JP2000351890A - 中空容器 - Google Patents
中空容器Info
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- JP2000351890A JP2000351890A JP16520299A JP16520299A JP2000351890A JP 2000351890 A JP2000351890 A JP 2000351890A JP 16520299 A JP16520299 A JP 16520299A JP 16520299 A JP16520299 A JP 16520299A JP 2000351890 A JP2000351890 A JP 2000351890A
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- Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
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- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 炭酸飲料等に使用できるガスバリア性に優
れ、また、容器としたときの耐ストレスクラック性等の
機械的強度にも優れ、さらには耐熱性、耐水性、透明性
にも優れた中空容器を提供する。 【解決手段】 原料として、2種以上のポリエステル重
合体を用いて射出成形又は押出成形行程を経て製造する
ことができる中空容器であって、該中空容器を構成する
組成物中の全カルボン酸単位中のテレフタル酸単位の合
計が80〜99.0モル%、フェニレンジオキシジ酢酸
単位の合計が0.5〜10モル%及びナフタレンジカル
ボン酸単位の合計が0.5〜10モル%含有されてなる
中空容器。
れ、また、容器としたときの耐ストレスクラック性等の
機械的強度にも優れ、さらには耐熱性、耐水性、透明性
にも優れた中空容器を提供する。 【解決手段】 原料として、2種以上のポリエステル重
合体を用いて射出成形又は押出成形行程を経て製造する
ことができる中空容器であって、該中空容器を構成する
組成物中の全カルボン酸単位中のテレフタル酸単位の合
計が80〜99.0モル%、フェニレンジオキシジ酢酸
単位の合計が0.5〜10モル%及びナフタレンジカル
ボン酸単位の合計が0.5〜10モル%含有されてなる
中空容器。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透明性が高く、かつ
耐ストレスクラック性等の強度、ガスバリア性及び保香
性に優れた中空容器に関する。
耐ストレスクラック性等の強度、ガスバリア性及び保香
性に優れた中空容器に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンテレフタレート(以下、
「PET」という場合がある)等に代表されるポリエス
テルは機械的強度、化学的安定性、衛生性、リサイクル
性、透明性、保香性、ガスバリア性及び成形性に優れて
いるため、ボトル、フィルム、シート、熱成形容器等に
幅広く用いられている。
「PET」という場合がある)等に代表されるポリエス
テルは機械的強度、化学的安定性、衛生性、リサイクル
性、透明性、保香性、ガスバリア性及び成形性に優れて
いるため、ボトル、フィルム、シート、熱成形容器等に
幅広く用いられている。
【0003】しかしながら、PETのガスバリア性は、
ポリオレフィンやポリカーボネート等の他の樹脂に較べ
れば優れているものの、更に高い性能が要求されている
分野、例えば、炭酸飲料、ビール、ワイン等の包装用の
用途においては、内容物の品質保持の点から特に厳しい
酸素ガスバリア性、炭酸ガスバリア性が要求されてお
り、通常の二軸延伸PETボトルでは、必ずしも十分な
ガスバリア性を有しているとは言えないものであった。
そして、近年の小型ボトルの盛況にともない、充分なガ
スバリア性能の要求はより強まってきているのが現状で
ある。
ポリオレフィンやポリカーボネート等の他の樹脂に較べ
れば優れているものの、更に高い性能が要求されている
分野、例えば、炭酸飲料、ビール、ワイン等の包装用の
用途においては、内容物の品質保持の点から特に厳しい
酸素ガスバリア性、炭酸ガスバリア性が要求されてお
り、通常の二軸延伸PETボトルでは、必ずしも十分な
ガスバリア性を有しているとは言えないものであった。
そして、近年の小型ボトルの盛況にともない、充分なガ
スバリア性能の要求はより強まってきているのが現状で
ある。
【0004】このようなガスバリア性を向上させた共重
合ポリエステルとしてPETをフェニレンジオキシジ酢
酸成分で変性した共重合ポリエステル(特表昭60−5
01060号公報、特開平5−186570号公報)等
が提案されている。しかしながら、これらのガスバリア
性に優れた共重合ポリエステルは炭酸飲料容器等の成形
体として用いた場合、機械的強度、特に応力下でのクラ
ック発生の抑制、すなわち耐ストレスクラック性が充分
ではなく、容器保存時の経時変化によってもクラック発
生、破壊を起こさないポリエステル製容器が望まれてい
た。
合ポリエステルとしてPETをフェニレンジオキシジ酢
酸成分で変性した共重合ポリエステル(特表昭60−5
01060号公報、特開平5−186570号公報)等
が提案されている。しかしながら、これらのガスバリア
性に優れた共重合ポリエステルは炭酸飲料容器等の成形
体として用いた場合、機械的強度、特に応力下でのクラ
ック発生の抑制、すなわち耐ストレスクラック性が充分
ではなく、容器保存時の経時変化によってもクラック発
生、破壊を起こさないポリエステル製容器が望まれてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、炭酸
飲料等の用途に使用できる、ガスバリア性に優れ、また
延伸成形し容器としたときの耐ストレスクラック性等の
機械的強度にも優れ、さらには耐熱性、耐水性、透明性
にも優れた中空容器を提供することにある。
飲料等の用途に使用できる、ガスバリア性に優れ、また
延伸成形し容器としたときの耐ストレスクラック性等の
機械的強度にも優れ、さらには耐熱性、耐水性、透明性
にも優れた中空容器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、原料として、
2種以上のポリエステル重合体を用いて射出成形又は押
出成形工程を経て製造することができる中空容器であっ
て、該中空容器を構成する組成物中の全ジカルボン酸単
位中のテレフタル酸単位の合計が80〜99.0モル
%、フェニレンジオキシジ酢酸単位の合計が0.5〜1
0モル%、及びナフタレンジカルボン酸単位の合計が
0.5〜10モル%含有されてなることを特徴とする中
空容器に関する。
2種以上のポリエステル重合体を用いて射出成形又は押
出成形工程を経て製造することができる中空容器であっ
て、該中空容器を構成する組成物中の全ジカルボン酸単
位中のテレフタル酸単位の合計が80〜99.0モル
%、フェニレンジオキシジ酢酸単位の合計が0.5〜1
0モル%、及びナフタレンジカルボン酸単位の合計が
0.5〜10モル%含有されてなることを特徴とする中
空容器に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の中空容器を製造する原料としては、2種以上の
ポリエステル重合体を使用する。ポリエステル重合体と
しては、1種のジカルボン酸成分とジオール成分からな
るホモポリエステル及び2種以上のジカルボン酸成分及
びジオール成分からなるポリエステル共重合体が挙げら
れる。これらの原料は、中空容器を構成する組成物中の
全ジカルボン酸中のテレフタル酸単位の合計が80〜9
9.0モル%、フェニレンジオキシジ酢酸単位の合計が
0.5〜10モル%、及びナフタレンジカルボン酸単位
の合計が0.5〜10モル%含有されるように、組み合
わせて使用すればよい。
本発明の中空容器を製造する原料としては、2種以上の
ポリエステル重合体を使用する。ポリエステル重合体と
しては、1種のジカルボン酸成分とジオール成分からな
るホモポリエステル及び2種以上のジカルボン酸成分及
びジオール成分からなるポリエステル共重合体が挙げら
れる。これらの原料は、中空容器を構成する組成物中の
全ジカルボン酸中のテレフタル酸単位の合計が80〜9
9.0モル%、フェニレンジオキシジ酢酸単位の合計が
0.5〜10モル%、及びナフタレンジカルボン酸単位
の合計が0.5〜10モル%含有されるように、組み合
わせて使用すればよい。
【0008】組成物中の全ジカルボン酸単位中のテレフ
タル酸単位は、好ましくは90〜99.0モル%であ
り、フェニレンジオキシジ酢酸単位は、好ましくは1.
