JP2000356270A - メカニカルシール - Google Patents

メカニカルシール

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JP2000356270A
JP2000356270A JP11168067A JP16806799A JP2000356270A JP 2000356270 A JP2000356270 A JP 2000356270A JP 11168067 A JP11168067 A JP 11168067A JP 16806799 A JP16806799 A JP 16806799A JP 2000356270 A JP2000356270 A JP 2000356270A
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stopper ring
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回転機器への組み込み作業やメンテナンス作
業を容易に行いうるカートリッジ形のメカニカルシール
を提供する。 【解決手段】 静止側密封要素3と回転側密封要素4と
の間の位置決めは、ストッパーリング36に取り付けた
セット爪5により行われる。ストッパーリング36のス
リーブ34への連結は、ストッパーリング36に形成さ
れた環状溝48と、スリーブ34に形成されたピン係合
孔49と、ピン係合孔49に係合するピン部52と環状
溝48に当該リング36の周方向に相対移動自在に且つ
その軸線方向に相対変位不能に係合する頭部53とから
なる頭付きピン51と、ストッパーリング36に環状溝
48を開口すべく形成された頭部導入口と、を具備して
なる係合連結手段37により行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転機器の軸封部
ケーシングに取り付けられる静止側密封要素と軸封部ケ
ーシングを貫通する回転軸に挿脱自在に取り付けられる
回転側密封要素とを複数のセット爪により一体連結する
ように構成されたカートリッジ形のメカニカルシールに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、メカニカルシールは、回転機器
の軸封部ケーシングに取り付けられる静止側密封要素と
軸封部ケーシングを貫通する回転軸に取り付けられる回
転側密封要素とで構成されている。そして、当該メカニ
カルシールの軸封部ケーシング及び回転軸への取付け
は、各密封要素を構成する複数の構成部材(密封環等)
を個別に一定の手順で組み込むことによって行われる。
【0003】ところで、両密封要素を構成する構成部材
相互の位置関係は、当該メカニカルシールの機能を決定
する重要な要素であり、各構成部材の組み込みは、かか
る位置関係が適正となるように行う必要がある。すなわ
ち、両密封要素の径方向及び軸線方向における位置決め
を適正に行って、静止密封環と回転密封環との対向端面
たる密封端面の平行度(回転軸に対する直角度)及び同
心度が確保され且つ両密封端面の接触圧が適正となるよ
うに組み込む必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの密封
要素は多くの部材からなっているため、未熟練者は勿
論、熟練者であっても、上記した適正な位置関係を維持
した状態で回転機器に組み込む作業は極めて困難であ
り、組み込み不良により所定のシール機能が発揮されな
い場合も稀ではない。同様に、回転機器からの取り外
し,再組み込みを必要とするメンテナンス作業も面倒且
つ困難である。
【0005】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、両密封要素を使用状態と同一形態に組み立てた
状態で回転機器への取り付け,取り外しを行うことがで
き、回転機器への組み込み作業やメンテナンス作業を容
易に行いうるカートリッジ形のメカニカルシールを提供
することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決した本発
明のメカニカルシールは、回転機器の軸封部ケーシング
に取り付けられる静止側密封要素と軸封部ケーシングを
貫通する回転軸に挿脱自在に取り付けられる回転側密封
要素とを、複数のセット爪により一体連結するように構
成されたカートリッジ形のメカニカルシールである。而
して、静止側密封要素は、軸封部ケーシングに取り付け
られる筒状の取付ケースと、取付ケース内に保持された
静止密封環と、取付ケースに静止密封環と同心状をなし
て形成された円形の位置決め面と、を具備するものであ
る。回転側密封要素は、回転軸に挿脱自在に嵌挿される
薄肉円筒であって、一端部を取付ケースから突出させた
状態で静止側密封要素を同心状に洞貫するスリーブと、
静止密封環と対向させた状態でスリーブの他端部に取付
けられた回転密封環と、スリーブの一端部に挿通された
ストッパーリングと、ストッパーリングとスリーブとを
