JP2001001242A - ガラス基板の研磨方法 - Google Patents
ガラス基板の研磨方法Info
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- JP2001001242A JP2001001242A JP17002799A JP17002799A JP2001001242A JP 2001001242 A JP2001001242 A JP 2001001242A JP 17002799 A JP17002799 A JP 17002799A JP 17002799 A JP17002799 A JP 17002799A JP 2001001242 A JP2001001242 A JP 2001001242A
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- abrasive grains
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Landscapes
- Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)
- Grinding And Polishing Of Tertiary Curved Surfaces And Surfaces With Complex Shapes (AREA)
- Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】ガラス基板の表面粗さ,表面傷等の表面品質を
効果的に改善することのできるガラス基板の研磨方法を
提供する。 【解決手段】被加工物としてのガラス基板18を上定盤
10と下定盤12との間に研磨布26を介して挟み込
み、それら上定盤10及び下定盤12を互いに逆方向に
相対回転させてガラス基板18を研磨するに際して、先
ず砥粒28を含む研磨液をガラス基板18の面上に連続
的に供給しつつ研磨を行う通常研磨工程を実施し、しか
る後に砥粒28を含まない液を供給しつつ研磨布26に
保持した砥粒28のみにて研磨を行う特殊研磨工程を実
施する。
効果的に改善することのできるガラス基板の研磨方法を
提供する。 【解決手段】被加工物としてのガラス基板18を上定盤
10と下定盤12との間に研磨布26を介して挟み込
み、それら上定盤10及び下定盤12を互いに逆方向に
相対回転させてガラス基板18を研磨するに際して、先
ず砥粒28を含む研磨液をガラス基板18の面上に連続
的に供給しつつ研磨を行う通常研磨工程を実施し、しか
る後に砥粒28を含まない液を供給しつつ研磨布26に
保持した砥粒28のみにて研磨を行う特殊研磨工程を実
施する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はガラス基板の研磨
方法に関し、詳しくは表面品質の改善のための技術手段
に特徴を有する研磨方法に関する。
方法に関し、詳しくは表面品質の改善のための技術手段
に特徴を有する研磨方法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータの記憶媒体としてのHD
(ハードディスク)として、従来アルミニウム基板又は
ガラス基板の表面に磁性材をコーティングしたものが用
いられている。このHD用のガラス基板は表面粗さ,表
面傷等において厳しい品質が要求される。その品質基準
は表面粗さが数Å,表面傷の深さが数十nmレベルの厳
しいものである。
(ハードディスク)として、従来アルミニウム基板又は
ガラス基板の表面に磁性材をコーティングしたものが用
いられている。このHD用のガラス基板は表面粗さ,表
面傷等において厳しい品質が要求される。その品質基準
は表面粗さが数Å,表面傷の深さが数十nmレベルの厳
しいものである。
【0003】このHD用のガラス基板の研磨方法とし
て、従来、図5に示すような方法が用いられている。同
図において10は円盤状の上定盤,12は同じく円盤状
の下定盤で、これら上定盤10及び下定盤12の間に、
それらよりも小径の円盤状をなすキャリヤ14が配置さ
れている。
て、従来、図5に示すような方法が用いられている。同
図において10は円盤状の上定盤,12は同じく円盤状
の下定盤で、これら上定盤10及び下定盤12の間に、
それらよりも小径の円盤状をなすキャリヤ14が配置さ
れている。
【0004】キャリヤ14には複数の保持穴16がキャ
リヤ軸心周りに複数形成されており、そこに被加工物で
ある円盤状のガラス基板18が嵌込セットされている。
ここでキャリヤ14は、(A)に示しているように上定
盤10,下定盤12の軸心周りに複数(この例では4
