JP3160976B2 - ポリエステルならびにそれより成る中空容器および延伸フィルム - Google Patents
ポリエステルならびにそれより成る中空容器および延伸フィルムInfo
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Description
およびガスバリヤー性に優れたポリエステルおよびそれ
を用いて成形される包装材料に関する。
「PET」と略すことがある)は機械的強度、化学的安
全性、透明性、衛生性などに優れており、また軽量、安
価であるために、各種のシート、フィルム、容器などと
して幅広く包装材料に用いられている。
は、ポリオレフィンなど他の樹脂に比べれば優れている
ものの、更に高い性能が要求されている分野も有り、ま
だ十分なレベルとは言えなかった。例えば、炭酸飲料、
ビール、ワインなどの用途においては、内容物保存の点
から特に厳しい酸素ガスバリヤー性、炭酸ガスバリヤー
性が要求されており、通常に使用される二軸配向したP
ETからなる中空容器では必ずしも十分なガスバリヤー
性を有しているとは言えない。また、生鮮食品、医療機
器等の包装用として、酸素ガス等の気体や水分の透過率
が少なくしかも冷凍加工、煮沸処理、レトルト処理など
によってもそれらの性能が低下しないフィルムの要望が
ある。
包装材料のガスバリヤー性を更に向上させる方法とし
て、PETに各種のガスバリヤー性素材をブレンドした
り、積層またはコーティングを行う方法が提案されてい
る。例えば、本発明者等も、イソフタル酸及びフェニレ
ンジオキシジ酢酸を主たる酸成分として用いる特定の共
重合ポリエステルが優れたガスバリヤー性素材として使
用できることを見い出している(特開平1−24742
2、特開平1−247423、特開平1−16733
1、特開平2−182455、特開平2−14238、
USP495,9421)。
キシジ酢酸と0〜95モル%のテレフタル酸から成る酸
成分を用いた共重合ポリエステルも優れたガスバリヤー
性素材として知られている(特表昭60−50106
0、USP4,440,992、USP4,552,9
48)。しかしながら、これらのガスバリヤー性素材そ
のものは一般に、機械的強度、耐熱性が充分でなく、そ
れ単独で成形体として用いることは困難である。また、
PETにガスバリヤー性素材をブレンドする場合には、
PET製成形体が本来持っている機械的強度、耐熱性等
を保持することが難しい。更に、PETにガスバリヤー
性素材を積層またはコーティングする方法においても、
成形条件の選定、層間接着性または容器の肉厚化などの
種々の問題を考える必要がある。
バリヤー性、機械的強度、耐熱性、耐水性などの物性に
優れ、透明度の高いポリエステルおよびそれから成るシ
ート、フィルム、中空容器などの成形体を提供すること
にある。
的を達成するために鋭意検討した結果、ジカルボン酸成
分として主成分をテレフタル酸とし、また、少量のフェ
ニレンジオキシジ酢酸を特定の範囲で用いたポリエステ
ルでは、意外なことに、機械的強度、耐熱性、耐水性、
ガスバリヤー性のいずれの物性もが優れており、それ単
独で成形体とすることも充分可能であることを見い出
し、本発明に到達した。
はそのエステル形成性誘導体を80〜99.5モル%
と、フェニレンジオキシジ酢酸またはそのエステル形
成性誘導体を0.5〜4.5モル%、の割合で含むジカ
ルボン酸成分と、ジオール成分とを共重合させて成るポ
リエステルに関する。以下、本発明を詳細に説明する。
のエステル形成性誘導体としては、具体的には、テレフ
タル酸、2−クロルテレフタル酸や2−メトキシテレフ
タル酸などの核置換体、または、テレフタル酸ジメチル
やテレフタル酸ジエチルなどのエステル体、更にはテレ
フタル酸ジクロライドなどのテレフタル酸ハロゲン化
物、などのようにジオール成分と反応するものであれば
よい。
のエステル形成性誘導体としては、具体的には、1,2
−フェニレンジオキシジ酢酸、1,3−フェニレンジオ
キシジ酢酸、1,4−フェニレンジオキシジ酢酸、2−
メチル−1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、5−メチ
ル−1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、6−メチル−