軸線方向に相対変位不能に係合連結する係合連結手段
と、を具備するものである。係合連結手段は、ストッパ
ーリングの内周面部に形成された環状溝と、スリーブに
形成された複数のピン係合孔と、各ピン係合孔に係合す
るピン部とストッパーリングの環状溝に当該リングの周
方向に相対移動自在に且つその軸線方向に相対変位不能
に係合する頭部とからなる複数の頭付きピンと、ストッ
パーリングの一側端面部に前記環状溝をその周方向の複
数箇所において開口すべく形成されており、各ピン係合
孔に係合された頭付きピンの頭部を当該リングの軸線方
向への相対移動により前記環状溝内へと導入させうる複
数の頭部導入口と、を具備してなるものである。各セッ
ト爪は、当該メカニカルシールの回転機器への取り付
け,取り外し時において両密封要素を使用形態(両密封
環の対向端面たる密封端面の平行度,同心度が確保され
且つ両密封端面の接触圧が適正となる形態)と同一形態
に一体連結しておくためのものであり、ストッパーリン
グに着脱自在な取付部と前記位置決め面に係合する係合
部とを具備するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
〜図11に基づいて具体的に説明する。
【0008】図1〜図11に示すメカニカルシールM
は、回転機器の軸封部ケーシング1とこれを貫通して機
器外に突出する回転軸2との間に介装されて、当該回転
機器の内部領域たる被密封流体領域Aと外部領域たる大
気領域Bとを遮蔽シールするものであり、静止側密封要
素3と、回転側密封要素4と、両密封要素3,4を軸封
部ケーシング1及び回転軸2への着脱時に一体連結させ
ておくための複数のセット爪5…とからなるカートリッ
ジ形のものである。なお、以下の説明において、前後と
は図1における左右を意味するものとする。
【0009】静止側密封要素3は、図1及び図6に示す
如く、軸封部ケーシング1に取付けられる筒状の取付ケ
ース6と、取付ケース6の内部に設けられた静止密封環
7と、静止密封環7に取り付けられたスプリング受け体
8と、取付ケース6と静止密封環7との間に配設された
スプリング部材9と、取付ケース6の前端部(後述する
スプリング保持体10の前端部)11に静止密封環7と
同心状をなして形成された円形の位置決め面12とを具
備する。
【0010】取付ケース6は、図1及び図6に示す如
く、円筒状のケース本体13と、ケース本体13の前端
内周部に嵌合固定された円環状のスプリング保持体10
とからなる。ケース本体13は、これを回転軸2が同心
状に洞貫する状態で、ボルト・ナット14…(一組のみ
図示)により軸封部ケーシング1の前端部に取付けられ
ている。スプリング保持体10は、その前端部11をケ
ース本体13の前端面から前方に突出させると共に回転
軸2が同心状に洞貫する状態で、適当数の小ネジ15…
(一本のみ図示)によりケース本体13の前端部に取付
けられている。スプリング保持体10の前端面は、ケー
ス本体13の軸線に直交する環状平面に形成されてい
る。取付ケース6の前端部の外周面つまりスプリング保
持体10の前端部11の外周面には、ケース本体13及
び後述する静止密封環7と同心状をなす円形の位置決め
面12が形成されると共に、その後部に位置して環状の
係合溝16が形成されている。また、スプリング保持体
10の内周部に形成した環状凹部17には、図6に示す
如く、環状のシール部材18が装填されていて、スプリ
ング保持体10と回転軸2との間を二次シールするよう
に工夫されている。この例では、シール部材18とし
て、複数のプラスチック(PTFE等)製のスパイラル
リング(スパイラル状をなす帯状体)が使用されてお
り、これらのスパイラルリングを軸線方向に重ねた状態
で環状凹部17に装填させている。ケース本体13に
は、図1に示す如く、フラッシング通路19及びクエン
チング通路20が設けられている。
【0011】静止密封環7は、図1に示す如く、円筒状
の保持体21とこれに固着した環状の密封環本体22と
からなり、Oリング23及びドライブピン24を介して
ケース本体13の内周部に軸線方向(前後方向)に移動
可能に且つ相対回転不能に保持されている。密封環本体
22の先端面(後端面)25は尖端形状に形成されてい
る。一般に、保持体21は金属で構成され、密封環本体
22はセラミックス,超硬合金,カーボン等で構成され
ており、この例では保持体21をチタンで、また密封環
本体22を炭化珪素で構成してある。
【0012】保持体21は、図1及び図6に示す如く、
小径の第1円筒部26とその後端に一体形成した大径の
第2円筒部27とからなる。第1円筒部26には、軸線
方向に延びる前方開口状の切欠溝28が形成されてい
る。密封環本体22は、第2円筒部27に同心状に嵌合
固着されている。
【0013】静止密封環7は、図1及び図6に示す如
く、保持体21の第1円筒部26に形成した切欠溝28
にケース本体13の内周部に植設したドライブピン24
を係合させることにより、切欠溝28の範囲での軸線方
向移動を許容された状態で、ケース本体13に相対回転
不能に保持されている。ドライブピン24は、ケース本
