JP2000505479A - 新規抗ウイルス化合物 - Google Patents

新規抗ウイルス化合物

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JP2000505479A JP10501412A JP50141298A JP2000505479A JP 2000505479 A JP2000505479 A JP 2000505479A JP 10501412 A JP10501412 A JP 10501412A JP 50141298 A JP50141298 A JP 50141298A JP 2000505479 A JP2000505479 A JP 2000505479A
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Abstract

(57)【要約】 本発明の化合物は、下記の化学式(I)を有する化合物である。また、ピコナウイルスによって発生する病気の治療用に薬剤キャリア内に化学式(I)の化合物を含んで本発明の薬剤化合物が構成される。

Description

【発明の詳細な説明】 新規抗ウイルス化合物発明の分野および背景 本発明は、抗ウイルス活性を有し、3C,2Aおよび3Cのようなシステイ ンプロテアーゼもしくはピコルナウイルスおよびこれに関連するウイルスの抑制 剤を含有する化合物に関する(Gorbalenya,Prospective Drug Discovery Design ,6:64-86,1996参照)。発明の概要 本発明は、抗ウイルス性およびプロテアーゼ抑制活性を有する既知の分化フ ァクターDIFIの新規な誘導剤を提供することを目的とする。 本発明はまた、ピコナウイルスによって発生する病気の治療に、DIFIと同 様に用いられる薬剤化合物を提供することを目的とする。本発明はまた、ピコナ ウイルスによって発生する病気の治療のため、これらの薬剤化合物を使用する方 法を提供することを目的とする。本発明はさらに、ピコナウイルスから体を守る 方法を提供することを目的とする。発明の説明 予想しなかったが、DIFIとして認識されている化合物はピコナウイルス 3Cプロテアーゼの特別な抑制剤であり、細胞中に通常存在する他のプロテアー ゼは抑制しないことが発見された。さらにもっと予想されなかったことには、D IFIの様々な誘導剤および異方体は元の化合物より強い抑制作用を有すること が発見された。さらに、これら誘導剤 および異方体は全細胞分析において強い抗ウイルス性を示すとともに、低い毒性 を示した。図面の簡単な説明 図1は、本発明の実施例に基づいて、R1を形成可能なオリゴペプチドのア ミノ酸配列を示す。好ましい実施例の説明 本発明は、ピコナウイルス種に対して強い抗ウイルス性を有する化合物に関 する。さらに、ピコナウイルス種によって引き起こされる病気の治療用の薬剤化 合物および治療方法も開示する。
【手続補正書】特許法第184条の8第1項 【提出日】1999年1月8日(1999.1.8) 【補正内容】 明細書 新規抗ウイルス化合物 分野および背景 本発明は、3C、2Aおよび3C様システインプロテアーゼもしくはピコルナ ウイルスおよび関連するウイルス(Gorbalenya,Prospectives Drug Discovery Design,6:64-86,1996参照)の新規阻害剤を含む、抗ウイルス活性を有する化 合物に関する。 ピコルナウイルス科は、タンパク質キャプシドに包まれた一本鎖ポジティヴセ ンスRNAウイルスを包含する(Fields,Virology,609-654においてRucekert, 1996により概説された)。これらのウイルスはヒトおよび他の哺乳類に、風邪(ラ イノウイルス)、胃腸病(コクサッキーウイルスやエコーウイルスのようなエンテ ロウイルス)、灰白脊髄炎(エンテロウイルスポリオウイルス)、心臓病(カルジオ ウイルス)、肝炎(A型肝炎)および口蹄疫(アフトウイルス)等、広範囲の病 気を引き起こす。ライノウイルスによる風邪は特に顕著な医学的および経済的重 要性を有しており、これはその偏在性(米国においては急性疾患の主因である) と病気の衰弱効果およびその結果生じる労働日の損失の双方のためである(McKin lay,Ann.Rev.Microbiol.,46:635-54,1992参照)。フラビウイルス科および ポチウイルス科のようなピコルナウイルス・スーパーグループの関連するウイル ス科はジャガイモのような農業上重要な作物に様々な病気を引き起こす(Ryan,J .Gen.Virol.,4:699-723,1997参照)。 宿主細胞の感染後、ピコルナウイルスRNAは翻訳されて自触媒性タンパク質 分解活性を有する単一ポリタンパク質となり、自身を裂開し、成熟したウイルス タンパク質となる。2Aおよび3Aタンパク質分解酵素はポリタンパク質ピコル ナウイルスの一部であり、これらの裂開の原因である。2Aプロテアーゼは共翻 訳的に構造的および非構造的タンパク質前駆体の間を裂開し、3Cプロテアーゼ は残りの部位の多くを後翻訳的に裂開する。 3Cおよび場合によっては2Aプロテアーゼはピコルナウイルスの成熟化の原 因となるものであり、ピコルナウイルス・ライフサイクルの完成に重要である。 この結果、過去数年間において、3Cプロテアーゼは広範な構造的および機械的 調査の主要な標的であり、その作用および構造的特性の機構が決定された(Kreis berg et al,Organic Reactivity:Physical and Biological Aspect,110-122(1 995))。 3Cおよび2Aプロテアーゼは基質に対していくらか異なった特異性を有して いる。さらに、これら2つのプロテアーゼは、2Aプロテアーゼが亜鉛を必要と するのに対して3Cプロテアーゼがこれを必要としないという点において、作用 機構が異なつている。 ピコルナウイルス種によって引き起こされる病気の治療法を発見しようとする 試みは主に3Cプロテアーゼのための阻害剤を発見することに向けられていた。 なぜなら、これらのウイルスプロテアーゼの裂開活性を置換可能な天然の細胞プ ロテアーゼは存在しないため、このような阻害により、新たなビリオンの産出が 阻害されるからである。したがって、3Cピコルナウ イルスプロテアーゼ活性の、あるいは他のウイルス活性の有効な阻害剤を発見す ることは、ヒトおよびより下等な動物の双方において多数のウイルス病の治療の ために有益であろう。 スクリーニングによって最初に発見された3Cプロテアーゼ阻害剤はチサンフ ォラ・ペニシリジエス(Thysanphorapenicilidies)から得られた抗生物質化合 物、チサノン(thysanone)である(Singh et al,Tetrahedron Lett.,32:5279- 82(1991))。しかしながら、この化合物は医薬組成物に発展しなかった。なぜな ら、これはわずかなプロテアーゼ阻害活性しか示さず、赤血球中に存在するエラ スターゼ酵素の阻害剤であると見出されたためである。 また、20,000を超える微生物抽出物をスクリーニングすることによって 、真菌類由来の、シトリニン水和物(citrininhydrate)およびラジシニン(radici nin)と称された2つの抗生物質化合物が得られた(Kadam et al,J.Antibiotics 7:836-839(1994))。これら2つの化合物はチサノンよりも弱いピコルナウイル ス阻害剤であった。この同じスクリーニングプロセスにおいて、同様に抗生物質 化合物であるカラフンギン(kalafungin)と称される新たな化合物がラジシンに 対する構造比較によって発見された。カラフンギンはラジシニンおよびシトリニ ン水和物よりも3桁、優れた阻害剤であることが見出された(McCall et al,Bio techology,12:1012-1016(1994))。 しかしながら、これら阻害剤はいずれも、高い抗ウイルス活性と低毒性を兼ね備 えたような、臨床的に有用な化合物を産出するものではなかった。 他のグループの阻害剤である置換イサチン類(substituted isatins)も検査された(S.E.Webber et al.,Med.Chem.,39:5072-5082,1996) 。このグループのいくつかの成員はnモル範囲の濃度において顕著な3Cプロテ アーゼ阻害を示すが、毒性が高い。グループの他の成員は比較的無毒性であるが 、抗ウイルス活性が低い。したがって、背景技術の化合物はいずれも強い阻害剤 もしくは抗ウイルス効果と低毒性を兼ね備えたものではない。 したがって、ピコルナウイルスに対して強い抗ウイルス活性を有する新たな化 合物に対する、未解決な医学的要求が存在する。 発明の概要 本発明の目的は、抗ウイルスおよびプロテアーゼ阻害活性を有する既知の分化 因子DIF1の新規な誘導体を提供することにある。本発明のもう1つの目的は 、ピコルナウイルスによって引き起こされる病気を治療するためにDIF1なら びにこれらの誘導体を用いる医薬組成物を提供することにある。また、本発明の もう1つの目的は、ピコルナウイルスによって引き起こされる病気を治療するた めに、これらの医薬組成物を使用する方法を提供することにある。さらに、本発 明のもう1つの目的は、ピコルナウイルスの検出方法を提供することにある。 本発明によれば、式(I) ただし、XはC=O,S=O,C=S,(C=O)−N,(C=O)−Oおよ び(C=O)−Sからなる群より選ぼれ、 R1は (i)水素、ヒドロキシルもしくは飽和、不飽和およびフッ化群から選ばれた炭 素長約1〜約10の炭化水素鎖であって、前記炭化水素鎖は未置換もしくは少な くとも1つのR11によって置換され、R11は (ia)置換もしくは未置換のC1〜C4アルキル、C2〜C4アルケニル、C3〜C8 シクロアルキル、C6〜C10ビシクロアルキル、ベンゾ融合物もしくはアリール 、 (ib)ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、アダマンチル、カルバ ミル、カルバミロキシもしくはケト、 (ic)アミノ酸残基1〜3個のオリゴペプチド、および (id)NR1314,CO213,O(C=OR13),SO214,SOR14,(C =O)NR1314,もしくはNR14(C=O)R13,ただし、 R13は水素、フェニル、ベンジル、C1〜C6アルキルおよびC3〜C6アルコキ シアルキルから選ばれ、 R14は水素、ヒドロキシル、C14アルキルおよびベンジ ルからなる群より選ばれたもの、 (ii)アミノ酸1〜5個のオリゴペプチドもしくはこのオリゴペプチドとほぼ同 様な結合特性を有するペプチド模倣分子、および (iii)上述のように定義されたR11で付加的に置換されてもよいC3〜C8シク ロアルキルおよびC6〜C10ビシクロアルキル、C3〜C7シクロアルキルメチル 、ベンゾ融合フェニル、もしくは少なくとも1つの窒素、酸素もしくは硫黄原子 を含むC5〜C8複素環系からなる群より選ばれ、 R3は (i)水素、フェニル、ヒドロキシル、C1〜C12炭化水素鎖もしくは上述のよう に定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されてもよいO−C1−C12 