JP2002226485A - 3,6−ジ(3′,5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル)−ピロメリト酸二無水物、及びその製造方法 - Google Patents
3,6−ジ(3′,5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル)−ピロメリト酸二無水物、及びその製造方法Info
- Publication number
- JP2002226485A JP2002226485A JP2001114534A JP2001114534A JP2002226485A JP 2002226485 A JP2002226485 A JP 2002226485A JP 2001114534 A JP2001114534 A JP 2001114534A JP 2001114534 A JP2001114534 A JP 2001114534A JP 2002226485 A JP2002226485 A JP 2002226485A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- compound
- bis
- fluoroalkyl
- phenyl
- pyromellitic dianhydride
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D493/00—Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system
- C07D493/02—Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system in which the condensed system contains two hetero rings
- C07D493/06—Peri-condensed systems
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C51/00—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides
- C07C51/16—Preparation of carboxylic acids or their salts, halides or anhydrides by oxidation
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D493/00—Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system
- C07D493/02—Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system in which the condensed system contains two hetero rings
- C07D493/04—Ortho-condensed systems
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
- Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 フッ素を含む3,6−ジ(3′,5′−ビス
(フルオロアルキル)フェニル)ピロメリト酸二無水
物、およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 3,6−ジ(3′,5′−ビス(フルオ
ロアルキル)フェニル)−ピロメリト酸二無水物は、
3,5−ビス(フルオロアルキル)フェニルボロン酸と
3,6−ジブロモ−1,2,4,5−テトラメチルベン
ゼンを原料とし、3,6−ジ(3′,5′−ビス(フル
オロアルキル)フェニル)−1,2.4.5−テトラメ
チルベンゼン、3,6−ジ(3′,5′−ビス(フルオ
ロアルキル)フェニル)−ピロメリト酸を経て製造す
る。
(フルオロアルキル)フェニル)ピロメリト酸二無水
物、およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 3,6−ジ(3′,5′−ビス(フルオ
ロアルキル)フェニル)−ピロメリト酸二無水物は、
3,5−ビス(フルオロアルキル)フェニルボロン酸と
3,6−ジブロモ−1,2,4,5−テトラメチルベン
ゼンを原料とし、3,6−ジ(3′,5′−ビス(フル
オロアルキル)フェニル)−1,2.4.5−テトラメ
チルベンゼン、3,6−ジ(3′,5′−ビス(フルオ
ロアルキル)フェニル)−ピロメリト酸を経て製造す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高いガラス転移温
度、低い誘電率及び優れた加工性を有するポリイミドの
製造に用いられる単量体で、フッ素を含有する、3,6
−ジ(3′,5′−ビス(フルオロアルキル)フェニ
ル)−ピロメリト酸二無水物、およびその製造方法に関
するものである。
度、低い誘電率及び優れた加工性を有するポリイミドの
製造に用いられる単量体で、フッ素を含有する、3,6
−ジ(3′,5′−ビス(フルオロアルキル)フェニ
ル)−ピロメリト酸二無水物、およびその製造方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリイミドは、耐熱性、機械的特性及び
電気的特性が優れていることから、エレクトロニクス、
自動車及び航空産業において、フィルム、樹脂、成形部
品,接着剤、絶縁体等多様な形態として使用されてい
る。特に、誘電率が低く、熱安定性がよく、さらに化学
的にも安定であるという優れた特性を有することからエ
レクトロニクス産業の分野においては、半導体チップの
絶縁膜として多く使用されるようになってきた。しかし
ながら、高機能化、小型化、軽量化が進む精密電子機器
の素材としてまだ多くの問題点を抱え、特に集積多層チ
ップを製造するためには、より低い誘電率、より高いガ
ラス転移温度、より優れた加工性を有する素材が求めら
れている。
電気的特性が優れていることから、エレクトロニクス、
自動車及び航空産業において、フィルム、樹脂、成形部
品,接着剤、絶縁体等多様な形態として使用されてい
る。特に、誘電率が低く、熱安定性がよく、さらに化学
的にも安定であるという優れた特性を有することからエ
レクトロニクス産業の分野においては、半導体チップの
絶縁膜として多く使用されるようになってきた。しかし
ながら、高機能化、小型化、軽量化が進む精密電子機器
の素材としてまだ多くの問題点を抱え、特に集積多層チ
ップを製造するためには、より低い誘電率、より高いガ
ラス転移温度、より優れた加工性を有する素材が求めら
