JP2000516971A - 抗ウイルス性直鎖状ポリマー - Google Patents

抗ウイルス性直鎖状ポリマー

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Abstract

(57)【要約】 直鎖状非炭水化物ポリマーであって、複数の側鎖を有し、この側鎖の少なくとも1がアニオン性またはカチオン性部分と結合している化合物を含む、抗ウイルス性化合物。

Description

【発明の詳細な説明】 抗ウイルス性直鎖状ポリマー 技術分野 本発明は抗ウイルス剤に関する。詳細には、ポリイオン性、特にポリアニオン 性直鎖状ポリマーであって、顕著な抗ウイルス活性が、特にヒト免疫不全ウイル ス(HIV)、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)およびヒトインフルエンザAお よびB、B型肝炎ウイルス(HBV)および他のエンベロープウイルスに対して 認められる化合物に関する。 背景技術 HIVウイルスに対してスクリーニングした場合、特定のスルホン酸化ポリサ ッカライド化合物が抗ウイルス活性を有することが示されている。しかしながら 、これらの化合物は比較的不安定であって、そのため所望の有効な抗ウイルス活 性を得るためには大量の化合物が必要となる。さらに、ヘパリンおよびデキスト ランスルフェートを含む、かかる化合物の多くは、強い抗凝固剤であり、この活 性のため、臨床上は抗ウイルス剤として好ましくなかった。 国際特許出願PCT/AU95/00350(WO95/34595)はポリア ミドアミンまたはポリリシンデンドリマーのごとき、複数の末端基を有し、末端 基のうちの少なくとも1つがアニオン性もしくはカチオン性含有部分、特に、ス ルホン酸含有、カルボン酸含有またはトリメチルアンモニウム含有部分、と結合 もしくは連結しているデンドリマーを含む抗ウイルス性化合物を開示している。 本発明は、直鎖状の骨格を有するボリイオン性ポリマーという、新規な型の抗 ウイルス剤を提供する。この抗ウイルス剤は、HIV1およびHIV2、RSV 、HBVおよびヒトインフルエンザAおよびBに実質的な抗ウイルス活性を示す 。 かかる化合物は、予防および治療のために、ヒトへの抗ウイルス剤として用いる のに適している。 発明の開示 本発明によって、複数の側鎖基を有する直鎖状非炭水化物ポリマーであって、 少なくともこの側鎖のひとつにアニオン性またはカチオン性部分が結合あるいは 連結しているものを含む抗ウイルス性化合物を提供する。 本発明において特に好ましい化合物は、スルホン酸含有部分、カルボン酸含有 部分、リン酸又はホスホン酸含有部分、ホウ酸含有部分、ノイラミン酸またはシ アル酸含有部分もしくは4位またはその他の部位が修飾されているノイラミン酸 またはシアル酸を含有する部分が、その側鎖基に結合している直鎖状ポリマーで ある。 本明細書において、本発明の化合物をポリイオン性ポリマーと呼ぶ。この用語 は本明細書において、ポリマー自身のみでなく、薬学上もしくは獣医学上許容さ れるその塩、例えばナトリウム、カリウムまたはカルシウム塩のごときアルカリ 金属もしくはアルカリ土類金属塩、も含むよう使用される。 発明の詳細な説明 本発明において好ましいポリイオン性ポリマーは、以下の一般式を有する直鎖 状ポリマーである: (式中、Rは直鎖状ポリマーの骨格を構成する、非炭水化物モノマーユニットで ある; XはモノマーユニットRの側鎖基上の、任意の連結基である。 Aはアニオン性含有部分である)。 即ち、本発明において、好ましい直鎖状ポリマーは、アニオン性部分(A)が直 鎖状非炭水化物ポリマー骨格(複数個のモノマーユニットRにより構成されてい る)に、任意に結合基(X)を介して結合しているポリアニオン性物質である。得 られるポリアニオン性直鎖状ポリマーは、所望の分子量分布のメジアン値を得ら れるよう、繰り返し単位の分子量分布を有している。好ましくは、分子量分布の メジアン値は1,000から1,000,000、好ましくは10,000から 600,000である。 モノマーユニットRは、好ましくはアミンもしくはアミド部分であり、より好 ましくはアミノ酸部分である。特に好ましいモノマーユニットは、リシンである 。 