炭化水素鎖、および (ii)アミノ酸1〜3個のオリゴペプチド、1〜3個のアミノ酸が主鎖に酸素に よって結合されてなるオリゴペプチド、もしくはペプチド模倣物からなる群より 選ばれ、 Zは水酸基、スルフヒドリル、アミノ、カルボキシルおよびNHR11からなる 群より選ばれ、R11は上記のように定義され、 Z’は (i)ヒドロキシル、アミノ、カルバミド、カルバミル、カルバミロキシもしく はハロゲン、 (ii)水素、および (iii)上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC1〜C4アルキル、C2〜C5アルケニル、C3〜C8シクロアルケニル、もし くはC1〜C5アルコ キシからなる群より選ばれ、 YおよびY’はそれぞれ独立して (i)水素、ハロゲン、C1〜C4ハロアルキル、もしくはC1〜C4ハロアルコキ シ、 (ii)カルバミル、カルバミド、シアノ、ケト、ビニル、スルホキシド、ニトロ 、C1〜C3アルキルスルホニル、スルホネートもしくはスルホン、および (iii)上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC1〜C3アルキル、および (iv)アミノ酸1〜3個のオリゴペプチドもしくはペプチド模倣物からなる群よ り選ばれ、 または、Z’およびR1が集合的に、 (a)飽和でも不飽和でもよく、上述のように定義された少なくとも1つのR11 で付加的に置換されてもよいC5〜C8炭素環、および (b)飽和でも不飽和でもよく、少なくとも1つの窒素、酸素もしくは硫黄原子 を含み、上述のように定義された少なくとも1つのRllで付加的に置換されても よいC5〜C10複素環系からなる群より選ばれた環系を形成する、で表され、た だし、X−R1がフッ化ケトアシルである場合にZが水素である化合物、および その医薬的に許容可能な塩が提供される。 本発明の好ましい実施態様によれば、R1およびR3はそれぞれ独立して、オリ ゴペプチド、これらオリゴペプチドのペプチド模倣分子、もしくは直鎖、分枝も しくは環式の置換もしくは未置換、飽和もしくは未飽和の炭化水素鎖である。 本発明による具体的な化合物の例としては以下の式II〜XIX が挙げられるが、これらの化合物は全て式Iの化合物の具体例である。 DIF1は既知の分子であり、この表現において、X−R1は(C=O)−( CH24−CH3であり、ZおよびZ’はともにヒドロキシルであり、Yおよび Y’はともにClであり、R3はO−CH3であることに着目されたい。しかしな がら、分子そのものは既知であっても、ここで開示されるウイルスプロテアーゼ 阻害剤としての、および抗ウイルス化合物としてのDIF1の新規な効果および 用途は従来技術によって示唆ないし教示されていなかった。実際、従来技術にお いて、DIF1は分化因子としてのみ知られている。 好ましくは、R4',R4",R5'およびR5"は全てここで定義されるR11である 。 本発明のもう1つの実施態様においては、医薬的有効量の式Iの化合物と医薬 的許容量の担体とを組み合わせてなる、ピコルナウイルス種によって引き起こさ れる病気を治療するための組成物が提供される。 本発明のもう1つの実施態様においては、医薬的有効量の式Iの化合物を医薬 的許容量の担体中に配することからなる、ピコルナウイルス種によって引き起こ される病気を治療するための薬物の製造法が提供される。 本発明のもう1つの実施態様においては、対象中にピコルナウイルス種によっ て引き起こされる病気を治療するための方法であって、医薬的有効量の式Iの化 合物を対象に投与することからなる方法が提供される。 本発明のもう1つの実施態様においては、3Cプロテアーゼもしくは3Cプロ テアーゼの活性部位に類似した活性部位を有するシステインプロテアーゼを阻害 するための組成物が提供され、この組成物は式(I)の化合物を含む。以下、「3 Cプロテアーゼの活性部位に類似した活性部位を有するシステインプロテアーゼ 」もしくは「3C様プロテアーゼ」なる表現はヒスチジ ンおよびシステインの触媒的ダイアドを有する活性部位を備えたシステインプロ テアーゼを含む。 本発明のもう1つの実施態様においては、サンプル中のピコルナウイルス種の 存在を判定するための方法であって、(a)検出可能な標識に式Iの化合物を結合 して標識化合物を形成し、(b)阻害剤とウイルスタンパク質との間で結合が可能 となるような条件下で標識化合物をサンプルと接触させ、(c)サンプル中のタン パク質のいずれかが阻害剤に結合しているかどうかを判定し、肯定の答はサンプ ル中にピコルナウイルス種の存在を示すようにすることからなる方法が提供され る。 発明の記載 意外なことに、DIF1として同定された化合物はピコルナウイルス3Cプロ テアーゼの特異的な阻害剤であり、細胞中に通常存在する他のプロテアーゼを阻 害しないことが見出された。さらに意外なことには、DIF1の様々な誘導体お よび異性体は天然化合物よりも強い阻害活性を有している。さらに、これらの誘 導体および異性体は全細胞検定において強い抗ウイルス活性を示し、また、実質 的に低毒性を示す。 本発明の化合物は、単一の機構に限定されるべきではなく、本質的にウイルス でコードされた天然基質と同様に、選択的にピコルナウイルスプロテアーゼに結 合することによって、それらの抗ウイルス効果の少なくとも一部を有するものと 思われる。しかしながら、これらの化合物は裂開されていないため、酵素の結合 部位に残り、それが天然の基質を裂開することを防止する。この競合はウイルス の成熟を阻害し、したがって、インビ トロでの病気の進行を阻害する。 本発明の阻害剤の親化合物であるDIF1(Differentication Inducing Facto rl)は1−(3,5−ジクロロ−2,6−ジヒドロキシ−4−メトキシフェニル )−ヘキサン−1−オンとして化学的に定義される(Morris et al,Nature,328 :811-814(1987))。関連する化合物であるイソDIF1は1−(3,5−ジクロ ロ−2,4−ジヒドロキシ−6−メトキシフェニル)−ヘキサン−1−オンとし て化学的に定義される。DIF1は粘菌ジクチオステリウム・ジスコイデウム(D ictyostelium discoideum)の細胞から分離された。この菌は単細胞形状で成長す るが、飢餓状態になると細胞は凝集して多細胞生物を形成し、これは回遊する「 スラグ」に変形する。このスラグ内には単純な細胞分化空間パターンがあり、軸 前細胞が前方にあり、胞子前細胞が後方にある。このパターンは成熟した種子体 の最終的な軸/胞子伝搬を反映するものである。インビトロでの軸一細胞分化は DIF1によって誘発され得る(Town et al,Nature,202:717-719(1976);Broo kman et al,Dev.Biol.,91:191-196(1982))。近年、DIF1がネズミおよび ヒトの未分化白血病の分化をヘモグロビン合成赤血球様細胞内に誘発することが 見出された(Asahi et al,Bioch.Biophy.Res.Com.,208(3):1036-1039(1995)) 。従来技術は、DIF1の役割を数多くの種において一般的な分化因子として認 識している。 しかしながら、ピコルナウイルスプロテアーゼ阻害剤としてのDIF1の特に 強い活性は極めて意外である。さらに、3Cピコルナウイルスプロテアーゼの阻 害剤は有効な2Cピコルナウイルスプロテアーゼの阻害剤でもあることが示され ており、 本発明の阻害剤は2Aプロテアーゼを阻害するためにも使用することができる(Y iu S.F.,et al,Virology,J,615-625(1991))。 当業者には疑いもなく理解されるように、上記式Iは多数の可能な化合物を含 んでおり、そのいくつかは他よりも効果的な3Cおよび3Aプロテアーゼ阻害剤 である。さらに、他の機能性型のために式Iの化合物の置換基に他の付加を行う ことができる。 例えば、R3の炭化水素は、放射性同位体、蛍光標識、もしくはビオチン/ア ビジン対の成員等の標識を担持してもよい。これらの検出可能な標識は、ピコル ナウイルス感染を示すサンプル中で、3Cもしくは2Aピコルナウイルスプロテ アーゼの存在を特異的に判断することを可能にする。また、R3はピコルナウイ ルスを受容する細胞を破壊することが可能な細胞毒性部分か、あるいは細胞内劣 化を促進する特異的なマーカを担持していてもよい。このような場合、本発明の 特異的な化合物を使用して細胞毒性部分もしくは劣化マーカを特異的にピコルナ ウイルスに向ける。 本発明の好ましい化合物は式(I) ただし、Xは好ましくはC=Oおよび(C=O)−Nからなる群より選ばれる 、 の以下の化合物を含む。 好ましくは、Zはヒドロキシルである。また、Z’は (i)ヒドロキシル、アミノ、カルバミド、カルバミル、カルバミロキシもしく はハロゲン、 (ii)水素、および (iii)上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換してもよ いC1〜C4アルキルもしくはC1〜C3アルコシキ。より好ましくは、上述のよう に定義された0〜2のR11基が存在する。 あるいは、R3は3〜12アミノ酸単位のオリゴペプチドとすることができ、 好ましくは3C活性部位に結合可能なオリゴペプチドとする。図2には例示的な 目的のみで、特異的なウイルスに対する化合物中の置換基として適当なR3の様 々な例を示す。あるいは、R3は図2に示したアミノ酸配列の断片とすることが できる。また、R3はペプチド模倣物分子とすることもできる。 本発明の1実施例において、R1は水素、ヒドロキシルもしくは飽和、不飽和 およびフッ化群から選ばれた炭素長約1〜約10の炭化水素鎖であって、前記炭 化水素鎖は未置換もしくは少なくとも1つのR11によって置換され、R11は好ま しくは (ia)置換もしくは未置換のC1〜C4アルキルもしくはアリール、 (ib)ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、アダマンチル、カルバ ミル、カルバミロキシもしくはケト、 (ic)アミノ酸残基1〜3個のオリゴペプチド、および (id)CO213,O(C=OR13),(C=O)NR1314,もしくはNR14( C=O)R13からなる群より選ばれ、R13は水素、フェニル、ベンジル、C1〜 C6アルキルおよびC3〜C6アルコキシアルキルから選ばれ、 R14は水素、ヒドロキシル、C1〜C4アルキルおよびベンジルからなる群より 選ばれる。 好ましくは、1〜3個のR11基が存在する。 本発明のもう1つの実施態様によれば、R1は、上述のように定義されたR11 で付加的に置換されてもよいC3〜C8シクロアルキルおよびビシクロアルキル、 C3〜C7シクロアルキルメチル、およびC7〜C10アリールアルキルからなる群 より選ばれる。 あるいは、各3Cプロテアーゼの活性部位はピコルナウイルスの種に応じて若 干異なるため、R1は阻害剤が目標とする種特異的3Cプロテアーゼの活性部位 を特異的に認識してこれに結合することが可能な1〜5アミノ酸単位のオリゴペ プチドである。