【発明の詳細な説明】
安定なメタロセン触媒系発明の分野
本発明は安定化されたメタロセン触媒系及びそれらの製造方法並びに使用方法
に関する。より詳細には、これらの触媒系はメタロセン及びアルキルアルモキサ
ンを含み、ここで触媒系を製造するために使用されたアルキルアルモキサンのア
ルミニウムのメタロセンの遷移金属に対する比率は約80:1乃至約200:1
の範囲内である。これらの触媒系は2か月間まで或いはそれ以上の貯蔵期間の後
もそれらの活性を保持し、重合において直接的に使用することができる。背景
活性化されたメタロセン触媒系に関連するよく知られた問題は、それらが数日
間以上或いは特に高温では数時間以上安定で活性なままでいることができないと
いうことである。従って、それらの最大の生産性を利用するために、メタロセン
触媒系は調製後すぐに使用されなければならない。触媒をその調製後すぐに使用
することは、特に商業的規模では非常に難しい。今日まで、この問題を軽減する
試みは限られた成功しかしていない。
米国特許第5,308,817号は、特定のシンジオ特異性メタロセンであって
、メチルアルモキサンで活性化されたとき、良好な活性を保持したまま3日間ま
で安定なものを記載している。しかしながら、このような老化した触媒系は重合
反応器の汚れを生じる傾向があり、この傾向は老化時間が長くなるにつれて大き
くなる。
米国特許第5,393,851号は、14日間まで貯蔵できる濃縮された原料の
メタロセン/アルモキサン溶液を記載している。重合において使用する前に、こ
の溶液は追加のアルモキサンで希釈されなければならない。さらに、これらの濃
縮された溶液は活性を保持するために比較的低温で貯蔵されなければならず、そ
して溶液が安定になる前に20乃至30%の活性の損失が生じる可能性がある。
上述のこれら2つの特許は、長期間貯蔵できる触媒系及び触媒成分に対する本
技術分野における要望を説明している。特に、長期間貯蔵できるだけでなく、
(高温を含む)環境温度において貯蔵でき、貯蔵後重合において直接的に使用す
ることができる触媒系に対する要望が存在する。本明細書は、高温において2か
月間又はそれ以上のような長期間貯蔵できる予想外に改善された活性なメタロセ
ン触媒系を開示する。貯蔵後、この触媒系はさらに活性化することなく有効な重
合触媒として直接的に使用することができる。要約
本発明は、少なくとも2日間貯蔵された活性な触媒系であるメタロセン及びア
ルキルアルモキサンを含む活性なメタロセン触媒系の存在下に適切な重合条件下
に1種以上のオレフィンを重合することを含む、オレフィンの重合方法に関する
。本発明は、また、メタロセン、アルキルアルモキサン、及び所望により支持体
物質を含む安定化されたメタロセン触媒系であって、触媒系を調製するために使
用されたアルキルアルモキサンのアルミニウムのメタロセンの遷移金属に対する
比率が約80:1乃至約200:1の範囲内である、触媒系に関する。さらに、
本発明は、メタロセン触媒系の調製方法であって、(a)メタロセン触媒成分をア
ルキルアルモキサンと組み合わせること、ここで、触媒系を調製するために使用
されるアルキルアルモキサンのアルミニウムのメタロセンの遷移金属に対する比
率が約80:1乃至約200:1の範囲内であること、及び(b)少なくとも約2
日間の期間その組み合わせを貯蔵することを含む方法に関する。好ましい態様の詳細な説明
一般に、本発明のメタロセン触媒系はメタロセンとアルキルアルモキサンを含
み、触媒系を調製するために使用されたアルキルアルモキサンのアルミニウムの
メタロセンの遷移金属に対する比率が約80:1乃至約200:1の範囲内であ
る。この触媒系は比較的高温において少なくとも約2日間活性の損失をほとんど
伴うことなく貯蔵することができる。本明細書中において、「貯蔵(storing)」
又は「貯蔵された(stored)」とは、触媒系又は触媒成分として使用することなく
置いておくことを意味する。
触媒系を調製するために使用されるアルキルアルモキサンのアルミニウムのメ
タロセンの遷移金属に対する比率は約85:1乃至約150:1の範囲内である
のが好ましく、約90:1乃至約125:1の範囲内であるのがより好ましい。
この組成物は少なくとも約2日間貯蔵でき、或いは約5日間まで、約7日間まで
、約14日間まで、約21日間まで、約28日間まで、約35日間まで、約42
日間まで、約49日間まで、約56日間まで、約63日間まで、約70日間まで
、また77日間まで、約84日間まで、或いはさらに91日間以上まで貯蔵する
ことができる。
最終の触媒系に基づく金属の重量パーセントは約0.20乃至約1.0の範囲内
であるのが好ましく、約0.25乃至約0.85であるのがより好ましく、そし
て約0.30乃至約約0.70であるのが最も好ましい。
貯蔵中の温度は60℃まででよく、好ましくは45℃までであり、より好まし
くは環境温度或いは約20乃至約45℃である。本発明の触媒系は高い環境温度
で貯蔵できるが、触媒系が実際的な最も低い温度条件下で貯蔵された場合より高
い生産性が保持されるようである。従って、触媒系はほとんどの気候において外
で倉庫に入れるか又はごく部分的にのみ覆うことができる。任意の適する容器を
貯蔵のために使用することができる。活性を維持するために、容器は気密されて
いなければならず、貯蔵雰囲気は酸素及び/又は水を含んではならない。
貯蔵後、触媒系は、その元の生産性、即ち、製造後1日未満のときの生産性の
少なくとも約50%、好ましくは少なくとも約60%、より好ましくは少なくと