様々な分子量のポリ−L-リシンはシグマケミカルカンパニーより市販されてい る。 アニオン性部分Aは直鎖状ポリマー骨格の反応性側鎖へ、直接結合、あるいは 様々な官能性連結基X、例えばエステル、アミド、エーテル、チオエーテル、ア ミン、ウレア、チオウレア、カーバメートおよびカーボネートなど、ただしこれ らに限定されない、を介しての連結により結合させることができる。 任意の結合基Xはまた、ポリマーとアニオン性部分Aとの間のスペーサーとし ても働くものであってよく、またアルキル鎖(任意に置換または分岐されている) 、アルコキシ、ポリアルコキシ、アルキルチオまたはポリアルキルチオ鎖(任意 に置換されている)、またはアルケニル、多価アルケニル、アルキニルまたは多 価アルキニル鎖(任意に置換されている)から構成されていてもよい。好ましいス ペーサー鎖は式:-(CH2)n-Z-(CH2)n- (式中、Zは-CH2-、‐CH=CH‐、-C≡C‐、-O-または-S-であり、n は1から15の整数である) で示される基を有している。 本発明において、少なくとも1の、そして好ましくは実質的な数の、直鎖状ポ リマー骨格上の反応性側鎖基は、共有結合によって結合したアニオン性またはカ チオン性含有部分を有している。ポリマー骨格の側鎖の末端は、アミノ基もしく はOH、SH等の他の反応性官能基であってもよい。ポリマー骨格の側鎖基の末 端がアミン基である場合、アニオン-またはカチオン含有部分はこのポリマー骨 格に、アミド結合およびチオウレア結合を含む様々な官能基によって結合される 。 ポリマー骨格に結合し得る、好ましいアニオンまたはカチオン含有部分はスルホ ン酸含有部分、カルボン酸含有部分(ノイラミン酸およびシアル酸含有部分およ び修飾したノイラミン酸およびシアル酸含有部分を含む)、ホウ酸含有部分、リ ン酸およびホスホン酸含有部分(エステル化したリン酸およびホスホン酸含有部 分を含む)およびトリメチルアンモニウムを含む部分が含まれる。 直鎖状ポリマーのアミノ基または他の側鎖に結合し得る、好ましいアニオンお よびカチオン含有部分には、以下の例示される基が含まれる(以下の式において 、nはゼロまたは正の整数、より好ましくはnはゼロまたは1から20までの整 数である): ―NH(CH2)nSO3 - ―(CH2)nSO3 - ―AR(SO3 -)n ―CH2CH(SO3 -)COOH ―CH(SO3 -)CH2COOH ArX(CH2)nSO3 - X=O,S,NH ―(CH2)n +NMe3 ―Ar(N+Me3)n ―Ar(CH2N+Me3)n ―ArXP(=O)(OR)2 X=O,CH2,CHF,CF2 R=アルキル、アリール、H,Na ―ArXP(=O)(OR1)(NR2R3) X=O,CH2,CHF,CF2 R1=アルキル、アリール,H,Na 、R2,R3=アルキル、アリール ―Ar[P(=O)(OR)2]n R=アルキル、アリール、H,Na n=1-3 ―Ar[B(OH)2]n n=1-3 ―Ar[COOH]n n=1-3 上記に加えて本発明においては、様々なノイラミン酸またはシアル酸含有部分 または修飾されたノイラミン酸またはシアル酸含有部分が、側鎖基に結合または 連結していてもよい。これらの部分には、ノイラミン酸の様々なN-およびO-置 換誘導体、特にN-アセチル、O-アセチルおよびN-グリコリル誘導体のごとき N−およびO−アシル誘導体、およびノイラミン酸が修飾されている、特にノイ ラミン酸の4位がアミノ、アミド、シアノ、アジド、またはグアニジノ基にて置 換されて修飾されている部分が含まれる。 本発明のポリイオン性ポリマーは、当業者に良く知られている標準的な化学的 方法にて調製すればよい。好ましい方法の例を、以下の実施例に一例として開示 した。 上述の通り、本発明のポリイオン性ポリマーは顕著な抗ウイルス活性を、特に エンベロープウイルスに対して示すことが認められた。したがって、本発明のポ リイオン性ポリマーは、ウイルス感染の予防および治療のための処置に有用であ る。例えば、HIV1およびHIV2、そして他のエンベロープウイルス、例え ばB型肝炎ウイルスのごときDNAウイルスおよびC型肝炎、ウシウイルス性下 痢および日本脳炎ウイルス(EJV)のごときフラビウイルスを含むRNAウイル ス感染に有用である。