらには制御演算手段60を備えている。これによりすでに高周波電源をもつグロー放電管に関して述べたのと同様のメカニズムによって、グリムグロー放電管10内に誘起される自己バイアス電圧を制御できるようになっている。
【0025】
したがって、この場合には、まず予備放電装置30を起動して陽極管13と分析試料42との間に、負荷回路接続時の自己バイアス電圧VDC2を制御された量だけ印加して陽極管13の汚染を除去する操作を行い、しかる後、直流電源によるグロー放電による通常の分析操作をおこなう。この操作は、切り換え操作を含めて、図2に示すように演算制御装置60を利用して行うことができる。
【0026】
【実施例】
ジルコニア系研磨剤で研磨した炭素濃度10mass ppmの極低炭素鋼の分析試料を図2に示す直流電源を有するグロー放電発光分析装置にセットし、本発明にしたがい鋼中炭素の分析を行った。測定に当たっては、まず予備放電装置を用い、高周波出力40W、自己バイアス電流40mAとして負荷回路接続時の最大高周波電圧Vrf2が-100Vとなるようにして20s(秒)間の予備放電を行った。しかる後、電圧600Vの直流電源に切り替えて、鋼中炭素の定量のための通常の発光分光分析を行った。図5は、予備放電の過程を含め、検知された鋼中炭素の発光強度(波長156.14nm)の時間変化を示すチャートである。このチャートからわかるように本発明を適用することにより、鋼中炭素の発光強度の安定化時間はほぼ40s(秒)となっており、後に示す比較例の場合に比べて分析時間が大幅に短縮されている。なお、上記実施例において、放電ガスとしてははアルゴンを用い、ガス圧は600Paであった。
【0027】
(比較例)
実施例1において測定に供したのと同様の分析試料を▲1▼出力40Wの高周波電源をもつグロー放電発光分析装置及び▲2▼電圧600Vの直流電源をもつ装置に取り付け、直ちにグロー放電発光分析を行った。図6は、測定開始直後から検知された鋼中炭素の発光強度(波長156.14nm)の時間変化を示すチャートである。このチャートからわかるようにいずれの場合も炭素の発光強度安定化時間は1min以上を要している。なお、上記例において、放電ガスとしてはアルゴンを用い、ガス圧は600Paであった。また、高周波放電における最大高周波電圧は-200Vであった。
【0028】
以上、波長200nm以下の発光線を有する元素として炭素分析を例として本発明の実施形態を説明したが、本発明は材料中の酸素や硫黄、水素分析等にも適用できる。
【0029】
また、波長200nm以上の発光線(原子線)を有する低励起エネルギー元素は、特開平11-326218号公報の開示するところにより、予備放電の過程中に定量することができる。したがって、本発明を適用するのに当たり、予備放電の過程中にこれらの低励起エネルギー元素(Ni等)を定量し、引き続き試料を離脱することなく炭素等の軽量元素を分析することにより、短時間に多元素を定量分析することが可能となる。このような場合も本発明の実施形態に含まれる。
【0030】
【発明の効果】
本発明により、グロー放電発光分光分析装置における炭素等の軽元素の発光強度安定化時間を短縮することが可能となり、これら元素の分析時間を大幅に短縮することが可能となった。また、本発明による予備放電過程においてNi等の低励起エネルギー元素の分析ができるので、多元素の工程分析時間を大きく短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施するグロー放電分光分析装置の概略図である。
【図2】 本発明を実施する他のグロー放電分光分析装置の概略図である。
【図3】 本発明の基礎となる自己バイアス電圧の発生状態を示す説明図である。
【図4】 最大高周波電圧Vrf2と炭素の発光強度の安定化時間との関係を示すグラフである。
【図5】本発明を適用したときの炭素の発光強度の時間的変化を示すグラフである。
【図6】 従来例による炭素の発光強度の時間的変化を示すグラフである。
【符号の説明】
10:グリムグロー放電管
11:支持ブロック
12:陽極ブロック
13:陽極管
14:絶縁体
15:光源支持部
16:窓板
17: 排気部
18:不活性ガス導入部
20:給電装置
21:高周波電源
22: 負荷回路
23:インダクタンス素子
24:可変直流抵抗
25:電圧計
26:電流計
27:直流電源
28:コンデンサー
29:スィッチングボックス
30:予備放電装置
31:高周波電源
32: 負荷回路
33:インダクタンス素子
34:可変直流抵抗
35:電圧計
36:電流計
37:切替スイッチ
41:試料押さえ(陰極板)
42:試料
43:Oリング
50:光検知装置
51:分光器
52:光電子増倍管
60:演算制御装置
Claims (6)
- グロー放電管の給電装置に陽極管と分析試料との間に誘起される自己バイアス電圧を受けて自己バイアス電流を発生させる負荷回路を備えてなるグロー放電発光分光分析装置を用いてグロー放電発光分光分析を行うに当たり、
あらかじめ前記負荷回路を操作して前記陽極管と分析試料との間に最大高周波電圧が-150V以上となるように高周波電圧を印加する予備放電を行うことを特徴とするグロー放電発光分光分析方法。 - 陽極管と分析試料との間に設けた高周波電圧印加手段、前記高周波電圧印加手段の作動に基づき前記陽極管と分析試料との間に誘起される自己バイアス電圧を受けて自己バイアス電流を発生させる負荷回路、及び前記負荷回路を操作する自己バイアス電圧制御手段とからなる予備放電装置を具備する直流電源のグロー放電発光分光分析装置を用いてグロー放電発光分光分析を行うに当たり、
あらかじめ前記負荷回路を操作して前記陽極管と分析試料との間に最大高周波電圧が-150V以上となるように高周波電圧を印加する予備放電を行うことを特徴とするグロー放電発光分光分析方法。 - 分析試料は波長200nm以下の発光線を有する元素を含有するものであることを特徴とする請求項1又は2記載のグロー放電発光分光分析方法。
- 予備放電の過程中に、波長200nm以上の発光線を有する元素を定量分析し、引き続き試料を離脱することなく波長200nm以下の発光線を有する元素を定量分析することを特徴とする請求項1、2又は3に記載のグロー放電発光分光分析方法。
- 陽極管を有するグロー放電管と、該陽極管と分析試料との間に設けた高周波電圧印加手段によってグロー放電を発生させて分析試料をスパッタリングする給電装置と、スパッタリングされた分析試料から発生する光の強度を測定する検出手段とを備えたグロー放電発光分光分析装置において、
前記給電装置には、前記高周波電圧印加手段の作動に基づき前記陽極管と分析試料との間にインダクタンス抵抗と直流可変抵抗からなり、誘起される自己バイアス電圧を受けて自己バイアス電流を発生させる負荷回路と、該負荷回路の直流可変抵抗を操作する自己バイアス電圧制御手段とからなる予備放電装置を具備せしめてなることを特徴とするグロー放電発光分光分析装置。 - 陽極管を有するグロー放電管と、該陽極管と分析試料との間に設けた直流電圧印加手段によってグロー放電を発生させて分析試料をスパッタリングする給電装置と、スパッタリングされた分析試料から発生する光の強度を測定する検出手段とを備えたグロー放電発光分光分析装置において、
前記給電装置には、前記陽極管と分析試料との間に設けた高周波電圧印加手段と、前記高周波電圧印加手段の作動に基づき前記陽極管と分析試料との間に誘起される自己バイアス電圧を受けて自己バイアス電流を発生させる負荷回路と、前記負荷回路を操作する自己バイアス電圧制御手段とからなる予備放電装置を具備せしめてなることを特徴とするグロー放電発光分光分析装置。
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