JP2000349734A - 回り込みキャンセラ - Google Patents

回り込みキャンセラ

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JP2000349734A
JP2000349734A JP11156234A JP15623499A JP2000349734A JP 2000349734 A JP2000349734 A JP 2000349734A JP 11156234 A JP11156234 A JP 11156234A JP 15623499 A JP15623499 A JP 15623499A JP 2000349734 A JP2000349734 A JP 2000349734A
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Hiroyuki Hamazumi
啓之 濱住
Koichiro Imamura
浩一郎 今村
Kazuhiko Shibuya
一彦 澁谷
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Nippon Hoso Kyokai NHK
Japan Broadcasting Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の回り込みキャンセラにおいては、スキ
ャッタードパイロット(SP)を使用して回り込み伝達
関数を推定するようにしているため、π/4シフトDQ
PSK−OFDM方式を使用する差動系モードの地上デ
ジタル放送の場合、回り込み伝達関数の推定が行えず、
従って、回り込みキャンセラを実現することができなく
なるという解決すべき課題があった。 【解決手段】 従来の回り込みキャンセラ中の複素除算
回路(A)を、極座標変換回路13と直交座標変換回路
21とを具えるとともに、該両回路間の角度信号成分の
信号経路に少なくとも変調除去回路19が介挿されてい
るような構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PSK−OFDM
(Phase Shift Keying-Orthogonal Frequency Division
Multiplexing :位相変調−直交周波数分割多重)方式
によるデジタル放送やデジタル伝送における中継所(具
体的には、中継装置)に係り、特に、SFN(Single F
requency Network:単一周波数ネットワーク)における
中継放送所の送受信アンテナ間での電波の回り込みや、
マルチパスによるエコーあるいは複数の送信局により同
一の信号が送信される複局送信時の本来受信すべき親局
以外からの受信波等(以下、回り込みと言う)を除去す
るための回り込みキャンセラに関する。
【0002】
【従来の技術】この種回り込みキャンセラの従来技術と
しては、本発明者らの発明に係る回り込みキャンセラ
(特願平10−162189号「回り込みキャンセ
ラ」)があり、また、文献においても、濱住、今村、居
相、渋谷「地上ディジタル放送SFNのための放送波中
継用回り込みキャンセラの検討」電子情報通信学会技術
報告、EMCJ98−111(1999−03)があ
る。
【0003】これらの回り込みキャンセラにおいては、
OFDM信号に予め挿入されているスキャッタードパイ
ロット(Scattered Pilot)(以下、SPという)を使用
して回り込み伝送路の周波数特性(以下、回り込み伝達
関数という)を推定するようにしている。ここでSP
は、受信機において同期検波を行う際に必要となる基準
位相を再生することを目的に挿入されているものであ
る。
【0004】以下に、上記特願平10−162189号
明細書記載の回り込みキャンセラについて説明する。図
5は、中継信号の判定/再変調を行わないで、親局波を
そのまま増幅して再送信する直接中継方式による回り込
みキャンセラを用いた中継放送装置の構成例(図5の構
成を構成例1という)を示している。このような構成に
おいては、SFN用の放送波中継所は同一周波数で再送
信するため、送信アンテナ1から受信アンテナ2に電波
が回り込む。破線で囲んで示す回り込みキャンセラは、
この回り込み波を減算器3、FIR(Finite-duration
Inpulse Response) フィルタ4およびFIRフィルタ係
数制御回路5を用いて回り込み波の複製を作成し、回り
込み波の打ち消しを行うものである。