本発明のポリイオン性ポリマーは、ヒトインフルエンザウ イルスAおよびB、ライノウイウルス、コロナウイルス、ヒトパラインフルエン ザウイルス、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、水痘帯状庖疹ウイルス(VZV)、 ヒトサイトメガロウイルス(CMV)、エプスタインバーウイルス(EBV)、ヒト パピローマウイルス(HPV)、アデノウイルス、1型および2型単純ヘルペスウ イルス(HSV)、麻疹ウイルスおよび水疱性口内炎ウイルス(VSV)による感染 の予防および治療のための処置において有用である。 別の観点からは、本発明は、上記に説明したポリイオン性ポリマーを、少なく とも1つの薬学上または獣医学上許容される担体もしくは希釈剤と共に含有する 、ヒトおよび非ヒト動物の予防的または治療的抗ウイルス処置のための医薬また は獣医薬組成物を提供する。 かかる組成物の処方は、この分野の当業者にはよく知られている。適当な薬学 上許容され得る担体および/または希釈剤には、従来の溶剤、分散媒体、フィ ラー、固体担体、水溶液、被覆、抗生物質、全てがいずれも含まれる。かかる媒 体および剤を薬理活性物質と共に用いることは当業者にはよく知られており、例 えば「レミントンズ・ファーマシューティカル・サイエンス」第18版、マック ・パブリッシングカンパニー米国ペンシルバニア州、に開示されている。従来の 媒体もしくは剤が活性物質と配合禁忌である場合を除き、これらを本発明の組成 物に用いることは意図されている。追加の活性物質をこの組成物に添加してもよ い。 組成物の投与を容易にし、用量を均一にするため、本発明の組成物を投薬単位 の製剤とすることが、非常に望ましい。本明細書において、投薬単位の製剤とは 処置しようとするヒトへの一回投与量となるように調製した、物理的に分離した 製剤をいう。各単位製剤には、所望の治療効果を生ずるよう計算された予め定め られた量の活性物質が、必要な医薬用担体および/または希釈剤と共に含まれて いる。本発明の新規投薬単位製剤は、(A)活性物質のユニークな性質と達成され る特定の治療効果、および(b)特定の治療のための活性物質の調合の業界特有の 制限に依存し、またこれから説明されるものである。 他の点において、本発明はヒトまたは非ヒト動物におけるウイルス感染の予防 的または治療的処置のための方法であって、該ヒトまたは動物に対して予防また は治療的抗ウイルス有効量の、上述のポリイオン性ポリマーを投与することを含 む、処置方法を提供する。 さらに他の点においては、本発明は上述のポリイオン性ポリマーの予防的また は治療的抗ウイルス処置有効量を、ヒトまたは非ヒト動物のウイルス感染に対す る予防的または治療的処置のため、または予防的または治療的処置のための医薬 品の製造のために使用することも、提供する。 様々な投与経路を用いることができる。個々の投与方法はもちろん、処置対象 の症状、および治療効果を得るために必要な用量に依存して選択される。本発明 の方法は、一般的にいって、医学上許容されるいずれの投与方法を用いて実施し てもよい。医学上許容とは、治療レベルの本発明の活性成分を臨床上許容できな い副作用を示すことなく生じさせるいずれの投与態様でもよいことを意味する。 かかる投与態様には、経口、直腸、局所、鼻内、吸入、経皮または注射(例えば 皮下、筋肉内および静脈内)経路の投与を含む。経口投与のための製剤には、カ プセル、錠剤、トローチ剤などの個々に分離した剤を含む。他の経路には、髄液 内に直接投与するくも膜下投与、様々なカテーテルおよびバルーンなどの当業者 に良く知られている血管形成術用デバイスを用いての直接導入、および標的領域 内への柔組織内投与などが含まれる。 本発明の組成物は、投与単位製剤とするのが便利であり、製薬業界においてよ く知られているいずれの方法を用いて調製してもよい。かかる方法には、活性成 分を1または複数のアクセサリー成分を構成する担体と組み合わせる工程を含む 。 一般に、組成物は活性成分を液体担体、微細固体担体または両方と均一に、そし て完全に共同するよう操作し、そして必要な場合には製品を成形すればよい。 