JP2000355466A - エレベータ - Google Patents
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Abstract
方側から他方側に立ち入ることが禁止できるエレベータ
を得ることである。 【解決手段】 双方向に扉を有するかご2は、所定の領
域の内側と外側との境界に設けられた昇降路1内を昇降
する。かご2の一方の扉は領域内への出入口となり、他
方の扉3は領域外への出入口となる。また、かご2内の
各々の扉3の近傍には、かご呼びを発生させる第1及び
第2のかご内操作盤4が設けられ、一方側及び他方側の
階床の乗り場には、乗り場呼びを発生させる第1及び第
2の乗り場呼び登録装置7が設けられる。制御装置は、
乗り場呼びに応答した側の扉のみ開閉し反対側の扉の開
閉を禁止した片側運転を行う。この片側運転を行う第1
の運転モードと、かご呼び又は乗り場呼びに応答し双方
向の扉の開閉を行う第2の運転モードと切替えて適用す
ることもできる。
Description
るかごの双方向に扉を有するエレベータに関する。
路を通って駅舎に向かい、道路から駅舎の改札まで行っ
て、さらに改札を通ってホームまで行く。この場合、道
路と改札との間や改札とホームとの間に高低差がある場
合が多い。
が改札より低所にある駅舎では、乗客は道路から階段を
上って改札まで行き、改札を通った後にさらに階段を下
って低所にあるホームまで行くことになる。このよう
に、道路から駅舎のホームに辿り着くまでに2個の階段
を昇降しなければならない。これは、特に身障者やお年
寄りにとっては不便である。そこで、近年においては、
そのような駅舎には、エレベータが設けられている。
として改札内外区域を仕切る必要があることから、道路
と改札外区域との間及び改札内区域とホームとの間にそ
れぞれ別個にエレベータを設けることが必要になる。そ
の場合、駅舎の立地条件や経済上等の理由から2台のエ
レベータを設けることが困難な場合がある。
台のエレベータを改札内外区域の境界部分に設置するこ
とが考えられる。
レベータでは、乗客は各階床においていずれの側からも
昇降できるようになっており、例えば、一方側の扉から
乗り込んだ乗客は、乗り込んだ側の扉側だけでなく、反
対側の他方側の扉からも降りられるようになっている。
外区域から改札内区域又はその逆の昇降ができるように
なる。すなわち、改札を通らずに道路とホームとの通行
が可能となり無賃乗車の防止ができなくなる。
に設置するエレベータについては、一方側から他方側に
立ち入ることを適切に禁止できるようにすることが要請
されている。
部分に設置され、一方側から他方側に立ち入ることが禁
止できるエレベータを得ることである。
エレベータは、所定の領域の内側と外側との境界に設け
られた昇降路と、この昇降路内を昇降し一方の側の扉は
所定の領域内への出入口となり他方の側の扉は所定の領
域外への出入口となる双方向に扉を有するかごと、前記
かご内の各々の扉の近傍に設けられ、かご呼びを発生さ
せる第1及び第2のかご内操作盤と、所定の領域の内側
及び外側の階床の乗り場に設けられ乗り場呼びを発生さ
せる第1及び第2の乗り場呼び登録装置と、乗り場呼び
に応答した側の扉のみ開閉し反対側の扉の開閉を禁止し
た片側運転を行う制御装置とを備えたことを特徴とす
る。
双方向に扉を有するかごは、所定の領域の内側と外側の
境界に設けられた昇降路内を昇降する。この場合、制御
装置が、乗り場呼びに応答した側の扉のみ開閉し反対側
の扉の開閉を禁止する片側運転が行われるので、例えば
領域の外側の乗り場から乗りこんだ乗客は領域の外側の
乗り場にしか降りられず、従ってかごの昇降に際して領
域の一方の側から他方の側への出入りが禁止される。
求項1の発明において、制御装置は、乗り場呼びに応答
した側の扉のみ開閉し反対側の扉の開閉を禁止した片側
運転を行う第1の運転モードと、かご呼び又は乗り場呼
びに応答し双方の扉の開閉が可能な両側運転を行う第2
の運転モードとを有し、かご内又は前記乗り場に設けら
れた切替手段により第1の運転モードと第2の運転モー
ドの切り替えを行えるようにしたことを特徴とする。
請求項1の発明の作用に加え、制御装置は切替手段で切
り替えられた運転モードでエレベータを運転する。例え
ば、駅舎が通常の営業中は第1の運転モードで運転さ
れ、点検時や異常時には第2の運転モードで運転され
る。
求項1又は請求項2の発明において、制御装置は、乗り
場呼びに応答し乗客がかご内に乗ったときに、片側運転
を開始することを特徴とする。
請求項1又は請求項2の発明の作用に加え、乗り場呼び
にかごが応答して、そのかごに乗客が乗ったときに、制
御装置により片側運転が開始される。
求項1又は請求項2の発明において、制御装置は、片側
運転中に反対側の乗り場呼びがあったときは、その登録
を受け付け、前記片側運転が終了したときにその反対側
の乗り場呼びに応答することを特徴とする。
請求項1又は請求項2の発明の作用に加え、エレベータ
の片側運転中に反対側の乗り場呼びがあったときは、そ
の登録を受け付けるが、現行の片側運転が終了したとき
にその反対側の乗り場呼びに応答して、新たな片側運転
を行う。
求項1又は請求項2の発明において、制御装置は、乗り
場呼びに応答したときは反対側の乗り場にその旨を報知
することを特徴とする。
請求項1又は請求項2の発明の作用に加え、かごが乗り
場呼びに応答したときは、反対側の乗り場に片側運転が
開始されることを報知する。
求項1又は請求項2の発明において、制御装置は、乗り
場呼びに応答した側の扉の開閉に対するかご呼びのみに
応答し、反対側の扉の開閉に対するかご呼びには応答し
ないことを特徴とする。
請求項1又は請求項2の発明の作用に加え、乗り場呼び
に応答した側の扉のみ開閉可能とし、反対側の扉の開閉
は禁止する。従って、かご内において直接一方の領域か
ら他方の領域への移動が禁止される。