0〜4.5モル%、より好ましくは1.0〜4.0モル
%であり、さらにナフタレンジカルボン酸単位は、好ま
しくは2〜8モル%、より好ましくは3〜6モル%の範
囲である。
タル酸単位は、好ましくは90〜99.0モル%であ
り、フェニレンジオキシジ酢酸単位は、好ましくは1.
0〜4.5モル%、より好ましくは1.0〜4.0モル
%であり、さらにナフタレンジカルボン酸単位は、好ま
しくは2〜8モル%、より好ましくは3〜6モル%の範
囲である。
【0009】フェニレンジオキシジ酢酸単位の量が0.
5モル%に満たない場合は、ガスバリア性改良効果が充
分でなく、10モル%を越える場合は、着色が強くなり
好ましくない。またナフタレンジカルボン酸単位の量が
0.5モル%に満たない場合は、耐ストレスクラック性
改良効果が充分でなく、10モル%を越える場合は、蛍
光が強くなり外観を損ねるので好ましくない。ナフタレ
ンジカルボン酸単位のモル量についてはフェニレンジオ
キシジ酢酸単位のモル量の1/2以上であると耐ストレ
スクラック性が良好で、ガスバリア性とのバランスがよ
り優れたものとなり好ましい。
5モル%に満たない場合は、ガスバリア性改良効果が充
分でなく、10モル%を越える場合は、着色が強くなり
好ましくない。またナフタレンジカルボン酸単位の量が
0.5モル%に満たない場合は、耐ストレスクラック性
改良効果が充分でなく、10モル%を越える場合は、蛍
光が強くなり外観を損ねるので好ましくない。ナフタレ
ンジカルボン酸単位のモル量についてはフェニレンジオ
キシジ酢酸単位のモル量の1/2以上であると耐ストレ
スクラック性が良好で、ガスバリア性とのバランスがよ
り優れたものとなり好ましい。
【0010】原料として使用されるポリエステル共重合
体としては、例えば、ジカルボン酸成分として、テレフ
タル酸又はそのエステル形成性誘導体、フェニレンジオ
キシジ酢酸又はそのエステル形成性誘導体、ナフタレン
ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体等を1種以
上と、ジオール成分とより成るポリエステル重合体であ
る。
体としては、例えば、ジカルボン酸成分として、テレフ
タル酸又はそのエステル形成性誘導体、フェニレンジオ
キシジ酢酸又はそのエステル形成性誘導体、ナフタレン
ジカルボン酸又はそのエステル形成性誘導体等を1種以
上と、ジオール成分とより成るポリエステル重合体であ
る。
【0011】ここで、テレフタル酸又はそのエステル形
成性誘導体の具体例としては、テレフタル酸、2ークロ
ルテレフタル酸や1ーメトキシテレフタル酸などの核置
換体、またテレフタル酸ジメチルやテレフタル酸ジエチ
ルなどの炭素数1〜4程度のアルキルエステル体、更に
テレフタル酸ジクロライドなどのテレフタル酸ハロゲン
化物等が挙げられる。
成性誘導体の具体例としては、テレフタル酸、2ークロ
ルテレフタル酸や1ーメトキシテレフタル酸などの核置
換体、またテレフタル酸ジメチルやテレフタル酸ジエチ
ルなどの炭素数1〜4程度のアルキルエステル体、更に
テレフタル酸ジクロライドなどのテレフタル酸ハロゲン
化物等が挙げられる。
【0012】フェニレンジオキシジ酢酸又はそのエステ
ル形成性誘導体の具体例としては、l,2−フェニレン
ジオキシジ酢酸、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、
1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、2−メチル−1,
3−フェニレンジオキシジ酢酸、5−メチル−1,3−
フェニレンジオキシジ酢酸、6−メチル−1,3−フェ
ニレンジオキシジ酢酸、5−エチル−1,3−フェニレ
ンジオキシジ酢酸、6−エチル−1,3−フェニレンジ
オキシジ酢酸、5−メトキシ−1,3−フェニレンジオ
キシジ酢酸、6−メトキシ−1,3−フェニレンジオキ
シジ酢酸、4−クロロー1,2−フェニレンジオキシジ
酢酸、4−クロロ−1,3−フェニレンジオキシジ酢酸
などのほか、これらの酸無水物、酸ハライド、エステル
などに由来するものが挙げられる。
ル形成性誘導体の具体例としては、l,2−フェニレン
ジオキシジ酢酸、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、
1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、2−メチル−1,
3−フェニレンジオキシジ酢酸、5−メチル−1,3−
フェニレンジオキシジ酢酸、6−メチル−1,3−フェ
ニレンジオキシジ酢酸、5−エチル−1,3−フェニレ
ンジオキシジ酢酸、6−エチル−1,3−フェニレンジ
オキシジ酢酸、5−メトキシ−1,3−フェニレンジオ
キシジ酢酸、6−メトキシ−1,3−フェニレンジオキ
シジ酢酸、4−クロロー1,2−フェニレンジオキシジ
酢酸、4−クロロ−1,3−フェニレンジオキシジ酢酸
などのほか、これらの酸無水物、酸ハライド、エステル
などに由来するものが挙げられる。
【0013】これらの化合物は単独で使用するばかりで
なく、例えば、1,2体と1,3体のごとく置換位置の
異なる化合物の混合物として用いることもできる。以上
のうち、好ましくは1,3−フェニレンジオキシジ酢酸
またはその誘導体であり、更に好ましくは、1,3−フ
ェニレンジオキシジ酢酸である。ナフタレンジカルボン
酸又はそのエステル形成性誘導体の具体例としては、
2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレン
ジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,
5−ナフタレンジカルボン酸及び2,6−ナフタレンジ
カルボン酸ジメチルや2,6−ナフタレンジカルボン酸
ジエチルなどの炭素数1〜4程度のアルキルエステル
体、更には2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロライ
ドなどのようなジオール成分と反応する化合物に由来す
るものが挙げられる。これらのうち、好ましくは2,6
−ナフタレンジカルボン酸および2,6−ナフタレンジ
カルボン酸ジメチルである。
なく、例えば、1,2体と1,3体のごとく置換位置の
異なる化合物の混合物として用いることもできる。以上
のうち、好ましくは1,3−フェニレンジオキシジ酢酸
またはその誘導体であり、更に好ましくは、1,3−フ
ェニレンジオキシジ酢酸である。ナフタレンジカルボン
酸又はそのエステル形成性誘導体の具体例としては、
2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレン
ジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,
5−ナフタレンジカルボン酸及び2,6−ナフタレンジ
カルボン酸ジメチルや2,6−ナフタレンジカルボン酸
ジエチルなどの炭素数1〜4程度のアルキルエステル
体、更には2,6−ナフタレンジカルボン酸ジクロライ
ドなどのようなジオール成分と反応する化合物に由来す
るものが挙げられる。これらのうち、好ましくは2,6
−ナフタレンジカルボン酸および2,6−ナフタレンジ
カルボン酸ジメチルである。
【0014】また、前記以外のジカルボン酸としては、
フタル酸、イソフタル酸、4,4’−ジフェノキシエタ
ンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカル
ボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸及びこれら
の構造異性体、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバ
シン酸などの脂肪族カルボン酸や、オキシ酸またはその
誘導体の、p−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安
息香酸エステル、及びグリコール酸なども使用すること
ができる。更に、多官能酸成分として、トリメリット
酸、トリメシン酸、及びピロメリット酸等の芳香族カル
ボン酸類を、単官能酸成分としては安息香酸、トルイル
酸、に代表される芳香族カルボン酸類、ラウリン酸、ス
テアリン酸、パルチミン酸、オレイン酸、ビヘニン酸に
代表される脂肪族カルボン酸類も使用することができ
る。
フタル酸、イソフタル酸、4,4’−ジフェノキシエタ
ンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルホンジカル
ボン酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸及びこれら
の構造異性体、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、セバ
シン酸などの脂肪族カルボン酸や、オキシ酸またはその
誘導体の、p−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安
息香酸エステル、及びグリコール酸なども使用すること
ができる。更に、多官能酸成分として、トリメリット
酸、トリメシン酸、及びピロメリット酸等の芳香族カル
ボン酸類を、単官能酸成分としては安息香酸、トルイル
酸、に代表される芳香族カルボン酸類、ラウリン酸、ス
テアリン酸、パルチミン酸、オレイン酸、ビヘニン酸に
代表される脂肪族カルボン酸類も使用することができ
る。
【0015】ポリエステル共重合体を構成するジオール
成分としては、具体的には、エチレングリコール、l,
2−プロパンジオール、l,3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、ペンタメチレングリコール、
ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
デカメチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリ
アルキレングリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘ
キサンジメタノールのような指環式グリコールや、ビス
フェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族ジヒドロ
キシ化合物誘導体などを挙げられる。
成分としては、具体的には、エチレングリコール、l,
2−プロパンジオール、l,3−プロパンジオール、
1,4−ブタンジオール、ペンタメチレングリコール、
ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
デカメチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリ
アルキレングリコール等の脂肪族グリコール、シクロヘ
キサンジメタノールのような指環式グリコールや、ビス
フェノールA、ビスフェノールSなどの芳香族ジヒドロ
キシ化合物誘導体などを挙げられる。
【0016】ジオール成分としてはこれらの内少なくと
も1種以上を用いることができるが、主成分としてはエ
チレングリコールが最も好ましい。ジオール成分は前述
のジカルボン酸成分と実質的に当量となる量が用いられ
る。このほかに、本発明の効果を損なわない範囲でビス
フエノールAジグリシジルエーテルに代表される芳香族
ジヒドロキシ化合物のグリシジルエーテル、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等に
代表される多価ヒドロキシ化合物、フェノール、クレゾ
ール、ナフトール等に代表される芳香族ヒドロキシ化合
物、ラウリルアルコール、ステアリルアルコールに代表
される脂肪族ヒドロキシ化合物由来の成分を含んでいて
も良い。
も1種以上を用いることができるが、主成分としてはエ
チレングリコールが最も好ましい。ジオール成分は前述
のジカルボン酸成分と実質的に当量となる量が用いられ
る。このほかに、本発明の効果を損なわない範囲でビス
フエノールAジグリシジルエーテルに代表される芳香族
ジヒドロキシ化合物のグリシジルエーテル、トリメチロ
ールプロパン、ペンタエリスリトール、グリセリン等に
代表される多価ヒドロキシ化合物、フェノール、クレゾ
ール、ナフトール等に代表される芳香族ヒドロキシ化合
物、ラウリルアルコール、ステアリルアルコールに代表
される脂肪族ヒドロキシ化合物由来の成分を含んでいて
も良い。
【0017】これらポリエステル共重合体の中で、ジカ
ルボン酸成分としてテレフタル酸又はそのエステル形成
性誘導体とフェニレンジオキシジ酢酸又はそのエステル
形成性誘導体、及びジオール成分とを重合させたポリエ
ステル重合体(A)と、ジカルボン酸成分としてテレフ
タル酸又はそのエステル形成性誘導体とナフタレンジカ
ルボン酸又はそのエステル形成性誘導体、及びジオール
成分とを重合させたポリエステル重合体(B)とを使用
するのが好ましく、特に、ポリエステル重合体(A)と
して、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸又はそのエ
ステル形成性誘導体を80〜99.0モル%とフェニレ
ンジオキシジ酢酸又はそのエステル形成性誘導体を1.