経口投与に適した本発明の化合物は、カプセル、カシェ剤、錠剤またはトロー チ剤のごとき形態にしてもよく、それぞれが予め定めた量の活性成分を、リポソ ーム内または水性液体内もしくはシロップ、エリクシルまたはエマルジョンなど の非水性液体内の懸濁液として、含有しているものであってよい。 注射による投与に適した組成物は、活性成分の滅菌水性剤であって、投与対象 の血液と等張であるものを含有するのが便利である。この水性製剤は、適当な分 散または湿潤剤および懸濁剤を用いて公知の方法にて調製すればよい。滅菌注射 可能製剤はまた、非毒性注射許容希釈剤もしくは溶剤、例えば、ポリエチレング リコールの滅菌注射可能溶液もしくは縣濁液であってもよい。使用可能な、許容 されるビヒクルおよび溶剤には、水、リンゲル液および等張塩水が含まれる。こ れらに加えて、滅菌固定油は従来から溶剤または懸濁用媒体に用いられてきた。 この目的のため、合成モノまたはジグリセライドを含むいずれのブランドの固定 油を用いてもよい。さらに、オレイン酸などの脂肪酸も注射剤の製剤に見られる 。 活性組成物はまた、鼻内またはインハレーションによって活性成分を投与する ようにデザインされているシステムで投与するように、処方してもよく、例えば 活性成分を含有する微細なエアロゾルスプレーなどが例示される。 他の系には、徐放性製剤も含まれる。好ましい徐放性分配系は、本発明の活性 成分の放出を、徐放性のペレットもしくはカプセルにて実施するものである。数 多くの徐放性分配系が入手可能である。例えば(a)活性物質がマトリックス内に 含まれている、侵食系(b)活性物質がポリマーから制御された速度で浸出する、 分散系などが例示されるが、これらに限定されない。さらに、ポンプを有するハ ードウエアの分配系を用いることもできる。これらのうちのいくつかは、埋め込 み用である。 活性成分は、予防もしくは治療有効量投与する。予防または治療有効量は、所 望の効果の少なくとも一部を得る、または処置する症状の、兆候の発生を遅らせ る、進行を阻害する、全体として停止させるのに必要な量を意味する。かかる量 は、もちろん処置するそれぞれの症状、症状の重篤性および年齢、生理的状況、 寸法、体重および並行する治療などの患者の状態に依存する量である。これらの 要因は、当業者には良く知られており、取り扱うのにルーチンとしての労力以上 がかかるわけではない。一般には、最大用量、即ち健常者に対する試験により判 断された最高安全用量を用いるのが好ましい。しかしながら、医薬、生理学また は実質的な他の要因により、低用量、許容量を投与してもよいことは、当業者が 当然理解することである。 一般に、活性成分の毎日の経口投与の用量は、薬0.01mg/kg日から1 000mg/kg日である。少用量(0.01-1mg)を最初に投与して、次いで 徐々に用量を増やし、約1000mg/kg日までとしてもよい。かかる用量で投与 対象の応答が不充分である場合、幾分高い容量(または、別のより局所に特化し た投与経路にて、有効なより高い容量)を、患者の耐性が許容するまで、用いる ことができる。1日に多数回投与する場合には、化合物の適当な全身レベルに到 達するように、調整すればよい。 本発明の活性成分はまた、獣医用組成物として用いるよう、提供されても良く 、この場合には、例えばこの業界で従来用いられている方法にて製剤すればよい 。 獣医用組成物の例としては、 (a)経口投与、外用組成物、例えば牛馬用水薬(例えば、水溶液、非水性溶液ま たは縣濁液)、錠剤もしくはボーラス、;餌と混合するための粉末剤、顆粒剤、 ペレット;舌へ投与するためのペーストなど; (b)注射による投与用、例えば皮下、筋肉内または静脈内投与用の、例えば、滅 菌溶液または縣濁液として;または(適当な場合には)溶液または縣濁液を、乳頭 を通して乳腺内へ導く、乳房内注入用として; (c)局所投与、例えば皮膚に投与するためのクリーム、軟膏またはスプレー; (d)経膣投与、例えばペッサリー、クリームもしくはフォーム、 等が含まれる。 この明細書全体および添付のクレイムにおいて、文脈上別の意味に読めない場 合には、「含有する」との語は、そこに述べられている成分、あるいは一群の述 べられた成分を含んでいることを意味するが、他の成分、成分の群がのぞかれて いることを意味するのではないと、理解されなくてはならない。 本発明の詳細は、以下の実施例からさらに詳細に説明する。 