JP2001001183A - Tig溶接用フラックス入りワイヤ - Google Patents
Tig溶接用フラックス入りワイヤInfo
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Abstract
い溶け込みを与えることができるTIG溶接用フラック
ス入りワイヤを提供する。 【解決手段】フラックスをSiO2とCr2O3とで構成
し、これらの混合比率をSiO2が20〜80重量%、
Cr2O3が20〜80重量%となるよう混合するととも
に、このフラックスを、TIG溶接用ワイヤに5〜25
重量%の比率で充填する。
Description
に充填されたTIG溶接用のフラックス入りワイヤに関
する。
広く利用されているが、TIG溶接による深い溶け込み
深さを得ることは困難である。そのため、図6に示すよ
うに、被溶接体3に断面積の大きな開先6を形成し、開
先6の底面と被溶接体裏面との距離であるルートフェイ
スAを薄くした開先を形成して、溶け込み不良を補うこ
とが行われている。
値であればより深い溶け込みを得ることが可能であると
ころ、開先表面にフラックスを塗布して、溶け込みを深
くすることも行われている。
うな断面積の大きい開先6を形成して溶接を行う場合、
何層にも亘って溶接を行う必要がある。また、フラック
スを開先へ塗布することは、大変な手間と時間を要する
だけでなく、一旦塗布したフラックスは、被溶接体に衝
撃が加わったり、他のものと接触すると剥げ落ちること
がある。この剥げ落ちた部分では、溶接の溶け込み深さ
を十分に得ることができず、溶接不良の原因となる。
布する作業を省き、被溶接体に深い溶け込みを与えるこ
とができるTIG溶接用フラックス入りワイヤを提供す
る。
するための内部にフラックス(2)が充填されたフラッ
クス入りワイヤであって、前記フラックス(2)は、S
iO2とCr2O3とで構成され、これらの混合比率は、
SiO2が20〜80重量%、Cr2O3が20〜80重
量%であり、このフラックス(2)は、前記フラックス
入りワイヤに5〜25重量%の比率で充填されたTIG
溶接用フラックス入りワイヤにより上記課題を解決す
る。
ワイヤに充填されているので、溶接開始直後に、ワイヤ
を送ることにより、ワイヤが溶けて溶融池表面を溶融フ
ラックスが覆うことになる。したがって、フラックスを
開先に別途、塗布する必要がなくなる。
0〜80重量%のSiO2と20〜80重量%Cr2O3
とで構成されているので、溶融池の溶湯を深さ方向に沿
って対流させる事ができる。この為、溶融池の表面張力
のを低減させ、溶け込みを深くする。
て、図面を参照しながら説明する。
4つの実施形態について、長手方向に直交する方向の断
面をそれぞれ示している。
1で、フラックス2の外周を被覆するようにして形成さ
れている。外皮材1は、元々細長い板状の部材である。
この板状の外皮材1をその幅方向の両側端を、その長手
方向の全域に亘って突き合わせるようにして円状に曲成
させ、その内部にフラックス2を包込んで、ワイヤ完成
品の前段階の準完成品が形成される。その後、準完成品
内部に形成された空間を圧縮して全長に亘って均一な線
径になるように前記準完成品をその長手方向に引き抜き
加工して、本発明にかかるフラックス入りワイヤが形成
される。この際、図1(c)又は図1(d)のように、
外皮材1の両側端同士を絡めるようにしてワイヤを形成
すると充填されたフラックス2の漏れ出しを効果的に防
止できる。
ヤ全重量に対するし比率は、5〜25重量%とするのが
よく、好ましくは、10〜20重量%とするとよい。一
方、比率が5重量%に満たないと、以下に説明する本発
明の作用効果を有効に発揮できない恐れが有り、また、
25重量%を超える場合には、引き抜き加工の際に外皮
材の両側端をうまく密着させることが困難となる場合が
ある。
填されるフラックスについて、その詳細を説明する。
性、溶湯温度その他の各因子により決定される。本願発
明の発明者は種々の実験を行い、TIG溶接をする際、
使用されるフラックスに含有されるSiO2、Cr2O3
の混合比率が、溶融池の表面張力に影響を及ぼすことを
究明した。
し、Cr2O3を20〜80重量%、SiO2を20〜8
0重量%の比率にしたものを使用してステンレス鋼にT
IG溶接すると、溶融池の表面張力が、600dyne
/cm以下となり、この範囲以外の範囲の場合に比し、
大幅に表面張力を低下させることができる。これは、図
2に示すように、このフラックスが溶融池の溶融4を電
極の中心CLに向けて対流させるとともに母材3の深さ
方向に沿って対流させる為である。
は、好ましくは、Cr2O3を40〜80重量%、SiO
2を20〜60重量%とすると更によい。一方、Cr2O
3の混合比率が20重量%より小さく、かつ、SiO2の
混合比率が80重量%より大きい場合には、溶融池の表
面張力が大きくなる。また、Cr2O3の混合比率が80
重量%より大きく、かつ、SiO2の混合比率が20重
量%より小さい場合にも溶融池の表面張力は大きくな
る。
について説明したが、これには限定されず、他の比溶接
体にTIG溶接を施しても同様である。
し、Cr2O3とSiO2との混合比率を種々変化させた
フラックスをワイヤに充填し、これらフラックス入りワ
イヤを使用して、ステンレス鋼にビードオンプレート溶
接試験を行い、溶け込み深さを測定した。溶接時の条件