体13の内周部に形成された小径の環状段部29に植設
されている。この環状段部29の内径は、当該環状段部
29を保持体21の第1円筒部26が若干の隙間を隔て
て挿通しうる程度に設定されている。なお、この例で
は、ドライブピン24及び切欠溝28は、図11に示す
如く、直径方向に対向する2箇所に設けられている。
【0014】静止密封環7は、図1に示す如く、環状段
部29の後位において、保持体21の第1円筒部26の
外周部とケース本体13の内周部との間に介装したOリ
ング23を介して、ケース本体13に二次シールされた
同心状態で軸線方向移動自在に保持されている。この静
止密封環7は、ケース本体13に形成された位置決め面
12と同心状をなしている。
【0015】スプリング受け体8は、図1、図6及び図
11に示す如く、その一箇所30を切離した金属製(S
US304等)の環状板で構成されており、環状段部2
9の前位において、保持体21の第1円筒部26の前端
部外周に形成した環状凹部31に係合固定されている。
スプリング受け体8は、その一部30が切離されている
ことにより、素材の弾性を利用して環状凹部31に係脱
しうるものであり、その構成材及び板厚は、かかる環状
凹部31への係脱を可能とする弾性変形とスプリング部
材9によるスプリング圧を受け止め得る強度とを確保で
きることを条件として、適宜に選定される。なお、スプ
リング受け体8の後方への一定量以上の移動は、環状段
部29の前端部への衝合により阻止されており、静止密
封環7が後述するスプリング部材9により押圧されたと
きにも取付ケース6から後方へ抜け出すことがないよう
に工夫されている。
【0016】スプリング部材9は、図6及び図11に示
す如く、スプリング保持体10とスプリング受け体8と
の間に介装された複数のコイルスプリング32…で構成
されており、静止密封環7を後方へと押圧附勢してい
る。コイルスプリング32…は、周方向に等間隔を隔て
て配置されている。なお、各コイルスプリング32の前
端部は、スプリング保持体10の後端部に形成した凹部
33に係合保持されている。
【0017】回転側密封要素4は、図1に示す如く、回
転軸2に挿通されたスリーブ34と、スリーブ34に固
定保持された回転密封環35と、スリーブ34を回転軸
2に固定するためのストッパーリング36と、ストッパ
ーリング36をスリーブ34に軸線方向に相対変位不能
に係合連結するための係合連結手段37と、ストッパー
リング36に螺合されており、スリーブ34の外周面へ
と締め付け自在な適当数(この例では2個)の第1セッ
トスクリュー38a,38a及びスリーブ34を貫通し
て回転軸2の外周面へと締め付け自在な適当数(この例
では2個)の第2セットスクリュー38b,38bと、
を具備する。
【0018】スリーブ34は、図1に示す如く、その前
後端部39,40を取付ケース6から突出させた状態で
回転軸2に挿通されている。スリーブ34は後端部40
を除いて薄肉の円筒形状をなすものであり、後端部40
の内周部には回転軸2との間を二次シールするOリング
43が保持されている。また、スリーブ34の前端部3
9には適当数(この例では2つ)のセット孔55,55
が穿設されている。
【0019】回転密封環35は、図1に示す如く、スリ
ーブ34の後端部40に、Oリング44及びドライブピ
ン45を介して同心状に嵌合固定されている。回転密封
環35には、静止密封環7つまり密封環本体22がコイ
ルスプリング32…により押圧接触されている。回転密
封環35はセラミックス,超硬合金等で構成されてお
り、この例では炭化珪素で構成されている。なお、当該
メカニカルシールMは、静止密封環7と回転密封環35
との対向端面である密封端面25,46の相対回転摺接
作用により、その相対回転摺接部分の外周側領域である
被密封流体領域Aと内周側領域である大気領域Bとをシ
ールするように構成された端面接触型のものであり、特
に、静止密封環7の密封端面25を前述した如く尖端形
状として回転密封環35の密封端面46に線接触するよ
うに工夫された所謂ナイフエッジシールである。
【0020】ストッパーリング36は、図1〜図6に示
す如く、スリーブ34の前端部39にこれと同心状に嵌
合された円環状体であり、次のような係合連結手段37
により、ストッパーリング36の前端内周部に形成した
環状段部47がスリーブ34の前端面に衝合する状態
(ストッパーリング36のスリーブ34への適正な嵌合
状態であり、以下「適正嵌合状態」という)に、スリー
ブ34に係合連結されるようになっている。
【0021】すなわち、係合連結手段37は、図1〜図
9に示す如く、ストッパーリング36の内周面部に形成
された環状溝48と、スリーブ34の前端部39に穿設
された複数のピン係合孔49…と、ストッパーリング3
6の一側端面部たる後端面部に形成された複数の頭部導
入口50…と、ストッパーリング36をスリーブ34に
軸線方向に相対変位不能に保持する複数の頭付きピン5
1…とを具備してなる。ピン係合孔49及び頭部導入口
50の数は、頭付きピン51の使用数に応じて設定され