実施例1 末端が4-スルホフェニルチオウレアナトリウムであるポリリシンの調製 A 固形4-スルホフェニルイソチオシアネートモノハイドレートナトリウム(2 .55g;10mmol)を、ポリL-リシン(15‐30K)(シグマ・ケミカ ル・カンパニー)(1.0g)を水(20ml)とN,N‐ジメチル‐N‐アリル ルアミンバッファー(pH9.5;15ml)の混合液に溶解した溶液に添加し た。得られた混合物を53℃にて窒素雰囲気下で加熱し、ニンヒドリン試験 が陰性となるまで、3時間加熱した。冷却した混合物を濾過し、濾液を濃縮 して灰色の固体を析出させた。固体を再度水に溶解し、アンバーライトカラ ムIR120(Na)にかけ、その後濃縮した。粗生成物はゲル濾過(セファ デックスLH20;ウォーター社)にて精製し、末端が4-スルホフェニルチ オウレアナトリウムであるポリリシンBRI2995を、白色綿毛状固体 として得た(1.25g)。 B 同様にして、末端が4-スルホフェニルチオウレアナトリウムであるポリリ シンの、分子量フラクションが1-4KのものBRI2994、4-15Kのもの 、BRI2967、15-300Kのもの、BRI2996を得た。 実施例2 末端が3,6-ジスルフォンナフチルチオウレアナトリウムである、ポリリシン の製造 固形3,6-ジスルフォナフチルイソチオシアネート(200mg; 0.51mmol)を、ポリL-リシン(15‐30K)の水(2ml)とN,N‐ジメ チル‐N‐アリルアミンバッファー(pH9.5;2ml)の混合液に溶解した溶液 に添加した。得られた混合物を53℃にて窒素雰囲気下、ニンヒドリン試験が陰 性となるまで、3時間加熱した。冷却した混合物を濾過し、濾液を濃縮して褐色 の固体を析出させた。固体を再度水に溶解し、アンバーライトカラムIR120 (Na)にかけ、その後濃縮した。粗生成物はゲル濾過(セファデックスLH20 ;ウォーター社)にて精製し、末端が3,6-ジスルフォンナフチルチオウレアナ トリウムであるポリリシンBRI6047、白色綿毛状固体として得た(87mg) 。 実施例3 ポリL-リシル[(8-オクタンアミド)-5-アセトアミド-3,5-ジデオキシ-2- チオ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノヌロピラノシドイックアシッド]nBR I6150の調製 ポリ-L-リシン―(NHCO[CH2]7)―X メチル[(8-オクタノイックアシッドN-ヒドロキシスクシンイミドエステル) 5-アセトアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-2-チオ- D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノヌロピラノシド]オネートは、以下の手法に より調製した。メチル5-アセトアミド―4,7,8,9―テトラ-O-アセチル-2- S-アセチル-3,5-ジデオキシ-2-チオ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノヌ ロピラノソネート(A.ハセガワ、J.ナカムラおよびM.キソ、ジャーナル・ オブ・カルボハイドレート・ケミストリー、5(1)、11-19 1986(10 0mg)のドライジメチルホルムアミド(1ml)溶液へ、8-ブロモオクタン酸 (41mg)およびジエチルアミン(280mg)を添加しこの溶液を20℃にて1 7時間攪拌した。溶媒を真空下で除き、残査をエチルアセテートと氷冷(5℃)塩 酸にて分離した。有機層を水で洗浄し、硫酸ナトリウムにて脱水し、エバポレー ションして残査を得た(130mg)。残査をエチルアセテート(5ml)に溶解し 、N-ヒドロキシスクシンイミド(26mg)とジシクロヘキシルカルボジイミド( 46mg)を添加した。混合物を20℃にて17時間攪拌し、次いで白色析出物 を濾過して除いた。濾液を濃縮し、シリカゲル上フラッシュクロマトグラフィー によって、エチルアセテートにて溶出させて精製した。生成物を含有するフラク ションをあわせ、エバポレーションを行い97mgの白色泡を得た(71%)。 