JP2000351934A - エマルション塗料組成物 - Google Patents

エマルション塗料組成物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 造膜性と塗膜性能を両立させ、かつ零VOC
の塗料組成物を提供する。 【解決手段】 Tg−60〜−10℃、数平均分子量
5000〜20000、酸価15〜50のエマルション
樹脂と、PVC25%以上になる顔料、HLB12.5
〜18.5の範囲のノニオン性界面活性剤を0.2〜5
重量%含有する揮発性有機成分を実質的に含まない塗料
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエマルション塗料組
成物、特に室内の塗装に用いられる建築用エマルション
塗料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】建築用エマルション塗料は、造膜性と塗
膜性能を両立させるために、Tgの高い樹脂に造膜助剤
として有機溶剤を加え最低造膜温度(MFT)が低くな
るように設定して、低温での造膜を可能にしている。ま
た凍結防止、あるいは凍結しても融解後の再分散性を確
保するために、凍結安定剤として水酸基をもつ水溶性の
低分子量有機溶剤が添加されている。
【0003】これらの有機溶剤は、室内で塗装した場合
に、揮発する、いわゆる揮発性有機化合物(VOC)と
呼ばれるものであり、その揮発により空気を汚染し、不
快臭やシックハウス症候群、化学物質過敏症など健康を
損なう原因ともなる。
【0004】臭気の対策としては、塗料中に配合する有
機溶剤として、臭気の小さいものや高沸点のものを選択
する方法がとられているが、有機溶剤が室内に揮散する
ことには変わりがなく、健康への影響が懸念される。こ
のように、有機溶剤成分を含有しない建築用エマルショ
ン塗料が望まれているが、造膜助剤を除くために樹脂の
Tgや分子量を下げてMFTを低くしようとすると一般
的に塗膜性能が低下する。また、凍結安定剤としての有
機溶剤を除くと、塗料が凍結しやすくなる上に、一旦凍
結すると融解しても元の状態に戻らなくなる等の欠点を
有しており、有機溶剤を含有しない、いわゆる零VOC
の建築用エマルション塗料を得ることは実質的に困難で
ある。
【0005】そこで、有機溶剤を含有するが、その揮散
を抑える方法としては、例えば特開平10−32465
5号公報、特開平8−104829号公報および特開平
8−311407号公報に、有機溶剤が造膜性や凍結安
定性の機能を発揮した後に、基本樹脂と反応することに
よって塗膜に固定する方法が開示されている。
【0006】しかしながらこの方法では、常温での乾燥
を基本とする建築用塗料においては、低温反応性と塗料
の長期安定性との両立を図ることが困難なこと、大幅な
コストの上昇を伴うことが理由で、一般的に用いること
ができない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、造膜性と凍
結安定性を損なうことなく零VOCを達成し、塗装時お
よび乾燥時の悪臭や有害物質による健康阻害を最小限に
抑えることができるエマルション塗料組成物を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、(a)エチレ
ン性不飽和モノマーを重合して得られる、Tgが−60
℃〜−10℃、数平均分子量が5000〜20000、
および酸価が15〜50であるエマルション樹脂、
(b)顔料、および(c)HLBが12.5〜18.5
のノニオン性界面活性剤を含有する塗料組成物であっ
て、塗料組成物中の上記(a)エマルション樹脂の含有
量が樹脂固形分で3重量%以上、上記(b)顔料の含有
量が顔料体積濃度で25%以上、および上記(c)ノニ
オン性界面活性剤の含有量が0.25〜5重量%である
ことを特徴とするエマルション樹脂組成物を提供する。
この組成物は、実質的にVOCを含まずに優れた造膜性
と凍結安定性とを有する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の塗料組成物中に含有され
るエマルション樹脂は、エチレン性不飽和モノマーを乳
化重合することによって得られる。また、有機溶剤中で
エチレン性不飽和モノマーを重合させた後に脱溶剤と乳
化とを行う方法でも製造できる。しかし、本発明におい
ては、有機溶剤を使用しなくてもよい乳化重合法で製造
するのが好適である。
【0010】すなわちエチレン性不飽和モノマーを、そ
の0.2〜10重量%の乳化剤の存在下に、0.1〜5
重量%のラジカル重合開始剤および適量の連鎖移動剤を
用いて40〜100℃の水中で2〜10時間反応させる
ことによってエマルション樹脂が得られる。
【0011】ここで用いられるエチレン性不飽和モノマ
ーとしては、アクリル酸またはメタクリル酸のアルキル
エステル類、例えば、メチルエステル、エチルエステ