るものであり、この例では2個の頭付きピン51,51
が使用されている。
【0022】スリーブ34の前端部39には、図1〜図
6に示す如く、周方向に等間隔を隔てた2箇所に配し
て、円形状のピン係合孔49,49が形成されている。
また、ストッパーリング36のスリーブ34への挿入側
端面部である後端面部には、図2〜図5、図7及び図8
に示す如く、周方向に等間隔を隔てた2箇所に配して、
環状溝48を開放する頭部導入口50,50が形成され
ている。各頭部導入口50は、後述するように頭付きピ
ン51の頭部53を環状溝48に導入できる大きさのも
のとされている。
【0023】各頭付きピン51は、図1〜図6及び図9
に示す如く、ピン係合孔49に係脱自在な円柱状のピン
部52とその一端部に連結された頭部53とからなる断
面T字形状をなす金属製(この例ではSUS304製)
の一体成形物である。ピン部52の長さ(軸線方向長
さ)は、頭部53をスリーブ34の外周面に接触させた
状態においてスリーブ34の内周面に突出することなく
ピン係合孔49に係合させることができるように、ピン
係合孔49が形成されているスリーブ部分の厚みに略一
致する寸法に設定されている。頭部53は、その中心部
にピン部52が突設された円板状をなすもので、その直
径を環状溝48の溝幅Wに略一致させると共にその厚み
を環状溝48の溝深さDに略一致させることにより、ス
トッパーリング36が適正嵌合状態にあるときにおいて
環状溝48内を軸線方向に変位不能な状態で周方向に相
対移動できるようになっている。したがって、各頭付き
ピン51をピン係合孔49に係合させた上、ストッパー
リング36を,各頭部導入口50が各頭部53に対向す
る位置(図3に示す位置であり、以下「嵌脱可能位置」
という)に位置させた状態でスリーブ34に嵌合させ
て、スリーブ34に対して後方移動させていくと、各頭
部53が環状溝48内へと相対的に導入される(図
5)。更に、ストッパリング36をスリーブ34に対し
て後方移動させて適正嵌合状態となすことにより、各頭
部53が環状溝48内に完全に導入される(図3,図
4)。そして、この状態から、ストッパーリング36を
所定角回転させて(例えば、嵌脱可能位置に対して90
°回転させて)、各頭部53を頭部導入口50,50か
ら齟齬する位置(図2に示す位置であり、以下「固定位
置」という)に相対的に周方向移動させることにより、
ストッパーリング36を、スリーブ34に対して、適正
嵌合状態において軸線方向に相対変位不能に係合保持す
ることができる。なお、頭部53の形状は、環状溝48
内を相対移動できるものである限りにおいて任意であ
り、上記した円板形状とする他、例えば、短軸長さが溝
幅Wに略一致する楕円板形状又は長円板形状や直径が溝
幅Wに略一致する球体形状等としてもよい。また、ピン
部52の断面形状及びピン係合孔49の形状も、薄肉の
スリーブ34の強度を必要以上に低下させるものないこ
とを条件として任意であり、例えば、楕円形状,方形状
等とすることができる。
【0024】ストッパーリング9には、周方向に適当間
隔を隔てて径方向に貫通する適当数(この例では2つ)
の第1ネジ孔54a,54a及び適当数(この例では2
つ)の第2ネジ孔54b,54bが穿設されている。こ
れらネジ孔の配置は、ストッパリング36を上記した固
定位置に位置させた適正嵌合状態において、図2に示す
如く、第1ネジ孔54a,54aはスリーブ34に穿設
したセット孔55,55に合致しないが第2ネジ孔54
b,54bはセット孔55,54に合致するように、設
定されている。而して、各第1ネジ孔54aには第1セ
ットスクリュー38aが螺合されていて、図2に示す如
く、各第1セットスクリュー38aをスリーブ34の外
周面へと締め付けることにより、ストッパーリング36
がスリーブ34に固定される。一方、セット孔55に合
致する各第2ネジ孔54bには第2セットスクリュー3
8bが螺合されていて、図2に示す如く、各第2セット
スクリュー38bをセット孔55を貫通して回転軸2の
外周面へと締め付けることにより、ストッパーリング3
6が回転軸2に固定される。したがって、ストッパーリ
ング36に設けた各第1及び第2セットスクリュー38
a,38bを締め付けることにより、スリーブ34を回
転軸2に固定させることができ(図1及び図2に示す状
態)、各第1及び第2セットスクリュー38a,38b
を緩めることにより、スリーブ34を回転軸2に挿脱自
在となすことができる(図3に示す状態)。なお、両セ
ット孔55,55は、図2及び図3に示す如く、スリー
ブ34の軸線方向においてピン係合孔49,49に一致
する位置であって、スリーブ34の周方向において一方
のピン係合孔49の両側近傍位置に配置されている。ま
た、各ネジ孔54a,54bは、図2に示す如く、スト
ッパーリング36を固定位置に位置させた適正嵌合状態
において、各々、ピン係合孔49と頭部導入口50との
中間位置に位置するように、配置されている。また、ス
トッパーリング36の固定位置と嵌脱位置とに亘る回転
に伴う各頭部53の環状溝48内での移動は、各セット