一般的に、オリゴペプチドは、3Cプロテアーゼが結合するウイ ルスタンパク質のアミノ酸配列を模倣可能であるべきであるが、これらのアミノ 酸のいくつかは保存され、全ピコルナウイルスに共通であるのに対し、他は亜科 間および種間で異なる。この記載は置換基としてここで開示される全てのオリゴ ペプチドについて正しい。 本発明の第2の実施態様に適したR1配列を図1に特定するが、ここでは各配 列が、各R1担持化合物が阻害可能な3Cプロテアーゼを有するウイルスの名前 の隣に図示されている。 R1は図1に特定された配列の少なくとも1つのアミノ酸の断片とすることも できる。以下、「アミノ酸」なる表現は20種の天然に存在するアミノ酸、しばし ばインビボで翻訳後に変形されたアミノ酸、例えばヒドロキシプロリン、ホスホ セリンおよびホスホスレオニン、および例えば、これらに限定されるものではな いが、2−アミノアジピン酸、ヒドロキシリジン、イソデスモシン、ノルバリン 、ノルロイシンおよびオルニチン等、他の通常でないアミノ酸を含むものと理解 される。さらに、「アミノ酸」なる表現はD−およびL−アミノ酸の双方を含む。「 オリゴペプチド」なる表現はペプチド結合によってリンクされた一連のアミノ酸 を意味する。 様々なピコルナウイルスの適当なアミノ配列の他の例は、コーディングレイ等 (Cordingley et al,J.Biol Chem.,265(16):9062-9065(1990))の教示によっ て構成してもよい。 1〜5個のアミノ酸からなる適当なオリゴペプチドは適切な3Cピコルナウイ ルスプロテアーゼを例えばビーズに付着させることによって固定化し、次いで、 どのペプチドが固定プロテアーゼに特異的に結合可能であるかを測定することに よって見出すことができる。このようなオリゴペプチドは本発明の第2の実施態 様の阻害剤におけるR1として働くのに適している。 他の実施態様によれば、R1は、例えば、ペプチド模倣法によって調製され、 活性部位に対する結合特性が本発明の第2の実施態様のオリゴペプチドと同様で ある、図2に規定された分子の1つから選択されるペプチド模倣分子とすること ができる。ペプチド模倣化合物の調製方法は当業界で周知であり、「クオンティ テイティブ・ドラッグ・デザイン(Quantitative Drug Design,C.A.Ramsden Gd.,Chapter 17.2,F.Choplin PergamonPress(1992)) 」に詳述されている。 特に、ペプチド模倣化合物は、アミノ酸配列EALFQGPLQを有するHR V−14(Human Rhinovirus 14)3Cプロテアーゼのための理想的な基質の一部 の基礎構造を変更することによって調製することができる。この構造は、少なく ともQとGとの間のペプチド結合を、CH2−NH,CH2−S,CH2−S=O ,O=C−NH,CH2−O,CH2−CH2,S=C−NH,CH=CHもしく はCF=CHのような様々な非ペプチド結合で置換することによって変更される 。こうして得られる部分はプロテアーゼの活性部位に対する良好な結合のために 好ましい基質と充分に類似した構造を有しているが、酵素で容易に裂開可能では なく、したがって、結合されたままであり、その活性を阻害する。以下、「ペプ チド模倣物」なる表現は、オリゴペプチドではないが、少なくとも天然オリゴペ プチドと同等に良好な結合親和力をプロテアーゼ活性部位に対して有する分子を 意味する。 あるいは、好ましくは、Z’およびR1は集合的に、飽和でも不飽和でもよく 、少なくとも1つの窒素、酸素もしくは硫黄原子を含み、上述のように定義され た少なくとも1つ、好ましくは1つ〜3つのR11で付加的に置換されてもよいC5 〜C10複素環系からなる群より選ばれた環系を形成する。 本発明の化合物は、実質的な毒性を伴わずに、強い選択的なプロテアーゼ阻害 活性を示すという利点を有している。さらに、本発明の化合物は強い抗ウイルス 活性をも示す。しかしながら、これらの化合物の作用機構は他のウイルス的プロ セスおよびウ イルス・ライフサイクルの段階の阻害をも生じ得る。以下、「抗ウイルス」なる表 現は、実質的にいずれかのウイルス活性および/もしくはウイルス・ライフサイ クルの段階を中断、防止もしくは低減するか、あるいは3Cプロテアーゼ活性の 阻害のような特別な機構に関係なく、ヒトもしくは下等動物のような対象中のウ イルスによる感染を低減もしくは防止するあらゆる効果を含む。 本発明の化合物が顕著な抗ウイルス活性を有すること、もしくはこれらの化合 物が2Aもしくは3Cプロテアーゼ阻害物であることはいかなる従来技術にも教 示ないし示唆されていない。実際、本発明の化合物は基礎構造および有効性の双 方によって従来技術のものとは容易に区別され得る。例えば、上記のように、こ れらの化合物はDIF1よりも高い抗ウイルス活性を示す。米国特許第5,514,77 8号においては、IC50抗ウイルス阻害活性はmMの量を必要とする。これに対 し、本発明の化合物の多くは、わずかμMの量のIC50の抗ウイルス活性を有し ており、3桁も有効性が高い。驚くべきことではないが、これら2つの化合物群 の構造も完全に異なっている。 したがって、本発明の化合物は従来技術の化合物に対して、明確な利点を示す 。 図面の簡単な説明 図1は本発明の1実施態様によってR1に形成することのできるオリゴペプチ ドのアミノ酸配列を示し、左欄はデータベース中のGCGコードで示されるウイ ルス名、右欄は1文字コードによる適当なアミノ酸配列であり、 図2AはR1のためのペプチド模倣部分の例を与え、 図2Bはペプチド模倣部分を備えた本発明の化合物の例を与える。 好ましい実施態様の記載 本発明はピコルナウイルス種に対して強い抗ウイルス活性を有する化合物に関 する。さらに、医薬組成物およびピコルナウイルスによって引き起こされる病気 の治療法も開示される。 本発明の化合物の合成 本発明の化合物は当業界において周知の手順で合成することができる。 本発明の化合物の合成方法の一般的な例は以下の通りである。XがC=O、Z がヒドロキシル、R3がOH、Z',YおよびY’が水素である式(I)の化合物は レゾルシノールと適当な市販のニトリルR1−CNとのヘッシ(Hoesch)反応の実 施によって任意のR1基を伴って調製できる(Ruske,Friedel-Crafts and Relate d Reactions,ed by G.A.Olah,1965,pp.383-497)。同様に、適当なニトリル とフルオログルシノールとの間で行われるヘッシ反応はXがC=O、Z,Z', およびR3がヒドロキシル、YおよびY’が水素である式(I)の化合物を産出する 。また、同様に、適当なニトリルと3−ヒドロキシアニソルもしくは5−メトキ シレゾルシノールのようなメタ(下級)アルコキシ−フェノールとの間で行われ る同じ反応は、XがC=O、Zがヒドロキシル、Z’が低級アルコキシ、R3が 水素もしくはヒドロキシル、YおよびY’が水素である式(I)の化合物を産出 する。 XがC=O、Zがヒドロキシル、YおよびY’の一方もしくは双方がClであ る式(I)の化合物は、試薬塩化スルフリルを用いることにより、YおよびY’の 一方もしくは双方が水素である対応する化合物の塩素化によって容易に調製でき る(Masilamani and Rogic,J.Org.Chem,46:4486-4489,1981)。 以下の特定の合成方法の具体例は例示的な目的のみを有するものであり、制限 的な意味を有するものではない。化合物109:式IV,Z’=OH,Y=Y’=Cl,R3=H 2,6−ジヒドロキシアセトフェノン(152mg,1mmol)の無水メタノール( 1ml)溶液を無水ジクロロメタン(10ml)中で希釈した。得られた透明な溶液を 室温において塩化スルフリルのジクロロメタン(2ml)1M溶液に滴下した。室 温で1.5時間攪拌した後、溶媒を蒸発させ、残留物はヘキサン:ジクロロメタン( 30:70)を用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製し、茶−オレ ンジ色の固体を80mg得、これはM.P.147.5℃であった。1H NMR(DMSO-6d,200HHz) :δ7.67(s,1H),2.63(s,3H),MS(EI+):205.0(M+-CH3,100%),220.0(M+,47%) 。化合物21:式V,化合物108および107の4:1混合物 ジヒドロキシアニソル(1.113g,7.9mmole),ヘキサノニトリル(1.60ml,13 .2mmol)および塩化亜鉛(700mg)を50mlのナトリウム乾燥エーテルに溶解した。攪 拌した溶液を乾燥塩化水素の定常流で飽和させると5分後には乳状になった。10 分後、粘性のあるオレンジ色の油を分離し、混合物は一夜放置した。無色溶液を 静注し、油を50mlの氷冷水中に取り込んだ。得られた 透明なオレンジ−赤色溶液はエーテル(2×50ml)で抽出し、水相はホットプレ ート上で煮沸し、当初の体積の半分(約30ml)まで濃縮した。この時点で、溶液 は濁り、冷却によって、茶−オレンジ色の固体(810mg)が分離され、これはM.P. (空気乾燥)100℃であった。TLC[(クロロホルム:エーテル1:1),Rf=0.68(主 ),Rf=0.76(副);(ジクロロメタン),Rf=0.10(主),Rf=0.33(副)]によって2つの生 成物が明らかになった。1H NMR(CD3OD,200MHz):δ5.95(d,2H:主),5.90(s,2H :副),5.87(d,1H:主),3.85(s,3H:主),3.76(s,3H:副),2.99(t,2H:副 ),2.94(t,2H:主),1.63(m,2H),1.34(m,4H),0.92(3H,t)。 δ3.85(主)対δ3.76(副)のNMR調査によって測定された生成物比は4.3:1 、MS(EI+):238.1(M+,18%),167.0(M+-C5H11,100%)であった。 化合物107および108:式V ジクロロメタンで平衡したシリカゲルカラム上に750mg(3.15mmol)の異性体メ トキシ−ヘキサノレゾルシノン混合物(化合物21)を装填した。(ジクロロメ タンで溶離した)分画6〜7は純粋な(TLC)副異性体を含んでいた。溶媒を 蒸発させると、化合物107に対応する78mgの白い固体が得られ、これはM.P.12 1℃であった。TLC(ジクロロメタン),Rf=0.33。1H NMR(CD3OD,200MHz):δ5. 90(s,2H),3.76(s,3H),3.03(t,2H),1.65(t,2H),1.35(m,4H),0.91(t,3 H)。 MS(EI+):167.1(M+-C5H11,100%),238.2(M+,15%)。(4:1酢酸エチル:ジクロ ロメタンで溶離した)分画10〜12は純粋な (TLC)主異性体を含んでいた。溶媒を除去すると化合物108に対応する灰 色がかった固体が384mg得られ、これはM.P.109℃であった。TLC(ジクロロメ タン),Rf=0.10。1H NMR(CD3OD,200MHz):δ5.94(d,1H),5.87(d,1H),3.84( s,3H),2.93(t,2H),1.62(t,2H),1.34(m,4H),0.92(m,3H)。 MS(EI+):238.2(M+,39%),167.1(M+-C5H11,100%)。 