求項1又は請求項2の発明において、制御装置は、かご
が乗り場呼びに応答し乗客がかごに乗ったときは乗り場
呼びに応答した側の扉の開閉に対するかご呼びを自動的
に発生させることを特徴とする。
請求項1又は請求項2の発明の作用に加え、かごが乗り
場呼びに応答し乗客がかごに乗ったときは、かご呼びを
自動発生させる。着床したときは乗り場呼びと同じ側の
扉が開閉する。
求項1又は請求項2の発明において、制御装置は、かご
が乗り場呼びに応答し乗客がかごに乗ったときは乗り場
呼びに応答した側の扉が開閉する旨を報知することを特
徴とする。
請求項1又は請求項2の発明の作用に加え、かごが乗り
場呼びに応答し乗客がかごに乗ったときは、乗り場呼び
に応答した側の扉のみが開閉する旨をかご内乗客に報知
する。
求項1又は請求項2の発明において、制御装置は、かご
内の乗客がかごから降り扉が閉じたときに片側運転を終
了することを特徴とする。
請求項1又は請求項2の発明の作用に加え、片側運転は
かご内の乗客がかごから降り、扉が閉じたときに終了す
る。
請求項1又は請求項2の発明において、制御装置は、か
ご呼びに応答した後に乗り場呼びがなく乗客がかご内に
存在し扉閉釦が押されていないときは、所定の時間経過
後に警報を発生することを特徴とする。
は、請求項1又は請求項2の発明の作用に加え、かご呼
びに応答した後に、乗客がかごから降りなかったと判断
される場合には警報を発生する。
請求項1又は請求項2の発明において、制御装置は、か
ご呼びに応答した後に乗り場呼びがなく乗客がかご内に
存在し扉閉釦が押されたときは扉を閉じ、かご呼び及び
乗り場呼びがないときは、所定の時間経過後に警報を発
生することを特徴とする。
は、請求項1又は請求項2の発明の作用に加え、かご呼
びに応答した後に、かご内の乗客に異常が発生したと判
断される場合には警報を発生する。
する。図1は、本発明の実施の形態に係わるエレベータ
の構成図である。昇降路1は所定の領域の内側と外側と
の境界に設けられ、この昇降路1内をかご2が昇降す
る。かご2は駆動源9aによりロープ9bを介してカウ
ンタウエイト9cとの釣り合い長さを調整することによ
って昇降される。このかご駆動方式は油圧方式、リニア
方式など他の方式であってもよい。所定の領域の内側と
外側は、例えば図1の左側が駅舎における改札内区域
(領域内)であり、右側が改札外区域(領域外)である
とし、以下説明する。
札内区域(領域内)と改札外区域(領域外)とが共通す
るフロアに共通乗り場21a,21bが設けられてい
る。そして、その共通乗り場21a,21bの下部に、
それぞれ改札内区域(領域内)の個別の乗り場22及び
改札外区域(領域外)の個別の乗り場23がそれぞれ設
けられている。
区域(領域外)とが共通するフロアの共通乗り場21
a,21bと、改札内区域(領域内)の個別の乗り場2
2及び改札外区域(領域外)の個別の乗り場23との間
を昇降する。
り、かご2内の各々の扉3a、3bの近傍には、それぞ
れかご呼びを発生させる押釦スイッチ及び扉開閉押釦ス
イッチ(以下釦、扉開閉釦という)を有する第1のかご
内操作盤4a及び第2のかご内操作盤4bが設けられて
いる。
り替えるための切替手段5が設けられ、またエレベータ
の運転内容を報知するために音声や表示出力するかご内
出力装置6a、6bが設けられている。
設けられており、各々の乗り場には乗り場呼びを発生さ
せる釦を有する乗り場呼び登録装置7a、7bが設けら
れると共に、エレベータの運転内容を報知するために音
声や表示出力する乗り場出力装置8a、8bが設けられ
ている。
は、第1及び第2のかご内操作盤4a及び4b、かご内
出力装置6a,6b、乗り場呼び登録装置7a,7b、
乗り場出力装置8a,8b、切替手段5と接続されてお
り、図示は省略するが、乗り場側扉を構成する三方枠の
戸袋内に設けられている。制御装置10は、前後双方向
に扉3a、3bを有するかご2に対して、乗り場呼びに
応答した側の扉のみ開閉し、反対側の扉の開閉を禁止し
た片側運転を行う特殊運転モード(第1の運転モード)
と、かご呼び又は乗り場呼びに応答し双方の扉の開閉が
自在に行える両側運転を行う通常運転モード(第2の運
転モード)とを有しており、通常運転モードの運転は通
常運転手段11aで行い、特殊運転モードの運転は特殊
運転手段11bで行う。運転モードの切り替えは、かご
2内に設けられた切替手段5で行われる。この切替手段
5はかご2内に代えていずれかの乗り場に設けるように
しても良い。
ているときは、制御装置10は特殊運転手段11bによ
り、いずれかの乗り場呼びに応答した側の扉3のみを開
閉可能とし、反対側の扉3の開閉を禁止した片側運転を
行う。
21bに乗り場呼びが発生した場合には、右側の扉3b
のみを開閉可能とし、反対側の扉3aの開閉を禁止す
る。従って、この場合の特殊運転モードによる片側運転
の場合には、エレベータは右側の乗り場21b,23の
みをサービスすることになる。逆に、左側の領域外の上
部乗り場21aに乗り場呼びが発生した場合には、左側
の扉3aのみを開閉可能とし、反対側の扉3bの開閉を
禁止する。従って、この場合の特殊運転モードによる片
側運転の場合には、エレベータは左側の乗り場21a,
22のみをサービスすることになる。
択されているときは、制御装置10は通常運転手段11
aにより、発生したかご呼び又は乗り場呼びに応答し、
双方向の扉3の開閉を可能とする。駅舎が通常営業して
いる場合には特殊運転モードが選択され片側運転を行う
と共に、エレベータの点検や異常発生時には通常運転モ
ードが選択される。
内)と改札外区域(領域外)とを説明する平面図で、2
4がレールである。いま、駅舎の改札12が道路より高
所にありホーム13が改札12より低所にあるとする。
そして、かご2の前後双方向に扉3を有するエレベータ
14が設けられており、一方側の乗り場はホーム13と
