JP2000348396A - ディスク基板の製造方法及びディスク基板並びに成形ばりの除去装置 - Google Patents

ディスク基板の製造方法及びディスク基板並びに成形ばりの除去装置

Info

Publication number
JP2000348396A
JP2000348396A JP11157022A JP15702299A JP2000348396A JP 2000348396 A JP2000348396 A JP 2000348396A JP 11157022 A JP11157022 A JP 11157022A JP 15702299 A JP15702299 A JP 15702299A JP 2000348396 A JP2000348396 A JP 2000348396A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
disk substrate
disk
molding
resin material
outer peripheral
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP11157022A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Oyanagi
英樹 大柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP11157022A priority Critical patent/JP2000348396A/ja
Publication of JP2000348396A publication Critical patent/JP2000348396A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 樹脂製のディスク基板を射出成形により製造
する際に生じる成形ばりを、破片を発生させることなく
適切に除去する。 【解決手段】 樹脂材料が射出成形により成形されてな
るディスク基板2の外周端部に形成された成形ばり2
1,22に対して、光ビームL1,L2のスポットを照
射して、このスポットの熱により、成形ばり21,22
を溶融除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂材料をディス
ク状に成形して、ディスク状記録媒体のディスク基板を
製造するディスク基板の製造方法及びその方法により製
造されるディスク基板並びに樹脂材料をディスク状に成
形する際に生じる成形ばりを除去する成形ばりの除去装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンピュータの記憶装置として、
ハードディスクドライブが普及している。このハードデ
ィスクドライブは、表面が高精度に研磨されたアルミニ
ウム等の金属板からなるディスク基板上に信号記録層が
形成されてなる磁気ディスクを記録媒体として用い、こ
の磁気ディスクの信号記録領域上に、磁気ヘッドを搭載
した浮上スライダを僅かな浮上量で浮上させて、信号の
書き込みや読み出しを行うようになされている。
【0003】ところで、このハードディスクドライブに
おいては、広く普及するに従って低価格化が求められて
きている。そして、この低価格化の要求に応えるため
に、磁気ディスクのディスク基板として、アルミ基板よ
りも低価格で作製可能な樹脂製のディスク基板を適用す
ることが検討されている。
【0004】また、再生専用光ディスク、光磁気ディス
ク、相変化型光ディスク等のように、光を用いて情報信
号の書き込みや読み出しが行われるディスク状記録媒体
(以下、光ディスクという。)においては、一般に、デ
ィスク基板として樹脂製のディスク基板が用いられてい
る。そして、この光ディスクを記録媒体として用いた光
ディスクドライブにおいては、記録容量の増大化を図る
ために、光ディスクの信号記録領域上に、光学ヘッドを
搭載した浮上スライダを僅かな浮上量で浮上させて、信
号の書き込みや読み出しを行う技術が提案されている。
【0005】上記磁気ディスクや光ディスクのディスク
基板として用いられる樹脂製のディスク基板は、樹脂材
料が射出成形されることにより製造される。すなわち、
樹脂製のディスク基板を製造する際は、まず、ペレット
状の樹脂材料が射出成形機に投入される。射出成形機に
投入された樹脂材料は、この射出成形機により加熱溶融
された後に、射出成形機の備える金型装置に供給され
る。
【0006】金型装置は、互いに対向して配置され、デ
ィスク基板の両主面部を成形する固定金型及び可動金型
と、これら固定金型及び可動金型の外周側に配設され、
ディスク基板の外周端面を成形する外周金型とを備え、
これら固定金型と可動金型と外周金型とにより、閉空間
(以下、キャビティという。)が形成されるようになさ
れている。
【0007】加熱溶融された樹脂材料は、この固定金型
と可動金型と外周金型とにより形成されるキャビティ内
に射出され充填される。そして、このキャビティ内に充
填された樹脂材料が、このキャビティ内において冷却さ
れ硬化されることによりディスク状に成形され、樹脂製
のディスク基板が製造される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記キャビ
ティを形成する固定金型と外周金型との間及び可動金型
と外周金型との間には、キャビティ内に樹脂材料を充填
する際にキャビティ内の空気を外部に逃がすと共に、キ
ャビティ内に充填された樹脂材料から発する分解ガスを
外部に逃がすための隙間が形成されている。
【0009】そして、樹脂製のディスク基板を以上のよ
うな方法で製造すると、この隙間に入り込んだ樹脂材料
がキャビティ内の樹脂材料と一体に硬化されることによ
り、成形されたディスク基板の外周端部に、外周部に向
かって突出する成形ばりが形成されることになる。
【0010】このようにディスク基板の外周端部に形成
された成形ばりは、後の工程において、ディスク基板の
外周端部が把持されたときに破壊され、この破壊された
成形ばりの破片が、ディスク基板の信号の記録再生を行
う主面部に付着してしまう場合がある。
【0011】このように、主面部に成形ばりの破片が付
着したディスク基板を用いて上記磁気ディスクや光ディ
スクを作製した場合、作製された磁気ディスクや光ディ
スクには、信号記録領域上に、付着した成形ばりの破片
