JP2001002535A - 付着性、状態調節性、および柔軟性を高めた新規な洗浄剤組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な「トゥー−イン−ワン」型洗浄剤組成
物を提供する。 【解決手段】 上記の組成物は少なくとも１種類の水溶
性シリコーン剤と少なくとも１種類のカチオン性状態調
節剤と洗浄剤とから成り、シャンプー、入浴剤、および
シャワー用ゲルにおける使用に適している。さらに、少
なくとも１種類の水溶性シリコーン剤と少なくとも１種
類のカチオン性状態調節剤とから成る皮膚、爪および／
または毛髪の内部および外部に有効な薬剤を付着させる
ための新規な供給用システムを開示する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は毛髪を効果的に洗浄
するだけでなく、１回の使用において毛髪に優れた湿潤
状態および乾燥状態の状態調節（conditioning）特性を
賦与する洗浄剤組成物に関する。さらに、本発明は皮膚
の表面、爪、および／または毛髪の外部および／または
内部に有効な薬剤を供給するための新規な供給システム
および当該システムを使用する方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】毛髪を効果的に洗浄するだけでなく、毛
髪に対する状態調節性および起泡性のような他の所望の
特性を賦与する毛髪用シャンプーの入手を望む消費者が
多い。非イオン（ノニオン）性、両性および両性イオン
性の界面活性剤は陰イオン（アニオン）性の界面活性剤
に比して効果の劣る洗浄用界面活性剤であるので、ヘア
シャンプーには一般に後者が配合されるが、このような
配合は毛髪を完全に洗浄する一方で毛髪の状態調節の完
全性が十分でない。それゆえ、アニオン性の界面活性剤
に基づく組成物によりシャンプーした毛髪は、通常にお
いて、状態調節されてない外観を示し、美容的に劣るも
のと思われる。さらに、アニオン性界面活性剤は毛髪に
不所望なざらざらした「乾燥した触感」を残す不都合が
あり、このために、湿潤状態または乾燥状態のいずれに
おいても櫛ですくことが困難になる。さらに、乾燥処理
が完了した後に、このように完全に洗浄した毛髪は柔ら
かさや「解きほぐし（flyaway)」特性において不十分な
状態を保つ。従って、通常において、このような不所望
な物理的特性を改善するために上記のような状態の毛髪
に対してシャンプー処理後の状態調節を行う必要があ
る。

【０００３】いわゆる「トゥー−イン−ワン」コンディ
ショニングシャンプーの出現により、毛髪の状態調節お
よび洗浄を同時に行うことが可能になった。しかしなが
ら、このような「トゥー−イン−ワン」コンディショニ
ングシャンプーの配合は洗浄用のアニオン性界面活性剤
と陽イオン（カチオン）性の状態調節剤との固有の不相
容性により困難であることが周知である。さらに、この
ような不相容性の問題を解消した「トゥー−イン−ワ
ン」コンディショニングシャンプーは洗浄および状態調
節の特性において劣るという不都合がある。

【０００４】上記のアニオン性界面活性剤およびカチオ
ン性状態調節剤の間の不相容性を減少するための既知の
方法の一例として、代替用の非アニオン性界面活性剤と
改善したカチオン性状態調節剤を使用する方法がある。
しかしながら、このような代替用の非アニオン性界面活
性剤は洗浄特性が比較的劣るという問題がある。

【０００５】また、別の方法はコンディショナ（状態調
節剤）の種類を変えることに集中していた。すなわち、
カチオン性の状態調節剤には、シャンプーの組成物に成
分として加えられた場合に、最適な全体的状態調節の効
果を全般的に、特に「柔軟さ」および「湿潤／乾燥状態
における櫛すき性」において、賦与しないという不都合
点がある。毛髪に一定の柔軟性を与えるものとして当該
技術分野において認識されている不揮発性シリコーンの
ような水に不溶性の状態調節剤は上記のような「トゥー
−イン−ワン」の配合において不安定になる場合が多
い。例えば、米国特許第４，７０４，２７２号、同第
４，７４１，８５５号および米国特許登録３４，５８４
号を参照されたい。また、所望の程度の取り扱い性を賦
与するためにシャンプー中に毛髪軸に付着可能な実質的
なカチオン性ポリマーは毛髪に脂ぎった感じや「もつれ
る」感じを与える配合物を構成するという不都合があ
る。例えば、米国特許第５，２２１，５３０号、同第
５，４１７，９６５号、同第４，２９２，２１２号およ
び同第４，４７２，２９７号を参照されたい。

【０００６】また、消費者により要望されている洗浄用
組成物の別の重要な特性として起泡性がある。消費者は
高い起泡性と効果的な洗浄性を結びつける場合が多く、
美的価値観から低い起泡性のシャンプーよりも高い起泡
性のシャンプーを好むのが一般的である。しかしなが
ら、多くの治療用シャンプー、特に、ふけ防止剤のよう
な治療剤を含むものは起泡特性に逆作用する傾向の活性
薬剤を含有している。また、毛髪や皮膚への治療剤の付
着性がシャンプー組成物における治療剤の量を相当に高
めることにより改善できることが周知である。このよう
な多量の治療剤の使用は原材料費を高めるだけでなく、
シャンプーの起泡性を低下して製品の安定性に悪影響を
及ぼす。また、ふけ防止用シャンプーに洗浄剤が存在す
ると、これらの洗浄剤がすすぎ中に毛髪や頭皮から油
分、グリース、汚れ、および粒状物質を運ぶまたは除去
するように構成されているために、治療剤の毛髪への付
着性が低下する。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】従って、「もつれ」を
生じることなく、優れた湿潤および乾燥状態における櫛
すき性および柔軟性を賦与しながら、毛髪を効果的に洗
浄および解きほぐすことのできる「トゥー−イン−ワ
ン」型洗浄用組成物を開発することが強く望まれてい
る。さらに、毛髪を効果的に洗浄するだけでなく毛髪や
皮膚に相当量の治療剤を付着することのできる高い起泡
性の「トゥー−イン−ワン」型洗浄用組成物を提供する
ことが要望されている。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、（ａ）少なく
とも１種類の水溶性のシリコーン剤と、（ｂ）少なくと
も１種類のカチオン性状態調節剤と、（ｃ）少なくとも
１種類の洗浄剤とから成る、または、実質的にこれらに
より構成される、または、これらによってのみ構成され
る洗浄用組成物を提供する。

【０００９】本発明の別の実施形態は、（ａ）少なくと
も１種類の水溶性のシリコーン剤と、（ｂ）少なくとも
１種類のカチオン性状態調節剤とから成る、または、実
質的にこれらにより構成される、または、これらによっ
てのみ構成される毛髪、爪、および頭皮の内部および／
または外部に有効な薬剤を供給するための供給システム
に関する。

【００１０】本発明のさらに別の実施形態は、（ａ）
（ｉ）グア（guar）・ヒドロキシプロピルトリモニウム
クロライド、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロ
ライド／アクリルアミドコポリマー、およびこれらの混
合物から成る群から選択される少なくとも２種類のカチ
オン性状態調節剤と、（ｉｉ）シリコーンクォーターニ
ウム（silicone quaternium）−１３から成る少なくと
も１種類の水溶性シリコーン化合物とから成る供給シス
テムと、（ｂ）皮膚、毛髪、および／または、爪の所望
の場所に対して有効量の活性薬剤とから成る、または、
実質的にこれらにより構成される、または、これらによ
ってのみ構成される組成物を人間または動物に局所的に
投与する工程から成る、または、実質的に当該工程によ
り構成される、または、当該工程によってのみ構成され
る活性な薬剤の付着性を高めるための方法に関する。

【００１１】本発明のさらに別の実施形態は、（ａ）
（ｉ）グア・ヒドロキシプロピルトリモニウムクロライ
ド、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロライド／
アクリルアミドコポリマー、およびこれらの混合物から
成る群から選択される少なくとも２種類のカチオン性状
態調節剤と、（ｉｉ）セチルトリエチルモニウム・ジメ
チコーン・コポリオール・フタレートから成る少なくと
も１種類の水溶性シリコーン化合物と、（ｉｉｉ）親水
性の活性薬剤とから成る有効量の供給システム組成物を
人間または動物の毛髪における所望の場所に局所的に供
給する工程から成る、または、実質的に当該工程により
構成される、または、当該工程によってのみ構成される
毛髪繊維上にコンディショナの薄いコーティングを付着
させるための方法に関する。

【００１２】本発明のさらに別の実施形態は、組成物の
全重量に基づいて、（Ａ）（ｉ）少なくとも１種類の水
溶性シリコーン剤と、（ｉｉ）少なくとも１種類のカチ
オン性状態調節剤とから成る供給システムと、（Ｂ）有
効量の脱毛治療剤とから成る、または、実質的にこれら
により構成される、またはこれらによってのみ構成され
る組成物を脱毛治療のために人間または動物の所望領域
に局所的に投与する工程から成る、または、実質的に当
該工程により構成される、または、当該工程によっての
み構成される脱毛を治療するための方法に関する。

【００１３】本発明のさらに別の実施形態は、組成物の
全重量に基づいて、（Ａ）（ｉ）少なくとも１種類の水
溶性シリコーン剤と、（ｉｉ）少なくとも１種類のカチ
オン性状態調節剤とから成る供給システムと、（Ｂ）有
効量の毛髪成長阻害剤とから成る、または、実質的にこ
れらにより構成される、またはこれらによってのみ構成
される組成物を毛髪成長を阻害するために人間または動
物の所望領域に局所的に投与する工程から成る、また
は、実質的に当該工程により構成される、または、当該
工程によってのみ構成される毛髪成長を阻害ための方法
に関する。

【００１４】本発明のさらに別の実施形態は、組成物の
全重量に基づいて、（Ａ）（ｉ）少なくとも１種類の水
溶性シリコーン剤と、（ｉｉ）少なくとも１種類のカチ
オン性状態調節剤とから成る供給システムと、（Ｂ）有
効量の老化防止活性剤とから成る、または、実質的にこ
れらにより構成される、またはこれらによってのみ構成
される組成物を人間または動物の所望領域に局所的に投
与する工程から成る、または、実質的に当該工程により
構成される、または、当該工程によってのみ構成される
老化作用を治療または最少にするための方法に関する。

【００１５】本発明のさらに別の実施形態は、組成物の
全重量に基づいて、（Ａ）（ｉ）少なくとも１種類の水
溶性シリコーン剤と、（ｉｉ）少なくとも１種類のカチ
オン性状態調節剤とから成る供給システムと、（Ｂ）有
効量のアクネ防止活性剤とから成る、または、実質的に
これらにより構成される、またはこれらによってのみ構
成される組成物を人間または動物の所望領域に局所的に
投与する工程から成る、または、実質的に当該工程によ
り構成される、または、当該工程によってのみ構成され
るアクネ症状を治療するための方法に関する。

【００１６】本発明のさらに別の実施形態は、組成物の
全重量に基づいて、（Ａ）（ｉ）少なくとも１種類の水
溶性シリコーン剤と、（ｉｉ）少なくとも１種類のカチ
オン性状態調節剤とから成る供給システムと、（Ｂ）有
効量の脱色活性剤とから成る、または、実質的にこれら
により構成される、またはこれらによってのみ構成され
る組成物を人間または動物の所望領域に局所的に投与す
る工程から成る、または、実質的に当該工程により構成
される、または、当該工程によってのみ構成される皮膚
を脱色するための方法に関する。

【００１７】本発明のさらに別の実施形態は、組成物の
全重量に基づいて、（Ａ）（ｉ）少なくとも１種類の水
溶性シリコーン剤と、（ｉｉ）少なくとも１種類のカチ
オン性状態調節剤とから成る供給システムと、（Ｂ）ふ
け防止剤、抗脂漏性皮膚炎剤、抗乾癬剤、およびこれら
の混合物から成る群から選択される有効量の活性剤とか
ら成る、または、実質的にこれらにより構成される、ま
たはこれらによってのみ構成される組成物を人間または
動物の所望領域に局所的に投与する工程から成る、また
は、実質的に当該工程により構成される、または、当該
工程によってのみ構成されるふけ症、脂漏製皮膚炎、乾
癬およびこれらに付随する症状による病気を治療するた
めの方法に関する。

【００１８】本発明の組成物は、シャンプーまたは身体
用洗浄剤において使用される場合に、起泡性、洗浄性、
湿潤時の解きほぐし性、湿潤時の櫛すき性、乾燥時の櫛
すき性、状態調節性、柔軟性、取り扱い性、すすぎ性、
および治療剤を有効に付着する能力を含む特性のうちの
１種類以上を有している。さらに、本発明の供給システ
ムは皮膚、毛髪および爪の内部および／または外部に活
性な薬剤を効果的に付着することができる。

【００１９】本発明の上記およびその他の態様および新
規な特徴は、本発明の方法および組成物を使用すること
により賦与される改善された毛髪の状態調節特性を示す
図において示されるような、以下の好ましい実施形態の
詳細な説明により明らかになる。

【００２０】

【発明の実施の形態】本発明の実施形態の一例におい
て、上記の洗浄用組成物は、適宜、（ａ）少なくとも１
種類の水溶性シリコーン剤と、（ｂ）少なくとも１種類
のカチオン性状態調節剤と、（ｃ）少なくとも１種類の
洗浄剤とから成る、または、実質的にこれらにより構成
されている、または、これらによってのみ構成されてい
る。好ましくは、この洗浄用組成物は、当該洗浄用組成
物の全重量に基づいて、（ａ）約０．００１％乃至約２
０％、好ましくは約０．０１％乃至約５％の水溶性シリ
コーン剤と、（ｂ）約０．０１％乃至約１０％、好まし
くは約０．１％乃至約５％のカチオン性状態調節剤と、
（ｃ）約０．０１％乃至約３０％、好ましくは約５％乃
至約２０％の洗浄剤を含有している。

【００２１】上記の洗浄用組成物の第１の成分は水溶性
または水に不溶性のシリコーン剤であるが、水溶性のシ
リコーン剤が好ましい。適当な水溶性のシリコーン剤の
例としては、脂肪酸部分で置換されている水溶性ジメチ
コーン、水溶性シリコーンクォーターニウム、およびこ
れらの混合物が挙げられるがこれらに限らない。揮発性
または不揮発性の水溶性シリコーンのいずれも本発明の
使用に適しているが、後者の方が好ましい。好ましく
は、上記の水溶性ジメチコーンは約５個乃至約３０個の
炭素原子を有する脂肪酸から選択された脂肪酸部分によ
り置換されていて、上記のシリコーンクォーターニウム
は約６個乃至約２０個の炭素原子を含有している。

【００２２】適当な水溶性で揮発性のシリコーン剤とし
ては、ポリジメチルシロキサン、ヘキサメチルジシロキ
サン、商品名「DC-345」としてミシガン州ミッドランド
のDOW Corning社から販売されているポリジメチルシク
ロシロキサンのようなシクロメチコーン流体、およびこ
れらの混合物が挙げられるがこれらに限られず、シクロ
メチコーン流体が好ましい。

【００２３】また、適当な水溶性で不揮発性のシリコー
ン剤としては、セチルトリエチルモニウム・ジメチコー
ン・コポリオール・フタレート、ステアラルコニウム・
ジメチコーン・コポリオール・フタレート、以下の構造
式Iのジメチコーンポリオール、

【化１】 式中において、ｑ’は約１乃至約７０００の整数、ｑ”
は約１乃至約５０００の整数、Ｒ₉ は、（ａ）約８個乃
至約３０個の炭素原子を有する脂肪族アルコール、
（ｂ）約８個乃至約３０個の炭素原子を有する脂肪酸お
よびその誘導体、（ｃ）メルカプトールプロピルコポリ
マーのような架橋した水溶性ポリマー、（ｄ）例えば、
トリモニウムクロライドのようなカチオン性部分、
（ｅ）プロピルＰＧ−ベタイン、（ｆ）ポリサルコシン
のようなポリペプチド、および（ｇ）これらの混合物、
のような任意の水溶性の基である。ジメチコーン・コポ
リオール・アセテート、ジメチコーン・コポリオール・
ラクテート、ジメチコーン・コポリオール・ラウレー
ト、ジメチコーン・コポリオール・メチルエーテル、ジ
メチコーン・コポリオール・オクチル・ドデシル・シト
レート、加水分解した大豆タンパク／ジメチコーン・コ
ポリオール・アセテート、ジメチコノール、およびこれ
らの混合物が挙げられるがこれらに限らない。

【００２４】また、適当な水溶性のシリコーンクォータ
ーニウムの例として、シリコーンクォーターニウム１
３、シリコーンクォーターニウム４０、クォーターニウ
ム８０およびこれらの混合物、ならびに、本明細書に参
考文献として含まれる米国特許第５，０９８，９７９号
に記載されるシリコーンクォーターニウムが挙げられる
がこれらに限らない。

【００２５】さらに好ましい水溶性シリコーン剤とし
て、シリコーンクォーターニウム１３、セチル・トリエ
チルモニウム・ジメチコーン・コポリオール・フタレー
ト、ステアラルコニウム・ジメチコーン・コポリオール
・フタレート、およびこれらの混合物が挙げられる。

【００２６】さらに、本発明の組成物の第２の成分は、
カチオン性セルロース誘導体、カチオン性グア誘導体、
または、 （ａ）以下の構造式IIのモノマー、あるいは、

【化２】 式中において、ＲはＨまたはＣＨ₃ であり、ＹはＯまた
はＮＨであり、Ｒ₁ は約２個乃至約６個の炭素原子を有
するアルキレン基であり、Ｒ₂ ，Ｒ₃ およびＲ₄ はそれ
ぞれ独立して約１個乃至約２２個の炭素原子を有するア
ルキル基またはヒドロキシアルキル基であり、Ｘは約１
個乃至約４個の炭素原子を有するハライドおよびアルキ
ルサルフェートから選択される１価のアニオンである。 （ｂ）ジアリルジメチルアンモニウムクロライドから選
択されるカチオン性モノマーのホモポリマーまたはコポ
リマー、または、これらの混合物である。