化合物15: 2,6−ジヒドロキシ−4−メトキシヘキサノフェノン(化合物107参照、2 8mg,0.12mmol)の無水メタノール(0.25mmol)中の攪拌溶液を室温において無水ジ クロロメタン(10ml)中で希釈した。塩化スルフリルの無水ジクロロメタン1M溶 液(0.26ml,2.2mmol)を滴下すると、得られた混合物の色は数秒間で淡黄色から鮮 明な黄色に変化することが観察された。20分後、溶媒を蒸発させ、残存塩化スル フリルを減圧除去すると、黄色結晶(38mg)が得られ、これはM.P.101℃であった 。1H NMR(CDCl3):δ10.32(s,2H),3.98(s,3H),3.13(t,2H),1.71(t,2H),1 .35(m,4H),0.91(t,3H)[Masento et al.,1988,Biochem.J.256:23-28に記 載のスペクトルと同一],MS(EI+):306.0(M+,21%),235.0(M+-C5H11,100%)。 化合物16: 2,4−ジヒドロキシ−6−メトキシヘキサノフェノン(化合物108参照、 10mg,0.04mmol)を化合物15で上述したものと同様に塩化スルフリルと反応させ た。生成物を真空乾燥すると、オレンジ色の結晶(12mg)が得られた。1H NMR(CDC l3):δ 14.02(s,1H),6.51(s,2H)(s,1H),3.91(s,3H),3.05(t,2H),1.69(t,2H) ,1.32(m,4H),0.89(t,3H)。 化合物22: ハウエルズとリトルの一般的な手順(Howells,H.P.and Little,J.G.,1932 ,J.Am.Chem.Soc.54:2451-2453)に従い、収量を改善する手段として芳香性 反応物質の不在下にヘキサニトリルの初期反応を付加し、ヘッシュ反応を用いた (March,Advanced Organic Chemistry,1968,p.424を参照)。1Mの塩化水素を 含有する30mlの乾燥エーテル中のヘキサノニトリル(1.37ml,110mmol)および塩 化亜鉛(600mg)の攪拌溶液に室温において乾燥塩化水素ガス流を通過させた。0.5 時間後、フロログルシノール(1.0g,7.9mmole)、ナトリウム乾燥エーテル(18ml) および塩化亜鉛(400mg)を添加し、混合物を乾燥気体状塩化水素で飽和させた。 その後の0.5時間にわたって、溶液は乳状になり、赤い油状液滴が現れた。次の0 .5時間に混合物は透明になった。得られた赤ワイン状溶液は一夜放置し、次いで 、氷冷水(40ml)を添加することによって希釈した。液相はエーテル(3×30ml) で抽出し、ホットプレート上で煮沸した。数分後、灰色の沈殿が現れた。溶液を さらに煮沸し、当初の体積を半減した。冷却により、1.13gの茶色固体が得られ た。1H NMR(CD3OD,200MHz):δ5.80(s,2H),3.02(t,2H),1.65(m,2H),1.34( m,4H),0.92(3H,t)。 化合物23: 35mlの乾燥エーテル中のジヒドロキシアニソル(0.500g,3.57mmol)、塩化亜鉛 (170mg)およびアセトニトリル(0.214ml,4.10mmol)を室温で攪拌した。混合物に 乾燥ガス状塩化水素の定常流を通過させると、10分後に溶液は濁り、茶色の油が 分離した。次の5分間に油の上の溶液は透明になった。2.5時間後、25mlの冷水 を添加し、混合物は一夜放置した。水で水相を抽出し、ホットプレート上で煮沸 した。水相の体積が半減した後にピンク色の結晶が形成し始め、冷却によって凝 集し、94mgとなった。そのうちの68mgを水中で再結晶すると、34mgのピンク色の 結晶が得られ、これはM.P.201〜202℃であった。TLC(ジクロロメタン:エー テル7:3),Rf=0.57。UV,λ=287.3nm(εmM=18.5cm-1M-1)。1H NMR(CDCL3, 200MHz):δ12.0(s,1H;キレート化)[DMSO-d6:δ13.82(s,1H;キレート化)],7 .38(s,1H,ブロード)[DMSO-d6:δ9.2〜11.8(s,1H;ブロード)],5.96(s,1H) ,5.65(s,1H),3.87(s,3H),2.61(s,3H)。 化合物25: 2,4−ジヒドロキシ−6−メトキシヘキサノフェノン(化合物23参照、30 mg,0.16mmol)のエーテル(7ml)溶液中にエーテル(70μL)中の塩化スルフリル(1 3μL,0.20mmol)を5分間にわたって滴下し、2時間後、さらに塩化スルフリル( 13μL,0.20mmol)を直接添加すると、さらに1時間後に沈殿が現れ、混合物は− 20℃で一夜放置した。エーテルの蒸発後、白色粉末が残留し、これは再結晶(酢 酸エチル)後に12mgの黄色い無臭結晶(0.500g,3.57mmol)を与え、これはM.P.18 7.5〜189℃であった。1H NMR(DMSO-d6):δ14.6(s,1H;キレート化),11.4(s,1H ), 6.19(s,1H),3.83(s,3H),2.56(s,3H[CD3OD中において積分を確認]),MS(E I+):216.0(M+,49%),167.1(M+-CH3,100%)。 化合物112: 無水メタノール(0.5ml)中の2,4,6−トリヒドロキシヘキサノフエノン( 化合物22,(60mg,0.25mmol))の攪拌溶液に室温において、無水ジクロロメタ ン(10ml)および塩化スルフリルのジクロロメタン(0.50mmol)1M溶液を添加した 。10分後、溶媒を蒸発させ、17mgの残留物をカラムクロマトグラフィー(ジクロ ロメタン)で精製すると5mgが得られた。1H NMR(CD3OD):δ5.49(s,1H),3.11( t,2H),1.68(t,2H),1.37(m,4H),0.93(t,3H)。 化合物111: 無水メタノール(0.5ml)中の2,4,6−トリヒドロキシヘキサノフェノン(33 9mg,2.0mmol))の攪拌溶液を室温(19℃)において無水ジクロロメタン(10ml) で希釈した。塩化スルフリルの無水ジクロロメタン1M溶液を滴下(2mmol)する と、溶液が少量の固体を伴って濁り始めた。1時間後、さらに1M塩化スルフリ ル(2mmol)を添加し、さらに4時間後に溶媒を蒸発させると黄色っぽい固体が得 られ、その600mgをフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン〜2:1の ジクロロメタン:酢酸エチル)で精製し、86mgの結晶質黄色−オレンジ色固体を 得た。1 H NMR(CDCl3):δ9.30(s,1H),2.70(s,3H)。 化合物105: 無水メタノール(10ml)中のフロレチン(40mg,0.146mmol)の攪拌溶液に室温に おいて、塩化スフフリルの無水ジクロロメタン(0.292mmol)1M溶液292μLを添 加すると、黄色溶液はより明るくなることが観察された。1時間後、メタノール を蒸発させ、得られた茶色っぽい固体(152mg)をカラムクロマトグラフィー(4 :1クロロホルム:酢酸エチル)で精製し、15mgの茶色−紫色の鞘を得た。1H N MR(CD3OD):δ7.06(d,2H),6.69(d,2H),5.49(t,1H),3.34(t,2H),2.88(t, 2H)。 塩化スルフリル(0.35ml,2.15mmol)のジクロロメタン(5ml)溶液を250mgのク リシン(Chrysin)(5,7−ジヒドロキシフラボン、0.984mmol)に添加し、得られ たスラリーを室温で激しく攪拌した。30分後、ピリジン(1.24mmole)のクロロホ ルム溶液0.20mlを滴下し、混合物はさらに3時間攪拌した。溶媒の除去後、ジエ チルエーテルを添加すると、鱗片状の黄色い固体(210mg)が沈殿し、これはM.P.3 01℃であった。1H NMR(DMSO-6d,200MHz):δ8.21(dd,2H),7.60(m,3H),7.20( s,1H),MS(EI+):322.1(M+,100%)。 本発明の化合物の活性 本発明の化合物の活性の以下の実施例は例示的なものであって、いっさい制限 的なものではない。 実施例1 DIF1による3C活性の阻害 3Cプロテアーゼの裂開活性を阻害するDIF1の能力を測定した。DIF1 は試験基質を裂開する3Cプロテアーゼの能 力を強く阻害した。実験方法は以下の通りであった。 まず、マセント等の方法(Masento et al.,Biochem.J.,25b,23-28(1988)) に従ってDIF1の合成を行った。 次いで、裂開検定を用いて3Cプロテアーゼ活性の阻害を測定した。ライノウ イルスプロテアーゼ3C(Queen's University,Ontario)による裂開のためのコ ンセンサス配列を有する合成N−アセチル化10マーペプチドを基質として用いた 。このペプチド[(N-ac)Arg-Ala-Glu-Leu-Gln-Gly-Pro-Tyr-Asp−Glu]のHRV3 Cによる特異的な裂開により、2つのペンタペプチドが得られた。典型的な実験 では、100mMのTRIS(pH8)および100mMのNaClに溶解した80μgのペプチ ドを2.5μgのHRV3Cプロテアーゼと、DIF1がある場合とない場合に、35 ℃においてインキュベートし、総体積30μlを得た。いずれの場合にも、3Cは 緩衝された溶液(40mM Tris-HCL,pH8.0,100mM NaCl,1mM DTT,1mM EDTA)中に 懸濁した。2.5mgのDIF1(エタノール1ml中に溶解)を使用したが、これは 濃度270μMに相当する。有機溶媒による阻害効果は観察されなかったが、10μl のエタノールを対照に添加した。短い間隔(約40分以内)でアリコートを採取し 、等体積の1%TFAメタノール溶液(HPLC等級)で急冷した。 裂開検定で得た消化混合物は、MeOH中の0.1%TFA(Carbo-Erba)の20〜8 0%の勾配を用いる逆相HPLC(Pharma Biotech ResouceTM R.P.C.15μmビー ズ30x6.4mm)によって5分間(流量1ml/分)分離した。280および215nmでの同時 検出によれば、ペンタペプチド裂開生成物の1つのみが280nmにおいて吸収を保 持しているため、付加的な分解物(Pharmacia LKB RSD,Uppsla,Sweden)として、チロシン含有断片GPYDEが得られた。 DIF1による3Cプロテアーゼ阻害の程度は280nm吸収曲線の下のピーク面 積の積分によって見出された。裂開度はペプチドのみとペプチド+GPYDE生 成物に対応するピーク面積の比として計算された。定量化は、裂開の20%未満を 示す、吸収曲線の最初の線状部分に基づくものであった。 DIF1の不在下では、DIF1の存在下で得られた対応する結果に比して、 ペプチド消化生成物のレベルに顕著な増大があった。したがって、DIF1は明 らかに3Cプロテアーゼの裂開活性に対して阻害効果を有している。 さらに、270μMのDIF1存在下では基質裂開速度が顕著に低減した。Kiは22 0μMと計算された。このように、明らかに、DIF1はμM範囲での有効性を有 し、3Cプロテアーゼ活性を強く阻害した。 上述の結果を確かめるために付加的な検定を以下のように行った。