に起因する突起が形成されてしまう。そして、このよう
に、信号記録領域上に突起が形成された磁気ディスクや
光ディスクに対して、浮上スライダにより信号の書き込
みや読み出しを行おうとすると、適切な情報信号の記録
再生が阻害されるばかりか、浮上スライダが突起に接触
してしまい、浮上スライダの損傷、或いは磁気ディスク
や光ディスクの損傷を招いてしまう場合がある。
【0012】そこで、本発明は、樹脂製のディスク基板
を射出成形により製造する際に生じる成形ばりを、破片
を発生させることなく適切に除去し、この成形ばりの破
片が主面部に付着してしまうといった不都合を生じさせ
ることなく適切にディスク基板を製造することができる
ディスク基板の製造方法、及びこの方法により製造され
たディスク基板、並びに破片を発生させることなく成形
ばりを適切に除去する成形ばりの除去装置を提供するこ
とを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係るディスク基
板の製造方法は、複数の金型により閉空間を形成する金
型装置の当該閉空間内に溶融した樹脂材料を充填し、こ
の樹脂材料を上記閉空間内において硬化させてディスク
状に成形する第1の工程と、この第1の工程によりディ
スク状に成形された樹脂材料の外周端部に形成された成
形ばりに対して集光したレーザ光を照射して、このレー
ザ光のスポットの熱により上記成形ばりを溶融して除去
する第2の工程とを行うことを特徴としている。
【0014】このディスク基板の製造方法によれば、第
1の工程において、溶融した樹脂材料が複数の金型によ
り形成される閉空間内に充填され、この閉空間内におい
て硬化されてディスク状に成形される。このとき、ディ
スク状に成形された樹脂材料の外周端部には、閉空間を
形成する複数の金型の構造に起因して、成形ばりが形成
される。
【0015】そして、第2の工程において、この成形ば
りに対して集光したレーザ光が照射される。これによ
り、成形ばりは、照射されたレーザ光のスポットの熱に
より溶融され、除去される。
【0016】このディスク基板の製造方法は、以上のよ
うに、樹脂材料をディスク状に成形する際に生じる成形
ばりに対してレーザ光を照射することにより、このレー
ザ光のスポットの熱により成形ばりを溶融して除去する
ようにしているので、破片を生じさせることなく、成形
ばりを適切に除去し、外周端部に成形ばりのない良好な
ディスク基板を製造することができる。
【0017】なお、このディスク基板の製造方法におい
ては、上記第2の工程において、上記レーザ光のスポッ
トの上記成形ばりに照射される部分以外の部分が上記デ
ィスク状に成形された樹脂材料の外周端面に照射される
ように、上記レーザ光の照射角度を設定することによ
り、上記レーザ光のスポットが、信号の記録再生が行わ
れる部分となる主面部に照射され、この主面部に変形を
生じさせてしまうといった不都合を未然に回避すること
ができる。
【0018】また、このディスク基板の製造方法におい
ては、上記第2の工程において、上記ディスク状に成形
された樹脂材料を回転操作しながら、上記成形ばりに対
して上記レーザ光を照射し、この成形ばりに対して上記
レーザ光を照射する時間を、上記ディスク状に成形され
た樹脂材料を1回転させるのに必要な時間とほぼ等しい
時間に設定することにより、成形ばりを溶融することに
起因する加工むらを最小限に抑えることができる。
【0019】また、本発明に係るディスク基板は、複数
の金型により閉空間を形成する金型装置の当該閉空間内
に溶融した樹脂材料が充填され、この樹脂材料が上記閉
空間内において硬化されることによりディスク状に成形
された後に、このディスク状に成形された樹脂材料の外
周端部に形成された成形ばりに対して、集光されたレー
ザ光が照射され、このレーザ光のスポットの熱により上
記成形ばりが溶融され除去されてなることを特徴として
いる。
【0020】このディスク基板は、ディスク状に成形さ
れた樹脂材料の外周端部に形成された成形ばりが、レー
ザ光が照射されることにより溶融され、除去されている
ので、成形ばりの破片が主面部に付着してディスク状記
録媒体に突起等を形成してしまうといった不都合を未然
に回避することができる。
【0021】また、本発明に係る成形ばりの除去装置
は、複数の金型により閉空間を形成する金型装置の当該
閉空間内に溶融した樹脂材料が充填され、この樹脂材料
が上記閉空間内において硬化されることによりディスク
状に成形されてなるディスク基板を回転操作する回転操
作手段と、この回転操作手段により回転操作される上記
ディスク基板の外周端部に形成された成形ばりに対して
集光したレーザ光を照射するレーザ光照射手段とを備
え、このレーザ光照射手段により上記成形ばりに照射さ
れるレーザ光のスポットの熱により上記成形ばりを溶融
して除去することを特徴としている。
【0022】この成形ばりの除去装置によれば、回転操
作手段によりディスク基板が回転操作される。この回転
操作手段により回転操作されるディスク基板は、複数の
金型により閉空間を形成する金型装置の当該閉空間内に
溶融した樹脂材料が充填され、この樹脂材料が上記閉空
間内において硬化されることによりディスク状に成形さ
れてなり、その外周端部には、閉空間を形成する複数の
金型の構造に起因して、成形ばりが形成されている。
【0023】そして、レーザ光照射手段が、この回転操
作手段により回転操作されるディスク基板の外周端部に
形成された成形ばりに対して、集光したレーザ光を照射
する。成形ばりは、このレーザ光照射手段により照射さ
れるレーザ光のスポットの熱により溶融され、除去され
る。
【0024】この成形ばりの除去装置は、以上のよう
に、ディスク基板の外周端部に形成された成形ばりに対
してレーザ光を照射し、このレーザ光のスポットの熱に
より成形ばりを溶融して除去するようにしているので、
破片を生じさせることなく、ディスク基板の外周端部に
形成された成形ばりを適切に除去することができる。
【0025】なお、この成形ばりの除去装置において、
上記レーザ光照射手段における上記レーザ光の照射角度
が、上記レーザ光のスポットの上記成形ばりに照射され
る部分以外の部分が上記ディスク基板の外周端面に照射
されるように設定されている場合には、上記レーザ光の
スポットが、信号の記録再生が行われる部分となる主面
部に照射されることにより、この主面部に変形を生じさ