0〜20モル%とジオール成分からなる共重合体であ
り、ポリエステル重合体(B)としては、ジカルボン酸
成分としてテレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体
を1.0〜20モル%とナフタレンジカルボン酸又はそ
のエステル形成性誘導体を80〜99.0モル%とジオ
ール成分からなる共重合体の組み合わせがブレンド性が
よく、中空容器にした際に白化等の現象も起こりにくく
好ましい。
ルボン酸成分としてテレフタル酸又はそのエステル形成
性誘導体とフェニレンジオキシジ酢酸又はそのエステル
形成性誘導体、及びジオール成分とを重合させたポリエ
ステル重合体(A)と、ジカルボン酸成分としてテレフ
タル酸又はそのエステル形成性誘導体とナフタレンジカ
ルボン酸又はそのエステル形成性誘導体、及びジオール
成分とを重合させたポリエステル重合体(B)とを使用
するのが好ましく、特に、ポリエステル重合体(A)と
して、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸又はそのエ
ステル形成性誘導体を80〜99.0モル%とフェニレ
ンジオキシジ酢酸又はそのエステル形成性誘導体を1.
0〜20モル%とジオール成分からなる共重合体であ
り、ポリエステル重合体(B)としては、ジカルボン酸
成分としてテレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体
を1.0〜20モル%とナフタレンジカルボン酸又はそ
のエステル形成性誘導体を80〜99.0モル%とジオ
ール成分からなる共重合体の組み合わせがブレンド性が
よく、中空容器にした際に白化等の現象も起こりにくく
好ましい。
【0018】また、ホモポリエステルを用いる場合は、
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト及びポリエチレンフェニレンジオキシジアセテートを
混合して使用することができる。これらポリエステル重
合体は、ポリエチレンテレフタレート(PET)と同様
な従来から公知の重合方法で製造することができる。例
えば、ジカルボン酸成分とジオール成分とを加圧下で直
接エステル化反応又はエステル交換反応させて、その
後、減圧とし重縮合反応させる。
ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト及びポリエチレンフェニレンジオキシジアセテートを
混合して使用することができる。これらポリエステル重
合体は、ポリエチレンテレフタレート(PET)と同様
な従来から公知の重合方法で製造することができる。例
えば、ジカルボン酸成分とジオール成分とを加圧下で直
接エステル化反応又はエステル交換反応させて、その
後、減圧とし重縮合反応させる。
【0019】反応温度、圧力等は、従来公知のポリエス
テルの重合方法に準じて行えば良い。具体的には、スラ
リー化は常圧下で常温付近で行い、エステル化反応は必
要に応じて加圧下で、エステル交換反応は常圧下で、2
00〜270℃程度の温度で行い、重縮合反応は0.1
〜10mmHg程度の減圧下で240〜290℃程度の
温度で行う。
テルの重合方法に準じて行えば良い。具体的には、スラ
リー化は常圧下で常温付近で行い、エステル化反応は必
要に応じて加圧下で、エステル交換反応は常圧下で、2
00〜270℃程度の温度で行い、重縮合反応は0.1
〜10mmHg程度の減圧下で240〜290℃程度の
温度で行う。
【0020】更に、必要に応じて、重縮合反応後、再
度、加熱処理を実施することで、高重合度化、低アセト
アルデヒド化や低オリゴマー化することができる。加熱
処理は、通常、80〜180℃の温度でチップ表面を結
晶化した後、窒素等の不活性ガスの雰囲気下、及び/又
は、0.1〜10mmHg程度の減圧下で、180〜2
40℃程度の温度で数十時間以下の範囲内において行
う。
度、加熱処理を実施することで、高重合度化、低アセト
アルデヒド化や低オリゴマー化することができる。加熱
処理は、通常、80〜180℃の温度でチップ表面を結
晶化した後、窒素等の不活性ガスの雰囲気下、及び/又
は、0.1〜10mmHg程度の減圧下で、180〜2
40℃程度の温度で数十時間以下の範囲内において行
う。
【0021】これらのエステル化反応、エステル交換反
応、重縮合反応においては、触媒及び/または安定剤な
どを使用することが好ましい。エステル交換触媒として
は、公知の化合物、例えば、カルシウム、マンガン、亜
鉛、マグネシウム、コバルト、ナトリウム及びリチウム
化合物などのl種以上を用いることができるが透明性の
観点からマグネシウム及びマンガン化合物が好ましい。
応、重縮合反応においては、触媒及び/または安定剤な
どを使用することが好ましい。エステル交換触媒として
は、公知の化合物、例えば、カルシウム、マンガン、亜
鉛、マグネシウム、コバルト、ナトリウム及びリチウム
化合物などのl種以上を用いることができるが透明性の
観点からマグネシウム及びマンガン化合物が好ましい。
【0022】重縮合触媒としては、公知のアンチモン、
ゲルマニウム、チタン及びコバルト化合物などの1種以
上を用いることができるが、アンチモン、ゲルマニウム
及びチタン化合物が好ましい。安定剤としては5価及び
/または3価のリン化合物、例えば正リン酸及びそのエ
ステル類、亜リン酸及びそのエステル類が用いられる
が、価格、安定性の点から正リン酸及びそのエステル化
物が好ましい。触媒量は、エステル交換触媒、重縮合触
媒および安定剤とも、金属またはリン元素量として、全
重合原料中、通常5〜2000重量ppm、好ましくは
10〜500重量ppmの範囲で用いられる。
ゲルマニウム、チタン及びコバルト化合物などの1種以
上を用いることができるが、アンチモン、ゲルマニウム
及びチタン化合物が好ましい。安定剤としては5価及び
/または3価のリン化合物、例えば正リン酸及びそのエ