も約70%、さらに好ましくは少なくとも約75%、さらに好ましくは少なくと
も約80%、さらに好ましくは少なくとも約90%、そして最も好ましくは少な
くとも95%を保持する。
メタロセンとアルキルアルモキサンは、貯蔵の前又は後、好ましくは貯蔵の前
に、支持体と組み合わせられるのが好ましい。本明細書中において、「支持体」
という用語は、その上にメタロセン及び/又は活性剤を固定させることができる
物質として定義される。支持体物質が、タルク、無機酸化物、無機塩化物のよう
な多孔質粒状物質及びポリオレフィン又はポリマー性化合物のような樹脂状物質
であるのが好ましい。そのような物質は一般に市販されている。
好ましい支持体物質は多孔質無機酸化物物質であり、元素の周期表の第2、3
、4、5、13、又は14族金属の酸化物からのものを含む。シリカ、アルミナ
、シリカ−アルミナ、及びそれらの混合物が最も好ましい。単独で、又はシリ
カ、アルミナ、又はシリカ−アルミナと組み合わせて使用することができるその
他の無機酸化物は、マグネシア、チタニア、ジルコニアなどである。
任意のメタロセンを本発明の実施において使用することができる。本明細書中
において使用される場合、特に支持しない限り、「メタロセン」は単独のメタロ
セン組成又は2種以上のメタロセン組成を含む。メタロセンは典型的には、一般
に、式:
[L]mM[A]n
によって表される嵩高な配位子の遷移金属化合物であり、式中、Lは嵩高な配位
子であり、Aは脱離基(leaving group)であり、Mは遷移金属であり、m及び
nは、配位子の原子価の合計が遷移金属の原子価に相当するようなものである。
配位子L及びAは互いに架橋されていてもよく、2つの配位子L及び/又はA
が存在する場合、それらは架橋されてもよい。メタロセン化合物は、シクロペン
タジエニル配位子又はシクロペンタジエンから誘導された配位子でよい配位子L
を2つ以上有する完全サンドイッチ(full-sandwich)化合物でよく、又はシク
ロペンタジエニル配位子又はシクロペンタジエンから誘導された配位子である配
位子Lを1つ有する半サンドイッチ(half-sandwich)化合物でよい。遷移金属
原子は第4、5又は6族の遷移金属及び/又はランタニド及びアクチニド系列か
らの金属でよい。ジルコニウム、チタニウム、及びハフニウムがしばしば好まし
い。脱離基のようなその他の配位子も遷移金属に結合することができ、例えば、
ヒドロカルビル、水素、又はその他の1価のアニオン性配位子であるが、これら
に限定されるものではない。
メタロセンの製造及び使用方法は本技術分野において非常によく知られている
。例えば、メタロセンは、米国特許第4,530,914号、第4,542,199
号、第4,769,910号、第4,808,561号、第4,871,705号、第
4,933,403号、第4,937,299号、第5,017,714号、第5,0
26,798号、第5,057,475号、第5,120,867号、第5,278,
119号、第5,304,614号、第5,324,800号、第5,350,723
号、及び第5,391,790号に記載されており、これらはそれぞれ引用によっ
て本明細書中に完全に組み入れられている。
さらに、本発明のメタロセン触媒成分は、モノシクロペンタジエニルヘテロ原
子含有化合物でもよい。このヘテロ原子は、アルモキサン、イオン化活性剤、ル
イス酸、又はそれらの組み合わせによって活性化されて、活性な重合触媒系を形
成する。これらのタイプの触媒系は、例えば、PCT国際公開パンフレットWO
92/00333、WO94/07928、WO91/04257、WO94/
03506、米国特許第5,057,475号、第5,096,867号、第5,0
55,438号、第5,227,440号、及び第5,264,405号、及び欧州
特許公開公報第0 420 436号に記載されており、これらは全て引用によ
って本明細書中に完全に組み入れられている。さらに、本発明において有用なメ
タロセン触媒は、非シクロペンタジエニル触媒成分、又は遷移金属と組み合わさ
れたボロール(boroles)又はカルボリド(carbollides)のような補助的配位子を含
む
ことができる。
1つの実施態様においては、メタロセン触媒成分は一般式、
(Cp)mMeRnR'P (式中、少なくとも1つのCpは未置換の又は好ましく
は置換されたシクロペンタジエニル環であり、Meは第4、5又は6族の遷移金
属であり、R及びR'は、ハロゲン、1乃至20個の炭素原子を有するヒドロカル
ビル基又はヒドロカルボキシル基から独立して選択され、mは1乃至3、nは0
乃至3、pは0乃至3であり、そしてm+n+pの合計はMeの酸化状態に等し
い)により表される。
もう1つの実施態様においては、メタロセン触媒成分は、式:
(C5R'm)pR”s(C5R’m)MeQ3-p-x及び
R”s(C5R'm)2MeQ'
によって表され、式中、Meは第4、5又は6族遷移金属であり、少なくとも1
つのC5R'mは置換されたシクロペンタジエニルであり、各R'は、同一か又は異
なり、水素、1乃至20個の炭素原子を有する、アルキル、アルケニル、アリール
、アルキルアリール又はアリールアルキル基であるか又は2つの炭素原子が一緒
になって4乃至20個の炭素原子を有する置換又は未置換の1つ又は複数の環の
部分を形成し、R”は、2つの(C5R'm)環を架橋するか又は1つの
(C5R'm)環とMeを架橋する、炭素、ゲルマニウム、ケイ素、燐又は窒素原
子含有基の1つ以上又は組み合わせであり、pが0のときは、xが1であり、p
