JP2000514880A - 布地ラベル、特に熱シールできる布地ラベルをプリントする方法及び装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 少なくとも合成物質及びインク吸収手段（１３、２３、３０）を含む少なくとも１つの上層（６、２６）を備えられた布地ラベル（１、２１）をプリントする方法であって、昇華又は転写タイプのインク（１５）を用いてプリントを備える工程、ここで該インク（１５）は布地ラベル（１、２１）の上に直接に備えられ、インク吸収手段（１３、２３、３０）により吸収されるか又は少なくとも保持される；インク（１５）がインク吸収手段（１３、２３、３０）から合成物質（１４、２４）へと少なくとも実質的に移行するように布地ラベル（１、２１）を加熱する工程；及びインク（１５）が合成物質（１４、２４）に固定して結合されるように布地ラベル（１、２１）を冷却する工程を含む方法。

Description

【発明の詳細な説明】 布地ラベル、特に熱シールできる布地ラベルを プリントする方法及び装置 本発明は、布地ラベルをプリントする方法に関する。そのような方法は、実地 から知られている。 公知の方法において、所望のプリントの鏡像が、転写インキによって紙上にプ リントされる。次に、この紙のプリント側が、プリントされるべき表面に押圧さ れ、加熱されて、転写インキが、プリントされるべき表面の合成繊維に吸収され る。冷却後に、インキは合成繊維内に保持される。これは、かくしてプリントさ れた製品がたとえば洗濯業者により洗われる及びドライクリーニングされること を可能にする。 この公知法は、所望の結果を得るために比較的多数の加工工程を必要とする欠 点を有する。従って、この公知法の使用は、労力がかかり、かつ比較的コスト高 である。しかも、鏡像プリントは、使用者によりチェックするのが困難であると いう欠点を持つ。何といっても、特に文字は読むのが困難になる。この公知法の 別の欠点は、プリントされた製品と紙が、好ましくは紙を通して、一緒に加熱さ れなければならないことである。その結果、加熱は比較的長い時間行わなければ ならず、これは特にプリントされた表面の合成繊維にとって悪影響があり、しか も同時にインクの流れが起こるかもしれず、これはプリントされた製品上 のプリントを少しにじませる。 さらに、たとえばスクリーンプリント技術を用いて布地ラベルの上側にペイン トによって像が備えられるところの、布地ラベルをプリントする方法が実施から 知られている。ペイントは実質的に、布地ラベル上にフィルムとして残り、従っ て特にたとえば業者による洗濯及びドライクリーニングの間に及びまた通常の使 用の間にも損傷を比較的受けやすい。しかも、この公知法では、各プリントのた めに別々のスクリーンを作らねばならず、これは時間及びコストがかかり、一方 その結果使用者自身は、たとえば装置及び訓練に大きな投資をすることなくこの 方法を個々に用いることが出来ない。この公知法の別の制限は、十分にシャープ なプリントを得るために比較的高粘度のタイプのペイントを用いなければならな いことであり、これは使用者の設計の自由をかなり低減する。 本発明の目的は、冒頭で述べたタイプの方法において、上記欠点が避けられか つその利点が保持される方法を提供することである。この目的のために、本発明 に従う方法は、請求項１の特徴により特徴づけられる。 本発明に従う方法によって、昇華性又は転写性インクを用いて布地ラベル上に 直接に、すなわちステンシルのように働く鏡像プリントの介在なしに、プリント が得られる。驚くべきことに慣用の繊維に加えてインク吸収性手段を含む布地の 使用により、合成繊維へのインクの吸収のための布地ラベルの加熱の前に並びに 後にもインクは布地ラベル により保持されることが見出された。