れている。
【0003】最近の研究結果によると、ファンデルワー
ルス半径が小さく、電気陰性度の大きいフッ素原子を有
する単量体から製造されたポリイミドは、吸湿率が小さ
く、誘電率が低いことがわかってきた。しかしながら、
フッ素原子を導入したポリイミドはガラス転移温度を低
めるといった問題があることが指摘されている。従っ
て、低い誘電率を維持し、高いガラス転移温度を有する
ポリイミドを得るために、フッ素を含み、かつ剛直な構
造の単量体が要求されている。
ルス半径が小さく、電気陰性度の大きいフッ素原子を有
する単量体から製造されたポリイミドは、吸湿率が小さ
く、誘電率が低いことがわかってきた。しかしながら、
フッ素原子を導入したポリイミドはガラス転移温度を低
めるといった問題があることが指摘されている。従っ
て、低い誘電率を維持し、高いガラス転移温度を有する
ポリイミドを得るために、フッ素を含み、かつ剛直な構
造の単量体が要求されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、剛直
な構造を有するピロメリト酸二無水物誘導体に、3′,
5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル基を導入し
て、新規の3,6−ジ(3′,5′−ビス(フルオロア
ルキル)フェニル)−ピロメリト酸二無水物を合成し、
これを用いて、ガラス転移温度が高く、誘電率が低く、
吸湿率の低いポリイミドを製造することにより、エレク
トロニクス素材としての応用範囲を拡大することにあ
る。
な構造を有するピロメリト酸二無水物誘導体に、3′,
5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル基を導入し
て、新規の3,6−ジ(3′,5′−ビス(フルオロア
ルキル)フェニル)−ピロメリト酸二無水物を合成し、
これを用いて、ガラス転移温度が高く、誘電率が低く、
吸湿率の低いポリイミドを製造することにより、エレク
トロニクス素材としての応用範囲を拡大することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、下記化学式〔式中、R1、R 2
は互いに独立に、フッ素置換された炭素数1〜9のアル
キル基である。〕で表されることを特徴とする3,6−
ジ(3′,5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル)
−ピロメリト酸二無水物である。
に、請求項1の発明は、下記化学式〔式中、R1、R 2
は互いに独立に、フッ素置換された炭素数1〜9のアル
キル基である。〕で表されることを特徴とする3,6−
ジ(3′,5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル)
−ピロメリト酸二無水物である。
【0006】
【化5】
【0007】請求項2の発明は、3,6−ジ(3′,
5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル)−ピロメリ
ト酸二無水物の製造方法であり、3,5−ビス(フルオ
ロアルキル)フェニルボロン酸(化合物(2))と3,
6−ジブロモ−1,2,4,5−テトラメチルベンゼン
(化合物(3))を、テトラキス(トリフェニルホスフ
ィン)パラジウム([(C6H5)3P]4Pd)触媒
の存在下に加熱反応させて3,6−ジ(3′,5′−ビ
ス(フルオロアルキル)フェニル)−1,2.4.5−
テトラメチルベンゼン(化合物(4))とする工程と;
前記化合物(4)を、酸化して3,6−ジ(3′,5′
−ビス(フルオロアルキル)フェニル)−ピロメリト酸
(化合物(5))とする工程と;前記化合物5を、減圧
下、200〜300℃で脱水することからなることを特
徴としている。
5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル)−ピロメリ
ト酸二無水物の製造方法であり、3,5−ビス(フルオ
ロアルキル)フェニルボロン酸(化合物(2))と3,
6−ジブロモ−1,2,4,5−テトラメチルベンゼン
(化合物(3))を、テトラキス(トリフェニルホスフ
ィン)パラジウム([(C6H5)3P]4Pd)触媒
の存在下に加熱反応させて3,6−ジ(3′,5′−ビ
ス(フルオロアルキル)フェニル)−1,2.4.5−
テトラメチルベンゼン(化合物(4))とする工程と;
前記化合物(4)を、酸化して3,6−ジ(3′,5′
−ビス(フルオロアルキル)フェニル)−ピロメリト酸
(化合物(5))とする工程と;前記化合物5を、減圧
下、200〜300℃で脱水することからなることを特
徴としている。
【0008】請求項3の発明は、3,6−ジ(3′,
5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル)−ピロメリ
ト酸二無水物の製造方法であり、その原料である3,5
−ビス(フルオロアルキル)フェニルボロン酸(化合物
(2))は、3,5−ビス(フルオロアルキル)ブロモ
ベンゼンを金属マグネシウムの存在下でホウ酸トリメチ
ル(B(OCH3)3)と共に−75〜−65℃で反応
させた後、0〜5℃で酸性水溶液によって加水分解させ
て製造されたことを特徴としている。
5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル)−ピロメリ
ト酸二無水物の製造方法であり、その原料である3,5
−ビス(フルオロアルキル)フェニルボロン酸(化合物
(2))は、3,5−ビス(フルオロアルキル)ブロモ
ベンゼンを金属マグネシウムの存在下でホウ酸トリメチ
ル(B(OCH3)3)と共に−75〜−65℃で反応
させた後、0〜5℃で酸性水溶液によって加水分解させ
て製造されたことを特徴としている。
【0009】請求項4の発明は、3,6−ジ(3′,
5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル)−ピロメリ
ト酸二無水物の製造方法であり、その原料である3,6
−ジブロモ−1,2,4,5−テトラメチルベンゼン
(化合物(3))は、1,2,4,5−テトラメチルベ
ンゼン、沃素、及び臭素を、外部からの光を遮断した状
態で反応させて製造されたことを特徴としている。
5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル)−ピロメリ
ト酸二無水物の製造方法であり、その原料である3,6
−ジブロモ−1,2,4,5−テトラメチルベンゼン
(化合物(3))は、1,2,4,5−テトラメチルベ
ンゼン、沃素、及び臭素を、外部からの光を遮断した状
態で反応させて製造されたことを特徴としている。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明は、上記化学式で示される