1,3−フェニレンジオキシジ酢酸、5−エチル−1,
3−フェニレンジオキシジ酢酸、6−エチル−1,3−
フェニレンジオキシジ酢酸、5−メトキシ−1,3−フ
ェニレンジオキシジ酢酸、6−メトキシ−1,3−フェ
ニレンジオキシジ酢酸、4−クロロ−1,2−フェニレ
ンジオキシジ酢酸、4−クロロ−1,3−フェニレンジ
オキシジ酢酸などのほか、これらの酸無水物、酸ハライ
ド、エステルなどである。また、これらの化合物は単独
で使用するばかりでなく、例えば、1,2体と1,3体
のごとく置換位置の異なる化合物の混合物として用いる
こともできる。以上のうち、好ましくは1,3−フェニ
レンジオキシジ酢酸またはその誘導体であり、更に好ま
しくは、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸である。
ン酸成分のうち、テレフタル酸単位は80〜99.5モ
ル%、好ましくは90〜99.0モル%であり、かつフ
ェニレンジオキシジ酢酸単位は0.5〜4.5モル%、
好ましくは1.0〜4.0モル%の範囲である。テレフ
タル酸単位が80モル%以下では機械的強度、耐熱性が
低下する。一方、フェニレンジオキシジ酢酸単位が0.
5モル%に満たない場合、ガスバリヤー性の改良レベル
が充分でなく、4.5モル%を超える場合は、成形加工
の際の熱分解、融着などのトラブルが生じやすい。更
に、得られた成形体の透明度、機械的強度、耐熱性が著
しく低下し、それ単独で成形体として用いるには適さな
い。
4.5モル%を越えて増加させると、未延伸シート状の
試料ではガスバリヤー性は更に向上するが、延伸シート
状の試料では、意外なことに必ずしもガスバリヤー性は
向上しない。本発明のポリエステルにおいては、テレフ
タル酸単位、フェニレンジオキシジ酢酸単位が前述の範
囲を満たしている限り、その他の少量のジカルボン酸や
オキシ酸またはその誘導体を使用することもできる。こ
れらの他のジカルボン酸としては、フタル酸、イソフタ
ル酸、4,4′−ジフェノキシエタンジカルボン酸、
4,4′−ジフェニルスルホンジカルボン酸、4,4′
−ビフェニルジカルボン酸及びこれらの構造異性体、マ
ロン酸、コハク酸、アジピン酸などの脂肪族カルボン
酸、オキシ酸またはその誘導体としては、p−ヒドロキ
シ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸エステル、グリコ
ール酸などが挙げられる。
ル成分としては、具体的には、エチレングリコール、
1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、ペンタメチレングリコー
ル、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、ジエチレングリコール等の脂肪族グリコール、シク
ロヘキサンジメタノールのような脂環式グリコールやさ
らにはビスフェノールA、ビスフェノールSなどの芳香
族ジヒドロキシ化合物誘導体などを挙げることができ
る。これらのうちで、一般にはエチレングリコールが最
も好ましい。ジオール成分は前述のジカルボン酸成分と
実質的に当量となる量が用いられる。
要件を損なわない範囲でトリメチロールプロパン、ペン
タエリスリトール、グリセリン、トリメリット酸、トリ
メシン酸、ピロメリット酸、芳香族ジヒドロキシ化合物
のグリシジルエーテル、例えばビスフェノールAジグリ
シジルエーテルなどの多官能化合物や、o−ベンゾイル
安息香酸などの単官能化合物を共存させてもよい。かか
る多官能化合物や単官能化合物はジオール成分の20モ
ル%以下、好ましくは10モル%以下、更に好ましくは
5モル%以下の範囲で使用される。
剤、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、離
型剤、帯電防止剤、分散剤及び染顔料などの着色剤をポ
リエステル製造時のいずれかの階段で添加しても良く、
成形加工前にいわゆるマスターバッチ処方で添加しても
良い。本発明のポリエステルは、その極限粘度〔フェノ
ール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶媒
を用いて30℃で測定した値〕が、通常0.4〜2.
