JP2000516672A - エレベータのドア駆動装置用のキャリア - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ドア駆動装置の重要なすべての要素を受け入れるキャリアは、入口の幅が異なる種々のドアシステムに用いることができる。この目的のために、キャリア（１０）は、相互連結されて様々な長さのキャリア（１０）を形成することができるベース部分（１１）と長さアダプタ（１２）からなる。

Description

【発明の詳細な説明】 エレベータのドア駆動装置用のキャリア 本発明は、エレベータのドア駆動装置用のキャリアに関する。 エレベータかごの天井上のドア側に取り付けられるそうしたキャリアは、例え ば並進（直動）歯車、ベルト駆動装置、駆動モータ付きのモータ受台、ガイドレ ールなど、ドア駆動装置の重要な構成部品をすべて受け入れる働きをする。一般 に、例えば米国特許明細書第４１４９６１５号や欧州特許明細書第０５１３５０ ９号によってすでに知られているようなエレベータ用ドア駆動装置の場合、キャ リアは特定のドアシステムのみに合わせてその都度、設計される。入口の幅が異 なる種々のドアシステムの場合、前述のドア駆動装置に対して、その入口の幅に 合った様々な長さのキャリアが必要になり、それによって保管にかかるコストが 高くなり、ドア駆動装置のコストも高くなる。 本発明は、序文で述べたようなキャリアであって、前述の欠点を持たないキャ リアを提案するという課題に基づく。 この課題は、請求の範囲第１項に記載の発明によって解決さ れる。その場合、キャリアは、様々な長さのキャリアを作ることができるように 互いに連結可能な、ベース部分と長さアダプタ（調整器）からなる。 本発明によって得られる利点は、入口の幅が異なる（例えば６００〜８００ミ リメートルの）種々のドアシステムに、まったく同じキャリアを使用することが できる点にある。このキャリアを使用すれば、重要なすべての構成部品に階から 到達可能なように駆動装置の構成部品を配置することができる。本発明によるキ ャリアは、ベルト駆動装置を機械的に保護する幾何形状を有し、それによって具 体的には、そこに落ちてくる物体、ほこり、水などからの保護、ならびにエレベ ータ利用者のいたずらによる破壊からの保護が保証される。このキャリアは、水 平方向のみならず鉛直方向にも調節することができ、したがって様々なかごへの 適合や公差に対する補正が可能である。このキャリアにより、コストを削減する ことができ、しかも保管が簡素化される。 以下、図面と共に実施例を参照しながら、本発明についてより詳細に説明する 。 第１図は、ドア駆動装置の構成部品を取り付けた状態の、本 発明によるキャリアの正面図である。 第２図は、第１図に対して縮尺を拡大した、ドア駆動装置の構成部品を取り付 けた状態のキャリアの部分断面側面図である。 第３図は、キャリアのベース部分の正面図である。 第４図は、第３図によるベース部分の横断面図である。 第５図は、キャリアの長さアダプタの正面図である。 第６図は、第５図による長さアダプタの横断面図である。 第１図および第２図に、かご天井を符号２によって、エレベータかごの正面を 符号３によってそれぞれ示す。かご天井２の上には、二つの支持ブラケット６お よび７を固定する二つのＣ形断面レール４および５が配置される。支持ブラケッ ト６および７は、Ｃ形断面レール内で案内される回転が固定されたねじ８とナッ ト９とによってＣ形断面レール４および５にねじ結合される。キャリア１０は、 単にベース部分１１と長さアダプタ１２からなり、以下第３図から第６図を参照 しながらより詳細に述べるが、支持ブラケット６および７に固定される。キャリ ア１０は、単にベース部分１１によって支持ブラケット６および７にねじ結合さ れるが、一方、長さアダプタ１２はベース部分１１と接続される。エレベータか ご１の、二つの扉１３およ び１４からなるドアの開閉を可能にする、ドア駆動装置の最も重要な構成部品は 、キャリア１０に配置される。第１図および第２図に、キャリア１０に固定され るこれらの構成部品を点線で示し、以下これらについて簡単に述べる。 電動モータ１５は、モータブラケット１６によってキャリア１０のベース部分 １１にねじ結合され、ベルト１７によってベルト車（プーリ）１８を駆動する。 ベルト車１８は、玉軸受（ボールベアリング）１９．１により、ベース部分１１ に固定されたピン１９に回転可能に取り付けられ、歯付きベルト車２０に対して 回転をしっかりつなぐように連結される。他の歯付きベルト車２１は、ベース部 分１１にねじ結合された長さアダプタ１２に回転可能に取り付けられ、テンショ ン装置（図示せず）の作用を受け、そのため、歯付きベルト車２０および２１を 介して案内される歯付きベルト２２は常に、十分な張りを持つ。ねじ２５とスペ ーサ２６によってベース部分１１にねじ結合されたガイドレールは、符号２３お よび２４で示す。支持ローラ２９は、ガイドレール２３および２４上で案内され 、玉軸受２９．１によってガイドキャリッジ２７および２８に回転可能に配置さ れ、ガイドキャリッジ２７および２８は、ねじ込み ボルト３０によって扉１３および１４に堅固に結合される。 