この驚くべき効果は、比較的低い温度での 適用の間に、インクの流れ及びこすれが妨げられるような様式でインクがインク 吸収性手段により吸収されかつ保持され、一方、布地ラベルが十分に加熱される とインクはインク吸収性手段により放出されて合成繊維により吸収され、インク と合成繊維の間の高度の結合を生じることにより起こる。その結果、このように プリントされた布地ラベルは、簡単な経済的な様式で作ることができ、かつそれ は、特に業者による洗濯又はドライクリーニングで洗うことができる。 上記からすでに明らかなように、言葉「布地」は少なくとも、たとえば合成繊 維及び／又は天然繊維から、例えば織り、編み、クローシェ編みなどにより少な くとも部分的に製造された物質を包含すると理解すべきである。言葉「布地ラベ ル」は少なくとも、物品特に衣類などのような布地製品をマークする、修理する 又は装飾するために用いられる布地あるいは情報伝達目的のための布地を包含す ると理解すべきである。 さらに詳しくは、本発明に従う方法は、請求項２の特徴により特徴づけられる 。 インク吸収性手段は、比較的低温でインクがすでに十分に布地ラベルにより保 持され、従ってインクを適宜の様式で合成繊維に吸収させるためには、後に布地 ラベルのみ、特にそのインク保持層のみを加熱すれば良いという利点を与える。 その後、合成繊維は、プリントの十分な保護を提 供する。 有利な実施態様において、本発明に従う方法は、請求項３の特徴により特徴づ けられる。 合成繊維及びインク吸収性繊維好ましくは天然繊維より成る、又は少なくとも そのような繊維を含んでいる少なくとも１つの上層を布地ラベルに備えることに より、異なる物質の適当な、好ましくは規則性の分布を持つ布地ラベルが容易に 得られる。すなわち、備えられるべきプリントにおいて、大きな正確性が大きな シャープさと共に得られる。 別の実施態様において、方法は請求項５の特徴により特徴づけられる。 たとえばインク吸収性のコーティングを少なくとも部分的の備えられる、合成 繊維から作られた上層を布地ラベルに備えることにより、布地ラベルが容易に作 られて、所望の位置に所望の量のインク吸収性手段が備えられる。 好ましい実施態様において、本発明に従う方法は、請求項７の特徴により特徴 づけられる。 布地ラベルをプリントするためにプリンターを用いることにより、たとえばコ ンピュータースクリーン上で特に単純な様式で、個々に決定された布地ラベルを 作ることの可能性がユーザーに提供される。この目的のために、、エーザーは、 彼自身のデザイン、並びに予めインプットされているデザイン、又はその組み合 わせを用いうる。都度に新しいプリントステンシルを作る必要なしに、たとえば 位置、 フォーマット、数、色などにおいてプリンティンは容易に調整できる。また、数 個の布地ラベルを同時に容易に作りうる。正確には、本発明に従う方法は、ユー ザーの個々の要求及び願望に依存して多数の種々のプリンターから選択する可能 性を含む。 特に有利な実施態様において、本発明に従う方法は、請求項10の特徴により特 徴づけられる。 熱シールしうる布地ラベルの使用は、布地ラベルをたとえば繊維製品に容易に 固着しうるという利点を提供する。布地ラベルの裏側すなわちプリントされない 側に裏打ちを備えることにより、問題の側に慣用的に備えられる熱シールしうる 層が損傷及び汚れに対して適当に保護される。また、問題の裏打ちを断熱性にす ることにより、布地ラベルのプリントの間及び又は、インクを合成繊維に移行さ せるために多分次に行われる加熱の間に、熱シールされうる層は、不当な加熱に 対して容易かつ適当に保護される。実際、この層は、布地ラベルが熱シールによ り適当な製品内又は上に固定されるまで、上記のように加熱されてはならない。 