【００２７】適当なカチオン性セルロース誘導体はヒド
ロキシエチルセルロースとトリメチルアンモニウム置換
したエポキシドとの反応により誘導したポリマー性第４
級アンモニウム塩である。「ポリマー JR-400」として
ニュージャージー州アマーコール（Amerchol）・コーポ
レーション・オブ・エジソンにより販売されるポリクォ
ーターニウム−１０として知られる材料が本発明の目的
に特に有用である。

【００２８】また、カチオン性グア誘導体は商品名「Ja
guar C-17」とするニュージャージー州クランベリーのR
hone-Poulenc 社から販売されるグア・ヒドロキシプロ
ピルトリモニウムクロライドであるのが好ましい。

【００２９】他の適当なカチオン性ポリマーは以下の構
造式ＩＩＩのアクリルアミドプロピルトリモニウムクロ
ライドであり、

【化３】 さらに好ましくはこのモノマーとアクリルアミドのコポ
リマーであり、後者は商品名「Salcare SC60」としてバ
ージニア州サフォークのAllied Colloids社から販売さ
れている。

【００３０】他の適当なカチオン性の状態調節ポリマー
はジアリルジメチルアンモニウムクロライドのモノマー
から誘導されたものである。このモノマーのホモポリマ
ーはポリクォーターニウム−６であり、商品名「Salcar
e SC30」としてバージニア州サフォークのAllied Collo
ids社から販売されている。また、ジアリルジメチルア
ンモニウムクロライドとアクリルアミドのコポリマーは
ポリクォーターニウム−７として知られており、商品名
「Salcare SC10」としてAllied Colloids社から販売さ
れている。さらに、他の適当なポリマーとしてポリクォ
ーターニウム−４７があり、これは商品名「MERQUAT 20
01N」としてCalgon社から販売されている。

【００３１】なお、最も好ましいカチオン性状態調節剤
として、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロライ
ド／アクリルアミドコポリマー、グア・ヒドロキシプロ
ピルトリモニウムクロライド、およびこれらの混合物が
含まれる。

【００３２】さらに、本発明の組成物における第３の成
分は洗浄剤である。この「洗浄剤（detergent）」と
は、洗浄用組成物におけるシリコーン剤およびカチオン
性薬剤と相容性を有する任意の既知の界面活性剤および
／または石鹸を意味し、アニオン性界面活性剤、ノニオ
ン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性
剤（ベタイン界面活性剤および両性イオン性界面活性剤
を含む）およびこれらの混合物を含むがこれらに限られ
ない。

【００３３】適当なアニオン性界面活性剤の例として、
アルキルサルフェート、アルキルフェノキシポリオキシ
エチレンエタノールのサルフェートエステル、アルファ
−オレフィンスルホネート、ベータ−アルキルオキシア
ルカンスルホネート、アルキルアリルスルホネート、ア
ルキルカーボネート、アルキルエーテルカルボキシレー
ト、脂肪酸、スルホサクシネート、アルキルエーテルス
ルホサクシネート、サルコシネート、オクトキシノール
ホスフェート、ノノキシノールホスフェート、タウレー
ト、脂肪タウリド、硫酸処理したモノグリセリド、脂肪
酸アミドポリオキシエチレンサルフェート、イセチオネ
ートとして知られる種類の化合物、およびこれらの混合
物が含まれるがこれらに限らない。さらに、別の界面活
性剤が共に本明細書に参考文献として含まれるＰＣＴ国
際公開第ＷＯ ０７／２６８６０号および文献（McCUTC
HEON’S DETERGENTS AND EMULSIFIERS（１９８９年））
に記載されている。これらのアニオン性界面活性剤は一
般にナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、リチ
ウム塩、アルキルアンモニウム塩またはヒドロキシアル
キルアンモニウム塩の形態の中和された塩として組成物
中に存在している。なお、好ましいアニオン性界面活性
剤はアルキルサルフェート、アルキルエーテルサルフェ
ート、アルキルホスフェート、Ｎ−アシル−Ｌ−グルタ
メートのようなアミノ酸塩、α−オレフィンスルホネー
ト、アルキルサルコシネート、アルキルベンゼンスルホ
ネート、アシルイセチオネート、アルキルスルホスクシ
ネート、アシルメチルタウリド、およびこれらの混合物
であり、ソジウムＣ１４−１６オレフィンスルホネー
ト、アンモニウムラウリルサルフェート、ソジウムトリ
デセスサルフェート、ソジウムラウレスサルフェート、
およびジソジウムラウレススルホスクシネートが最も好
ましい。

【００３４】また、適当なノニオン性界面活性剤とし
て、ＰＣＴ国際公開第ＷＯ ０７／２６８６０号に記載
されるものが含まれるがこれらに限られず、約８個乃至
約２２個の炭素原子を含むアルキル基を有する長鎖アル
キルグルコシドであるポリソルベート２０、コカミドＭ
ＥＡのようなココナッツ脂肪酸モノエタノールアミド、
ココナッツ脂肪酸ジエタノールアミド、およびこれらの
混合物が最も好ましい。この洗浄剤の基材に使用される
任意量のカチオン性界面活性剤または非イオン性界面活
性剤がそれぞれ小胞の二層構造体内に含まれる非イオン
性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤の量に加えて
使用される。

【００３５】また、適当なカチオン性界面活性剤の例と
して、ＰＣＴ国際公開第ＷＯ ０７／２６８６０号に記
載されるもの、ならびに、シャンプー組成物のｐＨ値
（一般に約１０以下のｐＨ値）において正に荷電するだ
けでなくシャンプー組成物において可溶性である第四級
アンモニウム界面活性剤および第４級アミン界面活性剤
が含まれるがこれらに限られない。好ましいカチオン性
界面活性剤としては、ニュージャージー州パーシパニー
のCroda社から商品名「Incromine Oxide C」として市販
されているコカミドプロピルアミンオキシドのようなｎ
−アシルアミドプロピルジメチルアミンオキシドが含ま
れるがこれらに限られない。

【００３６】さらに、適当な両性界面活性剤として、Ｐ
ＣＴ国際公開第ＷＯ ０７／２６８６０号に含まれるも
の、すなわち、アムホ（両性）カルボキシレート、アル
キルベタイン、アミドアルキルベタイン、アミドアルキ
ルサルテイン、アムホ（両性）ホスフェート、ホスホベ
タイン、ピロホスホベタイン、カルボキシアルキル・ア
ルキルポリアミン、およびこれらの混合物が含まれるが
これらに限らない。なお、好ましい両性界面活性剤とし
ては、商品名「Tegobetaine E」としてバージニア州ホ
ープウェルのGoldschmidt Chemical社から販売されてい
るコカミドプロピルベタインのようなアミドアルキルベ
タイン、および商品名「Monateric CA-35」としてニュ
ージャージー州パターソンのMona Industries社から販
売されているソジウムココアムホプロピオネートのよう
なアルキル基内に約８個乃至約１８個の炭素原子を有す
るアルキルイミダゾリンが含まれる。

【００３７】適当な石鹸の例としては、カリウム、ナト
リウム、アンモニウム、リチウム、またはトリエタノー
ルアミン塩基と反応して、例えば、ソジウムココエート
またはトリエタノールアミンココエートのような石鹸を
形成する脂肪酸が含まれる。

【００３８】好ましい実施形態において、上記の洗浄剤
は、当該洗浄剤の全重量に基づいて、約０．１％乃至約
３０％、好ましくは約１％乃至約２０％のアニオン性界
面活性剤、約０％乃至約１０％、好ましくは約１％乃至
約７％のノニオン性界面活性剤、約０％乃至約１０％、
好ましくは約０％乃至約４％のカチオン性界面活性剤、
および約０％乃至約１５％、好ましくは約１％乃至約１
０％の両性界面活性剤の混合物により構成されている。

【００３９】別の好ましい実施形態においては、上記の
洗浄用組成物は、界面活性剤の全重量に基づいて、約５
０％乃至約９９％、好ましくは約８０％乃至約９５％の
好ましくはアルキル基が約８個乃至約１８個の炭素原子
を有するアルキルサルフェート、アルキルエーテルサル
フェート、およびこれらの混合物から成る群から選択さ
れるアニオン性界面活性剤と、約１％乃至約２０％、好
ましくは約５％乃至約１５％の好ましくはコカミドプロ
ピルベタインである両性界面活性剤により構成されてい
る。

【００４０】さらに、別の好ましい実施形態において
は、上記の洗浄用組成物は、界面活性剤の全重量に基づ
いて、約５０％乃至約９９％、好ましくは約７０％乃至
約９０％の好ましくはアルキル基が約８個乃至約１８個
の炭素原子を有するソジウムＰＥＧ−７オリーブオイル
カルボキシレート、アルキルサルフェート、アルキルエ
ーテルサルフェート、およびこれらの混合物から成る群
から選択されるアニオン性界面活性剤と、約１％乃至約
３０％、好ましくは約１０％乃至約２５％の好ましくは
コカミドプロピルベタインおよびこれらの混合物から成
る群から選択される両性界面活性剤と、必要に応じて、
約０％乃至約１５％、好ましくは約２％乃至約１０％の
コカモニウムカルボモイルクロライドのようなカチオン
性界面活性剤により構成されている。

【００４１】実施形態においては、溶液から析出しやす
い例えば亜鉛ピリチオン等の幾つかのふけ防止剤のよう
な粒子状の化合物が洗浄用組成物に混合されるので、上
記の界面活性剤が懸濁剤と共に使用されて、後者が粒子
状の化合物を懸濁する能力を備えているのが好ましい。
これらの実施形態において、懸濁剤を含有する洗浄用組
成物は（１）懸濁剤を洗浄剤、シリコーン剤、およびカ
チオン性コンディショナと同時に混合するか、好ましく
は、（２）懸濁剤を洗浄剤成分と予め混合した後に、得
られた混合物をシリコーン剤およびカチオン性コンデイ
ショナと混合する方法のいずれかにより作成することが
できる。

【００４２】適当な懸濁剤は、（１）商品名「Structur
e Plus」としてニュージャージー州ブリッジウォーター
のナショナル・スターチ・アンド・ケミカル社から販売
されているアクリレート／アミノアクリレートのＣ１０
−３０アルキルＰＥＧ−２０イタコネートコポリマーの
ようなアクリレートポリマーおよびこれらのコポリマ
ー、（２）アシル基が以下の構造式ＩＶの脂肪族アシル
誘導体、

【化４】 式中において、Ｒ₁₀は約７個乃至約２１個の炭素原子を
有する炭素鎖により構成されており、当該炭素鎖は飽和
または不飽和であり、例えば、水酸基により置換されて
いてもいなくてもよい。（３）脂肪酸が以下の構造式Ｖ
の長鎖脂肪酸エステル、

【化５】 式中において、ステアリルステアレートのように、Ｒ₁₁
は８個乃至約３０個の炭素原子を有するアルキル基、Ｒ
₁₂は８個乃至約３０個の炭素原子を有するアルキル基で
ある。（４）アルキル基が本明細書に参考文献として含
まれる米国特許登録３４，５８４号に記載されるように
約８個乃至約１８個の炭素原子を有しているアルキルジ
メチルアミンオキシド、（５）商品名「Stabileze 06 &
QM」としてインターナショナル・スペシャル・プロダ
クト社から販売されている１，９−デカジエンポリＶＭ
／ＭＡ（ＰＶＭ／ＭＡデカジエンクロスポリマー）によ
り架橋したメチルビニルエーテル／無水マレイン酸コポ
リマー、（６）メチルセルロース、ヒドロキシブチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシ
プロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルエチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびこれらの
混合物を含むセルロース誘導体、（７）商品名「Stepan
SAB-2」としてStepan Companyから販売されているジス
テアリルフタリックアミド、（８）商品名「Stepan TAB
-2」としてStepan Companyから販売されているジ（ヒド
ロゲネーテド）タロウフタリックアミド、（９）パルミ
テートアミンおよびステアラミンのような少なくとも約
１６個の炭素原子を有する脂肪族アルキル基を有する第
一級アミン、（１０）商品名「Carbopol」としてB. F.
Goodrich Companyから販売されているカーボマーのよう
なポリアクリル酸、（１１）キサンタンガムのような多
糖類ガム、（１２）ベンジルジメチルヒドロゲネーテド
タロウアンモニウムモンモリロナイト（Benton 27）の
ようなコロイド状クレー、（１３）コロイド状シリカ、
および（１４）これらの混合物であるが、これらに限ら
れない。適当な脂肪族アシル誘導体の例としては、エチ
レングリコールジステアレート、エチレングリコールモ
ノステアレート、コカミドＭＥＡのようなアルカノール
アミド、およびこれらの混合物が含まれる。

【００４３】さらに、好ましい懸濁剤としては、カーボ
マー、ヒドロキシエチルセルロース、１，９−デカジエ
ンポリＶＭ／ＭＡ（ＰＶＭ／ＭＡデカジエンクロスポリ
マー）により架橋したメチルビニルエーテル／無水マレ
イン酸コポリマー、およびアクリレート／アミノアクリ
レートＣ１０−３０アルキルＰＥＧ−２０イタコネート
コポリマーが含まれるが、アクリレート／アミノアクリ
レートＣ１０−３０アルキルＰＥＧ−２０イタコネート
コポリマーが最も好ましい。

【００４４】上記の懸濁剤は粒子状の化合物を懸濁する
のに効果的な量で使用するのが好ましい。このような量
は、例えば、選択する粒状化合物の種類、所望の配合物
の粘度、および配合物の安定性により変化するが、一般
に、この懸濁剤の量は、上記洗浄剤の全量に基づいて、
約０％乃至約５％、好ましくは約０．０１％乃至約１％
の範囲内である。

【００４５】さらに、上記の洗浄用組成物に加えること
のできる付加的な成分として、市販の真珠光沢剤または
不透明化剤、増粘剤、キレート剤、着色剤、芳香剤、防
腐剤、ｐＨ調節剤、状態調節剤、およびこれらの混合物
が含まれるが、これらに限られない。

【００４６】適当な真珠光沢剤または不透明化剤はそれ
ぞれ、組成物の全重量に基づいて、約０％乃至約３％、
好ましくは約０．２５％乃至約２．５％、さらに好まし
くは約０．５％乃至約１．５％の量で存在する。また、
適当な真珠光沢剤または不透明化剤の例としては、
（ａ）約１６個乃至約２２個の炭素原子を有する脂肪酸
および（ｂ）エチレンまたはプロピレングリコールのい
ずれかのモノエステルまたはジエステル、（ａ）約１６
個乃至約２２個の炭素原子を有する脂肪酸および（ｂ）
以下の構造式Ｘのポリアルキレングリコールのモノエス
テルまたはジエステル、 ＨＯ−（ＪＯ）_a −Ｈ Ｘ 式中において、Ｊは約２個乃至約３個の炭素原子を有す
るアルキレン基、ａは２または３である。約１６個乃至
約２２個の炭素原子を含む脂肪族アルコール、以下の構
造式ＸＩの脂肪族エステル、 ＫＣＯＯＣＨ₂ Ｌ ＸＩ 式中において、ＫおよびＬはそれぞれ独立して約１５乃
至約２１個の炭素原子を含む。）シャンプー組成物に不
溶性の無機固体、およびこれらの混合物が含まれるが、
これらに限られない。

【００４７】好ましい実施形態において、上記の真珠光
沢剤または不透明化剤は商品名「Euperlan PK-3000」と
してニュージャージー州ホボケンのHenkel社から販売さ
れているような予め形成した安定化した水性分散液とし
てシャンプーの組成物に加えられる。この材料はグリコ
ールジステアレート（エチレングリコールおよびステア
リン酸のジエステル）、ラウレス−４（ＣＨ₃ （Ｃ
Ｈ₂ ）₁₀ＣＨ₂ （ＯＣＨ₂ＣＨ₂ ）₄ ＯＨ）およびコカ
ミドプロピルベタインのそれぞれ約２５％乃至約３０
％：約３％乃至約１５％：約２０乃至約２５％の重量％
比率の組み合せである。

【００４８】適当なキレート剤の例は本発明の組成物を
保護して保存できるものが含まれる。好ましくは、この
キレート剤はＥＤＴＡ、さらに好ましくは、商品名「Ve
rsene 100XL」としてミシガン州ミッドランドのDow Che
mical社から販売されているテトラソジウムＥＤＴＡで
あり、組成物の全重量に基づいて、約０乃至約０．５
％、好ましくは約０．００５％乃至約０．２５％の量で
存在している。他の適当なキレート剤としては、メチル
パラベン、プロピルパラベン、ブチルパラベン、イソメ
チルパラベン、イソプロピルパラベン、イソブチルパラ
ベン、ソジウムベンゾエート、「Glycacil L」としてLo
nza社から販売されているヨードプロピニルブチルカル
バメート、およびこれらの混合物のようなパラベンが含
まれる。また、適当な防腐剤として、ミシガン州ミッド
ランドのDow Chemical社から「Dowicil 200」として販
売されているクォーターニウム−１５があり、組成物の
全重量に基づいて、約０乃至約０．２％、好ましくは約
０．０５％乃至約０．１０％の量で組成物内に存在す
る。