改札フロアの改札内区域とに位置し、他方側の乗り場は
ホーム13の下部にある道路に面した場所と改札フロア
の改札外区域とに位置しているものとする。
る乗客は、エレベータ14を利用しない場合には、道路
から改札外区域の階段15bを上って改札12まで行
き、改札12を通った後にさらに改札内区域の階段15
aを下って低所にあるホーム13まで行くことになる。
は、改札外区域の階段15bに代えて、ホーム13の下
部にある道路に面したエレベータ14の乗り場から乗り
場呼びを発生させ、かご2を呼んで乗りこみ改札フロア
まで昇って改札外区域の側に降りることになる。これ
は、駅舎が通常営業している場合には、エレベータ14
は片側運転を行う特殊運転モードが選択されているから
である。従って、改札12を通らずに道路とホーム13
との通行はできず無賃乗車が防止される。
タ14を利用しない場合には、ホーム13から改札内区
域の階段15aを上って改札12まで行き、改札12を
通った後にさらに改札外区域の階段15bを下って低所
にある道路まで行くことになる。
は、改札外区域の階段15aに代えて、ホーム13に面
したエレベータの乗り場から乗り場呼びを発生させ、か
ご2を呼んで乗りこみ改札フロアまで昇って改札内区域
で降りることになる。従って、改札12を通らずに道路
とホーム13との通行ができない。これにより無賃乗車
の防止を図っている。
図である。制御装置10は、かご内操作盤4や乗り場呼
び登録装置7から呼びが入力されると、その呼びを登録
すると共にその旨を呼びを発生させたかご内操作盤4や
乗り場呼び登録装置7に通知する呼び応答手段16と、
かご内出力装置6や乗り場出力装置8にエレベータの運
転状況を報知する報知手段17と、呼び応答手段16に
登録された呼びに従ってかご2を運転制御する運転制御
手段18と、扉の開閉を行う開閉手段19と、かご2内
に乗客が存在するか否かを判定する乗客検出手段20と
を有する。片側運転を行う特殊運転モードのときは、こ
れらの手段16〜手段20のすべてが動作し、通常運転
モードのときはこれらの手段のうち、報知手段17及び
乗客検出手段20が動作しない。
とし、いずれかの乗り場呼び登録装置7から乗り場呼び
が発生したとする。呼び応答手段16はその乗り場呼び
を登録すると共に、その旨を呼びを発生させた乗り場呼
び登録装置7に通知する。この状態で、反対側の乗り場
呼びまたは同じ側の乗り場呼びがあったときは、反対側
及び同じ側に関係なく、呼び応答手段16はその登録を
受け付ける。
呼びの登録があると、最初に登録された乗り場呼びがあ
った反対側の乗り場出力装置8に対し反対側で使用中で
ある旨を報知する。
6から乗り場呼びの登録の通知があると、現在処理中の
乗り場呼びがないときは、その乗り場呼びにかご2を応
答させるべく、かご2を駆動する駆動装置にかご駆動指
令を出力し、かご2を乗り場呼びのあった階床まで運転
する。かご2が乗り場呼びのあった階床に到着すると、
扉開閉手段19は乗り場呼びのあった側の扉3を開く。
を乗客検出手段20で検出し、乗客検出手段20は乗客
がかご2内に乗ったことを検出したときは、呼び応答手
段16に対しかご呼びを自動発生させるための指令を出
力する。これは、駅舎に設けられるエレベータの階床
は、上階と下階の2階床しかないことから、かご呼び行
先階は一方の階床と特定されるからである。
すると、運転制御手段18は扉開閉手段19に指令を出
力して扉3を閉じ、かご2をそのかご呼び階まで運転す
る。また、報知手段17は呼び応答手段16からかご呼
びが自動発生すると、扉が開く方向の情報をかご内出力
装置6に出力する。そして、かご2がかご呼び階に到着
すると、運転制御手段18は扉開閉手段19に指令を出
力して扉3を開く。
階に乗り場呼びが発生しているか否かを呼び応答手段1
6からの情報で判断し、その乗り場呼びが発生してな
く、かつかご2内に乗客が存在しないときは、扉開閉手
段19に指令を出力して扉3を閉じ片側運転を終了す
る。そして、呼び応答手段16に乗り場呼びが登録され
ているときはその登録されている乗り場呼びに応答す
る。例えば、片側運転中に反対側の乗り場呼びがあった
ときは、その登録を受け付け現行の片側運転が終了した
ときにその反対側の乗り場呼びに応答する。
ときは、反対側の乗り場呼びに優先して着床階の乗り場
呼びに応答する。
が、かご2内に乗客が存在しているときは、運転制御手
段18は報知手段17に指令を出力し、異常状態が発生
しているか否かを判定する。報知手段17は扉閉釦が押
されたか否かを判定し、かご2内に乗客が存在している
にもかかわらず扉閉釦が押されていないときは、所定の
時間経過後にかご内出力装置6及び乗り場出力装置8に
警報を発生する。これは、乗客が何らかの理由により降
りることができなかった異常事態と考えられるからであ
る。
階に乗り場呼びがなく乗客がかご内に存在し扉閉釦が押
されたときは扉3を閉じ、その扉3を閉じた後にかご呼
び及び乗り場呼びがないときは、所定の時間経過後にか
ご内出力装置6及び乗り場出力装置8に警報を発生す
る。この場合も同様に、乗客が何らかの理由により降り
ることができなかった異常事態と考えられるからであ
る。
動作を示すフローチャートである。まず、いずれかの乗
り場呼び登録装置7から乗り場呼びが発生したか否かを
判定する(S1)。一方側または他方側から乗り場呼び
が発生している場合には最初に発生した乗り場呼びを優
先させる。乗り場呼びが発生しているときは、乗り場呼
びが発生した反対側の乗り場出力装置8に対し反対側で
使用中である旨を報知する(S2)。つまり、片側運転
であることを反対側の乗り場に報知する。例えば、「反
対側の乗り場で使用しています。しばらくお待ち下さ
い」との音声出力や表示灯に表示出力する。
床まで運転し扉を開く(S3)。扉3の開く時間は、お
年寄りや車椅子利用者を考慮して多少長めの時間、例え
ば10秒程度とする。
を検出し(S4)、一定時間経過しても乗客がかご2に