ル、イソブチルエステル、s−ブチルエステル、t−ブ
チルエステル、2−エチルヘキシルエステル、ラウリル
エステルなど;ビニル化合物、例えば、スチレン、メチ
ルスチレンなど;カルボン酸類、例えば、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸など;アクリル
酸またはメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル
類、例えば、ヒドロキシエチルエステル、ヒドロキシプ
ロピルエステル、ヒドロキシブチルエステルなど;ニト
リル類、例えば、(メタ)アクリロニトリルなど;アミ
ド類、例えば(メタ)アクリルアミド、N−メチロール
アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N
−イソプロピルアクリルアミドなど、が挙げられる。こ
れらのエチレン性不飽和モノマーは単独で、あるいは2
種以上を混合して用いることができる。
【0012】上記重合開始剤としては、過硫酸塩、例え
ば、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウムなど;過酸化
物、例えば、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸
化水素など;レドックス開始剤系、例えば、亜硫酸水素
ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、ロン
ガリットなどの還元剤と上記開始剤のような酸化剤を組
み合わせたものなど;アゾ化合物、例えば、4,4'−
アゾビス4−シアノ吉草酸など、が挙げられる。
【0013】上記乳化剤としては、アニオン系乳化剤、
例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸
塩、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、ジア
ルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン多環フェ
ニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル硫酸塩など、ノニオン系乳化剤、例えば、ポリオキ
シエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン多環フェニ
ルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エス
テルなど;アニオン系またはノニオン系であってラジカ
ル重合性基を有する、いわゆる反応性乳化剤、例えば、
アクアロンHS−10、(第一工業製薬社製、ポリオキ
シエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテル硫酸
塩)、アクアロンRN−20(第一工業製薬社製、ポリ
オキシエチレンアルキルプロペニルフェニルエーテ
ル)、エレミノールJS−2、(三洋化成工業社製、ア
ルキルアリルスルホコハク酸ナトリウム)、ラテムルS
−180A、(花王社製、スルホコハク酸型反応性活性
剤(オレイルアンモニウム塩))、アントックスMS−
60(日本乳化剤社製、ビス(ポリオキシエチレン多環
フェニルエーテル)メタクリレート硫酸エステル)、が
挙げられる。
【0014】上記連鎖移動剤としては、例えば、ラウリ
ルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、オクチル
メルカプタン、チオグリコール酸2−エチルへキシル、
2−メチル−5−t−ブチルチオフェノールなどが挙げ
られる。
【0015】また得られたエマルション樹脂のpHを調
整するために中和剤が使用されてよく、中和剤として
は、アンモニア、N,N−ジメチルアミノエタノール、
2−アミノ2−メチル−1−プロパノールなどのアミン
類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化物
が用いられる。
【0016】本発明の塗料組成物に含有されるエマルシ
ョン樹脂は、Tgが−60〜−10℃、数平均分子量が
5000〜20000、酸価が15〜50である。
【0017】上記エマルション樹脂は、いわゆるコア/
シェル構造と呼ばれる複層構造であってもよい。複層構
造を呈する場合には、コア部の割合は80重量%以下の
範囲にあればよい。またシェル部のポリマーはTgが−
60〜−10℃、数平均分子量が5000〜2000
0、酸価が15〜50、コア部のポリマーはTgが−6
0〜−20℃、数平均分子量が5000〜50000
0、酸価が0〜50であればよい。これらは慣用の2段
重合法を用いて得ることができる。
【0018】上記エマルション樹脂のTgが−10℃よ
り高いと、塗装膜厚が厚いときに乾燥後表面に亀裂を生
じやすくなり好ましくない。また、−60℃より低いも