個)配置されている。
リヤ軸心周りに複数形成されており、そこに被加工物で
ある円盤状のガラス基板18が嵌込セットされている。
ここでキャリヤ14は、(A)に示しているように上定
盤10,下定盤12の軸心周りに複数(この例では4
個)配置されている。
【0005】キャリヤ14には、外周面に沿って噛合歯
20が連続的に形成されており、その噛合歯20が中心
ギヤ22の外周面の噛合歯20に噛み合っている。キャ
リヤ14はまた、内歯歯車24の内周面に連続的に形成
された噛合歯20にも噛み合っており、中心ギヤ22及
び/又は内歯歯車24の回転に伴って自転運動を行いつ
つ上定盤10,下定盤12の軸心周りに公転運動する。
即ち各キャリヤ14は、中心ギヤ22を太陽ギヤとして
その周りに遊星運動する。
20が連続的に形成されており、その噛合歯20が中心
ギヤ22の外周面の噛合歯20に噛み合っている。キャ
リヤ14はまた、内歯歯車24の内周面に連続的に形成
された噛合歯20にも噛み合っており、中心ギヤ22及
び/又は内歯歯車24の回転に伴って自転運動を行いつ
つ上定盤10,下定盤12の軸心周りに公転運動する。
即ち各キャリヤ14は、中心ギヤ22を太陽ギヤとして
その周りに遊星運動する。
【0006】この図に示す研磨方法では、同図(B)及び
(C)に示しているように上定盤10と下定盤12との間
に研磨布26を介してガラス基板18を挟み込み、そし
て砥粒28を含む研磨液をガラス基板18の面上に連続
的に供給しつつ上定盤10及び下定盤12を互いに逆方
向に相対回転させて研磨を行う。
(C)に示しているように上定盤10と下定盤12との間
に研磨布26を介してガラス基板18を挟み込み、そし
て砥粒28を含む研磨液をガラス基板18の面上に連続
的に供給しつつ上定盤10及び下定盤12を互いに逆方
向に相対回転させて研磨を行う。
【0007】詳しくは、研磨液の連続的な供給下でキャ
リヤ14を自転運動させつつ公転運動させ、これととも
に上定盤10及び下定盤12を互いに逆方向に相対回転
させてガラス基板18の両面を研磨処理する。
リヤ14を自転運動させつつ公転運動させ、これととも
に上定盤10及び下定盤12を互いに逆方向に相対回転
させてガラス基板18の両面を研磨処理する。
【0008】尚、砥粒28としては粒径が0.5〜1μ
m程度のものが用いられている。また研磨液としては、
例えば上記サイズの砥粒を10〜20重量%,水を90
〜80重量%,他に砥粒を分散状態に保つための分散剤
を含んだものが用いられている。
m程度のものが用いられている。また研磨液としては、
例えば上記サイズの砥粒を10〜20重量%,水を90
〜80重量%,他に砥粒を分散状態に保つための分散剤
を含んだものが用いられている。
【0009】図6は従来の研磨方法のプロセスを示した
もので、同図に示しているように従来の研磨方法にあっ
ては、研磨液の供給下で上定盤10及び下定盤12によ
る挟込み荷重、即ち研磨荷重を徐々に高めて行き、そし
てその荷重が一定荷重となったところでその荷重を維持
しながら上記キャリヤ14,上定盤10,下定盤12等
の回転によって研磨を行い、そしてある一定時間経過し
たところで研磨を終了する。
もので、同図に示しているように従来の研磨方法にあっ
ては、研磨液の供給下で上定盤10及び下定盤12によ
る挟込み荷重、即ち研磨荷重を徐々に高めて行き、そし
てその荷重が一定荷重となったところでその荷重を維持
しながら上記キャリヤ14,上定盤10,下定盤12等
の回転によって研磨を行い、そしてある一定時間経過し
たところで研磨を終了する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述したようにHD用
のガラス基板には表面粗さが小さいこと,表面傷の無い
こと等が要求され、しかもそれらの要求基準は極めて厳
しいものである。従来その表面品質の改善のための方法
としては、研磨荷重や上定盤10,下定盤12,キャリ
ヤ14等の回転数等の研磨条件の最適化や、砥粒材質,
砥粒の大きさ,硬さ等の砥粒の最適化、或いは研磨布の
材質や硬さ,厚み等研磨布の最適化を行う等の方法が実
施されてきた。
のガラス基板には表面粗さが小さいこと,表面傷の無い
こと等が要求され、しかもそれらの要求基準は極めて厳
しいものである。従来その表面品質の改善のための方法
としては、研磨荷重や上定盤10,下定盤12,キャリ
ヤ14等の回転数等の研磨条件の最適化や、砥粒材質,
砥粒の大きさ,硬さ等の砥粒の最適化、或いは研磨布の
材質や硬さ,厚み等研磨布の最適化を行う等の方法が実
施されてきた。
【0011】しかしながらこれらの方法による表面品質
の改善には限界があり、表面粗さにおいてせいぜい0.