0、好ましくは0.5〜1.5の範囲であることが望ま
しい。極限粘度が0.4未満では、得られるポリエステ
ルの強度が低く、重合反応終了後、反応缶から抜き出し
チップに切断する際や、シート、フィルム、瓶、たる、
缶などの容器として成形する際に実用上必要な物性が得
られない。極限粘度が2.0を超える場合には溶融粘度
が高くなり過ぎて射出、押出、ブローなどの成形が困難
となるなどの問題がある。
フタレートについて従来から公知の重合方法で製造する
ことができる。例えば、テレフタル酸、1,3−フェニ
レンジオキシジ酢酸およびエチレングリコールを用いて
加圧下で直接エステル化反応を行った後、更に昇温する
と共に次第に減圧とし重縮合反応させる方法がある。あ
るいは、テレフタル酸のエステル誘導体、例えば、テレ
フタル酸ジメチルエステルと、1,3−フェニレンジオ
キシジ酢酸ジメチルエステル、及びエチレングリコール
を用いてエステル交換反応を行い、その後得られた反応
物を更に重縮合することで製造できる。これらの重縮合
反応において、フェニレンジオキシジ酢酸は、エステル
交換反応又は、重縮合反応初期の任意の時期に加えるこ
とができる。例えば、あらかじめ、テレフタル酸エステ
ル誘導体とエチレングリコールのエステル交換反応を行
ない、そのエステル交換反応物にフェニレンジオキシジ
酢酸を加えて重縮合してもよい。更に、必要に応じて、
重合後、再度、加熱処理を実施して、高重合度化、低ア
セトアルデヒド化あるいは、低オリゴマー化することが
できる。加熱処理は、通常、80〜180℃の温度でチ
ップ表面を結晶化した後、樹脂の融点温度直下ないしそ
れより80℃低い温度の範囲で数十時間以下の範囲内に
おいて実施するのが好ましい。
ル交換触媒、重縮合触媒、安定剤などを使用することが
好ましい。エステル交換触媒としては、公知の化合物、
例えば、カルシウム、マンガン、亜鉛、ナトリウム及び
リチウム化合物などの1種以上を用いることができるが
透明性の観点からマンガン化合物が特に好ましい。重縮
合触媒としては公知のアンチモン、ゲルマニウム、チタ
ン及びコバルト化合物などの1種以上を用いることがで
きるが、好ましくはアンチモン、ゲルマニウム及びチタ
ン化合物が用いられる。
テルは、PETで一般的に用いられる溶融成形法を用い
てフィルム、シート、容器、その他の包装材料を成形す
ることができ、未延伸の状態でもガスバリヤー性の高い
材料として使用可能である。また、該ポリエステルを少
なくとも一軸方向に延伸することによりさらにガスバリ
ヤー性や機械的強度を改善することが可能である。
ムは、射出成形もしくは、押出成形して得られたシート
状物を、通常PETの延伸に用いられる一軸延伸、逐次
二軸延伸、同時二軸延伸のうちの任意の延伸方法を用い
て成形される。また、圧空成形、真空成形によりカップ
状やトレイ状に成形することもできる。かかる延伸フィ
ルムを製造するに当たっては、延伸温度は本発明のポリ
エステルのガラス転移点とそれより70℃高い温度の間
に設定すればよく、通常40〜170℃、好ましくは6
0〜140℃である。延伸は一軸でも二軸でもよいが、
好ましくはフィルム実用物性の点から二軸延伸である。
延伸倍率は、一軸延伸の場合であれば通常1.1〜10
倍、好ましくは1.5〜8倍の範囲で行い、二軸延伸の
場合であれば、縦方向及び横方向ともそれぞれ通常1.
1〜8倍、好ましくは1.5〜5倍の範囲で行えばよ
い。また、縦方向倍率/横方向倍率は通常0.5〜2、
好ましくは0.7〜1.3である。
50〜2000μ、好ましくは100〜1000μがよ
い。厚さ50μ未満では延伸時破断し易くなり、また、
2000μを越えると、急冷が難しくなるのと同時に、
延伸張力も大となるので、均一延伸が難しくなる。以上
の延伸フィルムは、そのままの状態でも使用できるが場
合によっては、更に延伸したフィルムを緊張下、100
℃以上融点以下、好ましくは150〜230℃で、0.