のは、汎用原料による合成が困難である。
【0019】分子量が20000を越えると乾燥後塗膜
表面に亀裂を生じる。5000未満では樹脂合成時の連
鎖移動剤を多量に必要とするため、エマルション樹脂に
メルカプタン臭が残り好ましくない。
【0020】酸価が15より低いと塗膜付着性が低下
し、50より高いと塗膜の耐水性が悪化し好ましくな
い。
【0021】なお、本発明におけるTgおよび酸価は、
製造に用いたモノマーの種類および量から計算により、
求めることができる。また数平均分子量は、得られたエ
マルション樹脂をゲルパーミエーションクロマトグラフ
ィー(GPC)を用いて測定することにより決定するこ
とができる。
【0022】本発明の塗料組成物において、上記エマル
ション樹脂は、樹脂固形分で3重量%以上含有される。
3重量%未満では、塗料組成物の濃度が低くなり実際的
でない。
【0023】本発明の塗料組成物に含有される顔料
(b)は、特に限定されず、例えば、チタン白、カーボ
ンブラックの様な無機系顔料、シアニン系、ベンズイミ
ダゾロン系、イソインドリノン系、アゾ系、アンスラキ
ノン系、キノフタロン系、アンスラピリジニン系、キナ
クリドン系、トルイジン系、ピラスロン系、ペリレン系
等の有機系顔料の全てを挙げることができる。
【0024】本発明の塗料組成物において零VOCを達
成するためには、顔料体積濃度(PVC)が25%以上
であることが必要である。25%未満であると得られる
塗膜の表面粘着性が大きくなり、塗膜品質が劣り実用的
でない。
【0025】また、本発明で用いられるノニオン性界面
活性剤(c)HLBが12.5〜18.5の範囲のもの
である。HLBが12.5より小さいと親水基の水和能
力が低下し凍結時の塗料安定性が確保できなくなる。逆
に18.5より大きいと親水性が高すぎて粒子表面の疎
水性部への吸着性が低下して凍結安定化機能が発現しな
い。
【0026】なお、本発明におけるHLB値は、グリフ
ィンの計算式で求められたものである。ノニオン性界面
活性剤が0.2重量%未満だと、塗料組成物が凍結時に
凝集し、溶解後に再分散しなくなる。また5重量%を越
えると、得られる塗膜の耐水性が低下し好ましくない。
【0027】本発明で用いられるノニオン性界面活性剤
としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシエチレンオク
チルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキル
フェニルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエ
チレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイ
ルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル、
多環フェニルがジスチレン化フェニル等のポリオキシ多
環フェニルエーテル、脂肪酸がラウリル酸、ステアリン
酸、オレイン酸等であるポリオキシエチレンソルビタン
脂肪酸エステル等が挙げられる。このようなノニオン性
界面活性剤は、沸点が高くVOC成分には当たらない。
【0028】本発明の塗料組成物は、上記の成分の他に
必要に応じて、慣用の体質顔料、顔料分散剤、表面調整
剤、消泡剤、増粘剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐
剤、防かび剤、防藻剤等のその他成分を含有することが
できる。
【0029】なお、上記ノニオン性界面活性剤は、上記
(a)エマルション樹脂の製造時に添加してもよいが、
最終的な塗料化の際に添加することが好ましいこのよう
にして得られた本発明の塗料組成物は、目的に応じて水
により希釈され、当業者によく知られた方法を用い塗装
することができる。塗装は被塗物に対して2度以上行う
ことも可能である。
【0030】
【実施例】以下に実施例を掲げて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるも
のではない。なお部は重量部を表す。
【0031】製造例1 エマルション樹脂の製造 滴下漏斗、温度計、窒素導入管、環流冷却器および撹拌
機を備えた5口セパラブルフラスコにイオン交換水20
0部を仕込み、窒素雰囲気のもとで80℃に昇温した。
スチレン318部、メタクリル酸メチル40部、アクリ
ル酸2−エチルへキシル581部およびメタクリル酸6
1部からなるモノマー混合液にラウリメルカプタン10
部を加えた後、これを、ペレックスSS−H(花王社製
アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム)
20部をイオン交換水600部に溶解させた乳化剤水溶
液中に加え、ミキサーを用いて乳化させた。このように
して得られたプレエマルションの1/20量をフラスコ
に仕込み10分間撹拌した後、過硫酸アンモニウム0.