【００４９】上記の洗浄用組成物は適当な容器の中に所
望の成分を入れて、機械的攪拌式のプロペラ、へら等の
ような当該技術分野において周知の従来的な混合手段に
より周囲条件下でこれらを混合することにより作成でき
る。混合の順番は特に限定しないが、芳香剤およびノニ
オン性界面活性剤のような特定の成分を主混合物に添加
する前にこれらの成分を予め混合しておくのが好まし
い。

【００５０】本発明の組成物は局所的に供給するための
種々の投与形態で配合でき、これらの形態は、例えば、
洗剤、入浴剤、ローション、クリーム、軟膏、スプレ
ー、エアロゾル、スキンパッチ、石鹸、ムース、トニッ
ク、ゲル、固体（例えば、棒状体）等で、これらに限ら
れないものであり、皮膚に残って供給後にすぐに洗い落
とされないように構成されている。あるいは、この組成
物は、例えば、ローション、クリーム、ゲル、ソープ、
シャンプー等の供給後の一定時間においてすすぎ落とせ
るように構成されている形態で所望領域に供給すること
もできる。

【００５１】本発明の別の好ましい実施形態は毛髪、
爪、および頭皮に有効な薬剤を供給するための供給シス
テムに関係していて、（ａ）少なくとも１種類の水溶性
シリコーン剤、および（ｂ）少なくとも１種類、好まし
くは少なくとも２種類のカチオン性状態調節用化合物に
より構成されている。好ましくは、この供給システム
は、当該供給システムの全重量に基づいて、（ａ）約
０．００１％乃至約１０％、好ましくは約０．０１％乃
至約５％の少なくとも１種類の水溶性シリコーン剤、お
よび（ｂ）約０．００１％乃至約５％、好ましくは約
０．０１％乃至約２％の少なくとも１種類の、好ましく
は少なくとも２種類のカチオン性状態調節用化合物によ
り構成されている。

【００５２】例えば、サリチル酸、アルファヒドロキシ
酸、ビタミン、タンパク、およびペプチド等の親水性の
有効な薬剤を皮膚、毛髪、および爪の上に付着させるこ
とが望まれる実施形態においては、好ましくはグア・ヒ
ドロキシプロピルトリモニウムクロライドおよびアクリ
ルアミドプロピルトリモニウムクロライド／アクリルア
ミドコポリマーである少なくとも２種類のカチオン性状
態調節用化合物、さらに好ましくは、好ましくはグア・
ヒドロキシプロピルトリモニウムクロライドおよびアク
リルアミドプロピルトリモニウムクロライド／アクリル
アミドコポリマーである少なくとも２種類のカチオン性
状態調節用化合物と、好ましくはシリコーンクォーター
ニウム−１３である少なくとも１種類の水溶性シリコー
ン化合物との組合せにより構成されている供給システム
において当該有効な薬剤を目的の部位に供給することが
望ましい。さらに、好ましくはグア・ヒドロキシプロピ
ルトリモニウムクロライドおよびアクリルアミドプロピ
ルトリモニウムクロライド／アクリルアミドコポリマー
である少なくとも２種類のカチオン性状態調節用化合物
と、好ましくはシリコーンクォーターニウム−１３を含
む少なくとも２種類の水溶性シリコーン化合物により構
成されている供給システムにおいて上記の親水性の有効
な薬剤を供給することが最も望ましい。

【００５３】また、エルビオール、ケトコナゾール、レ
チノールおよびこれらの誘導体等の疎水性の有効な薬剤
を皮膚、爪、および毛髪の上に付着させることが望まれ
る実施形態においては、好ましくはグア・ヒドロキシプ
ロピルトリモニウムクロライドおよびアクリルアミドプ
ロピルトリモニウムクロライド／アクリルアミドコポリ
マーである少なくとも２種類のカチオン性状態調節用化
合物と、好ましくはシリコーンクォーターニウム−１３
である少なくとも１種類の水溶性シリコーン化合物によ
り構成されている供給システムにおいて上記の疎水性の
有効な薬剤を目的の部位に供給することが望ましい。さ
らに、好ましくはグア・ヒドロキシプロピルトリモニウ
ムクロライドおよびアクリルアミドプロピルトリモニウ
ムクロライド／アクリルアミドコポリマーである少なく
とも２種類のカチオン性状態調節用化合物と、好ましく
はシリコーンクォーターニウム−１３を含む少なくとも
２種類の水溶性シリコーン化合物により構成されている
供給システムにおいて上記の疎水性の有効な薬剤を供給
することがさらに望ましい。

【００５４】また、毛髪繊維上にコンディショナの薄い
コーティングを付着させることが望まれる実施形態にお
いては、少なくとも２種類のカチオン性薬剤および少な
くとも１種類の水溶性シリコーン剤から成る組成物を目
的部位に供給することが望ましく、この内の後者の成分
はセチルトリエチルモニウム・ジメチコーン・コポリオ
ール・フタレートであるのが好ましい。適当な付着性の
コンディショナとしては、シリコーン剤および本明細書
に記載するカチオン性状態調節剤と、その他の既知の状
態調節剤を含むがこれらに限られない。

【００５５】上記の供給システムに有効な薬剤を混合す
ることに加えて、本発明の別の実施形態は上記の洗浄用
組成物に付加的な有効な薬剤を混合する。この「有効な
薬剤（benefit agent）」とは、皮膚の所望の場所の内
部および／または外部に供給される化粧剤または薬剤の
ような任意の活性な成分を意味する。さらに、「化粧剤
（cosmetic agent）」とは、局所的な供給による毛髪お
よび／または皮膚に対する美容的な処理、栄養分の供
給、および／または、状態調節に適する任意の成分を意
味する。また、「薬剤（pharmaceutical agent）」と
は、本質的に疎水性または親水性のいずれかで、局所的
使用に適している任意の薬物を意味する。また、本明細
書において使用する「治療薬（medicament agents）」
とは、傷や病気からの回復を助長できる薬剤を含む。

【００５６】適当な有効な薬剤の例として、脱色剤、反
射剤、増粘剤、解きほぐし／湿潤時櫛すき剤、膜形成ポ
リマー、湿潤剤、アミノ酸剤、抗菌剤、アレルギー阻害
剤、抗アクネ剤、老化防止剤、しわ防止剤、防腐剤、鎮
痛薬、咳止め薬、かゆみ止め、局部麻酔剤、脱毛防止
剤、毛髪成長促進剤、毛髪成長阻害剤、抗ヒスタミン
剤、抗感染剤、炎症阻害剤、制吐薬、抗コリン剤、血管
収縮薬、血管拡張薬、傷治癒促進剤、ペプチド、ポリペ
プチドおよびタンパク、消臭剤および制汗薬、治療薬、
皮膚軟化薬およびスキンモイスチャライザー、ヘアコン
ディショナ、毛髪柔軟化剤、ヘアモイスチャライザー、
ビタミン、日焼け剤、美白剤、足用製剤用の抗真菌剤の
ような抗真菌薬、脱毛剤、髭剃り用調製剤、外部鎮痛
薬、香料、刺激抑制剤、痔薬、殺虫薬、ポイゾン・アイ
ビー製品（poison ivy products）、ポイゾン・オーク
製品（poison oak products)、やけど薬、抗おむつかぶ
れ薬、紅色汗疹薬、メイクアップ調製剤、ビタミン、ア
ミノ酸およびその誘導体、ハーブ抽出物、レチノイド、
フラボイド、知覚薬、酸化防止剤、スキンコンディショ
ナ、毛髪脱色剤、キレート剤、細胞代謝促進剤、着色
剤、顔料、サンスクリーン等、およびこれらの混合物が
含まれるが、これらに限られない。以下に記載する有効
な薬剤に対応する特定の洗浄用組成物／供給システムの
化合物の量が当該薬剤に対応する洗浄用組成物／供給シ
ステムにおける使用において望ましいと考えられる同一
化合物の量に加えられる。

【００５７】適当な反射剤の例として、雲母、アルミ
ナ、カルシウムシリケート、グリコールジオレエート、
グリコールジステアレート、シリカ、ソジウムマグネシ
ウムフルオロシリケート、およびこれらの混合物が含ま
れるが、これらに限られない。

【００５８】適当な紫外線吸収剤の例としては、ベンゾ
フェノン、ボルネロン、ブチルパーバ、シンナミドプロ
ピルトリメチルアンモニウムクロライド、ジソジウムジ
スチリルビフェニルジスルホネート、パーバ（ｐ−アミ
ノ安息香酸）、ポタシウムメトキシシンナメート、およ
びこれらの混合物が含まれるが、これらに限られない。

【００５９】コンディショニングシャンプー組成物に適
当な粘性を賦与し得る市販の増粘剤が本発明における使
用に適している。なお、使用する場合には、この増粘剤
は約５００センチポアズ乃至約１００００センチポアズ
のブルックフィールド（Brookfield）粘度を組成物に賦
与するのに十分な量でシャンプー組成物に存在する必要
がある。適当な増粘剤の例としては、以下の構造式ＶＩ
のポリエチレングリコールのモノエステルまたはジエス
テル、 ＨＯ−（ＣＨ₂ ＣＨ₂ Ｏ）₂ Ｈ ＶＩ 式中において、ｚは約３乃至約２００の整数である。約
１６個乃至約２２個の炭素原子を含む脂肪酸、エトキシ
ル化ポリオールの脂肪酸エステル、脂肪酸およびグリセ
リンのモノエステルおよびジエステルのエトキシル化誘
導体、ヒドロキシアルキルセルロース、アルキルセルロ
ース、ヒドロキシアルキルアルキルセルロース、および
これらの混合物が含まれるが、これらに限られない。特
に、適当な増粘剤として、ベヘンアルコニウムクロライ
ド、セチルアルコール、クォーターニウム−４６、ＰＧ
−ヒドロキシエチルセルロース、ココジモニウムクロラ
イド、ポリクォーターニウム−６、ポリクォーターニウ
ム−７、クォーターニウム−１８、ＰＥＧ−１８グリセ
ロールオレエート／ココエート、商品名「Antil 208」
としてGoldschmidtから販売されているアクリレート／
スピリット５０アクリレートコポリマー、ラウレス３お
よびプロピレングリコールの混合物、商品名「Antil HS
60」としてGoldschmidtから販売されているコカミドプ
ロピルベタインおよびグリセリルラウレートの混合物、
商品名「Antil41４ liquid」としてGoldschmidtから販
売されているプロピレングリコール、ＰＥＧ５５、およ
びプロピレングリコールオレエートの混合物、およびこ
れらの混合物が含まれるが、これらに限られない。な
お、好ましい増粘剤として、ポリエチレングリコールエ
ステルが挙げられ、イリノイ州ノースフィールドのStep
an社または商品名「PEG 6000 DS」としてイタリア国ボ
ログナのComiel, S. p. A.から販売されるＰＥＧ−１５
０ジステアレートがさらに好ましい。

【００６０】適当な解きほぐし／湿潤時櫛すき剤はジオ
レイルアミドエチルヒドロキシエチルモニウムメトサル
フェート、ジ（ソイオイルエチル）ヒドロキシエチルモ
ニウムメトサルフェート、ヒドロキシエチルベヘンアミ
ドプロピルジモニウムクロライド、オレアルコニウムク
ロライド、ポリクォーターニウム−４７、ステアラルコ
ニウムクロライド、トリセチルモニウムクロライド、お
よびこれらの混合物を含むが、これらに限らない。

【００６１】また、適当な膜形成ポリマーとしては、乾
燥時に、毛髪、皮膚、または爪にほぼ連続的なコーティ
ングまたは膜を形成するものが含まれる。適当な膜形成
ポリマーとしては、アクリルアミドプロピルトリモニウ
ムクロライド／アクリルアミドコポリマー、コーンスタ
ーチ／アクリルアミド／ソジウムアクリレートコポリマ
ー、ポリクォーターニウム−１０、ポリクォーターニウ
ム−４７、ポリビニルメチル／無水マレイン酸コポリマ
ー、スチレン／アクリレートコポリマーおよびこれらの
混合物が含まれるが、これらに限られない。

【００６２】洗浄用組成物に湿潤化および状態調節特性
を賦与できる市販の湿潤剤が本発明における使用に適し
ている。好ましくは、この湿潤剤は組成物の全重量に基
づいて約０％乃至約１０％、さらに好ましくは約０．５
％乃至約５％、最も好ましくは約０．５％乃至約３％の
量で存在している。適当な湿潤剤としては、（１）グリ
セリン、プロピレングリコール、ヘキシレングリコー
ル、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、およびこれらの混合物から成る群
から選択される水溶性液体ポリオール、（２）以下の構
造式ＶＩＩのポリアルキレングリコール、 ＨＯ−（Ｒ”Ｏ）_b −Ｈ ＶＩＩ 式中において、Ｒ”は約２個乃至約４個の炭素原子を有
するアルキレン基、ｂは約１乃至約１０であり、例えば
ＰＥＧ４を示す。（３）以下の構造式ＶＩＩＩのメチル
グルコースのポリエチレングリコールエーテル、 ＣＨ₃ −Ｃ₆ Ｈ₁₀Ｏ₅ −（ＯＣＨ₂ ＣＨ₂ ）_c −ＯＨ ＶＩＩＩ 式中において、ｃは約５乃至約２５の整数である。
（４）尿素、（５）フルクトース、（６）グルコース、
（７）蜂蜜、（８）乳酸、（９）マルトース、（１０）
ソジウムグルクロネート、および（１１）これらの混合
物が含まれるが、これらに限られず、グリセリンが好ま
しい湿潤剤である。

【００６３】適当なアミノ酸剤としては、種々のたんぱ
く質の加水分解ならびにこれらの塩、エステル、および
アシル誘導体により誘導されるアミノ酸が含まれる。こ
のようなアミノ酸剤の例としては、アルキルアミドアル
キルアミン、すなわち、ステアリルアセチルグルタメー
トのような両性アミノ酸、カプリロイルシルクアミノ
酸、カプリロイルコラーゲンアミノ酸、カプリロイルケ
ラチンアミノ酸、カプリロイルピーアミノ酸、ココジモ
ニウムヒドロキシシルクアミノ酸、コーングルテンアミ
ノ酸、システイン、グルタミン酸、グリシン、毛髪ケラ
チンアミノ酸、アスパルチン酸のような毛髪アミノ酸、
スレオニン、セリン、グルタミン酸、プロリン、グリシ
ン、アラニン、ハーフ−シスチン、バリン、メチオニ
ン、イソロイシン、ロイシン、チロシン、フェニルアラ
ニン、システイン酸、リジン、ヒスチジン、アルギニ
ン、システイン、トリプトファン、シトルリン、リジ
ン、シルクアミノ酸、小麦アミノ酸、およびこれらの混
合物が含まれるが、これらに限られない。

【００６４】適当なタンパクとしては、少なくとも約１
０個の炭素原子の長鎖、および少なくとも約１０００の
高分子量を有するポリマーであって、アミノ酸の自己縮
合により形成されるものが含まれる。このようなタンパ
クの例としては、コラーゲン、デオキシリボ核酸、ヨー
ド化コーンタンパク、ケラチン、乳タンパク、プロテア
ーゼ、血清タンパク、シルク、スイートアーモンドタン
パク、小麦胚芽タンパク、小麦タンパク、ケラチンタン
パクのアルファおよびベータヘリクス、中間フィラメン
トタンパクのような毛髪タンパク、高硫黄分タンパク、
超高硫黄分タンパク、中間フィラメント付随タンパク、
高チロシンタンパク、高グリシンチロシンタンパク、ト
リコヒアリン、およびこれらの混合物が含まれるが、こ
れらに限られない。

【００６５】適当なビタミンの例としては、チアミン、
ニコチン酸、ビオチン、パントテン酸、コリン、リボフ
ラビン、ビタミンＢ６、ビタミンＢ１２、ピリドキシ
ン、イノシトール、カルニチン等のビタミンＢ複合体、
ビタミンＡ，Ｃ，Ｄ，Ｅ，ＫおよびビタミンＡパルミテ
ートのような誘導体、および例えば（すなわちパンテノ
ール（プロビタミンＢ５）およびパンテノールトリアセ
テート）等のプロビタミンおよびこれらの混合物が含ま
れるがこれらに限られない。

【００６６】適当な抗微生物剤の例としては、バシトラ
シン、エリスロマイシン、ネオマイシン、テトラサイク
リン、クロロテトラサイクリン、ベンゼトニウムクロラ
イド、フェノール、およびこれらの混合物が挙げられる
がこれらに限らない。

【００６７】適当な皮膚軟化剤およびスキンモイスチャ
ライザーの例としては、鉱油、ラノリン、植物油、イソ
ステアリルイソステアレート、グリセリルラウレート、
メチルグルセス（methyl gluceth）１０、メチルグルセ
ス２０、キトサン、およびこれらの混合物が挙げられる
がこれらに限らない。

【００６８】適当なヘアコンディショナの例としては、
ベヘンアミドプロピルＰＧ−ジモニウムクロライド、ト
リセチルアンモニウムクロライド、ジヒドロゲネーテド
・タロウアミドエチル・ヒドロキシエチルモニウム・メ
トサルフェート、およびこれらの混合物のようなクォー
ターニウム化（quaternized）した化合物、ならびに、
セチルアルコール、ステアリルアルコール、水素化ポリ
デセン、およびこれらの混合物のような親油性化合物が
含まれるがこれらに限らない。