1〜30分好ましくは0.5〜5分間熱固定し、更にガ
スバリヤー性能や機械的強度を向上させて使用してもよ
い。
は、本発明のポリエステルから形成したプリフォームを
延伸ブロー成形してなるもので、従来よりPETのブロ
ー成形で用いられている装置を用いることができる。具
体的には、例えば、射出成形または押出成形で一旦プリ
フォームを成形し、そのままで、あるいは口栓部、底部
を加工後それを再加熱し、ホットパリソン法あるいはコ
ールドパリソン法などの二軸延伸ブロー成形法が適用さ
れる。延伸温度は、70〜120℃、好ましくは80〜
110℃で、延伸倍率は縦方向に1.5〜3.5倍、円
周方向に2〜5倍の範囲で行えばよい。
とができるが、特に果汁飲料などのように熱充填を必要
とする内容液の場合には、一般に、更に、成形に用いた
同じブロー金型内、または別途設けた金型内で熱固定
し、耐熱性を向上させて使用される。この熱固定の方法
は、一般的には圧縮空気、機械的伸長などによる緊張
下、通常、100〜200℃、好ましくは120〜18
0℃で、通常、2秒〜2時間、好ましくは10秒〜30
分間行われる。
体を製造するにあたって、本発明のポリエステルより成
る層と、PETを主体とするポリアルキレンテレフタレ
ートより成る積層体、または、これらの樹脂をブレンド
したものを利用することもできる。
するが、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例
に限定されるものではない。なお、実施中「部」は「重
量部」を意味するものとし、本実施例で使用した種々の
測定法を以下に示す。
中、30℃で測定した。
した。
脂重量(kg)当りの流通した気体量を1気圧、25℃
に換算した体積量(1)で示した。
0/50A」酸素透過率測定装置(米国 Modern
Controls社製)又は、「PERMATRAN
C−IV」炭酸ガス透過率測定装置(米国 Mode
rn Controls社製)で測定し、cc・mm/
m2 ・day・atmで示した。
を加え溶かし、次にこの水溶液全量を試作瓶に充填し、
更に重炭酸ナトリウム15.0g投入後、直ちに密栓
し、数十秒間振とうして重炭酸ナトリウムを溶解させ
た。このとき、瓶内は、0℃、1気圧の状態で約4.0
倍容量の炭酸ガスを充填した状態に相当する。該瓶を気
温23℃、温度50%、または気温38℃、湿度90%
雰囲気に平らな面に置き、約2時間後における瓶中の液
面の線(以下「入味線」という。)を測定後、3〜12
週間同状態で保存した場合の入味線の低下長さを測定し
た。この場合、入味線の低下長さが小さいほど耐クリー
プ性に優れていることを示す。
気温23℃、温度50%の条件下、引張り試験機(IN
TESCO社製)により機械的強伸度を測定した。
填し、密栓して1時間室温に放置した。その後、開栓し
て空瓶とした後、目視で瓶の変形を観察した。各条件で
試作した瓶3本につき試験し、変形が認められた温度を
耐熱限界温度と判定した。
う) 共重合ポリエステル試料200mgを、クロロホルム/
ヘキサフルオロイソプロパノール(容量比3/2)混液
2mlに溶融し、更にクロロホルム20mlを加えて希
釈した。これに、メタノール10mlを加え、試料を再
析出させ、ろ過した後のろ液を得た。該ろ液を乾固後、
残渣にジメチルホルムアミド25mlに溶解した液につ
いて液体クロマトグラフ法にて分析定量した。なお、環
状三量体とは、重合中に副生するオリゴマー類の主成分
である。オリゴマー類は、成型時に金型などの装置類に
付着、汚染し、生産効率を低下させる原因となる。従っ
て、CT量が少ない方が好ましい。
6モル%)、エチレングリコール6390部及び酢酸マ
ンガン・4水塩2.1部を反応缶に加え、160℃から
220℃まで、4時間かけて漸次昇温し、エステル交換
反応を行った。この反応物に、1,3−フェニレンジオ
キシジ酢酸470部(全酸成分に対し4モル%)、正リ
ン酸1.5部、二酸化ゲルマニウム1.5部を加え、2
20℃から除々に昇温するとともに、重合槽内を常圧か
ら漸次減圧にし、275℃0.5torrの真空下、全
重合時間3時間で、極限粘度0.63の透明チップを得
た。該ポリエステルチップ表面を攪拌結晶化機(米国B