75部をイオン交換水10部に溶解させた開始剤水溶液
を添加して重合反応を開始した。その後、10分間撹拌
してから、過硫酸アンモニウム2.25部をイオン交換
水150部に溶かした開始剤水溶液と、上記モノマープ
レエマルションの残量とを別個の滴下漏斗から同時に滴
下した。前者は200分間、後者は180分間にわたっ
て均等に滴下を開始した。滴下終了後、同温度でさらに
120分間反応を継続した。冷却後、用いたメタクリル
酸の10モル%に相当するアンモニア水で中和した。中
和物を400メッシュの金網で濾過し、固形分50%の
エマルション樹脂を得た。
【0032】製造例2 エマルション樹脂の製造 表1に示した処方で製造例1と同様の操作でエマルショ
ン樹脂を製造した。
【0033】製造例3 複層構造を有するエマルション
樹脂の製造 製造例1と同様の装置に脱イオン水200部を仕込み8
0℃に昇温した。ペレックスSS−H(花王社製、アル
キルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム)10
部とニューコール504(日本乳化剤社製、ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル、HLB=16.0)
10部とをイオン交換水300部に溶解させた乳化剤水
溶液を2つ作り、それぞれに表1に示した配合の第1段
および第2段のモノマーと連鎖移動剤との混合物を加
え、撹拌してプレエマルションを調製した。得られた第
1段のプレエマルションの1/10量をフラスコに仕込
み10分間撹拌してから、過硫酸アンモニウム0.75
部をイオン交換水10部に溶解させた開始剤水溶液を添
加して重合を開始させた。10分間撹拌してから、過硫
酸アンモニウム2.25部をイオン交換水150部に溶
かした開始剤水溶液と上記第1段のモノマーのプレエマ
ルションの残量とを別個の滴下漏斗から同時に滴下し
た。前者は200分間、後者は80分間にわたって均等
に滴下した。後者の滴下が終わってから、10分おいて
第2段のモノマーのプレエマルションを90分間にわた
り滴下した。全ての滴下が終わった後、同温度でさらに
120分間反応を継続した。冷却後、用いたメタクリル
酸に対して10モル%に相当するアンモニア水で中和し
た。これを400メッシュの金網で濾過し、固形分50
%のエマルションを得た。
【0034】製造例4〜6 エマルション樹脂の製造 表1に示した処方で製造例1と同様の操作でエマルショ
ンを製造した。
【0035】表1に、製造例1〜6で得られたエマルシ
ョン樹脂のTg、酸価およびポリスチレン換算のGPC
で求めた数平均分子量を示す。
【0036】
【表1】
【0037】実施例1 表2に示した配合で作成された顔料ペースト75.47
部に、表3に示したノニオン界面活性剤を所定量添加し
てから、製造例1で得られたエマルション樹脂23.3
8部と、サンノプコ社製ウレタン変性ポリエーテル系増
粘剤SNシックナー612の水希釈物(有効成分12
%)1.15部とを加えてPVC60%のエマルション
塗料を作成した。得られた塗料を用いて、以下に示した
試験板の作成および評価を行った。その結果を表3に示
す。
【0038】試験板の作成 〈付着性試験板〉フレキシブル板(150×70×4m
m)にニッペウルトラシーラーII透明(日本ペイント
社製)を原液のまま塗布量0.1Kg/m2になるよう
に刷毛で塗装し、24時間室温で乾燥した。この表面に
実施例1で得られたエマルション塗料を7%水希釈した
ものを塗布量0.15Kg/m2になるように刷毛で塗
装し、3時間室温で乾燥後、再度塗装を行い、その後7
2時間室温で乾燥して、性能評価のための試験板を作製
した。
【0039】〈造膜性試験板〉ガラス板(70×150
×4mm)に実施例1で得られたエマルション塗料を無
希釈のまま、フィルムアプリケーター30MILを用い
て、室温でJIS K5400.3.3(7)表2に示
す条件で塗装し、24時間、室温で乾燥することにより
造膜性評価のための試験板を作製した。
【0040】〈表面粘着性試験板〉ガラス板(70×1
50×4mm)に実施例1で得られたエマルション塗料
を無希釈のまま、フィルムアプリケーター6MILを用
いて、室温ににてJISK5400.3.3(7)表2
に示す条件で塗装し、72時間、室温で乾燥することに
より表面粘着性評価のための試験板を作製した。
【0041】〈耐水性試験板〉JIS K 5663
5.9(1)に準拠して作成した。 〈耐アルカリ性試験板〉JIS K 5663 5.1
0(1)に準拠して作成した。 〈耐洗浄性試験板〉JIS K 5663 5.11
(1)に準拠して作成した。