この明細書において、「熱シーリング」とは少なくとも、布地ラベルが、たと えばポリマーと製品との間の熱的反応又は溶融によって熱的に接着しうる層又は 同様の手段により製品上に固定されるような様式で、これら熱的に接着しうる手 段を加熱することを意味すると理解されるべきである。 少なくとも熱シーリングまでは接着手段がその接着作 用を保持しながら裏打ちが単純に離されうるような様式で、接着層によって裏打 ちを布地ラベルの裏側に、好ましくは熱的に接着しうる層に対して、はりつける ことによって、裏打ちが容易に保護状態に維持され、一方、裏打ちの除去後の布 地ラベルは、テスト又は実演として、たとえば例示のために製品内に又は上に一 時的にかつ離しうるように容易にはりつけられることができ、また接着手段は更 に、熱シーリングの間に布地ラベルが望む位置に留ることを保証する。 本発明は更に、本発明方法で用いる装置に関し、該装置は、請求項12の特徴に より特徴づけられる。本発明はまた、請求項13の特徴により特徴づけられる、本 発明の装置で用いられるインク容器、及び本発明の方法で用いるのに適する布地 ラベルに関する。 本方法及び装置の更なる有利な実施態様は、本明細書及び請求項に記載されて いる。 本発明を説明するために、方法及び装置の例示的実施態様を、添付図面を参照 しながら以下に述べる。これら図において、 図１は、本発明に従う装置における布地ラベルを図式的に示す。 図２は、第１の実施態様における本発明に従う布地ラベルの一部の上平面図で ある。 図３Ａは、図２における線III-IIIでとった布地ラベル断面図を示し、加熱又 はインク転写前における、それに施与 されたプリントを有する。 図３Ｂは、図２における線III-IIIでとった布地ラベル断面図を示し、加熱又 はインク転写後における、それに施与されたプリントを有する。 図４は、第２の実施態様において、本発明に従う布地ラベルの断面を示す。 図１は、布地ラベル１上にインクを直接に移す手段、たとえば、バブルジェッ ト、インクジェットまたはレーザータイプのプリンターを有するプリント装置２ に含められた布地ラベル１を図式的に示す。その目的のために、プリンター２は 、プリンターヘッド３、及び１個又は好ましくは数個のインク容器４を有し、イ ンク容器の夫々は、好ましくは異なる色の、転写又は昇華タイプのインクを入れ られている。プリンター２は、コンピュータの形の制御デバイス５（図１に示す ）により制御できる。 布地ラベル１は、少なくとも合成繊維及びインク吸収性手段を含む上層６から 作られている。この上層６は更に後述される。上層６の下には熱的に接着しうる 層７が備えられており、これは好ましくは、たとえばポリウレタン、ポリエステ ルウレタン、ポリエーテルウレタン又はポリエステルから作られた熱可塑性層に より形成される。好ましくはこの層は、上層６の全表面の下を延び、そして熱シ ーリングによりたとえば布地上に布地ラベル１をはりつけるのに適している。熱 シーリングは、たとえば60℃より上、好ましくは90℃より上に加熱し、次に冷却 することによ り、熱的に接着しうる層７が、布地ラベルがその上にプリントされるべき接着表 面と化学的及び/又は機械的結合を形成するところの熱処理である。熱的に接着 しうる層７の下には、たとえばアクリレートのような感圧タイプの接着剤から形 成された接着剤層８が備えられている。接着剤層８は、感圧接着剤を含み、０℃ 〜60℃で接着表面にラベル１を少なくとも付着し、その上にラベル１を一時的か つ離しうるように位置づけ、そして熱的に接着しうる層７によって接着表面上に それを最終的に接着するための続くラベル１の加熱の間にラベルを接着表面上に 保持すべく適合されている。この接着剤層８はまた、少なくともラベルの端に沿 って、そして好ましくは上層６の全表面の下にわたって延びている。実際には、 200℃以上のシーリング温度が適当でありうる。 接着剤層８によって、布地ラベルは、たとえば紙、合成物質又は布地から作ら れた裏打ち９に離しうるように結合される。