5nm程度止まりであり、また表面傷についてはかなり
の数がガラス基板表面に残っているというのが実情であ
る。
の改善には限界があり、表面粗さにおいてせいぜい0.
5nm程度止まりであり、また表面傷についてはかなり
の数がガラス基板表面に残っているというのが実情であ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明のガラス基板の研
磨方法はこのような課題を解決するために案出されたも
のである。而して請求項1の研磨方法は、被加工物とし
てのガラス基板を上定盤と下定盤との間に研磨布を介し
て挟み込み、それら上定盤及び下定盤を互いに逆方向に
相対回転させて該ガラス基板を研磨する方法であって、
(イ)砥粒を含む研磨液を前記ガラス基板の面上に連続
的に供給しつつ研磨を行う通常研磨工程と、(ロ)その
後において該砥粒を含まない液を供給しつつ前記研磨布
に保持した砥粒のみにて研磨を行う特殊研磨工程と、を
含むことを特徴とする。
磨方法はこのような課題を解決するために案出されたも
のである。而して請求項1の研磨方法は、被加工物とし
てのガラス基板を上定盤と下定盤との間に研磨布を介し
て挟み込み、それら上定盤及び下定盤を互いに逆方向に
相対回転させて該ガラス基板を研磨する方法であって、
(イ)砥粒を含む研磨液を前記ガラス基板の面上に連続
的に供給しつつ研磨を行う通常研磨工程と、(ロ)その
後において該砥粒を含まない液を供給しつつ前記研磨布
に保持した砥粒のみにて研磨を行う特殊研磨工程と、を
含むことを特徴とする。
【0013】請求項2の研磨方法は、請求項1に記載の
研磨方法において、前記上定盤と下定盤との間にキャリ
ヤを位置させて該キャリヤの保持穴内に前記ガラス基板
を嵌込セットし、その状態で該キャリヤを自転運動させ
つつそれら上定盤及び下定盤の軸心周りに公転運動させ
て研磨を行うことを特徴とする。
研磨方法において、前記上定盤と下定盤との間にキャリ
ヤを位置させて該キャリヤの保持穴内に前記ガラス基板
を嵌込セットし、その状態で該キャリヤを自転運動させ
つつそれら上定盤及び下定盤の軸心周りに公転運動させ
て研磨を行うことを特徴とする。
【0014】請求項3の研磨方法は、請求項1,2の何
れかに記載の研磨方法において、前記通常研磨工程と特
殊研磨工程とを同一の前記上定盤,下定盤及び研磨布を
用いて連続して行うことを特徴とする。
れかに記載の研磨方法において、前記通常研磨工程と特
殊研磨工程とを同一の前記上定盤,下定盤及び研磨布を
用いて連続して行うことを特徴とする。
【0015】
【作用】上記のように本発明の研磨方法は、砥粒を含む
研磨液を連続的に供給しつつ研磨を行う通常研磨工程を
実施した後において、砥粒を含まない液のみを供給しつ
つ研磨を行う特殊研磨工程を実施するものである。これ
によりガラス基板の表面粗さ及び表面傷数がそれぞれ半
分程度ないしそれ以下に改善されることを確認した。ま
た併せて微小表面付着物の除去にも後の特殊研磨工程が
有効であることを確認した。
研磨液を連続的に供給しつつ研磨を行う通常研磨工程を
実施した後において、砥粒を含まない液のみを供給しつ
つ研磨を行う特殊研磨工程を実施するものである。これ
によりガラス基板の表面粗さ及び表面傷数がそれぞれ半
分程度ないしそれ以下に改善されることを確認した。ま
た併せて微小表面付着物の除去にも後の特殊研磨工程が
有効であることを確認した。
【0016】上記のような通常研磨工程に続いて特殊研
磨工程を行うことでガラス基板の表面品質を改善できる
のは以下のような理由によるものと考えられる。
磨工程を行うことでガラス基板の表面品質を改善できる
のは以下のような理由によるものと考えられる。
【0017】図1(A)は通常研磨工程を実施している
ときの状態を模式的に表したものである。同図に示して
いるように通常研磨工程の下では、研磨布26とガラス
基板18との間の隙間に多数の転動砥粒(遊離砥粒)2
8aが存在しており、それらが連続的な研磨液の供給下
で研磨布26とガラス基板18との間を転動しながら流
動し、即ちガラス基板18に対して相対運動し、これに