epex社製)中、150℃で結晶化させた後、静置式
固相重合塔に移し、201/kg・hrの窒素気体流通
下、120〜160℃で3時間乾燥し、200℃で10
時間固相重合した。該固相重合品の極限粘度は0.88
で、チップ中のアセトアルデヒド量が2.2ppm、C
T量が0.37重量%であった。
部およびノズル275℃、スクリュー回転数100rp
m、射出時間10秒、金型冷却水温10℃に設定した東
芝(株)製射出成形機IS−60Bでプリフォームを成
形した。このプリフォームを予熱炉90℃、ブロー圧力
20kg/cm2 、成形サイクル10秒に設定した二軸
延伸ブロー成形機により胴部平均肉厚300μ、内容積
約1リットルの瓶を得た。得られた瓶胴体部のガス透過
率、CT量、入味線低下長さ、および機械的強伸度の測
定結果を表−1に示す。
1,3−フェニレンジオキシジ酢酸470部(全酸成分
に対し4モル%)及びエチレングリコール3835部を
オートクレープに仕込み、窒素雰囲気の加圧(2.5k
g/cm2 )下、攪拌しつつ、220〜245℃で3時
間エステル化反応を行い、この間、生成する水を系外へ
留去した。このエステル化物に、正リン酸1.5部、二
酸化ゲルマニウム1.5部を加えた。以降、実施例1と
同様にして全重合時間3時間で、極限粘度0.65の透
明チップ、更に固相重合処理で極限粘度0.86、アセ
トアルデヒド量2.0ppm、CT量0.37重量%の
チップを得、続いて実施例1と同様にブロー成形して1
リットル瓶を得た。この瓶胴体部片のガス透過率、CT
量、入味線低下長さ、および機械的強伸度の測定結果を
表−1に示す。
7モル%)、エチレングリコール6500部、1,3−
フェニレンジオキシジ酢酸350部(全酸成分に対し3
モル%)を用いた以外は、実施例1と同様に操作し固相
重合後の極限粘度0.86、アセトアルデヒド量2.0
ppm、CT量0.39重量%のチップを得た。該チッ
プから、実施例1のプリフォームの首下長及び胴部外径
が各々4/5の長さ、胴部肉厚が1.32倍の小型プリ
フォームを作成し、実施例1と同様にブロー成形し1リ
ットル瓶とした。得られた瓶胴体部のガス透過率、CT
量、入味線低下長さ、および機械的強伸度の測定結果を
表−1に示す。
(株)製、RT−543C)から、実施例1と同様にブ
ロー成形し、1リットル瓶を得た。該瓶胴体片のガス透
過率、CT量、入味線低下長さ、および機械的強伸度の
測定結果を表−1に示す。
4モル%)エチレングリコール6450部、1,3−フ
ェニレンジオキシジ酢酸698部(全酸成分に対し6モ
ル%)を用いた以外は、実施例1と同様に処理し、極限
粘度0.87、アセトアルデヒド量2.0ppm、CT
量0.48重量%の固相重合チップを得た。このチップ
より実施例1と同様にブロー成形して得た1リットル瓶
とした。得られた瓶胴体部のガス透過率、CT量、入味
線低下、および機械的強伸度の測定結果を表−1に示
す。また、このチップのプレポリマーを攪拌結晶化機に
より、結晶化させた際、かなりの量のチップ間の融着現
象が認められ、固相重合後でも、3〜4個連結したチッ
プや変形チップが数多く認められた。
プリフォームを作成し、熱固定装置付延伸ブロー機で、
1リットル瓶にブロー成形すると共に、該瓶を150℃
で10秒間熱固定し、耐熱果汁用瓶を得た。該耐熱瓶胴
部のガス透過率、および耐熱性試験の結果を表−2に示
す。また、この瓶に90℃で殺菌し、85℃に降温した
果汁を充填し、密栓後、15分間倒置したが、瓶形状に
変形は見られなかった。
ット(株)製、RT−543G)を使い、実施例4と同
様にブロー成形および熱固定をして耐熱果汁用1リット
ル瓶を得た。該瓶胴部のガス透過率、および耐熱性試験
の結果を表−2に示す。また、実施例4と同様にして、
85℃の果汁液を充填し、倒置したが変形は見られなか
った。本比較例2の瓶は、実施例4の瓶と比較し、耐熱
性は同等に認められたが、ガスバリヤー性において劣っ
ていた。
にブロー成形および熱固定をして耐熱果汁用瓶を得た。
該耐熱瓶胴部の耐熱性試験の結果を表−2に示す。ま
た、実施例4と同様にして85℃の果汁液を充填したと
ころ瓶全体に渡ってかなりの変形が認められた。
