JP2001001240A - 金属長尺板材の加工装置 - Google Patents

金属長尺板材の加工装置

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JP2001001240A
JP2001001240A JP11174147A JP17414799A JP2001001240A JP 2001001240 A JP2001001240 A JP 2001001240A JP 11174147 A JP11174147 A JP 11174147A JP 17414799 A JP17414799 A JP 17414799A JP 2001001240 A JP2001001240 A JP 2001001240A
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work
chamfering
trimming
metal plate
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Yukito Komiya
之人 小宮
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  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 撓み変形しやすい金属製の長尺材の断面の両
端面及び斜めの面取り面の加工を高精度で実行できる面
取り加工装置の提供。 【解決手段】 金属長尺板材のワークWの搬送ライン
に、トリミング機構Xと面取り機構Yとを上流から下流
に順に配列し、トリミング機構X及び面取り機構Yは、
ワークWを研削する回転式の研削ヘッド11,12,1
4と、ワークWに対する研削ヘッドの研削点P,Qと対
応する部位の上下方向の変位を規制する拘束機構とをそ
れぞれ備え、ワークWが長尺材であって撓み変形しやす
くても拘束機構によって上下方向の自由度を規制し、撓
み変形の影響を受けることなくトリミングと面取りの加
工を高精度で実行可能とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属長尺板材の加
工装置に係り、特に幅方向の両端のトリミング及び面取
り加工を高精度及び高効率で加工できるようにした金属
長尺板材の加工装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄鋼ヤードに設備されるコークス炉は、
炉体とコークスを装入するための炉口を開閉する炉蓋と
から外郭が構成されている。そして、炉蓋を閉じたとき
の気密性を保ってガスの放散を防止するために、金属板
材を利用したシール部材を炉蓋側に備えている。このシ
ール部材は、金属板材材の幅方向の一端をテーパ状のエ
ッジとし、このエッジ部分の端面をシール面とするいわ
ゆるナイフと一般的に称されているものである。図5に
このようなコークス炉用のナイフとして使用されるシー
ル部材の一般的な例を示す。
【0003】図5の(a)に示すようにシール部材10
0は厚さTが約8mm,幅Dが約65mm,長さLが約
7000mmの金属長尺板材であり、ジュコール鋼また
はステンレス鋼を素材としたものである。そして、シー
ル部材100の幅方向の一端側にはその上面を斜めにカ
ットして面取り101が施されている。このように面取
り101によって幅方向の一端側を先細りのエッジ状と
するのは、同図の(b)に示すように、シール部材10
0を裏面に取り付けた炉蓋102を閉じたときに炉体1
03の着座面への接触面積を小さくし、面圧を高くする
ためである。すなわち、シール部材100の高面圧の負
荷によって、炉体103と炉蓋102とを高い気密性を
持って閉じ、ガスの放散を防止しようとしたのである。
【0004】このようなシール部材100の加工は図6
に示す工程による。すなわち、同図の(a)に示す長尺
の金属板材料104からその幅方向の両端部の破線より
外側縁をトリミングして同図の(b)の断面形状となる
ように一次加工する。そして、同図の(b)において斜
めの破線で示す部分を面取りする二次加工を行うことに
よって、同図の(c)に示す断面形状のシール部材10
0を得る。このシール部材100の断面形状は、先に述
べたように幅Dは約65mmで厚さTは約8mmであ