【００６９】適当な毛髪柔軟化剤の例としては、不揮発
性または揮発性であって水溶性または非水溶性のシリコ
ーン化合物が含まれるがこれらに限らない。さらに、適
当なシリコーンの例として、モノマーシリコーン／酸素
モノマーの線形または環状ポリマーのいずれかでセチル
ジメチコーン、セチルトリエチルアンモニウムジメチコ
ーンコポリオールフタレート、シクロメチコーン、ジメ
チコーンコポリオール、ジメチコーンコポリオールラク
テート、加水分解大豆タンパク／ジメチコーンコポリオ
ールアセテート、シリコーンクォーターニウム−１３、
ステアラルコニウムジメチコーンコポリオールフタレー
ト、ステアラミドプロピルジメチコーン、およびこれら
の混合物を含むがこれらに限らない有機置換ポリシロキ
サンが含まれるがこれらに限らない。

【００７０】適当なヘアモイスチャライザーの例として
は、パンテニルエチルエーテル、フィタントリオールお
よびこれらの混合物が含まれるがこれらに限らない。

【００７１】サンスクリーン剤の例としては、ブチルメ
トキシジベンゾイルメタン、オクチルメトキシシンナメ
ート、オキシベンゾン、オクトクリレン、オクチルサリ
チレート、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、エ
チルヒドロキシプロピルアミノベンゾエート、メンチル
アントラニレート、アミノ安息香酸、シノキセート、ジ
エタノールアミン、メトキシシンナメート、グリセリル
アミノベンゾエート、二酸化チタン、酸化亜鉛、オキシ
ベンゾン、パジメート−Ｏ、レッド、ペトロラタム、お
よびこれらの混合物が含まれるがこれらに限らない。

【００７２】適当な日焼け剤はジヒドロキシアセトンを
含むがこれに限らない。

【００７３】美白剤の例としては、ヒドロキノン、カテ
コールおよびその誘導体、アスコルビン酸およびその誘
導体、およびこれらの混合物が含まれるがこれらに限ら
ない。

【００７４】適当な殺虫剤（防虫剤、抗疥癬剤、および
シラミ駆除処理剤を含む）の例としては、パーメスリ
ン、ピレスリン、ピペロニルブトキシド、イミダクロプ
リド、メタ異性体としてＮ，Ｎ−ジエチル−ｍ−トルア
ミドを主に含有する材料であり、以下の構造式ＩＸの化
合物ＤＥＥＴとして知られるＮ，Ｎ−ジエチルトルアミ
ド、

【化６】 式中において、Ｒ₅ は約１個乃至６個の炭素原子を有す
る分岐状または非分岐状のアルキル基、Ｒ₆ はＨ、メチ
ルまたはエチル、Ｒ₇ は約１個乃至８個の炭素原子を有
する分岐状または非分岐状のアルキル基またはアルコキ
シ基、Ｋは−ＣＮまたは−ＣＯＯＲ₈ であり、Ｒ₈ は約
１個乃至約６個の炭素原子を有する分岐状または非分岐
状のアルキル基である。天然または合成のピレスロイ
ド、およびこれらの混合物が含まれるがこれらに限られ
ず、天然のピレスロイドはクリサンセマムシネラリアエ
フォリウム（Chrysanthemum cinerariaefolium）または
Ｃコッシニウム（C coccineum）の抽出物であるピレス
ラム（除虫菊）に含有されている。上記の構造式ＩＸに
おいて、Ｒ₇がＣＨ₃ 基であり、Ｒ₅ がｎ−ブチル基で
あり、Ｒ₆ がＨであり、ＫがＣＯＯＲ ₈ であってＲ₈ が
エチル基であるものはエチル３−（Ｎ−ブチルアセトア
ミド）プロピオネートであり、このものは商品名「Inse
ct Repellent 3535」としてドイツ国ダルムシュタット
のMerck KGaAから販売されている。

【００７５】足用製剤用の抗真菌剤の例としてトルナフ
テートが含まれるがこれに限らない。

【００７６】適当な脱毛剤の例としては、カルシウムチ
オグリコレート、マグネシウムチオグリコレート、ポタ
シウムチオグリコレート、ストロンチウムチオグリコレ
ート、およびこれらの混合物が含まれるが、これらに限
らない。

【００７７】適当な外部鎮痛薬および局部麻酔薬の例と
しては、ベンゾカイン、ジブカイン、ベンジルアルコー
ル、樟脳、カプサイシン、カプシカム、カプシカムオレ
オレシン、ネズノミタール、メントール、メチルニコチ
ネート、メチルサリチレート、フェノール、レゾルシノ
ール、テレビン油、およびこれらの混合物が含まれる
が、これらに限らない。

【００７８】適当な制汗薬および消臭剤の例としては、
アルミニウムクロロヒドレート、アルミニウムジルコニ
ウムクロロヒドレート、およびこれらの混合物が含まれ
るがこれらに限らない。

【００７９】適当な刺激抑制剤の例としては、樟脳、メ
ントール、メチルサリチレート、ペパーミントおよびチ
ョウジ油、イクタモール（ichtammol）、およびこれら
の混合物が含まれるがこれらに限らない。

【００８０】適当な炎症阻害剤の例としてヒドロコルチ
ゾンが含まれるがこれに限らない。

【００８１】適当な痔薬の例としては、ベンゾカイン、
プラモキシンヒドロクロライド、およびこれらの混合物
のような麻酔薬、ベンゼトニウムクロライドのような防
腐剤、酸化亜鉛、ビスマスサブガレート、バルサムペル
ー、およびこれらの混合物のような収れん薬、タラ肝
油、植物油、およびこれらの混合物のような皮膚保護剤
等が挙げられるがこれらに限らない。

【００８２】適当なメイクアップ用調製剤の例として
は、リップスティック、口紅、ブラシ、アイライナー、
アイシャドウパウダー、マスカラ、フェイスパウダー、
およびこれらの混合物が挙げられるがこれらに限らな
い。

【００８３】有効な薬剤の好ましい種類の一例はふけ
症、脂漏性皮膚炎、および乾癬症ならびにこれらに付随
する症状の治療に有効な治療成分を含んでいる。このよ
うな有効な薬剤の適当な例としては、亜鉛ピリチオン、
シェール油およびスルホン化シェール油のような誘導
体、セレニウムスルフィド、硫黄、サリチル酸、コール
タール、ポビドンヨード、ケトコナゾールのようなイミ
ダゾール、商品名「Elubiol」としてネバダ州のJanssen
Phamaceutica から販売されているジクロロフェニルイ
ミダゾロジオキサラン、クロトリマゾール、イトラコナ
ゾール、ミコナゾール、クリンバゾール、チオコナゾー
ル、サルコナゾール、ブトコナゾール、フルコナゾー
ル、亜硝酸ミコナゾール、およびアントラリンのような
任意の可能な立体異性体およびその誘導体、ピロクトン
オラミン（Octopirox）、セレニウムスルフィド、シク
ロピロクスオラミン、例えばカルシポトリオール、カル
シトリオール、およびタカレイトロール等のビタミンＤ
類似体のような抗乾癬剤、例えばビタミンＡパルミテー
ト、レチノイド、レチノール、およびレチン酸等のビタ
ミンＡのエステルのようなビタミンＡ類似体、ヒドロコ
ルチゾンのようなコルチコステロイド、クロベタゾン、
ブチレート、クロベタゾールプロピオネート、およびこ
れらの混合物が含まれるがこれらに限られない。

【００８４】さらに、最も好ましい有効な薬剤として
は、スルホン化シェール油、エルビオール、６−（１−
ピペリジニル）−２，４−ピリミジンジアミン−３−オ
キシド、フィナステリド、ケトコナゾール、サリチル
酸、亜鉛ピリチオン、コールタール、ベンゾイルパーオ
キシド、セレニウムスルフィド、ヒドロコルチゾン、硫
黄、メントール、プラモキシンヒドロクロライド、トリ
セチルアンモニウムクロライド、ポリクォーターニウム
−１０、パンテノール、パンテノールトリアセテート、
ビタミンＡおよびその誘導体、ビタミンＢおよびその誘
導体、ビタミンＣおよびその誘導体、ビタミンＤおよび
その誘導体、ビタミンＥおよびその誘導体、ビタミンＫ
およびその誘導体、ケラチン、リジン、アルギニン、加
水分解した小麦タンパク、加水分解したシルクタンパ
ク、オクチルメトキシシンナメート、オキシベンゾン、
ミノキシジル、二酸化チタン、酸化亜鉛、レチノール、
エリスロマイシン、トレチノイン、およびこれらの混合
物が含まれるがこれらに限られない。

【００８５】本発明の洗浄用組成物または供給システム
に混合される上記の有効な薬剤の量は、例えば、得られ
る所望の効果および当該有効な薬剤に対する使用者の感
度によって、変えることができる。特別に断りのない限
りにおいて、好ましくは、上記の有効な薬剤は洗浄用組
成物または供給システムにおいて当該組成物または供給
システムの全重量に基づいて約０．００１％乃至約２０
％、好ましくは約０．００１％乃至約１０％、さらに好
ましくは約０．００１％乃至約５％の量で存在する。

【００８６】本発明の別の実施形態は有効量の有効な薬
剤および付加的な洗浄剤を混合した上記のような供給シ
ステム組成物を人間または動物の所望の場所に局所的に
投与することから成る有効な薬剤の付着性を向上するた
めの方法に関する。供給される供給システムの頻度およ
び量は、例えば、使用する有効な薬剤の種類および量、
治療および維持養生法を含む最終組成物の目的用途、存
在する洗浄剤の量および種類、および供給システムに対
する個々の使用者の感度により異なるが、一般に、本発
明の供給システムは規則的な間隔、好ましくは１週間に
約２回乃至約１４回の頻度で患部の身体部分に局所的に
供給する必要がある。さらに、好ましくは、上記の供給
システム組成物は初期の治療段階において所望の効果が
得られるまで例えば１週間に５回乃至７回の高い頻度で
供給された後に、維持を必要とする段階に例えば１週間
に約２回乃至５回のより低い頻度で供給される。

【００８７】上記の有効な薬剤を含有する供給システム
組成物がシャンプーに混合されている好ましい実施形態
において、このシャンプーは濡れている毛髪に供給され
た後に毛髪を既知の使用方法に従って洗浄する。さらに
好ましくは、上記の組成物をすすぎの前に約０分間乃至
約１０分間、好ましくは約１分間乃至５分間毛髪上に留
める。

【００８８】本発明の別の好ましい実施形態は脱毛症等
による脱毛を治療するための方法に関しており、当該方
法は上記の供給システム組成物、脱毛に有効な薬剤、お
よび付加的な洗浄剤を人間および動物の所望の場所に局
所的に供給することから成り、この場合に、上記の有効
な薬剤はミノキシジルまたはその混合物のような有効量
の脱毛治療剤により構成されている。本明細書において
使用する「脱毛治療剤（hair loss treatment agent
s）」とは、毛髪を成長できる薬剤および／または脱毛
を阻止できる薬剤を含む。また、「有効量（effective
amount）」とは、脱毛を治療するために有効な量で、好
ましくは、洗浄用組成物／供給システムの全重量に基づ
いて約０．００１％乃至約２０％、好ましくは約１％乃
至約５％の範囲である。

【００８９】脱毛を治療するために適する有効な薬剤の
例としては、ミノキシジル、ジアゾキシド、および本明
細書に参考文献として含まれる米国特許第５，２４４，
６６４号に記載されるようなＮ”−シアノ−Ｎ−（tert
−ペンチル）−Ｎ’−３−ピリジニル−グアニジン
（「P-1075」）のような化合物を含むカリウムチャンネ
ル解放薬または末梢血管拡張薬、ビタミンＥおよびビタ
ミンＣのようなビタミン、およびビタミンＥアセテート
およびビタミンＣパルミテートのような誘導体、エリス
ロポイエチンのようなホルモン、プロスタグランジンＥ
ＩおよびプロスタグランジンＦ２−アルファのようなプ
ロスタグランジン、オレイン酸のような脂肪酸、スピロ
ノラクトンのようなジルレチック（diruretics）、ＨＳ
Ｐ２７およびＨＳＰ７２のような熱ショックタンパク
（「ＨＳＰ」）、ベラパミルＨＣＬ、ニフェジピン、お
よびジルチアゼムアミロリド（diltiazemamiloride）の
ようなカルシウムチャンネル遮断薬、シクロスポリンお
よびＦｋ−５０６のような免疫抑制薬、フィナステリド
（finasteride）のような５アルファ−リダクターゼイ
ンヒビタ、ＥＧＦ、ＩＧＦおよびＦＧＦのような成長因
子、トランスホーミング増殖因子ベータ、腫瘍壊死因
子、ベノキサプロフェンのような非ステロイド抗炎症
剤、トレチノインのようなレチノイド、ＩＬ−６、ＩＬ
−１アルファ、およびＩＬ−１ベータのようなサイトカ
イン、ＩＣＡＭのような細胞接着分子、ベータメタゾン
のような糖質コルチコイド、アロエ、チョウジ油、ニン
ジン、レーマニア（rehmannia）、スベルチア（swerti
a）、スイートオレンジ、サンショウ、ノコギリパルメ
ット(saw palmetto)、ヒポキスルーペリ（Hypoxis roop
eri）、イラクサ、カボチャの種、およびライ麦の花粉
のような植物抽出物、サンドルウッド（sandlewood）、
赤カブの根、菊、ローズマリー、ゴボウの根を含む植物
抽出物、および本明細書に参考文献として含まれるドイ
ツ国特許第４３３０５９７号に開示される他の毛髪成長
プロモータ活性剤、Kalium Phosphoricum D2、Azadirac
hta indica D2およびJoborandi D1のような血液病剤、
サイトカイン、成長因子、および男性型はげ症の対応遺
伝子、ケトコナゾールおよびエルビオールのような抗真
菌剤、ストレプトマイシンのような抗生物質、シクロヘ
キシミドのようなタンパク阻害剤、アセトアゾラミド、
ベノキサプロフェン、コルチゾン、ジルチアゼム、ヘキ
サクロロベンゼン、ヒダントイン、ニフェジピン、ペニ
シラミン、フェノチアジン、ピナシジル（pinacidi
l）、ソラレン、ベラパミル、ジドブジン、ケルセチ
ン、イソケルシトリン、ヘスペジン（hespeddin）、ナ
リンジン（naringin）、およびメチルヘスペリジンのよ
うなルチンの少なくとも１種類を含むアルファ−グルコ
シル化ルチン、および本明細書に参考文献として含まれ
る日本特許第７００２６７７に全て開示されているフラ
ボノイドおよびそのグリコシド転移誘導体、およびこれ
らの混合物が含まれるがこれらに限られない。

【００９０】好ましい脱毛治療剤としては、６−（１−
ピペリジニル）−２，４−ピリミジンジアミン−３−オ
キシド、Ｎ”−シアノ−Ｎ−（tert−ペンチル）−Ｎ’
−３−ピリジニル−グアニジン、フィナステリド、レチ
ノイドおよびその誘導体、ケトコナゾール、エルビオー
ルまたはこれらの混合物が含まれる。

【００９１】本発明の別の実施形態は有効量の毛髪成長
阻害剤により構成された有効な薬剤を使用して、毛髪成
長阻害のために動物または人間における所望部位に当該
有効な薬剤および付加的な洗浄剤と混合した上記の供給
システム組成物を局所的に供給することから成る毛髪成
長を阻害するための方法に関する。好ましい実施形態に
おいて、上記の供給システム組成物は当該組成物の全重
量に基づいて約０．００１％乃至約２０％、好ましくは
約０．０１％乃至約５％の毛髪成長阻害剤を含有してい
る。

【００９２】毛髪成長を阻害するために適している有効
な薬剤の例としては、トリプシンのようなセリンプロテ
アーゼ、アルファ−トコフェノール（ビタミンＥ）のよ
うなビタミンおよびトコフェノールアセテートおよびト
コフェノールパルミテートのような誘導体、ドキソルビ
シン、シクロホスファミド、クロルメチン（chlormethi
ne）、メトトレキセート、フルオロウラシル、ビンクリ
スチン、ダウノルビシン、ブレオマイシンおよびヒドロ
キシカルバミドのような抗腫瘍剤、ヘパリン、ヘパリノ
イド、クマエリン（coumaerins）、デトラン（detran）
およびインダンジオン（indandione）のような抗凝固
薬、イオジン、チオウラシルおよびカルビマゾールのよ
うな抗甲状腺薬、リチウムおよび炭酸リチウム、インタ
ーフェロンアルファ、インターフェロンアルファ−２ａ
およびインターフェロンアルファ−２ｂのようなインタ
ーフェロン、レチノール（ビタミンＡ）およびイソトレ
チノインのようなレチノイド、ベータメタゾンおよびデ
キサメタゾンのようなグルココルチコイド、トリパラノ
ールおよびクロフィブレートのような抗高脂血症薬、タ
リウム、水銀、アルベンダゾール（albendazole）、ア
ロプリノール、アミオダロン、アンフェタミン、アンド
ロゲン、ブロモクリプチン、ブチロフェノン、カルバマ
ゼピン、コレスチラミン、シメチジン、クロフィブレー
ト、ダナゾール、デシプラミン、ジキシラジン、エタン
ブトール、エチオナミド、フルオキセチン、ゲンタマイ
シン、金塩、ヒダントイン、イブプロフェン、インプラ
ミン（impramine）、免疫グロブリン、インダンジオ
ン、インドメタシン、イントラコナゾール、レボドパ、
マプロチリン、メチセルジド、メトプロロール、メチラ
ポン、ナドロール、ニコチン酸、ポタシウムチオシアネ
ート、プロプラノロール、ピリドスチグミン、サリチレ
ート、サルファサラジン、テルフェナジン、チアンフェ
ニコール、チオウラシル、トリメタジオン、トリパラノ
ール、バルプロン酸、およびこれらの混合物が含まれ
る。

【００９３】さらに、好ましい毛髪成長阻害剤として、
セリンプロテアーゼ、レチノール、イソトレチノイン、
ベータメタゾン、アルファ−トコフェノールおよびその
誘導体、およびこれらの混合物が含まれる。