ポリL-リシンHBr(分子量150-300Kd)(22mg)のドライジメチル スルホキシド(1ml)溶液中へ、ジイソプロピルエチルアミン(15mg)とメチ ル[(8-オクタノイックアシッドN-ハイドロスクシンイミドエステル)5-アセ トアミド-4,7,8,9-テトラ-O-アセチル-3,5-ジデオキシ-2-チオ-D-グリ セロ-α-D-ガラクト-2-ノヌロピラノシド]オネート(90mg)を添加した。 混合物をアルゴン雰囲気下、20℃、で60時間混合し、次いで溶媒を真空下で 除いた。残査を新たに作成した0.5Mのナトリウムメトキシドのメタノール溶 液(4ml)中へ溶解させ、混合物を48時間アルゴン雰囲気下、20℃にて攪拌 した。溶媒を蒸発させて、残査を水(1.5ml)に溶解し、24時間攪拌した。 溶液をセファデックスLH20、サイズ排除クロマトグラフィーにかけ、水で溶 離した。凍結乾燥した後、生成物、ポリL-リシル[(8-オクタンアミド)-5-ア セトアミド-3,5-ジデオキシ-2-チオ-D-グリセロ-α-D-ガラクト-2-ノヌロ ピラノシドイックアシッド]n49mgを白色粉末として得た(94%)。 実施例4 末端が3,5-ジカルボキシフェニルチオウレアナトリウムであるポリリシンの 調製 ポリL-リシンハイドロブロマイド(44-15Kd(シグマ・ケミカル・カンパ ニー)(50mg)の水溶液(2ml)へ、3,5-ジカルボキシフェニルイソチオシ アネートナトリウム(305mg)の水溶液(3ml)を添加し、得られた溶液のp Hを重炭酸ナトリウム水溶液にて9に調節した。溶液を次いで窒素雰囲気下、5 3℃に4時間、加熱した。溶液を冷却し、濾過し、濾液を濃縮してオフホワイト 色の固体を得た。粗性生物をゲル濾過(セファデックスLH20:水)によって精製 し、凍結乾燥して、末端が3,5-ジカルボキシフェニルチオウレアナトリウム であるポリ-L-リシンを白色綿状固体として得た(71mg)。 実施例5 末端が4−(ホスホノメチル)フェニルチオウレアデアルポリリシンの調製 固形4−(ホスホノメチル)フェニルイソチオシアネート(231mg;1.0m mol)を、ポリ-L-リシンハイドロブロマイド(30-70K)(シグマ・ケミカ ル・カンパニー)(50mg)の1:1ピリジン/水混合溶媒溶液内へ添加した。 1M炭酸ナトリウムにて混合物のpHを9.5に調節し、溶液を窒素雰囲気下、 53℃にて一晩加熱した。混合物を冷却、濾過し、濾液を濃縮して褐色の固体残 査を得た。粗性生物をゲル濾過(セファデックスLH20;水)により精製し、褐 色の固体を得た(82mg)。 実施例6 末端が1-ホスホノ-オキシフェニル-4-チオウレアナトリウムである、ポリL- リシンの調製 ポリ-L-リシンハイドロブロマイド(50mg,シグマP2636、30−7 0キロダルトン)の水溶液(10ml)を、53℃に加熱、攪拌したものへ、4-ホ スホノーオキシフェニル-イソチオシアネート(153mg)を添加し、混合物のp Hを1M重炭酸ナトリウムにて9.5-10へ調節した。混合物を53℃に加熱し 、5時間攪拌した後、濾過した。透明な溶液をセファデックスLH20上でゲル濾 過し、水で溶離して精製した。溶離物を凍結乾燥して、生成物を白色泡として得 た。 77mg,94%。 実施例7 末端がベンズアミド-4-ホウ酸であるポリ-L-リシンの調製 ポリ-L-リシンハイドロブロマイド(50mg、シグマP2636、30-70 キロダルトン)のDMSO溶液(10ml)へ、不活性雰囲気下で、4-カルボキシ フェニルホウ酸N-ヒドロキシスクシンイミドエステル(90mg)と1Mの炭酸 ナトリウム溶液(2ml)を添加し、混合物を20℃にて60時間攪拌した。溶媒 を真空下で除き、残査を水(5ml)に溶解し、濾過した。透明な溶液をセファデ ックスLH20上でゲル濾過し、水で溶離させて精製した。溶離物を凍結乾燥し て、白色泡の生成物を得た。50mg、90%。 実施例8 抗ウイルス活性試験 本発明のポリイオン性直鎖状ポリマーのHIV1、ヒトおよびマウスCMV、 HSV1および2およびヒトインフルエンザAに対する抗ウイルス活性試験の結 果を表1から4へそれぞれ示した。表5は、実施例1の化合物の広い範囲のウイ ルスに対する抗ウイルス活性を示す。表6および7は実施例2および3それぞれ の化合物のRSV、MVおよびインフルエンザウイルスに対する抗ウイルス活性 を示す。 