JP2001001183A - Tig溶接用フラックス入りワイヤ - Google Patents

Tig溶接用フラックス入りワイヤ

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JP2001001183A
JP2001001183A JP11171591A JP17159199A JP2001001183A JP 2001001183 A JP2001001183 A JP 2001001183A JP 11171591 A JP11171591 A JP 11171591A JP 17159199 A JP17159199 A JP 17159199A JP 2001001183 A JP2001001183 A JP 2001001183A
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慶和 佐藤
Makoto Katsuki
誠 勝木
Hitoshi Kishida
仁 岸田
Koji Yoshii
孝次 吉井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 開先にフラックスを塗布する作業を省き、深
い溶け込みを与えることができるTIG溶接用フラック
ス入りワイヤを提供する。 【解決手段】フラックスをSiO2とCr23とで構成
し、これらの混合比率をSiO2が20〜80重量%、
Cr23が20〜80重量%となるよう混合するととも
に、このフラックスを、TIG溶接用ワイヤに5〜25
重量%の比率で充填する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フラックスが内部
に充填されたTIG溶接用のフラックス入りワイヤに関
する。
【0002】
【従来の技術】TIG溶接はクリーンな溶接方法として
広く利用されているが、TIG溶接による深い溶け込み
深さを得ることは困難である。そのため、図6に示すよ
うに、被溶接体3に断面積の大きな開先6を形成し、開
先6の底面と被溶接体裏面との距離であるルートフェイ
スAを薄くした開先を形成して、溶け込み不良を補うこ
とが行われている。
【0003】一方、フラックスは、溶接時の入熱量が同
値であればより深い溶け込みを得ることが可能であると
ころ、開先表面にフラックスを塗布して、溶け込みを深
くすることも行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図6に示すよ
うな断面積の大きい開先6を形成して溶接を行う場合、
何層にも亘って溶接を行う必要がある。また、フラック
スを開先へ塗布することは、大変な手間と時間を要する
だけでなく、一旦塗布したフラックスは、被溶接体に衝
撃が加わったり、他のものと接触すると剥げ落ちること
がある。この剥げ落ちた部分では、溶接の溶け込み深さ
を十分に得ることができず、溶接不良の原因となる。
【0005】そこで、本発明は、開先にフラックスを塗
布する作業を省き、被溶接体に深い溶け込みを与えるこ
とができるTIG溶接用フラックス入りワイヤを提供す
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明では、TIG溶接
するための内部にフラックス(2)が充填されたフラッ
クス入りワイヤであって、前記フラックス(2)は、S
iO2とCr23とで構成され、これらの混合比率は、
SiO2が20〜80重量%、Cr23が20〜80重
量%であり、このフラックス(2)は、前記フラックス
入りワイヤに5〜25重量%の比率で充填されたTIG
溶接用フラックス入りワイヤにより上記課題を解決す
る。
【0007】本発明によれば、フラックス(2)が溶接
ワイヤに充填されているので、溶接開始直後に、ワイヤ
を送ることにより、ワイヤが溶けて溶融池表面を溶融フ
ラックスが覆うことになる。したがって、フラックスを
開先に別途、塗布する必要がなくなる。
【0008】また、充填されるフラックス(2)は、2
0〜80重量%のSiO2と20〜80重量%Cr23
とで構成されているので、溶融池の溶湯を深さ方向に沿
って対流させる事ができる。この為、溶融池の表面張力
のを低減させ、溶け込みを深くする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0010】図1は、本発明のフラックス入りワイヤの
4つの実施形態について、長手方向に直交する方向の断
面をそれぞれ示している。
【0011】これらワイヤは、細長く厚さの薄い外皮材
1で、フラックス2の外周を被覆するようにして形成さ
れている。外皮材1は、元々細長い板状の部材である。
この板状の外皮材1をその幅方向の両側端を、その長手
方向の全域に亘って突き合わせるようにして円状に曲成
させ、その内部にフラックス2を包込んで、ワイヤ完成
品の前段階の準完成品が形成される。その後、準完成品
内部に形成された空間を圧縮して全長に亘って均一な線
径になるように前記準完成品をその長手方向に引き抜き
加工して、本発明にかかるフラックス入りワイヤが形成
される。この際、図1(c)又は図1(d)のように、
外皮材1の両側端同士を絡めるようにしてワイヤを形成
すると充填されたフラックス2の漏れ出しを効果的に防
止できる。
【0012】なお、内部に充填するフラックス2のワイ
ヤ全重量に対するし比率は、5〜25重量%とするのが
よく、好ましくは、10〜20重量%とするとよい。一
方、比率が5重量%に満たないと、以下に説明する本発
明の作用効果を有効に発揮できない恐れが有り、また、
25重量%を超える場合には、引き抜き加工の際に外皮
材の両側端をうまく密着させることが困難となる場合が
ある。
【0013】次に、本発明のフラックス入りワイヤに充
填されるフラックスについて、その詳細を説明する。
【0014】一般に、溶接深さは、母材の表面張力、粘
性、溶湯温度その他の各因子により決定される。本願発
明の発明者は種々の実験を行い、TIG溶接をする際、
使用されるフラックスに含有されるSiO2、Cr23
の混合比率が、溶融池の表面張力に影響を及ぼすことを
究明した。
【0015】フラックスをCr23とSiO2とで構成