り、面取り101側の端面の肉圧Vは約3mm,面取り
幅Hは約15mmである。
【0005】このようなシール部材100の加工では、
金属板材料104の幅方向の両端部のトリミングと一端
側の上面の面取りの工程が必要なので、それぞれ専用機
で加工しなければならない。たとえば、トリミングは研
削ヘッドを備えたトリミング装置を用い、面取り101
の加工はフライスまたは大型のプレーナを用いるなどで
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように金属板材料
104のトリミングと面取り101の加工を別々にする
ので、金属板材料104の移送や加工装置への位置決め
等に時間を費やすことになり生産効率が悪い。また、金
属板材料104はその肉厚が8mm程度であっても、長
さLが7000mm程度に及ぶので金属板材料104を
両端支持したときには中間部分は下に大きく撓む。この
ため、トリミングも面取り101の加工も金属板材料1
04を加工装置の定盤の上に載せて専用の治具で固定
し、平面度を確保しなければならない。したがって、1
本の金属板材料104を加工処理する時間に加えて加工
前の段取り作業を必要とし、生産性の向上にも限界があ
る。また、定盤への位置決め誤差等があると、精度不良
に陥りコークス炉用のシール部材として提供できなくな
る。
【0007】そこで、本発明は、金属長尺板材のワーク
を連続送りしながら高精度のトリミングと面取り加工と
を一つのライン上で実行でき生産効率の高い金属長尺板
材の加工装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の金属長尺材の加
工装置は、金属長尺板材のワークの搬送ラインに、トリ
ミング機構と面取り機構とを上流から下流に順に配列し
た加工装置であって、前記トリミング機構及び面取り機
構は、前記ワークを研削する回転式の研削ヘッドと、前
記ワークに対する前記研削ヘッドの研削点と対応する部
位の上下方向の変位を規制する拘束機構とをそれぞれ備
えていることを特徴とする。
【0009】このような構成であれば、ワークを搬送ラ
インに送り込むだけで、トリミングと面取り加工とを連
続加工できる。そして、ワークが長尺材であって撓み変
形しやすいものであっても、トリミングと面取りの加工
点は拘束機構によって上下方向の自由度が規制されるの
で、撓み変形の影響を受けることなくトリミングと面取
りの加工が高精度で実行し得る。
【0010】以上の構成において、前記研削ヘッドは、
円板状のディスクの外周縁に研削用のチップを備えると
ともに前記ワークの研削点の下流の加工済み面に対して
逃げ角を持つ姿勢として配置され、前記拘束機構は、前
記搬送ラインの上下に対をなして配置され且つ前記ワー
クの上下両面に接触して前記研削点と対応する部位また
はその近傍にニップ部を形成する一対または複数対の回
転自在な拘束ローラとすることができる。
【0011】この構成では、ワークの搬送とともに回転
する拘束ローラのニップ部によってワークの上下方向の
変位が規制され、ワークの搬送に抵抗を与えることなく
速やかな連続加工が可能となる。
【0012】また、前記拘束ローラは、前記搬送ライン
の上下に一対配置され、前記ワークの搬送方向とほぼ直
交する線分及びその近傍に前記チップの研削点を含むよ
うに前記ニップ部を形成可能とした構成としてもよい。
【0013】この場合では、一対の拘束ローラであって
も、そのニップ部がチップの研削点に対応する位置関係
として配置するだけの簡単な構造でワークを安定保持で
き、研削点の上下方向の変位を効果的に抑えることがで
きる。
【0014】更に、前記拘束ローラは、前記搬送ライン
の上下に複数対配置され、少なくとも隣接する2組の拘
束ローラ対のニップ部どうしの間に前記チップの研削点
を含む構成としてもよい。
【0015】この構成では、複数対配置する拘束ローラ
のうちの少なくとも2連の拘束ローラのニップ部の間に
研削点が含まれるので、一対の拘束ローラの場合のよう
な研削点に対する厳しい位置決めは不要となる。
【0016】そして更に、前記トリミング及び面取りの
ための研削ヘッドは、前記ワークの上面側から下面側に
向かう研削軌跡を描いて回転駆動される構成とすること
もできる。
【0017】この構成では、研削ヘッドの研削点がワー
クを上から下に突っ切るようにして研削されるので、研
削時の切り粉はすべてワークの下側に向けて払い落とさ