よってそれら転動砥粒28aがガラス基板18表面を研
磨する。
ときの状態を模式的に表したものである。同図に示して
いるように通常研磨工程の下では、研磨布26とガラス
基板18との間の隙間に多数の転動砥粒(遊離砥粒)2
8aが存在しており、それらが連続的な研磨液の供給下
で研磨布26とガラス基板18との間を転動しながら流
動し、即ちガラス基板18に対して相対運動し、これに
よってそれら転動砥粒28aがガラス基板18表面を研
磨する。
【0018】しかしながらこれら転動砥粒28aの中に
は細長い形のもの,ごつごつした形のもの或いはサイズ
の小さいものや大きいもの等様々な形状,サイズのもの
があり、この内特に大きい転動砥粒28aがガラス基板
18表面に接触しながら強制移動したとき、ガラス基板
18表面に引掻き傷のようなものが生成するものと考え
られる。
は細長い形のもの,ごつごつした形のもの或いはサイズ
の小さいものや大きいもの等様々な形状,サイズのもの
があり、この内特に大きい転動砥粒28aがガラス基板
18表面に接触しながら強制移動したとき、ガラス基板
18表面に引掻き傷のようなものが生成するものと考え
られる。
【0019】これに対し上記特殊研磨工程を実施したと
き、即ち通常研磨工程の後において砥粒を含まない液の
みを供給しつつ上定盤10,下定盤12等を回転させた
場合、図1(B)に示すような状態の下で研磨が行われ
るものと考えられる。
き、即ち通常研磨工程の後において砥粒を含まない液の
みを供給しつつ上定盤10,下定盤12等を回転させた
場合、図1(B)に示すような状態の下で研磨が行われ
るものと考えられる。
【0020】詳しくは、砥粒を含む研磨液の供給下で研
磨を行った後、そのような砥粒を含まない液を連続的に
供給すると、研磨布26とガラス基板18との間に存在
していた多数の転動砥粒28aが洗い流され、研磨布2
6とガラス基板18との間に遊離の砥粒は殆ど存在しな
い状態となる。
磨を行った後、そのような砥粒を含まない液を連続的に
供給すると、研磨布26とガラス基板18との間に存在
していた多数の転動砥粒28aが洗い流され、研磨布2
6とガラス基板18との間に遊離の砥粒は殆ど存在しな
い状態となる。
【0021】但し研磨布26の表面にはある程度の砥粒
28bが定着しており、砥粒を含まない液の供給下で上
定盤10,下定盤12等を回転させたとき、研磨布26
に定着している砥粒(以下定着砥粒とする)28bによ
って研磨が行われる。
28bが定着しており、砥粒を含まない液の供給下で上
定盤10,下定盤12等を回転させたとき、研磨布26
に定着している砥粒(以下定着砥粒とする)28bによ
って研磨が行われる。
【0022】このときの研磨速度は、転動砥粒28aの
転動状態の下で行われる研磨に比べて遅いものの、転動
砥粒28aによってガラス基板18表面が傷付けられる
といったことはなく、定着砥粒28bによってガラス基
板18表面が穏やか且つ良好に仕上研磨されるものと考
えられる。
転動状態の下で行われる研磨に比べて遅いものの、転動
砥粒28aによってガラス基板18表面が傷付けられる
といったことはなく、定着砥粒28bによってガラス基
板18表面が穏やか且つ良好に仕上研磨されるものと考
えられる。
【0023】尚、上記特殊研磨工程を実施するに際して
砥粒を含まない純水のみを供給するようになすこともで
きるし、或いはアルカリ性分散剤を含んだアルカリ性液
を供給するようになすこともできる。或いはまた必要に
応じて種々の液を供給するようになすことができる。こ
のとき用いる液としては砥粒分散性が高く、また潤滑性
(ガラス−砥粒間,ガラス−研磨布間の潤滑性)の高い
ものを用いるのが望ましい。
砥粒を含まない純水のみを供給するようになすこともで
きるし、或いはアルカリ性分散剤を含んだアルカリ性液
を供給するようになすこともできる。或いはまた必要に
応じて種々の液を供給するようになすことができる。こ
のとき用いる液としては砥粒分散性が高く、また潤滑性
(ガラス−砥粒間,ガラス−研磨布間の潤滑性)の高い
ものを用いるのが望ましい。
【0024】本発明においては、上定盤と下定盤との間