ステル類、亜リン酸及びそのエステル類が用いられる
が、価格、安定性の点から正リン酸及びそのエステル化
物が好ましい。触媒量は、エステル交換触媒、重縮合触
媒および安定剤とも、金属またはリン元素量として、全
重合原料中、通常5〜2000重量ppm、好ましくは
10〜500重量ppmの範囲で用いられる。
【0023】これら原料より製造される本発明の中空容
器とは、射出成形又は押出成形により製造されたプリフ
ォーム、またプリフォームを二軸延伸ブロー成形した二
軸延伸ボトル、更には押出ブローボトル等を指すもので
ある。これらの原料のブレンド方法としては、容器ごと
回転できる装置やパドルのついた容器を用いペレット状
態でブレンドさせる方法、複数のホッパー及び計量器を
持つ混練機や成型機を用い溶融状態で混練させる方法が
挙げられる。
器とは、射出成形又は押出成形により製造されたプリフ
ォーム、またプリフォームを二軸延伸ブロー成形した二
軸延伸ボトル、更には押出ブローボトル等を指すもので
ある。これらの原料のブレンド方法としては、容器ごと
回転できる装置やパドルのついた容器を用いペレット状
態でブレンドさせる方法、複数のホッパー及び計量器を
持つ混練機や成型機を用い溶融状態で混練させる方法が
挙げられる。
【0024】ペレット状態でのブレンドは0〜200
℃、好ましくは10〜60℃の範囲で行う。ガラス転移
点を超える温度でブレンドする場合は、樹脂同士の融
着、ブレンド容器への融着を防ぐためにあらかじめ結晶
化させておく。得られたブレンド物はそのまま成型機に
投入しても良く、前もって混練機で混練、ペレット化し
た後成型機に投入しても良い。
℃、好ましくは10〜60℃の範囲で行う。ガラス転移
点を超える温度でブレンドする場合は、樹脂同士の融
着、ブレンド容器への融着を防ぐためにあらかじめ結晶
化させておく。得られたブレンド物はそのまま成型機に
投入しても良く、前もって混練機で混練、ペレット化し
た後成型機に投入しても良い。
【0025】溶融状態でのブレンドは260〜300
℃、好ましくは270〜290℃で行う。中空容器を製
造するには、例えば、射出成形及び押出成形で、いった
んプリフォームやパリソンといった中空容器を成形す
る。成形条件については、通常採用されている範囲であ
って、押出成形ならばシリンダー温度240〜300
℃、冷却金型温度5〜40℃の範囲、また、射出成形条
件ならば、シリンダー温度260〜300℃、金型温度
5〜40℃、スクリュー回転数40〜300rpm、射
出圧力40〜140kg/cm2の範囲である。
℃、好ましくは270〜290℃で行う。中空容器を製
造するには、例えば、射出成形及び押出成形で、いった
んプリフォームやパリソンといった中空容器を成形す
る。成形条件については、通常採用されている範囲であ
って、押出成形ならばシリンダー温度240〜300
℃、冷却金型温度5〜40℃の範囲、また、射出成形条
件ならば、シリンダー温度260〜300℃、金型温度
5〜40℃、スクリュー回転数40〜300rpm、射
出圧力40〜140kg/cm2の範囲である。
【0026】これらのプリフォーム及びパリソンは、そ
のままで、または口栓部や底部を加工後それを再加熱
し、ホットパリソン法やコールドパリソン法等の二軸延
伸ブロー成形法でブロー成形される。延伸温度は、70
〜120℃、好ましくは、80〜110℃で、延伸倍率
は縦方向に1.5〜3.5倍、円周方向に2〜5倍の範
囲で行うことができる。ブロー成形された容器は、その
ままで使用することもできるが、特に果汁飲料などのよ
うに熱充填を必要とする内容液の場合には、一般に更に
成形に用いた同じブロー成形金型内、または別途設けた
金型内で熱固定し、耐熱性を向上させて使用する。この
熱固定の方法は、一般的には圧縮空気、機械的伸長など
による緊張下、通常、金型温度100〜200℃、好ま
しくは120〜180℃、通常、1秒〜5分間、好まし
くは3秒〜1分間行われる。また、押出ブロー成型法に
よっても製造される。
のままで、または口栓部や底部を加工後それを再加熱
し、ホットパリソン法やコールドパリソン法等の二軸延
伸ブロー成形法でブロー成形される。延伸温度は、70
〜120℃、好ましくは、80〜110℃で、延伸倍率
は縦方向に1.5〜3.5倍、円周方向に2〜5倍の範
囲で行うことができる。ブロー成形された容器は、その
ままで使用することもできるが、特に果汁飲料などのよ
うに熱充填を必要とする内容液の場合には、一般に更に
成形に用いた同じブロー成形金型内、または別途設けた
金型内で熱固定し、耐熱性を向上させて使用する。この
熱固定の方法は、一般的には圧縮空気、機械的伸長など
による緊張下、通常、金型温度100〜200℃、好ま
しくは120〜180℃、通常、1秒〜5分間、好まし
くは3秒〜1分間行われる。また、押出ブロー成型法に
よっても製造される。
【0027】本発明の中空容器を製造する際には、必要
に応じて、従来から公知の添加剤、例えば酸化防止剤、
紫外線吸収剤、蛍光増白剤、離型剤、帯電防止剤、分散
剤及び染顔料などの着色剤を中空容器の製造時のいずれ
かの階段で添加しても良く、成形加工前にいわゆるマス
ターバッチ処方で添加することもできる。また、本発明
の中空容器は、その極限粘度〔フェノール/テトラクロ
ロエタン(重量比1/1)の混合溶媒を用いて30℃で
測定した値〕が、通常0.4〜2.0、好ましくは0.
5〜1.5の範囲であることが望ましい。
に応じて、従来から公知の添加剤、例えば酸化防止剤、
紫外線吸収剤、蛍光増白剤、離型剤、帯電防止剤、分散
剤及び染顔料などの着色剤を中空容器の製造時のいずれ
かの階段で添加しても良く、成形加工前にいわゆるマス
ターバッチ処方で添加することもできる。また、本発明
の中空容器は、その極限粘度〔フェノール/テトラクロ
ロエタン(重量比1/1)の混合溶媒を用いて30℃で
測定した値〕が、通常0.4〜2.0、好ましくは0.