せてしまうといった不都合を未然に回避することができ
る。
【0026】また、この成形ばりの除去装置において、
上記レーザ光照射手段により上記ディスク基板の成形ば
りに対して上記レーザ光を照射する時間が、上記回転操
作手段により上記ディスク基板を1回転させるのに必要
な時間とほぼ等しい時間に設定されている場合には、成
形ばりを溶融することに起因する加工むらを最小限に抑
えることができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。なお、ここでは、ハードディスク
ドライブの記録媒体としてに用いられる磁気ディスクの
ディスク基板を製造する場合を例に挙げて説明するが、
本発明はこの例に限定されるものではなく、あらゆるタ
イプのディスク状記録媒体のディスク基板を製造する場
合に適用できることは勿論である。
【0028】ハードディスクドライブの記録媒体として
用いられる磁気ディスク1は、例えば図1に示すよう
に、ディスク基板2上に、下地膜3、磁気記録膜4及び
保護膜5が順次積層され、更に保護膜5上に潤滑層6が
形成されてなる。
【0029】この磁気ディスク1は、ハードディスクド
ライブのディスク装着部に装着され、このハードディス
クドライブの備えるディスク回転駆動機構により回転操
作される。そして、磁気ディスク1は、ディスク回転駆
動機構により回転操作された状態で、記録再生機構によ
り、信号の記録及び/又は再生が行われる。
【0030】記録再生機構は、磁気ヘッド素子を搭載し
た浮上スライダを備え、この浮上スライダを回転操作さ
れる磁気ディスク1の信号記録面上に僅かな浮上量で浮
上させて、ヘッド素子により磁気ディスク1の信号記録
面に対して信号の書き込みを行い、又は磁気ディスク1
の信号記録面に書き込まれた信号を読み出す。
【0031】以上のような磁気ディスク1に用いられる
ディスク基板2は、例えば、ポリカーボネートやポリメ
チルメタクリレート等の熱可塑性樹脂材料が、射出成形
により、図2に示すように、例えば、中心孔2aを有す
るディスク状に成形されてなる。
【0032】樹脂材料を射出成形して樹脂製のディスク
基板を製造する射出成形機は、例えば図3に示すような
金型装置10を備える。この金型装置10は、図3に示
すように、金属材料が円盤状に成形されてなり、互いの
成形面11a,12aが相対向するように配設された一
対の固定金型11及び可動金型12と、可動金型12の
外周部に設けられた外周金型13とを備え、可動金型1
2が固定金型11に近接する方向に移動操作され、外周
金型13が固定金型11に隣接した状態とされたとき
に、固定金型11と可動金型12との間に閉空間(以
下、キャビティという。)が形成されるようになされて
いる。
【0033】固定金型11、可動金型12及び外周金型
13は、それぞれ図示しない冷却機構に接続されてお
り、キャビティ内に充填された樹脂材料を冷却硬化させ
ることができるようになされている。
【0034】固定金型11の中央部には、厚み方向に貫
通する中心孔11bが設けられている。そして、この固
定金型11の中心孔11b内に、溶融された樹脂材料の
経路を構成するスプルー15が配設されている。このス
プルー15は、一端側が射出成形機の樹脂材料溶融機構
に接続されており、他端側が固定金型11の中心孔11
b内に嵌挿されている。このスプルー15の中央部に
は、一端側から他端側にかけて貫通する貫通孔が設けら
れており、このスプルー15の貫通孔が、溶融された樹
脂材料を固定金型11と可動金型12との間に形成され
るキャビティ内に供給するための経路を構成している。
【0035】可動金型12の中央部にも、固定金型11
と同様に、厚み方向に貫通する中心孔12bが設けられ
ている。そして、この可動金型12の中心孔12b内に
は、成形されたディスク基板2を取り出すための第1の
イジェクタ16が配設されている。この第1のイジェク
タ16は、可動金型12の中心孔12bの径と略等しい
外形寸法を有する円筒状に形成されており、図示しない
駆動機構により、可動金型12が移動操作される方向と
平行な方向に移動可能に、可動金型12の中心孔12b
内に挿通されている。そして、この第1のイジェクタ1
6は、キャビティ14内に充填された樹脂材料が固化さ
れ、キャビティが開放されたときに、固定金型11側に
移動操作されることにより、その先端部が成形されたデ
ィスク基板2の内周側の情報信号が記録されない領域を
押圧し、ディスク基板2を金型装置10から取り外すよ
うになされている。
【0036】また、第1のイジェクタ16の内周側に
は、成形するディスク基板2の中心孔2aを打ち抜くた
めのパンチ17が配設されている。このパンチ17は、
成形するディスク基板2の中心孔2aの径と略等しい外
形寸法を有し、中心部に中心孔17aを有する円柱状に
形成されており、第1のイジェクタ16と同様に、図示
しない駆動機構により、可動金型12が移動操作される
方向と平行な方向に移動可能に、第1のイジェクタ16
の内周側に配設されている。そして、このパンチ17
は、キャビティ内に溶融した樹脂材料が充填され、この
樹脂材料が硬化される前に、固定金型11側に移動操作
されることにより、ディスク基板2の中心孔2aを打ち
抜くようになされている。
【0037】更に、パンチ17の中心孔17a内には、
パンチ17により打ち抜かれたディスク基板2の中心孔
2aに相当する部分の樹脂材料を金型装置10から取り
出すための第2のイジェクタ18が配設されている。こ
の第2のイジェクタ18は、パンチ17の中心孔17a
の径と略等しい外形寸法を有する円柱状に形成されてお
り、第1のイジェクタ16及びパンチ17と同様に、図
示しない駆動機構により、可動金型12が移動操作され
る方向と平行な方向に移動可能に、パンチ17の中心孔
17a内に挿通されている。そして、この第2のイジェ
クタ18は、パンチ17によりディスク基板2の中心孔
2aが打ち抜かれ、キャビティ内に充填された樹脂材料
が固化されてキャビティが開放されたときに、その先端
部がディスク基板2の中心孔2aに相当する部分の樹脂
材料を押圧し、この部分の樹脂材料を金型装置10から
取り出すようになされている。
【0038】以上のように構成される金型装置10を用
いて、ディスク基板2を成形する際は、まず、可動金型
12及び外周金型13が、図3中矢印Aで示す固定金型
11に近接する方向に移動操作され、図4に示すよう
に、外周金型13が固定金型11に隣接した状態とされ