乗ったことを検出できないときは、誤った乗り場呼びで
あると判断して、扉3を閉じ乗り場出力装置8への報知
出力を解除する(S5)。一方、乗客がかご2内に乗っ
たことを検出したときは、かご呼びを自動発生させる
(S6)。これは、駅舎に設けられるエレベータの階床
は、上階と下階の2階床しかないことから、かご呼び行
先階は一方の階床と特定されるからである。また、駅舎
に設けられたエレベータの利用者は身障者やお年寄りが
多く、かご2に乗っても即座にかご内操作盤4を操作し
ない場合があるからである。
かご2をそのかご呼び階まで運転すると共に、その運転
中に扉3が開く方向の情報をかご内出力装置6に出力す
る(S7)。例えば、「こちら側の扉が開きます」との
音声出力や表示灯への表示出力を行う。そして、かご2
がかご呼び階に到着すると扉3を開く。
生しているか否かを判断し(S8)、その着床階に乗り
場呼びが発生しているときは、扉3の開く時間(例えば
10秒)経過後に扉3を閉じステップS4に戻る(S
9)。この場合、反対側の乗り場呼びが登録されていて
もその反対側の乗り場呼びは待たされることになる。つ
まり、着床階に乗り場呼びが発生しているときは、反対
側の乗り場呼びに優先して着床階の乗り場呼びに応答す
ることになる。
いない場合には、かご2内に乗客が存在するか否かを判
定し(S10)、乗客が存在しない場合には扉3を閉じ
乗り場出力装置8への報知出力を解除する(S11)。
これにより、片側運転を終了しステップS1に戻る。従
って、この状態で反対側の乗り場呼びが登録されている
ときは、その登録されている乗り場呼びに応答すること
になる。このように、片側運転中に反対側の乗り場呼び
があったときはその登録を受け付けるが、片側運転が終
了したときにその反対側の乗り場呼びに応答することに
なる。
が存在していると判定されたときは、扉閉釦が押された
か否かを判定し(S12)、扉閉釦が押されていないと
きは、所定時間(例えば60秒)経過したか否かを判定
し(S13)、所定時間が経過するまでは扉3を開いた
状態に保持する(14)。そして、所定時間が経過する
と、扉3を開き警報を出力する(S15)。これは、着
床階に到着しても乗客がかご2内に存在しており、扉閉
釦も操作されないで、所定の時間が経過した状態である
ので、かご2内の乗客に異常が発生した場合と考えられ
るからである。
押されていると判定されたときは扉を閉じ(S16)、
さらにかご呼びが発生したか否かを判定する(S1
7)。かご呼びが発生しているときは、かご呼び階へ運
転を行う(S18)。これは、その着床階で別の乗客が
乗り込んできた場合と考えられるからである。
していないと判定された場合には、乗り場呼びが発生し
たか否かを判定し(S19)、乗り場呼びが発生してい
るときはステップS1に戻る。これは、その着床階で乗
り込んできた別の乗客がかご内操作盤4の操作をしなか
った場合と考えられるが、駅舎に設けられるエレベータ
の階床は上階と下階の2階床しかないことから、乗り場
呼びが発生している状態では、その行先階に運転を開始
できるからである。
生しなかった場合には、かご2内にかご内操作盤4の操
作を促す報知を行う(S20)。例えば、「もう一度、
行先階ボタンを押して下さい」との音声出力を行う。そ
して、所定時間が経過したか否かを判定し(S13)、
所定時間が経過するまでは扉3を開いた状態に保持する
(14)。そして、所定時間が経過すると、扉3を開き
警報を出力する(S15)。
内に存在しており、扉閉釦は押されたが、かご内操作盤
4の行先階釦の操作を促す報知をし、所定の時間が経過
してもその操作がなされない状態であることから、かご
2内の乗客に異常が発生したと考えられるからである。
警報が発生したときは、エレベータの管理者はエレベー
タに直行し異常状態がないかどうかを確認することにな
る。
エレベータを領域内外の形態が異なる昇降路に適用した
場合の説明図である。図1に示した昇降路1では、改札
内区域(領域内)と改札外区域(領域外)とが共通する
フロアの共通乗り場は昇降路1の上部に位置し、図1の
左側の改札内区域(領域内)の個別の乗り場及び右側の
改札外区域(領域外)の個別の乗り場は、いずれも共通
乗り場の下部に位置する。
の領域の内側と外側との境界に設けられた昇降路1内の
中間部に共通乗り場21a,21bが位置し、図5の左
側の改札内区域(領域内)の個別の乗り場22は共通乗
り場21a,21bの下部に位置し、右側の改札外区域
(領域外)の個別の乗り場23は共通乗り場21a,2
1bの上部に位置する。この図5に示す昇降路1であっ
ても同様に本発明のエレベータを適用できる。また、図
示は省略するが、改札内区域(領域内)の個別の乗り場
と改札外区域(領域外)の個別の乗り場とが共通するフ
ロアに設置され、2箇所の共通乗り場となる昇降路1に
対しても適用可能である。
ごの前後双方向に扉を有する1台のエレベータを所定の
領域内外の境界部分に設置した場合に、一方側から他方
側に立ち入ることを適切に禁止できる。従って、例え
ば、駅舎の改札内外区域を境界とする場所に設置された
エレベータにおいては、改札を通らずに改札外区域に出
ることや改作内区域にはいることが防止でき、無賃乗車
の防止を適切に行える。
台のエレベータを設ける必要がないので、立地条件に適
切に対応でき経済的となる。
タの構成図である。
改札外区域(領域外)とを説明する平面図である。
のブロック構成図である。
の特殊運転モードの動作を示すフローチャートである。
タを領域内外の形態が異なる昇降路に適用した場合の説
明図である。
0)
るかごの双方向に扉を有するエレベータに関する。
道路を通って駅舎に向かい、道路から駅舎の改札まで行
って、さらに改札を通ってホームまで行く。この場合、
道路と改札との間や改札とホームとの間に高低差がある
場合が多い。
が改札より低所にある駅舎では、利用客は道路から階段