化合物1に関するものであり、式中のR1、R2は互い
に独立に、フッ素置換された炭素数1〜9のアルキル
基、好ましくはR1、R2ともにトリフルオロメチル基
である。
化合物1に関するものであり、式中のR1、R2は互い
に独立に、フッ素置換された炭素数1〜9のアルキル
基、好ましくはR1、R2ともにトリフルオロメチル基
である。
【0011】以下、化合物1の製造、さらにその原料で
ある3,5−ビス(フルオロアルキル)フェニルボロン
酸(化合物(2))と3,6−ジブロモ−1,2,4,
5−テトラメチルベンゼン(化合物(3))の製造につ
いて、製造条件を例示しつつ説明する。しかし、本発明
はこれら例示した製造条件に限定されるものではない。
ある3,5−ビス(フルオロアルキル)フェニルボロン
酸(化合物(2))と3,6−ジブロモ−1,2,4,
5−テトラメチルベンゼン(化合物(3))の製造につ
いて、製造条件を例示しつつ説明する。しかし、本発明
はこれら例示した製造条件に限定されるものではない。
【0012】化合物(1)は、化合物(2)と化合物
(3)を原料として次式に従って製造できる。
(3)を原料として次式に従って製造できる。
【化6】
【0013】反応は、まず化合物(2)と化合物(3)
を、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
〔[(C6H5)3P]4Pd〕、塩基性化合物の存在
下、エタノールと有機溶媒中で還流加熱して、3,6−
ジ(3′,5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル)
−1,2.4.5−テトラメチルベンゼン(化合物
(4))とする。ここで、塩基性化合物の例としては、
アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩が挙げら
れ、有機溶媒は、トルエン等が最も好ましく用いられ
る。還流温度は、用いる溶媒の沸騰温度であり、望まし
くは90〜100℃である。反応に用いる化合物(2)
と化合物(3)のモル比は、化学式上では2:1である
が、化合物(2)をこれより多く使用するのが好まし
い。反応触媒の使用量は、触媒量として化合物(3)に
対して、0.01〜0.1(モル比)である。
を、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム
〔[(C6H5)3P]4Pd〕、塩基性化合物の存在
下、エタノールと有機溶媒中で還流加熱して、3,6−
ジ(3′,5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル)
−1,2.4.5−テトラメチルベンゼン(化合物
(4))とする。ここで、塩基性化合物の例としては、
アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩が挙げら
れ、有機溶媒は、トルエン等が最も好ましく用いられ
る。還流温度は、用いる溶媒の沸騰温度であり、望まし
くは90〜100℃である。反応に用いる化合物(2)
と化合物(3)のモル比は、化学式上では2:1である
が、化合物(2)をこれより多く使用するのが好まし
い。反応触媒の使用量は、触媒量として化合物(3)に
対して、0.01〜0.1(モル比)である。
【0014】次いで、得られた化合物(4)にある4つ
のメチル基を酸化させてカルボン酸とする。この酸化反
応の好ましい形態は、化合物(4)をピリジンに溶解
し、これに過マンガン酸カリウム水溶液を加えて還流加
熱(90〜98℃)し、反応液をろ過した後、溶剤を完
全に蒸発させて固形の残留物を得、この固形物を再び、
過マンガン酸カリウムと水酸化ナトリウムを含む水溶液
中還流加熱(90〜98℃)し、ろ過した後、そのろ液
に塩酸を加えて析出物をとり、水洗、乾燥して化合物
(5)とする。化合物(5)を、減圧(20〜40in
chHg)下,200〜300℃に加熱して脱水し、本
発明の目的とする上記の化合物(1)とする。
のメチル基を酸化させてカルボン酸とする。この酸化反
応の好ましい形態は、化合物(4)をピリジンに溶解
し、これに過マンガン酸カリウム水溶液を加えて還流加
熱(90〜98℃)し、反応液をろ過した後、溶剤を完
全に蒸発させて固形の残留物を得、この固形物を再び、
過マンガン酸カリウムと水酸化ナトリウムを含む水溶液
中還流加熱(90〜98℃)し、ろ過した後、そのろ液
に塩酸を加えて析出物をとり、水洗、乾燥して化合物
(5)とする。化合物(5)を、減圧(20〜40in
chHg)下,200〜300℃に加熱して脱水し、本
発明の目的とする上記の化合物(1)とする。
【0015】上記の反応における化合物(2)、化合物
(3)は、例えば、以下の方法によって製造することが
できる。
(3)は、例えば、以下の方法によって製造することが
できる。
【化7】
【0016】化合物(2):3,5−ビス(フルオロア
ルキル)ブロモベンゼン(化合物(2a))を、テトラ
ヒドロフランのような有機溶媒中0〜5℃でマグネシウ
ムを反応させて化合物(2b)とし、次いで、化合物
(2b)を、−75〜−65℃でトリメチルボレート
〔B(OCH3)3〕と1:1(モル比)で反応させ、
さらに室温で攪拌を続けて化合物2cとする。次いで化
合物(2c)を塩酸水溶液中、0〜5℃でで加水分解し
て、化合物(2)とする。
ルキル)ブロモベンゼン(化合物(2a))を、テトラ
ヒドロフランのような有機溶媒中0〜5℃でマグネシウ
ムを反応させて化合物(2b)とし、次いで、化合物
(2b)を、−75〜−65℃でトリメチルボレート
〔B(OCH3)3〕と1:1(モル比)で反応させ、
さらに室温で攪拌を続けて化合物2cとする。次いで化
合物(2c)を塩酸水溶液中、0〜5℃でで加水分解し
て、化合物(2)とする。
【0017】
【化8】
【0018】化合物(3):1,2,4,5−テトラメ
チルベンゼン(化合物(3a))と沃素(I2)を、ジ
クロロメタンのような有機溶媒に溶解し、外部の光を遮
断させた状態で臭素(Br2)を徐々に添加して、得ら
れた混合物を40〜50℃で反応させることにより、化
合物(3)とすることができる。この反応において、化
合物(3a)、沃素(I2)、臭素(Br2)のモル比
は、1:〔0.001〜0.01〕:〔2.0〜3.
0〕の範囲を維持する。
チルベンゼン(化合物(3a))と沃素(I2)を、ジ
クロロメタンのような有機溶媒に溶解し、外部の光を遮
断させた状態で臭素(Br2)を徐々に添加して、得ら
れた混合物を40〜50℃で反応させることにより、化
合物(3)とすることができる。この反応において、化
合物(3a)、沃素(I2)、臭素(Br2)のモル比
は、1:〔0.001〜0.01〕:〔2.0〜3.