は、200A、10Vで、トーチを10cm/minの
速度で移動させて行い、試験に使用したステンレス鋼は
板厚が8mmのSUS304の板材で、その化学成分は
表1に示すものを使用した。
と溶け込み深さの関係を示し、横軸はCr2O3とSiO
2との混合比率を、縦軸は溶接深さをそれぞれ表してい
る。また、図4にCr2O3とSiO2との混合比率と、
(溶け込み深さ)/(ビード幅)で表されるアスペクト
比との関係を示し、横軸はCr2O3とSiO2との混合
比率を、縦軸は前記アスペクト比をそれぞれ表してい
る。なお、溶け込み深さとは図5のDで表される部分
を、ビード幅とは図4のWで表される部分をいう。
80重量%、Cr2O320〜80重量%の範囲で、溶け
込み深さDを約4〜6mmとすることができる。特に、
SiO2が40重量%、Cr2O3が60重量%のとき、
溶け込み深さDを約6mmとすることができる。これ
は、従来のTIG溶接ワイヤで溶接した場合の3mmに
比べ、2倍の溶け込み深さを得ることになる。また、図
4から判るように、SiO220〜80重量%、Cr2O
320〜80重量%の範囲で、アスペクト比は0.45
〜0.8の値を得ている。特に、SiO2が40重量
%、Cr2O3が60重量%のとき、その値は、0.8と
従来のワイヤの0.4に対し2倍の値を得ている。この
ことは、本発明のフラックス入りワイヤで溶接すると、
幅方向よりも深さ方向へ溶け込んで、深い溶け込み深さ
を得ることができることを意味している。
フラックスが溶接ワイヤに充填されているので、溶接開
始直後に、ワイヤを送ることにより、ワイヤが溶けて溶
融池表面を溶融フラックスが覆うため、フラックスを開
先に別途、塗布する必要がなくなる。また、深い溶け込
みを得ることができるので、何層にも亘って溶接する必
要もなくなり、溶接作業の作業時間を大幅に短縮するこ
とができる。
りワイヤの縦断面図。
図。
深さの関係を示す図。
ト比との関係を示す図。
Claims (1)
- 【請求項1】 TIG溶接するための内部にフラックス
が充填されたフラックス入りワイヤであって、 前記フラックスは、SiO2とCr2O3とで構成され、
これらの混合比率は、SiO2が20〜80重量%、C
r2O3が20〜80重量%であり、 このフラックスは、前記フラックス入りワイヤに5〜2
5重量%の比率で充填されていることを特徴とするTI
G溶接用フラックス入りワイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17159199A JP3789059B2 (ja) | 1999-06-17 | 1999-06-17 | Tig溶接用フラックス入りワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17159199A JP3789059B2 (ja) | 1999-06-17 | 1999-06-17 | Tig溶接用フラックス入りワイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001001183A true JP2001001183A (ja) | 2001-01-09 |
JP3789059B2 JP3789059B2 (ja) | 2006-06-21 |
Family
ID=15926009
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17159199A Expired - Fee Related JP3789059B2 (ja) | 1999-06-17 | 1999-06-17 | Tig溶接用フラックス入りワイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3789059B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007044741A (ja) * | 2005-08-11 | 2007-02-22 | Taiyo Nippon Sanso Corp | シールドガス、これを用いた溶接方法および被溶接物 |
CN100441365C (zh) * | 2006-12-12 | 2008-12-10 | 南京航空航天大学 | 镁合金钨极惰性气体保护焊用表面活性剂及其制备与使用方法 |
-
1999
- 1999-06-17 JP JP17159199A patent/JP3789059B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007044741A (ja) * | 2005-08-11 | 2007-02-22 | Taiyo Nippon Sanso Corp | シールドガス、これを用いた溶接方法および被溶接物 |
CN100441365C (zh) * | 2006-12-12 | 2008-12-10 | 南京航空航天大学 | 镁合金钨极惰性气体保护焊用表面活性剂及其制备与使用方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3789059B2 (ja) | 2006-06-21 |
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