が0以外のときはxが常に0であり、各Qは、同じか又は異なり、1乃至20個の
炭素原子を有するアリール、アルキル、アルケニル、アルキルアリール又はアリ
ールアルキル基、ハロゲン、又はアルコキシドであり、Q'は1乃至20個の炭素
原子を有するアルキリデン基であり、sは0又は1であり、sが0のときはmは
5であり、pは0、1又は2であり、sが1のときは、mは4であり、pは1で
ある。
メタロセンは、好ましくは、式:
によって表され、式中、Mは周期表の第4、5、又は6族の金属であり、好まし
くはジルコニウム、ハフニウム、及びチタニウムであり、最も好ましくはジルコ
ニウムであり;
R1及びR2は同じか又は異なり、水素原子、C1〜C10のアルキル基、好まし
くはC1〜C3のアルキル基、C1〜C10のアルコキシ基、好ましくはC1〜C3の
アルコキシ基、C6〜C10のアリール基、好ましくはC6〜C8のアリール基、C6
〜C10のアリールオキシ基、好ましくはC6〜C8のアリールオキシ基、C2〜C1 0
のアルケニル基、好ましくはC2〜C4のアルケニル基、C7〜C40のアリールア
ルキル基、好ましくはC7〜C10のアリールアルキル基、C7〜C40のアル
キルアリール基、好ましくはC7〜C12のアルキルアリール基、C8〜C40のアリ
ールアルケニル基、好ましくはC8〜C12のアリールアルケニル基、又はハロゲ
ン原子、好ましくは塩素のうちの1つであり;
R3及びR4は水素原子であり;
R5及びR6は同じか又は異なり、好ましくは同じであり、ハロゲン原子、好ま
しくは弗素、塩素、又は臭素原子、ハロゲン化されていてもよいC1〜C10のア
ルキル基、好ましくはC1〜C4のアルキル基、ハロゲン化されていてもよいC6
〜C10のアリール基、好ましくはC6〜C8のアリール基、C2〜C10のアルケニ
ル基、好ましくはC2〜C4のアルケニル基、C7〜C40のアリールアルキル基、
好ましくはC7〜C10のアリールアルキル基、C7〜C40のアルキルアリール基、
好ましくはC7〜C12のアルキルアリール基、C8〜C40のアリールアルケニル基
、好ましくはC8〜C12のアリールアルケニル基、−NR2 15、−SR15、−OR15
、−OSiR3 15、又は−PR2 15のうちの1つであり、ここで、R15は、ハロ
ゲン原子、好ましくは塩素原子、C1〜C10のアルキル基、好ましくはC1〜C3
のアルキル基、又はC6〜C10のアリール基、好ましくはC6〜C9のアリール基
のうちの1つであり;
R7は、
−(BR11)−、−Al(R11)−、−Ge−、−Sn−、−O−、−S−,−
SO−、−SO2−、−N(R11)−、−CO−、−P(R11)−、又は−
P(O)(R11)−であり、
ここで、R11、R12、及びR13は同じか又は異なり、水素原子、ハロゲン原子、
C1〜C20のアルキル基、好ましくはC1〜C10のアルキル基、C1〜C20のフル
オロアルキル基、好ましくはC1〜C10のフルオロアルキル基、C6〜C30のアリ
ール基、好ましくはC6〜C20のアリール基、C6〜C30のフルオロアリール基、
好ましくはC6〜C20のフルオロアリール基、C1〜C20のアルコキシ基、好まし
くはC1〜C10のアルコキシ基、C2〜C20のアルケニル基、好ましくはC2〜C1 0
のアルケニル基、C7〜C40のアリールアルキル基、好ましくはC7〜C20のア
リールアルキル基、C8〜C40のアリールアルケニル基、好ましくはC8〜C22の
アリールアルケニル基、C7〜C40のアルキルアリール基、好ましくはC7〜C20
のアルキルアリール基であり、或いはR11とR12又はR11とR13はそれらに結合
する原子と共に環系を形成することができ;
M2は珪素、ゲルマニウム、又は錫であり、好ましくは珪素又はゲルマニウム
であり、最も好ましくは珪素であり;
R8及びR9は同じか又は異なり、R11について記載したのと同じ意味を有し;
m及びnは同じか又は異なり、0、1、又は2であり、好ましくは0又は1で
あり、m+nは0、1、又は2であり、好ましくは0又は1であり;そして
基R10は同じか又は異なり、R11、R12、及びR13について記載したのと同じ
意味を有する。2つの隣接するR10は一緒になって環系、好ましくは約4〜6個
の炭素原子を含む環系、を形成することができる。
アルキルは、直鎖又は枝分かれ鎖の置換基を意味する。ハロゲン(ハロゲン化
)は弗素、塩素、臭素、又は沃素原子であり、好ましくは弗素又は塩素である。
特定の好ましいメタロセンは構造式:の化合物であり、式中、
M1はZr又はHfであり、R1及びR2でメチル又は塩素であり、そしてR5、
R6、R8、R9、R10、R11、及びR12は上述の意味を有する。
これらのキラル(chiral)メタロセンは高度にアイソタクチックなポリプロピレ
ンコポリマーの製造のためのラセミ化合物として使用できる。純粋なR又はS形
態を使用することも可能である。光学的に活性なポリマーをこれらの純粋な立体
異性形態を使用して製造することができる。立体規則性重合を提供する中心(即
ち、金属原子)を確実にするためにはメタロセンのメソ形態を除去するのが好ま
しい。立体異性体の分離は公知の文献の技術によって行うことができる。特定の
生成物に対してはラセミ/メソ混合物を使用することもできる。
一般に、メタロセンは、繰り返し行われる芳香族配位子の脱プロトン化/金属
化及び架橋基と中心原子のそれらのハロゲン化誘導体による導入を含む多段階プ
ロセスによって製造される。以下の反応式はこの一般的方法を説明する: Journal of Organometallic Chem.、第288巻、(1985)、63〜67