【0005】回り込みキャンセラの原理を数式を用いて
説明する。ここで扱う信号は、特にことわらない限り全
て複素数であるものとする。まず、親局の送信信号をX
t(ω)とする。回り込み波をC(ω)とし、FIRフ
ィルタの特性をW(ω)、バンドパスフィルタ6と増幅
器7の総合周波数特性をG(ω)とする。図示の観測点
Pにおける信号をS(ω)とすると観測点Pにおける伝
達関数F(ω)は次式で表すことができる。
【数1】
【0006】回り込み波キャンセラの最適条件は、G
(ω)C(ω)=W(ω)であるから、誤差信号Err
(ω)は
【数2】 となる。このErr(ω)を最小化することで、回り込み
波のキャンセルを行っている。
【0007】図6も、図5と同様、直接中継方式による
回り込みキャンセラを用いた中継放送装置の別の構成例
(図6の構成を構成例2という)を示している。図5の
構成と異なる点は、FIRフィルタ4およびFIRフィ
ルタ係数生成回路5に供給される信号が増幅器7の出力
信号(図5では、減算器3の出力信号)であることであ
る。
【0008】構成例2の場合も、構成例1と同様な手順
で観測点Pにおける伝達関数F(ω)を計算すると次式
が得られる。
【数3】 回り込み波キャンセル最適条件は、C(ω)=W(ω)
であるから、キャンセル残差信号Err(ω)は
【数4】 となる。この場合は、キャンセル残差信号Err(ω)に
G(ω)が残っており、構成例2の場合はG(ω)を予
め知る必要がある。(4)式で表されるErr(ω)を最
小化することで、回り込み波のキャンセルを行ってい
る。ここで、G(ω)の特性は、増幅器7の出力信号を
バンドパスフィルタ6の入力信号で複素除算することで
知ることができる。
【0009】図7は、回り込みキャンセラの具体例を示
している。本例は、上述の構成例1に基づく回路構成例
となっている。図7においては、まず、減算器3の出力
をFFT(Fast Fourier Transform)またはDFT(Dis
crete Fourier Transform)8によって観測点Pの信号
を周波数領域の信号に変換する。変換された信号をS
(i,k) とする。ここで、iはOFDMのシンボル番号
(整数)を表している。また、kはOFDMのキャリア
番号で、Kを総キャリア数とすると、0≦k<Kの範囲
の整数である。
【0010】次に、基準信号あるいはデータ判定等によ
り得られる送信信号の推定値をX(i,k) とすると、観測
点Pにおける周波数特性F(i,k) は、複素除算回路
(A)9で次式の演算を行うことによって求めることが
できる。
【数5】
【0011】次段のキャンセル残差演算回路10は、回
り込みキャンセル後の残差の周波数特性)Err(i,k) を
上述の(2)式に基づいて、次式の演算を行う回路で実
現する。
【数6】
【0012】こうして求めたキャンセル残差の周波数特
性Err(i,k) をIFFT(InverseFast Fourier Transf
orm)またはIDFT(Inverse Discrete Fourier Tran
sform)11により、時間領域の信号err(i,n) に変換
することで、観測点Pの複素インパルスを求めることが
できる。ここで、NをIFFTまたはIDFTの変換ポ
イント数とすると、時間領域の信号err(i,n) のnは0
≦n<Nの範囲の整数となる。ここで、時間領域の信号
err(i,n) としては、1ジンボルあたりN個の複素情報
が得られる。回り込み波の存在する最大遅延時間の番号
をMとすると、FIRフィルタ4に要求される最大タッ
プ長もMとなる。ここでFIRフィルタ4のタップ番号
をm(1≦m<M)とする。通常は、N>Mであるか
ら、FIRフィルタの制御にあたっては、時間領域の信
号err(i,n) において主波の番号であるn=0およびF
IRフィルタ制御外の番号であるn>Mの信号を切り捨
て、回り込みキャンセル後の残差のインパルスレスポン
スerr(i,m) のみを取り出すようにする。
【0013】係数抽出回路12は、この切り捨て処理お
よび次式の逐次更新式によりFIRフィルタ4のタップ
係数を制御する回路である。
【数7】 ここで、w(i,m) はFIRフィルタ4のタップ係数、μ
は1以下の更新係数である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】現在検討が進められて
いる地上ディジタル放送方式においては、(1)SPを
使用して同期検波を行う同期系のモードと、(2)SP
を使用しないで差動復調を行うことで復調を行う差動系
