JP2605766B2 - 共重合ポリエステル - Google Patents

共重合ポリエステル

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は共重合ポリエステルに関し、透明性および耐
ガス透過性に優れ、容器、フィルム等の包装材料として
有用な包装材料用共重合ポリエステルに関する。
〔従来の技術〕
ポリエチレンテレフタレートで代表されるポリエステ
ルは、優れた機械的性質および化学的特性のため、広く
繊維、フィルム等に使用されてきたが、近年その優れた
透明性、気体遮断性、安全衛生性などから、炭酸飲料、
果汁飲料、液体調味料、食用油、酒やワイン用の容器ま
たは最近ではカップ、トレイ等としても使用されてい
る。
特に、炭酸飲料、果汁飲料、酒、ワイン等の用途にお
いては内容物保存の点で耐ガス透過性が要求されるが、
ポリエチレンテレフタレートはポリオレフィン等他の樹
脂に比べれば良好な耐ガス透過性を示すものの、必ずし
も充分な耐ガス透過性を有するとは言えない。
ポリエチレンテレフタレートの耐ガス透過性を更に向
上させる方法が各種提案されている。例えば、ポリ塩化
ビニリデン、エチレン−酢ビ共重合体ケン化物、ポリエ
チレンイソフタレート等の耐ガス透過性材料をコーティ
ングあるいは積層する方法(特開昭54−117565、同56−
64839等)、耐ガス透過性材料をプレンドする方法(特
開昭57−10640)、ポリエステルの配向度を上げて耐ガ
ス透過性を向上させる方法(特開昭56−151648)等が提
案されている。
しかし、ポリ塩化ビニリデンやエチレン−酢ビ共重合
体ケン化物をコーティング又は積層する方法にあって
は、ポリエステルとは異なった樹脂を共に用いるため、
ポリエステルとの接着性が悪く層間剥離を起したり、そ
の結果容器の透明性が失われるばかりでなく回収の点か
らも不利である。
又、ポリエチレンイソフタレートをコーティング又は
積層する方法も提案されており、両層が同じポリエステ
ル類であるためこのような欠点はないが、積層してもも
ろく、容器としての強度を持たせるためにはポリエチレ
ンテレフタレートをそれ単独の場合と同じ位の肉厚にす
る必要があり、容器全体として重くなり合成樹脂容器の
長所が失われてしまうし又、耐ガス透過性改良効果も充
分とは言えない。また、ポリエステル成形品の配向度を
上げる方法では耐ガス透過性の向上に限界がある。
更に、ポリエチレンテレフタレートにかわる包装材料
用ポリエステルとして炭素数4から12の脂肪族ジカルボ
ン酸を共重合させたポリアルキレンイソフタレートが提
案されている(アメリカ特許第4,403,090号明細書)
が、このポリエステルはポリエチレンテレフタレート包
装材料の耐ガス透過性を改良するには満足するものでは
ない。
また、テレフタル酸を主とし、2,2′−オキシジ酢
酸、2,2′−イミノジ酢酸等を併用したジカルボン酸
と、炭素数約8以下のジオールから成るコポリエステル
およびそれから成る容器も知られているが、この場合
も、耐ガス透過性改良は十分とは言えない(アメリカ特
許第4,436,895号及び4,546,170号明細書)。
〔発明の目的〕
本発明は、機械的強度、透明性等の物性に優れ、耐ガ
ス透過性の優れた共重合ポリエステルを提供することを
目的とする。
〔発明の構成〕
本発明は、ジカルボン酸成分、ジオール成分およびオ
キシ酸成分とを重縮合させてなる共重合ポリエステルに
おいて、(A)イソフタル酸またはそのエステル形成性
誘導体から誘導されるジカルボン酸単位と、(B)一般
式(1) HOOC−R1−X−R2−COOH ……(1) (式中、R1,R2は同一でも異なっていてもよく、2価の
脂肪族を表す。XはOまたはNHを表す。) で示されるジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導
体から誘導されるジカルボン酸単位とが主たる酸構成単
位であり、(A)および(B)の和が全ジカルボン酸単
位に対して50モル%以上、好ましくは60モル%以上、更
に好ましくは80モル%以上を占め、且つジカルボン酸以
外の酸構成単位として、一般式(2) HO−R3−COOH ……(2) (式中、R3は2価の脂肪族基を表す。) で示される脂肪族オキシ酸またはそのエステル形成性誘
導体から誘導されるオキシ酸単位を共重合ポリエステル
の全繰り返し単位の3モル%以上、好ましくは8モル%
以上で且つ(A)と(B)との和よりも少なく、更に好
