JP5913025B2 - メカニカルシール - Google Patents

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Description

本発明は、カートリッジ式のメカニカルシールに関するものである。
回転軸とハウジングとの間の環状隙間をシールするメカニカルシールにおいては、ハウジングに固定されるシールカバー側に設けられる固定環と、回転軸に固定されるカラー側に設けられる回転環との摺動部分にてシール面が形成される。かかる構成においては、固定環と回転環との摺動状態を維持させるために固定環を回転環側に向けて付勢する(逆の場合もある)付勢部材が設けられる。そのため、メカニカルシールを所定位置に組み付ける際においては、付勢部材による付勢力が作用した状態となるため、メカニカルシールを位置決めした状態で組み付けるためには何らかの工夫が必要となる。そこで、従来、回転軸にスリーブを装着する構成を採用し、当該スリーブ表面に対して、メカニカルシールを取り付ける位置に罫書きを入れていた。しかしながら、この場合には、正規のスプリング荷重を得るために、正規の位置にスリーブを固定しなければならない。従って、正規の位置を測定しなければならないため、部材を装置に組み入れる作業に非常に手間がかかり、メカニカルシールの組み付け作業全体として非常に手間がかかっていた。そのため、近年、シールカバーとカラーとを仮固定しておくセットプレートを備えたカートリッジ式のメカニカルシールが主流になっている。
このような技術においては、セットプレートをシールカバーの端面側にボルト等で固定する技術が知られている(特許文献1参照)。しかしながら、この技術の場合には、セットプレートを固定するためのねじ穴の公差分だけ、径方向に対するガタがあり、芯出し精度が低くなってしまう欠点がある。また、メカニカルシールを所定位置に組み付けた後にセットプレートを取り外す際に、軸方向にボルトが配置されているため、ボルトを取り外すための器具が入り難く、ボルトを取り外すための作業を行うスペースが確保できない等、作業性が悪い場合がある。更に、カートリッジ式とするために、回転軸に装着するスリーブが必須となってしまう欠点もある。
また、シールカバーの側面側に鉤状部分を設けておき、セットプレートをこの鉤状部分の径方向外側から係合させた状態で、カラーの径方向外側にセットプレートを固定する技術も知られている(特許文献2参照)。しかしながら、この技術の場合には、付勢部材の付勢力に抗するようにカラーを押え付けつつ、セットプレートを固定する作業が強いられるため作業性が悪い欠点がある。また、周方向に対してセットプレートを複数(例えば3箇所)固定するため、シールカバーとセットプレートとの間に径方向に対するクリアランスが必須となり、上記技術の場合と同様に、径方向に対するガタがあり、芯出し精度が低くなってしまう欠点がある。更に、シールカバーの側面側に鉤状部分を設けなければならないため、切削加工のコストが高くなってしまう欠点もある。更に、鉤状部分が軸方向に伸びる構成であることからメカニカルシールを軸方向にコンパクト化する際の支障にもなっている。
特開2007−138965号公報 国際公開番号WO2010/001683号公報
本発明の目的は、組立作業が容易で、芯出し精度を高められるメカニカルシールを提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
すなわち、本発明のメカニカルシールは、
回転軸とハウジングとの間の環状隙間をシールするメカニカルシールであって、
前記ハウジングに固定される環状のシールカバーと、
該シールカバー側に設けられる固定環と、
前記回転軸に固定される環状のカラーと、
該カラー側に設けられ、前記固定環の端面に対して摺動する摺動面を有する回転環と、
前記固定環と回転環のうちの一方を他方に向けて付勢する付勢部材と、
前記シールカバーと前記カラーとを係合するセットプレートと、
を備えるメカニカルシールにおいて、
前記セットプレートは、その外周面に突出部を備えると共に、前記カラーに固定され、
前記シールカバーは、その内周面に凸部を有し、該凸部には、径方向内側へと開口し、かつ該凸部のハウジング側とカラー側の両領域とを連通する軸方向溝が設けられており、
前記セットプレートにおける前記突出部と、前記シールカバーにおける前記凸部とが係合することを特徴とする。
本発明によれば、セットプレートはカラーに予め固定しておけばよく、また、セットプレートの位置をシールカバーの軸方向溝の位置に合わせ、カラーをシールカバー側に押し込んだ状態で回転させるだけで、カラーとシールカバーとを位置決めさせた状態で仮固定することができる。従って、組立作業が容易である。
また、前記シールカバーは前記凸部の前記ハウジング側に周方向溝を有し、前記セットプレートは前記突出部の前記ハウジングとは反対側に凹部を有するとよい。