を上って改札まで行き、改札を通った後にさらに階段を
下って低所にあるホームまで行くことになる。このよう
に、道路から駅舎のホームに辿り着くまでに2個の階段
を昇降しなければならない。これは、特に身障者やお年
寄りにとっては不便である。そこで、近年においては、
そのような駅舎には、エレベータが設けられている。
として改札内外区域を仕切る必要があることから、道路
と改札外区域との間及び改札内区域とホームとの間にそ
れぞれ別個にエレベータを設けることが必要になる。そ
の場合、駅舎の立地条件や経済上等の理由から2台のエ
レベータを設けることが困難な場合がある。
台のエレベータを改札内外区域の境界部分に設置するこ
とが考えられる。
レベータでは、利用客は各階床においていずれの側から
も昇降できるようになっており、例えば、一方側の扉か
ら乗り込んだ利用客は、乗り込んだ側の扉側だけでな
く、反対側の他方側の扉からも降りられるようになって
いる。
外区域から改札内区域又はその逆の昇降ができるように
なる。すなわち、改札を通らずに道路とホームとの通行
が可能となり無賃乗車の防止ができなくなる。
界部分に設置するエレベータについては、一方側から他
方側に立ち入ることを適切に禁止できるようにすること
が要請されている。
の境界部分に設置され、エレベータを効率良く利用でき
る一方で、かごの昇降に際して改札内外区域の一方側か
ら他方側に立ち入ることが禁止できるエレベータを得る
ことである。
エレベータは、改札を介して改札内区域と改札外区域と
が設けられた階床に、上記改札内区域に連絡する乗り場
と改札外区域に連絡する乗り場が設けられ、他の階床
に、改札内区域に連絡する乗り場及び改札外区域に連絡
する乗り場が設けられた昇降路と、この昇降路内を昇降
し一方の側の扉は改札内区域の乗り場への出入口となり
他方の側の扉は改札外区域の乗り場への出入口となる双
方向に扉を有するかごと、前記かご内に設けられ、かご
呼びを発生させるかご内操作盤と、各乗り場に設けら
れ、乗り場呼びを発生させる乗り場呼び登録装置と、乗
り場呼びに応答した側の扉のみ開閉し反対側の扉の開閉
を禁止した片側運転を行う制御装置とを備えたことを特
徴とする。
双方向に扉を有するかごは、改札階床において改札内区
域と改札外区域の境界に設けられた昇降路内を昇降す
る。この場合、制御装置が、乗り場呼びに応答した側の
扉のみ開閉し反対側の扉の開閉を禁止する片側運転を行
うので、例えば改札外区域の乗り場から乗りこんだ利用
客は改札外区域の乗り場にしか降りられず、また改札を
通行した後、このエレベータを利用して改札内区域の乗
り場から同じく改札内区域の乗り場にしか移動できな
い。従ってエレベータを効率良く利用できる一方で、か
ごの昇降に際して改札内外区域の一方の側から他方の側
への出入りが禁止される。
求項1の発明において、制御装置は、乗り場呼びに応答
した側の扉のみ開閉し反対側の扉の開閉を禁止した片側
運転を行う第1の運転モードと、かご呼び又は乗り場呼
びに応答し双方の扉の開閉が可能な両側運転を行う第2
の運転モードとを有し、かご内又は前記乗り場に設けら
れた切替手段により第1の運転モードと第2の運転モー
ドの切り替えを行えるようにしたことを特徴とする。
請求項1の発明の作用に加え、制御装置は切替手段で切
り替えられた運転モードでエレベータを運転する。例え
ば、駅舎が通常の営業中は第1の運転モードで運転さ
れ、点検時や異常時には第2の運転モードで運転され
る。
する。図1は、本発明の実施の形態に係わるエレベータ
の構成図である。昇降路1は改札階床における改札内区
域と改札外区域との境界に設けられ、この昇降路1内を
かご2が昇降する。かご2は駆動源9aによりロープ9
bを介してカウンタウエイト9cとの釣り合い長さを調
整することによって昇降される。このかご駆動方式は油
圧方式、リニア方式など他の方式であってもよい。改札
内区域と改札外区域は、例えば図1の左側が駅舎におけ
る改札内区域(制限された領域)であり、右側が改札外
区域(非制限領域)であるとし、以下説明する。
札を介して改札内区域(制限された領域)と改札外区域
(非制限領域)とが共通して設けられた改札階床に、改
札内区域に連絡する乗り場21aと改札外区域に連絡す
る乗り場21bが設けられている。そして、その改札階
床の乗り場21a,21bの下部の階床に、それぞれ改
札内区域(制限された領域)に連絡する個別の乗り場2
2及び改札外区域(非制限領域)に連絡する個別の乗り
場23がそれぞれ設けられている。
乗り場21a及び改札外区域の乗り場21bと、この改
札階床とは異なる階床における改札内区域の個別の乗り
場22及び改札外区域の個別の乗り場23との間を昇降
する。
り、かご2内の各々の扉3a、3bの近傍には、それぞ
れかご呼びを発生させる押釦スイッチ及び扉開閉押釦ス
イッチ(以下釦、扉開閉釦という)を有する第1のかご
内操作盤4a及び第2のかご内操作盤4bが設けられて
いる。
り替えるための切替手段5が設けられ、またエレベータ
の運転内容を報知するために音声や表示出力するかご内
出力装置6a、6bが設けられている。
けられており、各々の乗り場には乗り場呼びを発生させ
る釦を有する乗り場呼び登録装置7a、7bが設けられ
ると共に、エレベータの運転内容を報知するために音声
や表示出力する乗り場出力装置8a、8bが設けられて
いる。
は、第1及び第2のかご内操作盤4a及び4b、かご内
出力装置6a,6b、乗り場呼び登録装置7a,7b、
乗り場出力装置8a,8b、切替手段5と接続されてお
り、図示は省略するが、乗り場側扉を構成する三方枠の
戸袋内に設けられている。制御装置10は、前後双方向
に扉3a、3bを有するかご2に対して、乗り場呼びに
応答した側の扉のみ開閉し、反対側の扉の開閉を禁止し
た片側運転を行う特殊運転モード(第1の運転モード)
と、かご呼び又は乗り場呼びに応答し双方の扉の開閉が
