JP2000355565A - ビフェノール誘導体及びその製造法 - Google Patents

ビフェノール誘導体及びその製造法

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JP2000355565A
JP2000355565A JP11166423A JP16642399A JP2000355565A JP 2000355565 A JP2000355565 A JP 2000355565A JP 11166423 A JP11166423 A JP 11166423A JP 16642399 A JP16642399 A JP 16642399A JP 2000355565 A JP2000355565 A JP 2000355565A
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biphenol
solvent
dihalogenoalkane
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JP11166423A
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Katsuhiko Oshimi
克彦 押見
Koji Nakayama
幸治 中山
Masahiro Hamaguchi
昌弘 浜口
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】IC封止材料、電気絶縁材料等に用いられるエ
ポキシ樹脂の原料、エポキシ樹脂の硬化剤、液晶熱硬化
性モノマーの原料として有用なビフェノール誘導体を提
供すること。 【解決手段】式(1)で表されるビフェノール誘導体。 (式(1)中、複数存在するRは独立して水素原子、炭
素数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子、アリル基又
はアリール基を示す。nは2〜9の整数を、複数存在す
るmは1〜3の整数を示す。)および式(2) (式(2)中、R及びmは式(1)におけるのと同じ意
味を表す。)で表されるビフェノール類と、式(3) X(CHX (3) (式(3)中、nは2〜9の整数を示す。Xはハロゲン
原子を示す。)で表されるジハロゲノアルカン類とをア
ルカリ金属水酸化物と前記ビフェノール類のアルカリ金
属塩が溶解可能な溶剤を用いて反応させ、式(1)で表
されるビフェノール誘導体を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は熱硬化性樹脂(エポ
キシ樹脂等)、エポキシ樹脂の硬化剤、熱可塑性エンジ
ニアリングプラスチック、接着剤、塗料、成型材料等の
成分及び各種工業用中間体として有用なビフェノール誘
導体及びその製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビフェノール誘導体は、従来より、IC
封止材料、電気絶縁材料等に用いられるエポキシ樹脂の
原料、エポキシ樹脂の硬化剤、または熱可塑性エンジニ
アリングプラスチックの原料として用いられている。
【0003】近年、特に、電気・電子機器の部品の分野
において、機器の小型化と高性能化の要請に伴って、そ
れらに用いられる有機材料についても、従来の機械的特
性や熱的特性の向上に止まらず、耐湿長期安定性、電気
絶縁性等、ますます諸性能の向上が求められている。
【0004】それらの要求を満たすべくさまざまな有機
材料の検討が行われているが、そのアプローチの一つと
して液晶性エポキシ樹脂が検討されている。液晶性エポ
キシ樹脂が高度に秩序だって網目を構成した場合、機械
的性質、耐食性、耐熱性の向上が期待できる。例えば、
アルキル基等の屈曲鎖部によって結合された2個のメソ
ゲンの末端にエポキシ基を結合した化合物は液晶熱硬化
性モノマーとして提案されている(特開平9−1186
73)。(尚、ここでいうメソゲンとは、安息香酸フェ
ニル、ビフェニル、スチルベン等の分子が液晶性を示す
のに必要な剛直構造を有する2価の有機基を表してい
る。)一方、ビフェノール骨格は液晶性を示すのに必要
な剛直構造を有しているため、ビフェノールのジグリシ
ジルエーテル化物は液晶性エポキシ樹脂として多くの研
究がなされており、更にビフェノール自身は強い結晶性
を示すことから、アルキル基等の屈曲鎖によって結合さ
れたビフェノール誘導体にエポキシ基を結合した化合物
も液晶熱硬化性モノマーとして有用であることが期待さ
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、IC封止材
料、電気絶縁材料等に用いられるエポキシ樹脂の原料、
エポキシ樹脂の硬化剤、液晶熱硬化性モノマーの原料と
して有用なビフェノール誘導体と、そのビフェノール誘