のモードとがあり、SPを使用する、しないに応じてそ
れぞれ前者は送信側においてSPを予め伝送するが、後
者はSPを伝送しない方式である。
【0015】上述した従来の回り込みキャンセラにおい
ては、SPを使用して回り込み伝達関数を推定するよう
にしているため、π/4シフトDQPSK−OFDM方
式を使用する差動系モードの地上デジタル放送の場合、
回り込み伝達関数の推定が行えず、従って、回り込みキ
ャンセラを実現することができなくなるという解決すべ
き課題があった。
【0016】本発明の目的は、SPを伝送しない方式の
地上デジタル放送の放送波中継所においても、その実現
を可能にする回り込みキャンセラを提供することにあ
る。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明回り込みキャンセラは、減算器と該減算器の
減算端子に、その出力信号が供給されるように実質的に
接続された回り込み信号の複製を発生するデジタル信号
処理部とを少なくとも具えてなり、前記減算器の被減算
端子には前記回り込み信号を含んでいる受信信号が実質
的に供給され、前記減算器の出力端子には中継放送機の
入力端子が実質的に接続され、そして前記デジタル信号
処理部の入力端子には、前記中継放送機の入出力信号の
いずれか一方の信号が分岐されて実質的に供給されるよ
うに構成され、前記デジタル信号処理部はデジタルフィ
ルタと該フィルタのタップ係数制御用の係数生成回路と
で構成され、該係数生成回路は実質的にFFTまたはD
FT回路、複素除算回路(A)、キャンセル残差演算回
路、IFFTまたはIDFT回路、および係数抽出回路
を縦続接続してなる回り込みキャンセラにおいて、前記
複素除算回路(A)は、極座標変換回路と直交座標変換
回路とを具えるとともに、該両回路間の角度信号成分の
信号経路に少なくとも変調除去回路が介挿されているこ
とを特徴とするものである。
【0018】また、本発明回り込みキャンセラは、前記
変調除去回路が、当該回路への入力信号を2πで除算す
る1/2π除算回路、切り捨て回路および2πを乗算す
る2π乗算回路を縦続接続した回路の出力信号を前記変
調除去回路の入力信号から減算することによって変調の
除去が行われるように構成されていることを特徴とする
ものである。
【0019】また、本発明回り込みキャンセラは、前記
角度信号成分の信号経路にさらに位相連続化回路が介挿
されていることを特徴とするものである。
【0020】また、本発明回り込みキャンセラは、前記
角度信号成分の信号経路にさらに位相傾斜特性除去回路
が介挿されていることを特徴とするものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照し、発明の
実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。図1
は、本発明回り込みキャンセラの一部をなす回り込み伝
達関数(特に、PSK−OFDM信号における回り込み
伝達関数)を測定する測定回路の第1の実施形態をブロ
ック図にて示している。
【0022】なお、この伝達関数測定回路は、上述した
従来技術を示す図7において、特に、FFTまたはDF
T8および複素除算回路(A)9に相当する回路部分
で、当該回路の出力として回り込み伝達関数FI(i,k),
FQ(i,k) が得られるようになっている。
【0023】図1において、観測点P(図7参照)の信
号を複素FFT8を用いて周波数領域の信号に変換した
信号の実部、虚部信号をそれぞれ、SI(i,k) ,SQ
(i,k)とする。これら信号SI(i,k) ,SQ(i,k) につ
いて極座標変換回路13において次式の演算を全てのキ
ャリアについて行って極座標系の信号θs (i,k) ,r
(i,k) に変換する。ここで、iはOFDMのシンボル番
号、kはOFDMのキャリア番号をそれぞれ表すものと
する。
【数8】
【数9】
【0024】除算器15、切り捨て回路16、乗算器1
7および減算器18で構成され、破線枠で囲んで示す変
調除去回路19は、その直前の乗算器14を含めて次式
の演算を行う回路である。
【数10】 ここで、Mは、M相PSK−OFDM信号のMであり、
地上ディジタル放送方式で検討されているπ/4シフト
DQPSK−OFDMにおいてはM=4となる。ただ
し、(10)式中、FLR
【外1】 は、小数点以下の数字を切り捨てて整数化する処理を示
すもので、切り捨て回路16にて実現する。本例では、
θs (i,k) は−πから+πの範囲の値をとり、