このような構成のメカニカルシールにより、突出部及び凸部が、各々周方向溝及び凹部に入り込むことで、シールカバーとセットプレートとが軸方向に対する変位が無いように固定され、持ち運びや取り付けの際に取扱いが容易となる。
前記シールカバーにおいて、前記凸部の先端面、及び前記周方向溝の溝底面はいずれも周方向に円弧状に形成され、
前記セットプレートにおいて、前記突出部の先端面、及び前記凹部の底面はいずれも周方向に円弧状に形成されるとよい。
本発明においては、凸部の先端面とセットプレートの凹部の底面はいずれも周方向に円弧状に形成されているので、これらを線接触の状態で接触させることができる。また、同様に、突出部の先端面とシールカバーの周方向溝の溝底面はいずれも周方向に円弧状に形成されているので、これらを線接触の状態で接触させることができる。従って、固定する際、各々の接触面についてかじることなく径方向隙間をなくすことができ、また、芯出し精度を高めることができる。
以上説明したように、本発明によれば、組立作業が容易となり、かつ芯出し精度を高めることが可能となる。
図1は本発明の実施例に係るメカニカルシールが回転軸及びハウジングに組み付けられた状態を示す模式的断面図である。 図2は本発明の実施例に係るメカニカルシールの斜視図である。 図3は本発明の実施例に係るシールカバーの斜視図である。 図4は本発明の実施例に係るセットプレートが固定されているカラーの斜視図である。 図5は本発明の実施例に係るセットプレートの斜視図である。 図6は本発明の実施例に係るメカニカルシールの組み立て手順説明図である。 図7は本発明の実施例に係るメカニカルシールの組み立て手順説明図である。 図8は本発明の実施例に係るメカニカルシールの組み立て手順説明図である。 図9は本発明の実施例に係るメカニカルシールの組み立て手順説明図である。 図10は本発明の実施例に係るメカニカルシールの組み立て手順説明図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例)
図1〜図10を参照して、本発明の実施例に係るカートリッジ式のメカニカルシールについて説明する。
<メカニカルシール全体>
特に、図1及び図2を参照して、本発明の実施例に係るカートリッジ式のメカニカルシール全体の構成について説明する。図1は本発明の実施例に係るメカニカルシールが回転軸及びハウジングに組み付けられた状態を示す模式的断面図である。なお、図1において、メカニカルシールの断面は、メカニカルシールを構成する各環状の部材の中心軸線(回転軸の中心軸線に一致する)を含む断面であるが、説明の便宜上、特徴的な部分を示すために、切断位置の位相は適宜異なっている。図2は本発明の実施例に係るメカニカルシールをカラー側から見た斜視図である。
メカニカルシール100は、回転軸200とハウジング300との間の環状隙間をシールするために設けられる。図1中(S)はシール対象流体が密封されている領域である。
そして、本実施例に係るメカニカルシール100は、ハウジング300に固定される環状のシールカバー10と、シールカバー10側に設けられる固定環20とを備えている。シールカバー10はステンレス鋼などの材料により構成されており、複数設けられたU形溝15に不図示のボルトなどの固定具が挿通された状態で、ハウジング300の端面に固定される。このシールカバー10は、円筒形状の素材に対して切削加工を施すことにより製造される。そして、ハウジング300の端面とシールカバー10との間には、PTFEなどの樹脂材で構成されたガスケット73が設けられることによって、これらの間の隙間がシールされる。
固定環20は、SiCやアルミナなどのセラミックス材料により構成される。この固定
環20はシールカバー10に対して回転方向への動きが規制され、かつ軸方向に対してはある程度移動可能に構成されている。すなわち、シールカバー10に設けられたピン穴14にはノックピン62が差し込まれている。そして、このノックピン62が固定環20に設けられたピン穴22に嵌ることによって、シールカバー10に対して、固定環20は、軸方向への移動は許容されつつ回転しないようになっている。また、シールカバー10の内周面と固定環20の外周面との間にはゴム製のOリング71が設けられており、これらの間の環状隙間はシールされている。また、シールカバー10に設けられているスプリング用穴13には付勢部材としてのスプリング61が配置されている。