【００９４】本発明の別の実施形態は有効量の抗アクネ
剤または老化防止剤により構成された有効な薬剤を使用
して、動物または人間における所望部位に当該有効な薬
剤および付加的な洗浄剤と共に上記の供給システム組成
物を局所的に供給することから成るしわ、細線および光
障害の他の徴候を含む老化の徴候の減少およびアクネの
治療のための方法にそれぞれ関する。

【００９５】適当な老化防止剤の例としては、酸化チタ
ンおよび酸化亜鉛のような無機のサンスクリーン剤、オ
クチル−メチルシンナメートおよびこれらの誘導体のよ
うな有機のサンスクリーン剤、レチノイド、ビタミン
Ｅ、ビタミンＡ、ビタミンＣ、ビタミンＢのようなビタ
ミンおよびビタミンＥアセテート、ビタミンＣパルミテ
ート等の誘導体、ベータカロチンを含む酸化防止剤、グ
リコール酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、マンデル酸、
アスコルビン酸、アルファ−ヒドロキシブチル酸、アル
ファ−ヒドロキシイソブチル酸、アルファ−ヒドロキシ
イソカプロン酸、アトロラクチック酸（atrrolactic ac
id）、アルファ−ヒドロキシイソ吉草酸、エチルピルベ
ート、ガラクツロナン酸、グルコフェトン酸（glucopeh
tonic acid）、グルコフェプトノ１，４−ラクトン、グ
ルコン酸、グルコノラクトン、グルクロン酸、グルクロ
ノラクトン、グリコール酸、イソプロピルピルベート、
メチルピルベート、ムチン酸、ピルビン酸、サッカリン
酸、サッカリン酸１，４−ラクトン、酒石酸、タルトロ
ン酸（tartronic acid）のようなアルファヒドロキシ
酸、ベータヒドロキシブチル酸、ベータフェニル乳酸、
ベータフェニルピルビン酸のようなベータヒドロキシ
酸、緑茶、大豆、あざみ、藻類、アロエ、アンゼリカ、
ビターオレンジ、コーヒー、みつばおうれん、グレープ
フルーツ、ヘーレン（hoellen）、スイカズラ、ジュズ
ダマ、リソスペルマム（lithospermum）、クワ、シャク
ヤク、プエラルア（puerarua)、コメ、ベニバナ等の直
物抽出物、およびこれらの混合物が含まれるがこれらに
限られない。

【００９６】さらに、好ましい老化防止剤として、レチ
ノイド、酸化防止剤、アルファ−ヒドロキシ酸およびベ
ータ−ヒドロキシ酸が含まれるが、レチノールおよびト
レチノインが最も好ましい。

【００９７】上記の老化防止剤の適当な量は、供給シス
テム組成物および付加的な洗浄剤の全重量に基づいて、
約０．０１％乃至約１０％、好ましくは約０．０４％乃
至約５％である。

【００９８】また、適当な抗アクネ剤の例としては、局
所的なレチノイド（トレチノイン、イソトレチノイン、
モトレチニド（motretinide）、アダパレン（adapalen
e）、タザロテン（tazarotene）、アゼライン酸、レチ
ノール）、サリチル酸、ベンゾイルパーオキシド、レゾ
ルシノール、テトラサイクリンおよびその異性体、エリ
スロマイシンのような抗生物質、イブプロフェン、ナプ
ロキセン、ヘトプロフェン（hetprofen）のような抗炎
症剤、アルナス（alnus）、アルニカ、ヨモギ、キャピ
ラリス（capillaris）、アジアサラム（asiasarum）の
根、エンレイソウ、キンセンカ、ローマカミルレ、コニ
ジウム、コンフリー、ウイキョウ、ガラロイス（galla
rhois）、サンザシ、トキワナズナ、オトギリソウ、ナ
ツメ、キウイ、カンゾウ、モクレン、オリーブ、ペパー
ミント、フィロデンドロン、サルビア、ササアルボマル
ギナータ（sasa albomarginata）のような植物抽出物、
ケトコナゾールおよびエルビオールのようなイミダゾー
ル、および本明細書に参考文献として含まれるGollnic
k, H他の文献（１９６（１）Dermatology Sebaceous Gl
ands, Acne and Related Disorders,第１１９頁乃至第
１５７頁（１９９８年））に記載されるもの、およびこ
れらの混合物が挙げられるがこれらに限らない。

【００９９】好ましい抗アクネ剤はベンゾイルバーオキ
シド、レチノール、エルビオール、抗生物質およびサリ
チル酸であるが、レチノールおよびトレチノインが最も
好ましい。

【０１００】上記の抗アクネ剤の適当な量は上記供給シ
ステム組成物および付加的な洗浄剤の全重量に基づいて
約０．０１％乃至約１０％、好ましくは約０．０４％乃
至約５％である。

【０１０１】本発明のさらに別の好ましい実施形態は上
記の供給システム組成物、付加的な洗浄剤および有効量
の有効な脱色剤を皮膚の所望領域に局所的に供給するこ
とから成る皮膚の脱色のための方法に関する。上記脱色
剤の有効な量は供給システム組成物および付加的な洗浄
剤の全重量に基づいて約０．０１％乃至約１０％、好ま
しくは約０．０４％乃至約５％である。

【０１０２】適当な脱色剤の例としては、レチノールの
ようなレチノイド、コウジ酸およびその誘導体である例
えばコウジジパルミテート、ヒドロキノンおよびアルブ
チンのような誘導体、トランセキサミン酸（transexami
c acid）、ニコチン酸のようなビタミン、ビタミンＣお
よびその誘導体、アゼライン酸、プラセルチア（placer
tia）、カンゾウ、ローマカミルレおよび緑茶等の抽出
物、およびこれらの混合物が挙げられるが、レチノー
ル、コウジ酸、およびヒドロキノンが好ましい。

【０１０３】本発明のさらに別の実施形態は有効量のふ
け症治療剤、脂漏性皮膚炎の治療剤および乾癬治療剤か
ら成る有効な薬剤を用いて、所望の場所に上記の供給シ
ステム組成物、当該有効な薬剤および付加的な洗浄剤を
局所的に供給することから成るふけ症、脂漏性皮膚炎お
よび／または乾癬症の症状および／または病気をそれぞ
れ治療するための方法に関する。本明細書において使用
する「ふけ症治療剤」、「脂漏性皮膚炎治療剤」または
「乾癬症治療剤」は、それぞれ、ふけ症、脂漏性皮膚炎
および乾癬症の症状および／または病気を治療できる薬
剤を含んでいる。なお、「有効量」とは、病気および／
またはこれに付随する症状を治療するために有効な量を
意味し、例えば、その小胞の供給システムおよび付加的
な洗浄剤の全重量に基いて約０．００１％乃至約１０
％、好ましくは約０．０１％乃至約５％である。

【０１０４】このふけ症、脂漏性皮膚炎および／または
乾癬症の症状および／または病気をそれぞれ治療するの
に適する有効な薬剤の例として上記のものが挙げられる
がこれらに限られず、シェール油およびその誘導体、エ
ルビオール、ケトコナゾール、コールタール、サリチル
酸、亜鉛ピリチオン、セレニウムスルフィド、ヒドロコ
ルチゾン、硫黄、メントール、プラモキシンヒドロクロ
ライド、およびこれらの混合物が挙げられるがこれらに
限らない。

【０１０５】本発明の別の実施形態はチオグリコレート
のような有効量の脱毛剤から成る有効な薬剤を用いて所
望の場所に上記の供給システム組成物、当該有効な薬剤
および付加的な洗浄剤を皮膚に局所的に供給することか
ら成る脱毛のための方法に関する。好ましい実施形態に
おいては、上記の組成物は当該組成物の全重量に基づい
て約０．００１％乃至約２０％、好ましくは約０．０１
％乃至約５％の脱毛剤を含有している。

【０１０６】本発明者は上記の洗浄用組成物／供給シス
テムがふけ防止剤のような種々の有効な薬剤の皮膚への
局所的な投与の後に当該薬剤を皮膚の外部および内部に
対して効果的に付着させて浸透させることのできる媒体
となり得ることが分かった。

【０１０７】さらに、本発明者は本発明の洗浄用組成物
が当該組成物中にアニオン性界面活性剤とカチオン性界
面活性剤の両方が存在していても相分離に対して十分に
安定であることが分かった。加えて、本発明の洗浄用組
成物はアニオン性界面活性剤を含有する能力により毛髪
を効果的に洗浄するだけでなく、繰り返しのシャンプー
処理の後でも、過剰な髪のもつれを生じることなく毛髪
上に状態調節剤を効果的に付着させることができる。従
って、毛髪に本発明の組成物を１回だけ使用した後で
も、毛髪をより取り扱いやく、柔軟で外観的に望ましい
状態に維持できる。

【０１０８】さらに、本発明者は上記の供給システムが
ふけ防止剤のような種々の有効な薬剤を皮膚、毛髪およ
び爪に局所的に投与した後に当該薬剤を目的の部位の外
部および内部に効果的に付着させて浸透させることので
きる媒体となり得ることが分かった。

【０１０９】上記の例示的に開示した本発明は本明細書
に特に記載しない任意の成分、要素、または処理工程な
しに実施できる。そこで、本発明の特長およびこれを実
施する態様をさらに詳細に説明するために幾つかの実施
例について以下に述べる。しかしながら、本発明がこれ
らの説明の詳細に限定されるものと考えるべきではな
い。

【０１１０】

【実施例】実施例１：２種類のカチオン性薬剤を含有す
る洗浄用シャンプーの調製 以下の表１に記載する成分から成るシャンプーを調製し
た。

【表１】

【０１１１】シャンプーの調製方法 容器に３／４の量の脱イオン水（成分１）を入れた。次
に、成分２，３，４を一定条件下に５００ｒｐｍで攪拌
しながら１０分間の間隔で続けて加えた。その後、得ら
れた混合物を５００ｒｐｍで攪拌しながら約６３℃乃至
６７℃まで加熱した。次に、成分５を混合物に加えた。
全てのエルビオールが溶解した後に、サリチル酸（成分
６）一定条件下に１５乃分間至２０分間攪拌しながら加
えた。その後、得られた混合物を７０℃乃至７５℃に加
熱して、成分７，８，９および１０を攪拌しながら続け
て加えた。さらに、成分１１から成分１３までを一定条
件下に攪拌しながら続けて加えた。その後、得られた一
次混合物を５０℃に冷却した。

【０１１２】成分１５，１６，２０および２１を別のビ
ーカーにおいて２５℃乃至３０℃で混合して予備混合物
を形成した。一次混合物を５０℃に冷却した後に、成分
１４、成分１７、予備混合物、成分１８、成分１９およ
び成分２２を攪拌しながら連続的に加えた。さらに、水
酸化ナトリウムを攪拌しながらこの混合物に加えてｐＨ
値を５．３乃至５．７に調節した。その後、この混合物
を継続して攪拌して、約２５℃乃至３０℃に冷却した。
最終的な混合物に残りの脱イオン水を加えて、均一にな
るまで５００ｒｐｍで混合した。

【０１１３】実施例２：３種類のカチオン性薬剤を含有
する洗浄用シャンプーの調製 以下の表２に記載する成分から成るシャンプーを調製し
た。

【表２】

【０１１４】シャンプーの調製方法 容器に３／４の量の脱イオン水（成分１）を入れた。次
に、成分２，３，４を一定条件下に５００ｒｐｍで攪拌
しながら１０分間の間隔で続けて加えた。その後、得ら
れた混合物を５００ｒｐｍで攪拌しながら約７０℃乃至
７５℃まで加熱した。次に、成分５および成分６を混合
物に加えて、約１５分間乃至２５分間かけて分散するま
で５００ｒｐｍで攪拌した。その後、７０℃乃至７５℃
において成分７乃至成分１１を攪拌しながら加えた。

【０１１５】混合物を約６３℃乃至６７℃に冷却した後
に、エルビオール、サリチル酸（成分１３）および成分
１４を攪拌しながら連続的に加えて、これらの３種類の
成分が完全に分散するまで攪拌を続けた。その後、得ら
れた一次混合物を５０℃に冷却した。

【０１１６】成分１６，１７，２１および２２を別のビ
ーカーにおいて２５℃乃至３０℃で混合して予備混合物
を形成した。上記の一次混合物を５０℃に冷却した後に
成分１５および成分１８をこれに加えた。さらに、予備
混合物およびこれに続いて成分１９，２０および２３を
攪拌しながら連続的に加えた。次に、水酸化ナトリウム
を攪拌しながら加えてｐＨ値を約５．３乃至５．７に調
節した。この混合物を継続的に攪拌して約２５℃乃至３
０℃に冷却した。さらに、残りの量の脱イオン水を最終
の混合物に加えて均一になるまで５００ｒｐｍで攪拌し
た。

【０１１７】実施例３：２種類のカチオン性薬剤および
１種類のシリコーン第四級化合物を含有する洗浄用シャ
ンプーの調製 以下の表３に記載する成分から成るシャンプーを調製し
た。

【表３】

【０１１８】シャンプーの調製方法 容器に３／４の量の脱イオン水（成分１）を入れた。次
に、成分２，３，４を一定条件下に５００ｒｐｍで攪拌
しながら１０分間の間隔で続けて加えた。その後、得ら
れた混合物を５００ｒｐｍで攪拌しながら約７０℃乃至
７５℃まで加熱した。次に、成分５および成分６を混合
物に加えて、約１５分間乃至２５分間かけて分散するま
で５００ｒｐｍで攪拌した。さらに、７０℃乃至７５℃
において成分７乃至成分１１を攪拌しながら加えた。

【０１１９】得られた混合物を約６３℃乃至６７℃に冷
却した後にエルビオール、サリチル酸（成分１２）およ
び成分１３を攪拌しながら連続して加えて、これら３種
類の成分が完全に分散するまで攪拌した。得られた一次
混合物を５０℃に冷却した。

【０１２０】成分１５，１６，２１および２２を２５℃
乃至３０℃で別のビーカーにおいて混合して予備混合物
を形成した。一方、一次混合物を５０℃に冷却した後
に、成分１４，１７および１８を加えた。さらに、予備
混合物およびこれに続いて成分１９，２０および２３を
攪拌しながら連続的に加えた。次に、水酸化ナトリウム
を攪拌しながら加えてｐＨ値を約５．３乃至５．７に調
節した。この混合物を継続的に攪拌して約２５℃乃至３
０℃に冷却した。さらに、残りの量の脱イオン水を最終
の混合物に加えて均一になるまで５００ｒｐｍで攪拌し
た。

【０１２１】実施例４：３種類のカチオン性添加剤およ
び２種類のシリコーン第四級化合物を含有する洗浄用シ
ャンプーの調製 以下の表４に記載する成分から成るシャンプーを調製し
た。

【表４】

【０１２２】シャンプーの調製方法 容器に３／４の量の脱イオン水（成分１）を入れた。次
に、成分２，３，４を一定条件下に５００ｒｐｍで攪拌
しながら１０分間の間隔で続けて加えた。その後、得ら
れた混合物を５００ｒｐｍで攪拌しながら約７０℃乃至
７５℃まで加熱した。次に、成分５および成分６を混合
物に加えて、約１５分間乃至２５分間かけて分散するま
で５００ｒｐｍで攪拌した。さらに、７０℃乃至７５℃
において成分７乃至成分１１を攪拌しながら加えた。

【０１２３】得られた混合物を約６３℃乃至６７℃に冷
却した後にエルビオール、サリチル酸（成分１３）およ
び成分１４を攪拌しながら連続して加えて、これら３種
類の成分が完全に分散するまで攪拌した。得られた一次
混合物を５０℃に冷却した。

【０１２４】成分１８，１９，２３および２４を２５℃
乃至３０℃で別のビーカーにおいて混合して予備混合物
を形成した。一方、一次混合物を５０℃に冷却した後
に、成分１５，１６，１７および２０を加えた。さら
に、予備混合物およびこれに続いて成分２１，２２およ
び２５を攪拌しながら連続的に加えた。次に、水酸化ナ
トリウムを攪拌しながら加えてｐＨ値を約５．３乃至
５．７に調節した。この混合物を継続的に攪拌して約２
５℃乃至３０℃に冷却した。さらに、残りの量の脱イオ
ン水を最終の混合物に加えて均一になるまで５００ｒｐ
ｍで攪拌した。

【０１２５】実施例５：３種類のカチオン性添加剤およ
び１種類のシリコーン第四級化合物を含有する洗浄用シ
ャンプーの調製 以下の表５に記載する成分から成るシャンプーを調製し
た。

【表５】

【０１２６】シャンプーの調製方法 容器に３／４の量の脱イオン水（成分１）を入れた。次
に、成分２，３，４を一定条件下に５００ｒｐｍで攪拌
しながら１０分間の間隔で続けて加えた。その後、得ら
れた混合物を５００ｒｐｍで攪拌しながら約７０℃乃至
７５℃まで加熱した。次に、成分５および成分６を混合
物に加えて、約１５分間乃至２５分間かけて分散するま
で５００ｒｐｍで攪拌した。得られた混合物を７０℃乃
至７５℃に維持して、成分７乃至成分１０を攪拌しなが
ら加えた。

【０１２７】得られた混合物を約６３℃乃至６７℃に冷
却した後にエルビオール（成分１１）を一定条件下に攪
拌しながら加えた。その後、一定条件下に攪拌しながら
サリチル酸およびこれに続いて成分１３を加えて一次混
合物を形成した。