0〕の範囲を維持する。
【0019】
【実施例】以下本発明の実施の形態を、実施例に基づい
て更に詳細に説明するが、本発明は、これらに限定され
るものではない。
て更に詳細に説明するが、本発明は、これらに限定され
るものではない。
【0020】[実施例1]:3,5−ビス(トリフルオ
ロメチル)フェニルボロン酸(化合物(2))の製造 マグネティックスターラー、滴下漏斗、凝縮器及び窒素
注入口を装着した500mLの3口丸底フラスコを乾燥
させた後、反応器内を窒素雰囲気下にして、マグネシウ
ム薄片(Aldrich社)9.30gと、蒸留精製し
たテトラヒドロフラン220mLを入れ、氷水浴で温度
を0〜5℃とした。フラスコ内の混合物を攪拌しなが
ら、滴下漏斗より3,5−ビストリフルオロメチルブロ
モベンゼン44.0mLを、1時間かけてゆっくり添加
した。添加する間、温度は0〜5℃に保持し、添加終了
後、徐々に室温に戻し、室温でさらに16時間攪拌して
褐色の粘性溶液を得た。
ロメチル)フェニルボロン酸(化合物(2))の製造 マグネティックスターラー、滴下漏斗、凝縮器及び窒素
注入口を装着した500mLの3口丸底フラスコを乾燥
させた後、反応器内を窒素雰囲気下にして、マグネシウ
ム薄片(Aldrich社)9.30gと、蒸留精製し
たテトラヒドロフラン220mLを入れ、氷水浴で温度
を0〜5℃とした。フラスコ内の混合物を攪拌しなが
ら、滴下漏斗より3,5−ビストリフルオロメチルブロ
モベンゼン44.0mLを、1時間かけてゆっくり添加
した。添加する間、温度は0〜5℃に保持し、添加終了
後、徐々に室温に戻し、室温でさらに16時間攪拌して
褐色の粘性溶液を得た。
【0021】この粘性溶液を、窒素雰囲気下、ドライア
イス/アセトンで−75〜−65℃以下に保持しつつ、
滴下漏斗によりトリメチルボレート28.97mLを滴
下した。滴下終了後、さらに攪拌を続け、冷却浴を除い
て徐々に室温迄上げ、室温で24時間にかけて追加反応
させた。氷水で0〜5℃に冷却して、濃塩酸(37重量
%)63.3mLと蒸留水144.5mLよりなる塩酸
水を1時間にかけて添加し、さらにこの温度で24時間
攪拌を続けた。
イス/アセトンで−75〜−65℃以下に保持しつつ、
滴下漏斗によりトリメチルボレート28.97mLを滴
下した。滴下終了後、さらに攪拌を続け、冷却浴を除い
て徐々に室温迄上げ、室温で24時間にかけて追加反応
させた。氷水で0〜5℃に冷却して、濃塩酸(37重量
%)63.3mLと蒸留水144.5mLよりなる塩酸
水を1時間にかけて添加し、さらにこの温度で24時間
攪拌を続けた。
【0022】反応終了後、反応混合物は暗赤色の有機層
と水に分離したので、分液漏斗により有機層を分け、さ
らに有機層中に残っている塩類を少量の蒸留水を加えて
激しく振って洗浄した。再度分液漏斗により分離した。
溶媒を蒸発除去して固形残留物を得た。蒸留水を溶媒と
して再結晶法して、石油エーテルで洗って白色結晶を得
た。常圧、室温で24時間以上乾燥させて3,5−ビス
(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸を得た。収
量:19.44 g(収率:65%)。
と水に分離したので、分液漏斗により有機層を分け、さ
らに有機層中に残っている塩類を少量の蒸留水を加えて
激しく振って洗浄した。再度分液漏斗により分離した。
溶媒を蒸発除去して固形残留物を得た。蒸留水を溶媒と
して再結晶法して、石油エーテルで洗って白色結晶を得
た。常圧、室温で24時間以上乾燥させて3,5−ビス
(トリフルオロメチル)フェニルボロン酸を得た。収
量:19.44 g(収率:65%)。
【0023】融点:218.6〜220.0℃。 FT−IR分析:1368、1284、1186cm
−1にC−Fの結合ピーク、1612、1418cm
−1に芳香族のC=Cストレッチングピーク、さらに、
3400cm−1にO−Hの広いピークが見られた。
(図1)1 H−NMR(溶媒:CDCl3)分析:8.215及
び7.974ppmにベンゼンの1Hピーク、4.79
5ppmにO−Hの1Hピークが見られた。19 F−NMR(溶媒:CDCl3)分析:−41.1
94ppmにCF 3の19F単一ピークが見られた。
−1にC−Fの結合ピーク、1612、1418cm
−1に芳香族のC=Cストレッチングピーク、さらに、
3400cm−1にO−Hの広いピークが見られた。
(図1)1 H−NMR(溶媒:CDCl3)分析:8.215及
び7.974ppmにベンゼンの1Hピーク、4.79
5ppmにO−Hの1Hピークが見られた。19 F−NMR(溶媒:CDCl3)分析:−41.1
94ppmにCF 3の19F単一ピークが見られた。
【0024】[実施例2]:3,6−ジブロモ−1,
2,4,5−テトラメチルベンゼン(化合物(3)) 攪拌器、滴下漏斗、凝縮器及び窒素注入口を装着した1
50mLの4口丸底フラスコを乾燥させた後、窒素雰囲
気下で、1,2,4,5−テトラエチルベンゼン8.0
g、沃素(I2)0.124g、ジクロロメタン23.
84mLを入れ、攪拌した。完全に溶解させた後、滴下
漏斗より臭素(Br2)22.86mLを2時間にかけ
て添加した。この際、光による臭素の副反応を防止する
ため、反応器全体をアルミニウムフォイルで包んで外部
からの光を遮断した。
2,4,5−テトラメチルベンゼン(化合物(3)) 攪拌器、滴下漏斗、凝縮器及び窒素注入口を装着した1
50mLの4口丸底フラスコを乾燥させた後、窒素雰囲
気下で、1,2,4,5−テトラエチルベンゼン8.0
g、沃素(I2)0.124g、ジクロロメタン23.