5〜1.5の範囲であることが望ましい。
【0028】極限粘度が0.4未満では、ポリエステル
製中空容器の強度が低く、一方、2.0を超える場合に
は、溶融粘度が高くなり過ぎて射出、押出、ブローなど
の成形が困難となる傾向がある。本発明の中空容器は、
ガスバリア性及び耐ストレスクラック性等の性能が要求
される食品包装分野において有用なものである。
製中空容器の強度が低く、一方、2.0を超える場合に
は、溶融粘度が高くなり過ぎて射出、押出、ブローなど
の成形が困難となる傾向がある。本発明の中空容器は、
ガスバリア性及び耐ストレスクラック性等の性能が要求
される食品包装分野において有用なものである。
【0029】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。なお、実施例中「部」は
「重量部」を意味するものとし、実施例において使用し
た測定・評価方法は以下の通りである。
するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。なお、実施例中「部」は
「重量部」を意味するものとし、実施例において使用し
た測定・評価方法は以下の通りである。
【0030】ジカルボン酸単位量:試料となる成形片
0.02gを重テトラフルオロ酢酸に濃度2重量%とな
るよう溶解させ、日本電子社(GSX−400)にてプ
ロトンNMRを測定し、積算値の比より計算した。 極限粘度:試料となる成形片約0.25g(0.24〜
0.27g)をフェノール/1,1,2,2−テトラク
ロロエタン(重量比=1/1)の混合溶媒約25mlに
1.0重量/体積%となるように110℃(固相重合後
のレジンは120℃)で30分間溶解させた後、30℃
まで冷却し、中央理化製2CH型全自動溶液粘度計(D
J504)にて粘度測定を行った。同じく濃度を0.2
5、0.50及び0.75としたときについてもそれぞ
れ、粘度を測定した後、還元粘度を濃度に対しプロット
し、濃度を0に外挿したときの値を極限粘度とした。
0.02gを重テトラフルオロ酢酸に濃度2重量%とな
るよう溶解させ、日本電子社(GSX−400)にてプ
ロトンNMRを測定し、積算値の比より計算した。 極限粘度:試料となる成形片約0.25g(0.24〜
0.27g)をフェノール/1,1,2,2−テトラク
ロロエタン(重量比=1/1)の混合溶媒約25mlに
1.0重量/体積%となるように110℃(固相重合後
のレジンは120℃)で30分間溶解させた後、30℃
まで冷却し、中央理化製2CH型全自動溶液粘度計(D
J504)にて粘度測定を行った。同じく濃度を0.2
5、0.50及び0.75としたときについてもそれぞ
れ、粘度を測定した後、還元粘度を濃度に対しプロット
し、濃度を0に外挿したときの値を極限粘度とした。
【0031】耐ストレスクラック性:クエン酸一水和物
12.5gに、0℃に調温した蒸留水を加え溶かし、次
にこの水溶液全量を試作瓶に充填し、更に重炭酸ナトリ
ウム15.0g投入後、直ちに密栓し、数十秒間振とう
して重炭酸ナトリウムを溶解させた。このとき、瓶内
は、0℃、1気圧の状態で約4.0倍容量の炭酸ガスを
充填した状態に相当する。
12.5gに、0℃に調温した蒸留水を加え溶かし、次
にこの水溶液全量を試作瓶に充填し、更に重炭酸ナトリ
ウム15.0g投入後、直ちに密栓し、数十秒間振とう
して重炭酸ナトリウムを溶解させた。このとき、瓶内
は、0℃、1気圧の状態で約4.0倍容量の炭酸ガスを
充填した状態に相当する。
【0032】23℃で一昼夜保持後、0.1重量%の水
酸化ナトリウム水溶液を満たした容器にボトルの下部1
/3が浸るようにし、23℃で3時間保持した。25本
のボトルについてテストを行い、水酸化ナトリウム溶液
に浸してから破裂するまでの時間を、口部から漏れのあ
ったサンプルを除いた平均値で示した。 ガス透過率:耐ストレスクラック性評価で成形した試作
ボトルの胴体部分を23℃、100%RHの条件下、
「OX−TRAN10/50A」酸素透過率測定装置
(米国Modern Controls社製)で酸素ガ
ス透過率を、また「PERMATRAN C−IV」炭
酸ガス透過率測定装置(米国ModernContro
ls社製)で炭酸ガス透過率を測定し、cc・mm/m
2・day・atmで示した。
酸化ナトリウム水溶液を満たした容器にボトルの下部1
/3が浸るようにし、23℃で3時間保持した。25本
のボトルについてテストを行い、水酸化ナトリウム溶液
に浸してから破裂するまでの時間を、口部から漏れのあ
ったサンプルを除いた平均値で示した。 ガス透過率:耐ストレスクラック性評価で成形した試作
ボトルの胴体部分を23℃、100%RHの条件下、
「OX−TRAN10/50A」酸素透過率測定装置
(米国Modern Controls社製)で酸素ガ
ス透過率を、また「PERMATRAN C−IV」炭
酸ガス透過率測定装置(米国ModernContro
ls社製)で炭酸ガス透過率を測定し、cc・mm/m
2・day・atmで示した。
【0033】
【実施例1】原料1:テレフタル酸ジメチル9321
部、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸452部(全酸
成分に対し4モル%)、エチレングリコール6207部
及び及び酢酸マンガン・4水塩1.9部を反応缶に加
え、160℃から230℃まで、4時間かけて漸次昇温
し、エステル交換反応を行った。この反応物に、正リン
酸1.4部、二酸化ゲルマニウム1.2部を加え、23
0℃から徐々に昇温するとともに、重合槽内を常圧から
漸次減圧にし、280℃0.5torrの真空下、全重
合時間3時間で重合を行った後、窒素にて反応缶内を常
圧に戻し、底部より抜き出したストランドをペレタイザ
ーにてカッティングし、極限粘度0.63dl/gの透
明なポリエステル共重合体チップを得た。
部、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸452部(全酸
成分に対し4モル%)、エチレングリコール6207部
及び及び酢酸マンガン・4水塩1.9部を反応缶に加
え、160℃から230℃まで、4時間かけて漸次昇温
し、エステル交換反応を行った。この反応物に、正リン
酸1.4部、二酸化ゲルマニウム1.2部を加え、23
0℃から徐々に昇温するとともに、重合槽内を常圧から