6モル%)、エチレングリコール6390部及び酢酸マ
ンガン・4水塩2.1部を反応缶に加え、160℃から
220℃まで、4時間かけて漸次昇温し、エステル交換
反応を行った。この反応物に、1,3−フェニレンジオ
キシジ酢酸470部(全酸成分に対し4モル%)、正リ
ン酸1.5部、二酸化ゲルマニウム1.5部を加え、2
20℃から徐々に昇温するとともに、重合槽内を、常圧
から漸次減圧にし、273℃、0.5torrの真空
下、全重合時間3.5時間で、極限粘度0.65の透明
チップを得た。
ズルを275℃、スクリュー回転数40rpmに設定し
た40mmφ押出機(Modern Machiner
y社製)で、1200μ肉厚のシートを成形した。この
押出シートを槽内90℃に設定したロング延伸機(米国
T.M.Long社、製)で3×3倍に同時二軸延伸し
た後、緊張下、オーブン中、200℃で120秒間熱固
定した。
し、酸素ガス透過率は、1.07cc・mm/m2 ・d
ay・atmの優れた酸素ガスバリヤー性を示した。ま
た、この延伸フィルムを、プレッシャークッカー
((株)平山製作所製)中、120℃、相対湿度100
%の環境下で、1時間、レトルト処理した後、再度、酸
素ガス率を測定したが、1.09cc・mm/m2 ・d
ay・atmで、レトルト処理前とほとんど変化はな
く、また、外観の変化も認められなかった。
%)、1,3−フェニレンジオキシジ酢酸470部(全
酸成分に対し、4モル%)及びエチレングリコール38
35部をオートクレーブに仕込み、窒素雰囲気の加圧
(2.5kg/cm2 )下、攪拌しつつ、220〜24
5℃で3時間、エステル化反応を行い、この間、生成す
る水を系外へ留去した。このエステル化物に、正リン酸
1.5部、二酸化ゲルマニウム1.5部を加えた。以
降、実施例5と同様にして、極限粘度0.65の無色透
明チップを得た。該チップを延伸倍率を3.5×3.5
倍とした以外は実施例5と同様に操作し、良好な外観を
有した延伸フィルムを得た。このフィルムの酸素ガス透
過率は0.95cc・mm/m2 ・day・atmであ
った。また、実施例5と同様なレトルト試験を行った
が、レトルト前後で酸素ガス透過率、外観に変化はなか
った。
7モル%)、エチレングリコール6500部、1,3−
フェニレンジオキシジ酢酸350部(全酸成分に対し3
モル%)を用いた以外は実施例5と同様に操作し、極限
粘度0.67の無色透明チップを得た。該チップを延伸
倍率を3.8×3.8倍とした以外は実施例5と同様に
操作し、良好な外観の延伸フィルムを得た。このフィル
ムの酸素ガス透過率は、0.96cc・mm/m2 ・d
ay・atmであった。また、実施例5と同様なレトル
ト試験を行ったが、レトルト前後で酸素ガス透過率、外
観に変化はなかった。
ホイル−H)から、実施例5と同様に操作し、外観のす
ぐれた延伸フィルムを得た。この延伸フィルムの酸素ガ
ス透過率は、1.58cc・mm/m2 ・day・at
mであり、実施例5と同様なレトルト試験によっても酸
素ガス透過率にはほとんど変化が認められなかったが、
実施例5〜7に比べると酸素ガスバリヤー性に劣ってい
た。
4モル%)、エチレングリコール6450部、1,3−
フェニレンジオキシジ酢酸698部(全酸成分に対し6
モル%)を用いた以外は、実施例5と同様に操作し、極
限粘度0.66の透明チップを得た。実施例5に従って
得た延伸フィルムの酸素ガス透過率は1.16cc・m
m/m2 ・day・atmであり、実施例5のフィルム
に比べ酸素ガスバリヤー性は、やや、劣っていた。この
フィルムは延伸性が悪く、偏延伸気味で、肉厚も不均一
になり易く、外観も見劣りした。
様に操作し、延伸フィルムを得た。このフィルムは、や
や偏延伸気味であり、肉厚も不均一で外観も見劣りし
た。
かつガスバリヤー性、機械的強度、耐水性、耐熱性など
に優れている。また、該ポリエステルはオリゴマー含有
量が少ないので、成形時の金型などの装置の汚染が少な
く生産効率が高くなる。従って、これを用いて得られる
成形体は、各種のフィルム、シート、容器などの包装材
料として幅広く用いることができる。また、該ポリエス
テルは、それ単独で成形体とすることができるため、各
種の包装材料を、煩雑な装置、工程を経ることなく製造