ましくは10モル%以上で且つ(A)と(B)との和より
も少なく含有し、極限粘度[フェノール/テトラクロロ
エタン(重量比1/1)の混合溶媒を用いて30℃で測定し
た値]が0.4〜2dl/gであることを特徴とする共重合ポリ
エステルに関するものである。
一般式(1)で示されるジカルボン酸としては、2,
2′−オキシジ酢酸(ジグリコール酸)、3,3′−オキシ
ジプロピオン酸(ジエチルエーテル−β,β′−ジカル
ボン酸)、2,2′−オキシジプロピオン酸、4,4′−オキ
シジ酪酸、3,3′−オキシジ酪酸、2,2′−オキシジ酪
酸、2,2′−イミノジ酢酸、3,3′−イミノジプロピオン
酸、2,2′−イミノジプロピオン酸、4,4′−イミノジ酪
酸、3,3′−イミノジ酪酸、2,2′−イミノジ酪酸等が挙
げられ、特に、2,2′−オキシジ酢酸や2,2′−イミノジ
酢酸が好ましく使用される。
また、一般式(2)で示される脂肪族オキシ酸として
は、2−オキシ酢酸(グリコール酸)、2−オキシプロ
ピオン酸(乳酸)、2−オキシ酪酸、2−オキシイソ酪
酸、2−オキシ吉草酸、2−オキシイソ吉草酸、2−オ
キシカプロン酸、2−オキシイソカプロン酸、2−オキ
シ−2−メチル酪酸、2−オキシ−2−メチル吉草酸、
3−オキソプロピオン酸、3−オキシ酪酸、3−オキシ
イシ酪酸、4−オキシ酪酸、4−オキシイソ酪酸、3−
オキシ吉草酸、3−オキシイソ吉草酸、4−オキシ吉草
酸、4−オキシイソ吉草酸、5−オキシ吉草酸等を挙げ
ることができる。これらのうち、2−オキシ酢酸や乳酸
で代表される脂肪族α−オキシ酸が特にすぐれたバリヤ
ー効果を示す。
これらの一般式(1)で示されるジカルボン酸及び一
般式(2)で示される脂肪族オキシ酸は、そのまゝ遊離
酸の形で、イソフタル酸と併用してもよいし、カルボン
酸基を、エステル化物等のエステル形成性誘導体として
使ってもよい。また、グリコール類と反応させて数量体
化(オリゴマー化)した後で添加しても良い。イソフタ
ル酸もイソフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジエチル等
のエステル化物、イソフタル酸クロライド等のイソフタ
ル酸ハロゲン化物等のエステル形成性誘導体の形で使用
しても良い。
本発明の共重合ポリエステルを製造するに当って、イ
ソフタル酸と一般式(1)のジカルボン酸が前述のモル
比を満足している限り、その他の少量のジカルボン酸や
一般式(2)以外のオキシ酸を使うこともできる。この
ジカルボン酸としては、フタル酸、テレフタル酸、2,6
−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ジフェノキシエタ
ンジカルボン酸、4,4′−ジフェニルスルホンジカルボ
ン酸及びこれらの構造異性体、マロン酸、コハク酸、ア
ジピン酸等の脂肪族ジカルボン酸、また一般式(2)以
外のオキシ酸としては、ヒドロキシ安息香酸およびその
エステル形成性誘導体としてヒドロキシ安息香酸メチル
などが挙げられる。ただし、前述のとおり構成単位
(A)および(B)が主たる酸成分となるので、一般式
(2)のオキシ酸の使用量は、(A)と(B)との和よ
りも少なくなる。
また、本発明の共重合ポリエステルに使われるジオー
ル成分としては、エチレングリコール、トリメチレング
リコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレン
グリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、シクロヘキサンジメタノール、ジエチレン
グリコール、ビスβ−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン
や更には、ビスフェノールA、ビスフェノールS等の芳
香族ジヒドロキシ化合物誘導体等を挙げることができ
る。これらのうちエチレングリコールが最も好ましい。
また、本発明の共重合ポリエステルは実質的に線状を
維持する限り、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール、グリセリン、トリメリット酸、トリメシン
酸、ピロメリット酸などの多官能化合物や、o−ベンゾ
イル安息香酸等の単官能化合物を共重合させてもよい。
かかる多官能化合物や単官能化合物はジオール成分の20
モル%以下の範囲で使用される。
本発明の共重合ポリエステルは、重合反応終了后、反
応缶から抜出し、チップに切断する際や、その後の射