る。これにより、固定金型11の成形面11aと可動金
型12の成形面12aとの間にキャビティ14が形成さ
れる。
【0039】次に、図5に示すように、射出成形機の樹
脂材料溶融機構により溶融された樹脂材料が、スプルー
15の貫通孔を介して、固定金型11と可動金型12と
の間のキャビティ14内に射出され充填される。このと
き、キャビティ14内にあった空気やキャビティ14内
に充填された樹脂材料から発する分解ガス等は、固定金
型11と外周金型13との間に形成される僅かな隙間1
9及び可動金型12と外周金型13との間に形成される
僅かな隙間20を介して、キャビティ14内から外部に
放出される。
【0040】固定金型11と可動金型12の間のキャビ
ティ14内に溶融された樹脂材料が充填されると、この
樹脂材料が冷却される前に、図6に示すように、パンチ
17が図6中矢印Bで示す方向、すなわち固定金型11
に近接する方向に移動操作される。これにより、ディス
ク基板2の中心孔2aが打ち抜き形成される。
【0041】次に、パンチ17を固定金型11側に移動
操作した状態で、キャビティ14内の樹脂材料に対して
所定の圧力を加えながら、この樹脂材料を徐々に冷却し
て硬化させる。これにより、固定金型11の成形面11
aと可動金型12の成形面12aを反映した表面を有す
るディスク基板2が成形される。
【0042】キャビティ14内の樹脂材料が冷却され硬
化されてディスク基板2が成形されると、図7に示すよ
うに、可動金型12及び外周金型13が、図7中矢印C
で示す方向、すなわち固定金型11から離間する方向に
移動操作される。これにより、キャビティ14が開放さ
れた状態とされる。
【0043】次に、図8に示すように、第1のイジェク
タ16及び第2のイジェクタ18が図8中矢印Dで示す
方向、すなわち固定金型11に近接する方向に移動操作
される。これにより、成形されたディスク基板2が金型
装置10から取り外されると共に、ディスク基板2の中
心孔2aに相当する部分の樹脂材料が金型装置10から
取り出される。
【0044】ところで、以上のように成形されたディス
ク基板2には、図9に示すように、その外周端部の厚み
方向の両端部に、外周側に向かって突出した成形ばり2
1,22が形成されている場合がある。この成形ばり2
1,22は、キャビティ14内に樹脂材料を射出して充
填する際に、キャビティ14内の空気や樹脂材料から発
する分解ガス等を外部に放出するために固定金型11と
外周金型13との間に設けられた隙間19及び可動金型
12と外周金型13との間に設けられた隙間20に樹脂
材料が入り込み、この隙間19,20に入り込んだ樹脂
材料がキャビティ14内の樹脂材料と一体に硬化される
ことにより形成されるものである。
【0045】本発明に係るディスク基板の製造方法にお
いては、以上のように、射出成形により成形されたディ
スク基板2の外周端部の厚み方向の両端部に形成された
成形ばり21,22に対して集光したレーザ光を照射す
ることにより、このレーザ光のスポットの熱により成形
ばり21,22を溶融し、この成形ばり21,22を除
去するようにしている。
【0046】以下、この成形ばり21,22を除去する
工程について、具体的に説明する。
【0047】ディスク基板2の外周端部に形成された成
形ばり21,22は、例えば、図9に示すように、外周
側に向かって突出する突出高さt1,t2が約30μ
m、ディスク基板2の厚み方向に沿った幅w1,w2が
約20μm程度の大きさを有する。この成形ばり21,
22を除去する際は、例えば、図10に示すような成形
ばり除去装置30が用いられる。
【0048】この図10に示す成形ばり除去装置30
は、射出成形により成形されたディスク基板2を保持す
る基板ホルダ31と、この基板ホルダ31を回転駆動す
る基板回転用モータ32と、基板ホルダ31に保持され
たディスク基板2に向けてレーザ光を出射するレーザ光
源33と、レーザ光源33から出射されたレーザ光を基
板ホルダ31に保持されたディスク基板2へと導き、デ
ィスク基板2の外周端部に形成された成形ばり21,2
2に照射させる光学系34,35とを備えている。
【0049】基板ホルダ31は、図11に示すように、
ディスク基板2の内周側の記録領域とならない部分を支
持する第1の支持脚36と、ディスク基板2の外周側の
記録領域とならない部分を支持する第2の支持脚37と
を有している。これら第1の支持脚36及び第2の支持
脚37は、それぞれ基板ホルダ31のディスク基板2に
対する対向面31aから突出して設けられた円環状の凸
部として形成されており、その先端部にて、ディスク基
板2の内周側及び外周側を支持するようになされてい
る。そして、基板ホルダ31は、第1の支持脚36及び
第2の支持脚37にてディスク基板2を支持したとき
に、ディスク基板2とこのディスク基板2に対する対向
面31aとの間に、第1の支持脚36及び第2の支持脚
37によって閉塞される空間Sが形成されるようになさ
れている。
【0050】また、この基板ホルダ31には、上記空間
S内を真空引きするための吸引用経路38が形成されて
いる。この吸引用経路38は、その一端側38aが、基
板ホルダ31のディスク基板2に対する対向面31aの
第1の支持脚36と第2の支持脚37との間に位置して
開口し、他端側38bが基板ホルダ31の側面にて開口
する貫通孔として形成されている。そして、基板ホルダ
31の側面にて開口する吸引用経路38の他端側38b
には、図示しない真空ポンプが接続されている。
【0051】この基板ホルダ31においては、第1の支
持脚36及び第2の支持脚37にてディスク基板2を支
持した状態で真空ポンプが作動されることにより、空間
S内が真空引きされることになる。これにより、ディス
ク基板2が基板ホルダ31に真空吸着され、基板ホルダ
31に保持される。
【0052】このとき、ディスク基板2は、その内周側
と外周側とが第1の支持脚及び第2の支持脚によって支
持されるので、その姿勢が適切に維持され、基板回転用
モータ32の駆動により基板ホルダ31と共に回転操作
されるときであっても、成形ばりが形成された外周端部
の上下方向の動きが抑制される。
【0053】基板回転用モータ32は、モータ本体39
と回転軸40とを有し、回転軸40の先端側が基板ホル
ダ31に接続されている。この基板回転用モータ32
は、成形ばり除去装置30の図示しない制御部によりそ
の回転数が制御されるようになされている。