【０１２８】成分１５，１６，２１および２２を２５℃
乃至３０℃で別のビーカーにおいて混合して予備混合物
を形成した。一方、一次混合物を５０℃に冷却した後
に、これに成分１４，１７および１８を連続的に攪拌し
ながら加えた。さらに、予備混合物およびこれに続いて
成分１９，２０および２３を攪拌しながら連続的に加え
た。次に、水酸化ナトリウムを攪拌しながら加えてｐＨ
値を約５．３乃至５．７に調節した。この混合物を継続
的に攪拌して約２５℃乃至３０℃に冷却した。さらに、
残りの量の脱イオン水を最終の混合物に加えて均一にな
るまで５００ｒｐｍで攪拌した。

【０１２９】実施例６：洗浄用シャンプーの調製 以下の表６に記載する成分から成るシャンプーを調製し
た。

【表６】

【０１３０】シャンプーの調製方法 容器に３／４の量の脱イオン水（成分１）を入れて約７
０℃乃至７５℃に加熱した。次に、成分２および成分３
を１５分間乃至２０分間にわたって一定条件下に５００
ｒｐｍで攪拌しながら加えた。その後、成分４乃至成分
７をこの混合物に一定条件下に連続的に加えた。得られ
た混合物を６３℃乃至６７℃に冷却した後に、エルビオ
ール（成分８）を一定条件下に攪拌しながら加えた。そ
の後、この混合物にサリチル酸およびこれに続いて成分
１０を一定条件下に攪拌しながら加えて一次混合物を形
成した。

【０１３１】成分１３，１４，１７および１８を別のビ
ーカーにおいて２５℃乃至３０℃で混合して予備混合物
を形成した。一方、一次混合物を５０℃に冷却した後
に、当該混合物に成分１１および成分１２、さらに、予
備混合物およびこれに続いて成分１５，１６および１９
を攪拌しながら連続的に加えた。その後、水酸化ナトリ
ウムを攪拌しながら加えてｐＨ値を５．３乃至５．７に
調節した。この混合物を継続して攪拌して約２５℃乃至
３０℃に冷却した。さらに、残りの量の脱イオン水を最
終の混合物に加えて均一になるまで５００ｒｐｍで攪拌
した。

【０１３２】実施例７：１種類の水溶性シリコーン化合
物を含有する洗浄用シャンプーの調製 以下の表７に記載する成分から成るシャンプーを調製し
た。

【表７】

【０１３３】シャンプーの調製方法 容器に３／４の量の脱イオン水（成分１）を入れた。次
に、成分２を加えてできた混合物を約７０℃乃至７５℃
に加熱した。その後、この混合物に成分３および成分４
を一定条件下に５００ｒｐｍで攪拌しながら連続的に加
えた。さらに、成分５乃至成分８を一定条件下に攪拌し
ながら連続的に加えた。得られた混合物を６３℃乃至６
７℃に５００ｒｐｍで攪拌しながら冷却した。その後、
成分９を混合物に加えた。エルビオールが完全に溶解し
た後に、この混合物にサリチル酸（成分１０）を１５分
乃至２０分かけて一定条件下に攪拌しながら加えてか
ら、成分１１を加えた。その後、得られた一次混合物を
５０℃に冷却した。

【０１３４】成分１３，１４および成分１９，２０を別
のビーカーにおいて２５℃乃至３０℃で混合して予備混
合物を形成した。一方、一次混合物を５０℃に冷却した
後に、成分１２，１５および１６、さらに、予備混合
物、成分１７，１８および２１を当該混合物に攪拌しな
がら連続的に加えた。その後、水酸化ナトリウムを攪拌
しながら加えてｐＨ値を５．３乃至５．７に調節した。
この混合物を継続して攪拌して約２５℃乃至３０℃に冷
却した。さらに、残りの量の脱イオン水を最終の混合物
に加えて均一になるまで５００ｒｐｍで攪拌した。

【０１３５】実施例８：２種類の水溶性シリコーン化合
物を含有する洗浄用シャンプーの調製 以下の表８に記載する成分から成るシャンプーを調製し
た。

【表８】

【０１３６】シャンプーの調製方法 容器に３／４の量の脱イオン水（成分１）を入れた。次
に、成分２を加えてできた混合物を約７０℃乃至７５℃
に加熱した。その後、この混合物に成分３および成分４
を一定条件下に５００ｒｐｍで攪拌しながら連続的に加
えた。さらに、成分５乃至成分８を一定条件下に攪拌し
ながら連続的に加えた。得られた混合物を６３℃乃至６
７℃に５００ｒｐｍで攪拌しながら冷却した後に、成分
９を混合物に加えた。エルビオールが完全に溶解した後
に、この混合物にサリチル酸（成分１０）を１５分乃至
２０分かけて一定条件下に攪拌しながら加えてから、成
分１１を加えた。その後、得られた一次混合物を５０℃
に冷却した。

【０１３７】成分１３，１４および成分２０，２１を別
のビーカーにおいて２５℃乃至３０℃で混合して予備混
合物を形成した。一方、一次混合物を５０℃に冷却した
後に、成分１２，１５，１６および１７、さらに、予備
混合物、成分１８，１９および２２を当該混合物に攪拌
しながら連続的に加えた。その後、水酸化ナトリウムを
攪拌しながら加えてｐＨ値を５．３乃至５．７に調節し
た。この混合物を継続して攪拌して約２５℃乃至３０℃
に冷却した。さらに、残りの量の脱イオン水を最終の混
合物に加えて均一になるまで５００ｒｐｍで攪拌した。

【０１３８】実施例９：多数の属性の評価検討 広範囲な消費者の調査を行なって、洗浄能力、毛髪櫛す
き性（例えば、湿潤時櫛すき性および乾燥時櫛すき
性）、毛髪柔軟性、および起泡性（例えば、起泡の量お
よび起泡のなめらかさ）等の種々の属性を評価した。こ
の調査において検討した４種類の配合は、（１）実施例
３に従って調製した配合、（２）Procter &Gamble社か
ら市販されている通常の毛髪用の「Pantene Pro-V」レ
ギュラーシャンプー、（３）Johnson & Johnson Consum
er Companies社から市販されている通常の毛髪用の「Jo
hnson's pH 5.5」レギュラーシャンプー、および（４）
異なる芳香剤に変更した「Johnson's pH 5.5」レギュラ
ーシャンプーである。

【０１３９】上記４種類の試験用製品のそれぞれに対し
て、通常の毛髪用のレギュラーシャンプーを使用してい
る１６才から６５才の間の女性の２５０人の被験者を選
択して各家庭内における任意の使用結果について検査し
た。２週間の試験用製品の使用後に、各被験者は試験製
品の全体的な性能と当該製品に付随する種々の属性を評
価を質問するアンケートに答えた。

【０１４０】以下の表がこの評価結果のまとめである。

【表９】

【０１４１】この実施例により、実施例３の配合物は上
記の全ての属性についての被験者の満足度において優れ
ていると評価された。特に、実施例３の配合物は元の芳
香剤または変更した芳香剤のｐＨ５製品のいずれの性能
に対しても湿潤時の櫛すき性、乾燥時の櫛すき性、毛髪
の柔軟性、洗浄性、起泡量、起泡のなめらかさの点で優
れていた。さらに、実施例３の配合物はPanteneに対し
ても湿潤時の櫛すき性、起泡量および毛髪の柔軟性の点
で有意差のある優れた性能を示した。従って、この実施
例は被験者が試験した全ての属性について実施例３の配
合物が最良の性能を示したと知覚したことを示してい
る。

【０１４２】実施例１０：毛髪の柔軟性評価 １８才から６５才の８０人のカフカス人の女性を選択し
て、専門のヘアスタイリストによる任意の毛髪柔軟性の
評価を行った。実験に参加する前に、各被験者は実験の
前の２４時間において洗髪しなかった。その後、全被験
者およびスタイリストは実験を介する前における各解答
者の毛髪の髪質および柔軟性についての２種類の異なる
アンケートに答えた。

【０１４３】毛髪の柔軟性を評価するために、（１）毛
髪を手でかるくたたいて圧縮すること、（２）毛髪の間
を指ですくこと、（３）指で毛髪の繊維／房を触感する
ことの３種類の方法を用いた。

【０１４４】３ｃｃの実施例３の配合物を各被験者の毛
髪に注射器により供給して、スタイリストが各被験者の
毛髪をシャンプー処理した。この処理を２回繰り返した
後に、各被験者の毛髪を毛髪が完全に乾くまでブロー処
理した。その後のスタイリング処理は各被験者の毛髪ま
たは頭皮について何ら行わなかった。乾燥処理後に、各
被験者およびスタイリストの両方が以下の表１０に記載
する柔軟度を用いて各被験者の毛髪の柔軟性の個別の評
価を行った。この評価結果を以下の表１１に記載する。

【０１４５】

【表１０】

【０１４６】

【表１１】 以上の結果から、明らかに、実施例３の配合物はスタイ
リストおよび被験者により個別に評価されたように毛髪
の柔軟性を有意差をもって増大する。

【０１４７】さらに、以下の表１２に記載する毛髪柔軟
性定量化スケールを用いて、各被験者およびスタイリス
トは各被験者の毛髪について乾燥後の柔軟度の評価を個
別に行った。この評価結果を表１３に示す。

【０１４８】

【表１２】

【０１４９】

【表１３】 上記の結果から、実施例３はこの洗浄用基材によるシャ
ンプー処理により約２乃至３倍高い柔軟度を示すことが
明らかに分かる。

【０１５０】実施例１１：Ｓｉ付着性を評価するための
二次イオン質量分析（ＳＩＭＳ） （ａ）Biosil SPQシリコーン剤を０．２重量％ではなく
１重量％で使用したこと、（ｂ）Salcareカチオン性薬
剤を０．０８重量％ではなく０．０５重量％で使用した
こと、および（ｃ）Jaguarカチオン性薬剤を０．１５重
量％ではなく０．１重量％で使用したことを除いて、実
施例３に記載される処理方法に従って配合物を調製し
た。

【０１５１】Procter & Gamble社から市販されている通
常の毛髪用のPantene Pro-Vトゥーインワンシャンプー
により一房の毛髪を個別に５回洗浄して各洗浄処理の間
に当該この毛髪の房を完全に乾燥した。また、別の毛髪
の房を実施例１１において変更した実施例３の配合物に
より同様に洗浄して乾燥した。

【０１５２】その後、走査型ＳＩＭＳ（二次イオン質量
分析）を用いて毛髪に付着したシリコーン含有ポリマー
によるシリコーンイオンの分布状態を解析した。なお、
ＳＩＭＳの詳細については、例えば、本明細書に参考文
献として含まれるSibilia, Johnの文献（以後「Sibili
a」と言う）（「材料の特性決定および化学的分析のた
めのガイド」、第８章、第１８５頁乃至第１９２頁）
（１９８８年）に記載されている。すなわち、各毛髪の
房の１本の繊維を電子物理的ＳＩＭＳ分析器内に配置し
た後に、この毛髪の表面に一次イオンビームを走査して
当該毛髪表面からＳｉ分子をイオン化する。その後、こ
の分析器が画像を生じて毛髪表面上のＳｉイオンの分布
状態を映し出す。

【０１５３】この処理を各房における数本の毛髪繊維に
ついて繰り返して、代表的な質量分析器の画像を各毛髪
繊維の組について採択する。

【０１５４】Pantene Pro-Vシャンプーにより洗浄した
毛髪の表面上におけるＳｉイオンの分布を示す図１から
明らかなように、Ｓｉイオンは毛髪繊維の表面上に分布
しているが、これらのイオンは毛髪繊維の突き出たうろ
こ状の部分の下にのみ集中している。これに対して、変
更した実施例３の配合物により洗浄した毛髪の表面上に
おけるＳＩイオンの分布状態を示す図２により、このＳ
ｉイオンの分布がPantene Pro-Vシャンプーにより洗浄
した毛髪繊維の示す分布状態よりも均一であることが分
かる。

【０１５５】従って、この実施例により、本発明の洗浄
用組成物はシリコーンポリマーの分布状態をより均一に
でき、有意差をもって、処理した毛髪繊維の柔軟性を高
めると共に弾力を改善することができる。

【０１５６】実施例１２：ポリマーの厚さを評価するた
めのＸ線光電子分析器（ＸＰＳ） 実験例１１の各毛髪の房を電子物理的Ｘ線光電子分析器
内に置いて、毛髪繊維の表面上にＸ線を走査した。な
お、ＸＰＭの詳細については、例えば、本明細書に参考
文献として含まれる文献Sibilia（第１９７頁乃至第１
９９頁）に記載されている。

【０１５７】ＸＰＳにより決定した毛髪繊維上の炭素お
よび酸素原子の存在率、およびＳｉ：ＣおよびＳｉ：Ｏ
の原子比率から、毛髪表面上のシリコーンポリマー層の
厚さを以下の表１４に示すように推定した。

【表１４】

【０１５８】表１４の結果から、Panteneシャンプー
は、変更した実施例３の配合物により毛髪上に残留した
シリコン分子の量に比して、毛髪上に残留するシリコー
ン分子の量が相当に高いことが分かる。本発明者はこの
ような毛髪表面におけるシリコーン付着の高い値により
毛髪に高いもつれ感、弾力の減少および柔軟性の減少が
生じると考えられる。これに対して、変更した実施例３
の配合物により処理した毛髪はその毛髪繊維の表面上に
１層または２層のシリコン分子の残留物層を残すのみで
あるので、本発明者はこの配合物により処理した毛髪
が、Panteneシャンプーにより処理した毛髪により得ら
れる特性に比して、向上した湿潤時および乾燥時の櫛す
き性、改善したすすぎ性および優れた柔軟性等の属性を
有することができると考える。

【０１５９】ヘアケア用製品の性能はこの製品が毛髪の
最外部層にどのように作用するかに大きく依存するの
で、この実施例は、実施例３のシャンプーが、毛髪表面
と空気との間の界面における各シャンプーの残留物の化
学的および要素的分析に基づいて、Panteneの性能より
も優れた性能を有することを示した。

【０１６０】実施例１３：毛髪の柔軟性および弾力を評
価するためのインストロンリングによる圧縮調査 シャンプー処理の前およびその後の両方において毛髪の
房を種々の大きさのリングにより引張るのに要するエネ
ルギーを計測するリング圧縮技法は、毛髪の柔軟性およ
び弾力を評価するための、本明細書に参考文献として含
まれるWergmannおよびKamuthの文献（（Principles of
Polymer Science and Technology in Cosmetics and Pe
rsonal Care）、第１２章、「状態調節した毛髪の評価
方法」、第５５４頁乃至第５５６頁（１９９９年）に記
載されるような周知の技法である。例えば、本明細書に
参考文献として含まれるGarcia他の文献（「毛髪体の全
体的圧縮性および全体的弾性の測定方法」）（第１０回
IFTSCC会議、シドニー、オーストラリア（１９７８
年））を参照されたい。この技法において使用する装置
は種々の直径のリングに接続するインストロン引張試験
機モデル１１２２により構成されている。

【０１６１】１５個の欧州人の毛髪の房を密着パーマに
よりパーマをかけた後に、各房を１．５インチの内径の
金属リングにより２回引張り処理した。このリングによ
り毛髪の房を引っ張るのに要するエネルギーをインスト
ロン試験機により記録した。その後、これらの房を手動
により外して、１．０インチの内径の第２の金属リング
により引張り処理した。さらに、この場合のリングによ
り毛髪の房を引っ張るのに要するエネルギーをインスト
ロン試験機により記録した。

【０１６２】任意のリングにより毛髪の房を引っ張るの
に要する「乾燥時の引張りエネルギー」は同一のリング
により毛髪の房を２回引っ張る時に作用するエネルギー
の間の差として表現できる。この値が圧縮後の毛髪の房
の弾力または反発力の度合いの測定値である。すなわ
ち、乾燥時の引張りエネルギーが高いほど、毛髪の弾力
が高いことになる。

【０１６３】また、１．０インチおよび１．５インチの
直径のリングによりそれぞれ各毛髪の房を引っ張るのに
要する乾燥時の引張りエネルギーの差がこの毛髪の房の
柔軟性を示す。すなわち、この乾燥時の引張りエネルギ
ーにおける差が大きいほど、その毛髪の房の圧縮性が高
く柔軟性に富んでいることを示す。乾燥パーマ処理した
毛髪の場合の１．０インチ径リングと１．５インチ径リ
ングにより引っ張った毛髪により生じた乾燥時の引張り
エネルギーの差を表１５および表１６に示す。

【０１６４】その後、上記の毛髪の房を、（１）実施例
３の配合物、（２）通常の毛髪用の「Pantene Pro-V」
シャンプー、および（３）Shiseido Fine Toiletries社
から販売されている「資生堂スーパーマイルド」シャン
プーのいずれかの製品により１回シャンプー処理した。
各製品に対して少なくとも３個の毛髪の房を使用した。
これらの毛髪の房をシャンプー処理した後にブロー処理
して完全に乾燥してから、各毛髪の房を解いて個別の毛
髪繊維に分けた。その後、この毛髪の房を上記の処理方
法に従って各リングにより引っ張った。

【０１６５】さらに、同一の大きさのリング、すなわち
１．０インチ径のリングおよび１．５インチ径のリング
によるそれぞれシャンプー処理前およびシャンプー処理
して乾燥処理した後の毛髪の引っ張り処理により生じた
乾燥時引張りエネルギーの差を表１７に示した。

【表１５】

【表１６】

【０１６６】上記の結果から、実施例３の配合物は乾燥
時引張りエネルギーにおいて最大の差を示していること
が明らかであり、この配合物が毛髪繊維に柔軟性を賦与
することについて他の２種類の試験した市販の配合物に
対して優れていることを示している。