【外2】 は0から+2Mπの範囲の値をとる。
【0025】以上により変調を除去した信号を除算器2
0に入力して、次式によりθ(i,k)を求める。
【数11】 その結果、θ(i,k) は0から+2πの範囲の値をとるこ
とになる。こうして求めたθ(i,k) および(9) 式のr
(i,k) を直交座標変換回路21において実部、虚部の複
素信号に逆変換する。回り込み伝達関数F(i,k) の実部
および虚部をFI(i,k) ,FQ(i,k) とすると、それぞ
れ次式で表すことができる。
【数12】
【数13】
【0026】次に、本発明回り込みキャンセラの一部を
なす回り込み伝達関数測定回路の第2の実施形態(本実
施形態も、PSK−OFDM信号における回り込み伝達
関数を測定するための伝達関数測定回路に関する。)を
ブロック図にて図2に示し、これにつき説明する。OF
DM変調信号についてFFTやDFTを行う際、通常、
FFTやDFTの前に矩形窓関数の処理を行い、ガード
インターバルの除去を行う。この場合、矩形窓関数のタ
イミング誤差は回り込み伝達関数F(i,k) に含まれてし
まうことになる。本実施形態は、この矩形窓関数のタイ
ミング誤差の除去も併せて行う実施形態である。
【0027】いま、OFDMのキャリア番号が図3に示
すように定義されているものとして説明を進める。ここ
では、OFDMの中心キャリアの番号を0とし、正負対
称にKh本のキャリアがあるものとする。従って、OF
DMの総キャリア数は
【数14】 となる。本例では総キャリア数は奇数となるが、総キャ
リア数が偶数となる場合も本例と同様に考えることがで
きる。ここでは、総キャリア数は奇数の場合の例を用い
て説明する。任意のキャリア番号kは−Kh≦k≦Kh
の範囲の整数とする。すなわち、kは(−Kh,−Kh
+1,…,−1,0,1,…,Kh−1,Kh)の範囲
にあるものとする。
【0028】図2において、観測点P(図7参照)の信
号を複素FFT8を用いて周波数領域の信号に変換した
信号の実部、虚部信号をそれぞれ、SI(i,k) ,SQ
(i,k)とする。これら信号SI(i,k) ,SQ(i,k) につ
いて極座標変換回路13において次式の演算を全てのキ
ャリアについて行って極座標系の信号θs (i,k) ,r
(i,k) に変換する。ここでも、iはOFDMのシンボル
番号、kはOFDMのキャリア番号をそれぞれ表すもの
とする。
【数15】
【数16】
【0029】(15)式で表される位相信号θs (i,k) をM
倍する乗算器14および次段の変調除去回路19におい
て、次の演算を行う。
【数17】 ここでも、Mは、M相PSK−OFDM信号のMであ
り、地上ディジタル放送方式で検討されているπ/4シ
フトDQPSK−OFDMにおいてはM=4となる。た
だし、(17)式中、FLR〔外1〕は、小数点以下の数字
を切り捨てて整数化する処理(第1の実施形態参照)を
表している。
【0030】変調除去回路19において変調の除去され
た信号は、次段の位相連続化回路22に入力される。位
相連続化回路22の動作について、以下に(18)式乃至(2
2)式を用いて説明する。この位相連続化回路22は、上
述の(15)式の逆正接演算により生じた位相の不連続を
除去するものである。
【0031】本実施形態(第2の実施形態)では、(1
5)式のθs (i,k) は−πから+πの範囲の値を、ま
た、(17)式のφ(i,k) は−Mπから+Mπの範囲の値を
とる。まず、キャリア間の位相差を次式により求める。
【数18】
【0032】次に、位相不連続点の検出を行う。位相が
しきい値αを越えたときにこれを逆正接演算により生じ
た位相不連続とみなし位相の連続化を行う。ここで、キ
ャリア番号kにおける位相の不連続値をP(i,k) 、位相
連続化のための補正量をPse t (i,k) で表す。まず、中
心キャリアk=0を基準として0を代入した後、位相の
不連続値P(i,k) を求める。
【数19】
【数20】 ここで、αは任意の定数であるが、M=4の場合3π/
4付近の値を用いる。
【0033】次に、位相連続化のための補正量P
set (i,k) をキャリア方向に次式の演算で求める。
【数21】 (17)式で求めたφ(i,k) に(21)式のPset (i,k) を加算
して、位相連続化した回り込み伝達関数の位相特性
【外3】 を求める。
【数22】
【0034】しかし、この〔外3〕には、OFDM復調
時のFFTウインドウの位相ずれに起因する位相傾斜特