【0054】レーザ光源33は、成形ばり除去装置30
の装置本体の下部に配設されており、所定のレーザ光を
常時発振するようになされている。
【0055】光学系34,35は、レーザ光源33から
出射されたレーザ光を複数の光ビームに分離するハーフ
ミラー等よりなる光分離素子41と、光分離素子41に
より分離された各光ビームの光路上に配設され、各光ビ
ームのON/OFFを切り替えるシャッタ42,43
と、このシャッタ42,43により光ビームが遮断され
ているときに、この遮断された光ビームのパワーをモニ
タリングするパワーモニタ44,45と、シャッタ4
2,43を通過した光ビームを集束して、ディスク基板
2の外周端部に形成された成形ばり21,22に照射さ
せる集光レンズ46,47と、光分離素子41により分
離された各光ビームの光路を形成して各光ビームを集光
レンズ46,47に適切に導くためのミラー48,4
9,50及び51,52,53,54,55とを備えて
いる。
【0056】なお、以上のように構成される成形ばり除
去装置30は、本発明を適用してディスク基板2の外周
端部に形成された成形ばり21,22を除去するために
用いられる装置の一例であり、各部の構成等は、適宜変
更するようにしてもよい。
【0057】以上のように構成される成形ばり除去装置
30によりディスク基板2の外周端部に形成された成形
ばり21,22を除去する際は、先ず、外周端部に成形
ばり21,22が形成されたディスク基板2が、基板ホ
ルダ31上に載置され、その内周側及び外周側が基板ホ
ルダ31の第1の支持脚36及び第2の支持脚37に支
持された状態で基板ホルダ31に真空吸着される。
【0058】そして、基板回転用モータ32が制御部の
制御に基づいて駆動されることにより、基板ホルダ31
及びこれに保持されたディスク基板2が、例えば0.4
Hz程度の回転周期で回転操作される。
【0059】また、例えば炭酸ガスレーザ等よりなるレ
ーザ光源33からは、基板回転用モータ32により回転
操作されるディスク基板2の外周端部に形成された成形
ばり21,22に向けて、レーザ光が、例えば出力約4
Wで出射される。
【0060】レーザ光源33から出射されたレーザ光
は、その一部が光分離素子41を透過し、他の一部が光
り分離素子41にて反射されることにより、例えば2つ
の光ビームに分離される。
【0061】光分離素子41を透過した一方の光ビーム
L1は、その光路上に配設されたシャッタ42によりO
N/OFFが切り替えられる。また、光分離素子41に
より反射された他方の光ビームL2は、ミラー51にて
反射された後、その光路上に配設されたシャッタ43に
よりON/OFFが切り替えられる。これらシャッタ4
2,43は、制御部によってその開閉動作が制御されて
おり、例えば、基板回転用モータ32の駆動によりディ
スク基板2が1回転する間だけ、ディスク基板2の外周
端部に形成された成形ばり21,22に光ビームL1,
L2が照射されるように、光ビームL1,L2のON/
OFFの切り替えを行う。
【0062】ここで、光ビームL1,L2がシャッタ4
2,43により遮断されているときは、パワーモニタ4
4,45により、光ビームL1,L2のパワーがモニタ
リングされるようになされている。そして、これらパワ
ーモニタ44,45によりモニタリングされた光ビーム
L1,L2のパワーは、制御部を介してレーザ光源33
にフィードバックされ、レーザ光源33から出射される
レーザ光の出力が常に適切な値となるように制御される
ようになされている。
【0063】シャッタ42を通過した光ビームL1は、
その後、ミラー48,49,50にて順次反射され、集
光レンズ46に入射する。そして、集光レンズ46に入
射した光ビームL1は、この集光レンズ46により集束
され、そのスポットが、ディスク基板2の外周端部の厚
み方向の下端部に形成された成形ばり22に照射され
る。このとき、光ビームL1のスポット径は、約1mm
程度とされる。そして、この光ビームL1は、そのスポ
ットの成形ばり22に照射されない部分が、ディスク基
板2の外周端面に照射されるように、ディスク基板2の
上面側から成形ばり22に向けて照射される。
【0064】また、シャッタ43を通過した光ビームL
2は、その後、ミラー52,53,54,55にて順次
反射され、集光レンズ47に入射する。そして、集光レ
ンズ47に入射した光ビームL2は、この集光レンズ4
7により集束され、そのスポットが、ディスク基板2の
外周端部の厚み方向の上端部に形成された成形ばり21
に照射される。このとき、光ビームL2のスポット径
は、約1mm程度とされる。そして、この光ビームL2
は、そのスポットの成形ばり21に照射されない部分
が、ディスク基板2の外周端面に照射されるように、デ
ィスク基板2の下面側から成形ばり21に向けて照射さ
れる。
【0065】ディスク基板2の外周端部に形成された成
形ばり21,22は、光ビームL1,L2の集束された
スポットが照射されることにより、このスポットの熱に
より溶融される。そして、成形ばり21,22としてデ
ィスク基板2の外周側に向かって突出していた樹脂材料
は、図12に示すように、ディスク基板2の外周端部に
付着してディスク基板2と一体化されることになる。
【0066】以上のように、ディスク基板2の外周端部
に形成された成形ばり21,22に光ビームL1,L2
を照射して、この成形ばり21,22を溶融して除去す
ることにより、後の工程において、ディスク基板2の外
周端部が把持されたときにこの成形ばり21,22が破
壊され、この破壊された成形ばり21,22の破片が、
ディスク基板2の信号の記録再生を行う主面部に付着し
てしまうといった不都合を未然に回避することができ
る。
【0067】また、ディスク基板2は、その外周端部に
形成された成形ばり21,22が、光ビームL1,L2
の照射により溶融され、成形ばり21,22を構成して
いた樹脂材料が、当該ディスク基板2の外周端部に付着
してこのディスク基板2と一体化されることにより、外
周端部の強度が向上することになる。
【0068】また、この成形ばり除去装置30において
は、以上のように、集光レンズ46,47により集束さ
れた光ビームL1,L2のスポットの成形ばり21,、
22に照射されない部分が、ディスク基板2の外周端面
に照射されるように、光ビームL1,L2のディスク基
板2に対する照射角度が設定されているので、光ビーム