導体の製造方法を提供すること目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記のよう
なビフェノール誘導体について鋭意研究の結果、本発明
を完成した。即ち、本発明は (1)式(1)
【0007】
【化4】
【0008】(式(1)中、複数存在するRは独立して
水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、ハロゲン原
子、アリル基又はアリール基を示す。nは2〜9の整数
を、複数存在するmは1〜3の整数をそれぞれ示す。)
で表されるビフェノール誘導体、(2)式(1)におい
て全てのRが水素原子であるビフェノール誘導体、
(3)塩基性物質及び溶剤の存在下、式(2)
【0009】
【化5】
【0010】(式(2)中、R及びmは式(1)におけ
るのと同じ意味を表す。)で表されるビフェノール類
と、式(3)
【0011】
【化6】
【0012】(式(3)中、nは2〜9の整数を示す。
Xはハロゲン原子を示す。)で表されるジハロゲノアル
カンとを反応させて、式(1)で表されるビフェノール
誘導体を製造する方法において、塩基性物質としてアル
カリ金属水酸化物を、溶剤は前記ビフェノール類のアル
カリ金属塩が溶解可能な溶剤を用いることを特徴とする
ビフェノール誘導体の製造方法に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明のビフェノール誘導体は、
塩基性物質及び溶剤の存在下、式(2)
【0014】
【化7】
【0015】(式(2)中、R及びmは式(1)におけ
るのと同じ意味を表す。)で表されるビフェノール類
と、式(3)
【0016】
【化8】
【0017】(式(3)中、nは2〜9の整数を示す。
Xはハロゲン原子を示す。)で表されるジハロゲノアル
カン類を反応させることにより得られる。尚、式(3)
においてnは2〜9の整数を示すが、好ましくは、n=
2〜7である。
【0018】本発明によれば、反応終了後、析出したビ
フェノール誘導体のアルカリ金属塩をろ取し、その後、
該金属塩を中和することによって、容易に目的としたビ
フェノール誘導体を得ることができる。
【0019】ビフェノール類としてはアルキル(メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル等の炭素数1〜10のア
ルキル基)置換ビフェノール、ハロゲン(塩素、臭素、
ヨウ素等)置換ビフェノール、アリル置換ビフェノー
ル、アリール置換ビフェノール等が挙げられる。用いう
るビフェノール類の具体例としてはビフェノール、テト
ラメチルビフェノール、ヘキサメチルビフェノール、ジ
アリルビフェノール、ジフェニルビフェノール等が挙げ
られるが、式(2)においいて全てのRが水素原子であ
るビフェノールが好ましい。
【0020】ジハロゲノアルカン類としては炭素数2〜
9のアルキル鎖の末端をハロゲン原子(塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子等)で置換したものが挙げられ、両末
端を臭素原子で置換した炭素数2〜6の直鎖状アルカン
が好ましい。。用いうるジハロゲノアルカン類の具体例
としては1,2−ジクロロエタン、1,3−ジクロロプ
ロパン、1,4−ジクロロブタン、1,2−ジブロモエ
タン、1,3−ジブロモプロパン、1,4−ジブロモブ
タン、1,5−ジブロモペンタン、1,6−ジブロモヘ
キサン、1,2−ジヨードエタン、1,3−ジヨードプ
ロパン等が挙げられ、反応性及び入手のしやすさから
1,2−ジブロモエタン、1,3−ジブロモプロパン、
1,4−ジブロモブタン、1,5−ジブロモペンタン、
1,6−ジブロモヘキサンが好ましい。式(2)で表さ
れるビフェノール類の使用量は式(3)で表されるジハ
ロゲノアルカン類1モルに対し、通常2.0〜10.0
モル、好ましくは2.0〜5.0モルである。
【0021】用いうる塩基性物質の具体例としては、水
酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の
アルカリ金属水酸化物、ナトリウムメトキシド、ナトリ
ウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキ
シド、カリウム−tert−ブトキシド等のアルカリ金
属アルコキシド等が挙げられるが、ビフェノール類のア
ルカリ金属塩を生成するものであればこれらに限定され
るものではなく、単独でも2種類以上を併用しても良
い。これら塩基性物質のうち入手のしやすさからアルカ
リ金属水酸化物が好ましく、水酸化ナトリウムが特に好
ましい。塩基性物質の使用量は、ビフェノール類1モル
に対し、通常2.0〜10.0モル、好ましくは2.0
〜5.0モルである。
【0022】溶媒としては、メタノール、エタノール、
アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシ
ド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、水等が
挙げられるが、ビフェノール類のアルカリ金属塩を溶解
し、本発明のビフェノール誘導体のアルカリ金属塩に対
する溶解度が小さい、即ち生成物の結晶が析出しうるも
のならば、これらに限定されるものではない。これら溶
媒は単独でも2種類以上用いても良い。溶媒の使用量は
ビフェノール類100重量部に対し通常10〜7000
重量部、好ましくは50〜5000重量部である。
【0023】反応は、式(2)で表されるビフェノール
類と式(3)で表されるジハロゲノアルカン類と溶剤の
混合物中に塩基性物質を加えて、必要により加熱して行
う。また、式(2)で表されるビフェノール類と塩基性
物質と溶媒の混合物を必要により加熱している系に式
(3)で表されるジハロゲノアルカンを徐々に添加して
も良い。反応時間は通常0.5〜50時間、反応温度は
通常5〜150℃である。反応終了後、析出した本発明
のビフェノール誘導体のアルカリ金属塩(A)をろ取
し、次いでこのアルカリ金属塩(A)を水中に分散さ
せ、この懸濁液をpHが5〜7程度になるまで中和後、
ろ過を行うことにより本発明のビフェノール誘導体が得
られる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例で更に詳細に説明す
る。尚、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0025】実施例1 撹拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、
4,4’−ビフェノール84重量部、メタノール250
重量部、30%水酸化ナトリウム水溶液132重量部を
仕込み、撹拌、溶解後、60℃にて1,4−ジブロモブ
タン32重量部を2時間かけて滴下した。その後、60
℃で4時間反応させた。析出した結晶を濾過、水洗後、
500mlの水中に得られた結晶を懸濁させた。この懸
濁液のpHを塩酸を用いて約6とした後、結晶をろ過し
た。その結果式(1)においてnが4、Rが水素原子で
表される本発明のビフェノール誘導体40重量部を得
た。得られたビフェノール誘導体の融点は295℃であ
り、H−NMRスペクトル((CD3)2SO,300MHz)を図
1に示す。
【0026】実施例2 実施例1において、1,4−ジブロモブタン32重量部
を1,2−ジブロモエタン28重量部に変えた以外は実
施例1と同様の操作を行い、式(1)においてnが2、
Rが水素原子で表される本発明のビフェノール誘導体9
重量部を得た。融点は316℃であり、H−NMRス
ペクトル((CD3)2SO,300MHz)を図2に示す。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、熱硬化性樹脂(エポキ
シ樹脂等)原料、エポキシ樹脂の硬化剤、接着剤、塗
料、成型材料等の成分、各種工業用中間体として有用で
あるビフェノール誘導体が提供される。特に、本発明の
ビフェノール誘導体のジグリシジルエーテル化物(エポ
キシ樹脂)は液晶性を示し、その液晶性を利用した更な
る応用が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた本発明のビフェノール誘導
体のH−NMRスペクトル
【図2】実施例2で得られた本発明のビフェノール誘導
体のH−NMRスペクトル

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (式(1)中、複数存在するRは独立して水素原子、炭
    素数1〜10のアルキル基、ハロゲン原子、アリル基又
    はアリール基を示す。nは2〜9の整数を、複数存在す
    るmは1〜3の整数をそれぞれ示す。)で表されるビフ
    ェノール誘導体。
  2. 【請求項2】式(1)において全てのRが水素原子であ
    るビフェノール誘導体。
  3. 【請求項3】塩基性物質及び溶剤の存在下、式(2) 【化2】 (式(2)中、R及びmは式(1)におけるのと同じ意
    味を表す。)で表されるビフェノール類と、式(3) 【化3】 (式(3)中、nは2〜9の整数を示す。Xはハロゲン
    原子を示す。)で表されるジハロゲノアルカン類とを反
    応させて、式(1)で表されるビフェノール誘導体を製
    造する方法において、塩基性物質としてアルカリ金属水
    酸化物を、溶剤は前記ビフェノール類のアルカリ金属塩
    が溶解可能な溶剤を用いることを特徴とするビフェノー
    ル誘導体の製造方法。
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