【０１６７】

【表１７】 表１７の結果から、実施例３の配合物が使用したリング
の大きさに関係なくシャンプー処理前および処理後の間
の乾燥時引張りエネルギーにおける最大の差を示すこと
が明らかである。このことにより、実施例３の配合物が
他の２種類の市販の製品と比較して最大量の弾力および
／または反発力を示すことが分かる。

【０１６８】実施例１４：水分吸収力についての動的蒸
気収着性の評価 Surface Measurement System社の動的蒸気収着分析装置
（ＤＶＳ）、を使用して組成物を供給した後の毛髪繊維
についての水分吸収性および水分付着性を評価した。
（１）変更した実施例３、（２）実施例６、（３）変更
した実施例７、および（４）変更した実施例６の表１８
に示すような各実施例のいずれか一つに従って調製した
配合物の３ｇに４個の毛髪の房をそれぞれシャンプー処
理した。２分間の毛髪の房のブロー乾燥処理の後に、こ
れらの毛髪の房を５ｍｍ乃至７ｍｍの長さのセグメント
に切断して、DVS Caln微量化学天秤により秤量した。各
毛髪サンプルの重量は約３０ｍｇ乃至４０ｍｇ／サンプ
ルであった。これらの毛髪サンプルをＤＶＳ吸湿チャン
バーの中に入れて、２５℃、０％相対湿度において一晩
平衡状態にした。その後、このチャンバー内の相対湿度
を平衡状態になるまで１０％ＲＨまで高めた。さらに、
相対湿度を約１０％ＲＨの間隔で９５％ＲＨに高めた。
各平衡状態の後の各間隔において、毛髪サンプルの重量
をCaln微量化学天秤により計測した。その後、相対湿度
を約１０％ＲＨの間隔で１０％ＲＨまで下げた。各１０
％間隔における毛髪繊維の重量は水分吸収の支持値であ
り、毛髪サンプルにより保持される水分量を示す。この
水分保持力は相対湿度の降下中における任意の相対湿度
において毛髪繊維により保持される水分の計測された重
量と相対湿度の上昇中における任意の相対湿度において
毛髪繊維により保持される水分の計測された重量との間
の差により示される。すなわち、この水分保持力が高い
ほど、毛髪繊維の表面上における水分の存在が示される
ことになり、これによって、毛髪が弛緩して、繊維感の
接着性が増加する。一方、この水分保持力が低いほど、
毛髪繊維により保持される水分が減少して毛髪の弾力が
高まる。表１９に水分保持力をまとめた。

【表１８】

【表１９】 上記の結果から、表１８におけるように変更した実施例
３の配合物が中程度および高い相対湿度条件の両方にお
いて優れた弾力性を示すことが分かる。これに対して、
カチオン性薬剤および／またはシリコーン性薬剤を含有
していない配合物はいずれも比較的に性能が劣る。従っ
て、この実施例により、優れた弾力性を示す配合物は少
なくとも２種類のカチオン性薬剤と１種類のシリコーン
剤の両方を含有しているのが好ましいことが分かる。

【０１６９】実施例１５：皮膚浸透性の評価 種々のシャンプー組成物による活性薬剤の皮膚内への浸
透性を評価するための各種実験を行った。すなわち、活
性薬剤の浸透性を評価するために、インビトロの浸透性
評価を非閉塞型のFranz拡散チャンバーを用いて行っ
た。

【０１７０】４００μｍにミクロトーム処理した人間の
死体の皮膚をクエン酸燐酸塩バッファーまたはリン酸塩
バッファー溶液（モニターする活性薬剤により決まる）
から成る受容体媒体を収容するFranz拡散セルに取り付
けた。受容体の容量は５ｍｌであり、セルの表面積は
０．６３６ｃｍ² である。この受容体コンパートメント
を実験の間中３７℃に維持した。

【０１７１】試験管内に、５０μｌの表１および表２乃
至表６に示した各配合物を３７℃の水５０μｌで希釈し
た。その後、この溶液を３０秒間取り付けた皮膚の表皮
に擦りつけた。次に、この溶液を３７℃の水により３回
表面からすすぎ落とした後に、乾燥した綿棒で２回拭き
取った。配合物の局所的な供給の２４時間後に、皮膚の
表面をメタノールまたは蒸留水（モニターする活性薬剤
により決まる）に浸漬した綿棒により３回すすいでか
ら、乾燥した綿棒により３回拭き取った。皮膚を拡散セ
ルから取り除いた後に、表皮と真皮を分離し、刻んでか
ら抽出溶液を入れた分離用ビンの入れて、ソニケータ槽
内で３０分間音波破砕した。表皮、真皮および綿棒をそ
れぞれ音波破砕した後に、各音波破砕したサンプルをWa
lters高圧液体クロマトグラフィ（「ＨＰＬＣ」）によ
り評価した。すなわち、皮膚内への活性薬剤の浸透性を
投与量の割合および表面積当たりの表皮または真皮内に
供給された活性薬剤の量に基づいて算出した。この評価
方法において、親油性薬剤であるエルビオールの浸透性
を調べた。さらに、親水性の薬剤であるサリチル酸の浸
透性も調べた。

【０１７２】以下の表２０に示すように、調べた配合物
は実施例１、および実施例３乃至８に記載した方法に従
って調製した配合物である。表２１は上記の方法に従う
表２０に記載する各配合物の局所的投与の後に皮膚（表
皮および真皮）内に浸透したエルビオールの量を示して
いる。

【表２０】

【表２１】

【表２２】

【０１７３】さらに、表２１の結果を以下の表２３にま
とめた。

【表２３】

【０１７４】この実施例は３種類のカチオン性薬剤およ
び２種類のシリコーン剤を含有する配合物（配合物４）
が投与量の２．４６６％のエルビオールを皮膚内に供給
したことを示している。しかしながら、２種類のカチオ
ン性薬剤および１種類のシリコーン剤を含有する配合物
（配合物３）を洗浄用シャンプーの基材に混合した場合
に、エルビオールの供給量の比率が１．０９１％に低下
して２．２倍以上も供給率が減少する。また、カチオン
性薬剤を洗浄用基材に全く混合しない場合（配合物６）
は、エルビオールの浸透量は０．１３５％と極端に減少
して、配合物４の供給量の１８．２倍以上少なくなる。

【０１７５】さらに、この実施例から、疎水性の有効な
薬剤とカチオン性薬剤および水溶性シリコーン剤との組
合せによる浸透作用の協力作用的な効果が明らかに見ら
れる。一方、カチオン性薬剤のみまたはシリコーン剤の
みのいずれかを含有する配合物からは、有効な薬剤の向
上した浸透性という望ましい効果が得られなかった。す
なわち、この実施例は２種類以上のカチオン性薬剤と１
種類以上の水溶性シリコーン剤との組合せが疎水性の活
性薬剤を皮膚内に浸透する作用において優れていること
を示している。

【０１７６】次に、各配合物の局所的供給後の皮膚（表
皮および真皮）内に浸透したサリチル酸の量を表２４に
示す。なお、表中の各配合物は上記の処理方法に従って
それぞれ調整した。

【表２４】

【表２５】

【０１７７】さらに、表２４の結果を表２６にまとめ
た。

【表２６】

【０１７８】表２４および表２６から、３種類のカチオ
ン性薬剤および２種類の水溶性シリコーン剤を混合した
洗浄用基材（実施例４）を含有する配合物４が皮膚内に
最大量のサリチル酸を供給することが明らかである。さ
らに、洗浄用基材にシリコーン剤のみが混合されている
配合物（実施例７および実施例８）において、皮膚内に
供給されるサリチル酸の量が比較的低いことが明らかに
分かる。特に、カチオン性薬剤およびシリコーン剤を含
まない洗浄用基材（実施例６）がシリコーン剤のみを含
有している配合物（実施例７および実施例８）に比較し
て優れたサリチル酸供給能力を有している。さらに、こ
のサリチル酸供給能力において、カチオン性薬剤および
シリコーン剤の両方を含有している配合物４はカチオン
性薬剤を含まない配合物（実施例７）よりも４．９倍優
れており、カチオン性薬剤のみを含有する配合物（実施
例１）よりも１．６２倍優れている。

【０１７９】従って、この実施例は２種類以上のカチオ
ン性薬剤および１種類以上の水溶性シリコーン剤を含有
する洗浄用シャンプーにおけるエルビオールおよびサリ
チル酸の組合せが皮膚内へのエルビオールおよびサリチ
ル酸の供給において優れた性能を有することを示してい
る。それゆえ、本発明の組成物により、疎水性および親
水性の両方の活性薬剤の皮膚内への供給を調整する方法
が提供できる。

【０１８０】本発明の実施態様は以下の通りである。 （１）前記水溶性シリコーン剤が脂肪酸部分を含む水溶
性ジメチコーン、水溶性シリコーンクォーターニウム、
およびこれらの混合物から選択される請求項１に記載の
組成物。 （２）前記ジメチコーンが約５個乃至約３０個の炭素原
子を有する脂肪酸から選択される脂肪酸部分により置換
されており、前記シリコーンクォーターニウムが約６個
乃至約２０個の炭素原子を含有している実施態様（１）
に記載の組成物。 （３）前記水溶性のシリコーン剤が揮発性であり、当該
揮発性シリコーン剤がポリジメチルシロキサン、ヘキサ
メチルジシロキサン、シクロメチコーン流体、およびこ
れらの混合物から成る群から選択される請求項１に記載
の組成物。 （４）前記水溶性のシリコーン剤が不揮発性であり、当
該不揮発性シリコーン剤がセチルトリエチルモニウムジ
メチコーンコポリオールフタレート、ステアラルコニウ
ムジメチコーンコポリオールフタレート、以下の構造式
Iのジメチコーンポリオール、

【化７】 式中において、ｑ’は約１乃至約７０００の整数、ｑ”
は約１乃至約５０００の整数、Ｒ₉ は、（ａ）約８個乃
至約３０個の炭素原子を有する脂肪族アルコール、
（ｂ）約８個乃至約３０個の炭素原子を有する脂肪酸お
よびその誘導体、（ｃ）メルカプトールプロピルコポリ
マーのような架橋した水溶性ポリマー、（ｄ）例えば、
トリモニウムクロライドのようなカチオン性部分、
（ｅ）プロピルＰＧ−ベタイン、（ｆ）ポリサルコシン
のようなポリペプチド、および（ｇ）これらの混合物、
のような任意の水溶性の基である。ジメチコーンコポリ
オールアセテート、ジメチコーンコポリオールラクテー
ト、ジメチコーンコポリオールラウレート、ジメチコー
ンコポリオールメチルエーテル、ジメチコーンコポリオ
ールオクチルドデシルシトレート、加水分解した大豆タ
ンパク／ジメチコーンコポリオールアセテート、ジメチ
コノール、およびこれらの混合物から成る群から選択さ
れる請求項１に記載の組成物。 （５）前記水溶性シリコーンクォーターニウムがシリコ
ーンクォーターニウム−１３、シリコーンクォーターニ
ウム−４０、クォーターニウム−８０、およびこれらの
混合物から成る群から選択される実施態様（１）に記載
の組成物。

【０１８１】（６）前記水溶性シリコーン剤がシリコー
ンクォーターニウム−１３、セチルトリエチルモニウム
ジメチコーンコポリオールフタレート、ステアラルコニ
ウムジメチコーンコポリオールフタレート、およびこれ
らの混合物を含む請求項１に記載の組成物。 （７）前記組成物の全重量に基づいて、（ａ）約０．０
０１％乃至約２０％の水溶性シリコーン剤と、（ｂ）約
０．０１％乃至約１０％のカチオン性状態調節剤と、
（ｃ）約０．０１％乃至約３０％の洗浄剤とにより構成
されている請求項１に記載の組成物。 （８）前記組成物の全重量に基づいて、（ａ）約０．０
１％乃至約５％の水溶性シリコーン剤と、（ｂ）約０．
１％乃至約５％のカチオン性状態調節剤と、（ｃ）約５
％乃至約２０％の洗浄剤とにより構成されている請求項
１に記載の組成物。 （９）前記カチオン性状態調節剤がカチオン性セルロー
ス誘導体、カチオン性グア誘導体、および、（ａ）以下
の構造式のモノマー、

【化８】 式中において、ＲはＨまたはＣＨ₃ であり、ＹはＯまた
はＮＨであり、Ｒ₁ は約２個乃至約６個の炭素原子を有
するアルキレン基であり、Ｒ₂ ，Ｒ₃ およびＲ₄ はそれ
ぞれ独立して約１個乃至約２２個の炭素原子を有するア
ルキル基またはヒドロキシアルキル基であり、Ｘは約１
個乃至約４個の炭素原子を有するハライドおよびアルキ
ルサルフェートから選択される１価のアニオンである。
または（ｂ）ジアリルジメチルアンモニウムクロライド
から選択されるカチオン性モノマーのホモポリマーまた
はコポリマー、および、これらの混合物から選択される
請求項１に記載の組成物。 （１０）前記カチオン性状態調節剤がポリクォーターニ
ウム−１０、グアヒドロキシプロピルトリモニウムクロ
ライド、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロライ
ド／アクリルアミドコポリマーから誘導される化合物、
ポリクォーターニウム−６、ポリクォーターニウム−
７、ポリクォーターニウム−４７、およびこれらの混合
物から成る群から選択される実施態様（９）に記載の組
成物。

【０１８２】（１１）前記カチオン性状態調節剤がアク
リルアミドプロピルトリモニウムクロライド／アクリル
アミドコポリマー、グアヒドロキシプロピルトリモニウ
ムクロライド、およびこれらの混合物から成る群から選
択される実施態様（１０）に記載の組成物。 （１２）前記洗浄剤が界面活性剤、石鹸、またはこれら
の混合物である請求項１に記載の組成物。 （１３）前記界面活性剤が少なくとも１種類のアニオン
性界面活性剤により構成されている請求項１に記載の組
成物。 （１４）前記洗浄剤が、当該洗浄剤の全重量に基づい
て、（ａ）約１％乃至約２０％のアニオン性界面活性剤
と、（ｂ）約１％乃至約１０％の両性界面活性剤と、
（ｃ）約０％乃至約４％のカチオン性界面活性剤と、
（ｄ）約１％乃至約７％のノニオン性界面活性剤とによ
り構成されている請求項１に記載の組成物。 （１５）前記洗浄剤が、当該洗浄剤の全重量に基づい
て、（ａ）アルキルサルフェート、アルキルエーテルサ
ルフェート、およびこれらの混合物から成る群から選択
されて、当該アルキル基が約８個乃至約１８個の炭素原
子を有している約８０％乃至約９５％のアニオン性界面
活性剤と、（ｂ）少なくともコカミドプロピルベタイン
を含有する約５％乃至約１５％の両性界面活性剤とによ
り構成されている請求項１に記載の組成物。

【０１８３】（１６）前記洗浄剤が、当該洗浄剤の全重
量に基づいて、（ａ）ソジウムＰＥＧ−７オリーブオイ
ルカルボキシレート、アルキルサルフェート、アルキル
エーテルサルフェート、およびこれらの混合物から成る
群から選択されて、当該アルキル基が約８個乃至約１８
個の炭素原子を有している約７０％乃至約９０％のアニ
オン性界面活性剤と、（ｂ）少なくともコカミドプロピ
ルベタインを含有する約１０％乃至約２５％の両性界面
活性剤と、（ｃ）約２％乃至約１０％のカチオン性界面
活性剤とにより構成されている請求項１に記載の組成
物。 （１７）さらに、少なくとも１種類の有効な薬剤から成
る請求項１に記載の組成物。 （１８）前記有効な薬剤がエルビオール、６−（１−ピ
ペリジニル）−２，４−ピリミジンジアミン−３−オキ
シド、シェール油およびその誘導体、フィナステリド、
ケトコナゾール、サリチル酸、亜鉛ピリチオン、コール
タール、ベンゾイルパーオキシド、セレニウムスルフィ
ド、ヒドロコルチゾン、硫黄、メントール、プラモキシ
ンヒドロクロライド、トリセチルアンモニウムクロライ
ド、ポリクォーターニウム−１０、パンテノール、パン
テノールトリアセテート、ビタミンＡおよびその誘導
体、ビタミンＢおよびその誘導体、ビタミンＣおよびそ
の誘導体、ビタミンＤおよびその誘導体、ビタミンＥお
よびその誘導体、ビタミンＫおよびその誘導体、ケラチ
ン、リジン、アルギニン、加水分解した小麦タンパク、
加水分解したシルクタンパク、オクチルメトキシシンナ
メート、オキシベンゾン、ミノキシジル、二酸化チタ
ン、酸化亜鉛、レチノール、エリスロマイシン、トレチ
ノイン、およびこれらの混合物から成る群から選択され
る実施態様（１７）に記載の組成物。 （１９）さらに、前記組成物の全重量に基づいて、約
０．００１％乃至約２０％の有効な薬剤から成る実施態
様（１７）に記載の組成物。 （２０）さらに、懸濁剤から成る実施態様（１７）に記
載の組成物。

【０１８４】（２１）前記組成物が、当該組成物の全重
量に基づいて、約０．０１％乃至約５％の懸濁剤により
構成されている実施態様（２０）に記載の組成物。 （２２）前記懸濁剤がカーボマー、ヒドロキシエチルセ
ルロース、１，９−デカジエンポリＶＭ／ＭＡ（ＰＶＭ
／ＭＡデカジエンクロスポリマー）により架橋したメチ
ルビニルエーテル／無水マレイン酸コポリマー、および
アクリレート／アミノアクリレートＣ１０−３０アルキ
ルＰＥＧ−２０イタコネートコポリマー、およびこれら
の混合物から成る群から選択される実施態様（２０）に
記載の組成物。 （２３）シャンプー、ゲル、入浴剤、クリーム、ローシ
ョンまたはムースの形態である請求項１に記載の組成
物。 （２４）皮膚、毛髪および／または爪を洗浄するための
請求項１に記載の組成物の使用方法。 （２５）前記供給システムが、当該供給システムの全重
量に基づいて、（ａ）約０．００１％乃至約１０％の少
なくとも１種類の水溶性シリコーン剤と、（ｂ）約０．
００１％乃至約５％の少なくとも１種類のカチオン性状
態調節用化合物により構成されている請求項２に記載の
供給システム。