L1,L2のスポットが、信号の記録再生が行われる部
分となるディスク基板2の主面部に照射され、この主面
部に変形を生じさせてしまうといった不都合を有効に回
避することができる。
【0069】また、この成形ばり除去装置30におい
て、光ビームL1,L2のスポットを成形ばり21,2
2に照射する時間の調整は、上述したように、光ビーム
L1,L2の光路上にそれぞれ配設されたシャッタ4
2,43の開閉動作を制御することにより行われる。す
なわち、この成形ばり除去装置30においては、シャッ
タ42,43を開いて光ビームL1,L2を透過させて
から、シャッタ42,43を閉じて光ビームL1,L2
を遮断するまでの時間が、光ビームL1,L2のスポッ
トを成形ばり21,22に照射する照射時間とされる。
【0070】そして、この成形ばり除去装置30におい
ては、光ビームL1,L2のスポットを成形ばり21,
22に照射する照射時間が、基板回転用モータ32の駆
動によりディスク基板2が1回転する時間とほぼ等しく
なるように設定されていることが望ましい。基板回転用
モータ32により回転操作されるディスク基板2には、
基板回転用モータ32の芯振れ等に起因して、僅かに偏
芯が生じている場合がある。このように、基板回転用モ
ータ32の駆動により回転操作されるディスク基板2に
偏芯が生じている場合には、成形ばり21,22に照射
される光ビームL1,L2のスポットの相対位置が、デ
ィスク基板2の位置に応じて変化することになる。
【0071】ディスク基板2の外周端部に形成された成
形ばり21,22は、上述したように光ビームL1,L
2の照射により溶融され、この成形ばり21,22を構
成していた樹脂材料がディスク基板2の外周端部に付着
してディスク基板2と一体化されることになるが、成形
ばり21,22に照射される光ビームL1,L2の相対
位置が、ディスク基板2の位置に応じて変化すると、光
ビームL1,L2の照射により溶融され、ディスク基板
2と一体化された成形ばり21,22を構成していた樹
脂材料の形状も、ディスク基板2の位置に応じて変化
し、ディスク基板2の外周端部に加工むらが生じること
になる。
【0072】このディスク基板2の外周端部に生じる加
工むらは、光ビームL1,L2の照射時間に比例して大
きくなる。そして、光ビームL1,L2の照射時間が、
基板回転用モータ32の駆動によりディスク基板2が1
回転する時間とほぼ等しい場合には、図13に示すよう
に、このディスク基板2の外周端部に生じる加工むら
は、あまり問題とならないレベルであるが、光ビームL
1,L2の照射時間があまり長くなると、ディスク基板
2の外周端部に生じる加工むらが大きくなる。このよう
に、ディスク基板2の外周端部に生じる加工むらがあま
り大きくなると、このディスク基板2が最終的に磁気デ
ィスク1となったときに、情報信号の適切な記録再生を
阻害してしまうことになる。なお、図13は、光ビーム
L1,L2の照射により溶融され、ディスク基板2と一
体化された成形ばり21,22を構成していた樹脂材料
の形状のディスク基板2の位置に応じた変化量を、光ビ
ームL1,L2の照射時間がディスク基板2が1回転す
る時間とほぼ等しい時間に設定された場合と、光ビーム
L1,L2の照射時間がディスク基板2が3回転する時
間とほぼ等しい時間に設定された場合とに分けて図示し
たものであり、横軸がディスク基板2の位置を示し、縦
軸がディスク基板2と一体化された樹脂材料の高さ(図
12におけるh1,h2)を示している。
【0073】以上の理由から、光ビームL1,L2を成
形ばり21,22に照射する照射時間は、加工むらを抑
えるという観点からは、できるだけ短く設定されている
ことが望ましい。但し、光ビームL1,L2の照射時間
が基板回転用モータ32の駆動によりディスク基板2が
1回転する時間よりも短いと、成形ばり21,22を完
全に溶融除去することができない。したがって、光ビー
ムL1,L2を成形ばり21,22に照射する照射時間
は、基板回転用モータ32の駆動によりディスク基板2
が1回転する時間とほぼ等しい時間に設定されているこ
とが望ましい。
【0074】本発明に係るディスク基板の製造方法にお
いては、上述したように、射出成形により成形されたデ
ィスク基板2の外周端部に形成された成形ばり21,2
2に対して集光した光ビームL1,L2のスポットを照
射し、このスポットの熱により成形ばり21,22を溶
融し、この成形ばり21,22を除去するようにしてい
るので、後の工程において、ディスク基板2の外周端部
が把持されたときにこの成形ばり21,22が破壊さ
れ、この破壊された成形ばり21,22の破片が、ディ
スク基板2の信号の記録再生を行う主面部に付着してし
まうといった不都合を未然に回避することができる。
【0075】また、このディスク基板の製造方法におい
ては、ディスク基板2の外周端部に形成された成形ばり
21,22を光ビームL1,L2の照射により溶融し、
この溶融された成形ばり21,22を構成していた樹脂
材料を、ディスク基板2の外周端部に付着させてディス
ク基板2と一体化させるようにしているので、ディスク
基板2の外周端部の強度を向上させることができる。
【0076】実際に、成形ばり21,22が光ビームL
1,L2の照射により溶融されたディスク基板2(以
下、本発明のディスク基板という。)の外周端部の強度
と、外周端部に成形ばりが形成されたままのディスク基
板(以下、他のディスク基板という。)の外周端部の強
度とをそれぞれ測定し、比較した。具体的には、図14
に示すように、本発明のディスク基板と他のディスク基
板とを、それぞれディスク基板の搬送に用いられるカセ
ット61に装着し、カセット61に装着された本発明の
ディスク基板2及び他のディスク基板に対して、ロード
セル62により荷重を加えた。ロードセル62により加
えられる荷重は、最小で100gfとし、これに100
gfづつ徐々に増加させていくようにした。そして、本
発明のディスク基板2及び他のディスク基板のカセット
61に接する部分p1,p2に割れが生じたときの荷重
をそれぞれ測定し、これをエッジ強度とした。
【0077】結果を図15に示す。この図15に示した
結果から、他のディスク基板は100gfの荷重でカセ
ット61に接する部分に割れが生じ、エッジ強度が10
0gfであったのに対し、本発明のディスク基板2は、
エッジ強度が900gf以上に向上されていることが分
かる。
【0078】