出、押出し、ブロー成形時の成形性の観点から、その溶
融体の粘度を、ある水準以上に保持する必要があるし、
更には、瓶、たる、缶等の容器やフィルム、シート等の
成形体とした際に、実用に耐える物性を有する必要があ
ることから、その極限粘度〔フェノール/テトラクロロ
エタン(重量比1/1)の混合溶媒を用いて30℃で測定し
た値〕が、0.4以上、2以下、好ましくは、0.55以上、
1.2以下のものが使用される。
かかる共重合ポリエステルは、ポリエチレンテレフタ
レートについて従来から公知の方法で製造することがで
きる。例えば、イソフタル酸と一般式(1)で示される
ジカルボン酸、具体的には、2,2′−オキシジ酢酸、一
般式(2)で示される脂肪族オキシ酸、具体的には2−
オキシ酢酸及びエチレングリコールを用いてエステル化
反応を行なうか、あるいは、イソフタル酸のエステル、
例えばイソフタル酸ジメチルエステルと一般式(1)で
示されるジカルボン酸のエステル形成性誘導体、例えば
2,2′−オキシジ酢酸ジエチルエステル、一般式(2)
で示される脂肪族オキシ酸、例えば2−オキシ酢酸エチ
ルエステル及びエチレングリコールを用いてエステル交
換反応を行い、その後得られた反応物を更に、重縮合す
ることで製造できる。一般式(1)で示されるジカルボ
ン酸およびそのエステル形成性誘導体ならびに一般式
(2)で示される脂肪族オキシ酸およびそのエステル形
成性誘導体は、エステル化または、エステル交換反応の
初期から加えてもよいし、エステル化またはエステル交
換反応終了後あるいは重縮合時等の任意の段階で加える
ことも可能である。これらのエステル化、エステル交換
及び重縮合反応の際には、エステル化触媒、エステル交
換触媒、重縮合触媒、安定剤等を使用するのが良い。
エステル交換触媒としては、公知の化合物、例えば、
カルシウム、マンガン、亜鉛及びナトリウム、リチウム
化合物等の1種以上を用いることができるが、透明性の
点からマンガン化合物が特に好ましい。
重合触媒としては、公知のアンチモン、ゲルマニウ
ム、チタン及びコバルト化合物等の1種以上を用いるこ
とができるが、好ましくは、アンチモン、ゲルマニウム
及びチタン化合物が用いられる。
また本発明では、必要に応じて、従来から公知の添加
剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、
離型剤、帯電防止剤、分散剤及び染顔料の着色剤をポリ
エステル製造時のいずれかの段階で添加してもよく、成
形加工前に、いわゆるマスターバッチ処法で添加しても
良い。
本発明の共重合ポリエステルは、必要に応じて更に、
固相重合処理を実施し、高重合度化、低アセトアルデヒ
ド化あるいは、低オリゴマー化してから使用してもよ
い。固相重合処理は、通常、80〜180℃の温度でチップ
表面を結晶化した後、190℃〜融点直下の温度で数十時
間以下の範囲内に於て実施するのが好ましい。
かくして得られた本発明の共重合ポリエステルは溶融
成形して成形品とされる。
具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)、
ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレー
ト、ポリエステルエラストマー、ポリカーボネートやナ
イロン6、ナイロン66、メタキシリレンジアミンアジパ
ミドのようなポリアミド等の他の熱可塑性樹脂成分と、
本発明の共重合ポリエステルをブレンドして、一体構造
に成形することが可能であるし、更には、ポリエチレン
テレフタレート成分や上記のような熱可塑性樹脂成分
と、本発明の共重合ポリエステル成分とを多層構造に成
形することもできる。
この際、ポリエチレンテレフタレート等の成形におい
て一般的に使用される溶融成形法の全てが適用可能であ
る。
具体的には、例えば、中空成形体を得るには通常の押
出吹込み法、射出吹込み法、射出成形法又は押出成形法
で一旦、予備成形体を成形し、そのまゝで、あるいは、
口栓部、底部を加工後それを再加熱し、二軸延伸するホ
ットパリソン法あるいはコールドパリソン法等の吹込成
形法が適用される。
また多層容器の場合も、従来のポリエチレンテレフタ
レート等の成形方法に準じて製造することができる。す
なわち、通常の射出成形機又は、複数個の射出装置を有
する射出成形機により成形された多層パリソンまたは、
多層押出成形機により成形された多層パリソンの一端を
有底化して得られた多層パリソンを、例えば、80〜130