性も含まれているため、これを分離して〔外3〕から取
り除くようにする。この位相傾斜特性の除去について
は、本発明者らの発明に係る出願(特願平11−988
29号「OFDM復調装置」)の出願明細書に詳細に記
載されているが、ここでは、最小二乗を基本とする方法
で行う。〔外3〕を最小二乗回路23に通すことによっ
て、位相傾斜(以下、Slant という)が次式で求まる。
【数23】
【0035】〔外3〕とSlant を一次傾斜除去回路24
にそれぞれ入力することによって、OFDM復調時のF
FTウインドウの位相ずれに起因する位相傾斜特性が、
除算器20までの回路で次式の演算により除去される。
【数24】 ここで、θ(i,k) は−πから+πの範囲の値をとること
になる。
【0036】以上により変調が除去され、位相連続化が
行われ、かつ位相傾斜特性の除去されて得られた信号θ
(i,k) が、極座標変換回路13からの信号r(i,k) とと
もに直交座標変換回路21に入力され、その出力側に変
換され次式で表される実部、虚部の複素信号を得る。
【数25】
【数26】 回り込みキャンセラにおいては、こうして求めた回り込
み伝達関数の実部、虚部信号FI(i,k) ,FQ(i,k) か
ら、キャンセル残差信号の演算を行う。
【0037】このキャンセル残差信号の演算について
は、本発明者らが発明した回り込みキャンセラ(特願平
11−147885号「回り込みキャンセラ」)の出願
明細書に詳細に説明されているが、ここでも、限られた
例につき説明を行う。
【0038】図4は、キャンセル残差演算回路10(図
7参照)の一実施形態をブロック図にて示している。図
4において、実部信号FI(i,k) は、3分岐されて条件
付複素除算回路25、平均化回路26および自乗和回路
27にそれぞれ入力される。また虚部信号FQ(i,k)
も、3分岐されて、自乗和回路27、条件付複素除算回
路25および平均化回路28にそれぞれ入力される。
【0039】平均化回路26では次式の演算を行なって
fi0(i) を得る。
【数27】 平均化回路28では次式の演算を行なってfq0(i) を得
る。
【数28】 自乗和回路27では次式の演算を行なって、FP(i,k)
を得る。
【数29】
【0040】条件付複素除算回路25では、FI(i,k)
、fi0(i) 、FP(i,k) 、FQ(i,k) およびfq0(i)
を当該回路に入力して次式の演算を行い、ErrI (i,
k)、ErrQ(i,k) を得る。
【数30】
【数31】
【0041】以上により求めたErr(i,k) のそれぞれ実
部、虚部信号ErrI (i,k)、ErrQ(i,k) を、IFFT
またはIDFT11(図7参照)に供給して時間領域の
信号err(i,n) に逆変換することで、観測点P(図7参
照)における複素インパルスレスポンスを求めることが
できる。ここで、NをIFFTまたはIDFTの変換ポ
イント数とすると、時間領域の信号err(i,n) のnは0
≦n<Nの範囲の整数である。
【0042】取り出された回り込みキャンセル後の残差
のインパルスレスポンスerr(i,n)を係数抽出回路12
(図7参照)に供給する。ここで、時間領域の信号err
(i,n) としては、1シンボルあたりN個の複素情報が得
られる。回り込み波の存在する最大遅延時間の番号をM
とすると、FIRフィルタ4(図7参照)に要求される
最大タップ長もMとなる。ここでFIRフィルタ4のタ
ップ番号をm(1≦m<M)とする。通常は、N>Mで
あるから、FIRフィルタ4の制御にあたっては、時間
領域の信号err(i,n) において主波の番号であるn=0
およびFIRフィルタ制御外の番号であるn>Mの信号
を切り捨て、回り込みキャンセル後の残差のインパルス
レスポンスerr(i,m) のみを取り出し、FIRフィルタ
4のタップ係数を制御するための次式で示される出力w
(i,m) を得る。
【数32】 ここで(32)式は、逐次更新される式であり、μは1以下
の更新係数である。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、DQPSK−OFDM
をはじめとする多相PSK−OFDM方式において、S
Pなどの特別な基準信号を用いることなく、回り込み伝
達関数を推定することができる。その結果、現在検討が
進められている地上デジタル放送方式の差動系のモード
であるπ/4シフトDQPSK−OFDMの場合におい
ても回り込み伝達関数の推定ができ、回り込みキャンセ