し、Cr23を20〜80重量%、SiO2を20〜8
0重量%の比率にしたものを使用してステンレス鋼にT
IG溶接すると、溶融池の表面張力が、600dyne
/cm以下となり、この範囲以外の範囲の場合に比し、
大幅に表面張力を低下させることができる。これは、図
2に示すように、このフラックスが溶融池の溶融4を電
極の中心CLに向けて対流させるとともに母材3の深さ
方向に沿って対流させる為である。
【0016】なお、Cr23とSiO2との混合比率
は、好ましくは、Cr23を40〜80重量%、SiO
2を20〜60重量%とすると更によい。一方、Cr2
3の混合比率が20重量%より小さく、かつ、SiO2
混合比率が80重量%より大きい場合には、溶融池の表
面張力が大きくなる。また、Cr23の混合比率が80
重量%より大きく、かつ、SiO2の混合比率が20重
量%より小さい場合にも溶融池の表面張力は大きくな
る。
【0017】以上、被溶接体がステンレス鋼であるもの
について説明したが、これには限定されず、他の比溶接
体にTIG溶接を施しても同様である。
【0018】
【実施例】フラックスをCr23とSiO2とで構成
し、Cr23とSiO2との混合比率を種々変化させた
フラックスをワイヤに充填し、これらフラックス入りワ
イヤを使用して、ステンレス鋼にビードオンプレート溶
接試験を行い、溶け込み深さを測定した。溶接時の条件
は、200A、10Vで、トーチを10cm/minの
速度で移動させて行い、試験に使用したステンレス鋼は
板厚が8mmのSUS304の板材で、その化学成分は
表1に示すものを使用した。
【0019】
【表1】
【0020】図3は、Cr23とSiO2との混合比率
と溶け込み深さの関係を示し、横軸はCr23とSiO
2との混合比率を、縦軸は溶接深さをそれぞれ表してい
る。また、図4にCr23とSiO2との混合比率と、
(溶け込み深さ)/(ビード幅)で表されるアスペクト
比との関係を示し、横軸はCr23とSiO2との混合
比率を、縦軸は前記アスペクト比をそれぞれ表してい
る。なお、溶け込み深さとは図5のDで表される部分
を、ビード幅とは図4のWで表される部分をいう。
【0021】図3から明らかなように、SiO220〜
80重量%、Cr2320〜80重量%の範囲で、溶け
込み深さDを約4〜6mmとすることができる。特に、
SiO2が40重量%、Cr23が60重量%のとき、
溶け込み深さDを約6mmとすることができる。これ
は、従来のTIG溶接ワイヤで溶接した場合の3mmに
比べ、2倍の溶け込み深さを得ることになる。また、図
4から判るように、SiO220〜80重量%、Cr2
320〜80重量%の範囲で、アスペクト比は0.45
〜0.8の値を得ている。特に、SiO2が40重量
%、Cr23が60重量%のとき、その値は、0.8と
従来のワイヤの0.4に対し2倍の値を得ている。この
ことは、本発明のフラックス入りワイヤで溶接すると、
幅方向よりも深さ方向へ溶け込んで、深い溶け込み深さ
を得ることができることを意味している。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フラックスが溶接ワイヤに充填されているので、溶接開
始直後に、ワイヤを送ることにより、ワイヤが溶けて溶
融池表面を溶融フラックスが覆うため、フラックスを開
先に別途、塗布する必要がなくなる。また、深い溶け込
みを得ることができるので、何層にも亘って溶接する必
要もなくなり、溶接作業の作業時間を大幅に短縮するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の4つの実施形態にかかるフラックス入
りワイヤの縦断面図。
【図2】溶接の際生ずる溶融池の溶湯の対流を示す説明
図。
【図3】SiO2とCr23との混合比率と、溶け込み
深さの関係を示す図。
【図4】SiO2とCr23との混合比率と、アスペク
ト比との関係を示す図。
【図5】溶け込み深さ及びビード幅を示す説明図。
【図6】被溶接体の開先形状を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 外皮材 2 フラックス 4 溶融 D 溶け込み深さ W ビード幅
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸田 仁 神奈川県横浜市鶴見区小野町88番地 日本 鋼管工事株式会社内 (72)発明者 吉井 孝次 神奈川県横浜市鶴見区小野町88番地 日本 鋼管工事株式会社内 Fターム(参考) 4E001 AA03 BB07 DB03 DC05 EA07 4E084 AA01 AA03 CA21 CA38 DA12

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 TIG溶接するための内部にフラックス
    が充填されたフラックス入りワイヤであって、 前記フラックスは、SiO2とCr23とで構成され、
    これらの混合比率は、SiO2が20〜80重量%、C
    23が20〜80重量%であり、 このフラックスは、前記フラックス入りワイヤに5〜2
    5重量%の比率で充填されていることを特徴とするTI
    G溶接用フラックス入りワイヤ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007044741A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Taiyo Nippon Sanso Corp シールドガス、これを用いた溶接方法および被溶接物
CN100441365C (zh) * 2006-12-12 2008-12-10 南京航空航天大学 镁合金钨极惰性气体保护焊用表面活性剂及其制备与使用方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007044741A (ja) * 2005-08-11 2007-02-22 Taiyo Nippon Sanso Corp シールドガス、これを用いた溶接方法および被溶接物
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