℃のポリエチレンテレフタレートの延伸温度で延伸する
方法で製造可能である。
本発明の共重合ポリエステルを多層容器に形成する場
合、その層形成に特に限定はなく、また層の数も何ら限
定はないが、3〜5層程度の構成が好ましい。
また射出成形によりシート化した後、一軸または二軸
延伸フィルムとしたり、真空成形あるいは、圧空成形に
より缶状の容器やトレイ等に成形することもできるし、
多層押出成形機により、例えば、ポリエチレンテレフタ
レートとの多層シートとし、同様に、一軸、二軸延伸フ
ィルムや缶状容器、トレイに成形することも可能であ
る。
本発明の共重合ポリエステルと、上記の各種ポリマー
をブレンドして包装材料を形成する場合には、両成分を
押出機で溶融混練して混合チップを得、次いでこれを成
形に供することもできるし、また、それぞれの成分をド
ライブレンドし、直接成形に供することも可能である。
本発明の対象とするかかる成形品としては、具体的に
は、瓶、たる、缶等の容器や未延伸シートを深絞り成形
して得られる容器、更にはシートを真空または圧空成形
して得られるトレイ等の容器が挙げられる。
〔発明の効果〕
本発明の共重合ポリエステルはそれ自体高透明性を示
し、すぐれた耐ガス透過性を有する。本発明の共重合ポ
リエステルは包装材料として有用であり、他の熱可塑性
樹脂とのブレンドあるいは積層体として容器、シート、
フィルム等に広く利用することができる。特に、ポリエ
チレンテレフタレート成分とのブレンドあるいは積層体
は、ガス透過性が低いうえ、高透明性を保持する為、き
わめて有利に利用することができる。
また、塩化ビニリデンやエチレン−酢酸ビニル共重合
ケン化物のような耐ガス透過性素材との併用も可能であ
る。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定さ
れるものではない。
なお、実施例中「部」は「重量部」を意味するものと
し、本実施例で使用した種々の測定法を以下に示す。
極限粘度 フェノール−テトラクロロエタン(50/50重量比)
中、30℃で測定した。
酸素透過率 約200μ肉厚の押出シートサンプルを作成し、23℃、1
00%RHの条件下「OX−TRAN 10/50A」酸素透過率測定装
置(米国Modern Controls社製)で測定し、cc・mm/m2
day・atmで示した。
共重合ポリエステルの組成 トリフルオロ酢酸溶媒に溶解して、核磁気共鳴スペク
トルを測定し求めた。
実施例1 イソフタル酸16,000部、エチレングリコール8,680
部、2,2′−オキシジ酢酸3,200部及び2−オキシ酢酸
(グリコール酸)2,500部を反応槽に仕込み、窒素雰囲
気加圧(2.5kg/cm2)下、撹拌しつつ230〜245℃で3時
間、エステル化反応を行い、この間、生成する水を系外
へ留去した。このエステル化物に、チタンテトラブトキ
シド18部を加え、重合槽内は、常圧より漸次減圧にする
とともに、徐々に昇温し、260℃、1Torrの真空下、全重
合時間5時間で、極限粘度0.67の透明ポリエステルを得
た。
この共重合ポリエステルの全ジカルボン酸成分に占め
る2,2′−オキシジ酢酸は、18.8モル%、また2−オキ
シ酢酸は、全繰返し単位の20.3モル%であった。
この共重合ポリエステルの210μ押出シートで測定し
た酸素ガス透過率は、0.24cc・mm/m2・day・atmであっ
た。
実施例2 イソフタル酸ジメチルエステル15,000部、エチレング
リコール11,000部及び酢酸マンガン・4水塩4部を反応
缶に加え、160℃から230℃まで漸次昇温して留出液が出
なくなるまでエステル交換反応を行った。
この系に、2,2′−イミノジ酢酸4,600部、2−オキシ
酢酸(グリコール酸)1,680部、正リン酸2.8部及び二酸
化ゲルマニウム2.1部を加え、実施例1と同様にして、
全重合時間4時間で極限粘度0.70の透明ポリエステルを
得た。
この共重合ポリエステルの全ジカルボン酸成分に占め
る2,2′−イミノジ酢酸は、30.2モル%また、2−オキ
シ酢酸は全繰返し単位の18.6モル%であった。
この共重合ポリエステルの210μ押出シートで測定し
た酸素ガス透過率は、0.17cc・mm/m2・day・atmであっ
た。
実施例3 実施例1で得たコポリエステル3,000部と市販の炭酸
飲料用ポリエチレンテレフタレート樹脂(RT−543C
本ユニペット(株)社製)7,000部をドライブレンド
し、実施例1と同様に操作して230μシートを得た。