図１に示すように、一連の布地ラベ ル１が次々と、プリンターの供給方向Ｐに１つの裏打ち９Ｌに備えられる。同様 に、布地ラベルの列及び/又は行が１つの裏打ち９上に得られ、一方、各列及び/ 又は行は同じ又は異なる形、寸法及び意図されたプリントを持つ１以上の布地ラ ベル１を含むことができる様式で、布地ラベル１が裏打ち９上に並べられて備え られることができる。裏打ち９及び運搬手段１０（２つの駆動加圧ローラー１１ として図１に図式的に示す）によって、布地ラベル１はプリンター２又 は同様のプリント装置を通される。もちろん、異なるタイプのプリント装置、た とえばインクヘッド３が、静止している又はインクヘッドと共に動く布地ラベル に対して相対的に動くところのプロッターを、プリントを施与するために用いる こともできる。 プリンターヘッド３の供給方向下流端に、プリントがプリンター２を去るとき に少なくとも実質的に乾燥している様式で布地ラベルの少なくともプリントされ た部分を加熱するための加熱手段１２が収容されている。この加熱装置１２（こ れはたとえば加圧ローラ１１の一方又は双方内に配置されていてもよい）の別の 目的は、後に更に説明される。 接着剤層８の使用により、本発明に従う布地ラベルは、布地ラベルが加熱シー リングの間に位置ズレし得ないような様式で、加熱シーリング前に製品に容易に 接着されうる。熱的に接着しうる手段７及び/又は接着層９を上層６の全表面下 に備えることは、一時的な（離しうる）接着及び/又は熱シーリングの間に布地 ラベルと製品の間に特に単純で迅速かつ経済的な様式で最適の結合が達成されう ることを確実にする。このことは、使用前及び使用中において布地ラベル１の移 動、変形、しわ形成及び損傷を防ぐ。実際、本発明に従う方法において、異なっ た構成の、たとえば熱的に接着しうる手段なしの、接着層なしの及び/又は裏打 ちなしの布地ラベルを用いることができることが観察される。 図２を引用しながら、本発明に従う布地ラベル１の上層６の第１の実施態様を 説明する。この実施態様において、上層６は、織り、編み又は同様の技術により 形成され、交互する水平糸と垂直糸（縦糸と横糸）を有する。第１の一連の糸１ ３は、インク吸収性物質から少なくとも部分的に作られており、第２の一連の糸 １４は後述する合成物質から少なくとも部分的に作られている。 第１の一連の糸１３は、たとえば天然繊維及び/又はインク吸着性又はインク 吸収性物質たとえば綿、絹、亜麻又は羊毛又はこのような物質の組合せから作ら れる。布地ラベルのプリントの間、インク１５がたとえば、少なくとも第１の糸 １３上に少なくとも部分的に被う層を形成するすなわちこれら糸１３により部分 的に吸収されるように、インク１５が布地ラベル１の上層６上に備えられる。イ ンク１５として、転写インク又は昇華性インクが用いられる。 第２の糸１４がそれから作られるところの合成物質は、用いられるインク１５ の転写又は昇華温度Ｔｓの近く又は上の温度Ｔｗに温度が上がったときに少し「 働いて」、従って問題の第２糸のうち少なくとも外側層が「開いて」、その中に インクが浸透するのを許すところのタイプのものである。従って、インク１５は 、第１の一連の糸１３から第２の一連の糸１４へと移動される。温度が温度Ｔｓ の近く又は下に下げられると、第２の糸１４の外側層は、インク１５を封入した まま再び閉じる。これは又、インク１５を第２の糸１４内に保持する化学反応を 含みうる。正常な 使用の間に布地ラベルが曝される温度Ｔｇが、合成物質が「働く」ところの温度 Ｔｗより低い限り、インク１５は合成糸１４内に封入されたままであり、従って 損傷に対して保護される。布の洗濯温度は常に、温度Ｔｗより下であろう。その 結果、繰返しのクリーニング及び長期使用の場合に、プリントは損傷及び摩耗に 対して保護されたままである。