84mLを入れ、攪拌した。完全に溶解させた後、滴下
漏斗より臭素(Br2)22.86mLを2時間にかけ
て添加した。この際、光による臭素の副反応を防止する
ため、反応器全体をアルミニウムフォイルで包んで外部
からの光を遮断した。
【0025】滴下終了後、反応混合物の温度を40〜5
0℃に上げて、この温度で1時間追加反応させた後、少
量の5N水酸過ナトリウム水溶液を添加して未反応臭素
を除去した。反応混合物は、2層に分離したので分液漏
斗にて、下部の有機層を分離した。有機層に少量の硫酸
マグネシウムを加えて脱水した後、溶媒を蒸発除去し、
残った固体をジクロロメタンで再結晶し、白色の結晶を
得た。乾燥し、目的化合物である3′,6−ジブロモ−
1,2,4,5−テトラメチルベンゼンを得た。収量:
16.53g、収率:95%
0℃に上げて、この温度で1時間追加反応させた後、少
量の5N水酸過ナトリウム水溶液を添加して未反応臭素
を除去した。反応混合物は、2層に分離したので分液漏
斗にて、下部の有機層を分離した。有機層に少量の硫酸
マグネシウムを加えて脱水した後、溶媒を蒸発除去し、
残った固体をジクロロメタンで再結晶し、白色の結晶を
得た。乾燥し、目的化合物である3′,6−ジブロモ−
1,2,4,5−テトラメチルベンゼンを得た。収量:
16.53g、収率:95%
【0026】融点:198.5〜199.5℃。 FT−IR分析:1174cm−1にC−Brの結合ピ
ーク、1413cm−1に芳香族のC=Cストレッチン
グピーク、2934cm−1にアルキルの広いC−Hピ
ークが見られた。(図1)1 H−NMR(溶媒:CDCl3)分析:6.92pp
mにベンゼンのH 1ピークが消え、2.488ppmに
CH3のH1ピークが見られた。(図2)
ーク、1413cm−1に芳香族のC=Cストレッチン
グピーク、2934cm−1にアルキルの広いC−Hピ
ークが見られた。(図1)1 H−NMR(溶媒:CDCl3)分析:6.92pp
mにベンゼンのH 1ピークが消え、2.488ppmに
CH3のH1ピークが見られた。(図2)
【0027】[実施例3]:3,6−ジ(3′,5′−
ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−1,2.4.
5−テトラメチルベンゼン(化合物(4)) マグネティックスターラー、滴下漏斗、凝縮器及び窒素
注入口を装着した1000mLの3口丸底フラスコに窒
素雰囲気下、3,6−ジブロモ−1,2,4,5−テト
ラエチルベンゼン(化合物3)16.23gとトルエン
270mLを入れ、攪拌して完全に溶解させた。2N炭
酸ナトリウム水溶液135mLと、テトラキス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム([(C6H5)3P]
4Pd)0.6422gを添加し、均一に溶解させた。
この混合物に、(3′,5′−ビス(トフルオロメチ
ル)フェニル)ボロン酸43gをエタノール67.53
mLに溶かした溶液を添加し、この混合物を沸騰点(9
8℃)に達するように加熱し、7日間還流加熱させた。
反応混合物は、オレンジ色からだんだん暗赤色に変っ
た。
ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−1,2.4.
5−テトラメチルベンゼン(化合物(4)) マグネティックスターラー、滴下漏斗、凝縮器及び窒素
注入口を装着した1000mLの3口丸底フラスコに窒
素雰囲気下、3,6−ジブロモ−1,2,4,5−テト
ラエチルベンゼン(化合物3)16.23gとトルエン
270mLを入れ、攪拌して完全に溶解させた。2N炭
酸ナトリウム水溶液135mLと、テトラキス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム([(C6H5)3P]
4Pd)0.6422gを添加し、均一に溶解させた。
この混合物に、(3′,5′−ビス(トフルオロメチ
ル)フェニル)ボロン酸43gをエタノール67.53
mLに溶かした溶液を添加し、この混合物を沸騰点(9
8℃)に達するように加熱し、7日間還流加熱させた。
反応混合物は、オレンジ色からだんだん暗赤色に変っ
た。
【0028】反応終了後、反応混合物は2層に分離した
ので、分液離漏斗により有機層を分離し、硫酸マグネシ
ウムを加えて脱水した後、溶媒を蒸発除去した。残った
固体をエチルアセテート500mLで再結晶して、3,
6−ジ(3′,5′−ビス(トリフルオロメチル)フェ
ニル)−1,2,4,5−テトラメチルベンゼンを得
た。収量:22.96g、収率:70%。
ので、分液離漏斗により有機層を分離し、硫酸マグネシ
ウムを加えて脱水した後、溶媒を蒸発除去した。残った
固体をエチルアセテート500mLで再結晶して、3,
6−ジ(3′,5′−ビス(トリフルオロメチル)フェ
ニル)−1,2,4,5−テトラメチルベンゼンを得
た。収量:22.96g、収率:70%。
【0029】融点:246.7?246.9℃。 FT−IR分析:1368、1284、1186cm
−1にC−F結合ピーク、1612、1418cm−1
に芳香族のC=Cストレッチングピーク、2934cm
−1にアルキルの広いC−Hピークが見られた。(図
1)1 H−NMR(溶媒:CDCl3)分析:7.911p
pm及び7.652ppmにフェニの1Hピーク、1
1.94ppmにCH3の1Hピークが見られた。19 F−NMR(溶媒:CDCl3)分析:−41.0
55ppmにCF 3の単一の19Fのピークが見られ
た。
−1にC−F結合ピーク、1612、1418cm−1
に芳香族のC=Cストレッチングピーク、2934cm
−1にアルキルの広いC−Hピークが見られた。(図
1)1 H−NMR(溶媒:CDCl3)分析:7.911p
pm及び7.652ppmにフェニの1Hピーク、1
1.94ppmにCH3の1Hピークが見られた。19 F−NMR(溶媒:CDCl3)分析:−41.0
55ppmにCF 3の単一の19Fのピークが見られ
た。
【0030】[実施例4]:3,6−ジ(3′,5′−
ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−ピロメリト酸
(化合物(5)) 攪拌器、滴下漏斗、及び凝縮器を装着した1000mL
の3口丸底フラスコに3,6−ジ(3′,5′−ビス
(トリフルオロメチル)ベンゼン)−1,2,4,5−
テトラメチルベンゼン22.96gと、ピリジン47
9.5mLを入れ、攪拌して完全に溶解させた後、蒸留
水63.93mLを加えた。この混合物を加熱して沸騰
(95℃)させつつ、過マンガン酸カリウム30.73
gを滴下漏斗より4時間かけて添加し、反応溶液の色が