また、メカニカルシール100は、回転軸200に固定される環状のカラー30と、カラー30側に設けられる回転環40とを備えている。カラー30はステンレス鋼などの材料により構成されており、カラー30に設けられた貫通孔33を介してセットスクリュー82によって回転軸200に対して直接固定されるように構成されている。回転環40は、SiCやアルミナなどのセラミックス材料により構成される。この回転環40はカラー30に対して回転方向への動きが規制され、かつ軸方向に対してはある程度移動可能に構成されている。すなわち、カラー30に設けられたピン穴31にはノックピン63が差し込まれている。そして、回転環40に設けられた切り欠き42にノックピン63が嵌ることによって、カラー30に対して、回転環40は、軸方向への移動は許容されつつ回転しないようになっている。これにより、回転軸200の回転に伴って、回転環40はカラー30と共に回転する。また、回転環40の内周面と回転軸200の外周面との間には、ゴム製のOリング72が設けられており、これらの間の環状隙間はシールされている。
そして、回転軸200の回転に伴って回転環40が回転している間、固定環20と回転環40とはそれぞれ端面同士が摺動する。上記の通り、付勢部材としてのスプリング61によって、固定環20は回転環40側に向けて付勢されており、固定環20と回転環40との摺動状態が維持される。なお、固定環20においては、回転環40側に突き出た環状の凸部21の先端面が回転環40における固定環20側の端面41と摺動するように構成されている。
そして、本実施例に係るメカニカルシール100においては、所定位置に組み付ける(回転軸200及びハウジング300に組み付ける)前の状態では、1部品として取り扱うことができるようにカートリッジ化されている。すなわち、シールカバー10をハウジング300へと、また、カラー30を回転軸200へと組付ける前の状態で、複数(本実施例では4個)の樹脂製のセットプレート50によって、シールカバー10とカラー30は固定されている。なお、図1においては、カートリッジ化されたままの状態のメカニカルシール100を示している。使用時においては、ボルト81を外すことでセットプレート50が取り外される。これにより、シールカバー10及び固定環20はハウジング300に対して固定された状態のまま、カラー30及び回転環40は回転軸200と共に回転可能な状態となる。
<仮固定構造>
特に、図1〜図5を参照して、セットプレート50によるメカニカルシール100の仮固定構造について説明する。図3は本発明の実施例に係るシールカバーをカラーが設けられる側から見た斜視図である。図4は本発明の実施例に係るセットプレートが固定されているカラーをシールカバーが設けられる側から見た斜視図である。図5は本発明の実施例に係るセットプレートの斜視図である。
セットプレート50は、板状の本体部分にボルト81の軸部が挿通される貫通孔53が設けられている。また、このセットプレート50は、カラー30の外周面に対して固定された状態で、シールカバー10に向かって伸び、その先端側で径方向外側に向かって突出
する突出部51と、突出部51よりもカラー30側に設けられ径方向内側に向かって凹んだ凹部52とを備えている。また、セットプレート50における突出部51の外周面である先端面と凹部52の内周面である底面は、いずれも周方向(幅方向)に円弧状に形成されている(図5参照)。このセットプレート50によって、シールカバー10とカラー30とが仮固定された状態となり、メカニカルシール100はカートリッジ化されて一つの部品として取り扱うことが可能となる。
以下、このセットプレート50による仮固定構造について詳細に説明する。
セットプレート50は、上記の通り、カラー30の外周面に対して、ボルト81により固定される。より具体的には、セットプレート50の貫通孔53を介して、カラー30の外径側に設けられたねじ穴32にボルト81をねじ込むことで、セットプレート50をカラー30に固定させる。本実施例の場合には、カラー30に対して、90度毎に合計4か所にセットプレート50が固定される。
そして、シールカバー10には、その内周面に、環状の凸部12と、周方向に伸びる周方向溝11が設けられている。また、凸部12には、径方向内側へと開口し、かつ凸部12のハウジング300側とカラー30側の両領域とを連通する軸方向溝11aが設けられている。すなわち、この軸方向溝11aは、周方向溝11内からカラー30側に向かって伸び、カラー30側に開口するように構成されている。なお、本実施例に係る周方向溝11は環状の溝である。
また、凸部12の先端面と周方向溝11の溝底面は、いずれも周方向に円弧状に形成されている。なお、セットプレート50が取り付けられた状態において、シールカバー10における凸部12の先端面と、セットプレート50における凹部52の底面(2つの対向する面の間の面)は、円弧状面であり、かつ前者の内径と後者の外径が同一径となるように設計されている。また、セットプレート50が取り付けられた状態において、シールカバー10における周方向溝11の溝底面と、セットプレート50における突出部51の先端面は、円弧状面であり、かつ前者の内径と後者の外径が同一径となるように設計されている。