HRV3Cプロテアーゼ阻害検定−HPLC法 原料: プロテアーゼ:組み換えHRV−1A 3Cプロテアーゼは、誘導可能なT7 発現ベクターの制御下で、プロテアーゼ遺伝子を含有するE.コリ[BL21(DE3)pL ysS]中で生成した(Studier,F.W.et al.,1990,in Methods of Enzymology(Go eddel,D.V.,ed.),Use of T7 RNA polymerase to direct expression of clon e genes,185:60-89)。ハリス等(Harris,K.S.et al.,1992,Purification a nd characterization of poliovirus polypeptide 3CD,a proteinase and a precursor for RNA polymerase ,J.Virol.66:7481-7489)に記載されるように、誘導後(0.4mM IPTG)温度を37 ℃から25℃に下げることによって可溶形状で得られた。20mM Tris,pH8.0, 30mM NaCl,1mM EDTAおよび1mM DTT中の溶解物は−20℃に保ち、最 終濃度3.3μMまで希釈した。 基質:HRV−3Cによる裂開のためのコンセンサス配列を示す配列[(N-Ac)A rg-Ala-Glu-Leu-Gln-Gly-Pro-Tyr-Asp-Glu-NH2]のペプチドをペプチドコアフア シリティ(Peptide CoreFacility)(Queen's University,Ontario)から得た。100 mM Tris−HCl(pH 8.0)中で10mg/mlのストック溶液を調製した。 阻害用に検定された化合物は、8〜100mMのストック溶液を形成するのに充分 な量、95%EtOH中に溶解した。 反応 検定した化合物(5.5μL)および組み換えHRV−3Cプロテアーゼを、50mM Tris,pH8.0および3mM ジチオスレイトール(最終EtOH濃度5%)を含 む緩衝液中で混合した。化合物の代わりに95%EtOHを含有する対照混合物を 同様に調製した。一夜のインキュベーション(30±2℃)の後、基質(最終濃度810 μM)の添加によって反応を開始した。所定の間隔(典型的には開始後4,8およ び12分)でアリコートを採取し、氷冷トリクロロ酢酸と混合(最終濃度10%)す ることによって急冷した。急冷したアリコートはさらに30分間、氷上に放置し、 遠心分離した(14,000rpm,5分間)。上澄みは7容量部のHPLC溶媒A(0.1% TFA)を添加することによってさらに希釈し た後、オートサンプラーを介してHPLC(Waters 626 LCsystem)に装填(80μL) した。完全な状態のペプチド[保持時間(Rt)17分]はC18カラム(Vydac,4.6 ×250mm,5μm粒子)上でC末端断片[NH2-Gly-Pro-Tyr-Asp-Glu(NH2)、Fab +マススペクトル分析で確認;Rt8分]から分離した。以下の非連続勾配A〜B (20%CH3CN,0.1%TFA)を定常流(1.5ml/分)で用いた:i)勾配度3(1〜1 1スケール、6は直線状)の双曲線型勾配において0〜35%のBで2分、ii)3 5〜50%の直線勾配においてBで2〜8分、iii)50〜87.5%の直線勾配において Bで8〜9分、およびiv)平衡87.5%Bで9〜17分。チロシン蛍光(275励起、310 放射、Bagshaw,1987)をウォーターズ(Waters)474蛍光検出器で連続的に測定 した。対照および阻害剤含有裂開混合物に対応するピーク面積の積分(Milleniu ・Chromatography Manager 2020 software,version 2.10,Waters,Millipore Co rp.)によって、数個の時点で百分率活性値が与えられた。これらの値を線形回帰 によって外挿し、IC50値を直接得た。阻害剤−酵素解離定数に対応するKi値は 1.9mMのKm値を使用して決定した(HPLC法によって決定した)。 本発明の代表的な化合物のHRV−1A 3Aプロテアーゼ阻害活性を下表に 示す。 実施例2 DIF1による阻害の特異性 酵素阻害剤としてのDIF1の特異性を、エラスターゼ、カテプシンB、キモ トリプシン、パパインおよびフィシンAを含む多数の他の酵素のための裂開検定 を用いて試験した。エラスターゼは赤血球中に存在するため、特に重要であり、 その活性の阻害は潜在的に極めて有毒になり得る。結果は、DIF1が他の酵素 の活性を非特異的に阻害するものではないことを示した。実験方法は以下の通り であつた。 エラスターゼの裂開活性は20μg/mlの酵素およびその合成基質N−サクシニル −Ala−Ala−Ala−p−ニトロア かった。 カテプシンBの裂開活性はバジヨウスキおよびフランクファター(Bajowski an d Frankfater,Anal.Biochem.68:119(1975))の方法に従って検定した。キモト リプシンは、0.04μg/mlの酵素および200μMのN−ベンゾイル−L−チロシンエ チルエステル(ジメチルスルホキシド中の20mMストック由来)を含有する0.1M のKPi緩衝液pH7.0中で検定した。反応は256nmにおいて分光測光法でモニター した。 パパインおよびフィシンは、0.1MのKPi緩衝液pH7.0、0.5mMのシステイン 、20mMのEDTAおよび65μgの酵素を含む活性化溶液中で1時間インキュベー トした。検定は、12.5nMのN−CBZ−Gly−p−ニトロフェニルエステルを 含有する、0.1MのKPi緩衝液pH7.0に活性化混合物から20μlアリコートを添 加することによって行われた。反応は405nmにおいて分光測光法でモニターした 。結果によれば、試験されたいずれのDIF1濃度もカテプシンB、キモトリプ シン、パパインおよびフィシンAのタンパク質分解活性に影響しないことが見出 された。 このように、明らかにDIF1はエラスターゼのような他の酵素に対して非特 異的もしくは望ましくない阻害活性を示さない。 実施例3 DIF1の誘導体および3Cプロテアーゼ活性の阻害 式IIIおよびIVのDIF1の多数の誘導体の阻害活性を、DIF1について上 述されたように決定した。式IIIおよびIV の化合物のKiは、DIF1が220μMであるのに対し、それぞれ150μMおよび15 4μMであった。このように、DIF1の誘導体は生来の化合物よりも優れた酵素 阻害活性を有することがある。 実施例4 全細胞検定におけるウイルスの阻害 ウイルス活性を阻害するDIF1誘導体の能力を全細胞において測定し、これ ら化合物のウイルスライフサイクル阻害能力を調べた。興味深いことに、化合物 の多くはプロテアーゼ活性の阻害よりも大きな抗ウイルス活性を示し、これは化 合物が3Cプロテアーゼ以外の部位にも作用し得ることを表している。 実験方法は以下の通りである。 ATCC(F-13824,1958-CRL)から得たH1−HeLa細胞を、10%加熱不活 化ウシ胎仔血清(FCS)補強MEM(最少必須培地)中で37℃、5%CO2(B iological Industry,Kibbuts Beit HaEmek,Israel)でインキュベーションする ことによって培養した。 96個のウエルプレートに90%コンフルエンシーで播種を行った。12〜24時間の インキュベーション後、細胞の単層を燐酸緩衝食塩水(PBS)で洗浄し、次い で、細胞はATCCから得たヒトライノウイルス14、PBS中で10倍希釈度 (log10)の株1059に感染させた。 化合物の各濃度のために、様々な希釈度のウイルスを含む3列のウエルを用い た。室温における1時間のインキュベーション後、3%のFCSおよび試験すべ き様々な濃度の化合物を含 む培地をウエル中に配した。34℃5%CO2で2日間インキュベーションした後 、細胞は10%ホルムアルデヒドで固定し、メチレンブルーで染色して細胞の生存 性を判定した。非生存細胞の細胞変性効果は未処理ウイルス感染について任意に 100%に設定し、細胞生存性に対する各化合物の効果をこのベースラインに応じ て決定した。各化合物について各実験を5回ずつ行い、ウイルス活性阻害のため の細胞変性効果(ICE50)を計算した。化合物は以前見出された50%毒性投与量(TD50 )よりも低い濃度で試験した。ICE50は、ウイルス感染後に50%の細胞が生存可 能である濃度を意味する。 式IVの多数の化合物について抗ウイルス活性を検定し、結果を表1に示した。 下記のように、いくつかの置換基は化合物の抗ウイルス活性を実質的に増加させ ることが示された。 式Vの化合物も検定した。結果を以下の表2に示す。 表2 式Vの結果 他の式の化合物の他の例を試験したところ、以下の結果が得 られた。 表 このように、明らかに、様々な式のこれらの化合物の多くは 顕著な抗ウイルス活性を有している。実施例5 本発明の組成物 本発明の化合物は従来周知な数多くの様式で対象に投与することができる。以 下、「対象」という表現は化合物が投与されるヒトもしくは下等動物を意味する。 例えば、投与は局所的(眼、膣、直腸、鼻腔内を含む)、経口的、もしくは非経口 的に、例えば静脈点滴もしくは腹腔内、皮下、もしくは筋肉内注射によって行う ことができる。 局所投与のための調剤には、ローション、軟膏、ゲル、クリーム、座薬、ドロ ップ、液体、スプレーおよび粉末が含まれるが、これらに限定されるものではな い。従来の医薬担体、水性、粉末もしくは油性ベース、増粘剤等が必要もしくは 望ましいこともある。経口投与用の組成物には粉末もしくは顆粒、水もしくは非 水性媒体の懸濁液もしくは溶液、袋、カプセルもしくは錠剤が含まれる。増粘剤 、希釈剤、フレーバリング、分散助剤、乳化剤もしくはバインダが必要となるこ ともある。 非経口投与用の調剤には、緩衝液、希釈剤および他の適当な添加物をも含有し 得る殺菌水溶液が含まれるが、これらに限定されるものではない。 医薬的に許容される担体は当業界において公知であり、例えば、スプロールズ ・アメリカン・ファーマシー(Sprowl'sAmerican Pharmacy,Dittert,L.(ed.) ,J.B.Lippincott Co.,Philadelphia,1974)およびレミントンズ・ファーマセ ウチカル・サイエンセズ(Remington's Pharmaceutical Sciences,Gennaro,A .(ed.),Mack Publishing Co.,Easton, Pennsylvania,1985)に開示されている。 本発明の化合物の医薬組成物もしくはそれらの医薬的に許容される塩は非経口 投与用の溶液もしくは凍結乾燥粉末として調剤することができる。粉末は使用前 に適当な希釈剤もしくは他の医薬的に許容される担体を添加することによって還 元することができる。液体調剤は一般に緩衝等張水溶液であるが、アルコールを 任意に含んでもよいプロピレングリコールのような親油性担体が本発明の化合物 にはより適当であるかも知れない。適当な希釈剤の例には通常の等張食塩水、標 準5%デキストロースの緩衝酢酸ナトリウムもしくはアンモニウム水溶液がある 。このような調剤は特に非経口投与に適しているが、経口投与に用いたり、通気 法用のネブライザ−の計量投与吸入器に含ませることもできる。