頁、及び欧州特許公開公報第320762号(引用によって本明細書中に完全に
組み入れられている)は上述のメタロセンの追加の製造方法を十分に記載してい
る。
これらのメタロセンの説明のための非限定的な例は以下のものを含む:
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデニル)Zr
Cl2、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾインデニル)ZrCl2
、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピルインデニル)
ZrCl2、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−フェニル−1−インデニル)Zr
Cl2、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−ナフチル−1−インデニル)Zr
Cl2、
フェニル(メチル)シランジイルビス(2−メチル−4−フェニル−1−インデ
ニル)ZrCl2、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−(1−ナフチル)−1−インデニ
ル)ZrCl2、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−(2−ナフチル)−1−インデニ
ル)ZrCl2、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−インデニル)ZrCl2
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ジイソプロピル−1−インデ
ニル)ZrCl2、
ジメチルシランジイルビス(2,4,6−トリメチル−1−インデニル)ZrC
l2、
フェニル(メチル)シランジイルビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピル−
1−インデニル)ZrCl2、
1,2−エタンジイルビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピル−1−インデ
ニル)ZrCl2、
1,2−ブタンジイルビス(2−メチル−4,6−ジイソプロピル−1−インデ
ニル)ZrCl2、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−エチル−1−インデニル)ZrC
l2、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−イソプロピル−1−インデニル)
ZrCl2、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−t−ブチル−1−インデニル)Z
rCl2、
フェニル(メチル)シランジイルビス(2−メチル−4−イソプロピル−1−イ
ンデニル)ZrCl2、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−4−メチル−1−インデニル)ZrC
l2、
ジメチルシランジイルビス(2,4−ジメチル−1−インデニル)ZrCl2、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4−エチル−1−インデニル)ZrC
l2、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−α−アセナフト−1−インデニル)Z
rCl2、
フェニル(メチル)シランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−イン
デニル)ZrCl2、
フェニル(メチル)シランジイルビス(2−メチル−4,5−(メチルベンゾ)
−1−インデニル)ZrCl2、
フェニル(メチル)シランジイルビス(2−メチル−4,5−(テトラメチルベ
ンゾ)−1−インデニル)ZrCl2、
フェニル(メチル)シランジイルビス(2−メチル−a−アセナフト−1−イン
デニル)ZrCl2、
1,2−エタンジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)Z
rCl2、
1,2−ブタンジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)Z
rCl2、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−4,5−ベンゾ−1−インデニル)Z
rCl2、
1,2−エタンジイルビス(2,4,7−トリメチル−1−インデニル)ZrC
l2、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−1−インデニル)ZrCl2、
1,2−エタンジイルビス(2−メチル−1−インデニル)ZrCl2、
フェニル(メチル)シランジイルビス(2−メチル−1−インデニル)ZrCl2
、
ジフェニルシランジイルビス(2−メチル−1−インデニル)ZrCl2、
1,2−ブタンジイルビス(2−メチル−1−インデニル)ZrCl2、
ジメチルシランジイルビス(2−エチル−1−インデニル)ZrCl2、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−5−イソブチル−1−インデニル)Z