以上の構成により、セットプレート50における突出部51及び凹部52と、シールカバー10における周方向溝11及び凸部12とが係合することで、カラー30とシールカバー10とが位置決めされた状態で仮固定される。ここで、カラー30とシールカバー10は、スプリング61による付勢力により、互いに離れる方向への力が作用している。そのため、セットプレート50における突出部51のカラー30側に向いた面と、シールカバー10における周方向溝11のハウジング30側に向いた側面とが接触した状態が保たれる。これにより、カラー30とシールカバー10は、軸方向の位置決めがなされた状態で仮固定される。
また、セットプレート50における凹部52の底面と、シールカバー10における凸部12の先端面とは密着した状態となっている。更に、セットプレート50における突出部51の先端面と、シールカバー10における周方向溝11の溝底面も密着した状態となっている。これにより、上記の通り、90度毎に合計4か所のセットプレート50が設けられているため、カラー30とシールカバー10は、径方向の位置決めがなされた状態で仮固定される。また、凹部52の底面と凸部12の先端面、及び突出部51の先端面と周方向溝11の溝底面は、同一径となるように設計されているため、いずれもクリアランスが設けられることなく密着した状態となっており、また、セットプレート50における突出部51の先端面と、セットプレート50における凹部52の底面が円弧状に形成されることにより、凹部52の底面と凸部12の先端面、及び突出部51の先端面と周方向溝11
の溝底面は、固定する際、かじることなく径方向隙間をなくすことができる。従って、カラー30とシールカバー10の芯出し精度を高くすることができる。更に、カラー30とシールカバー10の芯出し精度が高くなることに伴い、これらに設けられている回転環40と固定環20についても芯出し精度が高くなる。
以上の構成により、シールカバー10(及びシールカバー10側に設けられた固定環20等)と、カラー30(及びカラー30側に設けられた回転環40等)は、径方向及び軸方向の位置決めがなされた状態で仮固定される。このように、メカニカルシール100はカートリッジ化され、1部品として取り扱うことができる。メカニカルシール100を組み付ける場合には、まず、メカニカルシール100を所定位置に装着させる。そして、シールカバー10をハウジング300に固定し、かつカラー30を回転軸200に固定する。その後、ボルト81を外してセットプレート50を全て取り外す。
<メカニカルシールの組み立て手順>
図6〜図10を参照して、本発明の実施例に係るメカニカルシール100の組み立て手順について説明する。図6〜図8はメカニカルシール100を構成する各部材を断面で示している。なお、図6は組み立てる前、図7は組み立て途中、図8は組み立て後の状態を示している。図8においては、丸で囲った一部の拡大図も示している。また、図6〜図8において、メカニカルシールの断面は、メカニカルシールを構成する各環状の部材の中心軸線(回転軸の中心軸線に一致する)を含む断面であるが、説明の便宜上、特徴的な部分を示すために、切断位置の位相は適宜異なっている。
また、図9及び図10はメカニカルシール100の組み立て時の様子を正面側(カラー30側)から見た図を示している。ただし、説明の便宜上、図9及び図10においては、ボルト81を省略している。
本実施例においては、従来例とは異なり、まず、セットプレート50をカラー30に対して、予め固定しておく。上記の通り、本実施例においては、4つのセットプレート50を、ボルト81によって、それぞれカラー30に固定する。セットプレート50を固定後、カラー30のピン穴31にノックピン63を差し込む。その後、回転環40に設けられた切り欠き42にノックピン63が嵌るように、回転環40をカラー30に取付ける。このとき、カラー30と回転環40との間にOリング72を装着させておく(図6参照)。
また、シールカバー10のスプリング用穴13に対してスプリング61を装着し、ピン穴14にノックピン62を差し込む。そして、固定環20に設けられたピン穴22にノックピン62が嵌るように、固定環20をシールカバー10に取付ける。このとき、シールカバー10と固定環20との間にOリング71を装着させておく(図6参照)。
その後、回転環40をカラー30に取付けた状態を維持しながら、セットプレート50における突出部51をシールカバー10の軸方向溝11aの位置に合わせた状態で、スプリング61の付勢力に抗しつつ、カラー30をシールカバー10側に押し込む(図7及び図9参照)。
そして、突出部51がシールカバー10の周方向溝11の位置に至るまでカラー30を押し込んだ状態で、カラー30を回転させる。このとき、セットプレート50が軸方向溝11aと重ならない位置までカラー30を回転させる(図8及び図10参照)。なお、本実施例では時計回りとは反対方向にカラー30を回転させている。
<本実施例に係るメカニカルシールの優れた点>
本実施例に係るメカニカルシール100によれば、セットプレート50はカラー30に