自在に行える両側運転を行う通常運転モード(第2の運
転モード)とを有しており、通常運転モードの運転は通
常運転手段11aで行い、特殊運転モードの運転は特殊
運転手段11bで行う。運転モードの切り替えは、かご
2内に設けられた切替手段5で行われる。この切替手段
5はかご2内に代えていずれかの乗り場に設けるように
しても良い。
ているときは、制御装置10は特殊運転手段11bによ
り、いずれかの乗り場呼びに応答した側の扉3のみを開
閉可能とし、反対側の扉3の開閉を禁止した片側運転を
行う。
札外区域の乗り場21bに乗り場呼びが発生した場合に
は、右側の扉3bのみを開閉可能とし、反対側の扉3a
の開閉を禁止する。従って、この場合の特殊運転モード
による片側運転の場合には、エレベータは右側の乗り場
21b,23のみをサービスすることになる。逆に、左
側の改札階床における改札内区域の乗り場21aに乗り
場呼びが発生した場合には、左側の扉3aのみを開閉可
能とし、反対側の扉3bの開閉を禁止する。従って、こ
の場合の特殊運転モードによる片側運転の場合には、エ
レベータは左側の乗り場21a,22のみをサービスす
ることになる。
択されているときは、制御装置10は通常運転手段11
aにより、発生したかご呼び又は乗り場呼びに応答し、
双方向の扉3の開閉を可能とする。駅舎が通常営業して
いる場合には特殊運転モードが選択され片側運転を行う
と共に、エレベータの点検や異常発生時には通常運転モ
ードが選択される。
れた領域)と改札外区域(非制限領域)とを説明する平
面図で、24がレールである。いま、駅舎の改札12が
道路より高所にありホーム13が改札12より低所にあ
るとする。そして、かご2の前後双方向に扉3を有する
エレベータ14が設けられており、改札内区域側の乗り
場はホーム13と改札階床の改札区域内に位置し、改札
外区域側の乗り場はホーム13の下部にある道路に面し
た場所と改札階床の改札外区域とに位置しているものと
する。
る利用客は、エレベータ14を利用しない場合には、道
路から改札外区域の階段15bを上って改札12まで行
き、改札12を通った後にさらに改札内区域の階段15
aを下って低所にあるホーム13まで行くことになる。
は、改札外区域の階段15bに代えて、ホーム13の下
部にある道路に面したエレベータ14の改札外区域の乗
り場から乗り場呼びを発生させ、かご2を呼んで乗りこ
み改札階床まで昇って改札外区域の側に降りることにな
る。これは、駅舎が通常営業している場合には、エレベ
ータ14は片側運転を行う特殊運転モードが選択されて
いるからである。そして利用者は改札12を通行した
後、改札階床の改札内区域の乗り場から乗り場呼びを発
生させ、かご2を呼んで乗り込みホーム13の乗り場で
降りることになる。従って、改札12を通らずに道路と
ホーム13との通行はできず無賃乗車が防止される。
ータ14を利用しない場合には、ホーム13から改札内
区域の階段15aを上って改札12まで行き、改札12
を通った後にさらに改札外区域の階段15bを下って低
所にある道路まで行くことになる。
は、改札外区域の階段15aに代えて、ホーム13に面
したエレベータの乗り場から乗り場呼びを発生させ、か
ご2を呼んで乗りこみ改札階床まで昇って改札内区域で
降り、改札12を通った後、改札外区域の乗り場から乗
り場呼びを発生させ、かご2を呼んで乗り込み道路に面
した乗り場で降りることになる。従って、改札12を通
らずに道路とホーム13との通行ができない。これによ
り無賃乗車の防止を図っている。
図である。制御装置10は、かご内操作盤4や乗り場呼
び登録装置7から呼びが入力されると、その呼びを登録
すると共にその旨を呼びを発生させたかご内操作盤4や
乗り場呼び登録装置7に通知する呼び応答手段16と、
かご内出力装置6や乗り場出力装置8にエレベータの運
転状況を報知する報知手段17と、呼び応答手段16に
登録された呼びに従ってかご2を運転制御する運転制御
手段18と、扉の開閉を行う開閉手段19と、かご2内
に乗客が存在するか否かを判定する乗客検出手段20と
を有する。片側運転を行う特殊運転モードのときは、こ
れらの手段16〜手段20のすべてが動作し、通常運転
モードのときはこれらの手段のうち、報知手段17及び
乗客検出手段20が動作しない。
とし、いずれかの乗り場呼び登録装置7から乗り場呼び
が発生したとする。呼び応答手段16はその乗り場呼び
を登録すると共に、その旨を呼びを発生させた乗り場呼
び登録装置7に通知する。この状態で、反対側の乗り場
呼びまたは同じ側の乗り場呼びがあったときは、反対側
及び同じ側に関係なく、呼び応答手段16はその登録を
受け付ける。
呼びの登録があると、最初に登録された乗り場呼びがあ
った反対側の乗り場出力装置8に対し反対側で使用中で
ある旨を報知する。
6から乗り場呼びの登録の通知があると、現在処理中の
乗り場呼びがないときは、その乗り場呼びにかご2を応
答させるべく、かご2を駆動する駆動装置にかご駆動指
令を出力し、かご2を乗り場呼びのあった階床まで運転
する。かご2が乗り場呼びのあった階床に到着すると、
扉開閉手段19は乗り場呼びのあった側の扉3を開く。
かを乗客検出手段20で検出し、乗客検出手段20は利
用客がかご2内に乗ったことを検出したときは、呼び応
答手段16に対しかご呼びを自動発生させるための指令
を出力する。これは、駅舎に設けられるエレベータの階
床は、上階と下階の2階床しかないことから、かご呼び
行先階は一方の階床と特定されるからである。
すると、運転制御手段18は扉開閉手段19に指令を出
力して扉3を閉じ、かご2をそのかご呼び階まで運転す
る。また、報知手段17は呼び応答手段16からかご呼
びが自動発生すると、扉が開く方向の情報をかご内出力
装置6に出力する。そして、かご2がかご呼び階に到着
すると、運転制御手段18は扉開閉手段19に指令を出
力して扉を開く。
階に乗り場呼びが発生しているか否かを呼び応答手段1
