JP2000508590A - マーク付ハンドル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ねじ回しのような工具のハンドルであって、端部領域（１２）を有し、この端部領域を滑らかな回転表面として形成すると共に、色が異なる少なくとも二つのプラスチック材料（１７，１８）から、複数の工程からなる射出成形により形成して工具を特定するための視認可能なマークシンボルを形成するようにした工具のハンドル。

Description

【発明の詳細な説明】 マーク付ハンドル 背景 従来より、金属部分とプラスチック材料からなるハンドルとを具備した工具に 、ハンドルの頂端面上において塗装または印刷によりマークを付け、このマーク でもって工具の形式、寸法、カタログ番号、製造者などに関する情報を提供する ことが知られている。しかしながら、ねじ回しの場合には手の摩擦により、のみ の場合には衝撃により、端面がひどく磨耗し、マークが判読できなくなることが 往々にしてある。 米国特許第５４２１２２４号明細書によれば、端面の平坦な限定部分に凸状ま たは凹状をなす特徴的なシンボルを成形することにより、ねじ回しのような工具 のハンドルにマークを付することも公知である。この場合、暗闇でも工具を特定 することが可能となるが、ハンドルが手の肌に対し滑らかにかつ心地よく回転す ることはできない。 ドイツ国特許第４３４３６５０号明細書によれば、ハンドルの端面を、塗装、 印刷、または対照的な色により識別される別個に形成された挿入体と共に形成す ることも公知である。この場合にも端面を、ねじ回しを心地よく使用するのに十 分に滑らかに形成するのが困難である。のみのハンドルに適用すると、挿入体が 脱離しやすくなり、ネジ止めにより強固に固定するようにすると製造および組立 のコストが高くなる。 本発明は工具の心地よさまたは有益性を低減することなく、消すことができず かつ耐磨耗性のあるマークを端面に備えた工具のハン ドルに関する。 説明 ねじ回しのような工具のハンドルの外観図が図１に、断面図が図２に示されて いる。ハンドルの表面は三つの領域を具備する。第１の領域（１１）は指領域で あり、この指領域は指と接触してねじを回転させるのに必要なトルクを発生する 。したがって、指領域は指とハンドル間の接線方向力に対し最適な構造および材 料からなるグリップ表面を少なくとも部分的に有している。グリップ表面用の金 型に、この領域においてグリップ表面間の区画線を設けることができ、しかしな がら可能であれば材料注入口は設けられない。というのは、これら入口により表 面構造が乱されるからである。 第２の領域は端部領域（１２）であり、端部領域には使用時に手のひらが圧接 される。端部領域は引っかかることなく完全に心地よく手のひらに対し回転する ことができなければならず、かつ区画線または材料注入口を有することなく例え ば球面の一部のように、完全に滑らかな回転表面として形成されるべきである。 また、端部表面は工具が机の上に置かれあるいは壁に吊されても常に視認するこ とができるハンドルの部分であり、したがって情報シンボルのために最適な位置 である。 第３の領域は指部分（１１）と端部領域（１２）との間の遷移領域である（１ ３）。通常、この領域においてハンドルと工具との間に応力は作用せず、この領 域は懸架用穴（１４）のために最適な位置である。また、この領域においては区 画線または材料注入口の位置決めに関し制限はない。 本発明によれば、端部領域外に材料注入口を位置せしめ、色が異なる少なくと も２つの材料を用いる連続金型成形により端部領域（ １２）を形成することによりマークが付与される。シンボルを形成しかつ端部領 域の表面の小部分を構成する材料（１７）を、遷移領域（１３）内の注入口（１ ５）から、ハンドルコアの第１の成形済材料（１８）内の通路（１６）を介し射 出することができる。シンボルがコア材料（１８）により完全に包囲されたら、 通路を閉鎖することができる。注入口（１５）を、通常手が触れない遷移領域（ １３）の一部内か、あるいは図２に示されるようにグリップ表面を形成する第３ の材料（１９）により後に覆われる場所内に位置決めすることができる。 ハンドルのための金型を、端部領域（１２）内において区画線または注入口を 設けることなく形成することができ、シンボル成形工程に対し完全に滑らかにす ることができ、手のひらに対し容易に回転しうる滑らかで心地よい端面が確保さ れる。 端部領域に衝撃が作用するようになっている工具、例えばのみ、に対し、本発 明によるハンドルでは、何度も衝撃を与えた後でもマークが消えず、読みにくく ならないのが確保される。というのは、表面に対し概ね垂直をなす境界では色の 違いがむしろ大きくなるからである。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．端部領域（１２）を有し、該端部領域を滑らかな回転表面として形成する と共に、色が異なる少なくとも二つのプラスチック材料（１７，１８）から、複 数の工程からなる射出成形により形成して工具を特定するための視認可能なマー クシンボルを形成するようにした工具のハンドル。 ２．すべての注入口（１５）および金型の区画線を端部領域（１２）の外に位 置せしめた請求項１に記載のハンドル。 ３．後から射出される材料（１７）を先に射出された材料（１８）内の通路（ １６）を介し供給するようにした請求項２に記載のハンドル。 ４．回転表面が球面の一部である請求項１に記載のハンドル。