漸次減圧にし、280℃0.5torrの真空下、全重
合時間3時間で重合を行った後、窒素にて反応缶内を常
圧に戻し、底部より抜き出したストランドをペレタイザ
ーにてカッティングし、極限粘度0.63dl/gの透
明なポリエステル共重合体チップを得た。
【0034】該ポリエステル共重合体チップ表面を撹拌
結晶化機(米国Bepex社製)中、150℃で結晶化
させた後、静置式固相重合塔に移し、流量20l/kg
・hrの窒素気体流通下、120〜160℃で3時間乾
燥し、200℃で8時間固相重合した。得られたポリエ
ステル共重合体の極限粘度は0.86dl/gであっ
た。ここで20l/kg・hrの窒素気体流量は、単位
時間(hr)当たりおよび単位樹脂重量(kg)当たり
の流通した気体重を1気圧、25℃に換算した体積重
(l)で示したものである。
結晶化機(米国Bepex社製)中、150℃で結晶化
させた後、静置式固相重合塔に移し、流量20l/kg
・hrの窒素気体流通下、120〜160℃で3時間乾
燥し、200℃で8時間固相重合した。得られたポリエ
ステル共重合体の極限粘度は0.86dl/gであっ
た。ここで20l/kg・hrの窒素気体流量は、単位
時間(hr)当たりおよび単位樹脂重量(kg)当たり
の流通した気体重を1気圧、25℃に換算した体積重
(l)で示したものである。
【0035】原料2:テレフタル酸成分8mol%を含
む共重合ポリエチレンナフタレート(日本ユニペット
(株)社製「NS663」) 原料1のポリエステル重合体を92部と原料2の共重合
ポリエチレンナフタレートを8部とを、ダブルコニカル
型ブレンダに投入し常温、常圧下で100回、回転させ
ブレンドした。得られたペレットブレンド物を、シリン
ダー各部およびノズル280℃、スクリュー回転数10
0rpm、射出時間10秒、金型冷却水温10℃に設定
した東芝(株)製射出成形機IS−60Bでプリフォー
ムに成形した。このプリフォームを予熱炉90℃、ブロ
ー圧力20kg/cm2、ブロー金型温度20℃、成形
サイクル10秒に設定した二軸延伸ブロー成形機により
胴部平均肉厚300μ、内容積約1リットルの試作瓶を
得た。試作瓶の評価結果を表1に示した。
む共重合ポリエチレンナフタレート(日本ユニペット
(株)社製「NS663」) 原料1のポリエステル重合体を92部と原料2の共重合
ポリエチレンナフタレートを8部とを、ダブルコニカル
型ブレンダに投入し常温、常圧下で100回、回転させ
ブレンドした。得られたペレットブレンド物を、シリン
ダー各部およびノズル280℃、スクリュー回転数10
0rpm、射出時間10秒、金型冷却水温10℃に設定
した東芝(株)製射出成形機IS−60Bでプリフォー
ムに成形した。このプリフォームを予熱炉90℃、ブロ
ー圧力20kg/cm2、ブロー金型温度20℃、成形
サイクル10秒に設定した二軸延伸ブロー成形機により
胴部平均肉厚300μ、内容積約1リットルの試作瓶を
得た。試作瓶の評価結果を表1に示した。
【0036】
【実施例2】実施例1において、原料1をテレフタル酸
ジメチルの量を8739部に代え、1,3−フェニレン
ジオキシジ酢酸の量を1131部(全酸成分に対し10
モル%)に代えた他は同様な方法で得られた極限粘度
0.87dl/gのポリエステル共重合体に代えた他
は、同様な方法で試作瓶を得た。試作瓶の評価結果を表
1に示した。
ジメチルの量を8739部に代え、1,3−フェニレン
ジオキシジ酢酸の量を1131部(全酸成分に対し10
モル%)に代えた他は同様な方法で得られた極限粘度
0.87dl/gのポリエステル共重合体に代えた他
は、同様な方法で試作瓶を得た。試作瓶の評価結果を表
1に示した。
【0037】
【実施例3】原料1:実施例1の原料ポリエステル共重
合体の製造方法において、ジカルボン酸成分として1,
3−フェニレンジオキシジ酢酸ジメチル12700部の
みに代えた他は、同様な方法で、極限粘度0.88dl
/gのポリエチレンフェニレンジオキシジアセテートを
得た。 原料2:ポリエチレンナフタレート(日本ユニペット
(株)社製「NS753」) 原料3:ポリエチレンテレフタレート(日本ユニペット
(株)社製「RT553C」) 実施例1において、原料を原料1のポリエチレンフェニ
レンジオキシジアセテートを4重量部、原料2のポリエ
チレンナフタレートを6重量部、および原料3のポリエ
チレンテレフタレートを90重量部に代えた他は同様な
方法で試作瓶を得た。試作瓶の評価結果を表1に示し
た。
合体の製造方法において、ジカルボン酸成分として1,
3−フェニレンジオキシジ酢酸ジメチル12700部の
みに代えた他は、同様な方法で、極限粘度0.88dl
/gのポリエチレンフェニレンジオキシジアセテートを
得た。 原料2:ポリエチレンナフタレート(日本ユニペット
(株)社製「NS753」) 原料3:ポリエチレンテレフタレート(日本ユニペット
(株)社製「RT553C」) 実施例1において、原料を原料1のポリエチレンフェニ
レンジオキシジアセテートを4重量部、原料2のポリエ
チレンナフタレートを6重量部、および原料3のポリエ
チレンテレフタレートを90重量部に代えた他は同様な
方法で試作瓶を得た。試作瓶の評価結果を表1に示し
た。
【0038】
【実施例4】実施例1において、二軸延伸ブロー成形を
ブロー金型温度を150℃とし、ブロー後に金型中で保
持した後、内部にエアを吹き込み冷却し取り出た他は同
様な方法で試作瓶を得た。試作瓶の評価結果を表1に示
した。
ブロー金型温度を150℃とし、ブロー後に金型中で保
持した後、内部にエアを吹き込み冷却し取り出た他は同
様な方法で試作瓶を得た。試作瓶の評価結果を表1に示
した。
【0039】
【実施例5】実施例1において、原料をシリンダー各部
温度240〜290℃、ノズル温度250℃、金型温度
15℃に設定した日本製鋼所(株)製ダイレクトブロー
成形機JEB−7/P50/WS60Sを用い押出速度
20kg/hで押出成形して、プリフォーム内部を液体
窒素により冷却させてプリフォームを得た他は、同様な
方法で胴部平均肉厚300μ、内容積約1リットルの試
作瓶を得た。試作瓶の評価結果を表1に示した。
温度240〜290℃、ノズル温度250℃、金型温度
15℃に設定した日本製鋼所(株)製ダイレクトブロー
成形機JEB−7/P50/WS60Sを用い押出速度