【0042】試験方法と評価 〈低温安定性〉JIS K 5663 5.5に準じて
行った。 評価:−5℃に冷却したとき変質しないものを合格()
とした。 〈耐水性〉JIS K 5663 5.9に準じて行っ
た。 評価:水に浸したとき異常がないものを合格()とし
た。 〈耐アルカリ性〉JIS K 5663 5.9に準じ
て行った。 評価:アルカリに浸したとき異常がないものを合格()
とした。 〈耐洗浄性〉JIS K 5400 5.11に準じて
行った。 評価:洗浄に耐えるものを合格()とした。
【0043】〈付着性〉 試験方法:JIS K 5400 8.5.2に準じて
行った。ただし、規定条件は次の通りとした。
【0044】 カッターガイド:隙間間隔5mm ます目の数9 試験板:フレキシブル板 評価:JIS K 5400 8.5.1の表18に示
された6点以上で合格()とした。
【0045】〈造膜性〉 評価:試験板の塗膜を10倍ルーペにて表面を観察。ワ
レがないものを合格()とした。 〈表面粘着性〉JIS K 5400 8.12に準じ
て行った。 評価:見本品と比べても粘着性が大きくないものを合格
()とした。
【0046】実施例2および3 表3に示す様にエマルション樹脂の種類、界面活性剤の
種類と量を変える以外は実施例1と同様にエマルション
塗料組成物を作成した。それぞれの塗料について、実施
例1と同様に試験板を作製して評価を行い、表3に示す
結果を得た。
【0047】比較例1〜6 表3に示す様にエマルション樹脂の種類、界面活性剤の
種類と量を変える以外は実施例1と同様にエマルション
塗料組成物を作成した。それぞれの塗料について、実施
例1と同様に試験板を作製して評価を行い、表3に示す
結果を得た。
【0048】比較例7 表2に示した配合で作製された顔料ペースト35部に、
ニューコール509(日本乳化剤社製、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル、HLB18.0を0.5
部、製造例2で得らたエマルション樹脂63.85部、
およびサンノプコ社製ウレタン変性ポリエーテル系増粘
剤SNシックナー612の水希釈物(有効成分12%)
1.15部を加えてPVC20%の塗料組成物を調整し
た。実施例1と同様に試験板を作製して評価を行い、表
3に示す結果を得た。
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【発明の効果】本発明のエマルション塗料組成物は、有
機溶剤成分を含有しない、いわゆる零VOCのエマルシ
ョン塗料である。よって、塗装時および乾燥時の悪臭や
有害物質による健康阻害を最小限に抑えることができ
る。また、本発明のエマルション塗料組成物は、VOC
となる造膜助剤および凍結安定剤を使用しなくても、塗
料に求められる性能を満足させるものである。また、本
発明のエマルション塗料組成物は、安価な原材料を使用
することにより零VOCを達成しているため、塗料の製
造コスト上昇を最小限に抑えることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大岩 正則 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内 Fターム(参考) 4J038 CC021 CC081 CG031 CG061 CG071 CG141 CG161 CG171 CH031 CH041 CH121 GA06 KA08 KA09 MA03 MA10 MA12 MA13 MA14 NA14 NA24 NA27 PB05

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)エチレン性不飽和モノマーを重合
    して得られるTgが−60〜−10℃、数平均分子量が
    5000〜200000、および酸価が15〜50であ
    るエマルション樹脂、(b)顔料および(c)HLBが
    12.5〜18.5のノニオン性界面活性剤を含有する
    塗料組成物であって、塗料組成物中の前記(a)エマル
    ション樹脂の含有量が樹脂固形分で3重量%以上、前記
    (b)顔料の含有量が顔料体積濃度で25%以上、およ
    び前記(c)ノニオン性界面活性剤の含有量が0.2〜
    5重量%であることを特徴とするエマルション塗料組成
    物。
  2. 【請求項2】前記エマルション樹脂中の粒子が複層構造
    であることを特徴とする請求項1記載のエマルション塗
    料組成物
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