紫色から黒色に変わってからさらに1時間にかけて追加
反応させた。反応終了後、残っている過マンガン酸カリ
ウムをろ過して除去し、反応水溶液を減圧にて蒸発除去
して固形残留物を得た。
ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−ピロメリト酸
(化合物(5)) 攪拌器、滴下漏斗、及び凝縮器を装着した1000mL
の3口丸底フラスコに3,6−ジ(3′,5′−ビス
(トリフルオロメチル)ベンゼン)−1,2,4,5−
テトラメチルベンゼン22.96gと、ピリジン47
9.5mLを入れ、攪拌して完全に溶解させた後、蒸留
水63.93mLを加えた。この混合物を加熱して沸騰
(95℃)させつつ、過マンガン酸カリウム30.73
gを滴下漏斗より4時間かけて添加し、反応溶液の色が
紫色から黒色に変わってからさらに1時間にかけて追加
反応させた。反応終了後、残っている過マンガン酸カリ
ウムをろ過して除去し、反応水溶液を減圧にて蒸発除去
して固形残留物を得た。
【0031】得られた残留物を、攪拌器、滴下漏斗及び
凝縮器の装着した1000mLの3口の丸底フラスコ
中、水酸化ナトリウム25.57gと蒸留水400mL
を加えて加熱(95℃)した。滴下漏斗より過マンガン
酸カリウム30.73gを5時間にかけて添加した。エ
タノール31mLを加えて未反応の過マンガン酸カリウ
ムを析出させ、すぐにろ過して除去した。反応混合物の
水溶液に塩酸を加えて酸性にすると、白色の結晶が得ら
れた。ろ過、蒸留水で洗浄し、乾燥して、3,6−ジ
(3′,5′−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)
−ピロメリト酸を得た。収量:13.18g、収率:5
0%
凝縮器の装着した1000mLの3口の丸底フラスコ
中、水酸化ナトリウム25.57gと蒸留水400mL
を加えて加熱(95℃)した。滴下漏斗より過マンガン
酸カリウム30.73gを5時間にかけて添加した。エ
タノール31mLを加えて未反応の過マンガン酸カリウ
ムを析出させ、すぐにろ過して除去した。反応混合物の
水溶液に塩酸を加えて酸性にすると、白色の結晶が得ら
れた。ろ過、蒸留水で洗浄し、乾燥して、3,6−ジ
(3′,5′−ビス(トリフルオロメチル)フェニル)
−ピロメリト酸を得た。収量:13.18g、収率:5
0%
【0032】融点:339.0〜340.2℃。 FT−IR分析:1368、1284、1186cm
−1にC−F結合ピーク、1612、1418cm−1
に芳香族のC=Cストレッチングピーク、1728cm
−1にカルボキシ基のC=O結合ピーク、3400cm
−1を頂点とした広いO−Hピークが見られた。(図
1)1 H−NMR(溶媒:DMSO−d6)分析:8.26
46及び7.92516ppmに1Hピークが見られ
た。19 F−NMR(溶媒:DMSO−d6)分析:−3
9.579 ppmにCF3の単一の19Fピークが見
られた。
−1にC−F結合ピーク、1612、1418cm−1
に芳香族のC=Cストレッチングピーク、1728cm
−1にカルボキシ基のC=O結合ピーク、3400cm
−1を頂点とした広いO−Hピークが見られた。(図
1)1 H−NMR(溶媒:DMSO−d6)分析:8.26
46及び7.92516ppmに1Hピークが見られ
た。19 F−NMR(溶媒:DMSO−d6)分析:−3
9.579 ppmにCF3の単一の19Fピークが見
られた。
【0033】[実施例5]:3,6−ジ(3′,5′−
ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−ピロメリト酸
二無水物(化合物(1)) 精製した3,6−ジ(3′,5′−ビス(トリフルオロ
メチル)フェニル)−ピロメリト酸(化合物5:12F
B4C)を、減圧(30inchHg)下250℃に1
2時間加熱し、次いで減圧(30inchHg)下で2
90℃に加熱して、生成物を昇華させて、純粋な3,6
−ジ(3′,5′−ビス(トリフルオロメチル)フェニ
ル)−ピロメリト酸二無水物を得た。収率:80%
ビス(トリフルオロメチル)フェニル)−ピロメリト酸
二無水物(化合物(1)) 精製した3,6−ジ(3′,5′−ビス(トリフルオロ
メチル)フェニル)−ピロメリト酸(化合物5:12F
B4C)を、減圧(30inchHg)下250℃に1
2時間加熱し、次いで減圧(30inchHg)下で2
90℃に加熱して、生成物を昇華させて、純粋な3,6
−ジ(3′,5′−ビス(トリフルオロメチル)フェニ
ル)−ピロメリト酸二無水物を得た。収率:80%
【0034】融点:340.37℃(図4) FT−IR分析:1368、1284、1186cm
−1にC−F結合ピーク、1612、1418cm−1
に芳香族のC=Cストレッチングピーク、1850cm
−1に無水物のC=O結合ピークが見られた。(図1)1 H−NMR(溶媒:DMSO−d6)分析:8.41
60ppm及び8.1786ppmにベンゼンの1Hピ
ークが見られた。(図2)19 F−NMR(溶媒:DMSO−d6)分析:−3
9.583ppmにCF3の単一の19Fピークが見ら
れた。(図3)
−1にC−F結合ピーク、1612、1418cm−1
に芳香族のC=Cストレッチングピーク、1850cm
−1に無水物のC=O結合ピークが見られた。(図1)1 H−NMR(溶媒:DMSO−d6)分析:8.41
60ppm及び8.1786ppmにベンゼンの1Hピ
ークが見られた。(図2)19 F−NMR(溶媒:DMSO−d6)分析:−3
9.583ppmにCF3の単一の19Fピークが見ら
れた。(図3)
【0035】
【発明の効果】上に述べたように、本発明による新規の
単量体として3,6−ジ(3′,5′−ビス(フルオロ
アルキル)フェニル)−ピロメリト酸二無水物は、フッ
素を含む剛性構造であり、これを用いて製造したポリイ
ミドは、高いガラス転移温度、低い吸湿率、低い誘電率
及び優れる加工性を有するので、電子素材として広い応
用範囲を有すると期待される。
単量体として3,6−ジ(3′,5′−ビス(フルオロ
アルキル)フェニル)−ピロメリト酸二無水物は、フッ
素を含む剛性構造であり、これを用いて製造したポリイ
ミドは、高いガラス転移温度、低い吸湿率、低い誘電率
及び優れる加工性を有するので、電子素材として広い応
用範囲を有すると期待される。
【図1】本発明の実施例1〜5で合成したそれぞれの化
合物に対するFT−IR分析スペクトルである。
合物に対するFT−IR分析スペクトルである。
【図2】本発明の実施例1〜5で合成したそれぞれの化
合物に対する1H−NMR分析スペクトルである。
合物に対する1H−NMR分析スペクトルである。