20kg/hで押出成形して、プリフォーム内部を液体
窒素により冷却させてプリフォームを得た他は、同様な
方法で胴部平均肉厚300μ、内容積約1リットルの試
作瓶を得た。試作瓶の評価結果を表1に示した。
【0040】
【比較例1】実施例1において、原料としてポリエチレ
ンテレフタレート(日本ユニペット(株)製「RT55
3C」)を用いた他は同様な方法で試作瓶を得た。試作
瓶の評価結果を表1に示した。
ンテレフタレート(日本ユニペット(株)製「RT55
3C」)を用いた他は同様な方法で試作瓶を得た。試作
瓶の評価結果を表1に示した。
【0041】
【比較例2】実施例に1において、原料として原料1の
ポリエステル重合体を用いた他は同様な方法で試作瓶を
得た。試作瓶の評価結果を表1に示した。
ポリエステル重合体を用いた他は同様な方法で試作瓶を
得た。試作瓶の評価結果を表1に示した。
【0042】
【表1】
【0043】
【発明の効果】本発明の中空容器は、透明性が高く、か
つガスバリア性、機械的強度、耐水性、耐熱性、保香性
などに優れ、様々な成形体として好適に使用することが
できる。特に耐ストレスクラック性、ガスバリア性、保
香性に優れるため、内圧のかかる密閉容器に用いた際に
も、内容物の性質を長期に渡って維持できるだけでな
く、破裂等をおこさないので長期の保存が可能である。
つガスバリア性、機械的強度、耐水性、耐熱性、保香性
などに優れ、様々な成形体として好適に使用することが
できる。特に耐ストレスクラック性、ガスバリア性、保
香性に優れるため、内圧のかかる密閉容器に用いた際に
も、内容物の性質を長期に渡って維持できるだけでな
く、破裂等をおこさないので長期の保存が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新國 時生 三重県四日市市東邦町1番地 三菱化学株 式会社四日市事業所内 Fターム(参考) 3E033 AA20 BA17 BA18 BB01 BB04 BB05 CA03 CA07 CA09 CA16 CA18 CA20 FA02 FA03 GA02 4F071 AA45 AA46 AH05 BB05 BB06 BC04 4J002 CF04U CF06W CF06Y CF08X CF08Z 4J029 AA03 AB01 AC01 AE01 BA03 CB03A CB06A CC05A CC06A HA01 HB01 HB02 HB03A KB02
Claims (8)
- 【請求項1】 原料として、2種以上のポリエステル重
合体を用いて射出成形又は押出成形工程を経て製造する
ことができる中空容器であって、該中空容器を構成する
組成物中の全ジカルボン酸単位中のテレフタル酸単位の
合計が80〜99.0モル%、フェニレンジオキシジ酢
酸単位の合計が0.5〜10モル%、及びナフタレンジ
カルボン酸単位の合計が0.5〜10モル%含有されて
なることを特徴とする中空容器。 - 【請求項2】 原料として、ジカルボン酸成分としてテ
レフタル酸又はそのエステル形成性誘導体とフェニレン
ジオキシジ酢酸又はそのエステル形成性誘導体、及びジ
オール成分とを重合させたポリエステル重合体(A)
と、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸又はそのエス
テル形成性誘導体とナフタレンジカルボン酸又はそのエ
ステル形成性誘導体、及びジオール成分とを重合させた
ポリエステル重合体(B)を用いることを特徴とする請
求項1記載の中空容器。 - 【請求項3】 請求項2に記載のポリエステル重合体
(A)が、ジカルボン酸成分としてテレフタル酸又はそ
のエステル形成性誘導体を80〜99.0モル%とフェ
ニレンジオキシジ酢酸又はそのエステル形成性誘導体を
1.0〜20モル%とジオール成分とを重合させたポリ
エステル重合体であり、ポリエステル重合体(B)が、
ジカルボン酸成分としてテレフタル酸又はそのエステル
形成性誘導体を1.0〜20モル%とナフタレンジカル
ボン酸又はそのエステル形成性誘導体を80〜99.0
モル%とジオール成分とを重合させたポリエステル重合
体であることを特徴とする請求項2記載の中空容器。 - 【請求項4】 原料として、ジカルボン酸成分としてテ
レフタル酸又はそのエステル形成性誘導体を80モル%
以上とジオール成分とを重合させたポリエステル重合体
(C)と、ジカルボン酸成分としてナフタレンジカルボ
ン酸又はそのエステル形成性誘導体を80モル%以上と
ジオール成分とを重合させたポリエステル共重合体
(D)と、ジカルボン酸成分としてフェニレンジオキシ
ジ酢酸又はそのエステル形成性誘導体を80モル%以上
とジオール成分とを重合させたポリエステル重合体
(E)を用いることを特徴とする請求項1記載の中空容
器。 - 【請求項5】 請求項4記載のポリエステル重合体
(C)が、ポリエチレンテレフタレートであり、ポリエ
ステル重合体(D)がポリエチレンナフタレートであ
り、ポリエステル重合体(E)がポリエチレンフェニレ
ンジオキシジアセテートであることを特徴とする請求項
4記載の中空容器。 - 【請求項6】 フェニレンジオキシジ酢酸が1,3−フ
ェニレンジオキシジ酢酸であることを特徴とする請求項
1ないし5のいずれか1項に記載の中空容器。 - 【請求項7】 フェニレンジオキシジ酢酸単位が1.0
〜4.5モル%であることを特徴とする請求項1ないし
6のいずれか1項に記載の中空容器。 - 【請求項8】 ポリエステル重合体を構成するジオール
成分がエチレングリコールであることを特徴とする請求
項1ないし7のいずれか1項に記載の中空容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16520299A JP2000351890A (ja) | 1999-06-11 | 1999-06-11 | 中空容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16520299A JP2000351890A (ja) | 1999-06-11 | 1999-06-11 | 中空容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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