6からの情報で判断し、その乗り場呼びが発生してな
く、かつかご2内に乗客が存在しないときは、扉開閉手
段19に指令を出力して扉3を閉じ片側運転を終了す
る。そして、呼び応答手段16に乗り場呼びが登録され
ているときはその登録されている乗り場呼びに応答す
る。例えば、片側運転中に反対側の乗り場呼びがあった
ときは、その登録を受け付け現行の片側運転が終了した
ときにその反対側の乗り場呼びに応答する。
ときは、反対側の乗り場呼びに優先して着床階の乗り場
呼びに応答する。
が、かご2内に乗客が存在しているときは、運転制御手
段18は報知手段17に指令を出力し、異常状態が発生
しているか否かを判定する。報知手段17は扉閉釦が押
されたか否かを判定し、かご2内に乗客が存在している
にもかかわらず扉閉釦が押されていないときは、所定の
時間経過後にかご内出力装置6及び乗り場出力装置8に
警報を発生する。これは、何らかの理由により降りるこ
とができなかった異常事態と考えられるからである。
階に乗り場呼びがなく乗客がかご内に存在し扉閉釦が押
されたときは扉3を閉じ、その扉3を閉じた後にかご呼
び及び乗り場呼びがないときは、所定の時間経過後にか
ご内出力装置6及び乗り場出力装置8に警報を発生させ
る。この場合も同様に、乗客が何らかの理由により降り
ることができなかった異常事態と考えられるからであ
る。
動作を示すフローチャートである。まず、いずれかの乗
り場呼び登録装置7から乗り場呼びが発生したか否かを
判定する(S1)。一方側または他方側から乗り場呼びが
発生している場合には、最初に発生した乗り場呼びを優
先させる。乗り場呼びが発生しているときは、乗り場呼
びが発生した反対側の乗り場出力装置8に対し反対側で
使用中である旨を報知する(S2)。つまり、片側運転
であることを反対側の乗り場に報知する。例えば、「反
対側の乗り場で使用しています。しばらくお待ち下さ
い」との音声出力や表示灯に表示出力する。
床まで運転し扉を開く(S3)。扉3の開く時間は、お
年寄りや車椅子利用者を考慮して多少長めの時間、例え
ば10秒程度とする。
かを検出し(S4)、一定時間経過しても利用客がかご
2に乗ったことを検出できないときは、誤った乗り場呼
びであると判断して、扉3を閉じ乗り場出力装置8への
報知出力を解除する(S5)。一方、利用客がかご2内
に乗ったことを検出したときは、かご呼びを自動発生さ
せる(S6)。これは、駅舎に設けられるエレベータの
階床は、上階と下階の2階床しかないことから、かご呼
び行先階は一方の階床と特定されているからである。ま
た、駅舎に設けられたエレベータの利用者は身障者やお
年寄りが多く、かご2に乗っても即座にかご内操作盤4
を操作しない場合があるからである。
かご2をそのかご呼び階まで運転すると共に、その運転
中に扉3が開く方向の情報をかご内出力装置6に出力す
る(S7)。例えば、「こちら側の扉が開きます」との
音声出力や表示灯への表示出力を行う。そして、かご2
がかご呼び階に到着すると扉3を開く。
生しているか否かを判断し(S8)、その着床階に乗り
場呼びが発生しているときは、扉3の開く時間(例えば
10秒)経過後に扉3を閉じステップ4に戻る(S
9)。この場合、反対側の乗り場呼びが登録されていて
もその反対側の乗り場呼びは待たされることになる。つ
まり、着床階に乗り場呼びが発生しているときは、反対
側の乗り場呼びに優先して着床階の乗り場呼びに応答す
ることになる。
いない場合には、かご2内に乗客が存在するか否かを判
定し(S10)、乗客が存在しない場合には扉3を閉じ
乗り場出力装置8への報知出力を解除する(S11)。
これにより、片側運転を終了しステップS1に戻る。従
って、この状態で反対側の乗り場呼びが登録されている
ときは、その登録されている乗り場呼びに応答すること
になる。このように、片側運転中に反対側の乗り場呼び
があったときはその登録を受け付けるが、片側運転が終
了したときにその反対側の乗り場呼びに応答することに
なる。
が存在していると判定されたときは、扉閉釦が押された
か否かを判定し(S12)、扉閉釦が押されていないと
きは、所定時間(例えば60秒)経過したか否かを判定
し(S13)、所定時間が経過するまでは扉3を開いた
状態に保持する(S14)。そして、所定時間が経過す
ると、扉3を開き警報を出力する(S15)。これは、
着床階に到着しても乗客がかご2内に存在しており、扉
閉釦も操作されないで、所定の時間が経過した状態であ
るので、かご2内の乗客に異常が発生した場合と考えら
れるからである。
押されていると判定されたときは、扉を閉じ(S1
6)、さらにかご呼びが発生したか否かを判定する(S
17)。かご呼びが発生しているときは、かご呼び階へ
運転を行う(S18)。これは、その着床階で別の利用
客が乗り込んできた場合と考えられるからである。
していないと判定された場合には、乗り場呼びが発生し
たか否かを判定し(S19)、乗り場呼びが発生してい
るときはステップS1に戻る。これは、その着床階で乗
り込んできた別の乗客がかご内操作盤4の操作をしなか
った場合と考えられるが、駅舎に設けられるエレベータ
の階床は上階と下階の2階床しかないことから、乗り場
呼びが発生している状態では、その行先階に運転を開始
できるからである。
しなかった場合には、かご2内にかご操作盤4の操作を
促す報知を行う(S20)。例えば、「もう一度、行先
階ボタンを押して下さい」との音声出力を行う。そし
て、所定時間が経過したか否かを判定し(S13)、所
定時間が経過するまでは扉3を開いた状態に保持する
(S14)。そして、所定時間が経過すると、扉3を開
き警報を出力する(S15)。
内に存在しており、扉閉釦は押されたが、かご内操作盤
4の行先階釦の操作を促す報知をし、所定の時間が経過
してもその操作がなされない状態であることから、かご
2内の乗客に異常が発生したと考えられるからである。