にキャリヤを位置させて、そのキャリヤの保持穴にガラ
ス基板を嵌込セットし、その状態でキャリヤを自転運動
させつつ公転運動させて研磨を行うようになすことがで
きる(請求項2)。
にキャリヤを位置させて、そのキャリヤの保持穴にガラ
ス基板を嵌込セットし、その状態でキャリヤを自転運動
させつつ公転運動させて研磨を行うようになすことがで
きる(請求項2)。
【0025】本発明においては、図2の組合せパターン
に示すように上記通常研磨工程を実施した後において、
引続き同一の上定盤,下定盤及び研磨布を用いて連続し
て特殊研磨工程を実施することができる(請求項3)。
尚、通常研磨工程の後の特殊研磨工程は、研磨荷重を通
常研磨工程のそれよりも小さくすることが望ましい。荷
重を小さくすることによってより穏やかな条件で研磨が
行われ、研磨速度は低くなるものの表面の仕上研磨がよ
り良好に行われる。
に示すように上記通常研磨工程を実施した後において、
引続き同一の上定盤,下定盤及び研磨布を用いて連続し
て特殊研磨工程を実施することができる(請求項3)。
尚、通常研磨工程の後の特殊研磨工程は、研磨荷重を通
常研磨工程のそれよりも小さくすることが望ましい。荷
重を小さくすることによってより穏やかな条件で研磨が
行われ、研磨速度は低くなるものの表面の仕上研磨がよ
り良好に行われる。
【0026】このように通常研磨工程と特殊研磨工程と
を同一の上定盤,下定盤及び研磨布を用いて連続して行
った場合、全体の研磨処理を効率良く短時間で行うこと
ができる利点が得られる。
を同一の上定盤,下定盤及び研磨布を用いて連続して行
った場合、全体の研磨処理を効率良く短時間で行うこと
ができる利点が得られる。
【0027】但し本発明においてはこれら通常研磨工程
と特殊研磨工程とを必ずしも連続して行わなければなら
ないものではなく、通常研磨工程と特殊研磨工程とを工
程的に切り離して、別々の研磨装置により、また別の場
所で行うといったことも可能である。
と特殊研磨工程とを必ずしも連続して行わなければなら
ないものではなく、通常研磨工程と特殊研磨工程とを工
程的に切り離して、別々の研磨装置により、また別の場
所で行うといったことも可能である。
【0028】例えば研磨布上に砥粒を定着したものを用
意しておいて、通常研磨工程を終えた後の中間処理品
を、別の場所或いは別の装置により特殊研磨するといっ
たことも可能である。
意しておいて、通常研磨工程を終えた後の中間処理品
を、別の場所或いは別の装置により特殊研磨するといっ
たことも可能である。
【0029】
【実施例】次に本発明の実施例を以下に詳述する。研磨
液として、粒径0.5〜1μmのCeO2の砥粒を5〜
30重量%,液として純水を70〜95重量%,砥粒分
散剤液を2〜10重量%含むものを用いて、上記図5に
示す方法に従い、ジンクケイ酸ガラスから成るガラス基
板に対して先ず通常研磨を行った。
液として、粒径0.5〜1μmのCeO2の砥粒を5〜
30重量%,液として純水を70〜95重量%,砥粒分
散剤液を2〜10重量%含むものを用いて、上記図5に
示す方法に従い、ジンクケイ酸ガラスから成るガラス基
板に対して先ず通常研磨を行った。
【0030】尚このときの研磨荷重は50〜100g/
cm2とし、また上定盤回転数,下定盤回転数はそれぞ
れ上定盤回転数が10〜20rpm、下定盤回転数が3
0〜60rpmとした。このとき上定盤と下定盤とは互
いに逆方向に回転させた。また通常研磨は全体として1
0〜60分継続して行った。
cm2とし、また上定盤回転数,下定盤回転数はそれぞ
れ上定盤回転数が10〜20rpm、下定盤回転数が3
0〜60rpmとした。このとき上定盤と下定盤とは互
いに逆方向に回転させた。また通常研磨は全体として1
0〜60分継続して行った。
【0031】続いて以下の条件で特殊研磨工程を実施し
た。即ち研磨荷重を15〜30g/cm2に落とした上
で、上定盤回転数10〜20rpm,下定盤回転数30
〜60rpmの下で砥粒の入っていない液(純水90〜
100重量%,アルカリ性分散剤0〜10重量%)を連
続的に供給して特殊研磨を行った。尚特殊研磨の時間は
全体で10分程度とした。