れる。したがって、ワーク表面への切り粉の付着がな
く、研削ヘッドによる研削精度が向上する。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0019】図1は、本発明の実施の形態における加工
装置の概略側面図、図2は概略平面図である。
【0020】図においてワークWを水平方向に搬送する
ラインを構成したフレーム(図示せず)の内部に搬送ラ
インを左右に挟んで、第1段のガイドローラ1a,1
b、第2段のガイドローラ2a,2b、第3段のガイド
ローラ3a,3b、第4段のガイドローラ4a,4b、
第5段のガイドローラ5a,5bがそれぞれ間隔を置い
て配置されている。これらのガイドローラ1a〜5bの
各組はいずれもアイドラーであり、各組のローラどうし
の軸間距離を自由に設定できるようにフレームに組み込
まれている。第1段のガイドローラ1a,1bと第2段
のガイドローラ2a,2bとの間には、2本の搬入ロー
ラ6a,6bが搬送ラインの下側に配置され、搬送ライ
ンの上側には同様に2本の押圧ローラ7a,7bが配置
されている。搬入ローラ6a,6bは減速機付きの駆動
モータ6cに直結及びチェーン6dにによってそれぞれ
連接され、同じ周速で同期回転する。押圧ローラ7a,
7bは圧縮のスプリング7a−1,7b−1によって搬
送ライン側に向けて付勢されている。そして、搬入ロー
ラ6aと押圧ローラ7a及び搬入ローラ6bと押圧ロー
ラ7bの各組はそれぞれの軸線を同一の鉛直面内に含ま
れる位置関係を持つ。
【0021】第4段のガイドローラ4a,4bと第5段
のガイドローラ5,5bとの間には、2本の搬出ローラ
8a,8bが搬送ラインの下側に、及び押圧ローラ9
a,9bが搬送ラインの上側にそれぞれ配置されてい
る。これらの搬出ローラ8,8b及び押圧ローラ9a,
9bは、搬入側と同様に駆動モータ8c,チェーン8
d,圧縮のスプリング9a−1,9b−1をそれぞれ付
帯したもので、搬入側と同じ送り速度でワークWを搬送
する。
【0022】また、ワークWの搬入端側と搬出端側であ
って搬送ラインの下側には、ワークWの姿勢を水平に保
つための支持ローラ10a,10b,10c,10dが
それぞれ配置されている。そして、第4段のガイドロー
ラ4a,4bの上流側の近傍には、面取り加工後のワー
クWの浮き上がりを防止する押圧ローラ10eを搬送ラ
インの上側に配置するとともに、ワークWに面取り加工
が施される側の端面を受けるサポートローラ10fを配
置している。
【0023】第2段のガイドローラ2a,2bと第3段
のガイドローラ3a,3bとの間には、ワークWの幅方
向の端面を研削してトリミングするためのトリミング機
構Xを配置する。そして更に、第3段のガイドローラ3
a,3bのすぐ下流には、トリミングに引き続いてワー
クWに面取り加工を施す面取り機構Yを配置する。
【0024】図3はトリミング機構Xの要部を示す図で
あって、(a)はトリミング機構XのワークWに対する
位置関係を示すための概略平面図、(b)は同図(a)
のA−A線矢視及び(c)は(a)のB−B線矢視であ
ってワークWに対する研削ヘッドの回転方向を示す概略
図、(d)は研削点と拘束ローラのニップ点の位置関係
を説明するための概略図である。
【0025】図3の(a)に示すように、トリミング機
構XはワークWの搬送ラインの幅方向を挟んで配置され
た一対の円板状の研削ヘッド11,12を備えたもので
ある。これらの研削ヘッド11,12は、減速機付きの
駆動モータ11a,12aの出力軸11b,12bに連
接されたもので、ワークW側を向く面であってその外周
縁に沿う部分にスローアウェイのチップ11c,12c
を90°の角ピッチで4個配置している。
【0026】円板状の研削ヘッド11,12の軸線は、
搬送ラインを移動するワークWの板厚方向の中間のレベ
ルの水平面内に含まれるように位置させる。このような
位置関係により、研削ヘッド11,12のチップ11
c,12cは、研削ヘッド11,12の中心と結ぶ線分
がワークWの板厚方向の断面中心と平行となるとき、こ
の断面中心を含む水平面と直交する向きに突っ切る。更
に、研削ヘッド11,12の軸線は、ワークWの搬送方
向と直交する線分と逃げ角度αを持つように配置されて
いる。このように逃げ角度αを設定するのは、チップ1
1c,12cによるワークWの研削点Pよりも下流側で