標準的な試験手順に従い、試験した細胞の少なくとも50%をウイルスの影響 から保護する試験化合物の濃度である、試験化合物の有効濃度(EC50)として、 抗ウイルス活性を測定した。さらに、試験化合物の細胞に対する安全性も要求さ れるため、細胞毒性(CC50)を、非感染細胞の50%を殺す試験化合物の濃度と して、測定した。総合的な抗ウイルス活性は、選択性インデックス、即ちSI= CC50/EC50にて表示し得る。 表1 BRI直鎖状ポリマーのHIVに対する抗ウイルス活性 標準 表2 培養細胞における、サイトメガロウイルス(デイビス株)に対する抗ウイル ス活性。 HCMV=ヒトサイトメガロウイルス;MCMV=マウスサイトメガロウイルス ヒト胎児肺細胞(HEL)、ヒト包皮繊維芽細胞(HFF)およびマウス胎児ファイブロブ ラスト(MEF)を用いて試験した。 EC50CPE=ウイルスの細胞変性作用を50%減少させるのに必要な、抑制濃度 CP50=HEL細胞の増殖を50%減少させるのに必要な、細胞毒性濃度。 表3 培養細胞におけるヘルペス単純ウイルス1および2に対する抗ウイルス 効果 HSV-1=ヒト単純ヘルペスウイルス-1(粘膜ヘルペス) HSV-2=ヒト単純ヘルペスウイルス-2(陰部ヘルペス) ヒト包皮繊維芽細胞(HFF)にて試験した。 EC50CPE=ウイルスの細胞変性作用を50%減少させる、抑制濃度 EC50プラーク減少=ウイルスのプラークを50%減少させる、抑制濃度 CC50=細胞の増殖を50%減少させる、細胞毒性濃度 表4 BRI6150 ポリ-L-リシン(590K平均(NHCO[CH2]7-)-X インフルエンザAウイルスの2株に対する、抗ウイルス活性 表5 ポリ-L-リシン(NHCSNHPhSO3Na)x26-K-53K ウイルス:RSV=呼吸器合胞体ウイルス HSV=単純ヘルペスウイルス(1型=粘膜;2型=陰部) CMV=サイトメガロウイルス VZV=水痘帯状疱疹ウイルス MCMV=マウスサイトメガロウイルス FluA=インフルエンザAウイルス FluB=インフルエンザBウイルス HIV−1および2=ヒト免疫不全ウイルスタイプ1および2 用語: CPE=感染細胞上の細胞変性作用または細胞毒性(CC50)を測定 する際には、化合物単独での、細胞に対する作用 表6 ポリ-L-リシンCONH.CH2CH2NHCSNH[ナフス-3,6-(SO3Na)2] 37K−75K表7 ポリ-L-リシン-{NH.CO.(CH2)7S-[2,5−アセチルノイラミン酸] }x(590K)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 31/16 A61P 31/18 31/18 31/20 31/20 31/22 31/22 A61K 37/02 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.複数の側鎖基を有し、側鎖基の少なくともひとつにアニオン性またはカチオ ン性部分が結合又は連結している、直鎖状非炭水化物ポリマーを含有する抗ウイ ルス性化合物。 2.一般式I (式中、 Rは直鎖状ポリマー骨格を形成している非炭水化物モノマーユニットである、 XはモノマーユニットRの側鎖基上の、任意の連結基である、 Aはアニオン性含有部分である) で示される直鎖状ポリマーを含有する、請求項1の化合物。 3.直鎖状ポリマーの分子量分布のメジアン値が1,000から1,000,0 00である、請求項2記載の化合物。 4.分子量分布のメジアン値が10,000から600,000である、請求項 3記載の化合物。 5.モノマーユニットRがアミン又はアミド部分である、請求項2記載の化合物 。 6.モノマーユニットRがリシンまたは他のものである、請求項5記載の化合物 。 7.連結基Xが存在する場合、これがエステル、アミド、エーテル、チオエーテ ル、アミン、ウレア、チオウレア、カーバメートおよびカーボネートからなる群 から選択される連結性官能基である、請求項2記載の化合物。 8.連結基Xが存在する場合、任意に置換又は分岐していて良いアルキル鎖;ア ルコキシ、ポリアルコキシ、任意に置換されていてよい、アルキルチオまたはポ リアルキルチオ鎖;アルケニル、多価アルケニル、任意に置換されていてもよい アルキニル又は多価アルキニル鎖;および式-(-CH2)n-2-(-CH2)n-(式中、 Cは-CH2-、-CH=CH-、-C≡C-、-O-または-S-である。