することが可能である。
Claims (9)
- 【請求項1】 テレフタル酸またはそのエステル形成
性誘導体を80〜99.5モル%と、フェニレンジオ
キシジ酢酸またはそのエステル形成性誘導体を0.5〜
4.5モル%、の割合で含むジカルボン酸成分と、ジオ
ール成分とを共重合させて成るポリエステル。 - 【請求項2】 フェノール/テトラクロロエタン(重量
比1/1)の混合溶媒中で測定した極限粘度が0.4〜
2.0である請求項1のポリエステル。 - 【請求項3】 テレフタル酸またはそのエステル形成
性誘導体を90〜99.0モル%と、フェニレンジオ
キシジ酢酸またはそのエステル形成性誘導体を1.0〜
4.0モル%、の割合で含むジカルボン酸成分を有する
請求項1のポリエステル。 - 【請求項4】 フェニレンジオキシジ酢酸が1,3−フ
ェニレンジオキシジ酢酸である請求項1のポリエステ
ル。 - 【請求項5】 ジオール成分がエチレングリコールであ
る請求項1のポリエステル。 - 【請求項6】 請求項1に記載のポリエステルを射出成
形または押出成形によってプリフォームを成形した後、
二軸延伸ブロー成形して成るポリエステル製中空容器。 - 【請求項7】 請求項1に記載のポリエステルを射出成
形または押出成形によってプリフォームを成形した後、
二軸延伸ブロー成形し、更に熱固定して成るポリエステ
ル製中空容器。 - 【請求項8】 請求項1に記載のポリエステルを射出成
形または押出成形して得られたシート状物を、少なくと
も一方向に延伸して成るポリエステル製延伸フィルム。 - 【請求項9】 請求項1に記載のポリエステルを射出成
形または押出成形して得られたシート状物を、少なくと
も一方向に延伸し、更に熱固定して成るポリエステル製
延伸フィルム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33233091A JP3160976B2 (ja) | 1990-12-27 | 1991-12-16 | ポリエステルならびにそれより成る中空容器および延伸フィルム |
Applications Claiming Priority (7)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2-407795 | 1990-12-27 | ||
JP40779590 | 1990-12-27 | ||
JP1123891 | 1991-01-31 | ||
JP3-11238 | 1991-11-13 | ||
JP3-299271 | 1991-11-14 | ||
JP29927191 | 1991-11-14 | ||
JP33233091A JP3160976B2 (ja) | 1990-12-27 | 1991-12-16 | ポリエステルならびにそれより成る中空容器および延伸フィルム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05186570A JPH05186570A (ja) | 1993-07-27 |
JP3160976B2 true JP3160976B2 (ja) | 2001-04-25 |
Family
ID=27455566
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33233091A Expired - Lifetime JP3160976B2 (ja) | 1990-12-27 | 1991-12-16 | ポリエステルならびにそれより成る中空容器および延伸フィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3160976B2 (ja) |
-
1991
- 1991-12-16 JP JP33233091A patent/JP3160976B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05186570A (ja) | 1993-07-27 |
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