スクリュー38a,38bを図3に示す如く環状溝48
に突出しない位置に位置させておくことによって、支障
なく行うことができる。
【0025】したがって、ストッパーリング36を頭付
きピン51,52によりスリーブ34に連結したまま
で、各第1及び第2セットスクリュー38a,38bを
スリーブ34の外周面及び回転軸2の外周面へと締め付
けることによりスリーブ34を回転軸2に固定させるこ
とができ(図1及び図2に示す状態)、各セットスクリ
ュー38a,38bを緩めることによりスリーブ34を
回転軸2に挿脱することができる(図3に示す状態)。
特に、各ネジ孔54が、図2に示す如く、ストッパーリ
ング36を固定位置に位置させた適正嵌合状態において
ピン係合孔49と頭部導入口50との中間位置に位置す
るように且つ環状溝48へ貫通するように設けられてい
ることから、各セットスクリュー38a,38bを緩め
た場合にも、その先端部が環状溝48に突出するように
しておくことにより、当該先端部が頭付きピン51の頭
部53が頭部導入口50に合致する位置へと相対移動さ
れることがなく、つまりストッパーリング36が不測に
回転してスリーブ34から脱離することがなく、スリー
ブ34の回転軸2への挿脱時にスリーブ34とストッパ
ーリング36との頭付きピン51,51による連結が解
除されることがない。ところで、スリーブ34の全長
は、両密封要素3,4の軸線方向における位置関係が適
正となる状態において、つまり両密封環4,5のスプリ
ング部材9による接触圧が適正となる状態において、ス
リーブ34に取り付けられたストッパーリング36の後
端面とスプリング保持体10の前端面とが軸線方向に所
定の間隔(以下「適正間隔」という)Hを隔てて対向す
るように、設定されている。
【0026】各セット爪5は、図6〜図8及び図10に
示す如く、矩形板状の径方向位置決め部56と、径方向
位置決め部56の一端部にこれと平行状に連なる矩形板
状の取付部57と、径方向位置決め部56の一端部にこ
れと直交状に連なる矩形板状の軸線方向位置決め部58
と、径方向位置決め部56の他端部に軸線方向位置決め
部58と平行状に連なる矩形板状の係合部59とからな
る金属製又はプラスチック製(この例ではSUS304
製)の一体成形物である。各部56,57,58,59
の幅は同一とされており、取付部57の幅方向中央部に
は挿通孔60が穿設されている。この例では、3個のセ
ット爪5…を使用しており、これらのセット爪5…を、
各取付部57の挿通孔60を挿通させた適宜の固定具
(この例では六角穴付ボルトを使用)61をストッパー
リング36に形成したネジ孔62に螺合させることによ
り、ストッパーリング36の外周部にその周方向に等間
隔を隔てて取り付けるようになっている。径方向位置決
め部56と取付部57との板厚方向(軸線方向位置決め
部58及び係合部59の突出方向に平行する方向)にお
ける位置関係は、両密封要素3,4が同心状態である場
合において取付部56をストッパーリング36に取り付
けたとき、径方向位置決め部56が位置決め面12に当
接するように設定されている。また、軸線方向位置決め
部58の板厚h並びに軸線方向位置決め部58と係合部
59及び挿通孔60との間隔は、両密封要素3,4の軸
線方向位置関係が適正である場合(適正間隔Hが確保さ
れている場合)において取付部56をストッパーリング
36に取り付けたとき、軸線方向位置決め部58がスト
ッパーリング36の後端面とスプリング保持体10の前
端面とに挟圧されると共に係合部59が環状凹部16に
係合するように設定されている。なお、密封環7,8を
相互押圧させているコイルスプリング32…の附勢力に
より、スリーブ34が取付ケース6に対して後方へと押
圧されることになるが、ストッパーリング36とスプリ
ング保持体10との軸線方向間隔は、その間に軸線方向
位置決め部58が介在することから、適正間隔Hに附勢
保持されることになる。したがって、両密封要素3,4
の軸線方向における相対変位は、ストッパーリング36
とスプリング保持体10との間に軸線方向位置決め部5
8が上記附勢力により挟圧されることによって阻止され
ることになる。勿論、かかる相対変位阻止は、係合部5
9の環状凹部16への係合作用によっても行われる。
【0027】以上のように構成されたメカニカルシール
Mは、次のようにして、所定のシール機能を発揮する使
用形態と同一形態をなすカートリッジ構造に組み立てら
れる。
【0028】まず、ケース本体13内に、その後方か
ら、Oリング23を嵌合させた静止密封環7を挿入す
る。そして、静止密封環7の切欠溝28,28にドライ
ブピン24,24を係合させた上、スプリング受け体8
を静止密封環7の環状凹部31に係合させて静止密封環
7に固定する。かかるスプリング受け体8の環状凹部3
1への係合は、一箇所30を切離した環状板であるスプ
リング受け体8自体の弾性変形により容易に行うことが
できる。
【0029】次に、静止密封環7にその後方から回転密
封環35を固着したスリーブ34を挿通させて、静止密
封環7に回転密封環35を対向させる。そして、ケース