は研削ヘッド11,12がワークWの端面から離れて逃
げる姿勢とするためである。なお、逃げ角度αは0.5
°〜1.0°程度が好適である。
【0027】ワークWの搬出側から見て右側の研削ヘッ
ド11は、図3の(b)に示すようにチップ11cがワ
ークWを上から下に研削する方向に回転する。また、左
側配置の研削ヘッド12も同様にワークWを上から下に
研削する方向に回転する(図3の(c)参照)。すなわ
ち、研削ヘッド11、12はそれぞれ回転方向が異な
り、いずれもワークWの端面を上から下に向けて研削
し、研削屑は下に払い落とされる。
【0028】更に、研削ヘッド11,12は、チップ1
1c,12cによるそれぞれの研削点Pを結ぶ線分がワ
ークWの搬送方向と直交する位置関係として配置する。
そして、この研削点Pどうしを結ぶ線分上にニップ部を
持つように、搬送ラインの上下に拘束ローラ13a,1
3bを配置する。すなわち、図3の(d)に示すよう
に、拘束ローラ13a,13bの回転軸線を結ぶ線分上
にニップ部N−1,N−2があるので、これらのニップ
部N−1,N−2を結ぶ線分上であってワークWの板厚
の中間位置に研削点Pを位置させるように構成する。
【0029】図4は面取り機構Yの詳細であって、
(a)はワークWの搬送方向と直交する方向に見た図、
(b)は(a)の右側面図、(c)は平面図である。
【0030】面取り機構Yはトリミング機構Xと同様
に、チップ14cを90°の角ピッチで取り付けた研削
ヘッド14を減速機付きの駆動モータ14aの出力軸1
4bに連接したものである。研削ヘッド14の回転軸線
は、図4の(a)に示すように鉛直線に対して逃げ角度
βを持って傾斜し、トリミング機構Xの研削ヘッド1
1,12と同様にチップ14cによる研削点Pより下流
側では研削ヘッド14がワークWの面取り加工面から離
れて逃げる姿勢に設定されている。逃げ角度βは0.5
°〜1.0°程度が好適である。
【0031】なお、研削ヘッド14を回転駆動する駆動
モータ14aは、ワークWに対する面取り角度及び研削
代を自由に設定できるように、加工装置のフレーム(図
示せず)に装着するものとする。すなわち、図4の
(b)において矢印Kで示すように研削ヘッド14の軸
線の傾斜角度を任意に設定できるとともに、矢印Jで示
すように研削ヘッド13の軸線方向の位置も変更できる
ように、駆動モータ4aをフレーム側に連接する。これ
により、研削ヘッド14の傾斜角度の設定によってワー
クWの面取り角度が自在に設定でき、軸線方向の位置の
変更すれば面取り研削代の幅と深さを変えることができ
る。
【0032】更に、研削ヘッド14と干渉しない部分で
あって搬送ラインを挟む上下にはそれぞれ拘束ローラ1
5a,15bを配置する。これらの拘束ローラ15a,
15bと研削ヘッド14との位置関係は、トリミング機
構Xにおける研削ヘッド11(12)と拘束ローラ13
a,13bとの間の関係とほぼ同様である。すなわち、
図4の(a)及び(b)に示すように、研削ヘッド14
のチップ14cによる研削点QをワークWの面取り面の
板厚方向の中間位置(図6の(c)において、底面から
V+(T−V)/2の高さ位置に相当)で代表させると
き、拘束ローラ13a,13bのニップ部n−1,n−
2と研削点Qを結ぶ線分がワークWの搬送方向と直交す
る関係とする。また、駆動モータ14aによる研削ヘッ
ド14の回転方向は図4のcの矢印方向であり、チップ
14cはワークWを上側から斜め下に削り落とす。
【0033】以上の構成において、加工装置の搬送ライ
ンに向けて水平方向にワークWが供給されると、第1段
のガイドローラ1a,1bで方向性を付与される。そし
て、その下流の搬入ローラ6a,6bと押圧ローラ7
a,7bとの間にワークWがニップされると、搬入ロー
ラ6a,6bの回転によってワークWは下流側に一定速
度で送られる。この送りを与えられたワークWは、搬入
ローラ6a,6b,搬出ローラ8a,8b及び支持ロー
ラ10a,10b,10c,10dによって下面を支持
されて水平姿勢を保つ。また、第1〜第5段のガイドロ
ーラ1a〜5bによって幅方向が保持される。したがっ
て、トリミング機構X及び面取り機構Yに対するワーク
Wの位置決めが高精度に維持された状態で、ワークWは
連続走行して下流側に向かう。
【0034】トリミング機構XにワークWの先端が入り
込んだ後には、ワークWの上下面が拘束ローラ13a,