このシートをロング延伸機(米国TM Long社製、Heavy
Duty Film Strecher)にかけ、槽内温度90℃で3×3
倍に同時2軸延伸した。
この延伸フィルムの酸素ガス透過率は、0.60cc・mm/m
2・day・atmであった。
実施例4 イソフタル酸10,000部、2,2′−オキシジ酢酸10,200
部、2−オキシ酢酸7,450部、正リン酸2.8部、二酸化ゲ
ルマニウム2.2部を用いた以外は、実施例1と同様に操
作し、極限粘度0.68のコポリエステルを得た。このコポ
リエステルの全ジカルボン酸成分に占める2,2′−オキ
シジ酢酸は、54,8モル%、また、2−オキシ酢酸は、全
繰返し単位の25.0モル%であった。
このコポリエステルの220μ押出しシートで測定した
酸素ガス透過率は、0.08cc・mm/m2・day.atmを示した。
比較例1 極限粘度0.78の市販の炭酸飲料瓶用ポリエチレンテレ
フタレート樹脂(RT−543C 日本ユニペット(株)社
製)を実施例3と同様に操作し、250μの押出しシート
を得、3×3倍に同時2軸延伸した。
この延伸フィルムの酸素ガス透過率は1.67cc・mm/m2
・day・atmを示した。
比較例2 イソフタル酸16,000部、エチレングリコール7,200
部、チタンテトラブトキシド16部を用いた以外は実施例
1と同様に操作し、極限粘度0.70のポリエステルを得
た。
このポリエステルの220μ押出シートで測定した酸素
ガス透過率は0.58cc・mm/m2・day・atmであった。
比較例3 2−オキシ酢酸を使用しなかった以外は、実施例1と
同様に操作し、極限粘度0.69の共重合ポリエステルを得
た。この共重合ポリエステルの全ジカルボン酸に占める
2,2′−オキシジ酢酸は、19.2モル%であった。
この共重合ポリエステルの酸素ガス透過率は0.48cc・
mm/m2・day・atmであった。
実施例1と比較してみると、グリコール酸を併用する
事で、耐ガス透過性の効果が顕著に改善されることがわ
かる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジカルボン酸成分、ジオール成分およびオ
    キシ酸成分とを重縮合させてなる共重合ポリエステルに
    おいて、(A)イソフタル酸またはそのエステル形成性
    誘導体から誘導されるジカルボン酸単位と、(B)一般
    式(1) HOOC−R1−X−R2−COOH ……(1) (式中、R1,R2は同一でも異なっていてもよく、2価の
    脂肪族を表す。XはOまたはNHを表す。) で示されるジカルボン酸またはそのエステル形成性誘導
    体から誘導されるジカルボン酸単位とが主たる酸構成単
    位であり、(A)および(B)の和が全ジカルボン酸単
    位に対して50モル%以上を占め、且つジカルボン酸以外
    の酸構成単位として、一般式(2) HO−R3−COOH ……(2) (式中、R3は2価の脂肪族基を表す。) で示される脂肪族オキシ酸またはそのエステル形成性誘
    導体から誘導されるオキシ酸単位を共重合ポリエステル
    の全繰り返し単位の3モル%以上含有し、極限粘度[フ
    ェノール/テトラクロロエタン(重量比1/1)の混合溶
    媒を用いて30℃で測定した値]が0.4〜2dl/gであること
    を特徴とする共重合ポリエステル。
  2. 【請求項2】一般式(1)で示されるジカルボン酸が、
    2,2′−オキシジ酢酸または2,2′−イミノジ酢酸である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の共重合ポ
    リエステル。
  3. 【請求項3】一般式(2)で示される脂肪族オキシ酸
    が、2−オキシ酢酸であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の共重合ポリエステル。
  4. 【請求項4】ジオール成分がエチレングリコールである
    特許請求の範囲第1項記載の共重合ポリエステル。
  5. 【請求項5】脂肪族オキシ酸またはそのエステル形成性
    誘導体から誘導されるオキシ酸単位を共重合ポリエステ
    ルの全繰り返し単位の3モル%以上で且つ(A)と
    (B)との和よりも少なく含有することを特徴とする特
    許請求の範囲第1項記載の共重合ポリエステル。
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