合成物質として、たとえばポリエステル、ポリア ミド又はアクリルを用いうる。一般に、洗濯温度は100℃より低く、シーリング 温度は一般にはるかに高く、たとえば約200℃である。作動温度（働く温度）は 各場合に、洗濯温度より高い。 熱的に接着しうる手段７として、たとえばポリマーたとえばポリウレタン、ポ リエステルウレタン、ポリエーテルウレタン、ポリエステル及び同様のプラスチ ックが適している。接着手段８として、たとえば感圧タイプの接着剤たとえばア クリレートが考えられる。自己接着性層８又は類似の手段は、熱的に接着しうる 手段７に対するバリアを形成してはならない。従って、接着手段８は好ましくは 、シーリングの間に及び/又は後のクリーニングの間に、布地ラベルが固定され ている製品から除去される(たとえば洗濯水に溶解して)。更に、熱的に接着しう る手段７及び接着手段８は、薄いストライプ又は小さい面内に隣り合って備えら れることができる。 裏打ち９のための材料としてたとえば紙又は布地が特に適している。 もし、熱シールできる（熱的に接着しうる）布地ラベルが用いられるなら、裏 打ち９の使用は、特にもしそれが良好な断熱性を有する又は迅速に熱を取去るこ とができるならば、プラスチック糸14の温度の上昇の間に、熱的に接着しうる手 段７があまりにも暖かくなることを防ぐ。このことは大きな意味がある。なぜな らば、プリントの間及び直後の熱的に接着しうる手段７の不当な加熱は、それが 布地ラベルを次に熱シールするには不適にする又は少なくともはるかに適切でな くするからである。また、これは、プリント装置２の汚れを起す。 20〜80％のポリエステルと90〜10％の天然繊維、特にポリエステル／綿65/35 の比のポリエステルと天然繊維の組合せを含むタイプの布地は、有利であると判 った。もちろん、この例は、限定的ではない。 明らかに、本発明に従う方法によって、熱的に接着しうる層及び/又は自己接 着性層を備えられていない布地ラベルをプリントすることも可能である。たとえ ば、縫い込まれたラベル及び、自己接着性の非熱シール性ラベルが、同様の様式 でプリントされうる。裏打ち９は、布地ラベルに全面的に又は部分的に結合され ることができ、プリントされるべき側と逆の側でそれを全面的に又は部分的に被 うことができる。 図３Ａ及び３Ｂは、夫々インクの転写温度を越える温度に加熱される前と後の 、図２に従う上層６の側断面立面図を示す。図３Ａにおいて、プリントされて持 ち込まれた 転写インクの一部が、第１の糸１３のインク吸収性繊維内に吸収されている。こ の図において、インク吸収性糸１３は、第１の方向（図の平面に直角）における 糸として示され、合成の第２の糸１４は第２の方向（図の平面に平行）の糸とし て示されている。しかしなお、第１及び第２の糸は、その所望の分布に従って、 織られる又は種々の他の様式で互いに結合されうることが理解されよう。上層６ が加熱されると、合成の第２の糸１４の構造が開き、一方、転写インク１５は、 インク吸収性糸１３から、少なくともそれに隣接する合成の第２の糸１４に動く 傾向がある。この目的のために、インク１５は、たとえば加熱により昇華でき、 開いている合成糸１４により吸収されうる。この状況は、図３Ｂに大きく示され ている。合成糸１４が冷却された後に、それらはインク１５を封人しながら再び 閉じる。 図４は、本発明に従う布地ラベル２１のための上層２６の第２の実施態様を示 す。図１及び２と同じ部分は、同じ数字プラス２０の数字で示される。この実施 態様において、第１の糸２３及び第２の糸２４は絡み織られてネットワークを形 成し、第１の糸２３と第２の糸２４は互いに同じであってもよく、上記したタイ プの合成物質から作られることができる。糸２３、２４の少なくとも多数が、全 表面にわたり又はその一部分のみにインク吸収性層３０を備えられる。