nは1から15 の 間の整数である)からなる群、から選択されるスペーサー基である、請求項2記 載の化合物。 9.アニオン性又はカチオン性部分が、直鎖状ポリマーのアミン、スルフヒドリ ル、ヒドロキシ、又は他の側鎖反応性官能基とアミド又はチオウレア結合にて結 合している、請求項1から8いずれかに記載の化合物。 10.アニオン性含有部分が、スルホン酸含有部分、ノイラミン酸およびシアル 酸、修飾ノイラミン酸およびシアル酸含有部分を含むカルボン酸含有部分、ホウ 酸含有部分、およびエステル化リン酸およびホスホン酸含有部分を含む、リン酸 およびホスホン酸含有部分、からなる群から選択される、請求項1から9いずれ かに記載の化合物。 11.側鎖基のアミノ又は他の反応性官能基に結合している部分が、以下の式(式 中、Nはゼロまたは正の整数を示す)からなる群から選択される、請求項1から 9いずれかに記載の化合物: ―NH(CH2)nSO3 - ―(CH2)nSO3 - ―AR(SO3 -)n ―CH2CH(SO3 -)COOH ―CH(SO3 -)CH2COOH ArX(CH2)nSO3 - X=O,S,NH ―(CH2)n +NMe3 ―Ar(N+Me3)n ―Ar(CH2N+Me3)n ―ArXP(=O)(OR)2 X=O,CH2,CHF,CF2R=アルキル、アリール、H,Na ―ArXP(=O)(OR1)(NR2R3) X=O,CH2,CHF,CF2 R1=アルキル、アリール,H,Na 、R2,R3=アルキル、アリール ―Ar[P(=O)(OR)2]n R=アルキル、アリール、H,Na n=1-3 ―Ar[B(OH)2]n n=1-3 ―Ar[COOH]n n=1-3 12.以下の群から選択される、請求項1または2記載の化合物: i 末端が4−スルホフェニルチオウレアであるポリL−リシン ii 末端が3,6−ジスルホナフチルチオウレアである、ポリ-L-リシン; iii 末端が(8-オクタンアミド)-5-アセトアミド-3,5-ジデオキシ-2- チオ-D−グリセロ-α-D−ガラクト-2-ノヌロピラノシディックアシッドであ る、ポリ-L-リシン; iv 末端が3,5-ジカルボキシフェニルチオウレアである、ポリ-L-リシン ; v 末端が4−(ホスフォノメチル)フェニルチオウレアである、ポリ-L-リ シン; vi 末端が1−ホスホノオキシフェニル-4−チオウレアである、ポリ-L- リシン; vii 末端が、ベンズアミド-4−ホウ酸である、ポリ-L-リシン。 13.請求項1から12に記載の化合物のいずれかを、少なくとも1の薬学また は獣医学上許容される担体もしくは希釈剤と共に含有する、ヒトまたは非ヒト動 物の予防的又は治療的抗ウイルス処置のための医薬または獣医薬組成物。 14.請求項1から12いずれかに記載の化合物の予防的もしくは治療的抗ウイ ルス有効量を、ヒト又は動物に投与することを含む、ヒトまたは非ヒト動物の予 防的もしくは治療的抗ウイルス処置方法。 15.抗ウイルス処置が、HIV−1またはHIV−2、B型またはC型肝炎、 ウシウイルス性下痢ウイルス、日本脳炎ウイルス(JEV)、ヒトインフルエン ザウイルスAおよびB、ライノウイルス、コロナウイルス、ヒトパラインフルエ ンザウイルス、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、水痘帯状疱疹ウイルス(VS V)、ヒトサイトメガロウイノレス(CMV)、エプステインバーウイノレス( EBV)、ヒトパピローマウイルス(HPV)、アデノウイルス、単純ヘルペス ウイルス(HSV)1型および2型、麻疹ウイルス、または水疱性口内炎ウイル ス(VSV)による感染に対する処置である、請求項14記載の方法。 16.ヒト又は非ヒト動物の予防的または治療的抗ウイルス処置のための、また は、ヒト又は非ヒト動物の予防的または治療的抗ウイルス処置のための医薬粗性 物を製造するための、請求項1から12いずれかに記載の化合物の使用。
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