エタノール、ポ リビニルピロリドン、ゼラチン、ヒドロキシセルロース、アカシア、ポリエチレ ングリコール、マンニトール、塩化ナトリウムもしくはクエン酸ナトリウムのよ うな賦形剤を加えることが望ましいこともある。 あるいは、本発明の化合物は、経口投与用にカプセル化もしくは錠剤化したり 、エマルジョンやシロップとして調製してもよい。医薬的に許容可能な固体もし くは液体担体を添加することによって、組成物を強化もしくは安定化したり、組 成物の調製を容易にしてもよい。液体担体にはシロップ、大豆油、ピーナッツ油 、オリーブ油、グリセリン、食塩水、エタノール、および水が含まれる。ジメチ ルスルホキシド、エタノールもしくはホルムアルデヒドのような可溶化剤を添加 してもよい。可溶化賦形剤を任意に含んでもよい油のような担体は特に適してい る。油は、親油性化合物を溶解可能な、天然もしくは合成の非 イオン水不混和性液体もしくは低融点固体を含む。代表的なものとして、トリグ リセリドのような天然油が挙げられる。実際、本発明のもう1つの態様は式(I) の化合物および油からなる医薬組成物である。 固体担体には澱粉、ラクトース、硫酸カルシウムニ水和物、白土、ステアリン 酸マグネシウムもしくはステアリン酸、タルク、ペクチン、アカシア、寒天もし くはゼラチンが含まれる。ジメチルスルホキシドもしくはホルムアミドのような 可溶化剤を添加してもよい。また、担体は、モノステアリン酸グリセリルもしく はジステアリン酸グリセリルのような放出抑制剤をワックスを伴ってあるいは伴 わずに含んでもよい。医薬製剤は、錠剤形状の場合にはミリング、混合、顆粒化 および必要に応じて圧縮化を伴い、硬いゼラチンカプセル形状の場合にはミリン グ、混合および充填を含む従来の製薬技術に従って製造される。液体担体が使用 される場合、製剤はシロップ、エリキシル、エマルジョンもしくは水性ないし非 水性懸濁液の形状となる。このような液体製剤は直接経口投与したり、柔らかい ゼラチンカプセル中に充填することができる。 直腸投与のためには、本発明の化合物の微粉末をココアバター、グリセリン、 ゼラチンもしくはポリエチレングリコールのような賦形剤と組み合わせて成形し 、座薬にすることができる。また、微粉末化された化合物は、緩衝されてもされ なくてもよい油状調剤、ゲル、クリームもしくはエマルジョンと混合し、経皮パ ッチを通して投与してもよい。 本発明の化合物の経鼻投与は特に風邪およびアレルギー性鼻炎の治療のために 望ましい。 投与量は症状の程度および本発明の化合物に対する対象の反応性に依存する。 当業者は容易に最適な投与量、投与方法および反復率を決定することができる。 実施例6 本発明の化合物を用いた治療方法 本発明の化合物は、実施例5に記載された処方で調剤された場合、数多くの様 々な病気の治療に適している。これらの病気には、ライノウイルス(風邪)、ポリ オウイルス、コクサッキーウイルスおよびエコーウイルスのようなエンテロウイ ルス、A型肝炎、脳心筋炎ウイルスおよび髄膜炎ウイルスのようなカルジオウイ ルス、および口蹄疫ウイルスのようなアフトウイルスによって引き起こされるも のが含まれる。 これらの病気の治療用に使用される組成物は、好ましくは実施例5に記載され た医薬担体を含む。好ましくは、組成物は、特定のウイルスの不在、ウイルスに よって引き起こされた病気の症状の低減もしくは不在、もしくはウイルスによる 対象の感染の防止のような定義された終点に達するまで投与される。 実施例7 抗ウイルス化合物を含有する薬剤の製造法 ピコルナウイルスによって引き起こされた病気を治療するための薬剤を製造す る方法の1例を以下に示す。まず、式Iの化合物を良好な医薬製造の慣行に従っ て合成する。次に、同様に良好な医薬製造の慣行に従って、上記実施例5に記載 されたように、適当な医薬担体中に式Iの化合物を配する。 実施例8 ピコルナウイルスの検出 本発明は、ピコルナウイルス感染の検出方法にも関わる。本発明の方法によれ ば、検出可能な標識(例えばR3に付着したもの)を担持する本発明の化合物が 、化合物のプロテアーゼへの結合を可能にする条件下で、ピコルナウイルスを含 有すると思われるサンプルとともにインキュベートされる。好ましくは、ピコル ナウイルスタンパク質を包接体から放出させるために、サンプルは溶解剤で処理 すべきである。ついで、本発明の化合物が検定中のいずれかのタンパク質に結合 するかどうかを判定する。肯定の答(所定の制御値よりも上)は検定されたサン プルにおけるピコルナウイルスの存在を示す。 R1を変化させることによって、本発明の化合物はピコルナウイルスの所望の 種に特異的に結合させることができるため、本発明の検出方法によれば、サンプ ル中のピコルナウイルスの成員であるウイルスの存在を決定するのみならず、化 合物が結合する特定のピコルナウイルス種を決定することが可能である。 以上の記載は例示的な意味を有するに過ぎず、本発明の精神および範疇に範囲 内で多くの他の実施態様が可能であることが理解されよう。 請求の範囲 1.式 ただし、XはC=O,S=O,C=S,(C=O)−N,(C=O)−Oおよび( C=O)−Sからなる群より選ばれ、 R1は (i)水素、ヒドロキシルもしくは飽和、不飽和およびフッ化群から選ばれた炭 素長約1〜約10の炭化水素鎖であって、前記炭化水素鎖は未置換もしくは少な くとも1つのR11によって置換され、R11は (ia)置換もしくは未置換のC1〜C4アルキル、C2〜C4アルケニル、C3〜C8 シクロアルキル、C6〜C10ビシクロアルキル、ベンゾ融合物もしくはアリール 、 (ib)ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、アダマンチル、カルバ ミル、カルバミロキシもしくはケト、 (ic)アミノ酸残基1〜3個のオリゴペプチド、および (id)NR1314,CO213,O(C:OR13),SO214,SOR14,(C= O)NR1314,もしくはNR14(C=O)R13,ただし、 R13は水素、フェニル、ベンジル、C1〜C6アルキルお よびC3〜C6アルコキシアルキルから選ばれ、 R14は水素、ヒドロキシル、C1〜C4アルキルおよびベンジルからなる群より 選ばれたもの、 (ii)アミノ酸1〜5個のオリゴペプチドもしくはこのオリゴペプチドとほぼ同 様な結合特性を有するペプチド模倣分子、および (iii)上述のように定義されたR11で付加的に置換されてもよいC3〜C6シク ロアルキル、C6〜C10ビシクロアルキル、C3〜C7シクロアルキルメチル、C7 〜C10アリルアルキル、ベンゾ融合フェニル、もしくは少なくとも1つの窒素、 酸素もしくは硫黄原子を含むC5〜C8複素環系からなる群より選ばれ、 R3は (i)水素、フェニル、ヒドロキシル、C1〜C12炭化水素鎖もしくは上述のよう に定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されてもよいO−C1−C12 炭化水素鎖、および (ii)アミノ酸1〜3個のオリゴペプチド、1〜3個のアミノ酸が主鎖に酸素に よって結合されてなるオリゴペプチド、もしくはペプチド模倣物からなる群より 選ばれ、 Zは水酸基、スルフヒドリル、アミノ、カルボキシルおよびNHR11からなる 群より選ばれ、R11は上記のように定義され、 Z’は (i)ヒドロキシル、アミノ、カルバミド、カルバミル、カルバミロキシもしく はハロゲン、 (ii)水素、および (iii)上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC1〜C4アルキル、C1〜C5アルケニル、C3〜C7シクロアルケニル、もし くはC1〜C6アルコキシからなる群より選ばれ、 YおよびY’はそれそれ独立して (i)水素、ハロゲン、C1〜C4ハロアルキル、もしくはC1〜C4ハロアルコキ シ、 (ii)カルバミル、カルバミド、シアノ、ケト、ビニル、スルホキシド、ニトロ 、C1〜C3アルキルスルホニルもしくはスルホン、および (iii)上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC1〜C3アルキル、および (iv)アミノ酸1〜3個のオリゴペプチドもしくはペプチド模倣物からなる群よ り選ばれ、 または、Z’およびR1が集合的に、 (a)飽和でも不飽和でもよく、上述のように定義された少なくとも1つのR11 で付加的に置換されてもよいC5〜C8炭素環、および (b)飽和でも不飽和でもよく、少なくとも1つの窒素、酸素もしくは硫黄原子 を含み、上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC5〜C10複素環系からなる群より選ばれた環系を形成する、で表され、た だし、X−R1がフッ化ケトアシルである場合にZが水素であり、 化合物は1−(3,5−ジクロロ−2,6−ジヒドロキシ− 4−メトキシフェニル)−ヘキサン−1−オンおよび1−(3,5−ジクロロ−2 ,4−ジヒドロキシ−6−メトキシフェニル)−ヘキサン−1−オンのいずれで もない化合物、およびその医薬的に許容可能な塩。 2.R1が、カルボキシル、ペプチド模倣物、水素、飽和もしくは未飽和の炭素 数約1〜約10の炭化水素鎖、OHおよびアミノ酸数3〜12のオリゴペプチド からなる群より選ばれることを特徴とする請求の範囲第1項記載の化合物。 3.Z’およびR1が集合的に、 (a)飽和でも不飽和でもよく、上述のように定 義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されてもよいC5〜C8炭素環、お よび (b)飽和でも不飽和でもよく、少なくとも1つの窒素、酸素もしくは硫黄原子 を含み、上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC5〜C10複素環系からなる群より選ばれた環系を形成する請求の範囲第1 項記載の化合物もしくはその医薬的に許容可能な塩。 4.ZがOHであり、YおよびY1がClおよびHからなる群よりそれぞれ独立 して選ばれたことを特徴とする請求の範囲第1項記載の化合物。 5.R1が、カルボキシル、COCH3、CO(CH24CH3、CO(CH24 COOH、CO(CH23COOCH2CH3、CO(CH22COCH2CH3、 カルボキシフェニル、CO(CH2265OHからなる群より選ばれ、Z’が H、OH、OCH3、OCH2CONH2およびO(CH22CONH2からなる群 より選ばれ、Y’がH、O H、ClおよびNO2からなる群より選ばれ、R3がOH、HおよびOCH3から なる群より選ばれ、YがH、ClおよびNO2からなる群より選ばれ、ZがOH であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の化合物。 6.