【発明の効果】本発明に係るディスク基板の製造方法
は、樹脂材料をディスク状に成形する際に生じる成形ば
りに対してレーザ光を照射し、このレーザ光のスポット
の熱により成形ばりを溶融して除去するようにしている
ので、破片を生じさせることなく、成形ばりを適切に除
去し、外周端部に成形ばりのない良好なディスク基板を
製造することができる。
【0079】また、本発明に係るディスク基板は、ディ
スク状に成形された樹脂材料の外周端部に形成された成
形ばりが、レーザ光が照射されることにより溶融され、
除去されているので、成形ばりの破片が主面部に付着し
てディスク状記録媒体に突起等を形成してしまうといっ
た不都合を未然に回避することができる。
【0080】また、本発明に係る成形ばりの除去装置
は、ディスク基板の外周端部に形成された成形ばりに対
してレーザ光を照射し、このレーザ光のスポットの熱に
より成形ばりを溶融して除去するようにしているので、
破片を生じさせることなく、ディスク基板の外周端部に
形成された成形ばりを適切に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】磁気ディスクの要部断面図である。
【図2】上記磁気ディスクに用いられる樹脂製のディス
ク基板の斜視図である。
【図3】金型装置の断面図である。
【図4】上記金型装置の固定金型と可動金型の間にキャ
ビティが形成された状態を示す断面図である。
【図5】上記金型装置のキャビティ内に溶融された樹脂
材料が充填された状態を示す断面図である。
【図6】上記ディスク基板の中心孔が打ち抜き形成され
た状態を示す断面図である。
【図7】上記キャビティが開放された状態を示す断面図
である。
【図8】上記ディスク基板を上記金型装置から取り外す
状態を示す断面図である。
【図9】外周端部に成形ばりが形成されたディスク基板
の要部断面図である。
【図10】上記ディスク基板の成形ばりを除去する成形
ばり除去装置の概略構成を示す模式図である。
【図11】上記成形ばり除去装置が備える基板ホルダの
模式図である。
【図12】上記成形ばりが溶融され、ディスク基板と一
体化された状態を示す断面図である。
【図13】光ビームのスポットの照射により溶融され、
ディスク基板と一体化された成形ばりを構成していた樹
脂材料の形状が、ディスク基板の位置に応じて変化する
ことを説明する図である。
【図14】ディスク基板の外周端部の強度を測定する方
法を説明する図である。
【図15】本発明のディスク基板のエッジ強度を他のデ
ィスク基板のエッジ強度と比較して示す図である。
【符号の説明】
1 磁気ディスク、2 ディスク基板、10 金型装
置、11 固定側金型、12 可動側金型、13 外周
リング、14 キャビティ、19,20 隙間、21,
22 成形ばり、30 成形ばり除去装置、31 基板
ホルダ、32 基板回転用モータ、33 レーザ光源、
42,43 シャッタ、46,47 集光レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G11B 11/10 541 G11B 11/10 541D 541E Fターム(参考) 5D006 CB02 CB03 CB07 DA03 FA05 5D029 KB11 5D075 EE03 FG15 FG17 GG16 5D112 AA02 BA01 BA10 GA02 GA19 HH06 5D121 AA02 DD05 DD13 DD17 GG02 GG28

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の金型により閉空間を形成する金型
    装置の当該閉空間内に溶融した樹脂材料を充填し、この
    樹脂材料を上記閉空間内において硬化させてディスク状
    に成形する第1の工程と、 上記第1の工程によりディスク状に成形された樹脂材料
    の外周端部に形成された成形ばりに対して集光したレー
    ザ光を照射して、このレーザ光のスポットの熱により上
    記成形ばりを溶融して除去する第2の工程とを行うこと
    を特徴とするディスク基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 上記第2の工程において、上記レーザ光
    のスポットの上記成形ばりに照射される部分以外の部分
    が上記ディスク状に成形された樹脂材料の外周端面に照
    射されるように、上記レーザ光の上記ディスク状に成形
    された樹脂材料に対する照射角度を設定することを特徴
    とする請求項1記載のディスク基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 上記第2の工程において、上記ディスク
    状に成形された樹脂材料を回転操作しながら、上記成形
    ばりに対して上記レーザ光を照射することを特徴とする
    請求項1記載のディスク基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 上記第2の工程において、上記成形ばり
    に対して上記レーザ光を照射する時間を、上記ディスク
    状に成形された樹脂材料を1回転させるのに必要な時間
    とほぼ等しい時間に設定することを特徴とする請求項3
    記載のディスク基板の製造方法。
  5. 【請求項5】 複数の金型により閉空間を形成する金型
    装置の当該閉空間内に溶融した樹脂材料が充填され、こ
    の樹脂材料が上記閉空間内において硬化されることによ
    りディスク状に成形された後に、 上記ディスク状に成形された樹脂材料の外周端部に形成
    された成形ばりに対して、集光されたレーザ光が照射さ
    れ、このレーザ光のスポットの熱により上記成形ばりが
    溶融され除去されてなることを特徴とするディスク基
    板。
  6. 【請求項6】 複数の金型により閉空間を形成する金型
    装置の当該閉空間内に溶融した樹脂材料が充填され、こ
    の樹脂材料が上記閉空間内において硬化されることによ
    りディスク状に成形されてなるディスク基板を回転操作
    する回転操作手段と、 上記回転操作手段により回転操作される上記ディスク基
    板の外周端部に形成された成形ばりに対して集光したレ
    ーザ光を照射するレーザ光照射手段とを備え、 上記レーザ光照射手段により上記成形ばりに照射される