た。即ち研磨荷重を15〜30g/cm2に落とした上
で、上定盤回転数10〜20rpm,下定盤回転数30
〜60rpmの下で砥粒の入っていない液(純水90〜
100重量%,アルカリ性分散剤0〜10重量%)を連
続的に供給して特殊研磨を行った。尚特殊研磨の時間は
全体で10分程度とした。
【0032】以上の研磨を行った後、ガラス基板の表面
粗さ及び表面傷の状態を調べた。結果が上記特殊研磨を
行わなかった場合、つまり従来の研磨方法との比較にお
いて図3(A),(B)にそれぞれ示してある。
粗さ及び表面傷の状態を調べた。結果が上記特殊研磨を
行わなかった場合、つまり従来の研磨方法との比較にお
いて図3(A),(B)にそれぞれ示してある。
【0033】これらの結果に示しているように、特殊研
磨を行わなかった場合に比べて特殊研磨を行うことによ
り表面粗さについてはほぼ半分程度まで小さくなり、ま
た研磨傷についても著しく改善されることが分る。
磨を行わなかった場合に比べて特殊研磨を行うことによ
り表面粗さについてはほぼ半分程度まで小さくなり、ま
た研磨傷についても著しく改善されることが分る。
【0034】次に図4(A)は特殊研磨工程に用いる、
砥粒を含まない液として純水を用いた場合とアルカリ性
分散剤液を用いた場合の表面粗さの改善の程度を比較し
て示している。尚研磨の条件は液の違いを除いて上記と
同様とした。
砥粒を含まない液として純水を用いた場合とアルカリ性
分散剤液を用いた場合の表面粗さの改善の程度を比較し
て示している。尚研磨の条件は液の違いを除いて上記と
同様とした。
【0035】ここで純水及びアルカリ性分散剤液のそれ
ぞれのpHは純水が7、アルカリ性分散剤液が10であ
った。尚アルカリ性分散剤液としては大智化学産業(社)
製のシュレック#105を用いた。
ぞれのpHは純水が7、アルカリ性分散剤液が10であ
った。尚アルカリ性分散剤液としては大智化学産業(社)
製のシュレック#105を用いた。
【0036】一方図4(B)はアルカリ性分散剤液を用
いた場合における特殊研磨時間と表面粗さとの関係を示
している。
いた場合における特殊研磨時間と表面粗さとの関係を示
している。
【0037】これらの図に示しているように、アルカリ
性分散剤液を用いることで表面粗さが更に改善されるこ
と(この例ではガラス基体はジンクケイ酸ガラス)、ま
た特殊研磨工程においてガラス基板の表面粗さは時間の
経過とともに改善され、最終的にあるところで効果が飽
和することが見て取れる。この意味において特殊研磨時
間は少なくとも10分以上行うことが望ましい。
性分散剤液を用いることで表面粗さが更に改善されるこ
と(この例ではガラス基体はジンクケイ酸ガラス)、ま
た特殊研磨工程においてガラス基板の表面粗さは時間の
経過とともに改善され、最終的にあるところで効果が飽
和することが見て取れる。この意味において特殊研磨時
間は少なくとも10分以上行うことが望ましい。
【0038】以上本発明の実施例を詳述したがこれはあ
くまで一例示であり、本発明は特殊研磨条件を適宜に変
更することも可能であるし、またアルミノケイ酸ガラス
から成るガラス基板その他組成のガラス基板の研磨に際
して適用することも可能であるなど、その主旨を逸脱し
ない範囲において種々変更を加えた態様で実施可能であ
る。
くまで一例示であり、本発明は特殊研磨条件を適宜に変
更することも可能であるし、またアルミノケイ酸ガラス
から成るガラス基板その他組成のガラス基板の研磨に際
して適用することも可能であるなど、その主旨を逸脱し
ない範囲において種々変更を加えた態様で実施可能であ
る。
【0039】
【発明の効果】以上のように本発明の研磨方法によれ
ば、ガラス基板の表面粗さ,表面傷等の表面品質を簡単
な処理によって効果的に改善することができる。
ば、ガラス基板の表面粗さ,表面傷等の表面品質を簡単
な処理によって効果的に改善することができる。
【図1】本発明の研磨方法における通常研磨工程の状態
と特殊研磨工程の状態とを模式的に表した図である。
と特殊研磨工程の状態とを模式的に表した図である。
【図2】本発明の研磨方法における通常研磨工程と特殊
研磨工程との組合せパターン例を示す図である。