rCl2、
フェニル(メチル)シランジイルビス(2−メチル−5−イソブチル−1−イン
デニル)ZrCl2、
ジメチルシランジイルビス(2−メチル−5−t−ブチル−1−インデニル)Z
rCl2、
ジメチルシランジイルビス(2,5,6−トリメチル−1−インデニル)ZrC
l2、及び類似物。
これらの好ましいメタロセン触媒成分は、米国特許第5,145,819号、第
5,243,001号、第5,239,022号、第5,329,033号、第5,2
96,434号、第5,276,208号、及び第5,374,752号、及び欧州
特許第549 900号及び第576 970号に記載されており、これらは全
て引用によって本明細書中に完全に組み入れられている。
任意のアルキルアルモキサンをメタロセン用の活性剤として使用することがで
きる。一般に、アルキルアルモキサンは、
の繰り返し単位を約5乃至40個含み、式中、Rは、アルキルの混合物を含む、
C1〜C8アルキル基である。特に好ましいのはRがメチルである化合物である。
アルモキサン溶液、特に好ましいメチルアルモキサン溶液、は種々の濃度を有す
る溶液として商業的業者から得ることができる。アルモキサンを製造するための
様々な方法が存在し、それらの非限定的な例は、米国特許第4,665,208号
、
第4,952,540号、第5,091,352号、第5,206,199号、第5,
204,419号、第4,874,734号、第4,924,018号、第4,908
,463号、第4,968,827号、第5,308,815号、第5,329,03
2号、第5,248,801号、第5,235,081号、第5,157,137号、
第5,103,031号、及び欧州特許公開公報第0561 476号、欧州特許
第0 279 586号、欧州特許公開公報第0 594 218号、及び国際
公開パンフレットWO94/10180に記載されており、これらはそれぞれ引
用によって本明細書中に組み入れられている。
幾つかのMAO(メチルアルモキサン)溶液は時間と共に曇りゲル状になる傾
向がある。使用する前にそのような溶液を透明化するのが有利なこともある。ゲ
ルのないMAO溶液を生成するか又は溶液からゲルを除去するために多くの方法
が使用される。ゲル化した溶液は、透明なMAOからゲルを除去するために、し
ばしばただ単に濾過又はデカンテーションされる。米国特許第5,157,137
号は、アルキルアルモキサンの溶液をアルカリ又はアルカリ土類金属の無水塩及
び/又はヒドリドで処理することによって、透明なゲルを含まないアルキルアル
モキサンの溶液を形成する方法を開示している。
メタロセン、アルキルアルモキサン、及び支持体物質は任意の方法又は順序で
組み合わせることができる。適する担持技術の例は、米国特許第4,808,56
1号及び第4,701,432号に記載されている(それぞれ引用によって本明細
書中に組み入れられている)。しかしながら、メタロセンとアルキルアルモキサ
ンを初めに組み合わせて、それらの反応生成物を支持体物質と組み合わせるのが
好ましい。この技術の適する例は、米国特許第5,240,894号、及び国際公
開パンフレットWO94/28034、WO96/00243、及びWO96/
00245に記載されている(それぞれ引用によって本明細書中に組み入れられ
ている)。
シリカのような多孔質支持体を使用して、支持体と組み合わされるメタロセン
と活性剤の体積が、支持体の全細孔容積の約4.0倍未満であるのが好ましく、
支持体の全細孔容積の約3.0倍未満であるのがより好ましく、支持体の全細孔
容積の約2.5倍未満であるのがさらに好ましい。
多孔質支持体の全細孔容積を測定する方法は本技術分野において公知である。
これらの方法の内の1つの詳細は、Volume 1,Experimental Methods in Cataly
tic Reaserch(Academic Press,1968)中に記載されている(特に67〜96頁
を参照のこと)。この好ましい方法は、窒素吸収のための伝統的BET装置の使
用を含む。本技術分野で公知のもう1つの方法は、Innes,Total Porosity and
Particle Density of Fluid Catalysts By Liquid Titration,Vol.28,No.3,
Analytical Chemistry 332-334(1956年3月)に記載されている。
多孔質支持体と組み合わされた溶液の体積が支持体の全細孔容積の1倍未満で
あるとき、支持体は完全に乾燥していてさらさらのように見え、従って混合及び
輸送が容易である。多孔質支持体の全細孔容積の1倍を越える量が使用されると
き、体積が増加するにつれて支持体は次第に混合及び輸送が難しくなる。なぜな
らば、支持体は湿った又は濡れた泥のコンシステンシーを有するからである。よ
り大きい溶液の体積においては、最終的にはスラリーが形成され、シリカが沈降
するので溶液と支持体の分離が観察できる。スラリー段階においては、支持体は
混合及び取扱がより容易になる。溶液の体積を選択する際にはこれらの要素を考
慮しなければならない。
使用される溶液の量にかかわらず、溶液が支持体粒子中に均一に分散されるよ
うに支持体と溶液を一緒にするのが好ましい。従って、支持体を混合しながら溶
液を支持体に噴霧するか滴下してゆっくりと添加するのが好ましい。
触媒系を担持する場合、貯蔵の前に少なくともさらさらの粉末になるまで乾燥
するのが好ましい。触媒を乾燥するために熱及び/又は減圧を使用することがで