【図3】本発明の実施例1〜5で合成したそれぞれの化
合物に対する19F−NMR分析スペクトルである。
合物に対する19F−NMR分析スペクトルである。
【図4】本発明の実施例5で合成した化合物1のDSC
による融点グラフである。
による融点グラフである。
フロントページの続き Fターム(参考) 4C071 AA01 AA08 BB01 BB05 CC12 EE05 FF15 HH09 JJ01 KK03 LL07 4H039 CA41 CD20 4J043 RA34 TA22 TA47 TA71 UA142 UB402 ZA43 ZB11
Claims (4)
- 【請求項1】 下記化学式〔式中、R1、R2は互いに
独立に、フッ素置換された炭素数1〜9のアルキル基で
ある。〕で表されることを特徴とする3,6−ジ
(3′,5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル)−
ピロメリト酸二無水物。 【化1】 - 【請求項2】 下記に示す反応式〔式中、R1、R2は
互いに独立に、フッ素置換された炭素数1〜9のアルキ
ル基である。〕に従って、3,5−ビス(フルオロアル
キル)フェニルボロン酸〔反応式中の化合物(2)〕と
3,6−ジブロモ−1,2,4,5−テトラメチルベン
ゼン〔反応式中の化合物(3)〕を、テトラキス(トリ
フェニルホスフィン)パラジウム([(C6H5)
3P]4Pd)触媒の存在下に加熱反応させて3,6−
ジ(3′,5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル)
−1,2.4.5−テトラメチルベンゼン〔反応式中の
化合物(4)〕とする工程と;前記化合物4を酸化して
3,6−ジ(3′,5′−ビス(フルオロアルキル)フ
ェニル)−ピロメリト酸〔反応式中の化合物(5)〕と
する工程と;得られた化合物5を、20〜40inch
Hgの減圧下、200〜300℃で脱水する、ことから
なることを特徴とする3,6−ジ(3′,5′−ビス
(フルオロアルキル)フェニル)−ピロメリト酸二無水
物の製造方法。 【化2】 - 【請求項3】 3,5−ビス(フルオロアルキル)フェ
ニルボロン酸〔化合物(2)〕は、3,5−ビスフルオ
ロアルキルブロモベンゼン〔下記化合物(2a)〕を金
属マグネシウムの存在下でホウ酸トリメチル(B(OC
H3)3)と共に−75〜−65℃で反応させた後、0
〜5℃で酸性水溶液によって加水分解させて製造された
ことを特徴とする請求項2記載の3,6−ジ(3′,
5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル)−ピロメリ
ト酸二無水物の製造方法。 【化3】 - 【請求項4】 3,6−ジブロモ−1,2,4,5−テ
トラメチルベンゼン〔化合物(3)〕は、1,2,4,
5−テトラメチルベンゼン〔下記化合物(3a)〕、沃
素(I2)及び臭素(Br2)を、外部からの光を遮断
した状態で反応させて製造されたことを特徴とする請求
項2記載の3,6−ジ(3′,5′−ビス(フルオロア
ルキル)フェニル)−ピロメリト酸二無水物の製造方
法。 【化4】
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
KR10-2001-0003813A KR100376287B1 (ko) | 2001-01-26 | 2001-01-26 | 3,6-다이(3',5'-비스(트리플로오로메틸)벤젠)피로멜리틱다이안하이드라이드 및 그 제조방법 |
KR2001/P3813 | 2001-01-26 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002226485A true JP2002226485A (ja) | 2002-08-14 |
Family
ID=19705008
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001114534A Pending JP2002226485A (ja) | 2001-01-26 | 2001-04-12 | 3,6−ジ(3′,5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル)−ピロメリト酸二無水物、及びその製造方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6433190B1 (ja) |
JP (1) | JP2002226485A (ja) |
KR (1) | KR100376287B1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100587489B1 (ko) * | 2003-11-24 | 2006-06-09 | 주식회사 삼양사 | 3,6-디[4-(n-알킬옥시)페닐]파이로멜리트산 이무수물,상기 이무수물로부터 제조되는 폴리이미드 및 상기폴리이미드를 포함하는 액정표지소자 |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100376287B1 (ko) * | 2001-01-26 | 2003-03-17 | 광주과학기술원 | 3,6-다이(3',5'-비스(트리플로오로메틸)벤젠)피로멜리틱다이안하이드라이드 및 그 제조방법 |
JP2003055382A (ja) * | 2001-08-08 | 2003-02-26 | Nippon Shokubai Co Ltd | 無水ピロメリット酸の製造方法 |
KR100469080B1 (ko) * | 2002-10-31 | 2005-02-02 | 광주과학기술원 | 1-(3',5'-비스(플루오로알킬)벤젠)피로멜리틱다이안하이드라이드 및 이의 제조방법 |
CN107057065B (zh) * | 2017-02-16 | 2020-01-14 | 中山大学 | 具有低介电常数的聚合物及降低聚合物介电常数的分子结构设计方法 |
US11877508B2 (en) | 2021-07-05 | 2024-01-16 | Duk San Neolux Co., Ltd. | Compound for organic electronic element, organic electronic element using the same, and an electronic device thereof |
JP7524378B2 (ja) * | 2021-07-05 | 2024-07-29 | ドク サン ネオルクス カンパニー リミテッド | 有機電子素子用化合物、それを用いた有機電子素子及びその電子装置 |