上層がＴ ｗを越える温度に加熱されると、インク１５（これは初めにたとえば吸着又は吸 収によりインク吸収性層３０により受け取られている）は、糸２３、２４ の合成物質核に移動するであろう。これに関して、次に、たとえば温度上昇の結 果として又は続くクリーニングの間にインク吸収性層３０が消失すると、合成糸 ２３、２４が見えなくなることが特に有利である。事実、インク吸収性層３０は また、透明なデザインであること、又は加熱の間に透明になることができる。イ ンク吸収性層は、上層２６の構成の前に糸２３、２４上に備えられることができ るが、後でその上に備えられることもできる。このようにして、同じ目の粗さで 、より大きい密度の合成のインク封入性糸が得られ、これによって正確なシャー プなプリントが作られ得る。 熱発生プリンター又は類似のプリント装置の使用は、上層へのインクの施与の 直後に適当な様式で温度Ｔｗが到達され、従ってインクが合成糸１３、２３内に 直接に吸収されるという利点を有する。これは、更なる処理の間のインクによる 汚れを効果的に防ぐ。これは、特に本発明の方法及び布地ラベルが多色プリント のために用いられるときに、色の走りを特に有利な様式で防ぐ（これは特に正確 かつシャープなプリントを結果する）点で、好ましい。 本発明は、図及び明細書に示される例示的実施態様に限定されるものではない 。それへの多くの変更が可能である。 たとえば、本発明の布地ラベルにおいて、数タイプの繊維を用いることができ 、また、たとえば２以上の異なる材料から紡糸された糸を用いることができる。 また、たと えば不織布を用いることができ、たとえばプリンターによるプリントの施与の前 に、プリントされるべき側は上述したタイプのインク吸収性物質の層により全体 に又は部分的に被われ、又は共押出しされる。上層の加熱は、多くの他の様式で 行われることができ、たとえば放射加熟により又は加熱加圧ローラなどにより行 われうる。更に、上記した実施態様の組合せがもちろん可能である。明細書で例 として述べた物質、温度などは、限定的であると解釈すべきではない。 これら及び多くの同様の変更が、本発明の枠内に入ると理解すべきである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．少なくとも合成物質、特に絡み織られた合成繊維（１４、２４）及びイン ク吸収手段（１３、２３、３０）を含む少なくとも１つの上層（６、２６）を備 えられた布地ラベル（１、２１）をプリントする方法であって、 昇華又は転写タイプのインク（１５）を用いてプリントを備える工程、ここで 該インク（１５）は布地ラベル（１、２１）の上に直接に備えられ、インク吸収 手段（１３、２３、３０）により吸収されるか又は少なくとも保持される、 インク（１５）がインク吸収手段（１３、２３、３０）から合成物質（１４、 ２４）へと少なくとも実質的に移行するように布地ラベル（１、２１）を加熱す る工程、及び インク（１５）が合成物質（１４、２４）に固定して結合されるように布地ラ ベル（１、２１）を冷却する工程 を含む方法。 ２．少なくとも合成物質（１４、２４）が、インク吸収手段（１３、２３、３０ ）の近傍のその繊維構造が開く温度（Ｔｗ）に加熱され、ここでインク（１５） はインク吸収手段（１３、２３、３０）から合成物質（１４、２４）へ移行され 、合成物質（１４、２４）に少なくとも実質的に吸収されること、及び布地ラベ ル（１、２１）は、合成物質（１４、２４）の繊維構造が、プリントを形成する イン ク（１５）を封入しながら閉じるように冷却されるところの請求項１の方法。 ３．その少なくとも上層（６）が合成繊維（１４）とインク吸収性繊維（１３） 好ましくは天然繊維との混合物である布地ラベル（１、２１）が用いられる請求 項１又は２の方法。 ４．