きる。典型的には、約25℃乃至約100℃の範囲内の温度が約4乃至約36時
間の範囲内の期間使用される。減圧を使用せずに又は窒素のような暖かい不活性
ガスの流れを使用して触媒を乾燥するのが有利である。
乾燥後、元素分析によって測定されるアルキルアルモキサンのアルミニウムの
メタロセンの金属に対する最終の重量比率は約15乃至約170の範囲内である
のが好ましく、約50乃至約150の範囲内であるのがより好ましく、約80乃
至約125の範囲内であるのがさらに好ましい。
本発明の触媒系は貯蔵後重合において直接的に使用することができ、或いは本
発明の触媒系は本技術分野において公知の方法を使用して貯蔵の前又は後に予備
重合させることができる。予備重合(prepolymerization)の詳細については、米
国特許第4,923,833号及び第4,921,825号、欧州特許第0 279
863号及び第0 354 893号を参照のこと、これらの各々は引用によ
って本明細書中に完全に組み入れられている。本発明の触媒系は、貯蔵の前又は
後に、掃去剤のような1種以上の添加剤と一緒にすることもできる。適する掃去
剤化合物の例は、トリエチルアルミニウム(TEAL)、トリメチルアルミニウ
ム(TMAL)、トリイソブチルアルミニウム(TIBAL)、トリ−n−ヘキ
シルアルミニウム(TNHAL)などを含む。
貯蔵後、本発明の触媒系は、気相、スラリー、又は溶液相又は高圧オートクレ
ーブ法を含む任意の方法におけるモノマー及び所望によりコモノマーの重合にお
いて使用することができる。(本明細書中において使用される場合、特に区別し
ない限りは、「重合」は共重合を含み、「モノマー」はコモノマーを含む。)気
相又はスラリー相法を使用するのが好ましく、塊状液体プロピレン重合法を使用
するのが最も好ましい。
好ましい態様において、本発明は、スラリー又は気相重合法における、特にス
ラリー重合法における、プロピレン又はエチレン、特にプロピレンの塊状液体重
合及び共重合に関する。もう1つの態様は、プロピレン又はエチレン、特にプロ
ピレンと、4乃至20個の炭素原子、好ましくは4乃至12の炭素原子を有する
1種以上のα−オレフィンモノマー、例えば、エチレン、ブテン−1、ペンテン
−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1のよ
うなα−オレフィンモノマー及びスチレン、シクロペンテン、又はノルボルネン
のようなオレフィンとの共重合反応を含む。他のモノマーには、ビニル、ジエン
等のジオレフィン、例えば、1,3−ブタジエン、1,4−ヘキサジエン、ノル
ボルナジエン(norbornadiene)又はビニルノルボルネン、アセチレン、エチリデ
ンノルボルネン、及びアルデヒドモノマーが含まれる。
典型的には、気相重合法では、連続サイクルが用いられ、そこでは反応器のサ
イクルの一部において、再循環流れ又は流動化媒体としても知られている循環ガ
ス流れが重合熱により反応器中で加熱される。再循環流れは、通常、反応性条件
下触媒の存在下の流動床を通して連続的に循環される1種以上のモノマーを含む
。この熱は、反応器の外部からの冷却系によりサイクルの他の部分において除去
される。再循環流れは、流動床から取り出され、再循環して反応器にもどされる
。同時に、ポリマー生成物が反応器から取り出され、新しい新鮮なモノマーを添
加し重合されたモノマーと置き換える。(例えば、米国特許第4,543,399
号、第4,588,790号、第5,028,670号、第5,352,749号、第
5,405,922号、及び第5,436,304号を参考されたい。これらは全て
引用によって本明細書に完全に組み込まれている。)
スラリー重合法は、一般的に、約1乃至約500気圧又はそれより大きい圧力
及び−60℃乃至約280℃の温度を用いる。スラリー重合において、固体、粒
状ポリマーの懸濁液が液体重合媒体中で生成され、その懸濁液に、触媒とともに
エチレンとコモノマーそしてしばしば水素が添加される。重合媒体において用い
られる液体は、例えば、アルカン又はシクロアルカンでよい。用いられる媒体は
、重合の条件下で液体でなければならず、比較的に不活性でなければならない。
液体媒体の非限定的な例はヘキサン又はイソブタンを含む。
貯蔵後の触媒系は、少なくとも約2000gポリマー/g触媒、好ましくは少
なくとも約2500gポリマー/g触媒、最も好ましくは少なくとも約3000
gポリマー/g触媒の生産性を有するのが好ましい。実施例
本発明の代表的な利点を含めて本発明のより良好な理解を提供するために、以
下の実施例を提供する。
触媒の調製
実施例1
不活性N2のグローブボックス中において、0.50gのジメチルシランジイル
−ビス(2−メチル−4−フェニル−インデニル)ジルコニウムジクロリド及び
トルエン中の30重量%DMAO−25010溶液(ルイジアナ州バトンルージ
ュのAlbemarle Corporation製)の18.50gを撹拌しながら一緒にした。溶液
中のAl/Zrモル比は110であった。得られた深赤色の先駆体を撹拌し
ながらゆっくりと、N2気流中600℃で予め脱水された10.0gのMS948
シリカ(メリーランド州ボルチモアのW.R.GraceのDavison Chemical Division
製)に添加した。泥状物を28〜29インチの水銀減圧下に、15.56gのさ
らさらの微粉砕固体が得られるまで乾燥した。試験は、固体中の揮発性成分の量
が1.1重量%まで減少したことを示した。元素分析は15.41%のAlと0.