警報が発生したときは、エレベータの管理者はエレベー
タに直行し異常状態がないかどうかを確認することにな
る。
レベータを改札内外区域の形態が異なる昇降路に適用し
た場合の説明図である。図1に示した昇降路1では、改
札内区域(制限された領域)と改札外区域(非制限領
域)とが共通する改札階床は昇降路1の上部に位置し、
図1の左側の改札内区域の個別の乗り場及び右側の改札
外区域の個別の乗り場は、いずれも改札階床の下部に位
置する。
階床の改札内区域と改札外区域との境界に設けられた昇
降路1内の中間部に改札内区域の乗り場21a,改札外
区域の乗り場21bが位置し、図5の左側の改札外区域
の個別の乗り場23は改札階床の乗り場21a,21b
の上部に位置する。また図示は省略するが、改札内区域
の個別の乗り場と改札外区域の個別の乗り場とが共通す
る階床に設置され、2箇所の共通乗り場となる昇降路1
に対しても適用可能である。
の前後方向に扉を有する1台のエレベータを改札階床に
おける改札内区域と改札外区域の境界部分に設置し、エ
レベータを効率良く利用できる一方で、かごの昇降に際
して改札内外区域の一方側から他方側に立ち入ることを
適切に禁止できる。従って、例えば、駅舎の改札内外区
域を境界とする場所に設置されたエレベータにおいて
は、改札を通らずに改札外区域に出ること改札内区域に
入ることが防止でき、無賃乗車の防止を適切に行える。
のエレベータを設ける必要がないので、立地条件に適切
に対応でき経済的となる。
タの構成図である。
領域)と改札外区域(非制限領域)とを説明する図であ
る。
のブロック構成図である。
の特殊運転モードの動作を示すフローチャートである。
を改札内外区域の形態が異なる昇降路に適用した場合の
説明図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 所定の領域の内側と外側との境界に設け
られた昇降路と、この昇降路内を昇降し一方の側の扉は
所定の領域内への出入口となり他方の側の扉は所定の領
域外への出入口となる双方向に扉を有するかごと、前記
かご内の各々の扉の近傍に設けられ、かご呼びを発生さ
せる第1及び第2のかご内操作盤と、所定の領域の内側
及び外側の階床の乗り場に設けられ乗り場呼びを発生さ
せる第1及び第2の乗り場呼び登録装置と、乗り場呼び
に応答した側の扉のみ開閉し反対側の扉の開閉を禁止し
た片側運転を行う制御装置とを備えたことを特徴とする
エレベータ。 - 【請求項2】 前記制御装置は、乗り場呼びに応答した
側の扉のみ開閉し反対側の扉の開閉を禁止した片側運転
を行う第1の運転モードと、かご呼び又は乗り場呼びに
応答し双方の扉の開閉が可能な両側運転を行う第2の運
転モードとを有し、前記かご内又は前記乗り場に設けら
れた切替手段により前記第1の運転モードと第2の運転
モードの切り替えを行えるようにしたことを特徴とする
請求項1に記載のエレベータ。 - 【請求項3】 前記制御装置は、乗り場呼びに応答し乗
客がかご内に乗ったときに、前記片側運転を開始するこ
とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベー
タ。 - 【請求項4】 前記制御装置は、前記片側運転中に反対
側の乗り場呼びがあったときは、その登録を受け付け前
記片側運転が終了したときにその反対側の乗り場呼びに
応答することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載
のエレベータ。 - 【請求項5】 前記制御装置は、乗り場呼びに応答した
ときは反対側の乗り場にその旨を報知することを特徴と
する請求項1又は請求項2に記載のエレベータ。 - 【請求項6】 前記制御装置は、乗り場呼びに応答した
側の扉の開閉に対するかご呼びのみに応答し、反対側の
扉の開閉に対するかご呼びには応答しないことを特徴と
する請求項1又は請求項2に記載のエレベータ。 - 【請求項7】 前記制御装置は、かごが乗り場呼びに応
答し乗客がかごに乗ったときは乗り場呼びに応答した側
の扉の開閉に対するかご呼びを自動的に発生させること
を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベー
タ。 - 【請求項8】 前記制御装置は、かごが乗り場呼びに応
答し乗客がかごに乗ったときは乗り場呼びに応答した側
の扉が開閉する旨を報知することを特徴とする請求項1
又は請求項2に記載のエレベータ。 - 【請求項9】 前記制御装置は、かご内の乗客がかごか
ら降り扉が閉じたときに前記片側運転を終了することを
特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータ。 - 【請求項10】 前記制御装置は、かご呼びに応答した
後に乗り場呼びがなく乗客がかご内に存在し扉閉釦が押
されていないときは、所定の時間経過後に警報を発生す
ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエレ
ベータ。 - 【請求項11】 前記制御装置は、かご呼びに応答した
後に乗り場呼びがなく乗客がかご内に存在し扉閉釦が押
されたときは扉を閉じ、かご呼び及び乗り場呼びがない
ときは、所定の時間経過後に警報を発生することを特徴
とする請求項1又は請求項2に記載のエレベータ。
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JP17071099A Expired - Lifetime JP3410678B2 (ja) | 1999-06-17 | 1999-06-17 | エレベータ |
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1999
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