ラを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明回り込みキャンセラの一部をなす伝達
関数測定回路の第1の実施形態をブロック図にて示して
いる。
【図2】 本発明回り込みキャンセラの一部をなす伝達
関数測定回路の第2の実施形態をブロック図にて示して
いる。
【図3】 OFDM信号のキャリア番号の一例を示して
いる。
【図4】 キャンセル残差演算回路の一実施形態をブロ
ック図にて示している。
【図5】 直接中継方式による回り込みキャンセラを用
いた中継放送装置の構成例を示している。
【図6】 直接中継方式による回り込みキャンセラを用
いた中継放送装置の別の構成例を示している。
【図7】 従来の回り込みキャンセラの具体例を示して
いる。
【符号の説明】
1 受信アンテナ 2 送信アンテナ 3 減算器 4 FIRフィルタ 5 FIRフィルタ係数生成回路 6 バンドパスフィルタ 7 増幅器 8 FFTまたはDFT(複素FFTまたはDFT) 9 複素除算回路(A) 10 キャンセル残差演算回路 11 IFFTまたはIDFT 12 係数抽出回路 13 極座標変換回路 14 乗算器 15 除算器 16 切り捨て回路 17 乗算器 18 減算器 19 変調除去回路 20 除算器 21 直交座標変換回路 22 位相連続化回路 23 最小二乗回路 24 一次傾斜除去回路 25 条件付複素除算回路 26,28 平均化回路 27 自乗和回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澁谷 一彦 東京都世田谷区砧1丁目10番11号 日本放 送協会 放送技術研究所内 Fターム(参考) 5K022 DD33 DD34 5K046 AA05 BB05 EE06 EE57 HH11 5K052 BB01 BB14 DD03 DD04 FF02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 減算器と該減算器の減算端子に、その出
    力信号が供給されるように実質的に接続された回り込み
    信号の複製を発生するデジタル信号処理部とを少なくと
    も具えてなり、前記減算器の被減算端子には前記回り込
    み信号を含んでいる受信信号が実質的に供給され、前記
    減算器の出力端子には中継放送機の入力端子が実質的に
    接続され、そして前記デジタル信号処理部の入力端子に
    は、前記中継放送機の入出力信号のいずれか一方の信号
    が分岐されて実質的に供給されるように構成され、前記
    デジタル信号処理部はデジタルフィルタと該フィルタの
    タップ係数制御用の係数生成回路とで構成され、該係数
    生成回路は実質的にFFTまたはDFT回路、複素除算
    回路(A)、キャンセル残差演算回路、IFFTまたは
    IDFT回路、および係数抽出回路を縦続接続してなる
    回り込みキャンセラにおいて、 前記複素除算回路(A)は、極座標変換回路と直交座標
    変換回路とを具えるとともに、該両回路間の角度信号成
    分の信号経路に少なくとも変調除去回路が介挿されてい
    ることを特徴とする回り込みキャンセラ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回り込みキャンセラにお
    いて、前記変調除去回路は、当該回路への入力信号を2
    πで除算する1/2π除算回路、切り捨て回路および2
    πを乗算する2π乗算回路を縦続接続した回路の出力信
    号を前記変調除去回路の入力信号から減算することによ
    って変調の除去が行われるように構成されていることを
    特徴とする回り込みキャンセラ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の回り込みキャン
    セラにおいて、該回り込みキャンセラは、前記角度信号
    成分の信号経路にさらに位相連続化回路が介挿されてい
    ることを特徴とする回り込みキャンセラ。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか1項記載の回
    り込みキャンセラにおいて、該回り込みキャンセラは、
    前記角度信号成分の信号経路にさらに位相傾斜特性除去
    回路が介挿されていることを特徴とする回り込みキャン
    セラ。
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