55%のZrを示した。
実施例2
不活性N2のグローブボックス中において、0.379gのジメチルシランジ
イル−ビス(2−メチル−4−フェニル−インデニル)ジルコニウムジクロリド
及びトルエン中の30重量%DMAO−25010溶液(ルイジアナ州バトンル
ージュのAlbemarle Corporation製)の14.10gを撹拌しながら一緒にした
。溶液中のAl/Zrモル比は110であった。得られた深赤色の先駆体を撹拌
しながらゆっくりと、N2気流中600℃で予め脱水された10.0gのMS94
8シリカ(メリーランド州ボルチモアのW.R.GraceのDavison Chemical Divisio
n製)に添加した。泥状物を28〜29インチの水銀減圧下に、15.56gの
さらさらの微粉砕固体が得られるまで乾燥した。元素分析は16.55%のAl
と0.29%のZrを示した。
比較例3
不活性N2のグローブボックス中において、0.25gのジメチルシランジイル
−ビス(2−メチル−4−フェニル−インデニル)ジルコニウムジクロリド及び
トルエン中の30重量%DMAO−25010溶液(ルイジアナ州バトンルージ
ュのAlbemarle Corporation製)の18.53gを撹拌しながら一緒にした。溶液
中のAl/Zrモル比は217であった。得られた深赤色の先駆体を撹拌しなが
らゆっくりと、N2気流中600℃で予め脱水された10.0gのMS948シリ
カ(メリーランド州ボルチモアのW.R.GraceのDavison Chemical Division製)
に添加した。泥状物を28〜29インチの水銀減圧下に、15.61gのさらさ
らの微粉砕固体が得られるまで乾燥した。試験は、固体中の揮発性成分の量が0
.7重量%まで減少したことを示した。元素分析は15.77%のAlと0.19
%のZrを示した。
実施例4
不活性N2のグローブボックス中において、0.26gのジメチルシランジイル
−ビス(2−メチル−インデニル)ジルコニウムジクロリド及びトルエン中の3
0重量%MAO溶液(ルイジアナ州バトンルージュのAlbemarle Corporation製
)の13.25gを撹拌しながら一緒にし、5.60gのトルエンを添加した。溶
液中のAl/Zrモル比は126であった。得られた深赤色の先駆体を撹拌しな
がらゆっくりと、N2気流中600℃で予め脱水された10.0gのMS948シ
リカ(メリーランド州ボルチモアのW.R.GraceのDavison Chemical Division製
)に添加した。泥状物を28〜29インチの水銀減圧下に、14.94gのさら
さらの微粉砕固体が得られるまで乾燥した。元素分析は16.49%のAlと0.
45%のZrを示した。
比較例5
不活性N2の雰囲気中において、850gのジメチルシランジイル−ビス(2
−メチル−インデニル)ジルコニウムジクロリドを15ガロンのトルエンを一緒
にし、トルエン中の30重量%メチルアルモキサン溶液(ルイジアナ州バトンル
ージュのAlbemarle Corporation製)の165ポンドを添加して210のAl/
Zr比を有する先駆体を形成した。別個に、N2気流中600℃で予め脱水され
た150ポンドのMS948シリカ(メリーランド州ボルチモアのW.R.Graceの
Davison Chemical Division製)を200ガロンの反応器に添加した。先駆体を
シリカに撹拌しながら添加した。その後、反応器のジャケットを160〜165
°Fに加熱しながら、28〜29インチの水銀減圧を反応器に適用した。7.5時
間後、触媒をさらさらの粉末として回収した。試験は、固体中の揮発性成分の量
が3.35重量%まで減少したことを示した。元素分析は9.28%のAlと0.