本体13から前方に突出させたスリーブ34の前端部3
9に、コイルスプリング32…及びシール部材18を保
持させたスプリング保持体10を挿通させると共に、各
ピン係合孔49に頭付きピン51のピン部52に係合さ
せる。
【0030】しかる後、スプリング保持体10を小ネジ
15…によりケース本体13に取り付けて取付ケース6
を組み立てると共に、ストッパーリング36をスリーブ
34の前端部39に嵌合させて、各頭付きピン51の頭
部53を頭部導入口50から環状溝49内に導入させ
る。すなわち、ストッパーリング36を嵌脱可能位置に
位置させる(図3,図4)。
【0031】そして、ストッパーリング36を嵌脱可能
位置から90°回転させて固定位置にもたらすことによ
り、頭付きピン51,51によりストッパーリング36
をスリーブ34の前端部39に固定(軸線方向に相対変
位不能に係合連結)させる(図2参照)。さらに、各セ
ット爪5の取付部57を、径方向位置決め部56をスプ
リング保持体10の位置決め面12に接触係合させると
共に係合部59を環状凹部16に係合させ且つ軸線方向
位置決め部58をストッパーリング36とスプリング保
持体10との間に挟圧させた状態で、ストッパーリング
36に取り付けることにより、両密封要素3,4の軸線
方向及び径方向における位置関係が使用形態と同一とな
るように位置決めされたカートリッジ構造のメカニカル
シールMが組み立てられる(図6参照)。
【0032】このとき、セット爪5…の径方向位置決め
部56…は平板形状をなしていて、円形の位置決め面1
2に線接触するにすぎないが、位置決め面12における
周方向に等間隔を隔てた3箇所で接触していることか
ら、両密封要素3,4の径方向における位置関係を適正
(同心)に保持することができる(図8参照)。また、
セット爪5の径方向位置決め部56及び取付部57が平
板形状をなしているため、密封要素3,4の径が当該実
施の形態におけるものと異なる場合にも、ストッパーリ
ング36の外周面と位置決め面12との半径差(両面が
同一径である場合を含む)が、当該実施の形態における
と同一となるようにしておくことにより、当該実施の形
態におけるセット爪5…をそのまま使用することができ
る。つまり、セット爪5を汎用的に使用することができ
る。勿論、かかる汎用性を有する点は、頭付きピン51
についても同様である。
【0033】ところで、メカニカルシールMを脱着させ
る場合、両密封要素3,4を連結しておくためにストッ
パーリング36をスリーブ34に固定しておく必要があ
るが、かかるストッパーリング36のスリーブ34への
固定は、上記した頭付きピン51を含む係合連結手段3
7による他、第1セットスクリュー38a,38aをス
リーブ34の外周面へと強く締め付けることによって
も、或いはセット爪51の軸線方向位置決め部58を延
長して、この延長端をスリーブ34に形成した長孔に係
合させるようにすることによっても、行うことができ
る。しかし、前者の場合、第1セットスクリュー38
a,38aをスリーブ34へと強く締め付けると、薄肉
のスリーブ34が変形する虞れがある。かかる場合、ス
リーブ34を厚肉のものとしておくと、このような虞れ
はないが、スリーブ34が貫通する静止密封環7やスリ
ーブ34に嵌合固定させる回転密封環35の径が必要以
上に大きくなり、これに伴ってケース本体13等も必然
的に大型化し、メカニカルシールMが徒に大型化するこ
とになる。しかも、スリーブ34は長尺なものであるか
ら、これを厚肉のものとすると、密封環7,8等が大型
化することとも相俟って、メカニカルシールM全体が徒
に重量化することになる。また、後者の場合、軸線方向
位置決め部58の延長端を係合させる長孔を3つ以上設
けておくことは、薄肉であるスリーブ34の強度(長孔
が形成される部分の強度)の確保上、実質的に不可能で
ある。したがって、かかる場合、密封要素3,4の径方
向位置決めが2個のセット爪5,5により行われること
になるが、2個のセット爪5,5によっては当該位置決
めを確実に行うことが困難であり、位置決め精度が低下
する。また、2個のセット爪5,5により位置決めを行
う場合、径方向位置決め部56を位置決め面12に沿う
円弧形状としておかざるを得ないが、このような形状と
した場合には、上記したような汎用的使用は不可能であ
る。
【0034】しかし、上記した如き係合連結手段37に
よれば、スリーブ34とストッパーリング36とを頭付
きピン51により軸線方向に変位不能に係合連結させる
にすぎないから、前者のようにスリーブ34が変形する
虞れはない。また、スリーブ34にはピン部52が係合
しうる極く小さなピン係合孔49が形成されるにすぎな
いから、後者のようにスリーブ34の強度が低下する虞
れはない。また、後者のようにセット爪51の使用数が
限定されないから、3個以上のセット爪51…により径
方向位置決めの精度を向上させることができる。しか
も、3個以上のセット爪51…を使用することにより、
その各部56,57,58,59を上記した如き汎用性
を有する平板形状のものとすることができ、セット爪形