13bによってニップされる。そして、図3の(a)に
示したように、拘束ローラ13a,13bのニップ部N
−1,N−2に対応して研削ヘッド11,12のチップ
11c,12cがワークWの端面を研削してトリミング
する。この研削工程では、拘束ローラ13a,13bの
ニップ部N−1,N−2によってワークWは上下方向を
拘束されて安定支持されているので、図3の(a),
(b)のように研削ヘッド11,12が回転してチップ
11c,12cが研削するとき、研削点Pの上下方向の
変位はない。すなわち、ワークWが長尺板材であって弛
み変形しやすくても、研削点Pの高さ位置は拘束ローラ
13a,13bのニップ部N−1,N−2によって補償
される。したがって、研削ヘッド11,12による研削
は高精度で良好に行われ、トリミング面の表面粗度も一
様化することができる。また、研削ヘッド11,12は
図3の(b),(c)で示したようにワークWを上から
下に突っ切る方向にチップ11c,12cが動くので切
り粉を搬送ラインの下に払い出す。このため、ワークW
の表面に切り粉が付着することがなく、拘束ローラ13
a,13b及び下流の面取り機構Yの拘束ローラ15
a,15bによるニップが安定化し、トリミング及び面
取りの加工精度が更に向上する。また、切り粉が搬送ラ
インの下側へだけに払い出されるので、切り粉が広く飛
散することがない。したがって、搬送ラインの下側に回
収用のトレーを配置しておけば、切り粉を容易に回収で
き、保守作業等が軽減される。
【0035】トリミング工程の後にワークWが面取り機
構Yに入り込むと、図4の(b)に示したように研削ヘ
ッド14のチップ14cによってワークWの右側の上面
が面取りされる。このとき、図4の(a),(c)で示
したように、拘束ローラ15a,15bのニップ部n−
1,n−2に対応する位置に研削ヘッド14による研削
点Qが対応しているので、チップ14cにより研削され
るときワークWの上下方向の変位はない。したがって、
トリミング工程のときと同様に、ワークWが長尺板材で
あって弛み変形しやすくても、研削点Qの高さ位置は補
償され、高精度の面取り加工が実現できる。
【0036】面取り加工を終えたワークWは更に下流に
進み、その先端が搬出ローラ8a,8bと押圧ローラ9
a,9bとによってニップされ、これらのローラ8a,
8b,9a,9bによりワークWは搬送ラインから外に
払い出される。
【0037】以上の工程によって、ワークWは連続送り
によってトリミングと面取り加工が施された製品として
回収され、この製品は図5で示したコークス炉用のシー
ル部材として提供される。
【0038】ここで、先に述べたように、トリミング機
構XではワークWの板厚の中間位置を研削点Pとして代
表し、面取り機構Yでも面取り代の厚さの中間位置を研
削点Qとして代表させているが、必ずしもこのような設
定を厳密に行う必要はない。すなわち、拘束ローラ13
a,13b,15a,15bのニップ部N−1,N−
2,n−1,n−2が研削点P,Qから多少ずれたとし
ても、これらのニップ部N−1,N−2,n−1,n−
2によるワークWの拘束力は有効に作用し、ワークWの
上下方向の変位を規制することができる。
【0039】また、一対ずつの拘束ローラ13a,13
b,15a,15bによるのに代えて、研削点P,Qを
それぞれ搬送方向に挟むようにニップ部を形成できる複
数対の拘束ローラの配置としてもよい。この場合、研削
点P,Qを通る線分またはその近傍にニップ部を形成で
きなくても、これらの線分または近傍に近い2点の位置
での拘束が可能なので、同様にワークWの上下方向の変
位が規制される。
【0040】更に、トリミング機構Xの研削ヘッド1
1,12及び面取り機構Yの研削ヘッド14は搬送ライ
ン中にそれぞれ1段配置としているが、複数段として研
削代を次第に深くしていく構成としてもよい。この場合
では、各段の研削ヘッドに加わる研削抵抗を小さくして
負荷を低減でき、研削代を大きくする必要がある加工に
も支障なく対応できる。なお、研削ヘッド11,12,
14はスローアウェイのチップ11c,12c,14c
を備えたディスクとするのに代えて、研削砥石であって
もよい。
【0041】
【発明の効果】本発明では、単一の加工装置でワークに
対してトリミングと面取り加工とを連続して処理でき、
従来のようにトリミング及び面取りの専用機を必要とせ