以上、簡単に述べた種類のドア駆動装置はすでに知られている。したがって、 例えば歯付きベルト２２からガイドキャリッジ２７または２８まで、あるいは歯 付きベルト２２からかごドアやシャフトドアの移動装置までの運動伝達など、こ れ以上図示しない詳細については、例えばＥＰ−Ａ ０ ３３２ ８４１やＥＰ −Ｂ ０ ５１３ ５０９などを参照されたい。 第３図および第４図によれば、キャリア１０の、例えば鋼板などからなるベー ス部分１１は、ほぼＵ字形の横断面を有する。ベルト駆動装置をよりうまく保護 するために、ベース部分１１のＵ字の一方の脚部１１．１をＵ字の他方の脚部１ １．２より長くする。Ｕ字の他方の脚部１１．２には、前方に向かって直角に曲 げられ、エレベータかご１（第２図）の前面側３に支えられる延長部１１．３を 設ける。ベース部分１１には、二列の第一の穴３５と二列の第二の穴３６を設け る。さらに、ベース部分１１はまた、列をなして配置された細長い穴３７、正方 形の通路３８、および長方形の通路３９も有する。延長部１１．３の下側長辺領 域１１．４には、断面が台形の賦形部分１１．５を設ける。台形の賦形部分１１ ．５は、例えば引き出された 要素によって補強され、ガイドレール２３および２４の固定を目的とする、一列 のねじ穴４０を有する。正方形の通路３８は、電動モータ１５の軸とその軸上に 配置されたベルト車のために設けられる。長方形の通路３９は、ドア駆動装置の 制御装置の赤外線増分送信機用の切抜きとして働く。細長い穴３７は、モータブ ラケット１６とドア駆動装置の電子装置の支持プレートの固定を目的とする。穴 ３５および３６、細長い穴３７、通路３８および３９、ならびにねじ穴４０は、 互いに所定の一定間隔を持つことが好ましい。多数の異なる穴または通路により 、最も重要な構成部品の配置の極めて多様な変形形態が可能であり、それによっ て構築条件への最適な適合を達成することができる。 例えば鋼板からなる長さアダプタは、第５図および第６図によれば、ベース部 分１１のＵ字形の横断面より小さなＵ字形の横断面を有する。ベルト駆動装置を より良く保護するために、長さアダプタ１２のＵ字の一方の脚部１２．１は、Ｕ 字の他方の脚部１２．２より長くするが、長さアダプタ１２のＵ字の脚部１２． １および１２．２は、ベース部分１１のＵ字の脚部１１．１および１１．２とほ ぼ同じ長さにする。長さアダプタ１ ２には、ベース部分１１の第一の穴３５に対応する二列の他の穴４１を設ける。 長さアダプタ１２は、ドア幅を広くする場合に使用し、その場合、所定の穴間隔 に対応させてそろえるように調節でき、ベース部分１１にねじ結合することがで きる。前述のベルト張り装置の取付けに必要な長方形の通路は、符号４２で示す 。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．エレベータのドア駆動装置用のキャリアであって、キャリア（１０）が、様 々な長さのキャリア（１０）が作れるように互いに連結可能なベース部分（１１ ）と長さアダプタ（１２）とからなることを特徴とするキャリア。 ２．ベース部分（１１）が少なくとも二列の第一の穴（３５）を有し、長さアダ プタ（１２）に二列の他の穴（４１）が設けられ、第一の穴および他の穴（３５ 、４１）が所定の一定の距離だけ互いに離れていることを特徴とする請求の範囲 第１項に記載のキャリア。 ３．ベース部分（１１）がほぼＵ字形の横断面を有し、Ｕ字の一方の脚部（１１ ．１）がＵ字の他方の脚部（１１．２）より長いことを特徴とする請求の範囲第 ２項に記載のキャリア。 ４．直角に折り曲げられた延長部（１１．３）がベース部分（１１）のＵ字の他 方の脚部（１１．２）に設けられていることを特徴とする請求の範囲第３項に記 載のキャリア。 ５．一列のねじ穴（４０）が配置されたほぼ台形の賦形部分（１１．５）が、ベ ース部分（１１）の延長部（１１．３）の 下側長辺領域（１１．４）に設けられていることを特徴とする請求の範囲第４項 に記載のキャリア。 ６．長さアダプタ（１２）がベース部分（１１）のＵ字形の横断面より小さなＵ 字形の横断面を有し、長さアダプタ（１２）のうち、ベース部分（１１）のＵ字 の脚部（１１．１、１１．２）内にある部分が、これと接続可能であることを特 徴とする請求の範囲第３項に記載のキャリア。 ７．長さアダプタ（１２）のＵ字の一方の脚部（１２．１）がＵ字の他方の脚部 （１２．２）より長く、長さアダプタ（１２）のＵ字の脚部（１２．１、１２． ２）がベース部分（１１）のＵ字の脚部（１１．１、１１．２）とほぼ同じ長さ であることを特徴とする請求の範囲第６項に記載のキャリア。 ８．列をなして配置された細長い穴（３７）がベース部分（１１）に設けられて いることを特徴とする請求の範囲第１項に記載のキャリア。 ９．列をなして配置された正方形および長方形の通路（３８、３９）がベース部 分（１１）に設けられていることを特徴とする請求の範囲第１項に記載のキャリ ア。 １０．長方形の通路（４２）が長さアダプタ（１２）に設けら れていることを特徴とする請求の範囲第１項に記載のキャリア。