ピコルナウイルスによって引き起こされる病気を治療するための組成物であ り、医薬的に有効な量の化合物と医薬的に許容可能な担体との組み合わせからな り、前記化合物は式 ただし、XはC=O,C=S,S=O,(C=O)−N,(C=O)−Oおよび( C=O)−Sからなる群より選ばれ、 R1は (i)水素、ヒドロキシルもしくは飽和、不飽和およびフッ化群から選ばれた炭 素長約1〜約10の炭化水素鎖であって、前記炭化水素鎖は未置換もしくは少な くとも1つのR11によって置換され、R11は (ia)置換もしくは未置換のC1〜C4アルキル、C2〜C4アルケニル、C3〜C8 シクロアルキル、C6〜C10ビシクロアルキルもしくはアリール、 (ib)ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、アダマンチル、カルバ ミル、カルバミロキシもしくはケト、 (ic)アミノ酸残基1〜3個のオリゴペプチド、および (id)NR1314,CO213,O(C=OR13),SO214,SOR14,(C= O)NR1314,もしくはNR14(C=O)R13,ただし、 R13は水素、フェニル、ベンジル、C1〜C6アルキルおよびC3〜C6アルコキ シアルキルから選ばれ、 R14は水素、ヒドロキシル、C1〜C4アルキルおよびベンジルからなる群より 選ばれたもの、 (ii)アミノ酸1〜5個のオリゴペプチドもしくはこのオリゴペプチドとほぼ同 様な結合特性を有するペプチド模倣分子、および (iii)上述のように定義されたR11で付加的に置換されてもよいC3〜C6シク ロアルキル、C6〜C10ビシクロアルキル、C3〜C7シクロアルキルメチル、も しくはC7〜C10アリールアルキルからなる群より選ばれ、 R3は (i)水素、フェニル、ヒドロキシル、C1〜C12炭化水素鎖もしくは上述のよう に定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されてもよいO−C1−C12 炭化水素鎖、および (ii)アミノ酸1〜3個のオリゴペプチド、1〜3個のアミノ酸が主鎖に酸素に よって結合されてなるオリゴペプチド、もしくはペプチド模倣物からなる群より 選ばれ、 Zは水酸基、スルフヒドリル、アミノ、カルボキシルおよ びNHR11からなる群より選ばれ、R11は上記のように定義され、 Z’は (i)ヒドロキシル、アミノ、カルバミド、カルバミル、カルバミロキシもしく はハロゲン、 (ii)水素、および (iii)上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC1〜C4アルキル、C1〜C4アルケニル、C3〜C7シクロアルケニル、もし くはC1〜C3アルコキシからなる群より選ばれ、 YおよびY’はそれぞれ独立して (i)水素、ハロゲン、C1〜C4ハロアルキル、もしくはC1〜C4ハロアルコキ シ、 (ii)カルバミル、カルバミド、シアノ、ケト、ビニル、スルホキシド、ニトロ 、C1〜C3アルキルスルホニルもしくはスルホン、および (iii)上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC1〜C3アルキル、および (iv)アミノ酸1〜3個のオリゴペプチドもしくはペプチド模倣物からなる群よ り選ばれ、 または、Z’およびR1が集合的に、 (a)飽和でも不飽和でもよく、上述のように定義された少なくとも1つのR11 で付加的に置換されてもよいC5〜C8炭素環、および (b)飽和でも不飽和でもよく、少なくとも1つの窒素、酸素もしくは硫黄原子 を含み、上述のように定義された少なくと も1つのR11で付加的に置換されてもよいC5〜C10複素環系からなる群より選 ばれた環系を形成する、で表され、ただし、X−R1がフッ化ケトアシルである 場合にZが水素である化合物、およびその医薬的に許容可能な塩を有する群の成 員であることを特徴とする組成物。 7.ピコルナウイルスによって引き起こされる病気を治療するための薬剤の製造 法であって、医薬的に有効な量の化合物を医薬的に許容可能な担体中に配するこ とからなり、前記化合物は式 ただし、XはC=O,S=O,C=S,(C=O)−N,(C=O)−Oおよび( C=O)−Sからなる群より選ばれ、 R1は (i)水素、ヒドロキシルもしくは飽和、不飽和およびフッ化群から選ばれた炭 素長約1〜約10の炭化水素鎖であって、前記炭化水素鎖は未置換もしくは少な くとも1つのR11によって置換され、R11は (ia)置換もしくは未置換のC1〜C4アルキル、C2〜C4 アルケニル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C10ビシクロアルキルもしくはア リール、 (ib)ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、アダマンチル、カルバ ミル、カルバミロキシもしくはケト、 (ic)アミノ酸残基1〜3個のオリゴペプチド、および (id)NR1314,CO213,O(C=OR13),SO214,SOR14,(C =O)NR1314,もしくはNR14(C=O)R13,ただし、 R13は水素、フェニル、ベンジル、C1〜C6アルキルおよびC3〜C6アルコキ シアルキルから選ばれ、 R14は水素、ヒドロキシル、C14アルキルおよびベンジルからなる群より選 ばれたもの、 (ii)アミノ酸1〜5個のオリゴペプチドもしくはこのオリゴペプチドとほぼ同 様な結合特性を有するペプチド模倣分子、および (iii)上述のように定義されたR11で付加的に置換されてもよいC3〜C6シク ロアルキル、C6〜C10ビシクロアルキル、C3〜C7シクロアルキルメチル、も しくはC7〜C10アリールアルキルからなる群より選ばれ、 R3は (i)水素、フェニル、ヒドロキシル、C1〜C12炭化水素鎖もしくは上述のよう に定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されてもよいO−C1−C12 炭化水素鎖、および (ii)アミノ酸1〜3個のオリゴペプチド、1〜3個のアミノ酸が主鎖に酸素に よって結合されてなるオリゴペプチド、 もしくはペプチド模倣物からなる群より選ばれ、 Zは水酸基、スルフヒドリル、アミノ、カルボキシルおよびNHR11からなる 群より選ばれ、R11は上記のように定義され、 Z’は (i)ヒドロキシル、アミノ、カルバミド、カルバミル、カルバミロキシもしく はハロゲン、 (ii)水素、および (iii)上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC1〜C4アルキル、C1〜C4アルケニル、C3〜C7シクロアルケニル、もし くはC1〜C3アルコキシからなる群より選ばれ、 YおよびY’はそれぞれ独立して (i)水素、ハロゲン、C1〜C4ハロアルキル、もしくはC1〜C4ハロアルコキ シ、 (ii)カルバミル、カルバミド、シアノ、ケト、ビニル、スルホキシド、ニトロ 、C1〜C3アルキルスルホニルもしくはスルホン、および (iii)上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC1〜C3アルキル、および (iv)アミノ酸1〜3個のオリゴペプチドもしくはペプチド模倣物からなる群よ り選ばれ、 または、Z’およびR1が集合的に、 (a)飽和でも不飽和でもよく、上述のように定義された少なくとも1つのR11 で付加的に置換されてもよいC5〜C8炭素環、および (b)飽和でも不飽和でもよく、少なくとも1つの窒素、酸素もしくは硫黄原 子を含み、上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されて もよいC5〜C10複素環系からなる群より選ばれた環系を形成する、で表され、 ただし、X−R1がフッ化ケトアシルである場合にZが水素である化合物、およ びその医薬的に許容可能な塩を有する群の成員であることを特徴とする方法。 8.対象中にピコルナウイルス種によって引き起こされた病気の治療法であって 、化合物の医薬的に有効な量を投与することからなり、前記化合物は式 ただし、XはC=O,S=O,C=S,(C=O)−N,(C=O)−Oおよび( C=O)−Sからなる群より選ばれ、 R1は (i)水素、ヒドロキシルもしくは飽和、不飽和およびフッ化群から選ばれた炭 素長約1〜約10の炭化水素鎖であって、前記炭化水素鎖は未置換もしくは少な くとも1つのR11によって置換され、R11は (ia)置換もしくは未置換のC1〜C4アルキル、C2〜C4アルケニル、C3〜C8 シクロアルキル、C6〜C10ビシクロアルキルもしくはアリール、 (ib)ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、アダマンチル、カルバ ミル、カルバミロキシもしくはケト、 (ic)アミノ酸残基1〜3個のオリゴペプチド、および (id)NR1314,CO213,O(C=OR13),SO214,SOR14,(C= O)NR1314,もしくはNR14(C=O)R13,ただし、 R13は水素、フェニル、ベンジル、C1〜C6アルキルおよびC3〜C6アルコキ シアルキルから選ばれ、 R14は水素、ヒドロキシル、C1〜C4アルキルおよびベンジルからなる群よ り選ばれたもの、 (ii)アミノ酸1〜5個のオリゴペプチドもしくはこのオリゴペプチドとほぼ同 様な結合特性を有するペプチド模倣分子、および (iii)上述のように定義されたR11で付加的に置換されてもよいC3〜C6シク ロアルキル、C6〜C10ビシクロアルキル、C3〜C7シクロアルキルメチル、も しくはC7〜C10アリールアルキルからなる群より選ばれ、 R3は (i)水素、フェニル、ヒドロキシル、C1〜C12炭化水素鎖もしくは上述のよう に定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されてもよいO−C1−C12 炭化水素鎖、および (ii)アミノ酸1〜3個のオリゴペプチド、1〜3個のアミ ノ酸が主鎖に酸素によって結合されてなるオリゴペプチド、もしくはペプチド模 倣物からなる群より選ばれ、 Zは水酸基、スルフヒドリル、アミノ、カルボキシルおよびNHR11からなる 群より選ばれ、R11は上記のように定義され、 Z’は (i)ヒドロキシル、アミノ、カルバミド、カルバミル、カルバミロキシもしく はハロゲン、 (ii)水素、および (iii)上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC1〜C4アルキル、C1〜C4アルケニル、C3〜C7シクロアルケニル、もし くはC1〜C3アルコキシからなる群より選ばれ、 YおよびY’はそれぞれ独立して (i)水素、ハロゲン、C1〜C4ハロアルキル、もしくはC1〜C4ハロアルコキ シ、 (ii)カルバミル、カルバミド、シアノ、ケト、ビニル、スルホキシド、ニトロ 、C1〜C3アルキルスルホニルもしくはスルホン、および (iii)上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC1〜C3アルキル、および (iv)アミノ酸1〜3個のオリゴペプチドもしくはペプチド模倣物からなる群よ り選ばれ、 または、Z’およびR1が集合的に、 (a)飽和でも不飽和でもよく、上述のように定義された少なくとも1つのR11 で付加的に置換されてもよいC5〜C8 炭素環、および (b)飽和でも不飽和でもよく、少なくとも1つの窒素、酸素もしくは硫黄原 子を含み、上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されて もよいC5〜C10複素環系からなる群より選ばれた環系を形成する、で表され、 ただし、X−R1がフッ化ケトアシルである場合にZが水素である化合物、およ びその医薬的に許容可能な塩であることを特徴とする方法。 