ず、作業負担の軽減と生産性の大幅な向上が可能とな
る。
【0042】また、トリミング及び面取りの工程におい
て、研削ヘッドによる研削点に対応するワークの上下方
向の位置は拘束ローラによって安定支持されているの
で、ワークが長尺の金属板材であって撓み変形しやすい
ものであっても、高精度の加工が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における加工装置の概略側
面図である。
【図2】図1の加工装置の概略平面図である。
【図3】トリミング機構の要部を示す図であって、
(a)はトリミング機構のワークに対する位置関係を示
すための概略平面図、(b)は同図(a)のA−A線矢
視及び(c)は(a)のB−B線矢視であってワークに
対する研削ヘッドの回転方向を示す概略図、(d)は研
削点と拘束ローラのニップ点の位置関係を説明するため
の概略図である。
【図4】面取り機構の詳細であって、(a)はワークの
搬送方向と直交する方向に見た図、(b)は(a)の右
側面図、(c)は平面図である。
【図5】(a)はコークス炉用の長尺金属板材を利用し
たシール部材の概略斜視図、(b)は炉体と炉蓋との間
のシール材の配置を示す要部の概略断面図である。
【図6】図5のシール部材のトリミングから面取り加工
及び製品化までの工程を示す概略図である。
【符号の説明】
1a,1b 第1段のガイドローラ 2a,2b 第2段のガイドローラ 3a,3b 第3段のガイドローラ 4a,4b 第4段のガイドローラ 5a,5b 第5段のガイドローラ 6a,6b 搬入ローラ 7a,7b 押圧ローラ 6c 駆動モータ 6d チェーン 7a−1,7b−1 スプリング 8a,8b 搬出ローラ 9a,9b 押圧ローラ 8c 駆動モータ 8d チェーン 9a−1,9b−1 スプリング 10a,10b,10c,10d 支持ローラ 10e 押圧ローラ 10f サポートローラ 11,12 研削ヘッド 11a,12a 駆動モータ 11b,12b 出力軸 11c,12c チップ 13a,13b 拘束ローラ 14 研削ヘッド 14a 駆動モータ 14b 出力軸 14c チップ 15a,15b 拘束ローラ W ワーク X トリミング機構 Y 面取り機構

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属長尺板材のワークの搬送ラインに、
    トリミング機構と面取り機構とを上流から下流に順に配
    列した加工装置であって、前記トリミング機構及び面取
    り機構は、前記ワークを研削する回転式の研削ヘッド
    と、前記ワークに対する前記研削ヘッドの研削点と対応
    する部位の上下方向の変位を規制する拘束機構とをそれ
    ぞれ備えていることを特徴とする金属長尺材の加工装
    置。
  2. 【請求項2】 前記研削ヘッドは、円板状のディスクの
    外周縁に研削用のチップを備えるとともに前記ワークの
    研削点の下流の加工済み面に対して逃げ角を持つ姿勢と
    して配置され、前記拘束機構は、前記搬送ラインの上下
    に対をなして配置され、且つ前記ワークの上下両面に接
    触して前記研削点と対応する部位またはその近傍にニッ
    プ部を形成する一対または複数対の回転自在な拘束ロー
    ラであることを特徴とする請求項1記載の金属長尺板材
    の加工装置。
  3. 【請求項3】 前記拘束ローラは、前記搬送ラインの上
    下に一対配置され、前記ワークの搬送方向とほぼ直交す
    る線分及びその近傍に前記チップの研削点を含むように
    前記ニップ部を形成可能としたことを特徴とする請求項
    2記載の金属長尺板材の加工装置。
  4. 【請求項4】 前記拘束ローラは、前記搬送ラインの上
    下に複数対配置され、少なくとも隣接する2組の拘束ロ
    ーラ対のニップ部どうしの間に前記チップの研削点を含
    むことを特徴とする請求項2記載の金属長尺板材の加工
    装置。
  5. 【請求項5】 前記トリミング及び面取りのための研削
    ヘッドは、前記ワークの上面側から下面側に向かう研削
    軌跡を描いて回転駆動されることを特徴とする請求項2
    または3記載の金属長尺板材の加工装置。
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