KR102324529B1 (ko) * | 2021-07-05 | 2021-11-12 | 덕산네오룩스 주식회사 | 유기전기 소자용 화합물, 이를 이용한 유기전기소자 및 그 전자 장치 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3992418A (en) * | 1974-07-01 | 1976-11-16 | Universal Oil Products Company | Production of pyromellitic dianhydride |
US4360657A (en) * | 1981-08-19 | 1982-11-23 | Standard Oil Company (Indiana) | Tricyclo[6.4.0.02,7 ]-dodecane-1,8,2,7-tetracarboxylic acid dianhydride and polyimides therefrom |
JP2704200B2 (ja) * | 1988-07-04 | 1998-01-26 | 日本電信電話株式会社 | 含フツ素ピロメリット酸無水物及びその製造方法 |
JPH0725879A (ja) * | 1993-03-12 | 1995-01-27 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 新規含フッ素カルボン酸無水物とその誘導体 |
KR100265412B1 (ko) * | 1998-06-17 | 2000-11-01 | 정명식 | 3,6-비스[4-(알킬옥시)페닐옥시]파이로멜리트산 이무수물 및 그제조방법 |
KR100376287B1 (ko) * | 2001-01-26 | 2003-03-17 | 광주과학기술원 | 3,6-다이(3',5'-비스(트리플로오로메틸)벤젠)피로멜리틱다이안하이드라이드 및 그 제조방법 |
-
2001
- 2001-01-26 KR KR10-2001-0003813A patent/KR100376287B1/ko not_active IP Right Cessation
- 2001-04-10 US US09/828,974 patent/US6433190B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2001-04-12 JP JP2001114534A patent/JP2002226485A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100587489B1 (ko) * | 2003-11-24 | 2006-06-09 | 주식회사 삼양사 | 3,6-디[4-(n-알킬옥시)페닐]파이로멜리트산 이무수물,상기 이무수물로부터 제조되는 폴리이미드 및 상기폴리이미드를 포함하는 액정표지소자 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR20020063073A (ko) | 2002-08-01 |
US20020103385A1 (en) | 2002-08-01 |
US6433190B1 (en) | 2002-08-13 |
KR100376287B1 (ko) | 2003-03-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI549927B (zh) | 新穎的螺聯茀化合物 | |
TWI579316B (zh) | 用於製造石墨烯奈米帶之聚合性先質及其製備方法 | |
JP2002226485A (ja) | 3,6−ジ(3′,5′−ビス(フルオロアルキル)フェニル)−ピロメリト酸二無水物、及びその製造方法 | |
JP7096931B2 (ja) | フッ素化アミド化合物、フッ素化含窒素複素環含有化合物およびフッ素化化合物 | |
JP4574403B2 (ja) | アリールエチニルフタル酸誘導体及び該誘導体の製造方法 | |
JP2704200B2 (ja) | 含フツ素ピロメリット酸無水物及びその製造方法 | |
JP6890871B1 (ja) | エステル基含有酸二無水物誘導体の製造方法 | |
EP1834943A1 (en) | Process for producing aromatic dicarboxylic acid | |
JP2012236777A (ja) | インドロカルバゾール含有イミド化合物及び合成中間体、これらの製造方法、有機半導体組成物、ならびに有機太陽電池素子 | |
CN111087323B (zh) | 四氰基蒽醌二甲烷小分子受体材料及其制备方法和应用 | |
JP4155986B2 (ja) | 含ハロゲン芳香族化合物 | |
JP2007211138A (ja) | 脂環式ポリエーテル、その製造方法及びその用途 | |
JPH0513136B2 (ja) | ||
KR20150112649A (ko) | 불소화된 피로멜리트산 이무수물의 신규한 제조방법 | |
JP3831301B2 (ja) | 含フッ素化合物及びこれを用いたフッ素化シアノアリールエーテル重合体並びにその架橋体 | |
JP3813040B2 (ja) | 含ハロゲン芳香族化合物の製造方法 | |
KR100469080B1 (ko) | 1-(3',5'-비스(플루오로알킬)벤젠)피로멜리틱다이안하이드라이드 및 이의 제조방법 | |
TWI637906B (zh) | 形成多層結構之方法 | |
JP4273981B2 (ja) | アミノフェノール化合物、熱硬化性樹脂およびその製造法 | |
US5262515A (en) | Curable fluorine-containing polyimide | |
WO2023022123A1 (ja) | 含フッ素ポリアミド化合物および含フッ素ポリベンゾオキサゾール | |
WO2017213543A1 (ru) | Способ получения разветвленных олигоарилсиланов на основе фенилоксазолов | |
JP2006045150A (ja) | アリールエチニルフタル酸塩化合物、その製造方法、及びアリールエチニルフタル酸無水物の製造方法 | |
JPS6226260A (ja) | 7,7,8,8−テトラシアノキノジメタン−2,5−イレン−(3−プロピオン酸)類およびその製造法 | |
JP3132784B2 (ja) | 3,3’−ジニトロ−5,5’−ビス(トリフルオロメチル)ジフェニルエーテルの製造方法 |