上層（６）が、40〜90％、特に50〜80％、好ましくは約65％の合成繊維（１ ４）、特にポリエステルまたはポリアミドと、10〜60％、特に20〜50％、好まし くは約35％の天然繊維（13）、特に綿からなる布地ラベル（1）が用いられる請 求項３の方法。 ５．少なくともその上層（２６）が多数の合成繊維（２３、２４）よりなり、少 なくとも部分的にインク吸収性手段（３０）を備えられているところの、布地ラ ベル（２１）が用いられる請求項１又は２の方法。 ６．プリントがプリンター（２）によって布地ラベル（１、２１）の上層（６、 ２６）上に直接にプリントされ、ここで転写性インク又は昇華性インク（１５） は少なくとも１つのインクカセット又はカートリッジ（４）内に含有されている ところの請求項１〜５のいずれか１つに記載の方法。 ７．プリントが多色デザインであり、ここでインク（１５）はその施与の間又は 後に加熱により少なくとも部分的に乾き、該加熱は、インク（１５）を合成繊維 （１４、２４）へ及び/又は合成繊維（１４、２４）内へ移行させることを少な くとも部分的に提供するところの請求項６の方法。 ８．布地ラベル（１、２１）として熱シール可能な布地ラベルを用い、ここでプ リントされるべき上層と反対側の布地ラベル側に裏打ち（９）が備えられる請求 項１から７のいずれか１つに記載の方法。 ９．裏打ち（９）として、断熱性裏打ちが用いられる請求項８の方法。 １０．裏打ち（９）が上層と反対側の布地ラベル（１、２１）の側に、好ましく は接着剤層（８）によって、離しうるように結合され、ここで布地ラベル（１、 ２１）のプリントの間に、裏打ち（９）は布地ラベルの上記側が被われている位 置で布地に結合されたままであるところの請求項８又は９の方法。 １１．多数の布地ラベル（１、２１）が一緒に１つの裏打ち（９）上に備えられ る請求項８から１０のいずれか１つに記載の方法。 １２．布地ラベル（１、２１）を持つ裏打ち（９）が、プリンター（２）に供給 されるシートとして設計されている請求項１１の方法。 １３．プリンター（２）として熱発生プリンター、特にインクジェット、バブル ジェット又はレーザータイプのプリンターが用いられる請求項６〜１０のいずれ か１つに記載の方法。 １４．装置が、転写性インク又は昇華性インク（１５）を含む少なくとも１つの インク容器（４）を有する、熱発生タイプのプリンター（２）、特にインクジェ ット、バブルジェット、レーザージェット又はレーザップリンターを有する請求 項１〜１３のいずれか１つに記載の方法。 １５．転写性インク又は昇華性インク（１５）を含んでいる、請求項１４の装置 で用いるためのインク容器、特にインクカートリッジ又はインクカセット（４） 。 １６．請求項１〜１１のいずれか１つに記載の方法で用いるのに適している布地 ラベル。 １７．ラベル（１、２１）がその１つの側に、熱的に接着しうる層（７）を備え られており、ここでラベルの同じ側に更に接着剤層（８）含まれており、該接着 剤層（８）は、 ラベル（１、２１）を０〜60℃で結合表面に少なくとも付着させるため、ラベル （１、２１）をその上に一時的にかつ離しうるように位置づけるため、及びラベ ル（１、２１）の続く加熱の間に接着表面上にラベル（１、２１）を保持して熱 的に接着しうる層（７）によって結合表面に該ラベルを最終的に接着するために 適合されているところの請求項１６の布地ラベル。 １８．接着剤層（８）が感圧接着剤を含む請求項１７の布地ラベル。 １９．熱的に接着しうる層が熱可塑性層（７）により形成されている請求項１７ 又は１８の布地ラベル。 ２０．接着剤層（８）が、少なくともラベル（１、２１）の端に沿って及び好ま しくはラベル（１、２１）の全体の下にわたって閉じた層（８）を形成し、ここ で熱的に接着しうる層（７）は接着剤層（８）と布地ラベル（１、２１）の布地 上層（６）との間に含まれる請求項１７〜１９のいずれか１つに記載の布地ラベ ル。