予め固定しておけばよい。従って、従来例のように付勢部材(スプリングなど)の付勢力に抗してカラーを押さえ付けながらセットプレートを固定するというような作業が強いられることはない。また、本実施例に係るメカニカルシール100によれば、カラー30をシールカバー10側に押し込んだ状態で回転させるだけで、カラー30とシールカバー10とを位置決めさせた状態で仮固定することができる。従って、組立作業を容易にすることが可能となる。
また、本実施例においては、セットプレート50が取り付けられた状態において、シールカバー10における凸部12の先端面と、セットプレート50における凹部52の底面は、円弧状面であり、かつ前者の内径と後者の外径が同一径となるように設計されている。更に、セットプレート50が取り付けられた状態において、シールカバー10における周方向溝11の溝底面と、セットプレート50における突出部51の先端面は、円弧状面であり、かつ前者の内径と後者の外径が同一径となるように設計されている。そのため、凹部52の底面と凸部12の先端面、及び突出部51の先端面と周方向溝11の溝底面との間には、いずれもクリアランスが設けられることなく密着した状態となっている。従って、径方向に対するクリアランスがなく、ガタをなくすことができ、芯出し精度を高めることができる。
また、本実施例に係るメカニカルシール100の場合には、カートリッジ化するためにスリーブが必要となることはない。更に、シールカバー10の側面側に鉤状部分を設ける必要もないので、切削加工のコストが高くなってしまうこともなく、軸方向にコンパクト化する際の支障になることもない。
<その他>
本実施例においては、シールカバー10に設ける周方向溝11を、環状の溝によって構成される場合を示した。これは、部分的な溝を形成する場合に比べて、加工が容易なためである。ただし、この周方向溝11は、少なくとも位置決め機能を満たせばよいので、環状の溝ではなく、軸方向溝11aを形成する付近にそれぞれ部分的に設けるようにしてもよい。
また、本実施例では、セットプレート50を4か所に設ける場合を示したが、セットプレート50の配置数はこれに限るものではなく、メカニカルシール100の大きさ等に応じて、適宜設定すればよい。なお、芯出し精度を高めるために、セットプレート50は等間隔で設けるのが望ましい。
また、本実施例においては、固定環20側にスプリング61を配置して、固定環20を回転環40側に付勢するように構成されたメカニカルシール100を示した。しかしながら、本発明は、回転環側にスプリングを配置して、回転環を固定環側に付勢するように構成されたメカニカルシールに対しても適用可能である。また、本発明は、固定環側と回転環側の両者にスプリングが配置されたメカニカルシールに対しても適用可能である。
10 シールカバー
11 周方向溝
11a 軸方向溝
12 凸部
13 スプリング用穴
14 ピン穴
15 U形溝
20 固定環
21 凸部
22 ピン穴
30 カラー
31 突起部
32 ねじ穴
33 貫通孔
40 回転環
41 端面
50 セットプレート
51 突出部
52 凹部
53 貫通孔
61 スプリング
62 ノックピン
71,72 Oリング
73 ガスケット
81 ボルト
82 セットスクリュー
100 メカニカルシール
200 回転軸
300 ハウジング

Claims (3)

  1. 回転軸とハウジングとの間の環状隙間をシールするメカニカルシールであって、
    前記ハウジングに固定される環状のシールカバーと、
    該シールカバー側に設けられる固定環と、
    前記回転軸に固定される環状のカラーと、
    該カラー側に設けられ、前記固定環の端面に対して摺動する摺動面を有する回転環と、
    前記固定環と回転環のうちの一方を他方に向けて付勢する付勢部材と、
    前記シールカバーと前記カラーとを係合するセットプレートと、
    を備えるメカニカルシールにおいて、
    前記セットプレートは、その外周面に突出部を備えると共に、前記カラーに固定され、
    前記シールカバーは、その内周面に凸部を有し、該凸部には、径方向内側へと開口し、かつ該凸部のハウジング側とカラー側の両領域とを連通する軸方向溝が設けられており、
    前記セットプレートにおける前記突出部と、前記シールカバーにおける前記凸部とが係合することを特徴とするメカニカルシール。
  2. 前記シールカバーは前記凸部の前記ハウジング側に周方向溝を有し、前記セットプレートは前記突出部の前記ハウジングとは反対側に凹部を有することを特徴とする請求項1に記載のメカニカルシール。
  3. 前記シールカバーにおいて、前記凸部の先端面、及び前記周方向溝の溝底面はいずれも周方向に円弧状に形成され、
    前記セットプレートにおいて、前記突出部の先端面、及び前記凹部の底面はいずれも周方向に円弧状に形成されることを特徴とする請求項2に記載のメカニカルシール。
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