9.有効量の化合物からなる、3Cプロテアーゼを阻害するための組成物であっ て、前記化合物は式 ただし、XはC=O,S=O,C=S,(C=O)−N,(C=O)−Oおよび( C=O)−Sからなる群より選ばれ、 R1は (i)水素、ヒドロキシルもしくは飽和、不飽和およびフッ化群から選ばれた炭 素長約1〜約10の炭化水素鎖であって、前記炭化水素鎖は未置換もしくは少な くとも1つのR11によって置換され、R11は (ia)置換もしくは未置換のC1〜C4アルキル、C2〜C4 アルケニル、C3〜C8シクロアルキル、C6〜C10ビシクロアルキルもしくはア リール、 (ib)ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、アダマンチル、カルバ ミル、カルバミロキシもしくはケト、 (ic)アミノ酸残基1〜3個のオリゴペプチド、および (id)NR1314,CO213,O(C=OR13),SO214,SOR14,(C= O)NR1314,もしくはNR14(C=O)R13,ただし、 R13は水素、フェニル、ベンジル、C1〜C6アルキルおよびC3〜C6アルコキ シアルキルから選ばれ、 R14は水素、ヒドロキシル、C1〜C4アルキルおよびベンジルからなる群より 選ばれたもの、 (ii)アミノ酸1〜5個のオリゴペプチドもしくはこのオリゴペプチドとほぼ同 様な結合特性を有するペプチド模倣分子、 (iii)上述のように定義されたR11で付加的に置換されてもよいC3〜C6シク ロアルキル、C6〜C10ビシクロアルキル、C3〜C7シクロアルキルメチル、C7 〜C10アリールアルキル、C1〜C4アルコキシ、もしくはC3〜C6シクロアルコ キシル、 (iv)カルボキシル、ヒドロ蓚酸、ヒドラジド、硼酸、スルホンアミドもしくは ホルミルからなる群より選ばれ、 R3は (i)水素、フェニル、ヒドロキシル、C1〜C12炭化水素鎖もしくは上述のよう に定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されてもよいO−C1−C12 炭化水素鎖、および (ii)アミノ酸1〜3個のオリゴペプチド、1〜3個のアミノ酸が主鎖に酸素に よって結合されてなるオリゴペプチド、もしくはペプチド模倣物からなる群より 選ばれ、 Zは水酸基、スルフヒドリル、アミノ、カルボキシルおよびNHR11からなる 群より選ばれ、R11は上記のように定義され、 Z’は (i)ヒドロキシル、アミノ、カルバミド、カルバミル、カルバミロキシもしく はハロゲン、 (ii)水素、および (iii)上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC1〜C4アルキル、C1〜C4アルケニル、C1〜C4シクロアルケニル、もし くはC1〜C3アルコキシからなる群より選ばれ、 YおよびY’はそれぞれ独立して (i)水素、ハロゲン、C1〜C4ハロアルキル、もしくはC1〜C4ハロアルコキ シ、 (ii)カルバミル、カルバミド、シアノ、ケト、ビニル、スルホキシド、ニトロ 、C1〜C3アルキルスルホニルもしくはスルホン、および (iii)上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC1〜C3アルキル、および (iv)アミノ酸1〜3個のオリゴペプチドもしくはペプチド模倣物からなる群よ り選ばれ、 または、Z’およびR1が集合的に、 (a)飽和でも不飽和でもよく、上述のように定義された少な くとも1つのR11で付加的に置換されてもよいC5〜C8炭素環、および (b)飽和でも不飽和でもよく、少なくとも1つの窒素、酸素もしくは硫黄原子 を含み、上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC5〜C10複素環系からなる群より選ばれた環系を形成する、で表され、た だし、X−R1がフッ化ケトアシルである場合にZが水素である化合物、および その医薬的に許容可能な塩であることを特徴とする組成物。 10.有効量の化合物からなる、3Cプロテアーゼに類似した活性部位を有する システインプロテアーゼを阻害するための組成物であって、前記化合物は式 ただし、XはC=O,S=O,C=S,(C=O)−N,(C=O)−Oおよび( C=O)−Sからなる群より選ばれ、 R1は (i)水素、ヒドロキシルもしくは飽和、不飽和およびフッ化群から選ばれた炭 素長約1〜約10の炭化水素鎖であって、 前記炭化水素鎖は未置換もしくは少なくとも1つのR11によって置換され、R11 は (ia)置換もしくは未置換のC1〜C4アルキル、C2〜C4アルケニル、C3〜C8 シクロアルキル、C6〜C10ビシクロアルキルもしくはアリール、 (ib)ハロゲン、シアノ、ニトロ、アミノ、ヒドロキシ、アダマンチル、カルバ ミル、カルバミロキシもしくはケト、 (ic)アミノ酸残基1〜3個のオリゴペプチド、および (id)NR1314,CO213,O(C=OR13),SO214,SOR14,(C= O)NR1314,もしくはNR14(C=O)R13,ただし、 R13は水素、フェニル、ベンジル、C1〜C6アルキルおよびC3〜C6アルコキ シアルキルから選ばれ、 R14は水素、ヒドロキシル、C1〜C4アルキルおよびベンジルからなる群より 選ばれたもの、 (ii)アミノ酸1〜5個のオリゴペプチドもしくはこのオリゴペプチドとほぼ同 様な結合特性を有するペプチド模倣分子、 (iii)上述のように定義されたR11で付加的に置換されてもよいC3〜C6シク ロアルキル、C6〜C10ビシクロアルキル、C3〜C7シクロアルキルメチル、C7 〜C10アリールアルキル、C1〜C4アルコキシ、もしくはC3〜C6シクロアルコ キシル、 (iv)カルボキシル、ヒドロ蓚酸、ヒドラジド、硼酸、スルホンアミドもしくは ホルミルからなる群より選ばれ、 R3は (i)水素、フェニル、ヒドロキシル、C1〜C12炭化水素 鎖もしくは上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されて もよいO−C1−C12炭化水素鎖、および (ii)アミノ酸1〜3個のオリゴペプチド、1〜3個のアミノ酸が主鎖に酸素に よって結合されてなるオリゴペプチド、もしくはペプチド模倣物からなる群より 選ばれ、 Zは水酸基、スルフヒドリル、アミノ、カルボキシルおよびNHR11からなる 群より選ばれ、R11は上記のように定義され、 Z’は (i)ヒドロキシル、アミノ、カルバミド、カルバミル、カルバミロキシもしく はハロゲン、 (ii)水素、および (iii)上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC1〜C4アルキル、C1〜C4アルケニル、C1〜C4シクロアルケニル、もし くはC1〜C3アルコキシからなる群より選ばれ、 YおよびY’はそれぞれ独立して (i)水素、ハロゲン、C1〜C4ハロアルキル、もしくはC1〜C4ハロアルコキ シ、 (ii)カルバミル、カルバミド、シアノ、ケト、ビニル、スルホキシド、ニトロ 、C1〜C3アルキルスルホニルもしくはスルホン、および (iii)上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC1〜C3アルキル、および (iv)アミノ酸1〜3個のオリゴペプチドもしくはペプチド 模倣物からなる群より選ばれ、 または、Z’およびR1が集合的に、 (a)飽和でも不飽和でもよく、上述のように定義された少なくとも1つのR11 で付加的に置換されてもよいC5〜C8炭素環、および (b)飽和でも不飽和でもよく、少なくとも1つの窒素、酸素もしくは硫黄原子 を含み、上述のように定義された少なくとも1つのR11で付加的に置換されても よいC5〜C10複素環系からなる群より選ばれた環系を形成する、で表され、た だし、X−R1がフッ化ケトアシルである場合にZが水素である化合物、および その医薬的に許容可能な塩であることを特徴とする組成物。 11.サンプル中のピコルナウイルス種の存在を判定するための方法であって、 (a)標識化合物を形成するために検出可能な標識を請求の範囲1記載の化合物 に結合し、 (b)阻害剤とウイルスタンパク質との間の結合を可能にする条件下で標識化合 物とサンプルとを接触させ、 (c)阻害剤にサンプル中のいずれかのタンパク質が結合しているかを判定し、 肯定の答はサンプル中のピコルナウイルス種の存在を示すものとすることからな る方法。 12.ピコルナウイルスがライノウイルス種であることを特徴とする請求の範囲 第8項記載の方法。 【図1】 【図2】【図2】R'''=Leu、Val、Ile oの側鎖のような小さなもしくは分枝した脂 肪族 【図2】【図2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 49/84 C07C 49/84 E 59/88 59/88 69/732 69/732 Z C07D 217/24 C07D 217/24 311/30 311/30 403/06 403/06 493/04 106 493/04 106A C12Q 1/70 C12Q 1/70 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG),UA(AM,AZ,BY,KG,KZ ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT,AU ,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA,CH, CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,G B,GE,HU,IL,IS,JP,KE,KG,KP ,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU, LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO,N Z,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI ,SK,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,US, UZ,VN,YU (72)発明者 ショケン ミカエル イスラエル、クバルサバ44434、シャウル ハメレシュ 5/14 (72)発明者 プジス レオポルド イスラエル、ベネアイシュ79845、ガンネ タル 2042

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.次の化学式(I)を有し、 ここで、XがC=O,S=O,C=S,(C=O)-N,(C=O)-Oおよび (C=O)-Sからなるグループから選択されることを特徴とする化合物。
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