    レーザ光のスポットの熱により上記成形ばりを溶融して
    除去することを特徴とする成形ばりの除去装置。
  7. 【請求項7】 上記レーザ光照射手段は、上記レーザ光
    のスポットの上記成形ばりに照射される部分以外の部分
    が上記ディスク基板の外周端面に照射されるように、上
    記レーザ光の上記ディスク基板に対する照射角度が設定
    されていることを特徴とする請求項6記載の成形ばりの
    除去装置。
  8. 【請求項8】 上記レーザ光照射手段は、上記ディスク
    基板の成形ばりに対して上記レーザ光を照射する時間
    が、上記回転操作手段により上記ディスク基板を1回転
    させるのに必要な時間とほぼ等しい時間に設定されてい
    ることを特徴とする請求項6記載の成形ばりの除去装
    置。
JP11157022A 1999-06-03 1999-06-03 ディスク基板の製造方法及びディスク基板並びに成形ばりの除去装置 Withdrawn JP2000348396A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11157022A JP2000348396A (ja) 1999-06-03 1999-06-03 ディスク基板の製造方法及びディスク基板並びに成形ばりの除去装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11157022A JP2000348396A (ja) 1999-06-03 1999-06-03 ディスク基板の製造方法及びディスク基板並びに成形ばりの除去装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2000348396A true JP2000348396A (ja) 2000-12-15

Family

ID=15640482

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP11157022A Withdrawn JP2000348396A (ja) 1999-06-03 1999-06-03 ディスク基板の製造方法及びディスク基板並びに成形ばりの除去装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2000348396A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6874510B2 (en) * 2003-02-07 2005-04-05 Lsi Logic Corporation Method to use a laser to perform the edge clean operation on a semiconductor wafer

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6874510B2 (en) * 2003-02-07 2005-04-05 Lsi Logic Corporation Method to use a laser to perform the edge clean operation on a semiconductor wafer

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2002170279A (ja) 光学記録媒体およびその製造方法、ならびに射出成形装置
US7229275B2 (en) Disk substrate, mold apparatus for injection molding the same, and disk substrate taking-out robot
JP2000348396A (ja) ディスク基板の製造方法及びディスク基板並びに成形ばりの除去装置
JP3401795B2 (ja) ディスク基板の製造方法
EP1274075A2 (en) High-density disk recording medium having a reflecting surface and manufacturing method thereof
US7680018B2 (en) Optical recording medium, and manufacturing method and manufacturing device thereof
EP1258873A2 (en) High-density disk recording medium having an asymmetrically-shaped center hole and manufacturing method thereof
WO2004029952A1 (ja) 光記録媒体の製造方法および光記録媒体製造装置
JP2000222722A (ja) ディスク基板及びその製造方法
JPH11265527A (ja) 円盤状記録媒体
JP3271072B2 (ja) 情報信号記録用ディスク基板の形成方法
JP2007265515A (ja) 光記録媒体及びその製造方法
JP2000322781A (ja) 金型装置及びディスク基板の製造方法
JPH0994861A (ja) 円盤状記録媒体基板の成形用金型装置及びこの成形用金型装置を用いた円盤状記録媒体基板の成形方法
JPH02110840A (ja) 光ディスク及びその成形金型
WO2004036570A1 (ja) 光情報記録媒体とその製造方法、製造装置
JPH0939035A (ja) 光ディスク基板用成形金型及び成形方法
JPH11265526A (ja) 円盤状記録媒体及びその製造方法
JPH09245387A (ja) 情報記録ディスクの製造装置と情報記録ディスクの製造方法
JP2000343565A (ja) 金型装置
JPH0929789A (ja) ディスク基板成形用金型装置
JPH11328664A (ja) 成形用金型、記録媒体及びその成形用金型を用いた記録媒体の製造方法
JP2002074756A (ja) 光ディスク、その製造方法及びディスク成形体成形用金型
JP2001054922A (ja) 金型装置及びディスク基板
JP2006255942A (ja) 光ディスク基板成形用金型装置

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060905