17%のZrを示した。
触媒の安定性の評価
N2を充填し100°F(34℃)に温度設定されたオーブンを使用して、安定
性試験用の触媒の入ったステンレス鋼製シリンダーを加熱した。シリンダーはN2
パージされたグローブボックス中で触媒を充填された。空気中でのシリンダー
の取扱中に触媒が汚染されるのを防ぐために、シリンダーを密閉する前に
15psiのN2圧力を加えた。予め決められた時間にシリンダーをオーブンか
ら取り出し、グローブボックスに移し、内容物をサンプリングした。シリンダー
をオーブンに戻し加熱を続けた。老化させた触媒のサンプルを以下に記載するよ
うにして重合活性について試験した。
触媒重合評価
予めN2でフラッシュされ、トリエチルアルミニウム(ヘキサン中1M溶液の
0.25mL)及び1000mLのプロピレンを含む2リットルのオートクレー
ブ反応器を70℃の温度に加熱した。上述のようにして調製し老化させた触媒の
75mgのサンプルを2mLのヘキサンでスラリー化し、250mLのプロピレ
ンを使用して装入して反応を開始させた。1時間後反応器を冷却し、排気し、N2
で20分間パージし、その後開けた。粒状のポリプロピレンをセラミック製の
皿に移し、ヒューム・フード(hume food)中で一晩乾燥させた。次の日、ポリマ
ーを減圧下75℃で1時間さらに乾燥させた。最終の乾燥したポリマーを秤量し
た。
重合の結果
第1表は、100°F(34℃)で老化させた後の触媒活性の安定性をまとめ
ている。
(a)先駆体モル比
(b)示されている時間100°F(34℃)で熱老化された触媒1g当たりのポリ
プロピレンのグラム数
(c)測定せず
データは、比較的低いアルミニウムのジルコニウムに対するモル比を有する実
施例1の触媒は100°F(34℃)での熱老化に対して安定であるが、3倍の
比率において比較例3の触媒は40時間後に30%の触媒活性を失い、約2週間
後に約45%の触媒活性を失った。
実施例1の触媒の100°F(34℃)での熱老化の実験を第2表に示すよう
に続けた。
(a)生産性(gポリプロピレン/g触媒)
実施例2の触媒の100°F(34℃)での熱老化の実験を第3表に示す。
(a)生産性(gポリプロピレン/g触媒)
データは、活性における小さい損失を除いて、触媒は100°F(34℃)で
2か月間以上有効な活性を維持することを示している。
異なるメタロセンについてのもう1つの100°F(34℃)での熱老化の比
較を第4表に示す。
(a)測定せず
(b)生産性(gポリプロピレン/g触媒)
126のAl/Zrモル比を有する実施例4の触媒は、比較例5の触媒よりも
、活性の損失に対して安定であった。210のAl/Zrモル比を有する後者の
触
媒は2か月間の熱老化後約50%の活性を失ったが、本発明の比率を有する触媒
はほぼ同じ期間で約85%の活性を維持した。
本発明を特定の態様を参照しながら記載し説明してきたが、当業者には、本発
明は本明細書には記載されていない多くの変種に通じることは理解されるだろう
。このため、本発明の範囲を決定するためには、添付の請求の範囲のみを参照し
なければならない。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項
【提出日】1998年2月13日(1998.2.13)
【補正内容】請求の範囲
1.1種以上のオレフィンを適する重合条件下にメタロセンとアルキルアルモキ
サンを含む活性なメタロセン触媒系と接触させることを含むオレフィンの重合
方法であって、触媒系を調製するために使用されたアルキルアルモキサンのア
ルミニウムのメタロセンの遷移金属に対する比率が85:1乃至150:1の
範囲内であり、活性な触媒系が20℃乃至45℃の範囲内の温度で少なくとも
2日間貯蔵されたものである、方法。
2.期間が少なくとも14日間である、請求項1の方法。
3.期間が少なくとも35日間である、請求項1の方法。
4.期間が少なくとも56日間である、請求項1の方法。
5.触媒系が支持体物質をさらに含む、請求項1乃至4のいずれか1請求項の方
法。
6.触媒系の生産性が貯蔵前の元の生産性の少なくとも75%である、請求項4
の方法。
7.(a)メタロセン触媒成分をアルキルアルモキサンと組み合わせること、ここ
でアルキルアルモキサンのアルミニウムのメタロセンの遷移金属に対する比
率が80:1乃至200:1の範囲内であり、前記組み合わせは、一般式
R1R2R3CCH=CHを有する安定化オレフィンであって、式中R1、
R2、及びR3が1〜20の範囲内の炭素数を有するアルキル基であるもの
を除外すること、及び
(b)この組み合わせを20℃乃至45℃の範囲内の温度で少なくとも2日間貯
蔵すること、
を含むメタロセン触媒系の製造方法。
8.期間が少なくとも7日間である、請求項7の方法。
9.期間が少なくとも21日間である、請求項7の方法。
10.期間が少なくとも49日間である、請求項7の方法。
11.期間が少なくとも56日間である、請求項7の方法。
12.アルキルアルモキサンのアルミニウムのメタロセンの遷移金属に対する比率
が90:1乃至125:1である、請求項7乃至11のいずれか1請求項の方
法。
13.メタロセン及びアルキルアルモキサンを支持体物質と組み合わせる工程をさ
らに含む、請求項7乃至12のいずれか1請求項の方法。
14.支持体物質が多孔質無機酸化物であり、メタロセンとアルキルアルモキサン
を初めに組み合わせ、それらの反応生成物を多孔質支持体と組み合わせる、請
求項7乃至13のいずれか1請求項の方法。
15.請求項7の方法によって調製されたメタロセン触媒系。