研磨工程との組合せパターン例を示す図である。
【図3】本発明の実施例に従って研磨処理した場合の表
面粗さと表面傷の改善の程度を示す図である。
面粗さと表面傷の改善の程度を示す図である。
【図4】本発明の実施例において特殊研磨工程で用いた
液の種類と表面粗さとの関係及び特殊研磨時間と表面粗
さとの関係を示す図である。
液の種類と表面粗さとの関係及び特殊研磨時間と表面粗
さとの関係を示す図である。
【図5】上定盤,下定盤,キャリヤによるガラス基体の
研磨の方法を示す図である。
研磨の方法を示す図である。
【図6】従来行われている研磨方法を、横軸に研磨時間
を縦軸に研磨荷重を取って示した図である。
を縦軸に研磨荷重を取って示した図である。
10 上定盤 12 下定盤 14 キャリヤ 16 保持穴 18 ガラス基板 26 研磨布 28 砥粒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3C043 BB06 CC07 3C049 AA07 AA11 AB01 AB04 AB06 AC04 BA02 BA09 BC02 CA01 CB02 3C058 AA07 AA11 AB01 AB04 AB06 AC04 BA02 BA09 BC02 CA01 CB02
Claims (3)
- 【請求項1】 被加工物としてのガラス基板を上定盤と
下定盤との間に研磨布を介して挟み込み、それら上定盤
及び下定盤を互いに逆方向に相対回転させて該ガラス基
板を研磨する方法であって、(イ)砥粒を含む研磨液を
前記ガラス基板の面上に連続的に供給しつつ研磨を行う
通常研磨工程と、(ロ)その後において該砥粒を含まな
い液を供給しつつ前記研磨布に保持した砥粒のみにて研
磨を行う特殊研磨工程と、を含むことを特徴とするガラ
ス基板の研磨方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の研磨方法において、前
記上定盤と下定盤との間にキャリヤを位置させて該キャ
リヤの保持穴内に前記ガラス基板を嵌込セットし、その
状態で該キャリヤを自転運動させつつそれら上定盤及び
下定盤の軸心周りに公転運動させて研磨を行うことを特
徴とするガラス基板の研磨方法。 - 【請求項3】 請求項1,2の何れかに記載の研磨方法
において、前記通常研磨工程と特殊研磨工程とを同一の
前記上定盤,下定盤及び研磨布を用いて連続して行うこ
とを特徴とするガラス基板の研磨方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17002799A JP2001001242A (ja) | 1999-06-16 | 1999-06-16 | ガラス基板の研磨方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17002799A JP2001001242A (ja) | 1999-06-16 | 1999-06-16 | ガラス基板の研磨方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001001242A true JP2001001242A (ja) | 2001-01-09 |
Family
ID=15897254
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17002799A Pending JP2001001242A (ja) | 1999-06-16 | 1999-06-16 | ガラス基板の研磨方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001001242A (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1999
- 1999-06-16 JP JP17002799A patent/JP2001001242A/ja active Pending
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