【０１８５】（２６）前記水溶性シリコーン剤がシリコ
ーンクォーターニウム−１３、セチルトリエチルモニウ
ムジメチコーンコポリオールフタレート、またはこれら
の混合物を少なくとも含有しており、前記カチオン性状
態調節剤がグアヒドロキシプロピルトリモニウムクロラ
イド、アクリルアミドプロピルトリモニウム／アクリル
アミドコポリマー、またはこれらの混合物を少なくとも
含有している請求項２に記載の供給システム。 （２７）前記有効な薬剤がエルビオール、シェール油お
よびその誘導体、６−（１−ピペリジニル）−２，４−
ピリミジンジアミン−３−オキシド、フィナステリド、
ケトコナゾール、サリチル酸、亜鉛ピリチオン、コール
タール、ベンゾイルパーオキシド、セレニウムスルフィ
ド、ヒドロコルチゾン、硫黄、メントール、プラモキシ
ンヒドロクロライド、トリセチルアンモニウムクロライ
ド、ポリクォーターニウム−１０、パンテノール、パン
テノールトリアセテート、ビタミンＡおよびその誘導
体、ビタミンＢおよびその誘導体、ビタミンＣおよびそ
の誘導体、ビタミンＤおよびその誘導体、ビタミンＥお
よびその誘導体、ビタミンＫおよびその誘導体、ケラチ
ン、リジン、アルギニン、加水分解した小麦タンパク、
加水分解したシルクタンパク、オクチルメトキシシンナ
メート、オキシベンゾン、ミノキシジル、二酸化チタ
ン、酸化亜鉛、レチノール、エリスロマイシン、トレチ
ノイン、およびこれらの混合物から成る群から選択され
る請求項３に記載の方法。 （２８）前記組成物がさらに洗浄剤により構成されてい
る請求項３に記載の方法。 （２９）前記組成物がさらに洗浄剤により構成されてい
る請求項５に記載の方法。 （３０）前記脱毛治療剤がミノキシジル、Ｎ”−シアノ
−Ｎ−（tert−ペンチル）−Ｎ’−３−ピリジニル−グ
アニジン、ジアゾキシド、ビタミンＥ、ビタミンＣ、ビ
タミンＥアセテート、ビタミンＣパルミテート、エリス
ロポエチン、プロスタグランジンＥ１、プロスタグラン
ジンＦ２−アルファ、オレイン酸、熱ショックタンパク
２７（「ＨＳＰ２７」）、熱ショックタンパク７２
（「ＨＳＰ７２」）、ベラパミルＨＣＬ、ニフェジピ
ン、ジルチアゼムアミロリド（diltiazemamiloride）、
シクロスポリン、Ｆｋ−５０６、フィナステリド、１７
−ベータエストラジオール、ＥＧＦ、ＩＧＦ、ベノキサ
プロフェン、トレチノイン、ＩＬ−６、ＩＬ−１アルフ
ァおよびＩＬ−１ベータ、ＩＣＡＭ、ベータメタゾン、
アロエ、チョウジ油、ニンジン、レーマニア（rehmanni
a）、スベルチア（swertia）、スイートオレンジ、サン
ショウ、エルビオール、ケトコナゾール、亜鉛ピリチオ
ン、ストレプトマイシン、シクロヘキシミド、またはこ
れらの混合物から選択される請求項５に記載の方法。

【０１８６】（３１）前記脱毛治療剤が６−（１−ピペ
リジニル）−２，４−ピリミジンジアミン−３−オキシ
ド、Ｎ”−シアノ−Ｎ−（tert−ペンチル）−Ｎ’−３
−ピリジニル−グアニジン、レチノイドおよびその誘導
体、フィナステリド、ミノキシジル、ケトコナゾール、
またはこれらの混合物である請求項５に記載の方法。 （３２）前記脱毛治療剤が、前記組成物の全重量に基づ
いて、約０．００１％乃至約２０％の量で存在している
請求項５に記載の方法。 （３３）前記毛髪成長阻害剤が抗腫瘍剤、抗凝固薬、抗
甲状腺薬、リチウムおよび炭酸リチウム、インターフェ
ロン、レチノイド、抗高脂血症薬、タリウム、水銀、ア
ルベンダゾール（albendazole）、アロプリノール、ア
ミオダロン、アンフェタミン、アンドロゲン、ブロモク
リプチン、ブチロフェノン、カルバマゼピン、コレスチ
ラミン、シメチジン、クロフィブレート、ダナゾール、
デシプラミン、ジキシラジン、エタンブトール、エチオ
ナミド、フルオキセチン、ゲンタマイシン、金塩、ヒダ
ントイン、イブプロフェン、インプラミン（impramin
e）、免疫グロブリン、インダンジオン、インドメタシ
ン、イントラコナゾール、レボドパ、マプロチリン、メ
チセルジド、メトプロロール、メチラポン、ナドロー
ル、ニコチン酸、ポタシウムチオシアネート、プロプラ
ノロール、ピリドスチグミン、サリチレート、サルファ
サラジン、テルフェナジン、チアンフェニコール、チオ
ウラシル、トリメタジオン、トリパラノール、バルプロ
ン酸、およびこれらの混合物から選択される請求項６に
記載の方法。 （３４）前記毛髪成長阻害剤がセリンプロテアーゼ、レ
チノール、イソトレチノイン、ベータメチゾン、アルフ
ァ−トコフェノールおよびこの誘導体、またはこれらの
混合物である請求項６に記載の方法。 （３５）前記毛髪成長阻害剤が前記組成物の全重量に基
づいて約０．００１％乃至約２０％の量で存在している
請求項６に記載の方法。

【０１８７】（３６）さらに洗浄剤から成る請求項６に
記載の方法。 （３７）前記老化防止用の活性薬剤がサンスクリーン、
レチノイドおよびこれらの誘導体、ビタミンおよびこれ
らの誘導体、酸化防止剤、ヒドロカルボン酸、植物抽出
物、またはこれらの混合物から選択される請求項７に記
載の方法。 （３８）前記老化防止用の活性薬剤がレチノール、トレ
チノイン、またはこれらの混合物である請求項７に記載
の方法。 （３９）前記老化防止用の活性薬剤が前記組成物の全重
量に基づいて約０．０１％乃至約１０％の量で存在して
いる請求項７に記載の方法。 （４０）前記組成物がさらに洗浄剤により構成されてい
る請求項７に記載の方法。

【０１８８】（４１）前記抗アクネ剤がイミダゾール、
レチノイド、サリチル酸、ベンゾイルパーオキシド、抗
生物質、抗アンドロゲン剤、５−アルファ−リダクター
ゼアイソタイプ、抗炎症剤、植物抽出物、またはこれら
の混合物から選択される請求項８に記載の方法。 （４２）前記抗アクネ剤がレチノール、エルビオール、
抗生物質、サリチル酸、またはこれらの混合物である請
求項８に記載の方法。 （４３）前記抗アクネ剤が前記組成物の全重量に基づい
て約０．０１％乃至約１０％の量で存在している請求項
８に記載の方法。 （４４）前記組成物がさらに洗浄剤により構成されてい
る請求項８に記載の方法。 （４５）前記脱色用活性薬剤がレチノイドおよびこれら
の誘導体、コウジ酸およびこの誘導体、ヒドロキノンお
よびこの誘導体、トランスエキサミン酸、ビタミン、ア
ゼライン酸、植物抽出物、またはこれらの混合物から選
択される請求項９に記載の方法。

【０１８９】（４６）前記脱色用活性薬剤がコウジ酸、
レチノール、ヒドロキノン、トランスエキサミン酸、ま
たはこれらの混合物である請求項９に記載の方法。 （４７）前記脱色用活性薬剤が前記組成物の全重量に基
づいて約０．０１％乃至約１０％の量で存在している請
求項９に記載の方法。 （４８）前記組成物がさらに洗浄剤により構成されてい
る請求項９に記載の方法。 （４９）前記ふけ防止剤、抗脂漏性皮膚炎剤、および抗
乾癬剤が、亜鉛ピリチオン、セレニウムスルフィド、硫
黄、スルホン化シェール油、サリチル酸、コールター
ル、ポビドンヨード、ケトコナゾールのようなイミダゾ
ール、ジクロロフェニルイミダゾロジオキサラン、クロ
トリマゾール、イトラコナゾール、ミコナゾール、クリ
ンバゾール、チオコナゾール、サルコナゾール、ブトコ
ナゾール、フルコナゾール、亜硝酸ミコナゾール、およ
びアントラリンのような任意の可能な立体異性体および
その誘導体、ピロクトンオラミン（Octopirox）、セレ
ニウムスルフィド、シクロピロクスオラミン、抗乾癬
剤、ビタミンＡ類似体、コルチコステロイド、およびこ
れらの混合物から選択される請求項１０に記載の方法。 （５０）前記ふけ防止剤、抗脂漏性皮膚炎剤、および抗
乾癬剤が、エルビオール、ケトコナゾール、コールター
ル、サリチル酸、亜鉛ピリチオン、セレニウムスルフィ
ド、ヒドロコルチゾン、硫黄、メントール、プラモキシ
ンヒドロクロライド、およびこれらの混合物から選択さ
れる請求項１０に記載の方法。

【０１９０】（５１）前記ふけ防止剤、抗脂漏性皮膚炎
剤、および抗乾癬剤が前記組成物の全重量に基づいて約
０．００１％乃至約１０％の量で存在している請求項１
０に記載の方法。 （５２）前記組成物がさらに洗浄剤により構成されてい
る請求項１０に記載の方法。 （５３）前記脱毛剤がチオグリコレートである請求項１
１に記載の方法。 （５４）前記脱毛剤が前記組成物の全重量に基づいて約
０．００１％乃至約２０％の量で存在している請求項１
１に記載の方法。 （５５）前記組成物がさらに洗浄剤により構成されてい
る請求項１１に記載の方法。

【０１９１】

【発明の効果】従って、本発明によれば、「もつれ」を
生じることなく、優れた湿潤および乾燥状態における櫛
すき性および柔軟性を賦与しながら、毛髪を効果的に洗
浄および解きほぐすことのできる「トゥー−イン−ワ
ン」型洗浄用組成物を提供し、さらに、毛髪を効果的に
洗浄するだけでなく毛髪や皮膚に相当量の治療剤を付着
することのできる高い起泡性の「トゥー−イン−ワン」
型洗浄用組成物が提供できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ）はPantene Pro-Vシャンプーにより予め
処理した毛髪繊維の質量分析結果を示している顕微鏡写
真であり、（Ｂ）は実施例１１に記載する本発明の洗浄
用組成物により予め処理した毛髪繊維の質量分析結果を
示している顕微鏡写真である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ａ６１Ｐ 17/10 Ａ６１Ｐ 17/10 17/14 17/14 Ｃ１１Ｄ 3/26 Ｃ１１Ｄ 3/26 3/37 3/37 17/00 17/00 (71)出願人 598039367 Ｇｒａｎｄｖｉｅｗ Ｒｏａｄ，Ｓｋｉｌ ｌｍａｎ，Ｎｅｗ Ｊｅｒｓｅｙ 08558, Ｕｎｉｔｅｄ Ｓｔａｔｅｓ ｏｆ Ａｍ ｅｒｉｃａ (72)発明者 スーザン・エム・ニーミーク アメリカ合衆国、19067 ペンシルベニア 州、ヤードレイ、ウォーターフォード・ロ ード 1808 (72)発明者 シン・イェ アメリカ合衆国、08876 ニュージャージ ー州、ヒルズボロー、ディトマーズ・サー クル 51 (72)発明者 レジーナ・ガラー アメリカ合衆国、08512 ニュージャージ ー州、クランバリー、ワシントン・ドライ ブ ４ (72)発明者 キー・エル・ホー アメリカ合衆国、08540 ニュージャージ ー州、プリンストン、ストーンウォール・ サークル 53

Claims (11)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 （ａ）少なくとも１種類の水溶性シリコ
   ーン剤と、 （ｂ）少なくとも１種類のカチオン性薬剤と、 （ｃ）少なくとも１種類の洗浄剤とから成る洗浄用組成
   物。
2. 【請求項２】 毛髪、爪、および頭皮の内部および／ま
   たは外部に有効な薬剤を供給するための供給システムに
   おいて、 （ａ）少なくとも１種類の水溶性シリコーン剤と、 （ｂ）少なくとも１種類のカチオン性状態調節剤とから
   成る供給システム。
3. 【請求項３】 （ａ）（ｉ）グア・ヒドロキシプロピル
   トリモニウムクロライド、アクリルアミドプロピルトリ
   モニウムクロライド／アクリルアミドコポリマー、およ
   びこれらの混合物から成る群から選択される少なくとも
   ２種類のカチオン性化合物と、 （ｉｉ）シリコーンクォーターニウム−１３から成る少
   なくとも１種類の水溶性シリコーン化合物と、 （ｂ）有効量の活性な薬剤とにより構成される組成物を
   皮膚、毛髪、および／または爪の所望の場所に人間また
   は動物に対して局所的に投与することから成る有効な薬
   剤の付着性を向上するための方法。
4. 【請求項４】 （ａ）（ｉ）グア・ヒドロキシプロピル
   トリモニウムクロライド、アクリルアミドプロピルトリ
   モニウムクロライド／アクリルアミドコポリマー、およ
   びこれらの混合物から成る群から選択される少なくとも
   ２種類のカチオン性化合物と、 （ｉｉ）セチルトリエチルモニウムジメチコーンコポリ
   オールフタレートから成る少なくとも１種類の水溶性シ
   リコーン化合物と、 （ｉｉｉ）親水性の有効な薬剤とから成る有効量の供給
   システム組成物を人間または動物の毛髪の所望の場所に
   局所的に投与する工程から成る毛髪繊維上にコンデイシ
   ョナの薄い被膜を付着させるための方法。
5. 【請求項５】 Ａ．（ｉ）少なくとも１種類の水溶性シ
   リコーン剤と、 （ｉｉ）少なくとも１種類のカチオン性状態調節剤とに
   より構成される供給システムと、 Ｂ．有効量の脱毛治療剤とから成る組成物を、当該組成
   物の全重量に基づいて、脱毛治療を要する所望の領域に
   人間または動物に対して局所的に投与する工程から成る
   脱毛治療のための方法。
6. 【請求項６】 Ａ．（ｉ）少なくとも１種類の水溶性シ
   リコーン剤と、 （ｉｉ）少なくとも１種類のカチオン性状態調節剤とに
   より構成される供給システムと、 Ｂ．有効量の毛髪成長阻害剤とから成る組成物を、当該
   組成物の全重量に基づいて、毛髪成長阻害を要する所望
   の領域に人間または動物に対して局所的に投与する工程
   から成る毛髪成長阻害のための方法。
7. 【請求項７】 Ａ．（ｉ）少なくとも１種類の水溶性シ
   リコーン剤と、 （ｉｉ）少なくとも１種類のカチオン性状態調節剤とに
   より構成される供給システムと、 Ｂ．有効量の老化防止用の活性薬剤とから成る組成物
   を、当該組成物の全重量に基づいて、所望の領域に人間
   または動物に対して局所的に投与する工程から成る老化
   作用を治療または最少にするための方法。
8. 【請求項８】 Ａ．（ｉ）少なくとも１種類の水溶性シ
   リコーン剤と、 （ｉｉ）少なくとも１種類のカチオン性状態調節剤とに
   より構成される供給システムと、 Ｂ．有効量の抗アクネ用の活性薬剤とから成る組成物
   を、当該組成物の全重量に基づいて、所望の領域に人間
   または動物に対して局所的に投与する工程から成るアク
   ネ治療のための方法。
9. 【請求項９】 Ａ．（ｉ）少なくとも１種類の水溶性シ
   リコーン剤と、 （ｉｉ）少なくとも１種類のカチオン性状態調節剤とに
   より構成される供給システムと、 Ｂ．有効量の脱色用の活性薬剤とから成る組成物を、当
   該組成物の全重量に基づいて、所望の領域に人間または
   動物に対して局所的に投与する工程から成る皮膚脱色の
   ための方法。
10. 【請求項１０】 Ａ．（ｉ）少なくとも１種類の水溶性
    シリコーン剤と、 （ｉｉ）少なくとも１種類のカチオン性状態調節剤とに
    より構成される供給システムと、 Ｂ．ふけ防止剤、抗脂漏性皮膚炎剤、抗乾癬剤、および
    これらの混合物から成る群から選択される有効量の活性
    薬剤とから成る組成物を、当該組成物の全重量に基づい
    て、所望の領域に人間または動物に対して局所的に投与
    する工程から成るふけ症、脂漏性皮膚炎、および乾癬症
    の病気および／またはこれらに伴う症状を治療するため
    の方法。
11. 【請求項１１】 Ａ．（ｉ）少なくとも１種類の水溶性
    シリコーン剤と、 （ｉｉ）少なくとも１種類のカチオン性状態調節剤とに
    より構成される供給システムと、 Ｂ．有効量の脱毛用の活性薬剤とから成る組成物を、当
    該組成物の全重量に基づいて、所望の領域に人間または
    動物に対して局所的に投与する工程から成る毛髪除去の
    ための方法。