状のシンプル化及び大量生産を可能として製作コストの
大幅な低減も実現できる。
【0035】このように、両密封要素3,4が係合連結
手段37及びセット爪5…により軸線方向及び径方向に
適正に位置決めされた状態で一体連結されたメカニカル
シールMは、そのまま回転機器に組み込むことができ、
爾後、セット爪5…を取り外すことにより、良好なシー
ル機能を発揮することができる。
【0036】すなわち、スリーブ34を回転軸2に挿通
させると共に、取付ケース6をボルト・ナット14によ
り軸封部ケーシング1に取り付けて、静止側密封要素4
を軸封部ケーシング1に取り付ける。そして、各第1及
び第2セットスクリュー38a,38bをスリーブ34
及び回転軸2に締め付けて、回転側密封要素4を回転軸
2に取り付ける。しかる後、各セット爪5をストッパー
リング36から取り外すことにより、メカニカルシール
Mの回転機器への組み込みを完了する(図1,図2参
照)。
【0037】かかるメカニカルシールMへの回転機器へ
の組み込み作業は、当該メカニカルシールMが上記した
如く予め使用形態と同一形態に組み立てられていること
から、両密封要素3,4の各構成部材を各別に組み込む
場合に比して、極めて容易であり、未熟練者であって
も、組み込み不良を生じることなく、適正に行うことが
できる。
【0038】したがって、このようにして組み込まれた
メカニカルシールMによれば、回転軸2の回転に伴っ
て、静止密封環7つまり密封環本体22と回転密封環3
5との対向端面である密封端面25,46が適正圧で接
触された平行,同心状態で相対回転することになり、か
かる密封端面25,46の相対回転摺接作用により被密
封流体領域Aと大気領域Bとを良好にシールすることが
できる。しかも、かかるシール機能は、取付ケース6内
における密封端面25,46の内周側領域と取付ケース
6外の大気領域Bとの連通部分がスプリング保持体10
の内周凹部17に装填したシール部材18により二次シ
ールされていることによって、より良好に発揮される。
【0039】ところで、一般のメカニカルシールでは、
スプリング受け体8に相当する部材にドライブピン24
に相当するピン部材を後方へと突設して、このピン部材
をスプリング保持体10に相当する部材に形成した貫通
孔に挿通させると共に、ピン部材の端部に当該貫通孔よ
り大径の抜け止め部を設けて、静止密封環7の相対回転
を阻止するように図っているのが普通である。しかし、
かかる構成にあっては、当該メカニカルシールの大型化
を回避するために、静止密封環を押圧するためのスプリ
ング部材及び静止密封環の相対回転を阻止するためのピ
ン部材を回転軸から径方向に一定以上離れた位置に配置
することができない。このため、スプリング保持体10
に相当する部材の内周部に、環状凹部17に相当するス
ペースを確保することができず、シール部材18のよう
な二次シール手段を設けておくことができない。
【0040】しかし、上記したメカニカルシールMで
は、スプリング受け体8をその一箇所30で切離した環
状板で構成すると共に、ドライブピン24をケース本体
13に設けて、これを静止密封環7の外周部に係合させ
るようにしたから、メカニカルシールMを徒に大型化さ
せることなく、シール部材18を設けておくためのスペ
ース(環状凹部17)を確保することができ、シール部
材18による二次シール作用により、上記した如くメカ
ニカルシールMによるシール機能の更なる向上を図るこ
とができる。しかも、スプリング受け体8を薄い環状金
属板で構成すると共に、これを静止密封環7の外周部に
係合させるようにしたから、メカニカルシールMの小型
化と部品点数の低減による構造の簡略化を図ることがで
き、且つその組み立ても容易となる。
【0041】また、メカニカルシールMの回転機器から
の取り外しは、上記した回転機器への組み込みと逆の手
順により行うことができ、当該組み込みと同様に容易に
行うことができる。すなわち、各セット爪5を上記した
状態となるようにストッパーリング36に取り付けた
上、各第1及び第2セットスクリュー38a,38bを
緩めると共に、取付ケース6を軸封部ケーシング1から
取り外すことにより、メカニカルシールMを組み立てた
状態のまま回転機器から取り外すことができる。このよ
うに、メカニカルシールMを使用形態と同一形態に組み
立て状態で回転機器に脱着することにより、メカニカル
シールMの組み立て,分解を含めたメンテナンス作業も
極めて容易に行うことができる。
【0042】さらに、本発明に係るメカニカルシールM
は、上記した如く、回転機器への脱着を使用形態と同一
形態に組み立てたカートリッジ構造物として行うことが
できるものであるから、メカニカルシールの装着を予定
しない回転機器の軸封部(例えば、グランドパッキング
を使用するように構成されたスタフィングボックス等)
にも、その構造を変更することなく、そのまま装着する
ことができ、スタフィングボックス等の既存の軸封部を
メカニカルシールによるものに容易に改造することがで
きる。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から容易に理解されるよう
に、本発明のメカニカルシールは、ストッパーリングの
スリーブへの固定を容易且つ確実に行うことができ、セ
ット爪の使用数が限定されず、その汎用性,シンプル
化,大量生産を実現することができる。したがって、両
密封要素を使用形態と同一形態をなす一体構造物(カー
トリッジ構造物)に容易且つ高精度に組み立てることが
でき、かかる組み立て状態のままで回転機器に脱着する
ことができ、回転機器への組み込み,取り外し作業及び
メンテナンス作業を、作業者の熟練度に拘わらず、適正
且つ容易に行うことができる。しかも、スリーブを可及
的に薄肉のものとできるから、これが貫通する静止密封
環の径を可及的に小さくすることができる等、密封要素
構成部材ひいてはメカニカルシールの小型化,軽量化を
図ることができる。また、本発明のメカニカルシール
は、使用形態と同一の形態に組み立てた状態で回転機器
への脱着を行うことができるものであるから、メカニカ
ルシールの装着を予定しない回転機器の軸封部(例え
ば、グランドパッキングを使用するように構成されたス
タフィングボックス等)にも、その構造を変更すること
なく、そのまま装着することができ、シール条件や要求
されるシール機能の変更等にも、これに容易に対応する
ことができる汎用性,実用性に富むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るメカニカルシールの実施の形態を
示したもので、シール機能を発揮する使用形態を示す縦
断側面図(断面は図2のI−I線に沿う)である。
【図2】図1のII−II線に沿う縦断正面図である。
【図3】頭付きピンがストッパーリングの環状溝に導入
された状態を示す図2相当の縦断正面図である。
【図4】図3のIV−IV線に沿う要部の断面図である。
【図5】図3と異なる状態を示す図3相当の断面図であ
る。
【図6】当該メカニカルシールの組み立て状態を示す要
部の縦断側面図である。
【図7】図6のVII − VII線に沿う縦断背面図である。
【図8】図6のVIII−VIII線に沿う縦断背面図である。
【図9】頭付きピンを示す斜視図である。
【図10】セット爪を示す斜視図である。
【図11】図6のX1−XI線に沿う縦断正面図である。
【符号の説明】
M…メカニカルシール、1…軸封部ケーシング、2…回
転軸、3…静止側密封要素、4…回転側密封要素、5…
セット爪、6…取付ケース、7…静止密封環、9…スプ
リング部材、12…位置決め面、25,46…密封端
面、34…スリーブ、35…回転密封環、36…ストッ
パーリング、37…係合連結手段、38a…第1セット
スクリュー、38b…第2セットスクリュー、48…環
状溝、49…ピン係合孔、50…頭部導入口、51…頭
付きピン、52…ピン部、53…頭部、55…セット
孔、57…取付部、56…径方向位置決め部、58…軸
線方向位置決め部。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転機器の軸封部ケーシングに取り付け
    られる静止側密封要素と軸封部ケーシングを貫通する回
    転軸に挿脱自在に取り付けられる回転側密封要素とを、
    複数のセット爪により一体連結するように構成されたカ
    ートリッジ形のメカニカルシールであって、 静止側密封要素が、軸封部ケーシングに取り付けられる
    筒状の取付ケースと、取付ケース内に保持された静止密
    封環と、取付ケースに静止密封環と同心状をなして形成
    された円形の位置決め面と、を具備するものであり、 回転側密封要素が、回転軸に挿脱自在に嵌挿される薄肉
    円筒であって、一端部を取付ケースから突出させた状態
    で静止側密封要素を同心状に洞貫するスリーブと、静止
    密封環と対向させた状態でスリーブの他端部に取付けら
    れた回転密封環と、スリーブの一端部に挿通されたスト
    ッパーリングと、ストッパーリングとスリーブとを軸線
    方向に相対変位不能に係合連結する係合連結手段と、を
    具備するものであり、 各セット爪が、ストッパーリングに着脱自在な取付部と
    前記位置決め面に係合する係合部とを具備するものであ
    り、 係合連結手段が、ストッパーリングの内周面部に形成さ
    れた環状溝と、スリーブに形成された複数のピン係合孔
    と、各ピン係合孔に係合するピン部とストッパーリング
    の環状溝に当該リングの周方向に相対移動自在に且つそ
    の軸線方向に相対変位不能に係合する頭部とからなる複
    数の頭付きピンと、ストッパーリングの一側端面部に前
    記環状溝をその周方向の複数箇所において開口すべく形
    成されており、各ピン係合孔に係合された頭付きピンの
    頭部を当該リングの軸線方向への相対移動により前記環
    状溝内へと導入させうる複数の頭部導入口と、を具備し
    てなるものであることを特徴とするメカニカルシール。
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